JP2003133958A - チョッパ型アナログ−ディジタル変換器 - Google Patents

チョッパ型アナログ−ディジタル変換器

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JP2003133958A
JP2003133958A JP2001331132A JP2001331132A JP2003133958A JP 2003133958 A JP2003133958 A JP 2003133958A JP 2001331132 A JP2001331132 A JP 2001331132A JP 2001331132 A JP2001331132 A JP 2001331132A JP 2003133958 A JP2003133958 A JP 2003133958A
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Japan
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switch
voltage
analog
inverter
ground potential
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JP2001331132A
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Hirohide Naezaki
浩秀 苗崎
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チョッパ型A/D変換器において、消費電力
を低減するとともに精度の低下を防止する。 【解決手段】 比較器20は、インバータ回路と、イン
バータ回路の入力端に接続されたコンデンサと、コンデ
ンサに交互に基準電圧及びアナログ入力電圧を与える第
1及び第2スイッチと、インバータ回路の入力端と出力
端とを短絡させるスイッチ(インバータスイッチ)とを
有しており、予め定められたタイミングでこれらスイッ
チを制御してインバータ回路から出力信号を得る。比較
器をパワーセーブ状態とする際、セレクタ21及び22
によって電源電圧及びグランド電位がそれぞれ基準電圧
及びアナログ入力電圧として比較器に与えられる。そし
て、インバータ回路の出力信号がグランド電位となった
際、第1及び第2のスイッチとインバータスイッチの制
御を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はチョッパ型アナロ
グ−ディジタル(A/D)変換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来のチョッパ型A/D変換器
に用いられる比較器を示す回路図である。図において、
11はコンデンサ、12はインバータ回路、13〜15
はアナログスイッチであり、コンデンサ11の一端(図
中左端)は、アナログスイッチ13を介してアナログ入
力信号端子(アナログ入力端子)13aに接続されると
ともに、アナログスイッチ14を介して基準信号入力端
子(基準入力端子)14aに接続されている。そして、
コンデンサ11には後述するタイミングで交互にアナロ
グ入力信号(アナログ入力電圧VIN)及び基準信号
(基準電圧VREF)が与えられる。インバータ回路1
2には並列にアナログスイッチ15が接続され、インバ
ータ回路12は出力端子12aに接続されている。そし
て、アナログスイッチ13〜15は後述するタイミング
でオンオフ制御される。
【0003】次に動作について説明する。図6〜図8を
参照して、まず、クロック信号の第1のタイミング時間
によって、アナログスイッチ13及び15がオンされ、
アナログスイッチ14がオフされると(図6参照)、コ
ンデンサ11の一端(a点)にアナログ電圧VINが与
えられる。これによって、図7(a)に示すように、コ
ンデンサ11の入力側電位(a点の電位)は、アナログ
電圧VINのレベルとなる。一方、アナログスイッチ1
5がオンしているから、図7(b)に示すように、コン
デンサ11の他端の電位(b点の電位)はインバータ回
路12の閾値電圧Vthとなり、そして、コンデンサ1
3には、VINとVthとの差分に相当する電荷が充電
されることになる。この際、インバータ回路12の出力
側(c点)は閾値電圧Vthのレベルとなる。
【0004】次に、クロック信号の第2のタイミング時
間によって、アナログスイッチ13及び15がオフさ
れ、アナログスイッチ14がオンされると(図8参
照)、コンデンサ11の一端(a点)に基準電圧V
REFが与えられる。これによって、図7(a)に示す
ように、コンデンサ11の入力側電位(a点の電位)
は、基準電圧VREFのレベルとなる。図7に示す例で
は、基準電圧VREF>アナログ入力電圧VINである
から、図7(b)に示すように、コンデンサ11の他端
(b点)の電位は閾値電圧Vthよりも高くなって、つ
まり、b点の電位はVth+α(α=VREF
IN)となって、この結果、インバータ回路12の出
力側(c点)はロウレベルとなる(図7(c))。
【0005】再び、クロック信号の第3のタイミング時
間によって、アナログスイッチ13及び15がオンさ
れ、アナログスイッチ14がオフされると、コンデンサ
11の一端(a点)にアナログ電圧VINが与えられ
る。その結果、コンデンサ11には、VIN−Vth
相当する電荷が充電されることになる。
【0006】そして、クロック信号の第4のタイミング
時間によって、アナログスイッチ13及び15がオフさ
れ、アナログスイッチ14がオンされると、コンデンサ
11の一端に基準電圧VREFが与えられる。ここで、
基準電圧VREF<アナログ入力電圧VINであれば、
b点の電位は閾値電圧Vthよりも低くなって、つま
り、b点の電位はVth−αとなって、インバータ回路
12の出力側(c点)はハイレベルとなる。
【0007】上述のようにして、アナログスイッチ13
及び14をオンオフ制御して、交互にアナログ電圧V
IN及び基準電圧VREFをコンデンサ11に印加する
とともに、アナログスイッチ15をオンオフ制御して、
基準電圧VREFとアナログ電圧VINとを比較して、
出力端子12aにインバータ出力信号を出力する。
【0008】ところで、図5に示すチョッパ型比較器に
おいては、コンデンサ11の他端(b点)の電位がV
th±αとなる関係上、パワーセーブ時において、不可
避的にインバータ回路12に貫通電流が流れてしまい、
この結果、A/D変換器における消費電力が増大してし
まうことになる。
【0009】上述のような不具合を防止するため、つま
り、パワーセーブを行うため、図9に示すチョッパ型比
較器が知られている。図9において、図5に示す構成要
素と同一の構成要素について同一の参照番号を付す(な
お、図9においては、アナログスイッチ13及び14は
省略されている)。図9では、コンデンサ11の他端
(b点)がスイッチ16を介して接地されており、これ
によって、インバータ回路12の入力側を強制的にグラ
ンド電位(Lレベル)としている。つまり、アナログ入
力電圧VIN及び基準電圧VREFがともに印加されて
ない状態で、アナログスイッチ15がオフされている際
に、スイッチ16をオンして、インバータ回路12の入
力側を強制的にグランド電位とする。これによって、イ
ンバータ回路12に貫通電流が流れることを防止してい
る。なお、インバータ回路12の入力側をグランド電位
とする代わりに、インバータ回路の入力側を電源電圧
(V )の電位として、貫通電流を防止することも行
われている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来のチョッパ型比較
器は以上のように構成されているので、インバータ回路
12の入力側を強制的にグランド電位とするスイッチ1
6が設けられていることから、スイッチ16を介してコ
ンデンサ12に蓄積された電荷が流れることになって、
コンデンサ11の他端(b点)における電位が変動する
ことになる(言い換えると、スイッチ16が容量成分と
して作用し、b点における電位が変動する)。その結
果、図9に示すチョッパ型比較器をA/D変換器に用い
ると、A/D変換器の精度が低下してしまうという課題
があった。
【0011】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、消費電力を低減するとともに精度
の低下を防止できるチョッパ型A/D変換器を得ること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係るチョッパ
型アナログ−ディジタル変換器は、インバータ入力端と
インバータ出力端を有するインバータ回路と、インバー
タ入力端に接続されたコンデンサと、コンデンサに交互
に基準電圧及びアナログ入力電圧を与える第1のスイッ
チ手段と、インバータ入力端とインバータ出力端とを短
絡させる第2のスイッチ手段とを有し、予め定められた
タイミングで第1及び第2のスイッチ手段が制御されて
インバータ出力端からインバータ出力信号を得る比較器
を備えるチョッパ型アナログ−ディジタル変換器におい
て、比較器をパワーセーブ状態とする際、第1のスイッ
チ手段に電源電圧及びグランド電位をそれぞれ基準電圧
及びアナログ入力電圧として与えるセレクタ手段と、イ
ンバータ出力信号がグランド電位となった際、第1及び
第2のスイッチ手段の制御を停止する制御手段とを有す
るものである。
【0013】この発明に係るチョッパ型アナログ−ディ
ジタル変換器は、セレクタ手段が、電源電圧及びグラン
ド電位をそれぞれ基準電圧及びアナログ入力電圧として
与える代わりにそれぞれアナログ入力電圧及び基準電圧
として第1のスイッチ手段に与えており、制御手段が、
インバータ出力信号が電源電圧となると、第1及び第2
のスイッチ手段の制御を停止するものである。
【0014】この発明に係るチョッパ型アナログ−ディ
ジタル変換器は、第1のスイッチ手段が、コンデンサに
接続された第1のスイッチと、コンデンサに接続された
第2のスイッチとを有し、セレクタ手段が、電源電圧及
び基準電圧を選択的に第1のスイッチを与える第1のセ
レクタと、グランド電位及びアナログ入力電圧を選択的
に第2のスイッチに与える第2のセレクタとを有し、制
御手段が、比較器をパワーセーブ状態とする際、第1及
び第2のセレクタを制御して電源電圧及びグランド電位
をそれぞれ第1及び第2のスイッチに与えるものであ
る。
【0015】この発明に係るチョッパ型アナログ−ディ
ジタル変換器は、第1及び第2のスイッチが、交互に開
閉制御され、第1及び第2のスイッチの開閉制御に応じ
て第2のスイッチ手段が開閉制御されるものである。
【0016】この発明に係るチョッパ型アナログ−ディ
ジタル変換器は、第1のスイッチ及び第2のスイッチ手
段が閉じられた際、第2のスイッチが開かれ、第1のス
イッチ及び第2のスイッチ手段が開かれた際、第2のス
イッチが閉じられるものである。
【0017】この発明に係るチョッパ型アナログ−ディ
ジタル変換器は、制御手段が、パワーセーブ状態となっ
た後、予め規定された時間が経過する毎に、第1及び第
2のスイッチ手段を予め定められたタイミングで制御し
てコンデンサに電源電圧及びグランド電位を一度だけ交
互に与えるものである。
【0018】この発明に係るチョッパ型アナログ−ディ
ジタル変換器は、予め規定された時間が、インバータ回
路を構成するトランジスタのリーク電流とコンデンサに
蓄積された電荷量に応じて定められるものである。
【0019】この発明に係るチョッパ型アナログ−ディ
ジタル変換器は、インバータ入力端とインバータ出力端
を有するインバータ回路と、インバータ入力端に接続さ
れたコンデンサと、コンデンサに交互に基準電圧及びア
ナログ入力電圧を与える第1のスイッチ手段と、インバ
ータ入力端とインバータ出力端とを短絡させる第2のス
イッチ手段とを有し、予め定められたタイミングで第1
及び第2のスイッチ手段が制御されてインバータ出力端
からインバータ出力信号を得る比較器を複数備えるチョ
ッパ型アナログ−ディジタル変換器において、比較器の
各々をパワーセーブ状態とする際、比較器の各々の第1
のスイッチ手段に電源電圧及びグランド電位をそれぞれ
基準電圧及びアナログ入力電圧として与えるセレクタ手
段と、比較器の各々のインバータ出力信号がグランド電
位となった際、比較器の各々の第1及び第2のスイッチ
手段の制御を停止する制御手段とを有するものである。
【0020】この発明に係るチョッパ型アナログ−ディ
ジタル変換器は、セレクタ手段が、電源電圧及びグラン
ド電位をそれぞれ基準電圧及びアナログ入力電圧として
与える代わりにそれぞれアナログ入力電圧及び基準電圧
として比較器の各々の第1のスイッチ手段に与えてお
り、制御手段が、比較器の各々のインバータ出力信号が
電源電圧となると、比較器の各々について第1及び第2
のスイッチ手段の制御を停止するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1において、20は比較器、21及び
22はセレクタであり、比較器20は図5に示す比較器
と同様の構成を有している。図5に示す基準入力端子1
4aはセレクタ21に接続されており、アナログ入力端
子13aはセレクタ22に接続されている。セレクタ2
1及び22は後述するようにして切り替え制御されて、
セレクタ21によって選択的に基準電圧VREF及び電
源電圧VDDが基準入力端子14aに与えられる。一
方、セレクタ22によって、選択的にアナログ入力V
IN及びグランド電位GNDがアナログ入力端子13a
に与えられる。
【0022】次に動作について説明する。図1、図2及
び図5を参照して、ここでは、比較器20は図5で説明
したようにして動作するものとする。このチョッパ型A
/D変換器では、パワーセーブとする際、セレクタ21
及び22によってそれぞれ電源電圧VDD及びグランド
電位GNDが選択される。セレクタ21及び22によっ
てそれぞれ電源電圧VDD及びグランド電位GNDが選
択されている際、アナログスイッチ13及び15がオン
され、アナログスイッチ14がオフされと、図2(a)
に示すように、コンデンサ11の一端(a点)はグラン
ド電位GNDとなる。一方、アナログスイッチ15がオ
ンしているから、図2(b)に示すように、コンデンサ
11の他端の電位(b点の電位)はインバータ回路12
の閾値電圧Vthとなり、そして、コンデンサ13に
は、グランド電位GNDと閾値電圧Vthとの差分に相
当する電荷が充電されることになる。この際、インバー
タ回路12の出力側(c点)はV thのレベルとなる。
アナログスイッチ(第1のスイッチ)13及びアナログ
スイッチ(第2のスイッチ)14は第1のスイッチ手段
として作用し、アナログスイッチ15は第2のスイッチ
手段として作用する。
【0023】次に、アナログスイッチ13及び15がオ
フされ、アナログスイッチ14がオンされると、コンデ
ンサ11の一端(a点)に電源電圧VDDが与えられ
る。これによって、図2(a)に示すように、コンデン
サ11の入力側電位(a点の電位)は、電源電圧VDD
のレベルとなる。電源電圧VDD>グランド電位GND
であるから、図2(b)に示すように、コンデンサ11
の他端(b点)の電位は閾値電圧Vthよりも高くなっ
て、つまり、b点の電位はVth+VDDとなって、こ
の結果、インバータ回路12の出力はロウレベル(グラ
ンド電位GND)となる(図2(c))。
【0024】この状態においては、インバータ回路12
の出力側はグランド電位GNDであるから、インバータ
回路12に貫通電流は流れない。しかも、図示のチョッ
パ型A/D変換器では、比較器内部でインバータ回路の
入力側を強制的にグランド電位としていないから、つま
り、比較器20には、インバータ回路12の入力側を強
制的にグランド電位とするためのスイッチが設けられて
いないから、スイッチが容量成分として作用し、インバ
ータ回路12の入力側における電位が変動することがな
い。その結果、A/D変換器の精度が低下することがな
い。
【0025】上述のようにして、図1に示すチョッパ型
A/D変換器では、インバータ回路12の出力側がグラ
ンド電位となると、クロック信号を停止してパワーセー
ブ状態と同様の状態となる。つまり、セレクタ21及び
22(セレクタ手段)によってそれぞれ電源電圧VDD
及びグランド電位GNDが選択されると、パワーセーブ
状態となる。
【0026】なお、セレクタ21で電源電圧VDDが選
択されている際、セレクタ22によってグランド電位G
NDが選択される。一方、セレクタ21で基準電圧V
REFが選択されている際には、セレクタ22によって
アナログ入力電圧VINが選択される。
【0027】ところで、上述のようにして、パワーセー
ブ状態となった際には、インバータ回路12を構成する
トランジスタにはリーク電流が流れる状態で安定する。
この際、インバータ回路12の入力側の電圧はコンデン
サ11に蓄えられた電荷によって保持されることにな
る。理想的なトランジスタではリーク電流が流れないの
で、インバータ回路12の入力側電圧は所定の電圧値以
上(コンデンサ11に蓄積された電荷に対応する電圧
値)に保持されるが、前述のように、実際には極めて微
弱なリーク電流がトランジスタに流れるので、コンデン
サ11に蓄積された電荷は徐々に放電されることにな
る。このため、インバータ回路12の入力側電圧が所定
の電圧値以下となってしまう。
【0028】そこで、トランジスタのリーク電流とコン
デンサ11に蓄えられた電荷量とに基づいて、パワーセ
ーブ状態となった後前述の所定の電圧値が保持できなく
なるまで時間(予め規定された時間T)を求めて、この
時間内にA/D変換器を動作させてコンデンサ11に電
荷を蓄積するようにする。
【0029】図3及び図5を参照して、クロック信号C
LKのタイミングCLKT1(図3(a))によって、
図2で説明したようにして、コンデンサ11の他端(b
点)の電位をVth+VDDとすると(図3(b))、
インバータ回路12の出力側はグランド電位GNDとな
る(図3(c))。このようにして、コンデンサ11を
充電した後、予め規定された時間Tが経過すると、クロ
ック信号CLKを送出して、タイミングCLKT2で、
図2で説明したようにして、コンデンサ11の他端(b
点)の電位をVth+VDDとして(図3(b))、イ
ンバータ回路12の出力側をグランド電位GNDとする
(図3(c))。
【0030】このようにして、パワーセーブ中において
も、予め規定された時間T毎にA/D変換器を動作させ
るようにすれば、インバータ回路12の入力側電圧を所
定の電圧値以上に保持することができる。
【0031】なお、パワーセーブ状態におけるクロック
信号CLKの送出制御はコントローラ(制御手段:図示
せず)によって行われ、コントローラは、例えば、イン
バータ回路12の出力側がグランド電位となると、クロ
ック信号の送出を停止して、パワーセーブ状態とし、こ
の状態から前述の予め規定された時間Tが経過すると、
クロック信号CLKを送出して再びコンデンサ11への
充電を行う。
【0032】また、セレクタ21及び22の切り替え制
御はコントローラによって行われる。コントローラは、
A/D変換器をパワーセーブ状態としようとする際に
は、セレクタ21及び22を切り替え制御して、セレク
タ21を介して比較器20に電源電圧VDDを与え、セ
レクタ22でグランド電位GNDを比較器20に与え
る。そして、前述のようにして、インバータ回路12の
出力側がグランド電位となるとクロック信号CLKの送
出が停止されて、パワーセーブ状態となる。
【0033】図1に示す例では、セレクタ21が選択的
に電源電圧VDD及び基準電圧V EFを切り替え、セ
レクタ22が選択的にグランド電位GND及びアナログ
入力電圧VINを切り替える例について説明したが、セ
レクタ21によってグランド電位GNDを基準入力端子
14aに与え、セレクタ22によって電源電圧VDD
アナログ入力端子13aに与えるようにしてもよい。
【0034】この際には、アナログスイッチ13及び1
5がオンされ、アナログスイッチ14がオフされと、コ
ンデンサ11の一端(a点)は電源電圧VDDとなる。
一方、アナログスイッチ15がオンしているから、コン
デンサ11の他端の電位(b点の電位)はインバータ回
路12の閾値電圧Vthとなり、そして、コンデンサ1
3には、電源電圧VDDと閾値電圧Vthとの差分に相
当する電荷が充電されることになる。
【0035】次に、アナログスイッチ13及び15がオ
フされ、アナログスイッチ14がオンされると、コンデ
ンサ11の一端(a点)はグランド電位GNDとなる。
電源電圧VDD>グランド電位GNDであるから、コン
デンサ11の他端(b点)の電位は閾値電圧Vthより
も低くなって、つまり、b点の電位はVth−VDD
なって、この結果、インバータ回路12の出力はハイレ
ベル(電源電圧)となる。
【0036】この状態においては、インバータ回路12
の出力側は電源電圧であるから、インバータ回路12に
貫通電流は流れず、しかも前述のようにA/D変換器の
精度が低下することがない。
【0037】以上のように、実施の形態1によれば、パ
ワーセーブ状態の際、比較器のインバータ回路の出力側
をグランド電位又は電源電圧としたから、インバータ回
路に貫通電流が流れることなく、その結果、消費電力を
低減することができる。
【0038】さらに、スイッチ等によって、比較器内部
でインバータ回路の入力側を強制的にグランド電位とし
ていないから、スイッチが容量成分として作用し、イン
バータ回路の入力側における電位が変動することがな
い。その結果、A/D変換器の精度が低下することがな
い。
【0039】実施の形態2.実際にチョッパ型A/D変
換器を構成する際には、複数のチョッパ型比較器が一つ
の基板(一つのチップ)上に搭載される。図4はその一
例を示す図であり、図4において、31〜3N(Nは2
以上の整数)は比較器、41〜4M(M=N+1)は抵
抗器である。抵抗器41〜4Mは直列に接続されて抵抗
回路を構成しており、抵抗器41はセレクタ21aに接
続されている。セレクタ21aは選択的に基準電圧V
REF及び電源電圧VDDを抵抗器41に接続する。同
様に、抵抗器4Mはセレクタ21bに接続されており、
セレクタ21bは選択的に基準電圧VREF及び電源電
圧VDDを抵抗器4Mに接続する。比較器3n(nは1
以上Nまでの整数)は抵抗器4(m−1)と抵抗器4m
(mは2以上Mまでの整数)との接続点に接続され、さ
らに、比較器3nはセレクタ22を介して選択的にアナ
ログ入力電圧VIN及びグランド電位GNDに接続され
る。
【0040】比較器31〜3Nの各々は、図1で説明し
た比較器20と同一の構成を有しており、比較器3nの
アナログ入力端子13aがセレクタ22に接続され、比
較器3nの基準入力端子14aが抵抗器4(m−1)と
抵抗器4m(mは2以上Mまでの整数)との接続点に接
続される。抵抗器41〜4Mは同一の抵抗値を有してい
るから、前述のように抵抗器41及び4Mに選択的に基
準電圧VREF及び電源電圧VDDが与えられると、各
比較器31〜3Nの基準入力端子14aに与えられる電
圧値は同一の値となる。つまり、各比較器31〜3Nの
基準入力端子14aには抵抗回路で分圧された電圧が入
力されるが、抵抗器41〜4Mは同一の抵抗値を有し、
しかも抵抗器41及び4Mにそれぞれ基準電圧VREF
又は電源電圧VDDが入力されるから、各比較器31〜
3Nの基準入力端子14aに与えられる電圧値は同一の
値となる。
【0041】次に動作について説明する。図4において
は、セレクタ21a及び21bは連動しており、パワー
セーブ状態とする際には、図1で説明したようにして、
セレクタ21a及び21bが電源電圧VDD側に切り替
えられ、セレクタ22がグランド電位GND側に切り替
えられる。そして、各比較器31〜3Nは、図1で関連
して説明したようにして、比較器31〜3N内のアナロ
グスイッチが切り替えられて、インバータ回路の出力側
がグランド電位となって、図4に示すA/D変換装置は
パワーセーブ状態となる。
【0042】この際、図3で説明したように、コントロ
ーラによってクロック信号の制御(つまり、各比較器3
1〜3N内のアナログスイッチの切り替え制御)及びセ
レクタ21a、21b、及び22の切り替え制御が行わ
れることになる。なお、図1に関連して説明したよう
に、セレクタ21a及び21bが基準電圧VREF及び
グランド電位GNDを選択的に各比較器31〜3Nに与
え、セレクタ22がアナログ入力電圧VIN及び電源電
圧VDDを選択的に各比較器31〜3Nに与えるように
してもよい。
【0043】さらには、セレクタ21及び22を備え
て、セレクタ21を介して選択的に基準電圧VREF
び電源電圧VDDを各比較器31〜3Nに与え、セレク
タ22を介して選択的にアナログ入力電圧VIN及びグ
ランド電位GNDを選択的に各比較器31〜3Nに与え
るようにしてもよい(つまり、抵抗回路を不要とす
る)。
【0044】このように、図4に示す例では、複数のチ
ョッパ型比較器を一つのチップに搭載するようにしたか
ら、セレクタの数が削減できる。また、セレクタの数が
少ないから、製造プロセスにおけるセレクタのばらつき
(性能のばらつき)を低減することができることにな
る。
【0045】以上のように、実施の形態2によれば、パ
ワーセーブ状態の際、各比較器のインバータ回路の出力
側をグランド電位又は電源電圧としたから、各インバー
タ回路に貫通電流が流れることなく、その結果、消費電
力を低減することができる。
【0046】さらに、スイッチ等によって、各比較器内
部でインバータ回路の入力側を強制的にグランド電位と
していないから、スイッチが容量成分として作用し、イ
ンバータ回路の入力側における電位が変動することがな
い。その結果、各比較器の精度が低下することがない。
【0047】また、複数のチョッパ型比較器を一つのチ
ップに搭載するようにしたから、セレクタの数を削減す
ることができる。
【0048】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、比較
器をパワーセーブ状態とする際、電源電圧及びグランド
電位をそれぞれ基準電圧及びアナログ入力電圧として比
較器に与えて、インバータ回路の出力がグランド電位と
なった際、比較器内部のスイッチ制御を停止する、つま
り、クロック信号を停止するようにしたので、インバー
タ回路に貫通電流が流れることなく、その結果、消費電
力を低減することができるという効果がある。
【0049】さらに、スイッチ等によって、比較器内部
でインバータ回路の入力側を強制的にグランド電位とし
ていないので、スイッチが容量成分として作用し、イン
バータ回路の入力側における電位が変動することがな
く、A/D変換器自体の精度が低下することがないとい
う効果がある。
【0050】この発明によれば、パワーセーブ状態とな
った後、予め規定された時間が経過する毎に比較器内部
のスイッチを予め定められたタイミングで制御して(ク
ロック信号を供給して)、コンデンサに電源電圧及びグ
ランド電位を一度だけ交互に与えるので、パワーセーブ
状態となった後においても、インバータ回路を構成する
トランジスタのリーク電流に起因するインバータ回路の
入力側電位の低下を防止することができるという効果が
ある。
【0051】この発明によれば、複数の比較器を有する
A/D変換器において、各比較器の各々をパワーセーブ
状態とする際、電源電圧及びグランド電位をそれぞれ基
準電圧及びアナログ入力電圧として各比較器に与えて、
各インバータ回路の出力がグランド電位となった際、各
比較器内部のスイッチ制御を停止する、つまり、クロッ
ク信号を停止するようにしたので、インバータ回路に貫
通電流が流れることなく、その結果、消費電力を低減す
ることができるという効果がある。さらに、スイッチ等
によって、比較器内部でインバータ回路の入力側を強制
的にグランド電位としていないので、スイッチが容量成
分として作用し、インバータ回路の入力側における電位
が変動することがなく、A/D変換器自体の精度が低下
することがないという効果がある。
【0052】また、複数のチョッパ型比較器を一つのチ
ップに搭載して、各比較器に対して電源電圧、基準電
圧、アナログ入力電圧、及びグランド電位を選択的に与
えるようにしたので、セレクタの数を削減することがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるチョッパ型A
/D変換器を示すブロック図である。
【図2】 図1に示すチョッパ型A/D変換器のパワー
セーブ動作を説明するためのタイミング図である。
【図3】 図1に示すチョッパ型A/D変換器のパワー
セーブ制御を説明するためのタイミング図である。
【図4】 この発明の実施の形態2によるチョッパ型A
/D変換器を示すブロック図である。
【図5】 従来のチョッパ型A/D変換器を示す回路図
である。
【図6】 図5に示すチョッパ型A/D変換器における
スイッチ開閉制御を示す図である。
【図7】 図5に示すチョッパ型A/D変換器の動作を
説明するためのタイミング図である。
【図8】 図5に示すチョッパ型A/D変換器における
スイッチ開閉制御を示す図である。
【図9】 図5に示すチョッパ型A/D変換器において
インバータ回路の入力側をスイッチを介して接地した状
態を示す図である。
【符号の説明】
11 コンデンサ、12 インバータ回路、13〜15
アナログスイッチ、13a アナログ入力端子、14
a 基準入力端子、20,31〜3N 比較器、21,
21a,21b,22 セレクタ、41〜4M 抵抗
器。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インバータ入力端とインバータ出力端を
    有するインバータ回路と、前記インバータ入力端に接続
    されたコンデンサと、前記コンデンサに交互に基準電圧
    及びアナログ入力電圧を与える第1のスイッチ手段と、
    前記インバータ入力端と前記インバータ出力端とを短絡
    させる第2のスイッチ手段とを有し、予め定められたタ
    イミングで前記第1及び第2のスイッチ手段が制御され
    て前記インバータ出力端からインバータ出力信号を得る
    比較器を備えるチョッパ型アナログ−ディジタル変換器
    において、 前記比較器をパワーセーブ状態とする際、前記第1のス
    イッチ手段に電源電圧及びグランド電位をそれぞれ前記
    基準電圧及び前記アナログ入力電圧として与えるセレク
    タ手段と、 前記インバータ出力信号が前記グランド電位となった
    際、前記第1及び第2のスイッチ手段の制御を停止する
    制御手段とを備えたことを特徴とするチョッパ型アナロ
    グ−ディジタル変換器。
  2. 【請求項2】 セレクタ手段は、電源電圧及びグランド
    電位をそれぞれ基準電圧及びアナログ入力電圧として与
    える代わりにそれぞれ前記アナログ入力電圧及び前記基
    準電圧として第1のスイッチ手段に与えており、 制御手段は、インバータ出力信号が前記電源電圧となる
    と、前記第1及び第2のスイッチ手段の制御を停止する
    ことを特徴とする請求項1記載のチョッパ型アナログ−
    ディジタル変換器。
  3. 【請求項3】 第1のスイッチ手段は、コンデンサに接
    続された第1のスイッチと、前記コンデンサに接続され
    た第2のスイッチとを有し、 セレクタ手段は、電源電圧及び基準電圧を選択的に前記
    第1のスイッチを与える第1のセレクタと、グランド電
    位及びアナログ入力電圧を選択的に前記第2のスイッチ
    に与える第2のセレクタとを有し、 制御手段は、比較器をパワーセーブ状態とする際、前記
    第1及び前記第2のセレクタを制御して前記電源電圧及
    び前記グランド電位をそれぞれ前記第1及び前記第2の
    スイッチに与えることを特徴とする請求項1記載のチョ
    ッパ型アナログ−ディジタル変換器。
  4. 【請求項4】 第1及び第2のスイッチは、交互に開閉
    制御され、前記第1及び前記第2のスイッチの開閉制御
    に応じて第2のスイッチ手段が開閉制御されることを特
    徴とする請求項3記載のチョッパ型アナログ−ディジタ
    ル変換器。
  5. 【請求項5】 第1のスイッチ及び第2のスイッチ手段
    が閉じられた際、第2のスイッチが開かれ、前記第1の
    スイッチ及び前記第2のスイッチ手段が開かれた際、前
    記第2のスイッチが閉じられることを特徴とする請求項
    4記載のチョッパ型アナログ−ディジタル変換器。
  6. 【請求項6】 制御手段は、パワーセーブ状態となった
    後、予め規定された時間が経過する毎に、第1及び第2
    のスイッチ手段を予め定められたタイミングで制御して
    コンデンサに電源電圧及びグランド電位を一度だけ交互
    に与えることを特徴とする請求項1記載のチョッパ型ア
    ナログ−ディジタル変換器。
  7. 【請求項7】 予め規定された時間は、インバータ回路
    を構成するトランジスタのリーク電流とコンデンサに蓄
    積された電荷量に応じて定められることを特徴とする請
    求項6記載のチョッパ型アナログ−ディジタル変換器。
  8. 【請求項8】 インバータ入力端とインバータ出力端を
    有するインバータ回路と、前記インバータ入力端に接続
    されたコンデンサと、前記コンデンサに交互に基準電圧
    及びアナログ入力電圧を与える第1のスイッチ手段と、
    前記インバータ入力端と前記インバータ出力端とを短絡
    させる第2のスイッチ手段とを有し、予め定められたタ
    イミングで前記第1及び第2のスイッチ手段が制御され
    て前記インバータ出力端からインバータ出力信号を得る
    比較器を複数備えるチョッパ型アナログ−ディジタル変
    換器において、 前記比較器の各々をパワーセーブ状態とする際、前記比
    較器の各々の前記第1のスイッチ手段に電源電圧及びグ
    ランド電位をそれぞれ前記基準電圧及び前記アナログ入
    力電圧として与えるセレクタ手段と、 前記比較器の各々のインバータ出力信号が前記グランド
    電位となった際、前記比較器の各々の第1及び第2のス
    イッチ手段の制御を停止する制御手段とを備えたことを
    特徴とするチョッパ型アナログ−ディジタル変換器。
  9. 【請求項9】 セレクタ手段は、電源電圧及びグランド
    電位をそれぞれ基準電圧及びアナログ入力電圧として与
    える代わりにそれぞれ前記アナログ入力電圧及び前記基
    準電圧として比較器の各々の第1のスイッチ手段に与え
    ており、 制御手段は、前記比較器の各々のインバータ出力信号が
    前記電源電圧となると、前記比較器の各々について第1
    及び第2のスイッチ手段の制御を停止することを特徴と
    する請求項8記載のチョッパ型アナログ−ディジタル変
    換器。
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