JP2006043608A - シフト触媒およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 貴金属を含有する貴金属系シフト触媒において、貴金属の使用量をより低減させ、一方で高空間速度条件下における触媒活性を向上させうる手段を提供する。
【解決手段】 無機担体に、セリウム、ジルコニウム、およびチタンからなる群から選択される1種または2種以上の原子と白金原子とが担持されてなるシフト触媒により、上記課題は解決される。
【選択図】図1
【解決手段】 無機担体に、セリウム、ジルコニウム、およびチタンからなる群から選択される1種または2種以上の原子と白金原子とが担持されてなるシフト触媒により、上記課題は解決される。
【選択図】図1
Description
本発明は、シフト触媒に関する。詳細には、本発明は、一酸化炭素および水から水素および二酸化炭素への反応を促進するシフト触媒に関する。また本発明は、シフト触媒の製造方法に関する。
近年、種々の水素−酸素燃料電池が開発されており、中でも、低温(通常100℃以下)で作動可能な固体高分子型燃料電池が注目を集め、自動車用低公害動力源としての実用化が検討されている。
固体高分子型燃料電池では、純粋な水素を燃料源として用いることがエネルギ効率の観点からは好ましいが、安全性やインフラの普及等を考慮すると、アルコール、ガソリン、軽油等の液体を燃料源として用い、これらを改質装置によって水素リッチな改質ガスに転換する方法も有望な候補となる。
炭化水素系液体燃料を燃料源として用いた場合、改質ガス中にはある程度の量の一酸化炭素(本明細書中、「CO」とも称する)が残存する。このCOは、燃料電池の電極に用いられている白金系触媒に対し、触媒毒として作用するので、このCOをたとえばCO2に転化するなどして除去し、白金系電極触媒に対する被毒を防止する必要がある。具体的には、まずシフト反応(CO+H2O→CO2+H2)を利用し、改質ガス中に含まれるCO濃度を1体積%程度にまで低減し、次いで、貴金属等が無機担体に担持されてなるCO選択酸化触媒を用い、酸素を導入してCOを酸化除去(CO2に転化)する方法が提案されている。
前記シフト反応を促進するシフト触媒としては、従来、Cu/Zn系触媒、Cu/Zn/Al系触媒、Cu/Cr系触媒等のCu系触媒が知られていた。しかしながら、これらのCu系触媒は、高空間速度条件下における触媒活性が充分ではなく、高空間速度条件下における触媒活性を向上させるには、触媒体積を増加させる必要があった。その結果、シフト反応器が大型化してしまい、特に車載時に要求される省スペース化が困難であるという問題があった。
また、Cu系触媒では、触媒作動時にはCuが還元状態に維持されるものの、燃料電池システムの運転停止時には空気との接触により一部が酸化されて酸化銅が生じてしまい、再起動時の再還元に伴う発熱により触媒が熱劣化するという問題もあった。
Cu系触媒の有する上記のような問題を解決する目的で、近年、Pt/アルミナ等の貴金属系触媒が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。この貴金属系触媒は、高空間速度条件下における触媒活性の低下が比較的少なく、耐熱性にも優れることから、新たなシフト触媒の候補として注目を集めている。
特開2003−135960号公報
しかしながら、貴金属系触媒には高価な貴金属原子が含まれており、例えば前記特許文献1に記載のシフト触媒では、触媒の全質量に対して5〜10質量%程度の白金原子が含有されている。製造コストの観点からは、貴金属使用量の低減が望まれている。
また、前記特許文献1には、3600h−1程度の空間速度条件下における触媒活性は記載されているものの、数万h−1程度以上の高空間速度条件下における活性は明らかではない。シフト触媒を備えるシフト反応器を車載する場合には、そのサイズが非常に重要であり、シフト反応器のサイズを左右する触媒のコンパクト化が求められている。かような観点からも、より高い空間速度条件下で触媒活性を発揮しうるシフト触媒の開発が望まれている。
そこで本発明は、貴金属を含有する貴金属系シフト触媒において、貴金属の使用量をより低減させ、一方で高空間速度条件下における触媒活性を向上させうる手段を提供することを目的とする。
本発明は、無機担体に、セリウム、ジルコニウム、およびチタンからなる群から選択される1種または2種以上の原子と白金原子とが担持されてなる、シフト触媒である。
本発明によれば、少ない貴金属量でも高空間速度条件下における触媒活性に優れるシフト触媒が提供される。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本願発明の第1は、無機担体に、セリウム、ジルコニウム、およびチタンからなる群から選択される1種または2種以上の原子と白金原子とが担持されてなる、シフト触媒である。なお、本願において「シフト触媒」とは、少なくともCOおよびH2Oを含有するガスに接触して、前記ガス中のCOがCO2へと転化されるシフト反応を選択的に促進させる触媒をいう。
上述したように、従来提案されているシフト触媒は、白金等の貴金属原子の含有量が多く、コストの面で不利であるという問題を抱えていた。また、高空間速度条件下における触媒活性をさらに向上させることにより、触媒のコンパクト化に資することも望まれていた。
本発明者は、従来のシフト触媒に対するかような要求に鑑み、鋭意研究を行った。その結果、触媒活性に優れた白金原子を無機担体に担持させるという従来の構成に加えて、さらに所定の金属原子を助触媒として担持させることで、上記の要求を満足しうるシフト触媒が得られることを見出した。すなわち、本発明のシフト触媒によれば、白金原子に加えて、セリウム、ジルコニウム、およびチタンからなる群から選択される1種または2種以上の原子(以下、「助触媒原子」とも称する)を無機担体に担持させた構成により、白金原子の担持量が少なくても、高空間速度条件下における触媒活性に優れる。
ここで、助触媒原子をさらに担持させることによりシフト触媒活性が向上するメカニズムは未だ不明であるが、無機担体の表面に助触媒原子が存在することによって、白金原子の価数がシフト反応に適した範囲に調整され、最終的なシフト触媒活性が向上するものと推測される。なお、これはあくまでも推測であり、前記のメカニズム以外のメカニズムにより触媒活性が向上していたとしても、そのことにより本発明の技術的範囲は何ら影響を受けることはない。
以下、本発明のシフト触媒の構成について説明する。
本発明のシフト触媒は、無機担体を含み、前記無機担体に、触媒金属として1種または2種以上の助触媒原子および白金原子が担持されてなる。
無機担体に担持される触媒金属としては、白金原子が必須である。無機担体への白金原子の担持量は、無機担体の量や所望の触媒性能、費用対効果などを考慮して適宜調節されうる。コスト低減の観点から、無機担体への白金原子の担持量は、得られるシフト触媒の全量に対して、好ましくは0.01〜20質量%程度であり、より好ましくは0.5〜10質量%である。白金原子の担持量が0.01質量%未満であると、充分なシフト触媒活性が得られない虞があり、一方、白金原子の担持量が20質量%を超えると、担持量の増加に見合った触媒活性の増加が見られなくなる場合があり、コストの面で不利となる虞がある。
本発明のシフト触媒は、無機担体に助触媒原子が担持されてなる点に特徴を有する。すなわち、本発明のシフト触媒においては、上述した白金原子に加えて、セリウム、ジルコニウム、およびチタンからなる群から選択される1種または2種以上の原子が無機担体に担持されてなる。無機担体へのこれら助触媒原子の担持量は、特に制限されず、無機担体の量や所望の触媒性能などを考慮して適宜調節されうる。無機担体への前記助触媒原子の合計担持量は、得られるシフト触媒の全量に対して、好ましくは0.1〜10質量%程度であり、より好ましくは0.1〜5質量%である。助触媒原子の担持量が0.1質量%未満であると、助触媒原子を担持することによる本発明の効果が充分に得られない虞があり、一方、助触媒原子の担持量が10質量%を超えると、担持量の増加に見合った触媒活性の増加が見られなくなる場合があり、コストの面で不利となる虞がある。また、白金原子を被覆してしまう場合があり、シフト触媒活性の低下の原因となる虞もある。
本発明のより好ましい形態においては、下記数式1で定義される助触媒濃度指数I:
(式中、mx(xはCe、Zr、またはTi)は、触媒中の白金原子の担持モル量に対するx原子の担持モル量の比の値を表し、Ex(xはCe、Zr、またはTi)は、x原子の有する電気陰性度の値を表す。)
が、0.1≦I≦50を満足する。前記助触媒濃度指数Iは、より好ましくは2≦I≦15を満足し、さらに好ましくは2≦I≦10を満足する。前記助触媒濃度指数が上記の関係を満足する形態のみに本発明の技術的範囲が制限されるわけではないが、かような関係を満足することにより、得られるシフト触媒の触媒活性が向上しうる。そのメカニズムは明らかではないが、かような関係を満足することにより、シフト触媒表面における、反応物質であるCOおよびH2Oの吸着や、生成物質であるCO2およびH2の脱離が、より適切な状態に制御されることによるものと推測される。
が、0.1≦I≦50を満足する。前記助触媒濃度指数Iは、より好ましくは2≦I≦15を満足し、さらに好ましくは2≦I≦10を満足する。前記助触媒濃度指数が上記の関係を満足する形態のみに本発明の技術的範囲が制限されるわけではないが、かような関係を満足することにより、得られるシフト触媒の触媒活性が向上しうる。そのメカニズムは明らかではないが、かような関係を満足することにより、シフト触媒表面における、反応物質であるCOおよびH2Oの吸着や、生成物質であるCO2およびH2の脱離が、より適切な状態に制御されることによるものと推測される。
上記の数式1で表される助触媒濃度指数の算出に用いられる、触媒中の白金原子の担持モル量に対する各助触媒原子の担持モル量の比の値は、シフト触媒を製造する際の各原子の供給源となる原料化合物の添加量を調節することにより、制御されうる。また、この比の値を算出するには、無機担体に担持された白金原子および各助触媒原子のモル量を測定すればよい。
なお、本発明のシフト触媒において、助触媒原子、すなわち、セリウム、ジルコニウム、またはチタン原子が無機担体中に含まれる場合があるが、かような場合、助触媒濃度指数の算出にあたっては、無機担体中に含まれる助触媒原子は考慮されず、無機担体に担持された助触媒原子のみが考慮される。
本発明において、助触媒濃度指数Iの算出に用いられる「電気陰性度」とは、原子が電子を引きつける能力を数値で表したものであり、電気陰性度の値が大きいほど、原子が電子を引きつける能力は大きい。本発明において、助触媒濃度指数Iを算出するにあたっては、「電気陰性度」としてポーリング(Pauling)の電気陰性度の値を採用する。このポーリングの電気陰性度の値は、例えば、化学便覧改訂3版、基礎編(日本化学会編、丸善株式会社出版)などに記載されている。この文献によれば、セリウム原子の電気陰性度は、1.1であり、ジルコニウム原子の電気陰性度は、1.4であり、チタン原子の電気陰性度は1.5である。
本発明における助触媒濃度指数Iは、白金原子の原料の量、助触媒原子の原料の量、白金原子および助触媒原子を無機担体に担持させる際の担持方法および担持条件などを調製することによって制御されうる。
具体的には、例えば白金原子の原料の量を増加させ、またはいずれかの助触媒原子の原料の量を減少させることにより、助触媒濃度指数Iを減少させうる。一方、白金原子の原料の量を減少させ、またはいずれかの助触媒原子の原料の量を増加させることにより、助触媒濃度指数Iを増加させうる。
以下、助触媒濃度指数Iの算出過程につき、詳細に説明する。
例えば、触媒中の白金原子の担持モル量が0.5モル%であり、セリウム原子、ジルコニウム原子、およびチタン原子の各原子の担持モル量が、それぞれ、1.0モル%、2.0モル%および3.0モル%である場合には、助触媒濃度指数Iは下記数式2のように算出される。なお、セリウム原子、ジルコニウム原子、およびチタン原子の各原子の電気陰性度は、上述したように、それぞれ1.1、1.4、および1.5である。
本発明のシフト触媒においては、白金および所定の助触媒原子が触媒金属として無機担体に担持されることにより、シフト触媒の触媒活性が向上しうる。しかしながら、本発明の効果を損なわないのであれば、これら以外の金属成分が無機担体に担持されていてもよい。
例えば、白金に加えて、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、オスミウム等の貴金属がさらに担持されていてもよい。また、セリウム、ジルコニウム、またはチタンに加えて、バナジウム、タンタル、ニオブ、タングステン、レニウム、モリブデンなどの金属が担持されていてもよい。これらの金属の担持量は、特に制限されないが、得られるシフト触媒の全量に対して0.1〜10質量%程度が適当である。
無機担体としては、特に制限されず、担体として機能しうる各種の無機化合物が用いられうる。無機担体としては、多孔質酸化物が好ましく用いられうる。例えば、アルミナ(α−アルミナ、β−アルミナ、γ−アルミナ、ベーマイトアルミナなど)、セリア、ジルコニア、チタニア、シリカ、シリカアルミナ、マグネシアなどの多孔質酸化物が好ましく用いられうる。酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタルなどの多孔質酸化物が用いられてもよい。これらの化合物は、1種のみが単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。場合によっては、2種以上が複合酸化物の形態で用いられてもよい。これらの多孔質酸化物は、触媒の担体成分として広く用いられており、原料の入手、担体の製造や取扱いが容易である。また、無機担体の形状などは特に制限されず、所望の触媒活性等を考慮して適宜選択されうる。なお、無機担体の比表面積(窒素吸着によるBET比表面積)は、特に制限されないが、好ましくは40m2/g以上、より好ましくは60m2/g以上、さらに好ましくは80m2/g以上である。無機担体の比表面積をかような範囲の値に調節することによって、触媒金属の分散性が所望の程度に制御され、ひいてはシフト触媒の触媒活性を向上させうる。なお、本発明のシフト触媒に用いられる無機担体における硫黄分や塩素分などの不純物の含量は少ないほど好ましい。
本発明のシフト触媒において、無機担体は、触媒活性の観点から好ましくはセリウム原子を含有する。また、無機担体は、ジルコニウム、チタン、バナジウム、ニオブ、およびタンタルからなる群から選択される1種または2種以上の原子をさらに含有することがより好ましい。無機担体がセリウム原子に加えてこれらの原子をさらに含有することにより、得られるシフト触媒の触媒活性がより一層向上しうる。
本発明の第2は、本発明の第1のシフト触媒の製造方法に関する。具体的には、本発明の第2は、無機担体を準備する段階と、触媒金属原子が溶解した触媒調製溶液を調製する段階と、前記触媒調製溶液に溶解している触媒金属原子を前記無機担体に担持させる段階と、前記触媒金属原子が担持された前記無機担体を焼成する段階とを有する、シフト触媒の製造方法において、前記触媒調製溶液には、前記触媒金属原子として、セリウム、ジルコニウム、およびチタンからなる群から選択される1種または2種以上の原子と白金原子とが溶解している、シフト触媒の製造方法である。以下、工程順に詳細に説明する。
まず、シフト触媒に用いられる無機担体を準備する。この段階において準備される無機担体の好ましい形態については、既に説明した通りであるため、ここでは説明を省略する。無機担体を準備する際には、市販の無機担体を購入してもよく、市販の原料を購入して自ら合成してもよい。
無機担体を市販の原料から自ら合成する場合には、所望の金属の水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、無機酸化物ゾル、有機金属塩などを原料として用い、これらの原料を焼成して、必要に応じて粉砕および分級すればよい。焼成時の具体的な手法や焼成条件は特に制限されず、所望の粒子径や比表面積を考慮した上で、触媒調製分野において従来公知の知見を適宜参照することにより、調節されうる。無機担体の比表面積について一例を挙げると、一般的に、焼成温度を低く設定して焼成することにより、比較的大きい比表面積を有する無機担体が得られ、焼成温度を高く設定して焼成することにより、比較的小さい比表面積を有する無機担体が得られる。一般的な焼成条件としては、焼成温度は300〜600℃程度であり、焼成時間は0.5〜10時間程度である。
本発明の第1において説明したように、無機担体中にセリウム原子や他の金属原子を含有させることにより、得られるシフト触媒の触媒活性を向上させうる。すなわち、本段階において準備される無機担体は、好ましくはセリウム原子を含有し、より好ましくはジルコニウム、チタン、バナジウム、ニオブ、およびタンタルからなる群から選択される1種または2種以上の原子をさらに含有する。かような形態の無機担体を得るには、そのものが市販されている場合にはその無機担体を購入すればよいが、自ら合成することにより得てもよい。所望の金属原子を含有する無機担体を自ら合成する場合には、上記で説明したような手法により無機担体を調製する際に、無機担体中に含有させたい金属の供給源となる化合物を、上述した無機担体の原料化合物と混合させ、その後に焼成すればよい。なお、無機担体中に含有させたい金属の供給源となる化合物としては、上述した無機担体の原料化合物と同様に、前記金属の水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、無機酸化物ゾル、有機金属塩等が例示される。
次に、所定の触媒金属が溶解した触媒調製溶液を調製する。本発明の第2は、この触媒調製溶液に、セリウム、ジルコニウム、およびチタンからなる群から選択される1種または2種以上の原子(助触媒原子)と白金原子とが溶解している点に特徴を有する。この触媒調製溶液は、溶解している触媒金属原子を上記で調製された無機担体に担持させる目的で、後述する担持段階において用いられる。また、触媒調製溶液に溶解しているこれらの触媒金属原子は、最終的にはシフト触媒の触媒金属原子として機能する。
この触媒調製溶液を調製する段階では、まず、白金原子の供給源である白金化合物および助触媒原子の供給源である助触媒原子含有化合物を準備する。さらに、これらの化合物を溶解させるための溶媒を準備する。その後、準備した溶媒に触媒金属原子の供給源である白金化合物および助触媒原子含有化合物を添加し、必要であれば撹拌して、触媒調製溶液を調製する。この際、白金化合物が溶解した触媒調製溶液と助触媒原子含有化合物が溶解した触媒調製溶液とを別々に調製してもよく、白金化合物および助触媒原子含有化合物の双方が同時に溶解した触媒調製溶液を調製してもよい。例えば、後述する担持段階において共含浸法を採用する場合には、白金化合物およびコバルト化合物の双方が同時に溶解した触媒調製溶液を調製すればよい。
白金原子の供給源である白金化合物および助触媒原子の供給源である助触媒原子含有化合物としては、特に制限されないが、例えば、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、無機酸化物ゾル、有機金属塩などの化合物が例示されうる。これらの化合物は、入手が容易で触媒調製時の原料として広く用いられており、無機担体へ担持する際の取扱いも容易である。
触媒調製溶液の調製に用いられる溶媒としては、水やエタノール等が例示されるが、これらに制限されることはない。
触媒調製溶液中の白金原子および助触媒原子の濃度は特に制限されず、後述する担持段階において用いられる無機担体の量、所望の担持量、担持方法、および費用対効果等を考慮して、適宜調節されうる。
製造されるシフト触媒中に白金原子および助触媒原子以外の金属成分を添加する場合には、この段階において調製される触媒調製溶液中に所望の金属成分を同時に添加するとよい。その際には、先に例示したような種々の塩などの化合物の形態で適当な溶媒中に添加し、溶解させるとよい。場合によっては、さらに添加を希望する金属成分のみが溶解した触媒調製溶液を、白金原子および助触媒原子が溶解した触媒調製溶液とは別に調製してもよい。
続いて、上記で調製された触媒調製溶液に溶解している白金原子および助触媒原子を、上記で準備された無機担体に担持させる。
担持させるための具体的な手法としては、例えば、含浸法、共沈法、競争吸着法などの触媒調製分野において従来公知の手法が採用されうる。処理条件は、採用される手法に応じて適宜選択されうるが、通常は、室温で0.5〜10時間程度、無機担体と触媒調製溶液とを接触させればよい。この際、白金原子および助触媒原子を担持させる順序については特に制限はなく、いずれか一方を担持させた後、もう一方を担持させてもよい。あるいは、双方の成分を同時に担持させてもよい。本発明においては、触媒活性を向上させるという観点から、双方の成分を同時に担持させることが好ましい。
無機担体に触媒金属原子を担持させた後、必要に応じてこれを乾燥させる。乾燥させるための具体的な手法としては、例えば、自然乾燥、蒸発乾固法のほか、ロータリーエバポレータや沿送風乾燥機等を用いた乾燥などが採用されうる。乾燥時間は、採用される手法に応じて適宜設定されうる。場合によっては、この乾燥段階を省略し、後述の焼成段階において乾燥させることとしてもよい。
続いて、白金および助触媒原子が担持された無機担体を焼成する。焼成に用いられる装置や条件(焼成雰囲気、焼成温度、焼成時間)は特に制限されず、触媒調製分野において従来公知の知見が適宜参照されうる。一例を挙げると、焼成条件は、空気または加湿空気雰囲気下で、200℃〜600℃にて0.5〜10時間である。この焼成を経て、本発明の第1のシフト触媒が得られる。
上記の方法で得られたシフト触媒を所望の用途に採用する目的で、得られた触媒に対して、さらに粉砕や篩分けといった加工を施してもよい。
本発明のシフト触媒は、例えば、シフト反応器に配置される。本発明のシフト触媒が配置されたシフト反応器は、例えば、固体高分子型燃料電池に供給される水素リッチガス中のCOをシフト反応により選択的にCO2へと転化させるために用いられうる。よって、本願では、上記で説明した本発明のシフト触媒が配置されてなるシフト反応器が提供される。なお、本発明のシフト触媒がシフト反応器に配置される際の形態は特に制限されず、従来公知の技術やその改良技術が適宜採用されうる。例えば、本発明のシフト触媒を含むスラリーを調製し、このスラリーをハニカム担体に塗布して得られるハニカム担体の形態が例示される。
以下、本発明のシフト反応器について、図面を用いて詳細に説明する。図1は、車両に搭載された燃料改質式燃料電池システムのシステムフロー図である。
図1を参照しながら説明すると、まず、燃料タンクからメタノール、ガソリン、炭化水素系燃料などの燃料が供給される。前記燃料は気化器内において気化し、必要に応じて脱硫器(図示せず)によって硫黄分が除去される。気化した燃料は、続いて燃料改質触媒が配置されてなる改質器に供給され、通常は水蒸気を利用した水蒸気改質によって、水素リッチな改質ガスへと改質される。なお、改質器に酸素含有ガスを同時に供給することで部分酸化反応を併発させ、いわゆるオートサーマル改質により改質ガスを得ることも可能である。
得られた改質ガスは、本発明のシフト触媒が配置されてなる本発明のシフト反応器に送られ、シフト反応によりCO濃度が1.0体積%以下程度まで低減されうる。なお、CO濃度をこの程度まで低減しうるシフト触媒およびシフト反応器に、本発明の技術的範囲が制限されるわけではない。
CO濃度の低減された改質ガスは、続いてCO選択酸化触媒が配置されてなるCO選択酸化反応器に移送され、CO濃度がppmオーダーまで低減される。最終的に得られた水素リッチガスは、燃料電池の燃料極(アノード)に供給され、発電反応に用いられる。この際、燃料電池の空気極(カソード)には、酸化剤(通常は空気)が供給される。燃料電池において発電された電力は、駆動部において力学的エネルギに変換され、車両を駆動するために用いられうる。
上述したように、本発明のシフト触媒は、少ない貴金属量でも高空間速度条件下におけるシフト触媒活性に優れる。かようなシフト触媒を用いて改質ガス中のCOをCO2へと転化除去することによって、燃料電池に供給される水素リッチガス中のCO濃度が効率的に低減されうる。その結果、燃料電池に用いられる白金電極の寿命を延ばすことが可能となり、燃料電池自動車の実用化に大きく寄与しうる。
以上、本発明のシフト触媒の好ましい用途として、シフト反応器に配置されて燃料改質型燃料電池システムに用いられる場合を例に挙げて説明したが、本発明のシフト触媒の用途はこれに制限されず、COをシフト反応によりCO2へと転化除去するためのあらゆる用途に適用されうる。本発明のシフト触媒についての上記以外の用途としては、例えば、木質改質ガス中のCO除去、石炭燃焼時のCO除去などが挙げられる。
以下、実施例を用いて本発明の実施の形態をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は下記の実施例のみには制限されない。
<実施例1−1>
白金原子の供給源として、8.451質量%の白金を含有するジニトロジアミン白金錯塩を準備し、セリウム原子の供給源として硝酸セリウムを準備した。これらを溶媒である水に所定量添加し、触媒調製溶液を調製した。
白金原子の供給源として、8.451質量%の白金を含有するジニトロジアミン白金錯塩を準備し、セリウム原子の供給源として硝酸セリウムを準備した。これらを溶媒である水に所定量添加し、触媒調製溶液を調製した。
一方、無機担体として、Ce/Zr=68:32(モル比)のセリウム−ジルコニウム複合酸化物(比表面積:70m2/g)を準備した。
上記で調製した触媒調製溶液を、同じく上記で準備した無機担体に含浸させて、前記無機担体に白金およびセリウムを担持させた。この際、白金およびセリウムの担持量を、得られるシフト触媒粉末の全量に対してともに0.5質量%(それぞれ金属換算)となるように調節した。白金およびセリウムを担持させた無機担体を、150℃にて10時間乾燥後、電気炉中で400℃にて1時間焼成し、シフト触媒粉末を調製した。
上記で調製したシフト触媒粉末500gに塗布助剤としてアルミナゾル(アルミナに換算して10g相当量)を添加し、さらに水200mLを添加して、湿式粉砕することによりシフト触媒粉末スラリーを調製した。なお、粉砕は、市販のボール式振動ミルを用いて1時間行い、この際、ボール径、振幅、振動周波数等を制御することにより、スラリー中の触媒粉末の平均粒子径を1〜3μmに調整した。
0.12Lのコージェライト製ハニカムモノリス担体(400セル/インチ)に、上記で調製したシフト触媒粉末スラリーをコーティングし、150℃にて10時間乾燥後、空気中で500℃にて1時間焼成し、モノリス担持シフト触媒を完成させた。なお、前記モノリス担体へのシフト触媒粉末スラリーのコーティング量は、シフト触媒粉末換算で24g(200g/L)であった。
<実施例1−2>
シフト触媒粉末を調製する際のセリウム原料である硝酸セリウムの添加量を制御することにより、セリウムの担持量を、シフト触媒粉末の全量に対して1.0質量%(金属換算)となるように調節したこと以外は、前記実施例1−1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
シフト触媒粉末を調製する際のセリウム原料である硝酸セリウムの添加量を制御することにより、セリウムの担持量を、シフト触媒粉末の全量に対して1.0質量%(金属換算)となるように調節したこと以外は、前記実施例1−1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
<実施例1−3>
シフト触媒粉末を調製する際のセリウム原料である硝酸セリウムの添加量を制御することにより、セリウムの担持量を、シフト触媒粉末の全量に対して2.0質量%(金属換算)となるように調節したこと以外は、前記実施例1−1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
シフト触媒粉末を調製する際のセリウム原料である硝酸セリウムの添加量を制御することにより、セリウムの担持量を、シフト触媒粉末の全量に対して2.0質量%(金属換算)となるように調節したこと以外は、前記実施例1−1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
<実施例1−4>
シフト触媒粉末を調製する際のセリウム原料である硝酸セリウムの添加量を制御することにより、セリウムの担持量を、シフト触媒粉末の全量に対して3.0質量%(金属換算)となるように調節したこと以外は、前記実施例1−1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
シフト触媒粉末を調製する際のセリウム原料である硝酸セリウムの添加量を制御することにより、セリウムの担持量を、シフト触媒粉末の全量に対して3.0質量%(金属換算)となるように調節したこと以外は、前記実施例1−1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
<実施例1−5>
シフト触媒粉末を調製する際のセリウム原料である硝酸セリウムの添加量を制御することにより、セリウムの担持量を、シフト触媒粉末の全量に対して5.0質量%(金属換算)となるように調節したこと以外は、前記実施例1−1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
シフト触媒粉末を調製する際のセリウム原料である硝酸セリウムの添加量を制御することにより、セリウムの担持量を、シフト触媒粉末の全量に対して5.0質量%(金属換算)となるように調節したこと以外は、前記実施例1−1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
<実施例1−6>
シフト触媒粉末を調製する際のセリウム原料である硝酸セリウムの添加量を制御することにより、セリウムの担持量を、シフト触媒粉末の全量に対して10.0質量%(金属換算)となるように調節したこと以外は、前記実施例1−1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
シフト触媒粉末を調製する際のセリウム原料である硝酸セリウムの添加量を制御することにより、セリウムの担持量を、シフト触媒粉末の全量に対して10.0質量%(金属換算)となるように調節したこと以外は、前記実施例1−1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
<実施例2−1>
シフト触媒粉末を調製する際に、セリウムに代えてジルコニウムを担持させた(担持量:0.5質量%)こと以外は、実施例1−1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。なお、ジルコニウム原料としては、硝酸ジルコニウムを用いた。
シフト触媒粉末を調製する際に、セリウムに代えてジルコニウムを担持させた(担持量:0.5質量%)こと以外は、実施例1−1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。なお、ジルコニウム原料としては、硝酸ジルコニウムを用いた。
<実施例2−2>
シフト触媒粉末を調製する際のジルコニウム原料である硝酸ジルコニウムの添加量を制御することにより、ジルコニウムの担持量を、シフト触媒粉末の全量に対して1.0質量%(金属換算)となるように調節したこと以外は、前記実施例2−1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
シフト触媒粉末を調製する際のジルコニウム原料である硝酸ジルコニウムの添加量を制御することにより、ジルコニウムの担持量を、シフト触媒粉末の全量に対して1.0質量%(金属換算)となるように調節したこと以外は、前記実施例2−1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
<実施例3−1>
シフト触媒粉末を調製する際に、セリウムに代えてチタンを担持させた(担持量:0.5質量%)こと以外は、実施例1−1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。なお、チタン原料としては、シュウ酸チタニルアンモニウムを用いた。
シフト触媒粉末を調製する際に、セリウムに代えてチタンを担持させた(担持量:0.5質量%)こと以外は、実施例1−1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。なお、チタン原料としては、シュウ酸チタニルアンモニウムを用いた。
<実施例3−2>
シフト触媒粉末を調製する際のチタン原料であるシュウ酸チタニルアンモニウムの添加量を制御することにより、チタンの担持量を、シフト触媒粉末の全量に対して1.0質量%(金属換算)となるように調節したこと以外は、前記実施例3−1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
シフト触媒粉末を調製する際のチタン原料であるシュウ酸チタニルアンモニウムの添加量を制御することにより、チタンの担持量を、シフト触媒粉末の全量に対して1.0質量%(金属換算)となるように調節したこと以外は、前記実施例3−1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
<実施例4>
無機担体として、酸化セリウム(比表面積:130m2/g)を用いたこと以外は、前記実施例1−3と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
無機担体として、酸化セリウム(比表面積:130m2/g)を用いたこと以外は、前記実施例1−3と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
<実施例5>
無機担体として、酸化アルミニウム(比表面積:180m2/g)を用いたこと以外は、前記実施例1−3と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
無機担体として、酸化アルミニウム(比表面積:180m2/g)を用いたこと以外は、前記実施例1−3と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
<比較例1>
無機担体にセリウムを担持させず、白金のみを担持させたこと以外は、前記実施例1−1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
無機担体にセリウムを担持させず、白金のみを担持させたこと以外は、前記実施例1−1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
<比較例2>
無機担体として、酸化セリウム(比表面積:130m2/g)を用いたこと以外は、前記比較例1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
無機担体として、酸化セリウム(比表面積:130m2/g)を用いたこと以外は、前記比較例1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
<比較例3>
無機担体として、酸化アルミニウム(比表面積:180m2/g)を用いたこと以外は、前記比較例1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
無機担体として、酸化アルミニウム(比表面積:180m2/g)を用いたこと以外は、前記比較例1と同様の手法により、シフト触媒粉末の調製およびモノリス担持シフト触媒の調製を行った。
<触媒活性の評価試験>
上記の実施例および比較例において調製したモノリス担持シフト触媒について、COシフト反応に対する触媒活性の評価試験を行った。
上記の実施例および比較例において調製したモノリス担持シフト触媒について、COシフト反応に対する触媒活性の評価試験を行った。
まず、前記モノリス担持シフト触媒各36mLに対し、ガス空間速度(GHSV)50,000h−1で2%水素含有窒素雰囲気を流し、400℃にて1時間活性化処理を行った。次いで、前記触媒を窒素雰囲気下で200℃まで冷却し、昇温しながらガスクロマトグラフィにより出口ガスを分析した。この際、出口ガス温度は185℃であった。なお、全ての評価試験において、投入ガス組成は、CO/H2O/H2/CO2/N2=2.5/24/35/15/23.5体積%であり、反応ガスの流速は30L/minであった。よって、本試験における触媒サンプルに対するガス空間速度(GHSV)は、50,000h−1であった。
出口ガスの分析により得られた出口CO濃度を用いて、下記数式3によりCO転化率を算出した。結果を下記の表1に示す。
表1からわかるように、本発明のシフト触媒は、少ない貴金属使用量でも、高空間速度条件下における触媒活性に優れる。
また、助触媒濃度指数が所定の範囲内の値であると、触媒活性がさらに向上しうる。
Claims (10)
- 無機担体に、セリウム、ジルコニウム、およびチタンからなる群から選択される1種または2種以上の原子と白金原子とが担持されてなる、シフト触媒。
- 前記助触媒濃度指数Iは、2≦I≦15を満足する、請求項2に記載のシフト触媒。
- 前記助触媒濃度指数Iは、2≦I≦10を満足する、請求項3に記載のシフト触媒。
- 前記無機担体は、セリウム原子を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシフト触媒。
- 前記無機担体は、ジルコニウム、チタン、バナジウム、ニオブ、およびタンタルからなる群から選択される1種または2種以上の原子をさらに含有する、請求項5に記載のシフト触媒。
- 触媒の全量に対する前記白金原子の担持濃度は、0.01〜20質量%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のシフト触媒。
- 触媒の全量に対する前記セリウム、ジルコニウム、およびチタンからなる群から選択される1種または2種以上の原子の担持濃度は、0.1〜10質量%である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のシフト触媒。
- 無機担体を準備する段階と、
触媒金属原子が溶解した触媒調製溶液を調製する段階と、
前記触媒調製溶液に溶解している触媒金属原子を前記無機担体に担持させる段階と、
前記触媒金属原子が担持された前記無機担体を焼成する段階と、
を有する、シフト触媒の製造方法において、
前記触媒調製溶液には、前記触媒金属原子として、セリウム、ジルコニウム、およびチタンからなる群から選択される1種または2種以上の原子と白金原子とが溶解している、シフト触媒の製造方法。 - 前記無機担体は、セリウム原子を含有する、請求項9に記載の製造方法。
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JP2004229527A JP2006043608A (ja) | 2004-08-05 | 2004-08-05 | シフト触媒およびその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012020888A (ja) * | 2010-07-12 | 2012-02-02 | Honda Motor Co Ltd | 改質装置及びその製造方法 |
EP2079792B1 (en) | 2006-11-06 | 2015-08-05 | Agfa-Gevaert N.V. | Layer configuration with improved stability to sunlight exposure |
-
2004
- 2004-08-05 JP JP2004229527A patent/JP2006043608A/ja active Pending
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