JP3348140B2 - 静電チャック - Google Patents
静電チャックInfo
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Description
金属ウエハー、ガラス板等を静電気力によって吸着し、
保持するための、静電チャックに関するものである。
ては、半導体ウエハーやガラス板の固定方法として、真
空チャックもしくはクランプによる固定方法が採用され
ている。しかし、真空チャックによる固定方法は、真空
条件下では、圧力差がないため採用できない。また、ク
ランプによる機械的固定方法では、半導体ウエハーやガ
ラス板のうち固定部分がデバイスとして使用することが
できず、また半導体ウエハーやガラス板に部分的な歪み
を生じる他、クランプの昇降によるパーティクル発生の
問題を有している。
するものとして、静電気力を利用したセラミックス静電
チャックが注目され始めている。セラミックス静電チャ
ックの材質としては、酸化チタンをアルミナに含有させ
た複合焼結体(特開昭62−94953号公報、特開平
3−204924号公報)、窒化チタンをアルミナ等の
セラミックスに含有させた複合焼結体(特開平6−80
89号公報)が提案されている。
タンをアルミナに含有させてなる絶縁部を備えた静電チ
ャックにあっては、この複合焼結体の抵抗値の温度依存
性が大きいため、プラズマ等により静電チャックの温度
が上昇した場合、絶縁部の抵抗値が低下し、ウエハーに
過度の電流が流れ、ウエハーの回路が破壊されるという
問題点を有している。
のハロゲン系ガスのプラズマに対する耐蝕性が乏しく、
これらのハロゲン系ガスをエッチングもしくはクリーニ
ングガスとして使用するプラズマエッチング装置、CV
D装置等への使用には、制約がある。更に、酸化チタン
を含有するアルミナは、酸化チタンを含有しないアルミ
ナと比較して、強度が低い。また、熱膨張係数が大きい
ことから、耐熱衝撃性が乏しく、高温下の使用時に、熱
応力による破損の危険性が高い。
クスに含有させてなる絶縁部を備えた静電チャックにあ
っては、酸素を含むエッチングガス雰囲気下では、窒化
チタンの酸化に起因する表面劣化が著しい。また、酸化
チタンを含有させたアルミナと同様に、CF4 ,BCl
3 等のハロゲン系ガスのプラズマに対する耐蝕性が乏し
く、これらのガスをエッチングもしくはクリーニングガ
スとして使用するプラズマエッチング装置、CVD装置
等への使用には、制約がある。
場合に、絶縁部の抵抗値が過度に低下することを防止
し、静電チャックのハロゲン系ガスのプラズマに対する
耐蝕性を向上させ、かつその強度および耐熱衝撃性をも
向上させることである。
電極の両側にそれぞれ設けられている絶縁部とを備えて
いる静電チャックであって、少なくとも吸着面側の前記
絶縁部が、平均粒子径が0.5μm以下であり、表層に
厚さ0.05μm以下の酸化膜を有する炭化珪素粉末
と、酸化アルミニウム粉末との混合粉末を非酸化性雰囲
気下において焼結することによって得られた複合焼結体
からなり、この複合焼結体中における前記炭化珪素粒子
同士がムライト質物質を介して接触しており、この複合
焼結体の室温における体積固有抵抗値が1×108Ωcm
以上、1×105Ωcm以下であり、前記複合焼結体中の
前記炭化珪素粒子の平均粒子径が1μm以下であること
を特徴とする静電チャックに係るものである。
体中の炭素珪素の含有量が5重量%以上、30重量%以
下である。また、他の好適な態様においては、複合焼結
体中のムライト質物質が、炭化珪素粒子の表面に厚さ
0.1μm以下の酸化物として存在している。
なく、ハロゲンガスに対する耐蝕性に優れ、硬度および
強度が大きく、かつ耐熱性に富む静電チャックを開発す
べく、種々検討した結果、静電チャックの材質として、
酸化アルミニウムと炭化珪素を含むと共に、炭化珪素粒
子同士がムライト質物質を介して相互に接触している複
合焼結体が適することを見い出した。
側の前記絶縁部が、平均粒子径が0.5μm以下であ
り、表層に厚さ0.05μm以下の酸化膜を有する炭化
珪素粉末と、酸化アルミニウム粉末との混合粉末を非酸
化性雰囲気下において焼結することによって得られた複
合焼結体からなり、この複合焼結体中における前記炭化
珪素粒子同士がムライト質物質を介して接触しており、
この複合焼結体の室温における体積固有抵抗値が1×1
08Ωcm以上、1×105Ωcm以下であり、前記複合焼
結体中の前記炭化珪素粒子の平均粒子径が1μm以下と
する。ここに、「ムライト質物質」とは、酸化アルミニ
ウムとムライトとの固溶体またはガラス、または酸化珪
素とムライトとの固溶体またはガラスを、総称するもの
とする。
電チャックは、ハロゲンガスのプラズマによる腐食が少
なく、かつアルミナと比較して強度、硬度ともに優れて
いるので、パーティクルの発生も少なく、かつ耐熱性に
富み、高温下の使用において熱応力による破損の危険性
がない。そして、複合焼結体の粒子径、炭化珪素量、ム
ライト質物質の存在量を制御することにより、体積固有
抵抗値を、1×108Ω・cm以上、1×1015Ω・
cm以下とし、複合焼結体中の炭化珪素粒子の平均粒子
径が1μm以下としたものである。更に、複合焼結体中
の炭化珪素粒子の平均粒子径を1μm以下とすることに
よって、炭化珪素の添加による強度向上の効果が著し
く、プラズマに曝されたときに電場が炭化珪素部分に集
中して大きな損傷を受けるおそれがない。更に、前記複
合焼結体は、平均粒子径が0.5μm以下、かつ表層に
厚み0.05μm以下の酸化膜を有する炭化珪素粉末
と、酸化アルミニウム粉末からなる混合粉末を、非酸化
性雰囲気下で焼結することにより、作製できる。即ち、
平均粒子径が0.5μmを超える炭化珪素粉末を使用し
てなる複合焼結体では、焼結体中の炭化珪素の平均粒子
径が1μmを超え、複合焼結体の強度増加の効果が少な
く、プラズマに曝されたときに電場が炭化珪素部分に集
中して大きな損傷を受けるので、好ましくない。また、
炭化珪素粒子の表面に厚さ0.05μm以下の酸化膜を
有する炭化珪素粉末を用いることによって、炭化珪素粒
子表面の酸化珪素と酸化アルミニウムとを反応させて、
ムライト質酸化物の絶縁膜を炭化珪素粒子表面に生成さ
せることができ、これによって抵抗値の急激な低下を抑
制することができる。
を、5重量%以上、30重量%以下とするのが好まし
い。即ち、焼結体の粒子径等にも依存するが、炭化珪素
の含有量を5重量%以上とすることによって、炭化珪素
の添加による複合焼結体の硬度、強度の増加の効果が顕
著となり、また体積固有抵抗値が1×101 5 Ω・cm
以下となるので、ウエハー等の吸脱着の応答性が向上す
る。一方、炭化珪素の含有量を30重量%以下とするこ
とによって、体積固有抵抗率が1×108 Ω・cm以上
となるので、静電チャックからウエハーへのリーク電流
を抑制でき、デバイスを破壊する危険性が少なくなる。
珪素の粒子表面に、0.1μm以下の厚みを有する酸化
物として存在することが好ましい。即ち、複合焼結体の
電気伝導は、主として炭化珪素による。そのため、複合
焼結体中の炭化珪素粒子同士が直接接触して、導電パス
を生成する組成領域においては、電気抵抗が急激に低下
し、抵抗値の制御を行なうことが困難となる。そこで、
ムライト質物質が炭化珪素粒子表面に適量存在すると、
複合焼結体中の炭化珪素粒子同士がムライト質物質を介
して相互に接触するため、急激な電気抵抗の低下がな
く、抵抗値の制御を良好に行うことができる。
イト質酸化物の厚さが0.1μmを越えると、複合焼結
体中の炭化珪素間の抵抗が増大し、室温での体積固有抵
抗率が1×101 5 Ω・cmを超え、ウエハー等の吸脱
着の応答性が低下し、更にハロゲン系ガスのプラズマに
対する耐食性が劣化するおそれがある。従って、ムライ
ト質酸化物の厚さを0.1μm以下とすることが好まし
い。
不純物は許容される。しかし、半導体の製造工程におけ
る、ライフタイムおよびゲイト電圧の低下は、遷移金属
元素やアルカリ金属に起因する。更に、アルミニウム、
珪素以外の金属不純物が0.1重量%を越えると、半導
体ウエハーを汚染する可能性が高くなるのとともに、静
電チャックの電気抵抗の温度依存性が大きくなるので、
好ましくない。従って、前記絶縁部を構成する複合焼結
体中のアルミニウムおよび珪素以外の金属不純物含有量
は、0.1重量%以下とすることが好ましい。
は、プラズマCVD法によって得た粉末が好ましい。特
に、非酸化性雰囲気のプラズマ中にシラン化合物または
ハロゲン化珪素と、炭化水素との原料ガスを導入し、反
応系の圧力を1気圧未満から0.1Torrの範囲で制
御しつつ気相反応させて得られた、平均粒子径0.1μ
m以下の超微粉末が、焼結性に優れており、高純度であ
り、粒子形状が球状であるために成形時の分散性が良好
である。
限定されず、高純度のものであればよい。また、焼結時
の雰囲気を非酸化性雰囲気とすることによって、焼結時
における炭化珪素の過度の酸化を抑制し得る。なお、前
記複合焼結体の作製時における成形法、焼結法に関して
は、公知の手段を採用することができる。
製造方法は、特に限定されない。好適な静電チャックの
形態および製造方法について、図1および図2を参照し
つつ、説明する。
を示す平面図であり、図1(b)は、静電チャックの基
体側の円盤状絶縁部2を示す平面図である。図1(a)
の円盤状絶縁部1を製造するためには、まず円盤状焼結
体を製造し、この円盤状焼結体に機械加工によって貫通
孔1aを形成する。図1(b)の円盤状絶縁部2を製造
するためには、まず円盤状焼結体を製造し、この円盤状
焼結体に機械加工によって貫通孔2aおよび電極挿入孔
2bを形成する。少なくとも絶縁部1を本発明の複合焼
結体によって形成する。
絶縁部2の中心から半径90mmの円内の領域Aには、
導電性材料を塗布して塗布層15を形成し、この円形の
領域Aの外側の外周縁領域Bには、絶縁性材料を塗布し
て塗布層16を形成する。こうした導電性材料として
は、炭化タンタル、窒化チタン等の導電性セラミックス
粉末と、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素系ガラス粉末
との混合粉末等を例示できる。こうした絶縁性材料とし
ては、酸化アルミニウム−二酸化ケイ素系ガラス等の各
種ガラス粉末を例示できる。この状態で、円盤状絶縁部
1と2とを重ね合わせ、熱処理することにより、両者を
接合し、図2(b)に示すような静電チャック8を得
る。
の電極3を形成しており、電極3から見て吸着面6側に
は絶縁部1が設けられている。円盤状絶縁部2の電極挿
入孔2b中に、炭化タンタル、窒化チタン等の導電性セ
ラミックス等からなる取り出し電極14を挿入し、活性
金属、銀ろう等のろう材によって取り出し電極14を電
極3に対して接合する。
炭化珪素超微粉末を、プラズマCVD法により気相合成
した。この粉末を、大気中、350℃で50時間熱処理
することにより、表面に厚み0.002μmの二酸化珪
素の酸化膜を有する炭化珪素超微粉末を得た。なお、こ
の酸化膜の厚みは、炭化珪素超微粉末の酸素量、比表面
積の測定結果より算出した。
子径0.5μmの酸化アルミニウム粉末92重量%と
を、超音波分散機を用いて5時間混合して混合粉末を得
た。この混合粉末を、乾燥し、成形した後、アルゴン雰
囲気、温度1700℃の条件下で2時間焼結することに
より、直径195mm、厚み4mmの円盤状の複合焼結
体を2枚得た。
の平均粒子径、体積固有抵抗値をそれぞれ測定し、その
結果を表1に示した。なお、炭化珪素粒子の平均粒子径
は、SEM観察法によって測定し、体積固有抵抗値は、
「JIS C2141」に規定された方法に準じて測定
した。
粒子同士が、厚み0.005μmのムライト質酸化物を
介して接触していることを、TEM観察により確認し
た。
カース硬さ、室温4点曲げ強度を、「JIS R160
1」に規定された方法に準じて測定した。その結果を表
1に示す。
図1(a)および(b)に示す各円盤状絶縁部を製造し
た。ただし、図1(a)においては、絶縁部1の中心部
に直径15mmの貫通孔1aを形成した。図1(b)に
おいては、絶縁部2の中心部に直径15mmの貫通孔2
aを形成し、中心部より25mm離れた場所に、直径1
0mmの電極挿入孔2bを形成した。
0mm内の円状領域Aには、炭化タンタル(30vol
%)と酸化アルミニウム−二酸化珪素系ガラス粉末(7
0vol%)との混合粉末を、スクリーン印刷によっ
て、塗布した。外周縁領域B(半径90〜半径97.5
mmの領域)には、酸化アルミニウム−二酸化珪素系ガ
ラス粉末をスクリーン印刷によって塗布した。絶縁部1
と2とを重ね合わせた後、熱処理することにより、両者
を接合した。
した後、絶縁部2の電極挿入孔2bに、炭化タンタル製
の取り出し電極14を挿入し、銀ろう剤を用いて接合す
ることにより、図2(b)に示す静電チャック8を作製
した。
れた静電チャックの静電吸着力、吸着時間、脱離時間
を、室温および400℃の各温度下で、図3に示す測定
装置を用いて測定した。
ヒーター9上に静電チャック8を設置した。台10の貫
通孔10a、ヒーター9の貫通孔9aおよび静電チャッ
ク8の貫通孔に、押圧部材11を挿通させた。静電チャ
ック8の吸着面6に8インチのシリコンウエハー18を
載置した。シリコンウエハー18に対して押圧部材11
の上端部を接触させた。シリコンウエハー18と取り出
し電極14との間に、直流300Vの電圧を印加し、シ
リコンウエハー18を静電吸着させて5分経過した後、
リフター12により、静電吸着されたシリコンウエハー
18を持ち上げることにより脱着させた。この際に要す
る脱着力を、ロードセルにより測定し、静電吸着力とし
た。
を印加したときに、静電吸着力が10kgf/cm2 に
なるまでの時間であり、脱離時間とは、直流300Vの
電圧を5分間印加した後に印加を中止し、その時から静
電吸着力が50gf/cm2となるまでの時間である。
この測定結果を表2に示す。
置内に装着し、1.0Torrの、CF4 20vol
%、O2 80vol%からなる混合ガス雰囲気下でのプ
ラズマに20時間曝した後、上記と同様の静電吸着特性
試験を実施した。この結果を表3に示す。
前後の各静電吸着特性試験において、400℃まで80
℃/分の昇温速度で昇温した。この結果、静電チャック
には、熱応力による破損、損傷は生じなかったので、表
2、3の熱応力耐性の項目に「良好」と記載した。
素25重量%、アルミナ75重量%としたこと以外は、
実施例1に準じて複合焼結体を得た。この複合焼結体中
の炭化珪素粒子同士は、厚み0.005μmのムライト
質酸化物を介して接触していることを、TEM観察によ
り確認した。
子径、体積固有抵抗値を、実施例1に準じて測定した。
その結果を表1に示す。また、別途作成した上記複合焼
結体のビッカース硬さ、室温4点曲げ強度を、実施例1
に準じて測定した。その結果を表1に示す。そして、こ
の複合焼結体を用い、実施例1に準じて静電チャックを
作製し、ハロゲンガスのプラズマ暴露前、暴露後にそれ
ぞれ静電吸着特性を測定した。その結果を表2、表3に
示す。
前後の各静電吸着特性試験において、いずれも400℃
まで80℃/分の昇温速度で昇温したが、静電チャック
には熱応力による破損、損傷は生じなかった。
型炭化珪素超微粉末を、プラズマCVD法により気相合
成した。この粉末を、大気中、400℃で5時間熱処理
することにより、表面に厚み0.003μmの二酸化珪
素の酸化膜を有する炭化珪素超微粉末を得た。この炭化
珪素超微粉末を使用した以外は、実施例1に準じて、直
径195mm、厚み4mmの円板状の複合焼結体を2枚
得た。
厚み0.004μmのムライト酸化物を介して接触して
いることを、TEM観察により確認した。
子径、体積固有抵抗値を、実施例1に準じて測定した。
その結果を表1に示す。また、別途作成した上記複合焼
結体のビッカース硬さ、室温4点曲げ強度を、実施例1
に準じて測定した。その結果を表1に示す。そして、こ
の複合焼結体を用い、実施例1に準じて静電チャックを
作製し、ハロゲンガスのプラズマ暴露前、暴露後にそれ
ぞれ静電吸着特性を測定した。その結果を表2、表3に
示す。
前後の各静電吸着特性試験において、いずれも400℃
まで80℃/分の昇温速度で昇温したが、静電チャック
には熱応力による破損、損傷は生じなかった。
外は、実施例1に準じて複合焼結体を得た。この複合焼
結体中の炭化珪素粒子同士は、厚み0.009μmのム
ライト質酸化物を介して接触していることを、TEM観
察により確認した。
子径、体積固有抵抗値を、実施例1に準じて測定した。
その結果を表1に示す。また、別途作成した上記複合焼
結体のビッカース硬さ、室温4点曲げ強度を実施例1に
準じて測定した。その結果を表1に示す。そして、この
複合焼結体を用い、実施例1に準じて静電チャックを作
製し、ハロゲンガスのプラズマ暴露前、暴露後にそれぞ
れ静電吸着特性を測定した。その結果を表2、表3に示
す。
前後の各静電吸着特性試験において、いずれも400℃
まで80℃/分の昇温速度で昇温したが、静電チャック
には熱応力による破損、損傷は生じなかった。
ルミニウム100重量%としたこと以外は、実施例1に
準じて複合焼結体を得た。
子径、体積固有抵抗値を、実施例1に準じて測定した。
その結果を表1に示す。また、別途作成した上記複合焼
結体のビッカース硬さ、室温4点曲げ強度を、実施例1
に準じて測定した。その結果を表1に示す。そして、こ
の複合焼結体を用い、実施例1に準じて静電チャックを
作製し、ハロゲンガスのプラズマ暴露前、暴露後にそれ
ぞれ静電吸着特性を測定した。その結果を表2、表3に
示す。
前後の各静電吸着特性試験において、いずれも400℃
まで80℃/分の昇温速度で昇温した。この結果、ハロ
ゲンガスのプラズマ暴露前においても、暴露後において
も,静電吸着特性試験の際に、静電チャックの周縁部が
一部欠損した。
合成された平均粒子径0.05μmのβ型炭化珪素超微
粉末を、熱処理することなく使用したこと以外は、実施
例1に準じて複合焼結体を得た。また、前記複合焼結体
中の炭化珪素粒子同士が相互に接触していることを、T
EM観察により確認した。
子径、体積固有抵抗値を、実施例1に準じて測定した。
その結果を表1に示す。また、別途作成した上記複合焼
結体のビッカース硬さ、室温4点曲げ強度を実施例1に
準じて測定した。その結果を表1に示す。そして、この
複合焼結体を用い、実施例1に準じて静電チャックを作
製し、ハロゲンガスのプラズマ暴露前、暴露後にそれぞ
れ静電吸着特性を測定した。その結果を表2、表3に示
す。
は、プラズマへの暴露の後においても、高い静電吸着力
が得られ、吸着時間、脱離時間も応答性が良好であり、
熱応力耐性も高い。この中でも、実施例1、2、3にお
いては、複合焼結体中の炭化珪素の含有量が5重量%以
上、30重量%以下であり、ムライト質物質の厚さが
0.1μm以下であり、炭化珪素粒子の平均粒子径が
0.2μmまたは0.3μmであるが、いずれも室温お
よび400℃における静電吸着力が高く、プラズマへの
暴露後の静電吸着特性も特に高かった。
ズマ暴露前においても、静電吸着力が低く、吸着時間、
脱離時間が長い。比較例2においては、プラズマ暴露前
の静電吸着特性は良好であるが、プラズマ暴露後の40
0℃における静電吸着力が特に低くなり、かつシリコン
ウエハーと静電チャックとの間で放電が見られた。
クによれば、静電チャックの少なくとも吸着面側の前記
絶縁部が、平均粒子径が0.5μm以下であり、表層に
厚さ0.05μm以下の酸化膜を有する炭化珪素粉末
と、酸化アルミニウム粉末との混合粉末を非酸化性雰囲
気下において焼結することによって得られた複合焼結体
からなり、この複合焼結体中における前記炭化珪素粒子
同士がムライト質物質を介して接触しており、この複合
焼結体の室温における体積固有抵抗値が1×108Ωcm
以上、1×1015Ωcm以下であり、前記複合焼結体中
の前記炭化珪素粒子の平均粒子径が1μm以下とするこ
とによって、ハロゲンガスによる腐食が少なく、かつア
ルミナと比較して強度、硬度ともに優れており、パーテ
ィクルの発生も少なく、かつ耐熱性に富み、高温下の使
用において熱応力による破損の危険性がなく、更に、良
好な静電吸着特性を有するものとなる。更に、複合焼結
体を、平均粒子径が0.5μm以下であり、表層に厚さ
0.05μm以下の酸化膜を有する炭化珪素粉末と、酸
化アルミニウム粉末との混合粉末の非酸化性雰囲気下に
おける焼結体としたことによって、強度増加の効果が著
しく、耐プラズマ性が向上し、所定の体積固有抵抗値を
有するものとなる。更に、複合焼結体中の炭化珪素粒子
の平均粒子径を1μm以下とすることによって、強度増
加の効果が著しく、プラズマに曝されたときに電場が炭
化珪素部分に集中して損傷を受けることはない。
量を5重量%以上、30重量%以下とすることによっ
て、炭化珪素の添加による複合焼結体の硬度、強度の向
上が特に顕著となり、ウエハー等の吸着、脱着の応答性
が良好であり、静電チャックからウエハーへのリーク電
流によるデバイス破壊の危険性を有効に除去することが
できる。
炭化珪素の粒子表面に0.1μm以下の厚みを有する酸
化物として存在させることによって、複合焼結体の体積
固有抵抗値の制御を行なうことが容易となり、ウエハー
等の吸脱着の応答性、ハロゲン系ガスのプラズマに対す
る耐食性が向上する。
図であり、(b)は、基体側の円盤状絶縁部を示す平面
図である。
よび絶縁性材料を塗布した状態を示す平面図であり、
(b)は、静電チャックの断面図である。
である。
Claims (4)
- 【請求項1】 電極と、この電極の両側にそれぞれ設け
られている絶縁部とを備えている静電チャックであっ
て、少なくとも吸着面側の前記絶縁部が、平均粒子径が
0.5μm以下であり、表層に厚さ0.05μm以下の
酸化膜を有する炭化珪素粉末と、酸化アルミニウム粉末
との混合粉末を非酸化性雰囲気下において焼結すること
によって得られた複合焼結体からなり、この複合焼結体
中における前記炭化珪素粒子同士がムライト質物質を介
して接触しており、この複合焼結体の室温における体積
固有抵抗値が1×108Ωcm以上、1×1015Ωcm以
下であり、前記複合焼結体中の前記炭化珪素粒子の平均
粒子径が1μm以下であることを特徴とする静電チャッ
ク。 - 【請求項2】 前記複合焼結体中の炭素珪素の含有量が
5重量%以上、30重量%以下である請求項1記載の静
電チャック。 - 【請求項3】 前記複合焼結体中のムライト質物質が、
前記炭化珪素粒子の表面に厚さ0.1μm以下の酸化物
として存在している、請求項1または2記載の静電チャ
ック。 - 【請求項4】 前記複合焼結体中におけるAl及びSi
以外の金属不純物含有量は0.1重量%以下である請求
項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の静電チャッ
ク。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP8528196A JP3348140B2 (ja) | 1996-04-08 | 1996-04-08 | 静電チャック |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8528196A JP3348140B2 (ja) | 1996-04-08 | 1996-04-08 | 静電チャック |
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JPH09283607A JPH09283607A (ja) | 1997-10-31 |
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JP8528196A Expired - Lifetime JP3348140B2 (ja) | 1996-04-08 | 1996-04-08 | 静電チャック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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