JP2003135968A - 改質触媒およびその製造方法 - Google Patents

改質触媒およびその製造方法

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JP2003135968A
JP2003135968A JP2001400535A JP2001400535A JP2003135968A JP 2003135968 A JP2003135968 A JP 2003135968A JP 2001400535 A JP2001400535 A JP 2001400535A JP 2001400535 A JP2001400535 A JP 2001400535A JP 2003135968 A JP2003135968 A JP 2003135968A
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reforming
reforming catalyst
mass
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Fumihiro Haga
史浩 羽賀
Hiroshi Akama
弘 赤間
Isao Ehama
勲 江浜
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オートサーマル改質反応を促進する特性を有
し、耐久性に優れ、高いSV条件下においてもCOの生
成量が少ない、メタノール改質触媒を提供する。 【解決手段】 銅酸化物および亜鉛酸化物を含有する第
1触媒成分と、PdおよびZnを含有する第2触媒成分
とが混在してなる改質触媒である。前記第2触媒成分中
のPdおよびZnは、PdおよびZnからなる合金とし
て、アルミナ、シリカ、ジルコニア、セリア、マグネシ
ア等の無機酸化物に担持されてなることが好ましく、前
記第2触媒成分中のPdとZnとの質量比(Pd/Z
n)は、0.1〜1.0であることが好ましく、0.2
5〜0.50であることがより好ましい。また、前記第
1触媒成分と前記第2触媒成分との質量比(第1触媒成
分/第2触媒成分)は、0.5〜2.0であることが好
ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料の改質により
水素含有ガスを発生させる際に使用される改質触媒に関
し、特に、メタノールを原料とする固体高分子型燃料電
池等が搭載された燃料電池自動車(FCV)の燃料改質
器に用いられるメタノール改質触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】メタノール等の燃料と水とから水素含有
ガス(改質ガス)を製造する方法としては、下記式
(1):
【0003】
【化1】
【0004】で示される水蒸気改質反応が知られてい
る。
【0005】しかし、この反応は吸熱反応であるため、
連続的に水蒸気改質反応を継続させるには改質反応に必
要な熱量を供給しなければならない問題があった。つま
り、水蒸気改質反応を行うには改質器にバーナやヒータ
等を設けて加熱を行う必要があり、装置の複雑化・大型
化、起動性の低下などが問題視されていた。
【0006】燃料電池自動車用の燃料改質器に関して
は、特に装置の簡素化・小型化、起動性の向上は重要で
あり、その解決手段として、上記式(1)で表される水
蒸気改質反応(吸熱反応)と、下記式(2):
【0007】
【化2】
【0008】で表される部分酸化反応(発熱反応)とを
併用し、部分酸化反応により生じた熱を水蒸気改質反応
に利用する、オートサーマル改質反応が有望視されてい
る。
【0009】しかしながら、一般的な水蒸気改質用触媒
である銅−亜鉛系触媒(特開平5−261288号公報
等)をオートサーマル改質反応に適用すると、充分な改
質性能が得られない問題があった。すなわち、オートサ
ーマル改質反応を利用する場合、燃料および水に加え、
酸化剤(空気または酸素ガス)を供給する必要がある。
このようなO2存在下においては、銅−亜鉛系触媒が酸
化されることによって触媒活性が低下してしまう。ま
た、銅−亜鉛系触媒は耐熱性が低いため、上記式(2)
で表される部分酸化反応に伴う発熱によってシンタリン
グが起こり、熱劣化が生じてしまう。
【0010】触媒に耐熱性を持たせ、酸化反応性能を高
めるためには、白金やパラジウム等の貴金属触媒(特開
昭58−174237号公報、特開昭58−17715
3号公報等)や、ニッケルやコバルト等の卑金属触媒
(特開昭50−49204号公報、特開昭51−684
88号公報等)等を用いることが提案されている。しか
しながら、これらの触媒上で主に進行する反応は、上記
式(1)の水蒸気改質反応ではなく、下記式(3):
【0011】
【化3】
【0012】で表される一酸化炭素および水素が生成す
る分解反応であり、相当量のCOが発生することにな
る。しかし、固体高分子型燃料電池においては、COは
用いられる白金系触媒に対して触媒毒であるため数十p
pm以下に抑える必要があり、また、リン酸型燃料電池
等においても、CO濃度は1質量%以下に抑える必要が
ある。特に高いSV(空間速度:Space velocity)条
件下における、COの残存量の低減が課題となってい
る。つまり、燃料電池用改質器においてはCOの発生・
残存は極力避ける必要があり、この観点から、上記従来
の貴金属触媒および卑金属触媒では十分な性能を得るこ
とが困難であった。
【0013】以上のように、従来においては、装置の簡
素化・小型化、起動性の向上に関して有効なオートサー
マル改質反応が概念として提示されていながら、従前の
触媒を適用した場合には副生する弊害が大きく、実用化
されていなかった。このため、オートサーマル改質反応
の利点を活かせる新規な触媒の開発が求められていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の課題点に鑑み、オートサーマル改質反応に好
適な改質触媒を提供することを目的とする。詳細には、
オートサーマル改質反応を促進する特性を有し、耐
久性に優れ(耐酸化性に優れ、シンタリングによる熱劣
化が生じない)、高いSV条件下においてもCOの生
成量が少ない、改質触媒を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決すべく鋭意検討を重ねた結果、Cu−Zn系の触媒成
分と、PdおよびZnを含有する触媒成分とが混在した
構成とすることによって、上記目的が達成できることを
見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、Cu−
Zn系の触媒成分とPd−Zn系触媒成分との相互作用
によって、従来の触媒には見られない優れた作用効果
(オートサーマル改質反応を促進し、触媒のシンタリン
グによる熱劣化が抑制され、かつ、高SV条件下におい
てもCO濃度が少ない)を有することが見出された。
【0016】
【発明の効果】以上のように構成された本発明によれ
ば、オートサーマル改質反応を促進する特性を有し、耐
久性に優れ、高いSV条件下においてもCOの生成量が
少ない改質触媒を得られるという効果を奏する。
【0017】
【発明の実施の形態】まず、本願発明に係る改質触媒の
作用について簡単に説明する。
【0018】本発明に係る改質触媒は、燃料ガスを、水
蒸気および酸化剤(空気および/または酸素ガス)を用
いて改質し、水素を含有する改質ガスを生成する。原料
としてはメタノールを含む燃料ガスが通常使用され、メ
タノール改質触媒として作用する。なお、以下の記載
は、便宜上メタノール改質触媒として使用する場合につ
いて説明する。しかしながらメタノールを含む燃料ガス
に原料を限定するものではなく、例えば、予熱工程を介
することにより、メタノール以外の含水素燃料(ジメチ
ルエーテル等)の低級炭化水素にも適用可能である。
【0019】本願発明に係るメタノール改質触媒を用い
た場合、オートサーマル改質反応を促進させうる。オー
トサーマル改質反応では、燃料ガスと酸化剤とにより下
記式(2):
【0020】
【化4】
【0021】で表されるメタノールの部分酸化反応が進
行する。このとき発生した酸化熱を利用して、下記式
(1):
【0022】
【化5】
【0023】で表されるメタノールの水蒸気改質反応
(吸熱反応)が進行し、改質ガスを得る。従って、メタ
ノール改質反応の開始・維持のためにバーナ等を設ける
必要がなく、装置の簡素化・小型化を図ることができ
る。
【0024】燃料ガスは、メタノールを主成分として含
有することが好ましいが、メタノール以外の成分を含ん
でいても触媒作用が阻害されず、改質ガスを使用する機
器に悪影響を及ぼすものでなければ、特に混入を禁止す
るものではない。例えば、メタンやプロパンなどの炭化
水素等の含水素燃料を含んでいてもよい。常温で液体と
して存在するメタノールを燃料ガスとして供給するにあ
たっては、別途ガス化手段を設けて気化させればよく、
気化手段については特に限定されるものではない。液体
メタノールを保存するタンク、気化手段および改質器
は、燃料供給管によって適宜配管してメタノール供給路
を形成すればよく、かかる配管の途中には、流量計、圧
力計、温度計などの各種センサーや、ポンプ等の圧送手
段を設置して制御することができる。燃料ガスの供給量
は、改質器の容量、触媒量等に応じて適宜決定する必要
がある。また、改質器への燃料ガスの供給温度は例えば
200〜300℃程度とすることができる。
【0025】水蒸気は、水を気化させて供給すればよ
く、別途気化手段を設けて気化させればよい。気化手段
については特に限定されるものではなく、水を保存する
タンク、気化手段および改質器は、水蒸気供給管によっ
て適宜配管して水蒸気供給路を形成すればよく、かかる
配管の途中には、流量計、圧力計、温度計などの各種セ
ンサーや、ポンプ等の圧送手段を設置して制御すること
ができる。水蒸気の供給量は、改質器の容量、触媒量に
応じて適宜決定する必要がある。改質器への水蒸気の供
給温度も同様に200〜300℃程度とすることができ
る。
【0026】酸化剤は、装置の簡素化・低コスト化の観
点からは空気を使用することが好ましいが、空気に限定
されるものではなく、改質ガスの使用用途や設置環境に
応じては、酸素ガスを用いたり、酸素ガスの混入により
空気中の酸素濃度を高めて用いたりしてもよい。酸素ガ
スを保存するタンクもしくは外気導入口と、改質器と
は、酸化剤供給管によって適宜配管して酸化剤供給路を
形成すればよく、かかる配管の途中には、流量計、圧力
計、温度計などの各種センサーや、ポンプ等の圧送手段
を設置して制御することができる。上記式(2)で表さ
れるメタノールの部分酸化反応を上記式(1)で表され
るメタノールの水蒸気改質反応よりも先行させるため
に、メタノール供給路中に酸化剤供給部位を設けて、改
質器より上流側でメタノールガスと酸化剤とを混合させ
てもよい。酸化剤の供給量は、改質器の容量、触媒量に
応じて適宜決定する必要がある。
【0027】次に、本願発明に係るメタノール改質触媒
の組成、メタノール改質触媒を構成する化合物の作用等
について、詳細に説明する。
【0028】本願発明に係るメタノール改質触媒は、銅
酸化物および亜鉛酸化物を含有する第1触媒成分と、パ
ラジウム(Pd)および亜鉛(Zn)を含有する第2触
媒成分とが混在してなるメタノール改質触媒である。
【0029】第1触媒成分に含まれる銅酸化物および亜
鉛酸化物は、従来公知の銅酸化物および亜鉛酸化物を含
む触媒を用いることができる。第1触媒成分は、本発明
の効果が得られる範囲でニッケル、アルミニウム等の他
の成分を含有していてもよい。第1触媒成分の製造方法
としては、銅化合物(例えば硝酸銅など)および亜鉛化
合物(例えば硝酸亜鉛など)の混合水溶液に沈殿剤を加
えて水酸化物を沈殿させ、イオン交換水での洗浄、乾
燥、焼成によって調製する方法が一例として挙げられ
る。沈殿剤としては、アルカリ金属元素やアルカリ土類
金属元素の水酸化物または炭酸塩などが使用可能であ
る。調製方法はこの方法に限定されるものではなく、例
えば、特開平5−261288号公報に記載の方法に準
拠して調整することができる。市販のCuO−ZnO系
メタノール改質触媒を用いてもよい。
【0030】第1触媒成分中の銅および亜鉛は、質量比
(Cu/Zn)で、Cu/Zn=0.5〜2.0が好ま
しく、0.6〜1.2がより好ましい。この範囲を超え
ると、触媒作用が低下する恐れがある。第1触媒成分中
の銅および亜鉛の質量比は、製造時における銅化合物お
よび亜鉛化合物を含む混合水溶液の濃度の制御によって
調整できる。
【0031】第2触媒成分と混在する前の第1触媒成分
の形態は、特に限定されるものではないが、第2触媒成
分との混合作業の容易性や表面積増大による触媒作用の
向上を考慮すると、2.0〜3.5μm程度の平均粒径
を有することが適当である。反応表面積を拡大すべく、
アルミナ(Al23)、シリカ(SiO2)、セリア
(CeO2)、ジルコニア(ZrO2)、マグネシア(M
gO)等の無機酸化物上に担持させてもよい。使用する
無機酸化物は1種類に限定されるものではなく、2種以
上を組み合わせて使用しても良い。
【0032】第2触媒成分にはPdおよびZnが含まれ
る。第2触媒成分は、本発明の効果が損なわれない範囲
で他の成分を含有していてもよい。PdおよびZnは表
面積の増大による触媒性能の向上を考慮して、アルミナ
(Al23)、シリカ(SiO2)、セリア(Ce
2)、ジルコニア(ZrO2)、マグネシア(MgO)
等の無機酸化物上に担持されてなることが好ましい。使
用する無機酸化物は1種類に限定されるものではなく、
2種以上を組み合わせて使用しても良い。また、Pdお
よびZnを無機酸化物上に担持させるにあたっては、P
dおよびZnの合金として担持させることが好ましい。
PdとZnとを合金化することによって、メタノール改
質反応(上記式(2))および下記式(4):
【0033】
【化6】
【0034】で表されるシフト反応に対する第2触媒成
分の触媒活性が上昇し、残留メタノール濃度およびCO
濃度のさらなる低減が図れる。
【0035】以下、PdおよびZnからなる合金(以下
「Pd−Zn合金」とも記載)の無機酸化物上への担持
方法の一実施形態について分説する。
【0036】まず、無機酸化物に、パラジウム化合物水
溶液(例えば硝酸パラジウム)および亜鉛化合物水溶液
(例えば硝酸亜鉛)を噴霧する。噴霧する場合に限ら
ず、第2触媒成分の調製に際しては、パラジウム化合物
水溶液中にアンミン錯体として存在するパラジウムおよ
び他形態として存在するパラジウムが共存していること
が好ましい。アンミン錯体として存在するパラジウムお
よびアンミン錯体以外の形態(水酸化パラジウムなど)
として存在するパラジウムが共存している場合、理由は
定かではないが、得られる改質触媒の耐久性が著しく向
上する。パラジウム化合物水溶液中にアンミン錯体を存
在させるには、硝酸パラジウムなどのパラジウム化合物
のpHを、アンモニア等を加えることによりpH=4〜
5程度に調節すればよい。このpH領域では、水酸化パ
ラジウムの沈殿が生じるが、溶液中にはアンモニアが配
位したパラジウムも存在しており、このような状態にあ
るパラジウム化合物水溶液を用いることが好ましい。ア
ンミン錯体の例としては、[Pd(NH342-、[P
d(NH33(NO3)]-、[Pd(NH32(N
32]、[Pd(NH364-、[Pd(NH3
5(NO3)]3-、[Pd(NH32(NO34]などが
挙げられる。
【0037】無機酸化物は、担持効率を高めるために粉
末状態のものを使用するとよい。無機酸化物の粉末粒径
は、特に限定されるものではないが、Pd−Zn合金の
担持量を高めるためには1.0〜3.5μm程度の平均
粒径を有することが適当であり、超微粒酸化物は各種の
市販品を用いても良い。噴霧する水溶液中のパラジウム
濃度および亜鉛濃度は、調製する第2触媒成分中のPd
とZnとの質量比に応じて決定すればよい。噴霧量は、
無機酸化物上における担持量および噴霧する水溶液中の
金属濃度から算出して決定できる。例えば、金属換算し
た場合にPdおよびZnをそれぞれ1g/L含む硝酸パ
ラジウム・硝酸亜鉛水溶液を用いて1gのPdおよびZ
nを担持させたい場合には、1Lの硝酸パラジウム・硝
酸亜鉛水溶液を無機酸化物に噴霧すればよい。噴霧化
は、遠心方式、二流体ノズル方式、高圧ノズル方式など
を採用できる。
【0038】次に、パラジウム化合物および硝酸亜鉛化
合物が噴霧された無機酸化物を乾燥させる。乾燥熱源
は、スチーム、電気ヒータなどによって加熱された空気
を用いることができる。一般的な熱風の温度は100〜
200℃である。
【0039】乾燥後に、無機酸化物を焼成することによ
って第2触媒成分を得る。焼成は空気中で行っても良い
し、窒素やアルゴンなどの実質的に酸素を含まないガス
雰囲気下で行っても良いが、前者の場合は活性化のため
の還元処理を行うのが一般的である。焼成条件は、40
0〜500℃で1〜4時間程度行うのが一般的である。
【0040】上記方法によって、無機酸化物へPdおよ
びZnを担持させることができるが、無機酸化物表面上
に担持されるPdの量は全Pd量の20質量%以下であ
ることが好ましい。無機酸化物表面上に担持されるPd
の量が多すぎると、初期の酸化性能が強くなりすぎ、改
質されたガス中のCO濃度が高まる恐れがあるからであ
る。無機酸化物表面上に担持されているPd量の測定
は、COパルス法を用いて概算することができる。具体
的には、400℃で水素還元した後に、室温でCOを触
媒に流通させたときのCO吸着量を測ることにより、無
機酸化物表面上のPd量を測定するなどの手法を用いる
ことができる。無機酸化物表面上に担持されるパラジウ
ム量は、改質触媒の製造条件により制御できる。パラジ
ウム化合物水溶液の噴霧および乾燥によって担持させる
場合には、パラジウム化合物水溶液中のパラジウム量の
調整やパラジウム化合物水溶液の噴霧量の調整により担
持されるパラジウム量を制御することが可能である。
【0041】第2触媒成分中のPdとZnとの質量比は
Pd/Zn=0.1〜1.0とすることが好ましい。こ
の範囲を満たす比率でPdとZnとが含まれていると、
第2触媒成分の活性を高めることができる。また、Pd
およびZnからなる合金を製造する場合には、優れた触
媒活性を有する合金を、効果的に製造することができ
る。PdとZnとの質量比(Pd/Zn)は、触媒活性
を高める観点からは、0.15以上であることが好まし
く、0.25以上であることがより好ましい。PdとZ
nとの質量比の上限は、充分な触媒活性を確保するため
には、0.50以下であることが好ましい。また、改質
触媒の耐熱性を非常に優れたものとすることを所望する
場合には、PdとZnとの質量比(Pd/Zn)を0.
30以下とすることが好ましい。
【0042】第2触媒成分中の無機酸化物の質量は、4
5〜90質量%であることが好ましい。無機酸化物の含
有量をこの範囲の量とすることによって、無機酸化物表
面上にPdとZnとをバランス良く分散させ、第2触媒
成分の触媒活性を上昇させることができる。
【0043】また、第2触媒成分中の触媒粒子の4nm
までの表面領域におけるPdとZnとの原子比(Pd/
Zn)が、0.02〜0.18を満たすことが好まし
い。PdとZnとの原子比を上記範囲内とすることによ
って、触媒として作用する粒子表面に存在するPdおよ
びZnの状態を最適なものとすることができ、改質反応
およびCOシフト反応を特にバランス良く促進させ得
る。表面領域におけるPdとZnとの原子比は、X線光
電子分光法を用いて測定することができ、例えば、PH
I社製ESCA−500(複合表面分析装置)を用いる
ことができ、X線源はAl−Kα線(1486.6e
V)300Wを用いることができる。
【0044】また、X線光電子分光法を用いた測定によ
って得られる第2触媒成分中のPdの結合エネルギーが
336.2eV以上であることが好ましい。第2触媒成
分中のPdの結合エネルギーを336.2eV以上とす
ることによって、Pdを反応に最適な状態とすることが
でき、高い反応性を実現できる。このような状態にある
Pdは酸化された状態であり、換言すると、PdがX線
光電子分光測定によって酸化されやすい状態にあるとも
言える。
【0045】第1触媒成分中の銅酸化物および亜鉛酸化
物の作用、および、第2触媒成分中のPdおよびZnの
作用によって、メタノールのオートサーマル改質を行う
にあたっては、これら2種類の触媒を組み合わせる必要
がある。組み合せ方法としては、改質器内部の混合ガス
流路の上流側と下流側とにそれぞれ触媒を設置する方法
なども考えられる。しかしながら、反応器の小型化等の
理由によって反応条件が高SV化した場合に、改質器出
口におけるCO濃度の上昇や、温度上昇によるシンタリ
ングが生じることを本発明者らは見出した。かかる観点
から、本願発明に係るメタノール改質触媒は、第1触媒
成分と第2触媒成分とが混在してなることを要件として
備える。ここで「混在」とは、第1触媒成分と第2触媒
成分とが入り混じって存在することを意味し、ハニカム
型触媒において下層と上層とにそれぞれ触媒をコーティ
ングする方法なども含まれるが、後述する混在によって
生じる効果を高める上では、粒子レベル、具体的には第
1触媒成分および第2触媒成分の平均粒径が3.9μm
以下になるように混じりあっていることが好ましい。こ
のように第1触媒成分と第2触媒成分とが混在し、第1
触媒成分と第2触媒成分とが近傍に位置することによっ
て、メタノール改質反応が効率的に進行する。つまり、
第1触媒成分と第2触媒成分とが近傍に存在することに
より、水蒸気改質反応に伴う吸熱と部分酸化反応に伴う
発熱との熱授受が速やかに効率良く進行する。その結
果、部分的に高温となることを防止できるため、シンタ
リングによる熱劣化を抑制することができる。また、反
応ガスの授受が速やかに行われるためCOシフト反応も
効果的に進行し、反応条件が高SV化した場合であって
も改質器出口におけるCO濃度の上昇を抑制することが
できる。
【0046】混在に際しては、第1触媒成分と第2触媒
成分との質量比(第1触媒成分/第2触媒成分)が、
0.5〜2.0であることが好ましい。質量比が上記範
囲を外れると、水蒸気改質反応に伴う吸熱と部分酸化反
応に伴う発熱との熱授受バランスが崩れ、混在による効
果(メタノール改質反応が効率的に進行、COシフト反
応が効率的に進行、耐久性が向上など)が小さくなる恐
れがある。
【0047】本発明のメタノール改質触媒は、粒状やペ
レット状でも使用することができるが、反応効率を向上
させる観点からは、セラミックス製または金属製の一体
構造型担体にコートして用いることが好ましい。かかる
一体構造型担体の好例としては、ハニカム状のモノリス
担体が挙げられる。このとき、上述のように無機酸化物
に担持した状態でコートして表面積を増大させることに
よって、触媒活性のより一層の向上が図れる。以下、モ
ノリス担体に第1触媒成分および第2触媒成分をコート
して、本願発明に係るメタノール改質触媒を製造する方
法の一実施形態について例示する。
【0048】まず、第1触媒成分および第2触媒成分を
所定量秤取し、これらと硝酸酸性アルミナゾル等を混合
してスラリーを調製する。第1触媒成分および第2触媒
成分は、上述の質量比を満足するように秤取することが
好ましい。混合は、例えば、乾式にてアトマイザーなど
を用いた機械的粉砕を伴うもの、水を共存させてスラリ
ー化し、φ5mm程度のアルミナボールを用いた湿式の
ボールミル粉砕を伴う方法など各種の手段によって行う
ことができ、第1触媒成分と第2触媒成分とが完全に混
じりあうまで混合する。第1触媒成分と第2触媒成分と
が混在したスラリーを、モノリス担体にコートし乾燥す
ることによって、本発明に係るメタノール改質触媒を得
る。乾燥温度は、特に限定されるものではないが、通常
は100〜200℃で5〜30分間程度行えば充分であ
る。このような一体構造型担体を用いる場合には、第1
触媒成分と第2触媒成分との総量が、100〜400g
/L程度となるようにコートすることが好ましい。
【0049】なお、本発明に係る改質触媒を、例えばメ
タノール改質触媒として使用した場合、製造後そのまま
使用するとメタノール供給時にメタノールによる還元反
応が急激に進行し、熱劣化を引き起こす恐れがある。こ
のため、予め還元操作を行っておくのが好ましい。還元
操作は水素、一酸化炭素またはそれらの混合ガスなどの
還元性ガス雰囲気中、150〜400℃で加熱して行う
ことができる。
【0050】本発明の改質触媒は、燃料電池、特に固体
高分子型燃料電池用のメタノール改質器に好適に用いら
れ、メタノールを原料として用いる簡易・小型の動力源
(燃料電池)を備えた燃料電池自動車を製造する上で、
特に有用である。
【0051】以上、本願発明の実施形態について詳細に
説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
く、本発明の意図する範囲内において種々の改良・変形
を施すことが可能であることは勿論である。
【0052】また、本発明の改質触媒を用いた改質器
と、COの選択酸化や水性ガスシフト反応などを行うC
O変成装置とを連結すれば、得られる改質ガス中のCO
濃度を更に低減することも可能である。
【0053】
【実施例】<実施例1>アルミナ(Al23)粉末に、
硝酸パラジウム水溶液および硝酸亜鉛水溶液を噴霧・乾
燥・焼成することによって、パラジウムおよび亜鉛がそ
れぞれ5質量%および25質量%担持された触媒粉末を
得た。
【0054】また、酢酸銅と酢酸亜鉛との混合水溶液に
炭酸ソーダを加えて水酸化物を共沈させ、洗浄、乾燥、
焼成工程を経てCuO−ZnO系メタノール改質触媒
(Cu/Zn=0.9(質量比))を得た。
【0055】上記パラジウムおよび亜鉛を含む触媒粉末
(100g)と、上記CuO−ZnO系メタノール改質
触媒(200g)と、8質量%硝酸酸性アルミナゾル
(100g)とを混合してスラリーを調製し、セラミッ
クス製モノリス担体に触媒粉末質量が300g/L(C
uO−ZnO系触媒量:200g/L、Pd−Zn/A
23触媒量:100g/L)になるように塗布し、1
50℃で10分間乾燥、空気中400℃で焼成してメタ
ノール改質触媒とした。
【0056】このメタノール改質触媒について、水素気
流中400℃で1時間還元処理を施し、固定床常圧流通
式反応装置を用いて、メタノールのオートサーマル改質
反応を行った。反応条件は、反応器入口温度を200℃
とし、LHSVは10h-1、S/C(水蒸気とメタノー
ルとのモル比)は1.1、O2/C(酸素とメタノール
とのモル比)は0.15〜0.2とした。
【0057】0.5時間後および50時間後の反応器出
口における改質ガス組成をガスクロマトグラフで分析
し、CO濃度およびメタノール改質率(原料として投入
したメタノール(モル数)に対する、改質反応に供され
たメタノール(モル数)のパーセンテージ)を算出し
た。
【0058】実施例1の触媒については、0.5時間後
におけるCO濃度が1.6体積%、メタノール改質率は
99.0%であった。また、50時間後におけるCO濃
度は1.7体積%、メタノール改質率は95.6%であ
った。結果を表1に示す。
【0059】<実施例2>アルミナ(Al23)粉末
に、硝酸パラジウム水溶液および硝酸亜鉛水溶液を噴霧
・乾燥・焼成することによって、パラジウムおよび亜鉛
がそれぞれ5質量%および25質量%担持された触媒粉
末を得た。
【0060】この触媒粉末(150g)と、実施例1で
使用したCuO−ZnO系メタノール改質触媒(150
g)と、8質量%硝酸酸性アルミナゾル(100g)と
を混合してスラリーを調製し、セラミックス製モノリス
担体に触媒粉末質量が300g/L(CuO−ZnO系
触媒量:150g/L、Pd−Zn/Al23触媒量:
150g/L)になるように塗布し、150℃で10分
間乾燥、空気中400℃で焼成してメタノール改質触媒
とした。
【0061】実施例1と同様にして触媒性能を評価した
ところ、0.5時間後におけるCO濃度は1.7体積
%、メタノール改質率は99.0%であった。また、5
0時間後におけるCO濃度は1.8体積%、メタノール
改質率は97.7%であった。結果を表1に示す。
【0062】<実施例3>アルミナ(Al23)粉末
に、硝酸パラジウム水溶液および硝酸亜鉛水溶液を噴霧
・乾燥・焼成することによって、パラジウムおよび亜鉛
がそれぞれ5質量%および25質量%担持された触媒粉
末を得た。
【0063】この触媒粉末(200g)と、実施例1で
使用したCuO−ZnO系メタノール改質触媒(100
g)と、8質量%硝酸酸性アルミナゾル(100g)と
を混合してスラリーを調製し、セラミックス製モノリス
担体に触媒粉末質量が300g/L(CuO−ZnO系
触媒量:100g/L、Pd−Zn/Al23触媒量:
200g/L)になるように塗布し、150℃で10分
間乾燥、空気中400℃で焼成してメタノール改質触媒
とした。
【0064】実施例1と同様にして触媒性能を評価した
ところ、0.5時間後におけるCO濃度は1.8体積
%、メタノール改質率は99.1%であった。また、5
0時間後におけるCO濃度は2.0体積%、メタノール
改質率は98.0%であった。結果を表1に示す。
【0065】<実施例4>アルミナ(Al23)粉末
に、硝酸パラジウム水溶液および硝酸亜鉛水溶液を噴霧
・乾燥・焼成することによって、パラジウムおよび亜鉛
の双方が5質量%担持された触媒粉末を得た。
【0066】この触媒粉末(150g)と、実施例1で
使用したCuO−ZnO系メタノール改質触媒(150
g)と、8質量%硝酸酸性アルミナゾル(100g)と
を混合してスラリーを調製し、セラミックス製モノリス
担体に触媒粉末質量が300g/L(CuO−ZnO系
触媒量:150g/L、Pd−Zn/Al23触媒量:
150g/L)になるように塗布し、150℃で10分
間乾燥、空気中400℃で焼成してメタノール改質触媒
とした。
【0067】実施例1と同様にして触媒性能を評価した
ところ、0.5時間後におけるCO濃度は2.5体積
%、メタノール改質率は99.3%であった。また、5
0時間後におけるCO濃度は2.7体積%、メタノール
改質率は97.9%であった。結果を表1に示す。
【0068】<実施例5>アルミナ(Al23)粉末
に、硝酸パラジウム水溶液および硝酸亜鉛水溶液を噴霧
・乾燥・焼成することによって、パラジウムおよび亜鉛
がそれぞれ5質量%および50質量%担持された触媒粉
末を得た。
【0069】この触媒粉末(150g)と、実施例1で
使用したCuO−ZnO系メタノール改質触媒(150
g)と、8質量%硝酸酸性アルミナゾル(100g)と
を混合してスラリーを調製し、セラミックス製モノリス
担体に触媒粉末質量が300g/L(CuO−ZnO系
触媒量:150g/L、Pd−Zn/Al23触媒量:
150g/L)になるように塗布し、150℃で10分
間乾燥、空気中400℃で焼成してメタノール改質触媒
とした。
【0070】実施例1と同様にして触媒性能を評価した
ところ、0.5時間後におけるCO濃度は1.95体積
%、メタノール改質率は98.6%であった。また、5
0時間後におけるCO濃度は2.1体積%、メタノール
改質率は97.0%であった。結果を表1に示す。
【0071】<実施例6>シリカ(SiO2)粉末に、
硝酸パラジウム水溶液および硝酸亜鉛水溶液を噴霧・乾
燥・焼成することによって、パラジウムおよび亜鉛がそ
れぞれ5質量%および25質量%担持された触媒粉末を
得た。
【0072】この触媒粉末(150g)と、実施例1で
使用したCuO−ZnO系メタノール改質触媒(150
g)と、8質量%硝酸酸性アルミナゾル(100g)と
を混合してスラリーを調製し、セラミックス製モノリス
担体に触媒粉末質量が300g/L(CuO−ZnO系
触媒量:150g/L、Pd−Zn/SiO2触媒量:
150g/L)になるように塗布し、150℃で10分
間乾燥、空気中400℃で焼成してメタノール改質触媒
とした。
【0073】実施例1と同様にして触媒性能を評価した
ところ、0.5時間後におけるCO濃度は1.6体積
%、メタノール改質率は99.1%であった。また、5
0時間後におけるCO濃度は1.7体積%、メタノール
改質率は97.2%であった。結果を表1に示す。
【0074】<実施例7>ジルコニア(ZrO2)粉末
に、硝酸パラジウム水溶液および硝酸亜鉛水溶液を噴霧
・乾燥・焼成することによって、パラジウムおよび亜鉛
がそれぞれ5質量%および25質量%担持された触媒粉
末を得た。
【0075】この触媒粉末(150g)と、実施例1で
使用したCuO−ZnO系メタノール改質触媒(150
g)と、8質量%硝酸酸性アルミナゾル(100g)と
を混合してスラリーを調製し、セラミックス製モノリス
担体に触媒粉末質量が300g/L(CuO−ZnO系
触媒量:150g/L、Pd−Zn/ZrO2触媒量:
150g/L)になるように塗布し、150℃で10分
間乾燥、空気中400℃で焼成してメタノール改質触媒
とした。
【0076】実施例1と同様にして触媒性能を評価した
ところ、0.5時間後におけるCO濃度は1.6体積
%、メタノール改質率は99.0%であった。また、5
0時間後におけるCO濃度は1.85体積%、メタノー
ル改質率は97.0%であった。結果を表1に示す。
【0077】<実施例8>実施例1で使用したCuO−
ZnO系メタノール改質触媒(150g)と、8質量%
硝酸酸性アルミナゾル(100g)とを混合してスラリ
ーを調製し、セラミックス製モノリス担体に触媒粉末質
量が150g/L(CuO−ZnO系触媒量:150g
/L)になるように塗布し、150℃で10分間乾燥、
空気中400℃で焼成し、第1触媒コート層とした。
【0078】続いて、アルミナ(Al23)粉末に、硝
酸パラジウム水溶液および硝酸亜鉛水溶液を噴霧・乾燥
・焼成することによって、パラジウムおよび亜鉛の双方
が5質量%担持された触媒粉末を得た。この触媒粉末
(150g)と、8質量%硝酸酸性アルミナゾル(10
0g)とを混合してスラリーを調製し、第1触媒コート
層の表面に、触媒粉末質量が150g/L(Pd−Zn
/Al23触媒量:150g/L)になるように塗布
し、150℃で10分間乾燥、空気中400℃で焼成し
てメタノール改質触媒とした。
【0079】実施例1と同様にして触媒性能を評価した
ところ、0.5時間後におけるCO濃度は2.3体積
%、メタノール改質率は99.1%であった。また、5
0時間後におけるCO濃度は2.5体積%、メタノール
改質率は94.3%であった。結果を表1に示す。
【0080】<比較例1>実施例1で使用したCuO−
ZnO系メタノール改質触媒(300g)と、8質量%
硝酸酸性アルミナゾル(100g)とを混合してスラリ
ーを調製し、セラミックス製モノリス担体に触媒粉末質
量が300g/L(CuO−ZnO系触媒量:300g
/L)になるように塗布し、150℃で10分間乾燥、
空気中400℃で焼成し、触媒とした。
【0081】実施例1と同様にして触媒性能を評価した
ところ、0.5時間後におけるCO濃度は1.3体積
%、メタノール改質率は97.0%であった。また、5
0時間後におけるCO濃度は1.6体積%、メタノール
改質率は85.3%であった。結果を表1に示す。
【0082】
【表1】
【0083】表1に示すように、本発明に係る実施例1
〜8のメタノール改質触媒は、耐久性に優れ、Pd−Z
n系触媒を用いてもCO生成量が充分に低い値を保ちう
ることが示された。機構は現段階では明確ではないが、
CuO−ZnO系触媒による水蒸気改質反応と、Pd−
Zn系触媒による部分酸化反応とが、近傍で進行するこ
とにより、熱やCOの受け渡しが円滑に進行しているた
めと思われる。
【0084】<実施例9〜13>硝酸パラジウムおよび
硝酸亜鉛の混合水溶液にアルミナ(Al23)粉末を分
散させ、炭酸ソーダを用いて、アルミナ粒子表面にパラ
ジウムおよび亜鉛の水酸化物の沈殿を生成させた。これ
を、洗浄、乾燥、焼成することによって、パラジウムお
よび亜鉛がそれぞれ5質量%および22.2質量%(P
d/Zn=0.225:実施例9)、5質量%および2
0質量%(Pd/Zn=0.25:実施例10)、5質
量%および12.5質量%(Pd/Zn=0.4:実施
例11)、5質量%および10質量%(Pd/Zn=
0.5:実施例12)、5質量%および7質量%(Pd
/Zn=0.7:実施例13)担持された触媒粉末を得
た。
【0085】この触媒粉末に、それぞれ実施例2と同様
の手法を施すことによって、改質触媒とした。
【0086】これらの改質触媒について、実施例1と同
様にして0.5時間後の反応器出口における改質ガス組
成を調査した。実施例2、実施例4および実施例5の結
果と合わせて表2に示す。また、図1には、実施例2、
4、5、9〜13の改質触媒の0.5時間後における残
CO%、残メタノール%性能を、Pd/Zn質量比を横
軸としてプロットした図を示す。
【0087】
【表2】
【0088】実施例11〜13および実施例4で得られ
たメタノール改質触媒について、X線光電子分光分析法
(XPS)を用いて、アルミナにパラジウムおよび亜鉛
が担持された第2触媒成分粉末粒子の表面領域における
Pd/Zn原子比を求めた。また、併せてPdの結合エ
ネルギーも求めた。
【0089】XPS測定には、PHI社製ESCA−5
00(複合表面分析装置)を用い、X線源はAl−Kα
線(1486.6eV)300W、測定深さは約4nm
(光電子取り出し角度45°)、測定エリアは0.8m
mφとした。Pd/Zn原子比およびPdの結合エネル
ギーを表3に示す。
【0090】
【表3】
【0091】図1に示すように、Pd/Zn質量比は触
媒性能を左右する因子であり、特にCO生成量を低い値
に保つには、0.25〜0.5の範囲が最適である。
【0092】また、この場合、PdおよびZnを担持し
ている無機酸化物(アルミナ)が多すぎても少なすぎて
も性能が損なわれる。図1において、Pd/Zn比が
1.0の触媒では、アルミナは45質量%であり、これ
以下の量になると性能が急速に悪化することは容易に想
定され、Pd/Zn比が0.1の触媒では同じくアルミ
ナ量が90質量%であり、これ以上になるとやはり同様
に性能低下を招くことが想定される。
【0093】触媒中のPdおよびZnの状態としては、
触媒粒子表面のPd/Zn原子比が重要である。表3と
図1の対比から、触媒粒子表面のPd/Zn原子比が、
大きくなるにつれ徐々に、触媒性能が低下することが示
唆された。また、Pd(3d)の結合エネルギーが大き
いほど優れた触媒性能を有することが示唆された。
【0094】以上説明したように、本発明の実施の形態
にあっては、銅酸化物および亜鉛酸化物を含有する第1
触媒成分と、PdおよびZnを含有する第2触媒成分と
が混在し、第1触媒成分と第2触媒成分とが近傍に位置
することによって、メタノール等のオートサーマル改質
反応を効率的に進行させることができる。つまり、第1
触媒成分と第2触媒成分とが近傍に存在することによ
り、水蒸気改質反応に伴う吸熱と部分酸化反応に伴う発
熱との熱授受が速やかに効率良く進行する。その結果、
改質触媒が部分的に高温となることを防止できるため
に、熱劣化を抑制することができ、改質触媒の耐久性が
向上する。また、反応ガスの授受が速やかに行われるた
めCOシフト反応も効果的に進行し、反応条件が高SV
化した場合であっても改質器出口におけるCO濃度の上
昇を抑制することができる。
【0095】また、PdとZnとを無機酸化物上に担持
させることによって、表面積の増大による触媒性能の向
上を図ることができる。
【0096】また、PdとZnとを合金化することによ
って、メタノール改質反応およびシフト反応に対する第
2触媒成分の触媒活性を上昇させることができ、残留メ
タノール濃度およびCO濃度の低減が図れる。勿論、無
機酸化物上に該合金を担持させることによって、触媒活
性成分の表面積増大による触媒性能の向上を図ることも
できる。
【0097】また、第2触媒成分中のPdとZnとの質
量比(Pd/Zn)を0.1〜1.0とすることによっ
て、メタノール改質反応およびCOシフト反応に対する
第2触媒成分の触媒活性を上昇させることができる。
【0098】また、第2触媒成分中のPdとZnとの質
量比(Pd/Zn)を0.15〜0.50とすることに
よって、触媒活性に優れ、かつ、残存するCO量が少な
くすることができる。
【0099】また、第2触媒成分中のPdとZnとの質
量比(Pd/Zn)を0.25〜0.30とすることに
よって、改質触媒の触媒活性のさらなる向上、および、
残存CO量のよりいっそうの低減を図ることができる。
その上、非常に優れた耐久性を有する改質触媒が得られ
る。
【0100】また、第2触媒成分中の無機酸化物の質量
%を45〜90質量%とすることによって、無機酸化物
表面上にPdとZnとをバランス良く分散させ、第2触
媒成分の触媒活性を上昇させることができる。
【0101】また、第2触媒成分中の触媒粒子の4nm
までの表面領域におけるPdとZnとの原子比(Pd/
Zn)が、X線光電子分光法を用いた測定によって算出
して、0.02〜0.18を満たすように改質触媒を調
製することによって、触媒として作用する粒子表面に存
在するPdおよびZnの状態が最適なものとなり、改質
反応およびCOシフト反応を特にバランス良く促進させ
得る。
【0102】また、X線光電子分光法を用いた測定によ
って得られる第2触媒成分中のPdの結合エネルギーを
336.2eV以上とすることによって、Pdを反応に
最適な状態とすることができ、高い反応性を実現でき
る。なお、このような状態にあるPdは酸化された状態
であり、換言すると、PdがX線光電子分光測定によっ
て酸化されやすい状態にあるとも言える。
【0103】また、第1触媒成分と第2触媒成分との質
量比(第1触媒成分/第2触媒成分)を0.5〜2.0
とすることによって、第1触媒成分と第2触媒成分との
混在による効果を充分に引き出すことができる。
【0104】また、無機酸化物をアルミナ、シリカ、ジ
ルコニア、セリアおよびマグネシアからなる群より選択
された1以上の化合物とすることによって、表面積の増
大による触媒性能の効果的な向上を図ることができる。
【0105】また、前記無機酸化物表面上のPd量を制
御することによって、Pdの酸化力が強くなりすぎて、
改質後のガス中の残存CO濃度が上昇することを抑制で
きる。
【0106】さらに、本発明の改質触媒の製造方法に関
する実施の形態にあっては、アンミン錯体として存在す
るパラジウムおよび他形態として存在するパラジウムが
共存した状態のパラジウム化合物水溶液を用いて、第2
触媒成分を調製することによって、製造される改質触媒
の耐久性を飛躍的に向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例2、4、5、9〜13の改質触媒の
0.5時間後における残存CO%、残存メタノール体積
%性能を、Pd/Zn質量比を横軸としてプロットした
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 8/06 H01M 8/06 G (72)発明者 江浜 勲 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 4G040 EA01 EA02 EA03 EA06 EA07 EC03 4G069 AA03 AA08 BA01A BA01B BA02A BA02B BA05A BA05B BA06A BA27C BB02A BB04A BB04B BC31A BC31B BC35A BC35B BC43A BC72A BC72B BC72C BE44C CC25 DA06 EA19 EC27 EE09 FA01 FA02 FA03 FB07 FB09 FB14 FB23 FB24 FC02 FC08 5H027 AA06 BA01 BA16 BA17

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅酸化物および亜鉛酸化物を含有する第
    1触媒成分と、パラジウム(Pd)および亜鉛(Zn)
    を含有する第2触媒成分とが混在してなる改質触媒。
  2. 【請求項2】 前記第2触媒成分中のPdおよびZn
    は、無機酸化物に担持されてなることを特徴とする請求
    項1に記載の改質触媒。
  3. 【請求項3】 前記第2触媒成分中のPdおよびZn
    は、PdおよびZnからなる合金として、無機酸化物に
    担持されてなることを特徴とする請求項2に記載の改質
    触媒。
  4. 【請求項4】 前記第2触媒成分中のPdとZnとの質
    量比(Pd/Zn)が、0.1〜1.0であることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の改質触
    媒。
  5. 【請求項5】 前記第2触媒成分中のPdとZnとの質
    量比(Pd/Zn)が、0.15〜0.50であること
    を特徴とする請求項4に記載の改質触媒。
  6. 【請求項6】 前記第2触媒成分中のPdとZnとの質
    量比(Pd/Zn)が、0.25〜0.30であること
    を特徴とする請求項5に記載の改質触媒。
  7. 【請求項7】 前記第2触媒成分中の無機酸化物の質量
    %が45〜90質量%であることを特徴とする請求項1
    〜6のいずれか1項に記載の改質触媒。
  8. 【請求項8】 前記第2触媒成分を構成する触媒粒子
    の、表面から深さ4nmまでの表面領域におけるPdと
    Znとの原子比(Pd/Zn)が、X線光電子分光法を
    用いた測定によって算出して、0.02〜0.18であ
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載
    の改質触媒。
  9. 【請求項9】 X線光電子分光法を用いた測定によって
    得られる前記第2触媒成分中のPdの結合エネルギー
    が、336.2eV以上であることを特徴とする請求項
    1〜8のいずれか1項に記載の改質触媒。
  10. 【請求項10】 前記第1触媒成分と前記第2触媒成分
    との質量比(第1触媒成分/第2触媒成分)が、0.5
    〜2.0であることを特徴とする請求項1〜9のいずれ
    か1項に記載の改質触媒。
  11. 【請求項11】 前記無機酸化物は、アルミナ、シリ
    カ、ジルコニア、セリアおよびマグネシアからなる群よ
    り選択された1以上の化合物であることを特徴とする請
    求項2〜10のいずれか1項に記載の改質触媒。
  12. 【請求項12】 前記無機酸化物表面上のPd量が全P
    d量に対して20質量%以下であることを特徴とする請
    求項2〜11のいずれか1項に記載の改質触媒。
  13. 【請求項13】 銅酸化物および亜鉛酸化物を含有する
    第1触媒成分と、パラジウム(Pd)および亜鉛(Z
    n)を含有する第2触媒成分とが混在してなる請求項1
    〜12のいずれか1項に記載の改質触媒の製造方法であ
    って、 アンミン錯体として存在するパラジウムおよび他形態と
    して存在するパラジウムが共存した状態のパラジウム化
    合物水溶液を用いて、前記第2触媒成分を調製すること
    を特徴とする改質触媒の製造方法。
JP2001400535A 2001-08-24 2001-12-28 改質触媒およびその製造方法 Withdrawn JP2003135968A (ja)

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