JP2003152065A - 静電チャック及びその製造方法 - Google Patents

静電チャック及びその製造方法

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JP2003152065A JP2001348985A JP2001348985A JP2003152065A JP 2003152065 A JP2003152065 A JP 2003152065A JP 2001348985 A JP2001348985 A JP 2001348985A JP 2001348985 A JP2001348985 A JP 2001348985A JP 2003152065 A JP2003152065 A JP 2003152065A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 漏れ電流が小さく、静電吸着力が載置される
板状試料の種類により変動するおそれがなく、直流電圧
の印加を中止した後においても板状試料の脱離性が良好
であり、さらに、耐プラズマ性が大幅に改善されて、腐
食性ガスに対する耐性も良好な静電チャック及びその製
造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の静電チャック1は、上面が板状
試料を載置する載置面2aとされた第1の絶縁部材2
と、この第1の絶縁部材2の下面2b側に対向配置され
た第2の絶縁部材3と、第1の絶縁部材2と第2の絶縁
部材3との間に挟持された内部電極4とを備え、第1の
絶縁部材2を、1重量%〜4重量%の炭化珪素と、酸化
アルミニウムとを主成分とした複合セラミックスとし、
かつ、−200℃〜200℃の温度範囲における体積固
有抵抗値を1×1014Ωcm〜1×1016Ωcmとした
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電チャック及び
その製造方法に関し、特に、半導体装置、液晶装置、ハ
イブリッドIC等の製造ラインにおいて用いられる半導
体ウエハ、金属ウエハ、ガラス基板等の板状試料を静電
気力を利用して固定する際に用いて好適な静電チャック
及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置、液晶装置、ハイブリ
ッドIC等の製造ラインにおいては、シリコンウエハ等
の半導体ウエハ、銅薄板等の金属ウエハ、ガラス板等の
板状試料を固定するために、例えば、これらの板状試料
を減圧力を利用して物理的に吸着して固定することが可
能な真空チャック、あるいはこれらの板状試料を機械的
に固定することが可能なクランプが用いられている。
【0003】しかしながら、従来の真空チャックでは、
真空条件下では外部雰囲気と真空チャックとの間に圧力
差がないために、板状試料を固定することができないと
いう問題点があった。また、従来のクランプでは、クラ
ンプが板状試料に接触する箇所をデバイスとして使用す
ることができない、板状試料に部分的に歪みを生じさせ
る、クランプの昇降によってパーティクルが発生する等
の問題点があった。
【0004】そこで、これらの問題点を解決するため
に、静電気力を利用して板状試料を固定することが可能
な静電チャックが提案されている。この静電チャック
は、薄厚の円形状の内部電極と、この内部電極を挟持し
て対向配置された一対の絶縁部材とを主体として構成さ
れたもので、一対の絶縁部材のうち一方の絶縁部材の載
置面に板状試料を載置し、前記内部電極に所定の直流電
圧を印加することにより、静電気力を利用して前記板状
試料を前記載置面上に固定することが可能な構造となっ
ている。
【0005】この静電チャックには、用いる静電気力の
違いにより2種類のタイプがある。1つのタイプは、静
電気力としてジョンソン・ラーベック力を用いた静電チ
ャック(以下、ジョンソン・ラーベック型静電チャック
と称する)であり、他のタイプは、静電気力としてクー
ロン力を用いた静電チャック(以下、クーロン型静電チ
ャックと称する)である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したジ
ョンソン・ラーベック型静電チャックにおいては、漏れ
電流が大きいという問題点、静電吸着力が板状試料の種
類によって変動するという問題点、直流電圧の印加を中
止した後においても、板状試料の脱離性が良好でないと
いう問題点があった。
【0007】一方、クーロン型静電チャックは、漏れ電
流が小さく、静電吸着力が板状試料の種類により変動す
ることが少なく、直流電圧の印加を中止した後において
も板状試料の脱離性が良好であるという特徴があるもの
の、プラズマクリーニング等を施す場合に、吸着面のチ
ャージアップが生じ易いために、このチャージアップに
伴う大きなプラズマ痕が発生し易く、腐食性ガスに対す
る耐性が十分でないという問題点があった。
【0008】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、漏れ電流が小さく、静電吸着力が
載置される板状試料の種類により変動するおそれがな
く、直流電圧の印加を中止した後においても板状試料の
脱離性が良好であり、さらに、耐プラズマ性が大幅に改
善されて、腐食性ガスに対する耐性も良好な静電チャッ
ク及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述した従
来の技術が有する問題点を解決すべく種々な検討を行っ
た結果、少なくとも板状試料を載置する側の絶縁部材を
炭化珪素と酸化アルミニウムとを主成分とする特定の複
合セラミックスで構成し、その体積固有抵抗値を、−2
00℃〜200℃の温度範囲内で特定範囲内とすること
により、上記の問題点を効率よく解決し得ることを知見
し、本発明の静電チャック及びその製造方法を完成する
に至った。
【0010】すなわち、本発明の静電チャックは、一主
面が板状試料を載置する載置面とされた第1の絶縁部材
と、該第1の絶縁部材の他の一主面側に対向配置された
第2の絶縁部材と、前記第1の絶縁部材と前記第2の絶
縁部材との間に挟持された内部電極とを備えた静電チャ
ックであって、前記第1の絶縁部材は、1重量%〜4重
量%の炭化珪素(SiC)と、酸化アルミニウム(Al
23)とを主成分とした複合セラミックスからなり、か
つ、−200℃〜200℃の温度範囲における体積固有
抵抗値は1×1014Ωcm〜1×1016Ωcmであるこ
とを特徴とする。
【0011】この静電チャックでは、前記第1の絶縁部
材を、1重量%〜4重量%の炭化珪素と、酸化アルミニ
ウムとを主成分とした複合セラミックスとし、かつ、−
200℃〜200℃の温度範囲における体積固有抵抗値
を1×1014Ωcm〜1×1016Ωcmとしたことによ
り、板状試料を吸着固定する静電気力は、ジョンソン・
ラーベック力よりもクーロン力が支配的となり、プラズ
マ処理を施す際においても吸着面のチャージアップが生
じ難くなり、耐プラズマ性が大幅に向上し、腐食性ガス
に対する耐性も向上する。
【0012】本発明の他の静電チャックは、一主面が板
状試料を載置する載置面とされた第1の絶縁部材と、該
第1の絶縁部材の他の一主面側に対向配置された第2の
絶縁部材と、前記第1の絶縁部材と前記第2の絶縁部材
との間に挟持された内部電極とを備えた静電チャックで
あって、前記第1の絶縁部材は、表面に絶縁性物質が形
成された炭化珪素と、酸化アルミニウムとを主成分とし
た複合セラミックスからなり、かつ、−200℃〜20
0℃の温度範囲における体積固有抵抗値は1×1014Ω
cm〜1×1016Ωcmであることを特徴とする。
【0013】この静電チャックでは、前記第1の絶縁部
材を、表面に絶縁性物質が形成された炭化珪素と、酸化
アルミニウムとを主成分とした複合セラミックスとし、
かつ、−200℃〜200℃の温度範囲における体積固
有抵抗値を1×1014Ωcm〜1×1016Ωcmとした
ことにより、板状試料を吸着固定する静電気力は、ジョ
ンソン・ラーベック力よりもクーロン力が支配的とな
り、プラズマ処理を施す際においても吸着面のチャージ
アップが生じ難くなり、耐プラズマ性が大幅に向上し、
腐食性ガスに対する耐性も向上する。
【0014】これらの静電チャックにおいては、前記第
2の絶縁部材は、十分な絶縁性を有し、機械的強度、耐
プラズマ性、耐熱性に優れたものであればよく、第1の
絶縁部材と異なる構造のものであっても良いが、前記第
1の絶縁部材と同等の特性を有する点、及び前記第1の
絶縁部材と同時に作製することで静電チャックの製造工
程を簡略化することができる点を考慮すると、第2の絶
縁部材も第1の絶縁部材と同一の構造を有する複合セラ
ミックスにより構成することが好ましい。
【0015】これにより、第2の絶縁部材も、第1の絶
縁部材と同様、ハロゲンガス等の腐食性ガスに対する耐
腐食性、プラズマに対する耐プラズマ性に優れ、高い強
度及び硬度を有し、耐熱性、耐熱衝撃性に優れたものと
することができる。これらの静電チャックで、炭化珪素
(SiC)と酸化アルミニウム(Al23)とを主成分
とした複合セラミックスとは、炭化珪素と酸化アルミニ
ウムとを合わせて98重量%以上含有した複合セラミッ
クスである。
【0016】前記炭化珪素の表面に形成された絶縁性物
質は、ムライト系物質が好ましい。このムライト系物質
の厚みは0.2μm以下であることが好ましい。ここ
で、ムライト系物質とは、ムライト(3Al23・2S
iO2)の他、酸化アルミニウムとムライトとの固溶体
またはガラス状物質、もしくは二酸化珪素(SiO2
とムライトとの固溶体またはガラス状物質を総称するも
のである。
【0017】前記複合セラミックス中における酸化アル
ミニウム粒子の平均粒子径は2μm以下であることが好
ましい。その理由は、酸化アルミニウム粒子の平均粒子
径が2μmを越えると、第1の絶縁部材がプラズマによ
りエッチングされ易くなり、この第1の絶縁部材の載置
面にスパッタ痕が形成されて表面粗さが大きくなり、静
電吸着力が低下するからである。
【0018】前記複合セラミックス中における炭化珪素
粒子の平均粒子径は1μm以下であることが好ましく、
より好ましくは0.5μm以下である。その理由は、炭
化珪素粒子の平均粒子径が1μmを越えると、炭化珪素
粒子を添加したことによる第1の絶縁部材の強度向上の
効果が小さくなるためであり、また、プラズマ照射時の
電場が半導性を有する炭化珪素粒子の部分に集中し易く
なり、炭化珪素粒子の周辺が損傷を受けるおそれがある
からである。
【0019】前記複合セラミックス中における炭化珪素
粒子の少なくとも一部は、酸化アルミニウム粒子の内部
に存在していることが好ましい。その理由は、少なくと
も一部の炭化珪素粒子が酸化アルミニウム粒子の内部に
存在していると、第1の絶縁部材の絶縁性が高まるとと
もに、酸化アルミニウムの粒成長が抑制され、表面が平
滑でポアも少なくなり、仮にポアが存在してもその径が
小さく、良好な表面状態が得られるからである。
【0020】本発明の静電チャックの製造方法は、一主
面が板状試料を載置する載置面とされた第1の絶縁部材
と、該第1の絶縁部材の他の一主面側に対向配置された
第2の絶縁部材と、前記第1の絶縁部材と前記第2の絶
縁部材との間に挟持された内部電極とを備えた静電チャ
ックの製造方法であって、前記第1の絶縁部材または前
記第2の絶縁部材、またはこれら双方を作製する工程
は、炭化珪素粉末及び酸化アルミニウム粉末をそれぞれ
所定量秤量し、これらを超高圧粉砕分散法により混合す
る混合工程と、得られた混合粉末を加圧しながら焼成
し、複合セラミックスとする加圧焼成工程を備えている
ことを特徴とする。
【0021】この静電チャックの製造方法では、炭化珪
素粉末及び酸化アルミニウム粉末をそれぞれ所定量秤量
し、これらを超高圧粉砕分散法により混合することによ
り、炭化珪素粉末が少量であっても容易に均一分散が成
され、組成の均一性に優れた混合粉末が得られる。これ
により、この混合粉末を加圧・焼成すれば、粒子の異常
粒成長もなく、分散剤に起因する炭素あるいは各種金属
不純物等の不純物の混入もなく、組成の均一性に優れた
複合セラミックスを得ることが可能になる。この複合セ
ラミックスは、ハロゲンガス等の腐食性ガスに対する耐
腐食性、プラズマに対する耐プラズマ性、機械的強度、
硬度、耐熱性、耐熱衝撃性等の諸特性について極めて優
れたものになる。
【0022】前記炭化珪素粉末は、酸化性雰囲気中にて
熱処理することにより、その表面に二酸化珪素を含む被
膜を形成するのが好ましい。表面に二酸化珪素を含む被
膜を形成することにより、本来半導体である炭化珪素粉
末の表面が絶縁体である二酸化珪素で被覆されることと
なり、複合セラミックスの絶縁性が高まる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の静電チャック及びその製
造方法の各実施の形態について説明する。なお、本実施
の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体
的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明
を限定するものではない。
【0024】[第1の実施形態]図1は、本発明の第1
の実施形態の静電チャックを示す平面図、図2は同横断
面図、図3は図1のA−A線に沿う断面図であり、円板
状の静電チャックの例である。この静電チャック1は、
上面(一主面)が半導体ウエハ、金属ウエハ、ガラス基
板等の板状試料を載置する載置面2aとされた第1の絶
縁部材2と、第1の絶縁部材2の下面(他の一主面)2
b側に対向配置された第2の絶縁部材3と、これら第1
の絶縁部材2と第2の絶縁部材3との間に挟持された内
部電極4とを主体として構成されている。
【0025】これら第1の絶縁部材2と第2の絶縁部材
3とは、これらの間かつ内部電極4の外側の領域に設け
られた絶縁性の接合層5と、内部電極4とを介して気密
に接合されている。これら第1の絶縁部材2、第2の絶
縁部材3及び内部電極4には、静電吸着された板状試料
を脱着するために、下方から板状試料を押圧する押圧部
材(図示略)を挿通させるための貫通孔6が、これらを
貫通して形成されている。
【0026】また、第2の絶縁部材3及び内部電極4に
は、前記貫通孔6と異なる位置に、これらを貫通する貫
通孔7が形成され、この貫通孔7には、内部電極4に直
流電圧を印加するための取り出し電極8が装填され、こ
の取り出し電極8の上端部は内部電極4と接合され、電
気的に接続されている。
【0027】第1の絶縁部材2は、1重量%〜4重量%
の炭化珪素と、酸化アルミニウムとを主成分とした複合
セラミックスにより構成されている。この第1の絶縁部
材2の板状試料を載置する載置面2aの表面粗さRaは
0.1S以下とされている。第2の絶縁部材3は、第1
の絶縁部材2と同等の特性を有する点、及び第1の絶縁
部材2と同時に作製することができる点を考慮すると、
第1の絶縁部材2と同一の構造を有する複合セラミック
スにより構成することが好ましい。
【0028】この複合セラミックス中における酸化アル
ミニウム粒子の平均粒子径は2μm以下、炭化珪素粒子
の平均粒子径は1μm以下、より好ましくは0.5μm
以下とされている。この複合セラミックスにおいては、
少なくとも一部の炭化珪素粒子が酸化アルミニウム粒子
の粒内に存在していることが望ましい。また、アルミニ
ウム(Al)及び珪素(Si)以外の金属不純物の含有
量が0.1重量%以下となっていることが望ましい。
【0029】複合セラミックス中の少量の不純物は許容
されるものであるが、特に、板状試料が半導体装置の製
造工程に用いるものである場合、遷移金属元素やアルカ
リ金属等の不純物があると、この不純物に起因して半導
体装置の製造工程におけるライフタイムおよびゲート電
圧が低下するおそれがある。また、アルミニウム、珪素
以外の金属不純物の含有量が0.1重量%を越えると、
ウエハ等の板状試料を汚染する可能性が高くなるととも
に、第1の絶縁部材2の電気抵抗の温度依存性が大きく
なる。
【0030】この第1の絶縁部材2の−200℃〜20
0℃の温度範囲における体積固有抵抗値は1×1014Ω
cm〜1×1016Ωcmである。この温度範囲内におい
ては、発揮される静電気力としてはクーロン力が支配的
となり、また、体積固有抵抗値(または電気伝導度)の
温度依存性が小さく、しかも、ハロゲンガス等の腐食性
ガスに対する耐腐食性、発生するプラズマに対する耐プ
ラズマ性に優れ、高い機械的強度及び硬度を有し、耐熱
性、耐熱衝撃性に優れたものとなっている。
【0031】また、第2の絶縁部材3も第1の絶縁部材
2と同様の構成とすることにより、ハロゲンガス等の腐
食性ガスに対する耐腐食性、プラズマに対する耐プラズ
マ性に優れ、高い機械的強度及び硬度を有し、耐熱性、
耐熱衝撃性に優れたものとなる。
【0032】以上により、この静電チャック1は、第1
の絶縁部材2の載置面2a上に半導体ウエハ、金属ウエ
ハ、ガラス基板等の板状試料を載置し、内部電極4に所
定の直流電圧を印加することにより、クーロン力を利用
して前記板状試料を固定することが可能な構造となって
いる。
【0033】次に、本実施形態の静電チャック1の製造
方法について説明する。ここでは、まず、第1の絶縁部
材2、第2の絶縁部材3の作製方法について説明し、次
いで、得られた第1の絶縁部材2と第2の絶縁部材3を
用いて静電チャック1を作製する方法について説明す
る。
【0034】(1)第1の絶縁部材2及び第2の絶縁部
材3の作製 これら第1の絶縁部材2及び第2の絶縁部材3を製造す
るに際しては、炭化珪素粒子の原料粉末としては、平均
粒子径が0.5μm以下の炭化珪素粉末を用いることが
以下の理由により好ましい。平均粒子径が0.5μmを
越える炭化珪素粉末を用いて作製された複合セラミック
スは、炭化珪素粒子の平均粒子径が1μmを超えてしま
い、炭化珪素粒子の添加による第1の絶縁部材2、第2
の絶縁部材3の機械的強度を向上させるという効果が小
さくなる。
【0035】また、平均粒子径が0.5μmを越える炭
化珪素粉末を用いて作製された複合セラミックスからな
る第1の絶縁部材2は、プラズマに曝されたときに、電
場が半導体である炭化珪素粒子部分に集中して大きな損
傷を受け易くなり、プラズマ損傷後の静電吸着力が低下
するおそれがある。また、炭化珪素粉末の平均粒子径が
小さい程、複合セラミックス中においては炭化珪素粒子
が酸化アルミニウム粒子の内部に形成され易くなる。
【0036】第1の絶縁部材2の原料として用いられる
炭化珪素粉末としては、プラズマCVD法により作製さ
れた炭化珪素粉末が好ましく、特に、非酸化性雰囲気の
プラズマ中にシラン化合物またはハロゲン化珪素と炭化
水素とを含む原料ガスを導入し、反応系の圧力を1気圧
未満から1.33×10Pa(0.1Torr)の範囲
で制御しつつ気相反応させることで作製された、平均粒
子径0.1μm以下の炭化珪素超微粉末が好ましい。
【0037】この炭化珪素超微粉末は、焼結性に優れ、
高純度であり、粒子形状が球状であるために成形時の分
散性が良好であり、得られる複合セラミックスにおいて
は、炭化珪素粒子が酸化アルミニウム粒子の内部に形成
され易くなるという優れた特徴を有する粉末である。
【0038】また、酸化アルミニウム粒子の原料粉末と
しては、平均粒子径が1μm以下の酸化アルミニウム粉
末を用いることが以下の理由により好ましい。平均粒子
径が1μmを越える酸化アルミニウム粉末を用いて作製
された複合セラミックスにおいては、複合セラミックス
中の酸化アルミニウム粒子の平均粒径が2μmを越えて
しまい、第1の絶縁部材2がプラズマによりエッチング
され易くなり、第1の絶縁部材2の板状試料を載置する
載置面2aにスパッタ痕が形成されて、表面粗さが大き
くなり、静電チャック1の静電吸着力が低下するおそれ
がある。また、酸化アルミニウム粉末の平均粒子径が小
さい程、複合セラミックス中においては炭化珪素粒子が
酸化アルミニウム粒子の内部に形成され易くなる。
【0039】次いで、上述した炭化珪素粉末と酸化アル
ミニウム粉末とを、炭化珪素が1〜4重量%、酸化アル
ミニウムが99〜96重量%の割合になるよう、それぞ
れの成分を秤量し混合する。得られる複合セラミックス
の体積固有抵抗値は、炭化珪素粉末の平均粒子径とその
分散状態が影響するので、所望する体積固有抵抗値、即
ち、−200℃〜200℃の温度範囲内での体積固有抵
抗値が1×1014Ωcm〜1×1016Ωcmの複合セラ
ミックスが得られるように、炭化珪素粉末と酸化アルミ
ニウム粉末との配合比率や、分散状態を事前に予備実験
的に決定しておくのが好ましい。
【0040】混合に際しては、超高圧粉砕分散法を採用
することが好ましい。このとき、分散剤などの少量の不
純物が混入することは許容されるが、アルミニウム及び
珪素以外の金属不純物の含有量が0.1重量%以下とな
るように、炭化珪素粉末と酸化アルミニウム粉末とを混
合することが望ましい。ここで、超高圧粉砕分散法と
は、高圧で加速された粒子同士を衝突させて粉砕分散す
る方法であり、この超高圧粉砕分散法を採用することに
より、少量の分散剤を添加するだけで均一分散が容易に
なり、粗大粒子の生成もなく、しかも不純物、例えば分
散剤に起因した炭素や各種金属不純物の混入を減少させ
ることができる。
【0041】次いで、この混合粉末を公知の成形方法に
より成形し、円板状の成形体を作製する。次いで、得ら
れた成形体を脱脂する。脱脂は、600℃以下のアルゴ
ン(Ar)雰囲気中、または300℃以下の大気雰囲気
中で行うことが望ましい。これらの条件下で脱脂を行う
ことにより、炭化珪素の酸化を防止することができると
ともに、効率的に脱脂を行うことができる。
【0042】次いで、脱脂済みの成形体を、例えば熱間
静水圧加圧法(HIP:hot isostatic pressing)等を
用いて、所定の条件下で加圧しながら焼成し、複合セラ
ミックスとする。加圧力は、特に制限されるものではな
いが、例えば、5〜40MPaとする。その理由は、加
圧力が5MPaを下回ると充分な焼結体密度の複合セラ
ミックスが得られず、一方、加圧力が40MPaを超え
ると黒鉛等からなる治具が変形損耗するので好ましくな
いからである。
【0043】焼成する際の温度としては、1700〜1
850℃が好ましい。その理由は、焼成温度が1700
℃を下回ると焼結が十分に進まないために緻密な複合セ
ラミックスが得られず、一方、1850℃を超えると、
焼結が進み過ぎて得られた焼結体が分解したり、あるい
は異常粒成長が生じたりし易くなるからである。また、
焼成時の雰囲気としては、アルゴン(Ar)雰囲気、あ
るいは窒素(N 2)雰囲気が、炭化珪素の酸化を防止す
ることができるので好ましい。
【0044】最後に、上記により作製された1つの複合
セラミックスの所定の位置に、機械加工により貫通孔6
を形成し、第1の絶縁部材2とする。また、上記により
作製された他の1つの複合セラミックスの所定の位置
に、機械加工により貫通孔6、7を形成し、第2の絶縁
部材3とする。また、第1の絶縁部材2のいずれか一方
の面を、通常の研磨法を用いて、例えば、表面粗さRa
が0.1S以下となるように研磨する。ここでは、第1
の絶縁部材2と第2の絶縁部材3とを重ね合わせたとき
に、それぞれに形成された貫通孔6が1つの貫通孔とな
るように、貫通孔6、7の位置決めがなされる。
【0045】(2)静電チャック1の作製 上記により作製された第2の絶縁部材3の面上の内部電
極4を形成する領域(中心から所定の半径内であって、
貫通孔6、7を除く領域)に、導電性材料を塗布するこ
とにより最終的に内部電極4となる導電性材料層を形成
し、この第2の絶縁部材3の面上の導電性材料層を形成
した領域より外側の環状の領域に、絶縁性材料を塗布す
ることにより最終的に絶縁性の接合層5となる絶縁性材
料層を形成する。
【0046】この導電性材料としては、炭化タンタル、
窒化チタン等の導電性セラミックス粉末と酸化アルミニ
ウム−二酸化珪素系ガラス粉末との混合粉末を例示する
ことができる。また、上記の絶縁性材料としては、酸化
アルミニウム−二酸化珪素系ガラス等の絶縁性を有する
各種ガラス粉末を例示することができる。
【0047】次いで、第1の絶縁部材2と第2の絶縁部
材3のそれぞれの貫通孔6が同じ位置になるように、こ
れらの絶縁部材2、3を導電性材料層、絶縁性材料層を
介して重ね合わせ、その後、加圧しながら加熱処理する
ことにより、導電性材料層と絶縁性材料層とを接合させ
る。このとき、導電性材料層から内部電極4が形成され
るとともに、絶縁性材料層から絶縁性の接合層5が形成
されるので、第1の絶縁部材2と第2の絶縁部材3と
は、内部電極4及び絶縁性の接合層5を介して気密に接
合される。
【0048】次いで、第2の絶縁部材3及び内部電極4
の貫通孔7に、炭化タンタル、窒化チタン等の導電性セ
ラミックス等からなる取り出し電極8を挿入し、活性金
属、銀ろう等のろう材等を介して、取り出し電極8の上
端部と内部電極4とを電気的に接合する。
【0049】以上説明したように、本実施形態の静電チ
ャック1によれば、板状試料を載置する側の第1の絶縁
部材2を1重量%〜4重量%の炭化珪素と、酸化アルミ
ニウムとを主成分とした複合セラミックスにより構成
し、かつ、−200℃〜200℃の温度範囲における体
積固有抵抗値を1×1014Ωcm〜1×1016Ωcmと
したので、内部電極4に直流電圧を印加したときに発揮
される静電気力としてはジョンソン・ラーベック力より
もクーロン力が支配的となり、漏れ電流を小さくするこ
とができ、板状試料の種類にかかわらず静電吸着力を安
定化させることができ、直流電圧の印加を中止した後に
おいても、板状試料を容易に脱離させることができる。
さらに、耐プラズマ性、耐腐食性を大幅に改善すること
ができる。
【0050】また、第1の絶縁部材2の載置面2aの表
面粗さRaを0.1S以下としたので、第1の絶縁部材
2、第2の絶縁部材3の硬度及び機械的強度を高めるこ
とができる。また、第1の絶縁部材2及び第2の絶縁部
材3からのパーティクルの発生を低減させることがで
き、半導体ウエハ等の板状試料の汚染を防止することが
できる。
【0051】また、第1の絶縁部材2に加えて、第2の
絶縁部材3を、1重量%〜4重量%の炭化珪素と、酸化
アルミニウムとを主成分とした複合セラミックスにより
構成し、かつ、−200℃〜200℃の温度範囲におけ
る体積固有抵抗値を1×10 14Ωcm〜1×1016Ωc
mとしたので、これら第1の絶縁部材1、第2の絶縁部
材2を、電気伝導度の温度依存性が少なく、ハロゲンガ
スに対する耐蝕性に優れ、かつ耐熱性、耐熱衝撃性に優
れ、高温下の使用においても熱応力による破損の危険性
がないものとすることができる。
【0052】また、第1の絶縁部材2及び第2の絶縁部
材3を構成する複合セラミックスに含有される炭化珪素
粒子の平均粒子径を1μm以下、より好ましくは0.5
μm以下としたので、これら第1の絶縁部材2及び第2
の絶縁部材3のプラズマに対する耐蝕性を向上させるこ
とができる。
【0053】本実施形態の静電チャックの製造方法によ
れば、炭化珪素粉末と酸化アルミニウム粉末とを、超高
圧粉砕分散法により混合するので、少量の分散剤を添加
するだけで容易に均一分散することができ、分散剤等の
不純物に起因する炭素や各種金属不純物の混入を減少さ
せることができる。したがって、耐プラズマ性、耐腐食
性が大幅に改善され、しかも、硬度及び機械的強度が高
い静電チャックを容易に得ることができる。
【0054】[第2の実施形態]本発明の第2の実施形
態の静電チャックは、上述した第1の実施形態の静電チ
ャック1を構成する第1の絶縁部材2の材料組成を変更
したものであり、それ以外の点については第1の実施形
態の静電チャック1と全く同様である。
【0055】本実施形態における第1の絶縁部材は、炭
化珪素と、酸化アルミニウムとを主成分とする複合セラ
ミックスにより作製され、炭化珪素粒子の表面には、例
えば0.2μm以下、好ましくは0.1μm以下の厚み
のムライト系物質からなる被膜が形成されている。ムラ
イト系物質としては、ムライト(3Al23・2SiO
2)の他、酸化アルミニウムとムライトとの固溶体また
はガラス状物質、もしくは二酸化珪素(SiO2)とム
ライトとの固溶体またはガラス状物質が好適である。こ
の被膜の厚みは0.2μm以下が望ましい。なぜなら
ば、厚みが0.2μmを超えると、耐プラズマ性が低下
するからである。
【0056】この複合セラミクスは、炭化珪素と酸化ア
ルミニウムを合計で98重量%以上含有するとされ、こ
の複合セラミクス中の炭化珪素の含有量は、好ましくは
4〜13重量%とされている。この複合セラミックスの
電気伝導度は、主として半導体である炭化珪素により決
定される。そこで、複合セラミックス中の炭化珪素粒子
同士が直接接触して導電パスを形成する可能性が高くな
る、例えば、炭化珪素含有量が4〜13重量%の高炭化
珪素含有域では、ムライト系物質等の絶縁性の被膜を炭
化珪素粒子の表面に形成させることにより、体積固有抵
抗値の急減な低下を抑制することができ、体積固有抵抗
値を容易に制御することができる。
【0057】本実施形態の静電チャックにおいても、第
1の実施形態の静電チャック1と同様、第1の絶縁部材
を構成する複合セラミックス中の酸化アルミニウム粒子
の平均粒子径は2μm以下とされ、また、炭化珪素粒子
の平均粒子径は1μm以下、より好ましくは0.5μm
以下とされ、この第1の絶縁部材の載置面の表面粗さR
aは0.1S以下とされている。
【0058】また、第1の絶縁部材を構成する複合セラ
ミックス中の少なくとも一部の炭化珪素粒子は酸化アル
ミニウム粒子内に存在していることが望ましい。また、
この複合セラミックスにおいては、アルミニウム及び珪
素以外の金属不純物の含有量が0.1重量%以下となっ
ていることが望ましい。
【0059】なお、第2の絶縁部材は、第1の絶縁部材
と異なる構造を有する絶縁部材により構成されたもので
あってもよいが、第1の絶縁部材と同一の構造を有する
複合セラミックスにより構成すれば、ハロゲンガス等の
腐食性ガスに対する耐腐食性やプラズマに対する耐プラ
ズマ性に優れ、高い機械的強度及び硬度を有し、耐熱
性、耐熱衝撃性に優れたものとすることができるととも
に、静電チャックの製造工程を簡略化することができる
ので望ましい。
【0060】本実施形態の静電チャックの製造方法が、
上述した第1の実施形態の静電チャックの製造方法と異
なる点は、表面を酸化処理することにより、その表面に
二酸化珪素からなる被膜(以下、酸化膜とも称する)が
形成された炭化珪素粉末を原料として用いた点である。
この炭化珪素粉末の含有量は、4〜13重量%が好まし
いとされている。
【0061】複合セラミックスの体積固有抵抗値は、表
面が酸化処理された炭化珪素粉末の平均粒子径とその分
散状態、酸化膜の厚みが影響するので、所望する体積固
有抵抗値、すなわち、−200℃〜200℃の温度範囲
における体積固有抵抗値が1×1014Ωcm〜1×10
16Ωcmの複合セラミックスが得られるように、酸化膜
の厚み、炭化珪素粉末と酸化アルミニウム粉末の配合比
率、分散状態を事前に予備実験的に決定しておくのが望
ましい。
【0062】炭化珪素粒子の表面を酸化する方法として
は、大気中で熱処理する方法を例示することができる。
例えば、大気中、350℃の温度下で50時間熱処理す
る等である。これにより、表面に厚さ0.2μm以下、
好ましくは0.1μm以下の酸化膜を有する表面被覆炭
化珪素粉末を得ることができる。そして、この表面被覆
炭化珪素粉末と酸化アルミニウム粉末とを、炭化珪素が
4〜13重量%、酸化アルミニウムが96〜87重量%
の割合になるように、超高圧粉砕分散法を用いて混合
し、得られた混合粉末を、例えば、熱間静水圧加圧法
(HIP:hot isostatic pressing)等を用いて、所定
の条件下で加圧しながら焼成し、複合セラミックスとす
る。
【0063】この加圧焼成過程では、まず、炭化珪素粒
子と酸化アルミニウム粒子との接触部分で、炭化珪素粒
子の表面に形成された二酸化珪素と、酸化アルミニウム
粒子とが反応し、ムライト(3Al23・2SiO2
を主成分として含むムライト系物質が生成する。このム
ライト系物質は、反応が進むとともに炭化珪素粒子の表
面を覆うようになる。焼結が進むにつれて、ムライト系
物質により表面が被覆された炭化珪素粒子と、酸化アル
ミニウム粒子とは、粒成長するとともに、このムライト
系物質を介して粒子同士の接合が進行する。焼結がさら
に進むと、炭化珪素粒子と酸化アルミニウム粒子との間
の気孔が消滅して緻密な焼結体、すなわち本実施形態の
複合セラミックスとなる。
【0064】このように、ムライト系物質からなる絶縁
性の被膜を炭化珪素粒子の表面に生成させることがで
き、したがって、体積固有抵抗値の急激な低下を抑制す
ることができる。なお、複合セラミックスの焼成時の雰
囲気は、炭化珪素の過度の酸化を抑制するため、非酸化
性雰囲気とするのがよい。その他の条件などは、第1の
実施形態の静電チャックの製造方法に準ずればよい。
【0065】本実施形態の静電チャック及びその製造方
法においても、上述した第1の実施形態の静電チャック
及びその製造方法と同様の効果を奏することができる。
しかも、炭化珪素粒子の表面にムライト系物質からなる
絶縁性の被膜を形成したので、ハロゲンガス等の腐食性
ガスに対する耐腐食性、プラズマに対する耐プラズマ性
をさらに高めることができる。
【0066】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げ、本発明をさ
らに詳しく説明する。 「実施例1」プラズマCVD法により、平均粒子径0.
05μmの炭化珪素超微粉末を気相合成し、この炭化珪
素超微粉末3重量%と、平均粒子径0.5μmの酸化ア
ルミニウム粉末97重量%とを、超高圧粉砕分散機を用
いて2時間混合し、混合粉末を得た。
【0067】得られた混合粉末を乾燥した後、円板状に
成形し、次いで、熱間静水圧加圧法(HIP)により、
アルゴン(Ar)雰囲気中において、1780℃の温度
で、3時間、加圧しながら焼結することにより、直径1
95mm、厚み4mmの円板状の複合セラミックスを2
枚作製した。なお、加圧力は30MPaとした。
【0068】次いで、この2枚の円板状の複合セラミッ
クスのうち、一方の複合セラミックスの中心部に、機械
加工により内径5mmの貫通孔を形成し、第1の絶縁部
材とした。また、他方の複合セラミックスの中心部に内
径5mmの貫通孔を形成し、さらに、中心部より25m
m離れた位置に内径10mmの電極挿入孔(貫通孔)を
機械加工により形成し、第2の絶縁部材とした。
【0069】次いで、第2の絶縁部材の面上の電極を形
成する領域内、例えば、中心から半径90mm内の領域
内に、炭化タンタル粉末(30vol%)と酸化アルミ
ニウム粉末(70vol%)とを含む導電性塗布材をス
クリーン印刷法により塗布し、導電性材料層とした。さ
らに、この第2の絶縁部材の面上の導電性材料層を形成
した領域の外側の環状の領域、例えば、半径が90〜9
7.5mmの環状の領域に、酸化アルミニウム粉末を含
む絶縁性塗布材をスクリーン印刷により塗布し、絶縁性
材料層とした。
【0070】次いで、第1の絶縁部材の第2の絶縁部材
と接合させる側の表面を1.3mm研削し、第2の絶縁
部材の電極挿入孔に、炭化タンタルからなる取り出し電
極を挿入し、その後、第1の絶縁部材と第2の絶縁部材
とを導電性材料層及び絶縁性材料層を介して重ね合わ
せ、これらを1700℃に加熱しながら7.5MPaに
加圧した。この加圧焼成により、導電性材料層は焼成さ
れて内部電極となり、絶縁性材料層は焼成されて絶縁層
となり、第1の絶縁部材及び第2の絶縁部材は、内部電
極及び絶縁層を介して接合され一体化された。次いで、
第1の絶縁部材の載置面を、通常の研磨方法により表面
粗さRaが0.004Sとなるように研磨し、実施例1
の静電チャックとした。
【0071】「実施例2」実施例1に準じて、実施例2
の静電チャックを製造した。ただし、実施例1の炭化珪
素超微粉末の替わりに、実施例1の炭化珪素超微粉末を
大気中、350℃の温度下にて50時間保持することに
より、その表面が酸化処理された表面被覆炭化珪素超微
粉末を用い、さらに、この表面被覆炭化珪素超微粉末の
配合量を10重量%、酸化アルミニウム粉末の配合量を
90重量%とした。この表面被覆炭化珪素超微粉末に
は、厚み0.005μmの二酸化珪素からなる被膜が形
成されていた。
【0072】「比較例1」実施例1に準じて、比較例1
の静電チャックを製造した。ただし、第1の絶縁部材及
び第2の絶縁部材として、酸化アルミニウム(Al
23)100%のアルミナセラミックスを用いた。ま
た、第1の絶縁部材の載置面を、その表面粗さRaが
0.05Sとなるように研磨した。
【0073】「比較例2」実施例1に準じて、比較例2
の静電チャックを製造した。ただし、炭化珪素超微粉末
及び酸化アルミニウム粉末それぞれの配合量を、炭化珪
素超微粉末7重量%、酸化アルミニウム粉末93重量%
とした。
【0074】「評価」以上により作製された実施例1、
2、比較例1、2の各静電チャックについて下記の評価
を行った。
【0075】(1)複合セラミックスの評価 実施例1、2、比較例1、2の静電チャックに用いられ
た複合セラミックスの所定の温度における体積固有抵抗
値を常法に従って測定した。測定温度は−180℃、−
100℃、25℃、100℃、180℃の5点とした。
また、これらの複合セラミックス中の酸化アルミニウム
粒子及び炭化珪素粒子粒子の平均粒子径を、走査電子顕
微鏡(SEM)を用いて測定した。また、実施例1、2
の複合セラミックスにおいては、SEMを用いて観察し
た際に、一部の炭化珪素粒子が酸化アルミニウム粒子の
内部に存在することが観察された。測定結果を表1に示
す。
【0076】
【表1】
【0077】(2)静電吸着特性の評価 実施例1、2、比較例1、2の静電チャックの静電吸着
力、吸着時間、脱離時間を25℃の温度下で測定した。
測定に用いられる板状試料としては、表面に酸化膜が形
成されていない直径203.2mmのSiウエハと、表
面に厚み2μmの酸化膜が形成された同一径のSiウエ
ハとを用いた。酸化膜が形成されていないSiウエハの
測定結果を表2に、酸化膜が形成されたSiウエハの測
定結果を表3に、それぞれ示す。なお、静電吸着特性の
測定方法及び測定装置については後述する。
【0078】(3)プラズマ暴露後の静電吸着特性の評
価 実施例1、2、比較例1、2の静電チャックをプラズマ
CVD装置内に装着し、圧力が1.33×102Pa
(1.0Torr)温度が50℃のCF420vol%
及びO280vol%からなる混合ガス雰囲気下におい
て、静電チャックに20時間プラズマ照射を行った後、
上記と同様の静電吸着特性の評価を行った。酸化膜が形
成されていないSiウエハの測定結果を表2に、酸化膜
が形成されたSiウエハの測定結果を表3に、それぞれ
示す。
【0079】
【表2】
【0080】
【表3】
【0081】(4)表面粗さの評価 実施例1、2、比較例1、2の静電チャックについて、
通常市販されている表面粗さ計を用いて、プラズマ暴露
前後の静電チャックの載置面の表面粗さRaを測定し
た。測定結果を表4に示す。
【0082】
【表4】
【0083】(静電吸着特性の測定方法及び測定装置)
ここで、静電チャックの静電吸着特性の測定方法、及び
この測定の際に用いられた測定装置について説明する。
図4は、静電吸着特性の測定装置を示す断面図であり、
この測定装置11は、中央部に貫通孔12aが形成され
た静電チャックステージ12と、この貫通孔12aに挿
通自在とされた棒状の押圧部材13と、この押圧部材1
3を上下方向に移動させかつ上下方向の任意の位置に固
定させるリフター14と、直流電圧を印加するための電
源15とを主体として構成されている。
【0084】次に、この測定装置11を用いて板状試料
の静電吸着特性を測定する方法について説明する。ここ
では、板状試料としてSiウエハ16を例にとり説明す
る。まず、静電チャックステージ12上に、静電チャッ
ク1の貫通孔6の位置が静電チャックステージ12の貫
通孔12aと同位置になるように、この静電チャック1
を載置した。次いで、静電チャック1の貫通孔6と静電
チャックステージ12の貫通孔12aに押圧部材13を
挿通させてから、静電チャック1の載置面2aにSiウ
エハ16を載置した。
【0085】次いで、リフター14を上方に向けて移動
させることにより、押圧部材13を上方に向けて移動さ
せ、この押圧部材13の上端部をSiウエハ16の下面
に接触させた。この状態を保持したままで、20℃の温
度下で、電源15により静電チャック1の載置面2aと
取り出し電極8との間に所定の直流電圧を印加し、静電
チャック1にSiウエハ16を静電吸着させた。引加さ
れる直流電圧は、実施例1、2及び比較例1では200
0V、比較例2では500Vとした。この静電吸着した
状態が5分経過した後、直流電圧の印加を停止した。そ
の後、リフター14をさらに上方に向けて移動させるこ
とにより、押圧部材13を上方に押し上げ、Siウエハ
16を載置面2aから脱離させた。この脱離に要する力
をロードセルにより測定し、静電吸着力とした。
【0086】また、吸着時間は、静電チャック1の載置
面2aと取り出し電極8との間に、実施例1、2及び比
較例1では2000V、比較例2では500Vの直流電
圧を印加した時から、静電チャック1の静電吸着力が
9.8×104Pa(100gf/cm2)に達するまで
の時間とし、脱離時間は、静電チャック1の載置面2a
と取り出し電極8との間に、実施例1、2及び比較例1
では2000V、比較例2では500Vの直流電圧を5
分間印加した後に、直流電圧の印加を停止し、この印加
を停止した時から、静電チャック1の静電吸着力が9.
8×103Pa(10gf/cm2)に達するまでの時間
とした。
【0087】表1によれば、実施例1、2の静電チャッ
クの第1の絶縁部材の体積固有抵抗値は、−180℃〜
180℃の温度範囲内で1×1014Ωcm〜1×1016
Ωcmであり、絶縁性が良好であることが確かめられ
た。これにより、発揮される静電気力としてはクーロン
力が支配的となり、漏れ電流の発生もないことが分かっ
た。一方、比較例1、2の静電チャックの第1の絶縁部
材の体積固有抵抗値は、−180℃〜180℃の温度範
囲内で1×1014Ωcmを下回るものがあり、絶縁性が
不十分であることが分かった。これにより、漏れ電流が
大きいことが分かった。
【0088】また、表2及び表3によれば、実施例1、
2の静電チャックは、プラズマ暴露前後のいずれの場合
にあっても、板状試料の種類(酸化膜無しSiウエハ
と、酸化膜付きSiウエハ)に係わらず静電吸着力、吸
着時間、脱離時間の変動がないことが分かった。一方、
比較例1の静電チャックは、板状試料の種類に係わら
ず、プラズマ暴露前では実施例1、2と遜色がないもの
の、プラズマ暴露後では、静電吸着力が大きく低下して
いた。また、比較例2の静電チャックでは、板状試料の
種類により静電吸着力、吸着時間、脱離時間が変動する
ことが分かり、また、プラズマ暴露前後においては静電
吸着力が大きく低下していた。
【0089】さらに、表4によれば、比較例1、2の静
電チャックは表面粗さRaに変化があるのに対して、実
施例1、2の静電チャックは表面粗さRaに変化がない
ことが分かった。以上のことから、実施例1、2の静電
チャックは、耐プラズマ性、耐腐食性が大幅に向上して
いることが分かった。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の静電チャ
ックによれば、板状試料を載置する第1の絶縁部材を、
1重量%〜4重量%の炭化珪素(SiC)と、酸化アル
ミニウム(Al23)とを主成分とした複合セラミック
スとし、かつ、−200℃〜200℃の温度範囲におけ
る体積固有抵抗値を1×1014Ωcm〜1×1016Ωc
mとしたので、板状試料を吸着固定する静電気力は、ジ
ョンソン・ラーベック力よりもクーロン力が支配的とな
り、プラズマ処理を施す際においても吸着面のチャージ
アップを防止することができ、耐プラズマ性を大幅に向
上させることができ、耐腐食性も向上させることができ
る。
【0091】本発明の他の静電チャックによれば、板状
試料を載置する第1の絶縁部材を、表面に絶縁性物質が
形成された炭化珪素と、酸化アルミニウムとを主成分と
した複合セラミックスとし、かつ、−200℃〜200
℃の温度範囲における体積固有抵抗値を1×1014Ωc
m〜1×1016Ωcmとしたので、板状試料を吸着固定
する静電気力は、ジョンソン・ラーベック力よりもクー
ロン力が支配的となり、プラズマ処理を施す際において
も吸着面のチャージアップを防止することができ、耐プ
ラズマ性を大幅に向上させることができ、耐腐食性も向
上させることができる。
【0092】本発明の静電チャックの製造方法によれ
ば、炭化珪素粉末及び酸化アルミニウム粉末をそれぞれ
所定量秤量し、これらを超高圧粉砕分散法により混合す
るので、炭化珪素粉末が少量であっても容易に均一分散
させることができ、組成の均一性に優れた混合粉末を得
ることができる。したがって、この混合粉末を加圧・焼
成することにより、粒子の異常粒成長もなく、分散剤に
起因する炭素あるいは各種金属不純物等の不純物の混入
もなく、組成の均一性に優れた複合セラミックスを容易
に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の静電チャックを示
す平面図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態の静電チャックを示
す横断面図である。
【図3】 図1のA−A線に沿う断面図である。
【図4】 静電吸着特性の測定装置を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 静電チャック 2 第1の絶縁部材 2a 載置面 2b 下面 3 第2の絶縁部材 4 内部電極 5 絶縁性の接合層 6 貫通孔 7 貫通孔 8 取り出し電極 11 静電吸着特性の測定装置 12 静電チャックステージ 12a 貫通孔 13 押圧部材 14 リフター 15 電源 16 Siウエハ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一主面が板状試料を載置する載置面とさ
    れた第1の絶縁部材と、該第1の絶縁部材の他の一主面
    側に対向配置された第2の絶縁部材と、前記第1の絶縁
    部材と前記第2の絶縁部材との間に挟持された内部電極
    とを備えた静電チャックであって、 前記第1の絶縁部材は、1重量%〜4重量%の炭化珪素
    と、酸化アルミニウムとを主成分とした複合セラミック
    スからなり、かつ、−200℃〜200℃の温度範囲に
    おける体積固有抵抗値は1×1014Ωcm〜1×1016
    Ωcmであることを特徴とする静電チャック。
  2. 【請求項2】 一主面が板状試料を載置する載置面とさ
    れた第1の絶縁部材と、該第1の絶縁部材の他の一主面
    側に対向配置された第2の絶縁部材と、前記第1の絶縁
    部材と前記第2の絶縁部材との間に挟持された内部電極
    とを備えた静電チャックであって、 前記第1の絶縁部材は、表面に絶縁性物質が形成された
    炭化珪素と、酸化アルミニウムとを主成分とした複合セ
    ラミックスからなり、かつ、−200℃〜200℃の温
    度範囲における体積固有抵抗値は1×1014Ωcm〜1
    ×1016Ωcmであることを特徴とする静電チャック。
  3. 【請求項3】 前記絶縁性物質は、ムライト系物質であ
    ることを特徴とする請求項2記載の静電チャック。
  4. 【請求項4】 前記ムライト系物質の厚みは0.2μm
    以下であることを特徴とする請求項3記載の静電チャッ
    ク。
  5. 【請求項5】 前記複合セラミックス中における酸化ア
    ルミニウム粒子の平均粒子径は2μm以下であることを
    特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の静電
    チャック。
  6. 【請求項6】 前記複合セラミックス中における炭化珪
    素粒子の平均粒子径は1μm以下であることを特徴とす
    る請求項1ないし5のいずれか1項記載の静電チャッ
    ク。
  7. 【請求項7】 前記複合セラミックス中における炭化珪
    素粒子の少なくとも一部は、酸化アルミニウム粒子の内
    部に存在していることを特徴とする請求項1ないし6の
    いずれか1項記載の静電チャック。
  8. 【請求項8】 一主面が板状試料を載置する載置面とさ
    れた第1の絶縁部材と、該第1の絶縁部材の他の一主面
    側に対向配置された第2の絶縁部材と、前記第1の絶縁
    部材と前記第2の絶縁部材との間に挟持された内部電極
    とを備えた静電チャックの製造方法であって、 前記第1の絶縁部材または前記第2の絶縁部材、または
    これら双方を作製する工程は、炭化珪素粉末及び酸化ア
    ルミニウム粉末をそれぞれ所定量秤量し、これらを超高
    圧粉砕分散法により混合する混合工程と、得られた混合
    粉末を加圧しながら焼成し、複合セラミックスとする加
    圧焼成工程を備えていることを特徴とする静電チャック
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記混合工程の前に、前記炭化珪素粉末
    を酸化性雰囲気中にて熱処理することにより、その表面
    に二酸化珪素を含む被膜を形成する被膜形成工程を備え
    たことを特徴とする請求項8記載の静電チャックの製造
    方法。
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