JP5869664B2 - 5−オキソ−4−オキサ−5−ホモアダマンタン−2−オールの製造方法 - Google Patents
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Description
一方、架橋部位に水酸基を有する異性体(例えば、5−オキソ−4−オキサ−5−ホモアダマンタン−2−オール(HL−2−OH)等)は、その合成が難しく、従ってそこから誘導されたモノマーの報告は少ない。
また、HL−2−OHをフォトレジスト原料として用いる場合、製品中の重質物(オリゴマー)が少ないことが望ましい。しかしながら、先行文献の方法では、フォトレジスト剤原料として充分な品質の製品を得ることは困難であった。
1.下記式(A)で表される5−オキソ−4−オキサ−5−ホモアダマンタンを硫酸存在下で過酸化水素と反応させる、下記式(I)で表される5−オキソ−4−オキサ−5−ホモアダマンタン−2−オールの製造方法。
3.前記反応させる温度が50〜120℃である請求項1又は2に記載の製造方法。
4.2−アダマンタノンを硫酸存在下で過酸化水素と反応させる、下記式(I)で表される5−オキソ−4−オキサ−5−ホモアダマンタン−2−オールの製造方法。
6.第1の工程として、前記2−アダマンタノンに対して前記過酸化水素を1当量以上滴下して反応させた後に、第2の工程として、1.5時間以上かけて過酸化水素を滴下して反応させる請求項4に記載の製造方法。
7.前記第1の工程における反応の温度と前記第2の工程における反応の温度が異なる請求項6に記載の製造方法。
8.前記第2の工程における反応の温度が50〜120℃である請求項6又は7に記載の製造方法。
9.炭素数5以上のアルコール、エステル系溶媒、ケトン系溶媒及びハロゲン系溶媒から選択される1種類以上を用いて、前記反応により得られた反応液から5−オキソ−4−オキサ−5−ホモアダマンタン−2−オールを抽出する請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
10.前記抽出に用いる溶媒が2−エチル−1−ヘキサノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン及びクロロホルムから選択される1種類以上である請求項9に記載の製造方法。
11.抽出した溶液をアルカリで洗浄する請求項9又は10に記載の製造方法。
12.抽出した溶液を濃縮後、貧溶媒を添加して結晶化させる請求項9〜11のいずれかに記載の製造方法。
13.2−アダマンタノンを、硫酸存在下で過酸化水素と反応させる、下記式(A)で表される5−オキソ−4−オキサ−5−ホモアダマンタンの製造方法。
本発明の第1のHL−2−OH(下記式(I))の製造方法は、5−オキソ−4−オキサ−5−ホモアダマンタン(HL:下記式(A))を硫酸存在下で過酸化水素と反応させる。
HLは、後述する本発明の第2のHL−2−OHの製造方法における、前段の方法、即ち、本発明のHLの製造方法により製造することができる。
実施例ではHLに対して2〜3.4当量の硫酸を用いたが、3.4当量より増やしても反応上の支障はない。また、2当量未満に減らした場合、HLが溶解しきれず攪拌困難になったり、硫酸濃度が低下しすぎて完結困難になることが考えられる。しかしながら、溶解性については後述する溶媒の添加により対応でき、硫酸濃度の低下については硫酸又は発煙硫酸の添加、又は反応中に水を留去することで硫酸濃度を調整することで対応できる。
例えば、溶媒量のカルボン酸を用いた場合、過酸化水素が分解して発生した酸素により爆発性混合気体が形成される危険性がある。ただし、必要であれば硫酸にこれらの酸を添加して用いてもよい。
量論的に反応が進行した場合、過酸化水素は1当量用いる。従って、過酸化水素が1当量未満の場合は収率が低下する。逆に過酸化水素が大過剰の場合、具体的には4当量以上用いた場合、硫酸の濃度が極端に低下して反応速度が低下する場合があり、好ましくない。
過酸化水素水は、HLと硫酸の混合液に逐次滴下して添加することが好ましい。
上記反応は、硫酸濃度が高いほど反応速度が増加する傾向があるが、副反応も起こり易くなる。また、40℃以下の反応温度で高収率を得ることは困難である。従って、反応温度は50〜120℃がより好ましく、80〜115℃がさらに好ましい。
反応温度に昇温する前に過酸化水素水を滴下する方法も可能であるが、反応初期の過酸化水素濃度が高くなりすぎ、過酸化水素の自己分解、目的生成物の逐次酸化やオリゴマー化等の副反応が進行しやすく、反応収率が低下する恐れがある。従って、これらの副反応を抑制するために、上記混合液を昇温した後に、反応温度で過酸化水素水を滴下して反応を行うことが望ましい。
尚、昇温途中から過酸化水素水を滴下し始めてもよい。
過酸化水素水の滴下時間は、1.5時間以上とすることが好ましく、2.5時間以上とすることがより好ましく、40時間以下とすることが好ましい。さらに好ましくは、3.5時間以上、28時間以下である。
99.5%)、HL−2−OHも高収率で得られる(最高反応収率81.1%)。
上記前段の方法によれば、HLを安価に高収率で製造できる。
実施例ではADOに対して2〜3.4当量の硫酸を用いたが、3.4当量より増やしても反応上の支障はない。また、2当量未満に減らした場合、ADOが溶解しきれず攪拌困難になったり、硫酸濃度が低下しすぎて完結困難になることが考えられる。しかしながら、溶解性については上記の溶媒の添加により対応でき、硫酸濃度の低下については硫酸又は発煙硫酸の添加、又は反応中に水を留去することで硫酸濃度を調整することで対応できる。
量論的に反応が進行した場合、過酸化水素は前段で1当量、後段で1当量用いる。従って、過酸化水素が2当量未満の場合は収率が低下する。逆に過酸化水素水が大過剰の場合、具体的には5当量以上用いた場合、硫酸の濃度が極端に低下して反応速度が低下するため好ましくない。
また、後段の反応温度は、前段とは異なる温度とすることが好ましい。
上記の第1又は第2の製造方法により得られたHL−2−OH又はHLは、これらを含む硫酸反応液を適宜希釈、中和した後、溶媒抽出することで分離回収できる。また、必要によりアルカリ洗浄を行うことでオリゴマーを除去し、GPC純度をさらに高めることができる。
まず、反応液を水で希釈し、又は水酸化ナトリウム水溶液等で中和し、HL−2−OHの硫酸への溶解度を下げる。必要により、硫酸濃度約40%の反応(希釈)液を、少量のトルエンで洗浄することでHLを除去できる。
2−エチル−1−ヘキサノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、クロロホルムを用いる場合には、反応液を完全に中和することなくHL−2−OHを回収できるため、処理液量を低減でき、生産性が向上するため好ましい。中でも、2−エチル−1−ヘキサノールを用いた場合は、重質物が比較的溶解し難く、他の溶媒使用時に比べ抽出後のGPC純度が向上するため特に好ましい。
まず、反応液を水で希釈し、又は水酸化ナトリウム水溶液等で中和する。次に、硫酸と完全に混和せず、HLの溶解度が高い溶媒、具体的にはトルエン等の溶媒を用いて、反応希釈液からHLを抽出することができる。
上記の方法によれば、HLを安価に高収率で製造できる。
2Lの4口フラスコに、2−アダマンタノン(ADO)500.0g(3.33mol)、及び98.0%硫酸673.0gと水256.0gを用いて調製した71.0wt%硫酸930.0g(硫酸はADOに対して2.0当量)を入れ、冷却管、温度計、滴下ロートを取り付け、油浴に浸けて撹拌しながら50℃に昇温した。
反応液を室温で分取し、17.5%水酸化ナトリウム水溶液1300gを滴下して硫酸濃度を18.2%に調節した。トルエン1500gで3回抽出し、抽出液を全て合わせて、5%水酸化ナトリウム水溶液100gを加えて振り混ぜた後、30分間静置して分液した。次に5%亜硫酸ナトリウム水溶液100gを加えて振り混ぜ、30分間静置して分液した。
油層を、エバポレーターを用い90℃、10Torrで濃縮し、溶媒をエバポレーターで蒸発乾固して結晶550.0gを得た(全収率99.5%、純度99.5%)。
実施例2
実施例1で調製したHL10.0g(60.2mmol)と55.0wt%硫酸24.0g(硫酸はHLに対し2.0当量)を100mLの4口フラスコに入れ、冷却管、温度計、滴下ロートを取り付けた。
滴下ロートに35wt%過酸化水素水7.0g(72.0mmol、HLに対し1.2当量)を仕込み、滴下しながら油浴に浸けて加熱撹拌して0.5時間で95℃に昇温した。その後、14.5時間かけて滴下し(滴下時間:15時間)、さらに1時間反応を行った。反応後のHL−2−OHの収率は83.2%、GPC純度は99.0%であった。
35wt%過酸化水素水を5.85g(HLに対し1.0当量)とした以外は実施例2と同様の操作を行い、HL−2−OHを得た。HL−2−OHの収率は80.9%、GPC純度は99.0%であった。
35wt%過酸化水素水を17.5g(HLに対し3.0当量)とし、その滴下時間を40時間とした以外は実施例2と同様の操作を行い、HL−2−OHを得た。HL−2−OHの収率は66.8%、GPC純度は99.0%であった。
硫酸とHLの混合物に、35wt%過酸化水素水7.0g(HLに対し1.2当量)を常温で1.5時間かけて滴下してから95℃に昇温し、17時間反応した以外は実施例2と同様の操作を行い、HL−2−OHを得た。HL−2−OHの収率は43.3%、GPC純度は95.8%であった。
35wt%過酸化水素水を2.9g(HLに対し0.5当量)とした以外は実施例2と同様の操作を行い、HL−2−OHを得た。HL−2−OHの収率は44.7%、GPC純度は95.4%であった。
35wt%過酸化水素水を23.4g(HLに対し4.0当量)とし、その滴下時間を40時間とした以外は実施例2と同様の操作を行い、HL−2−OHを得た。HL−2−OHの収率は50.2%、GPC純度は99.2%であった。
硫酸濃度を60.0wt%、硫酸量を40.4g(HLに対し3.4当量)、35wt%過酸化水素水の滴下時間を2.5時間、滴下終了後の反応時間を3.5時間とした以外は実施例2と同様の操作を行い、HL−2−OHを得た。HL−2−OHの収率は78.3%、GPC純度は97.2%であった。
35wt%過酸化水素水の滴下時間を2時間、滴下終了後の反応時間を4時間とした以外は実施例8と同様の操作を行い、HL−2−OHを得た。HL−2−OHの収率は71.7%、GPC純度は96.8%であった。
35wt%過酸化水素水の滴下時間を1.5時間、滴下終了後の反応時間を4.5時間とした以外は実施例8と同様の操作を行い、HL−2−OHを得た。HL−2−OHの収率は65.1%、GPC純度は96.1%であった。
35wt%過酸化水素水の滴下時間を1時間、滴下終了後の反応時間を5時間とした以外は実施例8と同様の操作を行い、HL−2−OHを得た。HL−2−OHの収率は41.3%、GPC純度は94.5%であった。
硫酸濃度を44.5wt%、硫酸量を50.0g(HLに対し3.4当量)、反応温度を115℃、35wt%過酸化水素水の滴下時間を4時間(内、昇温時間は0.5時間)、滴下終了後の反応時間を1.5時間とした以外は実施例8と同様の操作を行い、HL−2−OHを得た。HL−2−OHの収率は72.2%、GPC純度は99.3%であった。
硫酸濃度を67.0wt%、硫酸量を33.2g(ADOに対し3.4当量)、反応温度を50℃、35wt%過酸化水素水の滴下時間を20時間(内、昇温時間は0.5時間)、滴下終了後の反応時間を4時間とした以外は実施例8と同様の操作を行い、HL−2−OHを得た。HL−2−OHの収率は65.4%、GPC純度は96.5%であった。
反応温度を40℃、35wt%過酸化水素水の滴下時間を44時間(内、昇温時間は0.5時間)、滴下終了後の反応時間を4時間とした以外は実施例13と同様の操作を行い、HL−2−OHを得た。HL−2−OHの収率は44.9%、GPC純度は95.7%であった。
硫酸濃度を80.0wt%、硫酸量を27.8g(HLに対し3.4当量)、反応温度を40℃、35wt%過酸化水素水の滴下時間を16時間(内、昇温時間は0.5時間)、滴下終了後の反応時間を1時間とした以外は実施例8と同様の操作を行い、HL−2−OHを得た。HL−2−OHの収率は45.1%、GPC純度は92.8%であった。
反応温度を125℃、35wt%過酸化水素水の滴下時間を4時間(内、昇温時間は0.5時間)とした以外は実施例12と同様の操作を行い、HL−2−OHを得た。HL−2−OHの収率は47.8%、GPC純度は91.3%であった。
実施例17
実施例2の反応液に、17.5%水酸化ナトリウム水溶液23.5gを滴下して硫酸濃度を15.7%に調節した。2−エチル−1−ヘキサノール18.0gで4回抽出し、抽出液を全て合わせて、5%水酸化ナトリウム水溶液13.0gを加えて振り混ぜた後、30分間静置して油層を分液した。この時、水層のpHは12であった。
次に、油層に5%亜硫酸ナトリウム水溶液13.0gを加えて振り混ぜ、30分間静置して分液した。油層を、エバポレーターを用いて90℃、10Torrで濃縮し、2−エチル−1−ヘキサノール5.6gを含むスラリーを得た。n−ヘプタン56.0gを添加して、攪拌しながら5℃まで冷却して晶析した。結晶をヘプタン10.8gでリンスし、乾燥して結晶8.6gを得た(全収率79.2%)。この結晶のGPC純度は99.5%であった。
抽出溶媒をn−ヘキサノールとした以外は実施例17と同様の操作を行った結果、結晶8.3gを得た(全収率76.4%)。この結晶のGPC純度は99.0%であった。
抽出溶媒をn−オクタノールとし、この溶媒18.0gで5回抽出した以外は実施例17と同様の操作を行った結果、結晶7.9gを得た(全収率72.5%)。この結晶のGPC純度は99.0%であった。
抽出溶媒をクロロホルムとし、この溶媒18.0gで3回抽出した以外は実施例17と同様の操作を行った結果、結晶7.8gを得た(全収率71.4%)。この結晶のGPC純度は99.0%であった。
抽出溶媒をn−ブタノールとした以外は実施例17と同様の操作を行った。n−ブタノールは反応液に混和するため、油層を分液して生成物を回収することができなかった。
実施例2の反応液にイオン交換水43.4gを加えて硫酸濃度を16.8wt%に希釈した。25.0%水酸化ナトリウム水溶液39.0gを滴下して硫酸の全量を中和した後、5%亜硫酸ナトリウム水溶液13.0gを加えて攪拌した。酢酸エチル27.0gで3回抽出し、抽出液を全て合わせて、1.0%水酸化ナトリウム水溶液7.2gを加えて振り混ぜた後、30分間静置して油層を分液した。この時、水層のpHは12であった。
抽出溶媒をメチルイソブチルケトンとした以外は実施例22と同様の操作を行った結果、結晶8.2gを得た(全収率75.0%)。この結晶のGPC純度は99.0%であった。
抽出溶媒をジエチルエーテルとし、この溶媒27.0gで5回抽出した以外は実施例22と同様の操作を行った結果、結晶2.5gを得た(全収率23.3%)。この結晶のGPC純度は98.1%であった。
2−エチルヘキサノールにより抽出した後のアルカリ洗浄を行わない以外は実施例22と同様の操作を行った結果、結晶8.7gを得た(全収率79.8%)。この結晶のGPC純度は99.0%であった。
酢酸エチルにより抽出した後のアルカリ洗浄を行わない以外は実施例22と同様の操作を行った結果、結晶8.7gを得た(全収率79.3%)。この結晶のGPC純度は99.0%であった。
実施例27
[前段反応]
2L四口フラスコにADO500.0g(3.33mol)と、98.0%硫酸673.0gと水256.0gを用いて調製した71.0wt%硫酸930.0g(硫酸はADOに対し2.0当量)を入れ、冷却管、温度計、滴下ロートを取り付け、油浴に浸けて撹拌しながら50℃に昇温した。
滴下ロートに35wt%過酸化水素水324.0g(3.33mol、1.0当量)を仕込み、3時間かけて滴下した。滴下終了時のHL収率は99.5%、GPC純度は99.5%であった。
滴下ロートに35wt%過酸化水素水389.0g(4.0mol、1.2当量)を仕込み、前段の50℃の反応液に0.08当量/hで滴下しながら95℃まで昇温した。滴下開始から昇温まで約0.5時間、昇温から滴下終了まで約14.5時間であった(滴下時間:15時間)。その後95℃で1時間加熱攪拌した。
HL−2−OHの収率は81.0%、GPC純度は99.0%であった。
[endo−ビシクロ[3,3,1]−6−ノネン−3−カルボン酸(BNC)の合成]
2−アダマンタノン6.3g(42.0mmol)、メタンスルホン酸21.0ml(323.6mmol)のスラリーに、アジ化ナトリウム4.1g(63.1mmol)を、室温において十数回に分け、約30分かけて添加し、50℃でさらに1時間反応させた。ここにエタノール47.6ml,50wt%水酸化ナトリウム水溶液50.4ml(945.0mmol),水111mlを加え、還流温度で2時間反応させた後、室温まで冷却した。
反応溶液に含まれる有機不純物を抽出除去し、引き続き、濃塩酸で酸性にすると白色固体が析出した。生成した白色固体をろ過し、得られた白色ケークをTHF2.1Lで溶解させた。油水分離の後、定法により処理すると、BNC5.0g(30.0mmol、収率:71.4%)が得られた。
BNC5.0g(30mmol),メタクロロ過安息香酸9.0g(52mmol)を二塩化メチレン400mlに溶解し、一晩加熱還流した。反応液に、亜硫酸ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、及び水で順次洗浄した。反応液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、エバポレーターを用い二塩化メチレン溶媒を留去した。得られた粗結晶を、カラムクロマトを用いて精製し、HL−2−OH3.8gを得た。本反応の収率は70.0%で、2−アダマンタノンからの全収率は50.0%であった。
後段で滴下する35wt%過酸化水素水を324.0g(1.0当量)として、前段の滴下量と合計して2.0当量とした以外は実施例27と同様の操作を行った。
HL−2−OHの収率は79.1%、GPC純度は99.0%であった。
後段で滴下する35wt%過酸化水素水を972.0g(3.0当量)として、滴下量の合計を4.0当量とし、滴下時間を40時間とした以外は実施例27と同様の操作を行った。
HL−2−OHの収率は65.6%、GPC純度は99.0%であった。
前段反応として、硫酸とADOの混合物に35wt%過酸化水素水324.0g(1.0当量)を常温で1時間かけて滴下後、50℃に昇温して3時間反応を行い、続いて後段反応として、50℃で35wt%過酸化水素水389.0g(1.2当量)を1.5時間かけて滴下してから95℃に昇温して17時間反応を行った以外は実施例27と同様の操作を行った。
HL−2−OHの収率は42.4%、GPC純度は95.3%であった。
硫酸とADOの混合物に35wt%過酸化水素水713.0g(2.2当量)を常温で1.5時間かけて滴下後、95℃に昇温して20時間反応を行った以外は実施例27と同様の操作を行った。
HL−2−OHの収率は12.2%、GPC純度は90.1%であった。
後段で滴下する35wt%過酸化水素水を162.0g(0.5当量)として、滴下量の合計を1.5当量とした以外は実施例27と同様の操作を行った。
HL−2−OHの収率は31.3%、GPC純度は95.3%であった。
後段で滴下する35wt%過酸化水素水を1296.0g(4.0当量)として、滴下量の合計を5.0当量とし、後段の滴下時間を40時間とした以外は実施例27と同様の操作を行った。
HL−2−OHの収率は48.2%、GPC純度は99.2%であった。
71.0wt%硫酸の量を1550.0g(ADOに対し3.4当量)とし、後段の滴下時間を2.5時間として、滴下時間の合計を5.5時間とし、後段の滴下終了後の反応時間を3.5時間とした以外は、実施例27と同様の操作を行った。
HL−2−OHの収率は76.4%、GPC純度は97.2%であった。
前段の35wt%過酸化水素水の滴下時間を1.5時間、後段の滴下時間を1.5時間として滴下時間の合計を3時間とし、後段の滴下終了後の反応時間を4.5時間とした以外は実施例34と同様の操作を行った。
HL−2−OHの収率は62.5%、GPC純度は96.1%であった。
前段の35wt%過酸化水素水の滴下時間を1時間、後段の滴下時間を1時間として、滴下時間の合計を2時間とし、後段の滴下終了後の反応時間を5時間とした以外は実施例34と同様の操作を行った。
HL−2−OHの収率は39.8%、GPC純度は94.5%であった。
前段の35wt%過酸化水素水の滴下時間を1.5時間として、滴下時間の合計を2.5時間とした以外は実施例36と同様の操作を行った。
HL−2−OHの収率は40.3%、GPC純度は95.3%であった。
前段の35wt%過酸化水素水の滴下時間を1時間、後段の滴下時間を2時間として滴下時間の合計を3時間とし、後段の滴下終了後の反応時間を4時間とした以外は実施34と同様の操作を行った。
HL−2−OHの収率は69.7%、GPC純度は96.8%であった。
硫酸濃度を50.0wt%、硫酸量を1400.0g(ADOに対し3.4当量)とし、前段の反応温度を70℃、後段の反応温度を115℃、後段の35wt%過酸化水素水の滴下時間を4時間(内、昇温時間は0.5時間)、後段の滴下終了後の反応時間を1.5時間とした以外は実施例34と同様の操作を行った。
HL−2−OHの収率は70.1%、GPC純度は99.3%であった。
硫酸濃度を80.0wt%、硫酸量を2225.0g(ADOに対し3.4当量)とし、前段の反応温度を45℃、後段の反応温度を50℃、後段の35wt%過酸化水素水の滴下時間を20時間、後段の滴下終了後の反応時間を4時間とした以外は実施例34と同様の操作を行った。
HL−2−OHの収率は63.4%、GPC純度は96.5%であった。
後段の反応温度を40℃、後段の35wt%過酸化水素水の滴下時間を44時間、後段の滴下終了後の反応時間を4時間とした以外は実施例40と同様の操作を行った。
HL−2−OHの収率は42.2%、GPC純度は95.7%であった。
硫酸濃度を98.0wt%、硫酸量を113.0g(ADOに対し3.4当量)とし、前段の反応温度を30℃、後段の反応温度を40℃、後段の35wt%過酸化水素水の滴下時間を16時間(内、昇温時間は0.5時間)、後段の滴下終了後の反応時間を1時間とした以外は実施例33と同様の操作を行った。
HL−2−OHの収率は43.4%、GPC純度は92.8%であった。
後段の反応温度を125℃とした以外は実施例39と同様の操作を行った。尚、後段の過酸化水素水の滴下時間4時間の内、昇温時間は0.5時間である。
HL−2−OHの収率は45.5%、GPC純度は91.2%であった。
この明細書に記載の文献及び本願のパリ優先の基礎となる日本出願明細書の内容を全てここに援用する。
Claims (13)
- 前記5−オキソ−4−オキサ−5−ホモアダマンタンに対して、前記過酸化水素を1.5時間以上かけて1〜3当量滴下して反応させる、請求項1に記載の製造方法。
- 前記反応させる温度が50〜120℃である請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記2−アダマンタノンに対して、前記過酸化水素を3時間以上かけて2〜4当量滴下して反応させる、請求項4に記載の製造方法。
- 第1の工程として、前記2−アダマンタノンに対して前記過酸化水素を1当量以上滴下して反応させた後に、第2の工程として、1.5時間以上かけて過酸化水素を滴下して反応させる請求項4に記載の製造方法。
- 前記第1の工程における反応の温度と前記第2の工程における反応の温度が異なる請求項6に記載の製造方法。
- 前記第2の工程における反応の温度が50〜120℃である請求項6又は7に記載の製造方法。
- 炭素数5以上のアルコール、エステル系溶媒、ケトン系溶媒及びハロゲン系溶媒から選択される1種類以上を用いて、前記反応により得られた反応液から5−オキソ−4−オキサ−5−ホモアダマンタン−2−オールを抽出する請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
- 前記抽出に用いる溶媒が2−エチル−1−ヘキサノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン及びクロロホルムから選択される1種類以上である請求項9に記載の製造方法。
- 抽出した溶液をアルカリで洗浄する請求項9又は10に記載の製造方法。
- 抽出した溶液を濃縮後、貧溶媒を添加して結晶化させる請求項9〜11のいずれかに記載の製造方法。
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