JP2006231132A - 燃料改質触媒 - Google Patents

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Abstract

【課題】 より高い空間速度条件下においても高い触媒活性を発揮しうる燃料改質触媒を提供する。
【解決手段】 燃料との接触により前記燃料を改質して水素リッチガスを生成させるための燃料改質触媒において、前記触媒は、ロジウム原子を含有するロジウム粒子が第1の無機担体に担持されてなるロジウム触媒粉末を含むロジウム触媒部と、コバルト原子を含有するコバルト粒子が第2の無機担体に担持されてなるコバルト触媒粉末を含むコバルト触媒部と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料から水素リッチガスを生成させるための燃料改質触媒に関する。詳細には、本発明は、燃料改質触媒の触媒活性をより一層向上させるための改良に関する。
近年、種々の水素−酸素燃料電池が開発されており、なかでも、低温(通常100℃以下)で作動可能な固体高分子型燃料電池が注目を集め、自動車用低公害動力源としての実用化が検討されている。
固体高分子型燃料電池は、純粋な水素を燃料源として用いることがエネルギー効率の観点からは好ましいが、安全性やインフラの普及等を考慮すると、メタン、ガソリン、軽油等の炭化水素や、メタノール、エタノール等のアルコール類を燃料源として用い、これらを改質装置において水素リッチな改質ガスに転換する方法も有望な候補である。
メタンの改質を例に挙げて説明すると、改質反応は一般に、下記化学式(1)で示される部分酸化反応(発熱反応)、下記化学式(2)で示される水蒸気改質反応(吸熱反応)、および、これらの2つの反応を同時に進行させるオートサーマル改質反応に分類されうる。
Figure 2006231132
なかでもオートサーマル改質反応によれば、部分酸化反応により生じた熱量により水蒸気改質反応に必要な熱量が賄われうる。よって、外部加熱を必要とせずに改質が進行しうるため、エネルギー効率に優れるという利点を有することが知られている。
上記のような改質反応を促進させるための燃料改質触媒として、例えば、ロジウム、ルテニウム、白金などの貴金属原子と、コバルトやニッケルなどの助触媒原子が担体表面に担持されてなる触媒が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
再公表特許WO2002/038268号(請求項1)
ところで、触媒の活性を評価する一つの指標として、空間速度がある。活性の高い触媒は、高い空間速度条件下においても高い触媒活性を示す。換言すれば、高空間速度条件下において高い触媒活性を示す触媒は、よりコンパクトな装置でも活性を発揮しうる。
ここで前記文献1には、当該文献に記載の触媒を連続流通式で用いる場合において、液体燃料の液空間速度(LHSV)は0.1〜10hr−1程度であり、気体燃料のガス空間速度(GHSV)は200〜100000hr−1程度である旨が記載されている。
一方、かような燃料改質触媒の用途としては、例えば、車載用燃料電池システム中の燃料改質装置への導入が想定されている。しかしながら、前記文献1に記載されている程度の空間速度条件では、触媒を充分にコンパクト化することは困難である。従って、車載用途に適用するには不充分であり、より大きい空間速度条件下においても優れた活性を示しうる触媒の開発が望まれているのが現状である。
そこで本発明は、より高い空間速度条件下においても高い触媒活性を発揮しうる燃料改質触媒を提供することを目的とする。
本発明は、燃料との接触により前記燃料を改質して水素リッチガスを生成させるための燃料改質触媒であって、ロジウム原子を含有するロジウム粒子が第1の無機担体に担持されてなるロジウム触媒粉末を含むロジウム触媒部と、コバルト原子を含有するコバルト粒子が第2の無機担体に担持されてなるコバルト触媒粉末を含むコバルト触媒部と、を有する、燃料改質触媒である。
本発明の燃料改質触媒は、従来と比較してより高い空間速度条件下においても、高い触媒活性を発揮しうる。このため、本発明は、燃料改質触媒を備える燃料改質装置や、車載用燃料電池システムなどのより一層の小型化に有効に寄与しうる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明は、燃料との接触により前記燃料を改質して水素リッチガスを生成させるための燃料改質触媒であって、ロジウム原子を含有するロジウム粒子が第1の無機担体に担持されてなるロジウム触媒粉末を含むロジウム触媒部と、コバルト原子を含有するコバルト粒子が第2の無機担体に担持されてなるコバルト触媒粉末を含むコバルト触媒部と、を有する、燃料改質触媒である。
上述したように、従来、燃料改質触媒において、貴金属原子に加えてコバルト原子やニッケル原子などの助触媒原子をさらに担持させると、触媒の改質性能が向上することが知られている。本発明者は、燃料改質触媒において、貴金属原子としてロジウム原子を、および助触媒原子としてコバルト原子を採用して、触媒活性をさらに向上させるべく鋭意研究を行った。
ここで、前記文献1に好ましい調製方法として記載されているように、ロジウム原子とコバルト原子とを同時に無機担体に担持させることによって、燃料改質触媒を製造する場合を考えてみる。かような調製方法によれば、ロジウム原子は、例えばロジウム金属の粒子またはロジウム酸化物の粒子(ロジウム粒子)として無機担体の表面に担持される。一方、コバルト原子も同様に、例えばコバルト金属の粒子またはコバルト酸化物(Co)の粒子(コバルト粒子)として無機担体の表面に担持される。この際、無機担体の1個の粒子に着目すると、この無機担体粒子の表面には、ロジウム成分とコバルト成分とが共存している。多くの場合には、ロジウム金属の粒子と、コバルト酸化物の粒子とが、無機担体粒子の表面に同時に存在していると考えられる。
従って、場合によっては、無機担体に担持されたロジウム成分が、コバルト酸化物などのコバルト成分により被覆されてしまう虞がある。あるいは逆に、無機担体に担持されたコバルト成分がロジウム成分により被覆されてしまう虞もある。その結果、被覆された成分が活性を充分に発揮できず、最終的な燃料改質性能が低下してしまうという問題がある。
本発明者は、上記の問題を解決して燃料改質触媒の触媒活性を向上させるためのアプローチとして、ロジウム成分およびコバルト成分の触媒中での存在状態を制御することを試みた。具体的には、ロジウム成分を含む触媒と、コバルト成分を含む触媒とを別々に調製し、これらを含むそれぞれの触媒部を隣接して配置することで、上述した被覆による問題の解決を図った。
以下、図面を参照しながら、本発明の燃料改質触媒の形態について説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲の記載に基づいて定められるべきであり、以下に記載する形態のみには制限されない。
(第1形態)
[構成]
図1は、第1形態の燃料改質触媒を示す模式斜視図である。図2は、図1に示すII−II線に沿った拡大断面図である。すなわち図2は、燃料の流通方向の上流側から下流側に向かって見た断面図である。図3は、図2に示すIII−III線に沿った断面図である。すなわち図3は、燃料の流通方向に垂直な方向から見た断面図である。なお、説明の便宜上、図1〜図3に示す燃料改質触媒の各構成成分の寸法比率は誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。このことは、以下の各図面についても同様である。また、図2においては、図の中央に示すセルに形成された触媒層のみを示し、当該セルの周囲のセルに形成された触媒層については記載を省略する。
図1〜図3に示すように、第1形態の燃料改質触媒10は、モノリス担体20の内表面に、ロジウム触媒部であるロジウム触媒層30とコバルト触媒部であるコバルト触媒層40とが形成されている点に特徴を有する。ここで、第1形態においては、コバルト触媒層40がモノリス担体20の内表面の下層に形成され、ロジウム触媒層30が前記コバルト触媒層40の上層に形成されている。
以下、第1形態の燃料改質触媒10の好ましい構成について、ロジウム触媒層30、コバルト触媒層40、およびこれらがモノリス担体20の内表面に形成されてなる燃料改質触媒10の順に、詳細に説明する。
[ロジウム触媒層]
ロジウム触媒層30は、ロジウム原子を含有するロジウム触媒粉末を含む触媒層である。本形態の燃料改質触媒10において、前記ロジウム触媒粉末中に含有されるロジウム原子は、燃料である炭化水素等を活性化するという機能を発揮すると考えられる。
ロジウム触媒粉末は、ロジウム粒子が第1の無機担体に担持された構成を有する。なお、本明細書において、無機担体に冠せられる「第1の」および「第2の」という語は、ロジウム触媒粉末を構成するロジウム粒子およびコバルト触媒粉末を構成するコバルト粒子がそれぞれ別々の無機担体に担持されていることを示すために便宜的に用いられる。従って、「第1の」および「第2の」という序列自体に格別な意味はない。
ロジウム粒子は、ロジウム原子を含有する粒子である。第1形態において、ロジウム粒子は、ロジウム原子のみからなる粒子である。ただし、本発明においてロジウム粒子はロジウム原子のみからなる粒子に限定されず、例えば、ロジウム酸化物(Rh)からなる粒子、ロジウムとロジウム酸化物との混合物からなる粒子、ロジウム合金からなる粒子などであってもよい。
ロジウム粒子が担持される無機担体(第1の無機担体)の種類は、特に制限されず、触媒用の無機担体として従来公知の化合物が用いられうる。例えば、アルミナ(αアルミナ、θアルミナ、γアルミナ、δアルミナ、βアルミナなど)、チタニア、シリカ、シリカアルミナ、ジルコニア、マグネシア、ゼオライトなどの金属酸化物が例示される。なかでも、触媒活性に優れ、原料の入手、担体の製造および取扱いが容易であるという観点から、アルミナが好ましく用いられる。なお、これらは1種のみが単独で用いられてもよく、これらの混合物が用いられてもよい。ここで、金属酸化物の混合物には、2種以上の無機担体が物理的に混合された形態のほか、粒子のある部分と他の部分とで結晶性の異なる金属酸化物も含まれる。かような形態としては、例えば、ある部分がγ型で他の部分がθ型のアルミナが挙げられる。
第1の無機担体の比表面積は、好ましくは10〜250m/g、より好ましくは20〜220m/g、さらに好ましくは50〜220m/gである。第1の無機担体の比表面積がかような範囲内の値であると、第1の無機担体の表面にロジウム粒子が高分散に担持され、触媒活性に優れる。かような観点から、第1の無機担体としては、アルミナ、シリカ、またはこれらの混合物が好ましく用いられる。なお、本明細書に記載の「比表面積」は、例えば、窒素吸着によるBET比表面積を測定することにより算出されうる。
第1の無機担体の平均粒子径についても、特に制限はない。ただし、第1の無機担体の平均粒子径は、好ましくは2〜500μm、より好ましくは5〜200μmである。この平均粒子径が小さすぎると、飛散性が上昇して取扱いが煩雑となる場合がある。一方、この平均粒子径が大きすぎると、無機担体の比表面積の減少に伴ってロジウム粒子の分散性が悪化し、触媒性能が低下する虞がある。また、触媒の成形性が悪化し、例えば触媒をモノリス担体に塗布して使用する場合などに剥離し易くなる虞がある。
ロジウム触媒粉末におけるロジウム粒子および第1の無機担体のそれぞれの含有量は、所望の触媒性能や製造コスト、後述の[燃料改質触媒]の欄で説明するロジウム原子とコバルト原子との含有量の関係などを考慮することにより、適宜調整されうる。一例を挙げると、ロジウム原子の含有量は、ロジウム触媒粉末の全量に対して、好ましくは0.1〜10質量%程度であり、より好ましくは0.2〜6質量%である。ロジウム原子の含有量が少なすぎると、触媒活性が充分に得られない虞がある。一方、ロジウム原子の含有量が多すぎると、含有量の増加に見合った触媒活性が得られなくなり、触媒の製造コストが高騰する虞がある。なお、本願において、ロジウム原子や後述するコバルト原子の含有量は、特に断りのない限り、金属原子に換算した量を指すものとする。また、本明細書中のロジウム原子およびコバルト原子の含有量に関連する種々の値は、触媒を製造する際に用いられるロジウム原料およびコバルト原料の量から算出され、これらの原料の量を調節することにより制御されうる。
第1形態において、ロジウム触媒層30は、上記のロジウム触媒粉末がモノリス担体20にコーティングされてなる形態を有する。この際、ロジウム触媒層20は、モノリス担体40の内表面に直接形成されず、後述するコバルト触媒層40の上層にコーティングされている。なお、モノリス触媒を構成するためのモノリス担体20の具体的な形態は特に制限されず、従来公知のモノリス担体が適宜用いられうる。モノリス担体の一例としては、セラミックハニカム、メタルハニカム、セラミックフォーム、メタルフォームなどが挙げられる。これらのモノリス担体を用いるとコーティングが容易であり、圧力損失の観点からも好ましい。
ロジウム触媒層30の厚さは特に制限されず、用いられるロジウム触媒粉末の量やモノリス担体20の形態、後述するコバルト触媒層40の厚さなどに応じて適宜調節されうる。ロジウム触媒層30の厚さは、通常10〜200μm程度であり、好ましくは20〜150μmである。この厚さが薄すぎると、充分な触媒性能が得られない虞がある。一方、この厚さが厚すぎると、コーティング時に目詰まり等が発生し、均一な触媒層が得られない虞がある。
ロジウム触媒層30における、ロジウム触媒粉末のコーティング量についても特に制限はないが、モノリス担体20の単位体積あたりにコーティングされるロジウム触媒粉末の質量が、20〜200g/L程度であるとよく、30〜150g/Lであるとより好ましい。コーティング量が少なすぎると、均一な触媒層が得られない虞がある。一方、コーティング量が多すぎると、目詰まり等が発生してしまう虞がある。なお、ここで「ロジウム触媒粉末のコーティング量」には、コーティング時に添加されるバインダ等の量は含まないものとする。
[コバルト触媒層]
コバルト触媒層40は、コバルト原子を含有するコバルト触媒粉末を含む触媒層である。本形態の燃料改質触媒10において、前記コバルト触媒粉末中に含有されるコバルト原子は、水または酸素を活性化するという機能を発揮すると考えられる。
コバルト触媒粉末は、コバルト粒子が第2の無機担体に担持された構成を有する。
第1形態において、コバルト粒子は、コバルト原子のみからなる粒子である。ただし、かような形態のみに制限されず、コバルト粒子は、例えば、コバルト原子の酸化物(例えば、Coなど)からなる粒子、コバルト原子とその酸化物との混合物からなる粒子などであってもよい。
コバルト粒子が担持される無機担体(第2の無機担体)の種類は、特に制限されず、ロジウム触媒粉末用の第1の無機担体として上述した形態が同様に採用されうる。
第2の無機担体の比表面積についても特に制限はないが、好ましくは20〜250m/g、より好ましくは20〜220m/g、さらに好ましくは50〜220m/gである。かような観点から、第2の無機担体としては、アルミナ、シリカ、またはこれらの混合物が好ましく用いられる。
第2の無機担体の平均粒子径についても、特に制限はなく、上記の第1の無機担体の好ましい形態と同様である。
コバルト触媒粉末におけるコバルト粒子および第2の無機担体のそれぞれの含有量は、所望の触媒性能や製造コスト、後述の[燃料改質触媒]の欄で説明するロジウム原子とコバルト原子との含有量の関係などを考慮することにより、適宜調整されうる。一例を挙げると、コバルト原子の含有量は、コバルト触媒粉末の全量に対して、好ましくは0.5〜20質量%程度であり、より好ましくは1〜12質量%である。コバルト原子の含有量が少なすぎると、触媒活性が充分に得られない虞がある。一方、コバルト原子の含有量が多すぎると、含有量の増加に見合った触媒活性が得られなくなり、触媒の製造コストが高騰する虞がある。
第1形態において、コバルト触媒層40は、上記のコバルト触媒粉末がモノリス担体20にコーティングされてなる形態を有する。この際、コバルト触媒層40は、モノリス担体20の内表面に直接形成されて下層を構成し、上記のロジウム触媒層30がその上層にコーティングされる。
コバルト触媒層40の厚さは特に制限されず、用いられるコバルト触媒粉末の量やモノリス担体20の形態、上記のロジウム触媒層30の厚さなどに応じて適宜調節されうる。コバルト触媒層40の厚さは、通常10〜200μm程度であり、好ましくは20〜150μmである。この厚さが薄すぎると、充分な触媒性能が得られない虞がある。一方、この厚さが厚すぎると、コーティング時に目詰まり等が発生し、均一な触媒層が得られない虞がある。
コバルト触媒層40における、コバルト触媒粉末のコーティング量についても特に制限はないが、モノリス担体20の単位体積あたりにコーティングされるコバルト触媒粉末の質量が、20〜200g/L程度であるとよく、30〜150g/Lであるとより好ましい。コーティング量が少なすぎると、均一な触媒層が得られない虞がある。一方、コーティング量が多すぎると、目詰まり等が発生してしまう虞がある。なお、ここで「コバルト触媒粉末のコーティング量」には、コーティング時に添加されるバインダ等の量は含まないものとする。
[燃料改質触媒]
第1形態の燃料改質触媒10は、上述したようにロジウム触媒層30とコバルト触媒層40とを含み、これらがモノリス担体20の内表面に2層状に形成(積層)されてなる。具体的には、図1〜図3に示すように、コバルト触媒層40がモノリス担体20の内表面の下層に形成され、ロジウム触媒層30がモノリス担体20の内表面の上層に形成されている。かような形態によれば、ロジウム成分およびコバルト成分が互いに被覆されることがなく、ロジウム成分およびコバルト成分が触媒金属としてのそれぞれの機能を充分に発揮しうる。その結果、高空間速度条件下においても、優れた触媒性能が発揮されうる。ただし、かような形態のみには制限されず、ロジウム触媒層30が下層に形成され、コバルト触媒層40が上層に形成される形態もまた、採用されうる。
第1形態の燃料改質触媒10において、モノリス担体20の内表面に形成されるロジウム触媒層30およびコバルト触媒層40のそれぞれの具体的な形態については、上述した通りであるため、ここでは説明を省略する。
また、ロジウム触媒層30とコバルト触媒層40との厚さの比について特に制限はなく、通常はロジウム触媒層/コバルト触媒層の比で1/5〜5/1程度であり、好ましくは1/3〜3/1である。
第1形態において、ロジウム触媒層30に含まれるロジウム原子とコバルト触媒層40に含まれるコバルト原子との配合量のバランスが良好に保たれると、触媒活性の向上に寄与しうる。
かような観点から、本発明の燃料改質触媒10において、ロジウム触媒層30を構成するロジウム触媒粉末に含まれるロジウム原子の含有量に対する、コバルト触媒層40を構成するコバルト触媒粉末中のコバルト原子の含有量のモル比(Co/Rh)は、好ましくは0.2〜9.0であり、より好ましくは0.5〜8.0である。これらの値が上記の範囲内であると、触媒の燃料改質性能が向上しうる。
[製造方法]
以下、第1形態の燃料改質触媒製造方法の一形態について説明するが、以下の方法のみに制限されることはない。
第1形態の燃料改質触媒は、例えば、ロジウム粒子を第1の無機担体に担持させることによりロジウム触媒粉末を調製し、コバルト粒子を第2の無機担体に担持させることによりコバルト触媒粉末を調製し、これらの2種の触媒粉末を、コバルト触媒層が下層に形成されるように、モノリス担体の内表面にコーティングすることにより、製造されうる。以下、無機担体としてアルミナが用いられる場合を例に挙げて、上記の製造方法を工程順に説明する。ただし、アルミナ以外の無機担体が用いられてもよいことは、上述した通りである。
[ロジウム触媒粉末調製工程]
まず、ロジウム触媒粉末を調製する。この工程において調製されるロジウム触媒粉末は、後述するコーティング工程においてモノリス担体にコーティングされ、モノリス触媒とされる。なお、調製されるロジウム触媒粉末の好ましい構成については、上記の[構成]の欄において既に説明した通りであるため、ここでは説明を省略する。
ロジウム触媒粉末としては、自ら調製したものを用いてもよいし、商品が市販されている場合には、その商品を購入して用いてもよい。
ロジウム触媒粉末を自ら調製する場合には、例えば、無機担体(第1の無機担体)であるアルミナにロジウム原子を担持させ、焼成することにより、アルミナの表面にロジウム粒子を成長させて、ロジウム触媒粉末とするとよい。以下、かような手法によりロジウム触媒粉末を調製する具体的な方法を説明する(後述する実施例も参照)。ただし、その他の手法によりロジウム触媒粉末を調製しても、勿論よい。
初めに、ロジウム原子を担持させるための無機担体(第1の無機担体)として、アルミナを準備する。ここで、準備されるアルミナ(第1の無機担体)の好ましい構成については、上記の[構成]の欄において既に説明した通りであるため、ここでは説明を省略する。
アルミナとしては、自ら調製したものを用いてもよいし、商品が市販されている場合には、その商品を購入して用いてもよい。
次に、上記で準備したアルミナ(第1の無機担体)に、ロジウム原子を担持させる。
まず、ロジウムイオンが溶解した溶液(以下、単に「ロジウム含有溶液」とも称する)を調製する。このロジウム含有溶液は、ロジウム原子をアルミナ(第1の無機担体)に担持させる目的で、後述する担持工程において用いられる。
このロジウム含有溶液を調製する工程では、まず、ロジウム原料であるロジウム化合物を準備する。さらに、このロジウム化合物を溶解させるための溶媒を準備する。その後、準備した溶媒にロジウム原料であるロジウム化合物を添加し、必要に応じて撹拌して、ロジウム含有溶液を調製する。
ロジウム原料であるロジウム化合物としては、金属塩の形態の化合物が挙げられ、例えば、硝酸ロジウム、酢酸ロジウム、塩化ロジウムなどが挙げられる。これらの化合物の水和物なども同様に用いられうる。ロジウム含有溶液の調製に用いられる溶媒としては、水やエタノール等が例示されるが、これらに制限されることはない。
ロジウム含有溶液中のロジウム原子の濃度は特に制限されず、上記で準備したアルミナ(第1の無機担体)の量や得られるロジウム触媒粉末における所望の含有量、担持方法などを考慮して、適宜調節されうる。
その後、上記で調製したロジウム含有溶液に溶解しているロジウム原子を、上記で準備したアルミナ(第1の無機担体)に担持させる。
担持させるための具体的な手法としては、例えば、含浸法、共沈法、競争吸着法などの触媒調製分野において従来公知の手法が採用されうる。処理条件は、採用される手法に応じて適宜選択されうるが、通常は、常温〜80℃にて0.5〜10時間程度、アルミナ(第1の無機担体)とロジウム含有溶液とを接触させればよい。
アルミナ(第1の無機担体)にロジウム原子を担持させた後、必要に応じてこれを乾燥させる。乾燥させるための具体的な手法としては、例えば、自然乾燥、蒸発乾固のほか、ロータリーエバポレータや送風乾燥機等を用いた乾燥などが採用されうる。乾燥時間は、採用される手法に応じて適宜設定されうる。場合によっては、この乾燥段階を省略し、後述する焼成工程において乾燥させることとしてもよい。
続いて、ロジウム原子が担持されたアルミナ(第1の無機担体)を焼成する。これにより、アルミナ(第1の無機担体)の表面においてロジウム粒子が成長し、ロジウム触媒粉末が得られる。
焼成の具体的な手法や焼成条件については特に制限はなく、触媒調製分野において従来公知の知見が適宜参照されうる。焼成条件について一例を挙げると、焼成温度は、好ましくは400〜800℃、より好ましくは450〜600℃であり、焼成時間は、好ましくは0.5〜10時間、より好ましくは0.5〜4時間である。場合によっては、異なる温度で2回以上焼成を行ってもよい。焼成雰囲気についても特に制限はなく、例えば、空気雰囲気や窒素雰囲気の下で焼成が行われうる。
必要であれば、焼成後に、得られたロジウム触媒粉末を粉砕し、篩分けすることで、所望の粒子径を有する粉末のみを選別してもよい。
[コバルト触媒粉末調製工程]
一方、コバルト触媒粉末を調製する。この工程において調製されるコバルト触媒粉末は、後述するコーティング工程においてモノリス担体にコーティングされ、モノリス触媒とされる。なお、調製されるコバルト触媒粉末の好ましい構成については、上記の[構成]の欄において既に説明した通りであるため、ここでは説明を省略する。
コバルト触媒粉末としては、自ら調製したものを用いてもよいし、商品が市販されている場合には、その商品を購入して用いてもよい。
コバルト触媒粉末を自ら調製する場合には、例えば、無機担体(第2の無機担体)であるアルミナにコバルト原子を担持させ、焼成することにより、アルミナの表面にコバルト粒子を成長させて、コバルト触媒粉末とするとよい。以下、かような手法によりコバルト触媒粉末を調製する具体的な方法を説明する(後述する実施例も参照)。ただし、その他の手法によりコバルト触媒粉末を調製しても、勿論よい。
初めに、コバルト原子を担持させるための無機担体(第2の無機担体)として、アルミナを準備する。ここで、準備されるアルミナ(第2の無機担体)の好ましい構成については、上記の[構成]の欄において既に説明した通りであるため、ここでは説明を省略する。
次に、上記で準備したアルミナ(第2の無機担体)に、コバルト原子を担持させる。
まず、コバルト原子のイオンが溶解した溶液(以下、単に「コバルト含有溶液」とも称する)を調製する。このコバルト含有溶液は、コバルト原子をアルミナ(第2の無機担体)に担持させる目的で、後述する担持工程において用いられる。
このコバルト含有溶液を調製する工程では、まず、コバルト原子の原料として、コバルト原子を含有する化合物(コバルト化合物)を準備する。さらに、このコバルト化合物を溶解させるための溶媒を準備する。その後、準備した溶媒にコバルト化合物を添加し、必要に応じて撹拌して、コバルト含有溶液を調製する。
コバルト原子の原料であるコバルト化合物としては、金属塩の形態の化合物が挙げられ、例えば、コバルト原子の酢酸塩、硝酸塩、硫酸塩、塩化物、炭酸塩などの化合物が例示される。これらの化合物の水和物なども同様に用いられうる。コバルト含有溶液の調製に用いられる溶媒としては、水やエタノール等が例示されるが、これらに制限されることはない。
コバルト含有溶液中のコバルト原子の濃度は特に制限されず、上記で準備したアルミナ(第2の無機担体)の量や得られるコバルト触媒粉末における所望の含有量、担持方法などを考慮して、適宜調節されうる。
その後、上記で調製したコバルト含有溶液に溶解しているコバルト原子を、上記で準備したアルミナ(第2の無機担体)に担持させ、必要に応じて乾燥させる。担持や乾燥の具体的な手法や条件について特に制限はなく、ロジウム触媒粉末について上記の[ロジウム触媒粉末調製工程]の欄で説明した形態が同様に採用されうる。このため、ここでは説明を省略する。
続いて、コバルト原子が担持されたアルミナ(第2の無機担体)を焼成する。これにより、アルミナ(第2の無機担体)の表面においてコバルト粒子が成長し、コバルト触媒粉末が得られる。
焼成の具体的な手法や焼成条件についても特に制限はなく、上記の[ロジウム触媒粉末調製工程]の欄で説明した形態が同様に採用されうる。このため、ここでは説明を省略する。
必要であれば、焼成後に、得られたコバルト触媒粉末を粉砕し、篩分けすることで、所望の粒子径を有する粉末のみを選別してもよい。
[コーティング工程]
続いて、上記で調製したロジウム触媒粉末およびコバルト触媒粉末をモノリス担体にコーティングする。これにより、モノリス触媒の形態の燃料改質触媒が完成する。
まず、触媒粉末をコーティングするためのモノリス担体を準備する。準備されるモノリス担体の具体的な形態について特に制限はなく、上記で例示した形態が同様に採用されうる。このため、ここでは説明を省略する。
一方、上記で準備したモノリス担体にそれぞれの触媒粉末をコーティングするためのコーティングスラリーを調製する。
コーティングスラリーの具体的な組成は特に制限されず、モノリス担体への触媒のコーティングの分野において従来公知の知見が適宜参照されうる。一例を挙げると、ロジウム触媒粉末およびコバルト触媒粉末のそれぞれに対して、適当な溶媒を添加し、必要であれば適当なバインダをさらに添加して、コーティングスラリーを調製すればよい。コーティングスラリーを調製するための適当な溶媒としては、例えば、水やエタノールなどが例示される。また、適当なバインダとしては、アルミナゾルが例示される。
コーティングスラリー中に含まれる各成分の組成は特に制限されないが、例えば、触媒粉末20〜50質量%、溶媒45〜79質量%、およびバインダ1〜5質量%程度が適当である。
コーティングスラリーをモノリス担体へコーティングするための手法は特に制限されず、従来公知の手法が用いられうる。一例を挙げると、吹き付け法、浸漬法といった手法によりコーティングが可能である。
この際、図1〜図3に示す形態(第1形態)の燃料改質触媒を製造するには、まずコバルト触媒粉末を含むコーティングスラリーをコーティングする。その後必要に応じて乾燥処理および焼成処理を施す。これにより、図2および図3に示すコバルト触媒層40が、モノリス担体20の内表面に形成される。次いで、ロジウム触媒粉末を含むコーティングスラリーをコーティングする。その後同様に必要に応じて乾燥処理および焼成処理を施す。これにより、図2および図3に示すロジウム触媒層30が、上記で形成されたコバルト触媒層40の上層に形成される。すなわち、第1形態の燃料改質触媒10が完成する。
(第2形態)
図4は、第2形態の燃料改質触媒を示す模式斜視図である。図5は、図4に示すV−V線に沿った断面図である。
図4および図5に示すように、第2形態の燃料改質触媒10’は、ロジウム触媒部30’およびコバルト触媒部40’を有する。そして、これらが改質ガスの流通方向(図4および図5に示す矢印の方向)に直列に配置されている点に特徴を有する。ここで、第2形態において、ロジウム触媒部30’は、第1のモノリス担体32の内表面にロジウム触媒粉末を含むロジウム触媒層34が形成されたモノリス触媒の形態で、改質ガスの流通方向の下流側に配置される。一方、コバルト触媒部40’は、第2のモノリス担体42の内表面にコバルト触媒粉末を含むコバルト触媒層44が形成されたモノリス触媒の形態で、改質ガスの流通方向の上流側に配置される。なお、図5において、ロジウム触媒層34およびコバルト触媒層44は実際の層として図示されてはいないが、実際には、上記の図2および図3に示すような触媒層(第1のモノリス担体32ではロジウム触媒層34、第2のモノリス担体42ではコバルト触媒層44)が、モノリス担体(32、42)の内表面に形成されている。
また、本明細書においては、モノリス担体に冠せられる「第1の」および「第2の」という語も、ロジウム触媒部30’を構成するロジウム触媒層34およびコバルト触媒部40’を構成するコバルト触媒層44が別々のモノリス担体(図4および図5に示す32および42)に形成されていることを示すために便宜的に用いられる。従って、ここでも「第1の」および「第2の」という序列自体に格別な意味はない。
以下、第2形態の燃料改質触媒10’の好ましい構成について、ロジウム触媒部30’、コバルト触媒部40’、およびこれらが配置されてなる燃料改質触媒10’の順に、詳細に説明する。
[ロジウム触媒部]
ロジウム触媒部30’は、ロジウム原子を含有するロジウム触媒粉末を含む触媒部である。前記ロジウム触媒粉末中に含有されるロジウム原子は、本形態の燃料改質触媒10’においても第1形態と同様に、燃料である炭化水素等を活性化するという機能を発揮すると考えられる。
第2形態において、ロジウム触媒部30’は、上記のロジウム触媒粉末が第1のモノリス担体32の内表面にコーティングされた構成を有する。すなわち、ロジウム触媒部30’は、第1のモノリス担体32の内表面にロジウム触媒層34が形成されてなるモノリス触媒の形態を有する。なお、モノリス触媒を構成するためのモノリス担体の具体的な形態は特に制限されず、従来公知のモノリス担体が適宜用いられうる。その一例としては、上記の第1形態の欄で例示した形態が挙げられる。
また、ロジウム触媒層34を構成するロジウム触媒粉末の具体的な形態としては、上記の第1形態の[ロジウム触媒層]の欄において説明した形態が同様に採用されうる。従って、ここでは説明を省略する。
ロジウム触媒部を構成するロジウム触媒層34の厚さは特に制限されず、用いられるロジウム触媒粉末の量や第1のモノリス担体32の形態に応じて適宜調節されうる。ロジウム触媒層34の厚さは、通常10〜250μm程度であり、好ましくは20〜200μmである。この厚さが薄すぎると、充分な触媒性能が得られない虞がある。一方、この厚さが厚すぎると、コーティングの際に、目詰まり等が発生してしまう虞がある。
ロジウム触媒層34における、ロジウム触媒粉末のコーティング量についても特に制限はないが、第1のモノリス担体32の単位体積あたりにコーティングされるロジウム触媒粉末の質量が、20〜200g/L程度であるとよく、30〜150g/Lであるとより好ましい。コーティング量が少なすぎると、均一な触媒層が得られない虞がある。一方、コーティング量が多すぎると、目詰まり等が発生してしまう虞がある。なお、ここで「ロジウム触媒粉末のコーティング量」には、コーティング時に添加されるバインダ等の質量は含まないものとする。
[コバルト触媒部]
コバルト触媒部40’は、コバルト原子を含有するコバルト触媒粉末を含む触媒部である。前記コバルト触媒粉末中に含有されるコバルト原子は、本形態の燃料改質触媒10’においても第1形態と同様に、水または酸素を活性化するという機能を発揮すると考えられる。
第2形態において、コバルト触媒部40’は、上記のコバルト触媒粉末が第2のモノリス担体42の内表面にコーティングされた構成を有する。すなわち、コバルト触媒部40’は、第2のモノリス担体42の内表面にコバルト触媒層44が形成されてなるモノリス触媒の形態を有する。
コバルト触媒部40’を構成する第2のモノリス担体44の具体的な形態についても特に制限はなく、上記の[ロジウム触媒部]の欄において列挙した形態のような従来公知のモノリス担体が同様に用いられうる。なお、ロジウム触媒部30’に用いられる第1のモノリス担体32とコバルト触媒部40’に用いられる第2のモノリス担体44とは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
また、コバルト触媒部40’に含まれるコバルト触媒粉末の具体的な形態としては、上記の第1形態の[コバルト触媒層]の欄において説明した形態が同様に採用されうる。従って、ここでは説明を省略する。
コバルト触媒部を構成するコバルト触媒層44のコーティング厚さは特に制限されず、用いられるコバルト触媒粉末の量や第2のモノリス担体42の形態に応じて適宜調節されうる。このコーティング厚さは、上記と同様の理由から、通常10〜250μm程度であり、好ましくは20〜200μmである。
コバルト触媒層44における、コバルト触媒粉末のコーティング量についても特に制限はないが、第2のモノリス担体42の単位体積あたりにコーティングされるコバルト触媒粉末の質量は、上記と同様の理由から、20〜200g/L程度であるとよく、30〜200g/Lであるとより好ましい。なお、ここで「コバルト触媒粉末のコーティング量」には、コーティング時に添加されるバインダ等の質量は含まないものとする。
[燃料改質触媒]
第2形態の燃料改質触媒10’は、上述したようにロジウム触媒部30’とコバルト触媒部40’とを含み、これらが改質ガスの流通方向に沿って直列に配置されてなる。具体的には、図4および図5に示すように、コバルト触媒部40’が燃料の流通方向の上流側に配置され、ロジウム触媒部30’が燃料の流通方向の下流側に配置されている。かような形態によれば、ロジウム成分およびコバルト成分が互いに被覆されることがなく、ロジウム成分およびコバルト成分が触媒金属としてのそれぞれの機能を充分に発揮しうる。その結果、高空間速度条件下においても、優れた触媒性能が発揮されうる。ただし、かような形態のみには制限されず、場合によっては、ロジウム触媒部30’が上流側に配置され、コバルト触媒部40’が下流側に配置される形態もまた、採用されうる。
なお、図4および図5に示す形態においては、ロジウム触媒部30’とコバルト触媒部40’とが接触するように配置されているが、かような形態のみに制限されない。例えば、ロジウム触媒部30’とコバルト触媒部40’とが完全に分離されて配置されてもよく、その際には、燃料の流通方向の上流側に配置される触媒部(例えば、コバルト触媒部)から流出したガスが、下流側に配置される触媒部(例えば、ロジウム触媒部)に流入しうるように、分離している2つの触媒部を接続するための流路が設けられるべきである。
燃料改質触媒10’を構成するロジウム触媒部30’およびコバルト触媒部40’のそれぞれの具体的な形態については、上述した通りであるため、ここでは説明を省略する。
第2形態においても、ロジウム触媒部30’に含まれるロジウム原子とコバルト触媒部40’に含まれるコバルト原子との配合量のバランスが良好に保たれると、触媒活性の向上に寄与しうることは、上記の第1形態と同様である。
その具体的な形態も上記の第1形態の場合と同様であり、上記の第1形態において説明したロジウム原子とコバルト原子との含有量の関係は、第2形態に対しても同様に採用されうる。
[製造方法]
以下、第2形態の燃料改質触媒製造方法の一形態について説明するが、以下の方法のみに制限されることはない。
第2形態の燃料改質触媒10’は、例えば、ロジウム粒子を第1の無機担体に担持させることによりロジウム触媒粉末を調製し、コバルト粒子を第2の無機担体に担持させることによりコバルト触媒粉末を調製し、これらの2種の触媒粉末を、それぞれ別々のモノリス担体の内表面にコーティングし、それぞれの触媒粉末がコーティングされたモノリス担体を燃料の流通方向に沿って直列に配置することにより、製造されうる。
ここで、ロジウム触媒粉末およびコバルト触媒粉末の具体的な調製方法については特に制限はないが、例えば、上記の第1形態の燃料改質触媒製造方法の欄に記載の方法により、調製されうる。よって、ここでは詳細な説明を省略する。
第2形態の燃料改質触媒10’を調製するには、それぞれの触媒粉末を調製後、ロジウム触媒部30’用のモノリス担体(第1のモノリス担体32)およびコバルト触媒部40’用のモノリス担体(第2のモノリス担体42)を準備する。
次いで、ロジウム触媒粉末を第1のモノリス担体32の内表面にコーティングし、コバルト触媒粉末を第2のモノリス担体42の内表面にコーティングする。その後必要に応じて乾燥処理および焼成処理を施す。これにより、ロジウム触媒部30’およびコバルト触媒部40’のそれぞれを構成するモノリス触媒が完成する。モノリス担体やコーティング手法の具体的な形態は特に制限されず、上述した形態および従来公知の知見が適宜参照されうる。
最後に、ロジウム触媒粉末が第1のモノリス担体32にコーティングされてなるモノリス触媒(ロジウム触媒部30’)と、コバルト触媒粉末が第2のモノリス担体42にコーティングされてなるモノリス触媒(コバルト触媒部40’)とを、燃料の流通方向に沿って直列に配置することにより、第2形態の燃料改質触媒10’が完成する。配置の一例としては、後述する燃料改質装置の触媒充填部に、前記の2つのモノリス触媒を直列に配列するように配置する形態が例示される。第2形態では、ロジウム触媒粉末がコーティングされてなるモノリス触媒(ロジウム触媒部30’)を燃料の流通方向に沿って上流側に配置し、コバルト触媒粉末がコーティングされてなるモノリス触媒(コバルト触媒部40’)を燃料の流通方向に沿って下流側に配置する形態が例示される。
なお、ここではロジウム触媒粉末とコバルト触媒粉末とが別々のモノリス担体(第1のモノリス担体32および第2のモノリス担体42)にコーティングされて、それぞれロジウム触媒部30’およびコバルト触媒部40’を構成する形態について説明したが、かような形態のみには制限されない。すなわち、場合によっては、単一のモノリス担体を準備し、このモノリス担体の、燃料の流通方向に沿って下流側にロジウム触媒粉末をコーティングしてロジウム触媒部30’を形成し、上流側にコバルト触媒粉末をコーティングしてコバルト触媒部40’を形成することによって、単一のモノリス担体の内表面に双方の触媒部が直列に配列して形成されてなる燃料改質触媒を製造してもよい。
以上、ロジウム触媒部とコバルト触媒部とが、単一のモノリス担体の内表面に2層状に形成される形態(2層コートの形態)、および、別々のモノリス担体の内表面に形成されて燃料の流通方向に沿って直列に配置される形態(タンデム配置の形態)を例に挙げて本発明を詳細に説明したが、ロジウム触媒部とコバルト触媒部とが区別できない形態で触媒を構成しているのではない限り、その他の形態が採用されてもよいことは勿論である。
[燃料改質装置]
本発明の燃料改質触媒は、例えば、燃料改質装置に配置される。本発明の燃料改質触媒が配置された燃料改質装置は、例えば、固体高分子型燃料電池に燃料として供給される水素リッチガスを生成させる目的で用いられうる。なお、本発明の燃料改質触媒が燃料改質装置に配置される際の具体的な形態は特に制限されず、従来公知の知見が適宜参照されうる。
以下、本発明の燃料改質触媒が配置された燃料改質装置について、図面を用いて詳細に説明する。図6は、本発明の燃料改質触媒が配置された燃料改質装置が用いられている燃料電池システム100の概略図である。
まず、本発明の燃料改質触媒10が配置された燃料改質装置110に、燃料を供給する。供給される燃料は、本発明の燃料改質触媒との接触により水素リッチガスを生成しうるものであれば特に制限されない。燃料としては、例えば、メタン、イソオクタン、ガソリン、軽油、ナフサなどの炭化水素系燃料や、エタノール、メタノールなどのアルコール系燃料などが用いられうる。場合によっては、その他の燃料が用いられてもよい。
燃料に加えて水または水蒸気を同時に燃料改質装置110に供給することで、燃料改質装置110においては水蒸気改質反応が進行し、燃料から水素リッチガスが生成しうる。また、水蒸気に加えて、酸素を含むガスをさらに供給することにより、水蒸気改質反応に加えて部分酸化反応が併発するオートサーマル改質反応が進行し、さらに効率的に水素リッチガスが生成しうる。
次いで、燃料改質装置110において生成した水素リッチガスを、シフト触媒を備えたシフト反応装置120に供給する。シフト反応装置120においては、水素リッチガス中のCOがシフト触媒と接触し、COシフト反応(CO+H0→CO2+H)を介してCOへと転化されて、水素リッチガス中のCO濃度が1体積%程度まで低減される。
その後、シフト反応装置120を通過した水素リッチガスを、CO選択酸化触媒を備えたCO選択酸化反応装置130に供給する。CO選択酸化反応装置130においては、水素リッチガス中のCOがCO選択酸化触媒と接触し、CO選択酸化反応(2CO+O→2CO)を介してCOへと転化されて、水素リッチガス中のCO濃度がppmオーダーにまで低減される。
CO選択酸化反応装置130においてCO濃度がppmオーダーにまで低減された水素リッチガスは、固体高分子型燃料電池(PEFC)140の燃料として供給される。このPEFC140には、酸化剤として酸素含有ガス(例えば、空気など)が同時に供給される。これにより、PEFCにおいて発電反応が進行し、発生した電力は、例えば電気自動車などのモータを駆動するための電力として消費されうる。
PEFC140からは、使用済み燃料および酸化剤が排出される。系全体のエネルギー効率を向上させうるという観点からは、燃焼装置150および蒸発装置160を設けるとよい。具体的には、燃焼装置150において上記の使用済み燃料および酸化剤を燃焼させ、蒸発装置160においてはこの際の燃焼熱を利用して水を蒸発させて、燃料改質装置110に供給される水蒸気を生成させる。なお、燃焼装置150および蒸発装置160には、必要に応じて炭化水素などを供給してもよい。
上述したように、本発明によれば、より高い空間速度条件下においても高い触媒性能を発揮しうる燃料改質触媒が提供されうる。よって本発明は、燃料改質装置および燃料電池システムなどの装置のより一層の小型化を可能とし、燃料電池自動車の実用化に大きく寄与しうる。
以下、実施例を用いて本発明の実施の形態をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は下記の実施例のみには制限されない。
<実施例1:第1形態>
以下の手法により、図1〜図3に示すような本発明の第1形態のCO選択酸化触媒を調製した。
[コバルト触媒部の調製]
[コバルト触媒粉末調製工程]
コバルト触媒粉末用の無機担体(第2の無機担体)として、アルミナ(比表面積:200m/g)を準備した。
一方、コバルト原料である酢酸コバルト(II)四水和物の所定量を溶媒である蒸留水に添加し、撹拌して、コバルト原子含有溶液を準備した。
続いて、上記で準備したアルミナ(第2の無機担体)の粉末を、同じく上記で調製したコバルト原子含有溶液に含浸させて、アルミナにコバルト原子を担持させた。さらに、コバルト原子を担持させたアルミナを150℃にて4時間乾燥させた後、電気炉中で500℃にて1時間焼成し、アルミナの表面にコバルト酸化物粒子を成長させて、コバルト触媒粉末を調製した。なお、本工程においては、得られるコバルト触媒粉末の全量に対するコバルト原子の含有量が5.0質量%(金属換算)となるように、コバルト原料およびアルミナ(第2の無機担体)の量を調節した。
[コーティングスラリー調製工程]
上記で調製したコバルト触媒粉末、バインダとしてのアルミナゾル、および溶媒としての蒸留水を、35:2:63の質量比で磁性ボールポットミル中に仕込み、2時間混合および粉砕して、コーティングスラリーを調製した。
[コーティング工程]
上記で調製したコーティングスラリーを、モノリス担体であるコージェライト製ハニカム担体(900セル/インチ、120mL)にコーティングし、130℃にて0.5時間通風乾燥後、電気炉中で400℃にて1時間焼成することにより、第1形態におけるコバルト触媒部であるコバルト触媒層を、モノリス担体の内表面に形成した。この際、コーティングスラリーのコーティング量を、コーティングスラリー中に含有される触媒の質量(バインダとしてのアルミナゾルを除く)がモノリス担体の体積に対して約60g/Lとなるように調節した。なお、本工程において形成されたコバルト触媒層の厚さは、50μmであった。
[ロジウム触媒部の調製]
[ロジウム触媒粉末調製工程]
ロジウム触媒粉末用の無機担体(第1の無機担体)として、上記と同様のアルミナを準備した。
一方、ロジウム原料である硝酸ロジウムの所定量を溶媒である蒸留水に添加し、撹拌して、ロジウム原子含有溶液を調製した。
続いて、上記で準備したアルミナ(第1の無機担体)の粉末を、同じく上記で調製したロジウム原子含有溶液に含浸させて、アルミナにロジウム原子を担持させた。さらに、ロジウム原子を担持させたアルミナを、上記の[コバルト触媒粉末調製工程]と同様に乾燥および焼成し、アルミナの表面にロジウム粒子を成長させて、ロジウム触媒粉末を調製した。なお、本工程においては、得られるロジウム触媒粉末の全量に対するロジウム原子の含有量が4.0質量%となるように、ロジウム原料およびアルミナ(第1の無機担体)の量を調節した。
[コーティングスラリー調製工程]
上記で調製したロジウム触媒粉末、バインダとしてのアルミナゾル、および溶媒としての蒸留水を、35:2:63の質量比で磁性ボールポットミル中に仕込み、2時間混合および粉砕して、コーティングスラリーを調製した。
[コーティング工程]
上記で調製したコーティングスラリーを、上記の[コバルト触媒部調製工程]においてコバルト触媒層が形成されたハニカム担体にさらにコーティングし、上記と同様に乾燥および焼成することにより、第1形態におけるロジウム触媒部であるロジウム触媒層を、モノリス担体の内表面に形成されたコバルト触媒層の上層に形成し、第1形態の燃料改質触媒を完成させた。この際、コーティングスラリーのコーティング量を、コーティングスラリー中に含有される触媒の質量(バインダとしてのアルミナゾルを除く)がモノリス担体の体積に対して約60g/Lとなるように調節した。すなわち、コバルト触媒層とロジウム触媒層との厚さの比が1:1となるように、各スラリーをコーティングした。なお、本工程において形成されたロジウム触媒層の厚さは、50μmであった。
上記のロジウム原子およびコバルト原子の含有量の値を、下記の表1に示す。また、これらの値から算出される、ロジウム触媒粉末中のロジウム原子の含有量に対する、コバルト触媒粉末中のコバルト原子の含有量のモル比(Co/Rh)の値についても、同様に下記の表1に示す。このことは、下記の他の実施例および比較例についても同様である。
<実施例2〜8>
ロジウム原子およびコバルト原子の含有量、並びにロジウム触媒層およびコバルト触媒層の厚さの比を、下記の表1に示す値としたこと以外は、上記の実施例と同様の手法を用いて、本発明の第1形態の燃料改質触媒を調製した。
<比較例:同時含浸法>
ロジウム原子およびコバルト原子を同時含浸法によって無機担体に担持させて触媒粉末を調製し、これをコーティングスラリーとしてモノリス担体の内表面にコーティングすることにより、燃料改質触媒(モノリス触媒)を調製した。
[触媒粉末調製工程]
まず、本比較例における無機担体として、実施例1において無機担体として準備したアルミナを同様に準備した。一方、ロジウム原料である硝酸ロジウムおよびコバルト原料である酢酸コバルト(II)四水和物の所定量を溶媒である蒸留水に添加し、撹拌して、ロジウム−コバルト原子含有溶液を調製した。
続いて、上記で準備したアルミナ(無機担体)の粉末を、同じく上記で調製したロジウム−コバルト原子含有溶液に含浸させて、アルミナにロジウム原子およびコバルト原子を担持させた。さらに、ロジウム原子およびコバルト原子を担持させたアルミナを150℃にて4時間乾燥させた後、電気炉中で500℃にて1時間焼成し、アルミナの表面にロジウム粒子およびコバルト酸化物粒子を成長させた。その後粉砕することにより、ロジウム−コバルト触媒粉末を調製した。なお、本工程においては、得られるロジウム−コバルト触媒粉末の全量に対するロジウム原子およびコバルト原子の含有量が、それぞれ4.0質量%および5.0質量%となるように、ロジウム原料、コバルト原料、およびアルミナの量を調節した。
[コーティングスラリー調製工程]
上記で調製した触媒粉末、バインダとしてのアルミナゾル、および溶媒としての蒸留水を、38:2:60の質量比で磁性ボールポットミル中に仕込み、2時間混合および粉砕して、コーティングスラリーを調製した。
[コーティング工程]
上記で調製したコーティングスラリーを、上記の[コバルト触媒部調製工程]においてコバルト触媒層が形成されたハニカム担体にさらにコーティングし、上記と同様に乾燥および焼成することにより、モノリス担体の内表面にロジウム−コバルト触媒層を形成し、本比較例の燃料改質触媒を完成させた。この際、コーティングスラリーのコーティング量を、コーティングスラリー中に含有される触媒の全量(バインダとしてのアルミナゾルを除く)がモノリス担体の体積に対して約120g/Lとなるように調節した。なお、本工程において形成されたロジウム−コバルト触媒層の厚さは、100μmであった。
Figure 2006231132
<試験例>
前処理として、上記の各実施例および比較例で得られたモノリス触媒を、H気流中において500℃にて1時間、10体積%H/Nバランスガスで処理した。
続いて、イソオクタン、水、および空気の混合物(反応液)を、S/C=2.0、O/C=0.4、および液空間速度(LHSV;反応液の流量(cm/hr)/モノリス触媒体積(cm))=41hr−1となるようにモノリス触媒に供給した。なお、「S/C」とは、イソオクタン(炭素原子換算)の供給速度に対する水の供給速度の比、すなわち、HO供給速度(モル/秒)/{イソオクタン供給速度(モル/秒)×8}である。また、「O/C」とは、イソオクタン(炭素原子換算)の供給速度に対する酸素の供給速度の比、すなわち、空気供給速度(モル/秒)×0.21/{イソオクタン供給速度(モル/秒)×8}である。
入口ガス温度を350℃に維持し、温度が安定してから10時間経過後(定常状態)の出口ガス中のH濃度をガスクロマトグラフィにより測定した。測定の結果を下記の表2に示す。
Figure 2006231132
表2に示す結果から、ロジウム触媒粉末とコバルト触媒粉末とを別々に調製し、これらの触媒粉末をそれぞれ含むロジウム触媒部およびコバルト触媒部をそれぞれ設けることにより、高空間速度条件下における触媒性能が向上しうることがわかる。特に、コバルト触媒粉末を含むコバルト触媒層をモノリス担体の内表面に形成し、ロジウム触媒粉末を含むロジウム触媒層を当該コバルト触媒層の上層に形成して2層状のモノリス触媒とすることにより、高空間速度条件下における触媒性能がより一層向上しうることがわかる。
よって本発明の燃料改質触媒は、燃料改質装置および燃料電池システムなどの装置の小型化に有効に寄与しうる。
第1形態の燃料改質触媒を示す模式斜視図である。 図1に示すII−II線に沿った拡大断面図である。具体的には、第1形態の燃料改質触媒の、燃料の流通方向の上流側から下流側に向かって見た断面図である。 図2に示すIII−III線に沿った断面図である。具体的には、燃料の流通方向に垂直な方向から見た断面図である。 第2形態の燃料改質触媒を示す模式斜視図である。 図4に示すV−V線に沿った断面図である。 本発明の燃料改質触媒が配置された燃料改質装置が用いられている燃料電池システムの概略図である。
符号の説明
10、10’ 燃料改質触媒、
20 モノリス担体、
30、34 ロジウム触媒層、
30’ ロジウム触媒部、
32 第1のモノリス担体、
40、44 コバルト触媒層、
42 第2のモノリス担体、
40’ コバルト触媒部、
100 燃料電池システム、
110 燃料改質装置、
120 シフト反応装置、
130 CO選択酸化反応装置、
140 固体高分子型燃料電池、
150 燃焼装置、
160 蒸発装置。

Claims (8)

  1. 燃料との接触により前記燃料を改質して水素リッチガスを生成させるための燃料改質触媒であって、
    ロジウム原子を含有するロジウム粒子が第1の無機担体に担持されてなるロジウム触媒粉末を含むロジウム触媒部と、
    コバルト原子を含有するコバルト粒子が第2の無機担体に担持されてなるコバルト触媒粉末を含むコバルト触媒部と、
    を有する、燃料改質触媒。
  2. モノリス担体の内表面に、前記ロジウム触媒部であるロジウム触媒層と、前記コバルト触媒部であるコバルト触媒層とが形成されてなる、請求項1に記載の燃料改質触媒。
  3. 前記コバルト触媒層が下層に形成され、前記ロジウム触媒層が上層に形成されてなる、請求項2に記載の燃料改質触媒。
  4. 前記ロジウム触媒部と、前記コバルト触媒部とが、燃料の流通方向に沿って直列に配置されてなる、請求項1に記載の燃料改質触媒。
  5. 前記コバルト触媒部が前記燃料の流通方向の上流側に配置され、前記ロジウム触媒部が前記燃料の流通方向の下流側に配置されてなる、請求項4に記載の燃料改質触媒。
  6. 前記コバルト触媒粉末の全量に対する前記コバルト原子の含有量が0.5〜20質量%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料改質触媒。
  7. 前記ロジウム触媒粉末の全量に対する前記ロジウム原子の含有量が0.1〜10質量%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料改質触媒。
  8. 前記ロジウム触媒粉末中のロジウム原子の含有量に対する、前記コバルト触媒粉末中のコバルト原子の含有量モル比が、0.2〜9.0である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料改質触媒。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009022937A (ja) * 2007-07-24 2009-02-05 Hitachi Zosen Corp 改質用触媒の製造方法
JP2010184202A (ja) * 2009-02-12 2010-08-26 Nissan Motor Co Ltd 水素生成触媒及びその製造方法

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