JP2007160254A - 一酸化炭素選択酸化触媒及びその製造方法 - Google Patents

一酸化炭素選択酸化触媒及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007160254A
JP2007160254A JP2005361811A JP2005361811A JP2007160254A JP 2007160254 A JP2007160254 A JP 2007160254A JP 2005361811 A JP2005361811 A JP 2005361811A JP 2005361811 A JP2005361811 A JP 2005361811A JP 2007160254 A JP2007160254 A JP 2007160254A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
selective oxidation
carbon monoxide
catalyst
oxidation catalyst
base material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005361811A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Akama
弘 赤間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2005361811A priority Critical patent/JP2007160254A/ja
Publication of JP2007160254A publication Critical patent/JP2007160254A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

【課題】低温から高温領域において優れたCO選択酸化活性を示すCO選択酸化触媒及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】CO選択酸化触媒は、比表面積が異なる第1及び第2の無機質基材と、無機質基材に担持されたPtと、無機質基材に担持されたCo、Mn、Ni、Cu、Fe等の金属と、を含有する。第1の無機質基材にPtとCo等の金属とを担持して第1触媒材料を得る工程と、比表面積が異なる第2の無機質基材にPtとCo等の金属とを担持して第2の触媒材料を得る工程と、第1及び第2の触媒材料を混合してCO選択酸化触媒を得る工程と、を含むCO選択酸化触媒の製造方法。比表面積が異なる第1及び第2の無機質基材を混合して混合基材を得る工程と、混合基材にPtとCo等の金属とを担持してCO選択酸化触媒を得る工程と、を含むCO選択酸化触媒の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、一酸化炭素選択酸化触媒及びその製造方法に係り、更に詳細には、少なくとも一酸化炭素を含む水素リッチガス中の一酸化炭素を除去するために用いられる一酸化炭素選択酸化触媒及びその製造方法に関する。
特に、低温・高空間速度条件下においても、優れた一酸化炭素選択酸化活性を示し、燃料電池用燃料として用いる水素リッチガスを供給するに当たり、好適に使用できる一酸化炭素選択酸化触媒に関する。
近年、種々の水素‐酸素燃料電池が開発されている。その中でも、通常100℃以下の低温で作動可能な固体高分子形燃料電池が注目を集めており、自動車用低公害動力源としての実用化が検討されている。
固体高分子形燃料電池は、純粋な水素を燃料として用いることがエネルギー効率の観点からは好ましい。
しかしながら、安全性やインフラの普及等を考慮すると、アルコール、ガソリン、軽油等の炭化水素系液体燃料を燃料源として用い、これらを改質装置において水素リッチな改質ガスに転換する方法も有望な候補である。
このような炭化水素系液体燃料を燃料源として用いた場合、改質ガス中にはある程度の量の一酸化炭素が残存する。
ところが、この一酸化炭素は、燃料電池の電極に用いられている白金や白金合金を含む触媒に対し、触媒毒として作用する。
このため、この一酸化炭素を例えば二酸化炭素に転化するなどして除去し、電極において、白金や白金合金を含む触媒に対する被毒を防止する必要がある。
具体的には、まず、下記の化学反応式(i)
CO+HO→CO+H…(i)
に示すシフト反応を利用し、改質ガス中に含まれる一酸化炭素濃度を1vol%程度にまで低減し、次いで、貴金属等が無機担体に担持されて成る一酸化炭素選択酸化触媒を用い、一酸化炭素を酸化除去(二酸化炭素に転化)する方法が提案されている。
この場合、一酸化炭素選択酸化触媒において酸化反応が進行するため、触媒温度が上昇する。
その結果、好ましくない反応が進行し、種々の問題が生じる。
具体的には下記の化学反応式(ii)
CO+H→CO+HO…(ii)
に示す逆シフト反応によって一酸化炭素濃度が増加する。
また、下記の化学反応式(iii)及び(iv)
CO+3H→CH+HO…(iii)
CO+4H→CH+2HO…(iv)
に示すメタン反応によって水素が消費される。
そこで、一般的に、熱交換器などを用いて一酸化炭素選択酸化触媒の温度を比較的低い温度範囲に維持し、上記の化学反応式(ii)〜(iv)に示す好ましくない反応を抑制する工夫が施される。
上記の化学反応式(ii)〜(iv)に示す好ましくない反応は、低温条件ほど効果的に抑制され得るため、低温活性に優れた触媒が望まれている。
また、自動車に搭載する改質装置を考慮すると、頻繁な起動停止や激しい負荷変動があることから、雰囲気変動に強い触媒が望まれる。
以上の観点から、無機担体に貴金属、とりわけ白金や白金合金を担持した触媒が有望である。その反面、白金や白金合金を含む触媒の欠点として、低温条件下では白金原子に一酸化炭素が強く吸着する吸着被毒により、一酸化炭素の除去効率が低下するという問題がある。
このような問題に鑑み、白金の他に、ルテニウムやロジウム等の貴金属、鉄やコバルト等の遷移金属を更に添加して、低温領域における一酸化炭素選択酸化活性を向上させる試みがなされている(特許文献1〜3参照。)。
特開2001−149781号公報 特開2002−263501号公報 特開2002−306972号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に記載の一酸化炭素選択酸化触媒を用いたとしても、低温領域における一酸化炭素選択酸化活性が不十分な場合があった。
また、貴金属や遷移金属などの添加によって、低温領域における一酸化炭素除去性能を高めると、高温領域における一酸化炭素除去性能が低下してしまい、一酸化炭素選択酸化活性の有効な温度領域を狭めることがあり、その両立が難しい関係にあることが分かった。
更に、50,000h−1、更には100,000h−1以上の高空間速度条件下で使用する場合を考えると、このような高空間速度条件下における一酸化炭素選択酸化活性についても明らかではない。
一方、改質装置を自動車に搭載する場合には、そのサイズが非常に重要であり、改質装置のサイズを左右する触媒のコンパクト化が求められている。
この観点からも、低温・高空間速度条件下において高い一酸化炭素選択酸化活性を発揮し、更にはより温度の高い領域における一酸化炭素選択酸化活性も維持でき、幅広い温度域で高い性能を発揮できる一酸化炭素選択酸化触媒の開発が望まれている。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、低温から高温領域において優れた一酸化炭素選択酸化活性を示す一酸化炭素選択酸化触媒、及びその製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、比表面積が異なる第1及び第2の無機質基材に、白金と、コバルト、マンガン、ニッケル、銅及び鉄から成る群より選ばれた少なくとも1種の金属とを担持させることなどにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の一酸化炭素選択酸化触媒は、少なくとも一酸化炭素を含有する水素リッチガス中の一酸化炭素を除去するために用いられるものであって、比表面積が異なる第1及び第2の無機質基材と、該無機質基材に担持された白金と、該無機質基材に担持されたコバルト、マンガン、ニッケル、銅及び鉄から成る群より選ばれた少なくとも1種の金属を含有することを特徴とする。
また、本発明の第1の一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法は、少なくとも一酸化炭素を含有する水素リッチガス中の一酸化炭素を除去するために用いられる一酸化炭素選択酸化触媒を製造する方法であって、下記の工程(A1)〜(A3)を含むことを特徴とする。
(A1):第1の無機質基材に、白金と、コバルト、マンガン、ニッケル、銅及び鉄から成る群より選ばれた少なくとも1種の金属とを担持して第1の触媒材料を得る工程
(A2):上記第1の無機質基材と比表面積が異なる第2の無機質基材に、白金と、コバルト、マンガン、ニッケル、銅及び鉄から成る群より選ばれた少なくとも1種の金属とを担持して第2の触媒材料を得る工程
(A3):上記第1の触媒材料と上記第2の触媒材料とを混合して一酸化炭素選択酸化触媒を得る工程
更に、本発明の第2の一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法は、少なくとも一酸化炭素を含有する水素リッチガス中の一酸化炭素を除去するために用いられる一酸化炭素選択酸化触媒を製造する方法であって、下記の工程(B1)〜(B2)を含むことを特徴とする。
(B1):比表面積が異なる第1及び第2の無機質基材を混合して混合基材を得る工程
(B2):上記混合基材に、白金と、コバルト、マンガン、ニッケル、銅及び鉄から成る群より選ばれた少なくとも1種の金属とを担持して一酸化炭素選択酸化触媒を得る工程
本発明によれば、比表面積が異なる第1及び第2の無機質基材に、白金と、コバルト、マンガン、ニッケル、銅及び鉄から成る群より選ばれた少なくとも1種の金属とを担持させることなどとしたため、低温から高温領域において優れた一酸化炭素選択酸化活性を示す一酸化炭素選択酸化触媒及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の一酸化炭素選択酸化触媒について詳細に説明する。
なお、本明細書及び特許請求の範囲において、「一酸化炭素選択酸化触媒」とは、一酸化炭素、他の被酸化成分(代表的には水素)及び酸素を含有するガスに接触して、一酸化炭素から二酸化炭素への転化(酸化)を優先的に促進させる触媒をいう。
また、一酸化炭素選択酸化触媒の使用時の温度における「低温」とは、例えば200℃未満の温度をいい、より詳細には、100〜180℃程度の温度をいう。一方、「高温」とは、200℃以上の温度をいい、より詳細には、200〜280℃程度の温度をいう。
更に、「白金又は金属の担持量」とは、特に断りのない限り、金属換算した上での質量をいう。例えば、白金又はコバルトが金属酸化物として含有されている場合には、金属酸化物としての質量ではなく、金属酸化物中の金属原子部分の質量をいう。
更にまた、「%」は特記しない限り、質量百分率を表すものとする。
上述の如く、本発明の一酸化炭素(CO)選択酸化触媒は、少なくともCOを含有する水素(H)リッチガス中のCOを除去するために用いられるものであって、比表面積が異なる第1及び第2の無機質基材と、該無機質基材に担持された白金(Pt)と、該無機質基材に担持されたコバルト(Co)、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)又は鉄(Fe)、及びこれらの任意の組み合わせに係る金属(以下、「Me」と略記する。)と、を含有するものである。
このような構成とすることにより、低温から高温領域の幅広い温度範囲において優れたCO選択酸化活性を示すCO選択酸化触媒となる。
また、100,000h−1以上の高空間速度条件下においても、優れたCO選択酸化活性を示すCO選択酸化触媒となる。
なお、低温活性と高温活性を両立する正確なメカニズムは未だ不明であるが、比較的似通ったCO酸化特性を有し、PtとMeとを担持した比表面積が異なる無機質基材から成る粒子同士が、触媒中にそれぞれ独立に存在し、且つお互いの特性が干渉せずに、それぞれの活性の各最適温度域において十分にCO酸化特性を示すため、幅広い温度域で高いCO酸化活性を発揮できるものと推定される。
このような触媒は、使用に際し、Hリッチガス中に含まれる又はHリッチガス中に供給される酸素(O)とHリッチガス中に含まれるCOとから二酸化炭素(CO)を生成する反応を選択的に促進させる。
また、このようなHリッチガス中には水(HO)を含んでいてもよい。通常、CO選択酸化触媒においては、HOは反応阻害要因として作用する傾向にあるが、本発明のCO選択酸化触媒では、HOが反応促進因子として作用する傾向を示す場合があるからである。
なお、本発明においては、更に比表面積が異なる第3の無機質基材、更には比表面積が異なるそれ以外の無機質基材を含有していてもよい。
また、本発明においては、PtやMeは使用時以外には全体的ないし部分的に酸化物状態であっても、使用時にはHリッチガス、即ち還元性ガスに曝されるので、Meにまで還元され易い。このことを考慮すれば、PtやCo、Mn、Ni、Cu、Feなどが酸化物の状態で存在する場合であっても、当該CO選択酸化触媒が本発明の範囲に属することに疑義はないであろう。
更に、本発明においては、本発明の効果を損わない限り、更に他の金属が無機質基材に担持されていてもよい。
例えば、Ptに加えて、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)等の貴金属が更に担持されていてもよい。また、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)等の希土類金属や遷移金属が担持されていてもよい。更に特に限定されるものではないが、当該CO選択酸化触媒におけるこれらの他の金属の担持量は、0.05〜3%程度が適当である。
ここで、無機質基材に担持されるPtとMeは、COを選択的に酸化するに当たり、異なる作用をしているために、その働きのバランスを調整することが重要となる。
無機質基材上のMeにおいては、CO酸化活性種を効率良く生成してPt表面上に供給するものと推測される。
一方、無機質基材上のPtにおいては、COを効率良く吸着、トラップして、CO酸化活性種と有効に反応させるものと推測される。
そのため、Pt表面上へのCOの吸着量と、Me表面上で生成されるCO酸化活性種の量のバランスを調整することが重要になる。換言すると、Me担持量とPt担持量の比率、即ちMe/Ptのモル比が重要となる。
例えば、当該Me/Ptのモル比が、1以上であり、85未満であることが優れた効果が得られるという観点から望ましい。Meの種類によっても異なるが、例えばMeがCoの場合には、当該モル比が1以上であり、65未満であることが好ましく、13.2〜31.2であることがより好ましく、13.2〜19.5であることが更に好ましい。
Me/Ptのモル比は、小さすぎるとCO酸化活性種の供給が遅くなる。また、大きすぎると、無機質基材上でMeが凝集し、CO酸化活性種の生成能が低下して、COの供給が不十分となりやすい。
また、(Me/(Pt+Me))から算出されるMeの質量比という観点からは、70%超であり、100%未満であることが優れた効果が得られるという観点から望ましい。80〜90%であることがより好ましく、80〜85%であることが更に好ましい。
更に、当該CO選択酸化触媒における担持量という観点からは、Meの担持量は0.6〜14%であることが優れた効果が得られるという観点から望ましい。Meの種類によっても異なるが、例えばCoの場合には、当該担持量が0.6〜12%であることが好ましい。また、Ptの担持量はコストの面からは少ない方が望ましいが、所定の性能を確保するという観点から、0.1〜3.0%であることが好ましい。0.1%未満ではCOの吸着量が不足する可能性が高い。一方、3.0%を超えても性能向上効果は高まらず、Ptが無駄になる。
また、本発明においては、無機質基材は、それぞれの比表面積が10〜400m/gであることが望ましい。
比表面積が10m/g未満の場合には、担持する金属成分が凝集して有効表面積が低下し、十分な触媒作用が発揮されないことがあり、400m/gを超えると、担持する触媒成分が高分散し過ぎて無機質基材との相互作用が強くなる効果、更には金属粒径が小さくなり、CO被毒を受け易くなり、この場合も金属成分本来の触媒作用が発揮されない可能性がある。
なお、無機質基材や触媒粉末の有する比表面積の値は、例えば窒素吸着によるBET比表面積を測定することにより算出できる。正確な値を算出することができれば、かかる手法に限定されず、その他の従来公知の測定手段を採用することができる。
更に、無機質基材の形状などについては特に限定されず、所望の触媒活性等を考慮して適宜選択すればよい一方、無機質基材の比表面積については、担持されるPtやMeの担持量などにより、好適な比表面積の範囲が異なる。
上記Meの担持量が多い無機質基材は、その比表面積が比較的小さい範囲であることが好ましく、具体的には10〜70m/gであることが好ましく、10〜35m/gであることがより好ましい。
そして、詳しくは後述するMeの担持量が多い触媒材料の比表面積としても、同程度(10〜70m/g、更には10〜35m/g程度)の範囲であることが好ましい。
Meの担持量に対して、無機質基材の比表面積が小さすぎるとMeの活性が不十分となる。一方、Meの担持量に対して、無機質基材の比表面積が大きすぎると、Meの活性が低下する。
これは、Meが無機質基材に高分散された状態となると、Meの本来の活性特性が変化し、CO酸化活性種を生成する能力が低下するためと推測される。
上記Ptの担持量が多い無機質基材は、Ptが無機質基材に高分散された状態となると、COを吸着し易くなる傾向にあるため、その比表面積が比較的大きい範囲であることが好ましい。一方、Ptが無機質基材にあまりに高分散された状態となると、Meから供給されるCO酸化活性種と吸着したCOとの接触確率の低下又は無機質基材表面上に存在する水酸基の影響も考えられるが、必ずしも効果的ではなくなる。
その結果、Ptの担持量が多い無機質基材は、その比表面積が35〜400m/gであることが好ましく、70〜400m/gであることがより好ましい。
そして、無機質基材の粉末が有する粒子径は特に限定されるものではないが、その粒子径が0.8〜3.5μmであることが好ましく、1.5〜2.5μmであることがより好ましい。
無機質基材の粉末が有する粒子径が小さすぎると、飛散性が上昇して取扱いが煩雑となるおそれがある。
一方、無機質基材の粉末が有する粒子径が大きすぎると、触媒の成形性に悪影響を及ぼし、例えばハニカム担体に塗布して用いる場合には、剥離し易くなるなどの問題が生じる。また、触媒粉末の表面積が低下し、触媒性能が低下するおそれがある。
ここで、無機質基材の比表面積の制御は、焼成条件の調整により可能となる。無機質基材の焼成は、例えば電気炉を用いて、大気雰囲気下や窒素雰囲気下などで行なうことができる。
例えば、電気炉を用いて大気雰囲気下でベーマイトアルミナの原料粉末を1000〜1100又は1200℃程度で数時間焼成することにより、10〜70m/g程度の比表面積を有するアルミナ粉末が得られる。この場合のアルミナは、θ‐アルミナとα‐アルミナを含み、焼成温度が高いと、α‐アルミナの比率が増す。
一方、電気炉を用いて大気雰囲気下でベーマイトアルミナの原料粉末を500〜1000℃程度で数時間焼成すると、35〜250m/g程度の比表面積を有するアルミナ粉末が得られる。この場合のアルミナは、主にγ‐アルミナ、θ‐アルミナが含まれ、焼成温度が高いとθ‐アルミナの比率が増す。
更に、本発明においては、無機質基材として、例えばアルミナ、シリカ、シリカ‐アルミナ、ゼオライト、チタニア、ジルコニア、セリア、マグネシア、シリコンカーバイド、又はコージェライトやムライトなどのシリカ‐アルミナ‐マグネシア、及びこれらの混合物を挙げることができる。
更にまた、本発明において、コスト、ハンドリング、安定性の観点において好適な無機質基材であるアルミナとしては、γ‐アルミナ、θ‐アルミナ又はα‐アルミナ、及びこれらの混合物を挙げることができる。
なお、本発明において、無機質基材としては、比表面積が異なるものが含まれていればよく、同種の材料であっても異種の材料であってもよい。
また、本発明においては、得られたCO選択酸化触媒としての平均比表面積が50〜220m/gであることが好ましい。
平均比表面積が50m/g未満の場合又は平均比表面積が220m/gを超える場合には、混合無機質基材を構成する異表面積無機質担体基材のバランスが悪く、協調効果が発揮されない可能性がある。
次に、本発明のCO選択酸化触媒の製造方法について説明する。
上述の如く、第1のCO選択酸化触媒の製造方法は、上記本発明のCO選択酸化触媒の好適な製造方法であって、下記の工程(A1)〜(A3)を含む。
(A1):第1の無機質基材に、Ptと、Co、Mn、Ni、Cu又はFe、及びこれらの組み合わせに係るMeとを担持して第1の触媒材料を得る工程
(A2):第1の無機質基材と比表面積が異なる第2の無機質基材に、Ptと、Co、Mn、Ni、Cu又はFe、及びこれらの組み合わせに係るMeとを担持して第2の触媒材料を得る工程
(A3):第1の触媒材料と第2の触媒材料とを混合してCO選択酸化触媒を得る工程
上記工程(A1)において、用いる無機質基材は適宜調製することができる。
つまり、無機質基材の原料としては、焼成により所望の無機質基材となり得る原料であれば特に限定されるものではない。例えばアルミナにおいては、ベーマイトアルミナ、ギブサイトなどの水酸化アルミニウム、又はγ‐アルミナ、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウムなどを挙げることができる。
そして、比表面積を調整した無機質基材は、必要であれば、粉砕し、篩い分けすることによって、所望の粒径を有する無機質基材のみを更に選別してもよい。
上記工程(A1)において、無機質基材にPtやMeを担持する方法としては、各種の方法が有効であるが、代表的には、PtやMeが溶解した触媒調製用溶液を用いた含浸法が単純であり、良く用いられる。
この触媒調製用溶液を調製する段階では、まず、ジニトロジアンミン白金や塩化白金酸等の化合物のようなPtの原料と、Meの原料とを用意する。例えばMeがCoの場合では、酢酸コバルトや硝酸コバルト等の化合物を用意する。
そして、用意した溶媒に原料である白金化合物やコバルト化合物を添加し、必要であれば撹拌して、触媒調製用溶液を調製する。
Ptの原料である白金化合物、及びCoの原料であるコバルト化合物としては、金属塩の形態の化合物が挙げられ、例えば、硝酸塩、炭酸塩、アンモニウム塩、塩化物等が例示される。これらの塩は、入手が容易で触媒調製時の原料として広く用いられており、基材へ担持する際の取扱いも容易である。
触媒調製用溶液の調製に用いられる溶媒としては、水やエタノール等が例示されるが、これらに限定されることはない。
触媒調製用溶液中のPtやMe(例えばCo)の濃度は、特に限定されず、後述する担持段階において、用いられる無機質基材の量や所望する担持量、担持方法等を考慮して、適宜調整され得る。
製造される第1の触媒材料中に、Ptや、Co、Mn、Ni、Cu又はFeなどのMe以外の他の金属を添加する場合には、この段階において、触媒調製溶液中に所望の成分を同時に添加するとよい。その際には、先に例示したような金属塩の形態で溶媒中に添加し、溶解させるとよい。
その後、触媒調製用溶液に溶解しているPtやMeなどを無機質基材に担持させる。
担持させるための具体的な手法としては、例えば、含浸法、共沈法、競争吸着法などの触媒調製分野において従来公知の手法が採用され得る。
処理条件については、採用される手法に応じて適宜選択され得るが、通常は、常温〜80℃で0.5〜4時間程度、無機質基材と触媒調製用溶液とを接触させればよい。
無機質基材にPtやMeを担持させた後、必要に応じてこれを乾燥させる。乾燥させるための具体的な手法としては、例えば自然乾燥、蒸発乾固法の他、ロータリーエバポレーターや沿送風乾燥機等を用いた乾燥などが採用され得る。乾燥時間は、採用される手法に応じて適宜設定され得る。場合によっては、この乾燥段階を省略して、後述する焼成段階において乾燥させることとしてもよい。
その後、PtやMeが担持された無機質基材を焼成する。焼成に用いられる装置や条件(焼成雰囲気、焼成温度、焼成時間)は特に限定されず、触媒調製分野において従来公知の知見が適宜参照され得る。一例を挙げると、焼成条件としては、窒素又は大気雰囲気下で、400〜600℃にて1〜4時間である。この焼成を経て、第1の触媒材料が得られる。
なお、得られた第1の触媒材料に対して、粉砕や篩い分けといった加工を更に施してもよい。
上記工程(A2)においては、上記工程(A1)と用いる無機質基材の比表面積を異なるものとして、同様の操作を繰り返して、第2の触媒材料が得られる。
なお、工程(A1)と工程(A2)においては、同じ操作を施してもよく、異なる操作を施してもよい。
上記工程(A3)においては、上記工程(A1)及び(A2)において得られた第1及び第2の触媒材料を混合する。混合するための手法については特に限定されることはなく、例えば、それぞれをボールミル又はライカイ機を用いて乾式混合する方法、それぞれを水中に分散させ、スターラを用いて湿式混合する方法等の従来公知の混合方法が採用され得る。このような工程を経ることにより、CO選択酸化触媒が得られる。
一方、上述の如く、第2のCO選択酸化触媒の製造方法は、上記本発明のCO選択酸化触媒の好適な製造方法であって、下記の工程(B1)及び(B2)を含む。
(B1):比表面積が異なる第1及び第2の無機質基材を混合して混合基材を得る工程
(B2):上記混合基材に、Ptと、Co、Mn、Ni、Cu又はFe、及びこれらの組み合わせに係るMeとを担持してCO選択酸化触媒を得る工程
上記工程(B1)においては、上記工程(A1)と同様の手法により、無機質基材を適宜調製することができ、調製した比表面積が異なる第1及び第2の無機質基材を上記工程(A3)と同様の手法により混合すればよい。このような工程を経ることにより、混合基材が得られる。
なお、得られた混合基材に対して、粉砕や篩い分けといった加工を更に施してもよい。
上記工程(B2)においては、得られた混合基材に、上記工程(A1)と同様の手法により、PtやMeを担持すればよい。このような工程を経ることにより、CO選択酸化触媒が得られる。
また、本発明においては、上記無機質基材は、それぞれの比表面積が10〜400m/gであることが好ましい。
このような範囲の比表面積とすることにより、得られるCO選択酸化触媒における無機質基材の平均比表面積を50〜220m/gとすることができる。
このような手法により、所望のCO選択酸化触媒粉末の準備が完了し、使用環境に適した形状に加工できる。
触媒の形態としては、本発明のCO選択酸化触媒は、例えばCO濃度低減装置に配置される。
本発明のCO選択酸化触媒が配置されたCO濃度低減装置は、例えば固体高分子形燃料電池に供給されるHリッチガス中のCOを選択的に酸化除去するために用いることができる。
また、本発明のCO選択酸化触媒が、CO濃度低減装置に配置される際の形態は特に限定されず、従来公知の技術やその改良技術を適宜採用することができる。
例えば、本発明のCO選択酸化触媒を含むスラリーを調製し、このスラリーをハニカム担体に塗布して得られるハニカム担体の形態を例示することができる。このようなハニカム担体としては、通常のセラミック製ハニカム担体の他に、メタル製ハニカム担体も使用できる。
更には、セラミックや各種メタルのフォームに塗布することも有効である。熱交換器と一体になった触媒の場合には、熱交換器のフィンに塗布することも有効である。
ここで、本発明のCO選択酸化触媒を配置したCO濃度低減装置を図面を用いて説明する。
図1は、本発明のCO選択酸化触媒が配置されたCO濃度低減装置が用いられている燃料電池システムの概略図である。
同図に示すように、燃料電池システム1は、改質部11とシフト反応部12とCO濃度低減装置13と固体高分子形燃料電池14と燃焼部15と蒸発部16とを備える。
まず、システム1は、改質部11に炭化水素などの燃料を供給する。改質部11においては、通常は水蒸気を用いた水蒸気改質によって、燃料はHリッチな改質ガスへと改質する。また、水蒸気に加えて、図示しないが酸素を含むガスを同時に供給し、部分酸化反応を併発させたオートサーマル改質によっても、Hリッチな改質ガスが得られる。
次いで、システム1は、改質部11において得られた改質ガスをシフト反応部12に送る。シフト反応部12は、シフト反応によって、改質ガス中のCO濃度を1vol%程度まで低減する。
次いで、システム1は、シフト反応部12においてCO濃度が1vol%程度まで低減された改質ガスを本発明のCO選択酸化触媒が配置された固体高分子形燃料電池用のCO濃度低減装置13に送る。
CO濃度低減装置13は、CO選択酸化反応によって、改質ガス中のCO濃度をppmオーダーにまで低減する。
なお、図示しないが、通常は、シフト反応部12からCO濃度低減装置13に改質ガスが送られる際に、改質ガス中のCOの全部又は一部を除去し得る酸化剤(通常は空気)が当該改質ガスに供給される。
次いで、システム1は、CO濃度低減装置13においてCO濃度がppmオーダーまで低減された改質ガスを固体高分子形燃料電池14に送る。
固体高分子形燃料電池14は、供給される改質ガスと、酸化剤(通常は空気)とを用いて、発電する。そして、固体高分子形燃料電池14からは使用済み燃料及び酸化剤が排出される。
次いで、システム1は、排出される使用済み燃料及び酸化剤を燃焼部15に送る。
燃焼部15は、排出される使用済み燃料及び酸化剤を燃焼させる。そして、燃焼部15からは燃焼熱が得られる。
次いで、システム1は、得られる燃焼熱を蒸発部16に送る。
蒸発部16は、供給される燃料熱を利用して水を蒸発させ、改質部11において用いられる水蒸気を発生させることによって、システム系全体のエネルギー効率を向上させることができる。
なお、燃料部15及び蒸発部16には、必要に応じて炭化水素などを供給してもよい。
上述したように、本発明のCO選択酸化触媒は、低温領域においても優れたCO除去性能を示す。このような触媒を用いて改質ガス中の微量のCOを酸化除去することによって、燃料電池に供給される燃料ガス中のCO濃度が効率的に低減され得る。
その結果、燃料電池に用いられるPt電極の寿命を延ばすことが可能となり、燃料電池自動車の実用化に大きく寄与し得る。
以上、本発明のCO選択酸化触媒の好ましい用途として、固体高分子型燃料電池用CO濃度低減装置に配置されて燃料電池システムに用いられる場合を例に挙げて説明したが、本発明のCO選択酸化触媒の用途はこれに制限されず、微量のCOを酸化除去するためのあらゆる用途に適用され得る。
本発明のCO選択酸化触媒についての上記以外の用途としては、例えば、トンネルのような密閉空間内におけるCO除去、エンジンや燃焼器からの排気中のCO除去等が挙げられる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<無機質基材の調製>
無機質基材の原料として、ベーマイトアルミナを用意した。このベーマイトアルミナを大気雰囲気下、500℃で2時間焼成して、アルミナ基材粉末を得た。これをアルミナ基材粉末(a)とした。
更に、アルミナ基材粉末(a)を大気雰囲気下、1000℃で4時間焼成し、次いで、同じく大気雰囲気下、1100℃で3時間焼成して、アルミナ基材粉末を得た。これをアルミナ基材粉末(b)とした。
アルミナ基材粉末(a)及び(b)の比表面積は、それぞれ180m/g及び55m/gであった。
<触媒の調製>
Ptの供給源としてジニトロジアンミン白金を用意し、Coの供給源として硝酸コバルトを用意し、溶媒として蒸留水を用意した。
蒸留水にジニトロジアンミン白金及び硝酸コバルトを所定量添加して、Pt及びCoを含む触媒調製用溶液を得た。
この触媒調製用溶液を、アルミナ基材粉末(a)に含浸させ、次いで、120℃で24時間以上乾燥し、しかる後、電気炉中で500℃にて2時間焼成して、触媒材料を得た。これを触媒材料(a)とした。触媒材料(a)は、Pt(2%)−Co(5%)/アルミナであり、比表面積は180m/gであった。
また、上記触媒調整用溶液を、アルミナ基材粉末(b)に含浸させ、次いで、120℃で24時間以上乾燥し、しかる後、電気炉中で500℃にて2時間焼成して、触媒材料を得た。これを触媒材料(b)とした。触媒材料(b)は、Pt(2%)−Co(5%)/アルミナであり、比表面積は55m/gであった。
ここで、Pt及びCoの担持量は、得られた触媒材料の全量に対するそれぞれの金属の金属換算量である。
得られた触媒材料(a)及び(b)を1:1の質量比で混合し、蒸留水を加えて、アルミナボールと共にポットミルに投入し、次いで、約30分間粉砕混合して、触媒スラリーを得た。
得られたスラリーを120℃で12時間乾燥し、適当に粉砕して、本例のCO選択酸化触媒を得た。これをCO選択酸化触媒(1)とした。CO選択酸化触媒(1)の比表面積は113m/gであった。
(実施例2)
<触媒の調製>
実施例1で得られたアルミナ基材粉末(a)及び(b)を1:1の質量比で混合し、アルミナボールと共にポットミルに投入し、次いで、約30分間乾式粉砕混合して、アルミナ混合基材を得た。
実施例1で得られた触媒調製用溶液を、上記得られたアルミナ混合基材に含浸させ、次いで、120℃で24時間以上乾燥し、しかる後、電気炉中で500℃にて2時間焼成して、本例のCO選択酸化触媒を得た。これをCO選択酸化触媒(2)とした。CO選択酸化触媒(2)の比表面積は115m/gであった。また、Pt(2%)−Co(5%)/アルミナであった。
ここで、Pt及びCoの担持量は、得られたアルミナ混合基材の全量に対するそれぞれの金属の金属換算量である。
(実施例3)
<触媒の調製>
硝酸コバルトの替わりに、Mnの供給源として硝酸マンガンを用いて、触媒調整用溶液を得、これを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のCO選択酸化触媒を得た。これをCO選択酸化触媒(3)とした。CO選択酸化触媒(3)の比表面積は116m/gであった。また、Pt(2%)−Mn(5%)/アルミナであった。
(実施例4)
<触媒の調製>
硝酸コバルトの替わりに、Niの供給源として硝酸ニッケルを用いて、触媒調整用溶液を得、これを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のCO選択酸化触媒を得た。これをCO選択酸化触媒(4)とした。CO選択酸化触媒(4)の比表面積は111m/gであった。また、Pt(2%)−Ni(5%)/アルミナであった。
(実施例5)
<触媒の調製>
硝酸コバルトの替わりに、Cuの供給源として硝酸銅を用いて、触媒調整用溶液を得、これを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のCO選択酸化触媒を得た。これをCO選択酸化触媒(5)とした。CO選択酸化触媒(5)の比表面積は110m/gであった。また、Pt(2%)−Cu(5%)/アルミナであった。
(比較例1)
<基材の調製>
実施例1で基材の原料として用意したベーマイトアルミナを大気雰囲気下、850℃で4時間焼成して、アルミナ基材粉末を得た。これをアルミナ基材粉末(c)とした。アルミナ基材粉末(c)の比表面積は115m/gであった。
<触媒の調製>
実施例1で得られた触媒調製用溶液を、上記得られたアルミナ基材粉末(c)に含浸させ、次いで、120℃で24時間以上乾燥し、しかる後、電気炉中で500℃にて2時間焼成して、本例のCO選択酸化触媒を得た。これをCO選択酸化触媒(1´)とした。CO選択酸化触媒(1´)の比表面積は111m/gであった。また、Pt(2%)−Co(5%)/アルミナであった。
上記各例のCO選択酸化触媒(粉末)の仕様を表1に示す。
Figure 2007160254
[評価試験]
<触媒サンプルの作製>
上記各例のCO選択酸化触媒粉末をそれぞれ30〜45ASTMメッシュを用いて篩い分けし、その0.06gを秤量した。一方、ケイ砂を18〜35ASTMメッシュを用いて篩い分けし、その0.19gを秤量した。
上記篩い分けして秤量したそれぞれの触媒粉末とケイ砂を混合し、石英反応管(内径:4mm)に充填して、各例の触媒サンプルを作製した。
<一酸化炭素除去試験>
上記触媒サンプルに対して、下記のモデルガスを供給し、反応温度を150℃に維持して、触媒サンプルの出口ガス中のCO濃度を測定した。
(試験条件)
・モデルガス組成
:H;32vol%、CO;15vol%、HO;33vol%、CO;0.9vol%、O;1.0vol%、ヘリウム(He);残り
・ガス空間速度(ガスの総流量(cm/h)/触媒サンプル体積(cm))
:100,000h−1
測定した触媒サンプルの出口ガス中のCO濃度から、下記の数式(1)により、CO転化率を算出した。得られた結果を表1に併記する。
Figure 2007160254
即ち、CO転化率が高いほど、CO転化性能に優れる触媒であるといえる。
なお、上記各例においては、触媒粉末による反応管中での目詰まりを防止する目的で、触媒粉末をケイ砂で希釈している。
図2に、上記各例の触媒サンプルに対して、上記のモデルガスを供給し、反応温度を110℃、130℃、150℃、180℃、200℃と変化させて、触媒サンプルの出口ガス中のCO濃度を測定し、上記の数式(1)により、CO転化率を算出した。
得られた結果を図2に示す。
表1及び図2より、本発明のCO選択酸化触媒は、低温から高温領域の幅広い温度範囲において優れたCO選択酸化活性を示すことが分かる。
また、100,000h−1以上の高空間速度条件下においても、優れたCO選択酸化活性を示すことが分かる。
本発明のCO選択酸化触媒が配置されたCO濃度低減装置が用いられている燃料電池システムの概略図である。 各例の触媒サンプルにおける触媒反応温度とCO転化率の関係を示すグラフである。
符号の説明
1 燃料電池システム
11 改質部
12 シフト反応部
13 CO濃度低減装置
14 固体高分子形燃料電池
15 燃焼部
16 蒸発部

Claims (8)

  1. 少なくとも一酸化炭素を含む水素リッチガス中の一酸化炭素を除去するために用いられる一酸化炭素選択酸化触媒であって、
    比表面積が異なる第1及び第2の無機質基材と、
    上記無機質基材に担持された白金と、
    上記無機質基材に担持されたコバルト、マンガン、ニッケル、銅及び鉄から成る群より選ばれた少なくとも1種の金属と、
    を含有することを特徴とする一酸化炭素選択酸化触媒。
  2. 上記無機質基材は、それぞれの比表面積が10〜400m/gであることを特徴とする請求項1に記載の一酸化炭素選択酸化触媒。
  3. 上記無機質基材は、アルミナ、シリカ、シリカアルミナ、ゼオライト、チタニア、ジルコニア、セリア、マグネシア、シリコンカーバイド及びシリカ‐アルミナ‐マグネシアから成る群より選ばれた少なくとも1種のものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の一酸化炭素選択酸化触媒。
  4. 上記アルミナは、γ‐アルミナ、θ‐アルミナ及びα‐アルミナから成る群より選ばれた少なくとも1種のものであることを特徴とする請求項3に記載の一酸化炭素選択酸化触媒。
  5. 当該一酸化炭素選択酸化触媒としての平均比表面積が50〜220m/gであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の一酸化炭素選択酸化触媒。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の一酸化炭素選択酸化触媒を製造する方法であって、下記の工程(A1)〜(A3)
    (A1):第1の無機質基材に、白金と、コバルト、マンガン、ニッケル、銅及び鉄から成る群より選ばれた少なくとも1種の金属とを担持して第1の触媒材料を得る工程、
    (A2):上記第1の無機質基材と比表面積が異なる第2の無機質基材に、白金と、コバルト、マンガン、ニッケル、銅及び鉄から成る群より選ばれた少なくとも1種の金属とを担持して第2の触媒材料を得る工程、
    (A3)上記第1の触媒材料と上記第2の触媒材料とを混合して一酸化炭素選択酸化触媒を得る工程、
    を含むことを特徴とする一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の一酸化炭素選択酸化触媒を製造する方法であって、下記の工程(B1)〜(B2)
    (B1):比表面積が異なる第1及び第2の無機質基材を混合して混合基材を得る工程、
    (B2):上記混合基材に、白金と、コバルト、マンガン、ニッケル、銅及び鉄から成る群より選ばれた少なくとも1種の金属とを担持して一酸化炭素選択酸化触媒を得る工程、
    を含むことを特徴とする一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法。
  8. 上記無機質基材は、それぞれの比表面積が10〜400m/gであることを特徴とする請求項6又は7に記載の一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法。
JP2005361811A 2005-12-15 2005-12-15 一酸化炭素選択酸化触媒及びその製造方法 Pending JP2007160254A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005361811A JP2007160254A (ja) 2005-12-15 2005-12-15 一酸化炭素選択酸化触媒及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005361811A JP2007160254A (ja) 2005-12-15 2005-12-15 一酸化炭素選択酸化触媒及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007160254A true JP2007160254A (ja) 2007-06-28

Family

ID=38243759

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005361811A Pending JP2007160254A (ja) 2005-12-15 2005-12-15 一酸化炭素選択酸化触媒及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007160254A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014069151A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Daihatsu Motor Co Ltd 排ガス浄化用触媒
CN112108158A (zh) * 2020-10-17 2020-12-22 左海珍 一种电化学沉积Pt-多孔铜基晶须催化剂材料的制备方法
CN114308063A (zh) * 2021-12-17 2022-04-12 华南理工大学 一种PtCo/Co3O4-x-Al2O3多界面结构催化剂及其制备方法与应用

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014069151A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Daihatsu Motor Co Ltd 排ガス浄化用触媒
CN112108158A (zh) * 2020-10-17 2020-12-22 左海珍 一种电化学沉积Pt-多孔铜基晶须催化剂材料的制备方法
CN112108158B (zh) * 2020-10-17 2022-08-26 广东创新发铜业有限公司 一种电化学沉积Pt-多孔铜基晶须催化剂材料的制备方法
CN114308063A (zh) * 2021-12-17 2022-04-12 华南理工大学 一种PtCo/Co3O4-x-Al2O3多界面结构催化剂及其制备方法与应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006346598A (ja) 水蒸気改質触媒
JP2007000703A (ja) 改質触媒及び改質触媒の製造方法、燃料電池システム
JP2005169236A (ja) 燃料改質触媒
JP2006239551A (ja) Coメタン化触媒、co除去触媒装置及び燃料電池システム
JP2007160254A (ja) 一酸化炭素選択酸化触媒及びその製造方法
JP2004196646A (ja) 燃料改質装置
JP2006341206A (ja) 一酸化炭素選択酸化触媒およびその製造方法
US7842634B2 (en) Blended catalyst with improved performance
JP3796745B2 (ja) 水素ガス中のco選択酸化触媒およびその製造方法ならびに水素ガス中のco除去方法
JP5494910B2 (ja) 水素生成触媒及びその製造方法
US20040156771A1 (en) Method of reducing carbon monoxide concentration
JP2007160255A (ja) 一酸化炭素選択酸化触媒及びその製造方法
JP4120862B2 (ja) Coシフト反応用触媒
JP4250971B2 (ja) 無機材料およびこれを用いたシフト触媒
JP2004269332A (ja) 燃料改質装置
JP2002059004A (ja) Co除去用触媒及びこれを使用したco除去方法
JP2004134299A (ja) 一酸化炭素除去装置および固体高分子燃料電池システム
JP2006167606A (ja) 一酸化炭素選択酸化触媒
JP2006181482A (ja) 一酸化炭素選択酸化触媒およびその製造方法
JP2005342689A (ja) 一酸化炭素選択酸化触媒およびその製造方法
JP2004237239A (ja) アルコール改質用触媒
JP2006297194A (ja) 燃料改質触媒
JP2006181475A (ja) 一酸化炭素選択酸化触媒およびその製造方法
JP2006043608A (ja) シフト触媒およびその製造方法
JP2004322001A (ja) 炭化水素部分酸化用触媒及び該触媒の製造方法、並びに該触媒を用いた水素含有ガスの製造方法