JP2003132579A - 光学ヘッド装置 - Google Patents
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Abstract
状が楕円形状となるのを防止することができる光学ヘッ
ド装置を提供する。 【解決手段】 平行光とされたレーザ光を光源部から偏
光ビームスプリッタ(BS)に向けて出射し、このBS
を透過したビームを、上記BS側に孔状のアパーチャが
設けられたレンズ部によりディスク上に集光させる一
方、このディスクからの反射光を上記レンズ部により平
行光とし、この平行光を上記BSで反射させることによ
って受光部に入射させるように構成された光学ヘッド装
置であって、上記光源部と上記レンズ部との間には、上
記レンズ部に入射するビームに対して、その光路におけ
る光軸を含む平面により2分割された第1の領域および
第2の領域をそれぞれ通る直線偏光光が互いに直交する
偏光面を有するように変換するビーム変換手段が設けら
れており、上記アパーチャは、楕円形状を呈しており、
その短軸で2分割した2つの半楕円形領域がそれぞれ上
記第1の領域および上記第2の領域と対応するように配
置されていることを特徴とする。
Description
記録された情報を読み取る機能を有する光ディスク装
置、あるいは光ディスク上に情報を書き込む機能がさら
に付加された光磁気ディスク装置に適用される光学ヘッ
ド装置に関する。
装置などのディスク装置は、レーザ光を光ディスクに向
けて照射し、その反射光を受光部に入射させるように構
成された光学ヘッド装置を備えており、受光部に入射し
た光から光ディスク上に記録された情報を読み取るよう
に構成されている。図11に、この種の光学ヘッド装置
の一例を模式的に示す。この従来の光学ヘッド装置10
0は、光源部1と、整形プリズム9と、偏光ビームスプ
リッタ102と、レンズ部103とを備えている。な
お、受光部Jは、偏光ビームスプリッタ102の左側に
備えられている。
レーザ素子から発せられるレーザ光を平行光束光とし、
これを偏光ビームスプリッタ102に向けて出射するよ
うに構成されている。半導体レーザ素子から出射するレ
ーザ光は、一般に、その断面形状が楕円形状を呈してお
り、上記整形プリズム9は、このようなレーザ光を透過
させることによって、偏光ビームスプリッタ102に入
射する光の断面形状を略真円形状にすることができるよ
うに構成されている。また、光源部1から出射したレー
ザ光は、主として直線偏光光(この従来例ではP偏光光
とする)からなり、偏光ビームスプリッタ102は、P
偏光光の一部を透過させる一方、その残りを反射するよ
うに(すなわちP偏光光の一部のみを透過させるよう
に)構成された半透膜121を有している。また、レン
ズ部103は、所定の焦点距離を有する対物レンズ13
1と、真円形状を呈した孔状のアパーチャ132とを備
えている。
光学ヘッド装置100では、光源部1から出射したレー
ザ光R1′は、図11に示すように、整形プリズム9に
より断面形状が略真円形状とされて、偏光ビームスプリ
ッタ102に向かって進行し、その一部が偏光ビームス
プリッタ102を透過する。偏光ビームスプリッタ10
2を透過した光ビームR2′は、図11に示すように、
断面形状が略真円形状のままレンズ部103に入射す
る。レンズ部103において、光ビームR2′は、ま
ず、アパーチャ132を通ることによって、断面形状が
真円形状となるように絞られ、次いで、対物レンズ13
1に入射し、光ディスクD上に集光される。このとき、
光ビームR2′は、略真円形状とされているため、アパ
ーチャ132によるけられが極力抑制される。また、光
ディスクDに形成されたビームスポットP′は、図11
に示すように、アパーチャ132を通ることにより真円
形状となるので、光ディスクDに記録された情報を良好
に読み取ることが可能となる。
に、光ディスクD上に集光された光は、光ディスクDで
反射される。この反射光は、再びレンズ部103に入射
することにより、平行光束光R6′とされ、偏光ビーム
スプリッタ102に向かって進行する。この平行光束光
R6′は、その一部が偏光ビームスプリッタ102で反
射して、受光部Jに入射することができる。これによ
り、光ディスクD上に記録された情報が読み取られる。
Tpを仮に0.6とすると、上記レーザ光R1′は、上
記アパーチャ132によるけられが極力抑制されるとは
いえども、その約60%程度しか光ディスクDに到達し
ない。そこで、光ディスクD上に記録された情報を確実
に読み取るために、光ディスクDに照射される光量を確
保しようとする場合、半透膜121のP偏光透過率Tp
をより大とする必要がある。しかしながら、半透膜12
1のP偏光反射率(Rp)は、Rp=1−Tpとなるた
め、P偏光透過率Tpをより大とすればP偏光反射率R
pは、より小となる。したがって、レンズ部3から偏光
ビームスプリッタ102へ進行する平行光束光R6′の
うち、偏光ビームスプリッタ102で反射して受光部J
に入射する光は、その光量がより小となってしまい、S
/N比が悪化する。
題を解決すべく、図13にその一例を示す光学ヘッド装
置が提案されている。この光学ヘッド装置200は、先
の従来例(光学ヘッド装置100)に対して、ビーム変
換手段4をさらに設けたものであり、この点が先の従来
例とは異なっている。
に入射する光ビームR3″に対して、その光路における
光軸を含む平面Fにより2分割された第1の領域S1″
および第2の領域S2″をそれぞれ通る直線偏光光が互
いに直交する偏光面を有するように変換する構成とされ
ている。
光ビームスプリッタ102とレンズ部103との間に、
偏光ビームスプリッタ102を透過した光ビームR2″
の光路の半分を遮るようにして、λ/2波長板4aを配
置することにより構成されている。なお、λ/2波長板
4aは、これを透過する直線偏光光の偏光面を90度回
転させるように構成されたものである。
光学ヘッド装置200では、偏光ビームスプリッタ10
2を透過した光ビームR2″(P偏光光)のうち、上記
第1の領域S1″に対応する領域を通る光ビームR2
a″は、λ/2波長板4aを透過してレンズ部103に
入射する。一方、上記第2の領域S2″に対応する領域
を通る光ビームR2b″は、直接レンズ部103に入射
する。これにより、レンズ部103に入射する光ビーム
R3″は、第1の領域S1″を通る光ビームR3a″が
S偏光光、第2の領域S2″を通る光ビームR3b″が
P偏光光とされる。その後、光ビームR3a″および光
ビームR3b″は、図14(a)におけるレンズ部10
3の左側および右側をそれぞれ通って光ディスクD上に
集光される。
に、上記光ビームR3a″(および光ビームR3b″)
は、光ディスクDで反射して、図14(b)におけるレ
ンズ部103の右側(および左側)を通って平行光束光
R6b″(および平行光束光R6a″)とされ、偏光ビ
ームスプリッタ102に向かって進行する。その後、平
行光束光R6a″は、λ/2波長板4aを透過する一
方、平行光束光R6b″は、そのまま進行する。これに
より、平行光束光R6a″は、P偏光光からS偏光光に
変換された平行光束光R7a″となり、平行光束光R6
b″は、変換されずにS偏光光のままとされた平行光束
光R7b″となり、偏光ビームスプリッタ102に入射
する。したがって、上記半透膜121は、上述したよう
に、P偏光光の一部のみを透過させるので、平行光束光
R7a″および平行光束光R7b″は、偏光ビームスプ
リッタ102で全反射して受光部Jに入射する。
は、半透膜121のP偏光透過率Tpに左右されること
なく、光ディスクDからの反射光を高効率的に受光部J
まで到達させることができる。これにより、半透膜12
1のP偏光透過率Tpをより大とすることによって、光
源部1からのレーザ光を効率的に光ディスクD上に到達
させることができる。したがって、光ディスクDに照射
されるレーザ光の光量を容易に確保することができる。
ームスポットは、一般に、集光されたレーザ光が照射す
る範囲のうち、ビーム強度が最大強度の1/e
2(「e」は自然対数)以上となる領域とされ、その半
径Rは、レーザ光の波長をλ、開口数をNA、対物レン
ズ131の焦点距離をf、アパーチャの半径をr、定数
をkとしたとき、以下の数式1で求められる。
において、レンズ部103に入射する光ビームR3″と
して、S偏光光である光ビームR3a″およびP偏光光
である光ビームR3b″を独立させて考えた場合、光ビ
ームR3a″および光ビームR3b″はそれぞれ、アパ
ーチャ132の半分の領域、すなわち半円のアパーチャ
を通って光ディスクD上に集光されることとなるので、
図13におけるx軸方向の開口数NAxがy軸方向の開
口数NAyの半分になってしまう。したがって、上記数
式1により、光ビームR3a″および光ビームR3b″
からそれぞれ形成されるビームスポットP″は、x軸方
向の径がy軸方向の径の2倍となり、すなわち、図13
に示すように、楕円形状となってしまう。したがって、
対物レンズ131で光ビームR3″を集光してビームス
ポットP″を形成しているとはいえども、あまり小さく
絞り込むことができなくなる。その結果、光ディスクD
に記録された情報を確実に読み取ることができなくなる
ことがあった。
出射する光源部1と、真円形状のアパーチャ132を有
しかつ開口数NAが0.85であるレンズ部103とを
備えた光学ヘッド装置200について調べてみると、光
ディスクD上でのビーム強度の分布は、横軸を光ビーム
の軸からの距離dとし、縦軸をビーム強度としたとき、
図15に示すグラフのようになり、y軸方向においてビ
ーム強度が中心部に集中している一方、x軸方向におい
てはビーム強度が中心部に集中せず拡散しているのがよ
くわかる。なお、図15において、ビーム強度=1/e
2=0.135となるときの距離dの値がビームスポッ
ト径であり、ビームスポットのx軸方向の径(≒0.4
μm)がy軸方向の径(≒0.2μm)の約2倍になっ
ているのがわかる。
されたものであって、光ディスク上に形成されるビーム
スポットの形状が楕円形状となるのを防止することがで
きる光学ヘッド装置を提供することをその課題とする。
は、次の技術的手段を講じている。
ヘッド装置は、平行光束光とされたレーザ光を光源部か
ら偏光ビームスプリッタに向けて出射し、この偏光ビー
ムスプリッタを透過した光ビームを、上記偏光ビームス
プリッタ側に孔状のアパーチャが設けられているレンズ
部により光ディスク上に集光させる一方、この光ディス
クで反射した反射光を上記レンズ部により平行光束光と
し、この平行光束光を上記偏光ビームスプリッタで反射
させることによって受光部に入射させるように構成され
た光学ヘッド装置であって、上記光源部と上記レンズ部
との間には、上記レンズ部に入射する光ビームに対し
て、その光路における光軸を含む平面により2分割され
た第1の領域および第2の領域をそれぞれ通る直線偏光
光が互いに直交する偏光面を有するように変換するビー
ム変換手段が設けられており、上記アパーチャは、楕円
形状を呈しており、その短軸で2分割した2つの半楕円
形領域がそれぞれ上記第1の領域および上記第2の領域
と対応するように配置されていることを特徴としてい
る。
ム変換手段は、上記偏光ビームスプリッタと上記レンズ
部との間に、上記偏光ビームスプリッタを透過した光ビ
ームの光路の半分を遮るようにして、λ/2波長板を配
置することにより構成されている。
アパーチャの長軸寸法が、その短軸寸法のほぼ2倍であ
る構成とすることができる。
上に形成されるビームスポットの径は、上記数式1で求
められ、アパーチャの開口数に反比例する。ここで、ア
パーチャが真円形状に形成されている場合、このアパー
チャを2分割したときの一方の領域は、その分割線に沿
った方向における寸法がこれと直交する方向における寸
法の2倍となる。したがって、このアパーチャを2分割
したときの一方の領域のみを通る光線は、上記分割線に
対応する方向に短軸を有する楕円形状とされたビームス
ポットとなって光ディスク上に集光される。
の作用により、上記第1の領域を通る直線偏光光と、上
記第2の領域を通る直線偏光光とは、偏光面が互いに直
交するため、これらが互いに異なる光線であると見なす
ことができる。これらの直線偏光光はそれぞれ、アパー
チャを2分割した領域を通るが、本願発明ではアパーチ
ャは、楕円形状とされており、その短軸で2分割した2
つの半楕円形領域がそれぞれ上記第1の領域および上記
第2の領域と対応するように配置されているため、アパ
ーチャの長軸寸法を短軸寸法の2倍とすることによっ
て、各半楕円形領域において、その分割線に沿った方向
における寸法と、この分割線に直交する方向における寸
法とを同等とすることができる。したがって、上記第1
の領域を通る直線偏光光は、アパーチャの半楕円形領域
を通ることによって、真円形状とされたビームスポット
となって光ディスク上に集光される。一方、上記第2の
領域を通る直線偏光光もまた、真円形状とされたビーム
スポットとなって光ディスク上に集光される。その結
果、光ディスク上に形成されるビームスポットを、全体
として真円形状とすることができる。
記レンズ部に入射する光ビームの断面形状は、楕円形状
を呈しており、その短軸方向が上記アパーチャの短軸方
向と対応している。
た、上記レンズ部に入射する光ビームの断面形状は、そ
の長軸寸法が短軸寸法のほぼ2倍とされた楕円形状を呈
している。
入射する光ビーム断面形状と上記アパーチャの形状とを
略同等とすることが可能となるので、上記アパーチャに
よる光ビームのけられを抑制することができる。したが
って、上記光源部から出射されるレーザ光を効率的に用
いることができる。
ては、以下に行う発明の実施の形態の説明から、より明
らかになるであろう。
形態について、図面を参照して具体的に説明する。
一例を示す概略斜視図、図2は、図1の光学ヘッド装置
の要部を模式的に示す斜視図である。図3は、図2にお
けるビーム変換手段を拡大して示す図であり、図3
(a)は、このビーム変換手段の作用を説明するための
概略斜視図、図3(b)は、図3(a)の側面図であ
る。図4は、図2の光学ヘッド装置内を進行する光の光
路を説明するための図であり、図4(a)は、往路を示
し、図4(b)は、復路を示す。また、図5は、図1の
光学ヘッド装置について光ディスク上でのビーム強度の
分布を調べたときの結果を示す図である。なお、これら
の図において、従来例を示す図11ないし図15に表さ
れた部材、部分等と同等のものにはそれぞれ同一の符号
を付してある。
ヘッド装置Aは、光ディスク装置あるいは光磁気ディス
ク装置などのディスク装置に備えられており、レーザ光
を光ディスクDに向けて照射し、その反射光を、上記デ
ィスク装置内に設けられかつ光ディスクD上に記録され
た情報を読み取るための受光部Jに入射させるように構
成されている。この光学ヘッド装置A1は、光源部1
と、偏光ビームスプリッタ2と、ビーム変換手段4と、
レンズ部3とを備えている。なお、図1においては、偏
光ビームスプリッタ2からの光ビームを立ち上げミラー
Mにより屈曲させてレンズ部3に入射させているが、図
2においては、簡略化のため立ち上げミラーMを省略し
ている。また、受光部Jは、図1および図2において、
偏光ビームスプリッタ2の左側に備えられている。
導体レーザ素子から発せられるレーザ光をコリーメータ
レンズ(図示略)などにより平行光束光とし、これを偏
光ビームスプリッタ2に向けて出射するように構成され
ている。半導体レーザ素子は、一般に、主として直線偏
光光からなるレーザ光を発し、この光源部1は、本実施
形態では、この直線偏光光が図1のxz平面と平行な偏
光面を有するP偏光光となるように構成されている。ま
た、光源部1から発せられるレーザ光R1は、図2に示
すように、その断面形状が楕円形状となるのが一般的で
あり、この光学ヘッド装置Aでは、従来の光学ヘッド装
置100,200と同様に、光源部1からのレーザ光の
断面形状を略真円形状にするための整形プリズム9が備
えられているものとしている。
直線偏光光の一部を透過させる一方、その残りを反射す
る半透膜21を内部に備えている。より詳細には、偏光
ビームスプリッタ2は、たとえば2つの直角プリズム2
aを斜面どうしで接合するなどして形成され、半透膜2
1は、2つの直角プリズム2aの斜面(接合面)間に設
けられている。この半透膜21は、P偏光光のみを透過
させるように構成されており、具体的には、P偏光透過
率Tpが0.9、P偏光反射率Rpが0.1、S偏光透
過率Tsが0、S偏光反射率Rsが1とされている。
射する光ビームR3が以下のような光となるように変換
するための手段である。すなわち、光ビームR3は、そ
の光路を光ビームR3の光軸を含む平面Fにより2分割
して、その一方(図2の左側)を第1の領域S1、他方
を第2の領域S2としたとき、第1の領域S1および第
2の領域S2をそれぞれ通る直線偏光光の偏光面が互い
に直交するように変換された光である。
3(b)に示すように、偏光ビームスプリッタ2とレン
ズ部3との間に、偏光ビームスプリッタ2を透過した光
ビームR2の光路の半分を遮るようにして、λ/2波長
板4aを配置することにより構成されている。より詳細
には、このλ/2波長板4aは、その結晶光軸がxy平
面内においてx軸に対して45度傾いた構成とされてお
り、透過する直線偏光光の偏光面を90度回転させるよ
うに構成されている。また、λ/2波長板4aは、その
端面が上記平面F上に載るように配置されている。この
λ/2波長板4aは、本実施形態では、光ビームR2の
光路の左半分、すなわち上記第1の領域S1と対応する
領域を遮るように配置されており、P偏光光とされた光
ビームR2は、図3(a)に示すように、第1の領域S
1を通る直線偏光光がS偏光光とされる一方、第2の領
域S2を通る直線偏光光がP偏光光のままとなっている
光ビームR3に変換される。
定の焦点距離を有する対物レンズ31と、この対物レン
ズ31に入射する光を絞ってその断面形状を整える孔状
のアパーチャ32とを備えている。本実施形態では、対
物レンズ31は、図1に示すように、平行光束光とされ
ている光ビームR3を光ディスクD上に集光することが
できるように、この対物レンズ31をフォーカス方向に
移動可能なアクチュエータ30に保持されている。より
詳細には、アクチュエータ30には、貫通孔33が形成
されており、対物レンズ31は、その一方の開口部を塞
ぐように配置されている。また、貫通孔33の他方の開
口部は、光ビームR3の入射口として開口したままの状
態とされており、この開口部が上記アパーチャ32とし
て形成されている。
に、楕円形状を呈しており、その短軸が上記平面F上に
載るように配置されている。すなわち、アパーチャ32
は、短軸で2分割した2つの半楕円形領域32a,32
bがそれぞれ上記第1の領域S1および第2の領域S2
と対応するように配置されている。また、このアパーチ
ャ32は、長軸寸法が短軸寸法のほぼ2倍とされてい
る。
て図4(a)および図4(b)を参照して説明する。な
お、これらの図中において、この光学ヘッド装置A内を
進行する光R1ないしR7のうち、P偏光光とされてい
るものは実線で表示され、S偏光光とされているものは
破線で表示されている。
説明する。光源部1から平行光束光とされたレーザ光
(P偏光光)R1が出射されると、このレーザ光R1
は、まず、整形プリズム9を通って偏光ビームスプリッ
タ2に入射する。このレーザ光R1は、図2に示すよう
に、断面形状が楕円形状を呈しているが、整形プリズム
9を通ることにより断面形状が略真円形状とされて、偏
光ビームスプリッタ2に入射する。偏光ビームスプリッ
タ2は、上記半透膜21がP偏光透過率Tp=0.9と
されているので、レーザ光R1のうちの90%を透過さ
せる。
ムR2は、レンズ部3に向かって進むが、光ビームR2
のうち、上記第1の領域S1に対応する領域、すなわち
図4(a)において光軸を含む平面Fの左側を通る光ビ
ームR2aは、λ/2波長板4aを透過してレンズ部3
に入射する一方、上記第2の領域S2に対応する領域、
すなわち図4(a)において光軸を含む平面Fの右側を
通る光ビームR2bは、直接レンズ部3に入射する。こ
れにより、レンズ部3に入射する光ビームR3は、第1
の領域S1を通る光ビームR3aがS偏光光、第2の領
域S2を通る光ビームR3bがP偏光光とされる。
を通って対物レンズ31に入射し、これにより光ディス
クD上に集光される。このとき、光ビームR3a,R3
bはそれぞれ、アパーチャ32の半楕円形領域32a,
32bを通って対物レンズ31に入射し、図2に示すよ
うに、光ディスクD上にビームスポットPを形成する。
このビームスポットPの半径Rは、上記数式1により求
められる。ここで、半楕円形領域32a,32bは、ア
パーチャ32を短軸で2分割した領域とされており、か
つ、アパーチャ32の長軸寸法は、短軸寸法のほぼ2倍
とされているので、各光ビームR3a,R3bにおい
て、図2におけるx軸方向の開口数NAxとy軸方向の
開口数NAyとが同等となる。したがって、ビームスポ
ットPは、従来の光学ヘッド装置200のように楕円形
状とはならずに、略真円形状となる。
て説明する。上記レンズ部3で集光された光は、光ディ
スクDで反射することにより、レンズ部3に向かって拡
散しつつ進行する。この反射光R5のうち、図4(b)
において上記平面Fの左側の通る反射光R5aは、光デ
ィスクDに対して右側から入射した光R4bが光ディス
クDで反射したものであり、この光R4bは、上記光ビ
ームR3bがレンズ部3を透過したものである。したが
って、反射光R5aは、P偏光光であることになる。一
方、反射光R5のうち、図4(b)において平面Fの右
側の通る反射光R5bは、S偏光光であることになる。
このような構成とされた反射光R5は、レンズ部3を通
ることにより再び平行光束光R6とされる。
ッタ2に向かって進むが、平行光束光R6のうち、図4
(b)において平面Fの左側を通る平行光束光R6a
は、λ/2波長板4aを透過して偏光ビームスプリッタ
2に入射する一方、図4(b)において平面Fの右側を
通る平行光束光R6bは、直接偏光ビームスプリッタ2
に入射する。ここで、平行光束光R6aは、反射光R5
aがレンズ部3を通ったものであるためP偏光光であ
り、平行光束光R6bは、反射光R5bがレンズ部3を
通ったものであるためS偏光光であるため、偏光ビーム
スプリッタ2に入射する平行光束光R7は、図4(b)
において平面Fの左側を通る平行光束光R7aがS偏光
光となり、図4(b)において平面Fの右側を通る平行
光束光R7bもまたS偏光光となる。
上記半透膜21がS偏光反射率Rs=1とされているの
で、レーザ光R7の全てが偏光ビームスプリッタ2で反
射し、受光部Jに入射する。
装置Aでは、半透膜21のP偏光透過率Tpを比較的大
とすることによって光ディスクDに照射される光ビーム
の光量を確保することができる一方、これにともなって
受光部Jに入射する光ビームの光量が小となるの防止す
ることができる。したがって、光ディスクD上に記録さ
れた情報を確実に読み取ることができるとともに、S/
N比が悪化するのを防止することができる。
したように、光ディスクD上に形成されるビームスポッ
トを真円形状とすることができる。したがって、ビーム
スポットをより小さく絞り込むことができ、光ディスク
Dに記録された情報をより確実に読み取ることが可能と
なる。
出射する光源部1と、楕円形状のアパーチャ32を有し
かつ開口数NAが0.85であるレンズ部3とを備えた
光学ヘッド装置Aについて調べてみると、光ディスクD
上でのビーム強度の分布は、横軸を光ビームの軸からの
距離とし、縦軸をビーム強度としたとき、図5に示すグ
ラフのようになり、ビーム強度がx軸方向およびy軸方
向の双方において中心部に集中しており、図15に示す
従来例の場合のようにx軸方向においてビーム強度が拡
散していないのがよくわかる。なお、図5において、ビ
ーム強度=1/e2=0.135となるときの距離dの
値がビームスポット径であり、ビームスポットのx軸方
向の径とy軸方向の径とがほぼ等しく(≒0.2μm)
なっているのがわかる。
他の例を示す概略斜視図であり、図7は、図6の光学ヘ
ッド装置の要部を模式的に示す斜視図である。図8は、
図7の光学ヘッド装置内を進行する光の光路を説明する
ための図であり、図8(a)は、往路を示し、図8
(b)は、復路を示す。また、図9は、図7の光学ヘッ
ド装置について光ディスク上でのビーム強度の分布を調
べたときの結果を示す図である。なお、以下において、
先の実施形態(光学ヘッド装置A)と同一または類似の
要素には、先の実施形態と同様の符号を付している。
が楕円形状を呈するとともに、その短軸方向が上記アパ
ーチャ32の短軸方向と対応する光ビームR3Bが上記
レンズ部3に入射するように構成されており、この点が
先の光学ヘッド装置Aとは異なっている。具体的には、
先の光学ヘッド装置Aにおける光源部1の代わりに光源
部1Bが備えられている。
面形状が楕円形状を呈するとともに、その短軸方向が上
記アパーチャ32の短軸方向と対応するレーザ光R1B
を出射するように構成されている。また、レーザ光R1
Bの断面形状における楕円は、その長軸寸法が短軸寸法
のほぼ2倍とされている。
図7に示すように、光源部1Bとレンズ部3との間に
は、上記整形プリズム9など光源部1Bから出射された
レーザ光R1Bを屈折させる部材が設けられおらず、ま
た、図8(a)および図8(b)に示すように、光源部
1Bの出射面11と、偏光ビームスプリッタ2の入射面
22および出射面23と、λ/2波長板4aと、アパー
チャ32と、対物レンズ31の主平面31aとが互いに
平行となるように構成されている。これにより、光源部
1Bから出射されたレーザ光R1Bは、図7に示すよう
に、その断面形状が維持された状態で、上記偏光ビーム
スプリッタ2およびλ/2波長板4aを通って上記レン
ズ部3に入射するので、レンズ部3に入射する光ビーム
R3Bの断面形状は、楕円形状を呈するとともに、その
短軸方向が上記アパーチャ32の短軸方向と対応し、か
つその長軸寸法が短軸寸法のほぼ2倍とされるのであ
る。
ームR3Bの断面形状とを略同等とすることが可能とな
るので、アパーチャ32による光ビームR3Bのけられ
を抑制することができる。その結果、光源部1Bから出
射されたレーザ光の大部分を光ディスクDに照射するこ
とができるとともに、受光部Jに入射させることができ
る。
には収差が生じ、この収差はアパーチャ(入射瞳)によ
り入射光を絞り込むほど小となるので、先の光学ヘッド
装置Aのように、断面形状が真円形状とされた光ビーム
を楕円形状のアパーチャ32で絞り込んだ場合では、光
ディスクD上に形成されたビームスポットにおいて、x
軸方向の径とy軸方向の径とが収差により若干乖離して
しまう。しかし、この光学ヘッド装置Bでは、アパーチ
ャ32の形状と光ビームR3Bの断面形状とが略同等と
することが可能であるので、アパーチャ32によって光
ビームR3Bが絞り込まれる割合がx軸方向およびy軸
方向の双方において同等となる。したがって、光ディス
クD上に形成されたビームスポットにおいて、x軸方向
の径とy軸方向の径とが収差により乖離してしまうのを
防止することができる。
長λが405nmであるレーザ光を出射する光源部1B
と、楕円形状のアパーチャ32を有しかつ開口数NAが
0.85であるレンズ部3とを備えた光学ヘッド装置B
について調べてみると、光ディスクD上のビーム強度
は、図9に示すように、x軸方向とy軸方向とにおいて
同様に分布し、ビームスポットのx軸方向の径とy軸方
向の径とが同等となっているのがわかる。したがって、
この光学ヘッド装置Bによれば、光ディスクD上に形成
されたビームスポットがより真円形状に近い形状となる
のがよくわかる。
ように、整形プリズム9が備えられていないので、従来
の光学ヘッド装置100,200に比して製造コストを
減少することができる。
の形態に限定されるものではない。たとえば、上記した
実施形態では、ビーム変換手段4として、λ/2波長板
4aが偏光ビームスプリッタ2とレンズ部3との間に配
置された構成とされているが、これに限ることはなく、
図10に示すような構成としてもよい。すなわち、図1
0におけるビーム変換手段4′は、光源部1と偏光ビー
ムスプリッタ2との間に、光源部1から出射されたレー
ザ光R1の光路の半分を遮るようにして、λ/2波長板
4aを配置し、かつ、偏光ビームスプリッタに設けられ
た半透膜として、λ/2波長板4aと対応する領域が、
たとえばP偏光透過率Tp=0、P偏光反射率Rp=
1、S偏光透過率Ts=0.9、S偏光反射率Rs=1
とされた透過特性を有するとともに、残りの領域が、た
とえばP偏光透過率Tp=0.9、P偏光反射率Rp=
0.1、S偏光透過率Ts=0、S偏光反射率Rs=1
とされた透過特性を有している半透膜21′を用いるこ
とにより構成されている。
は、整形プリズム9が備えられた構成とされているが、
整形プリズム9を除去した構成とされていてもよい。
よれば、光ディスク上に形成されるビームスポットの形
状が楕円形状となるのを防止することができる。
略斜視図である。
視図である。
であり、(a)は、このビーム変換手段の作用を説明す
るための概略斜視図、(b)は、(a)の側面図であ
る。
説明するための図であり、(a)は、往路を示し、
(b)は、復路を示す。
のビーム強度の分布を調べたときの結果を示す図であ
る。
概略斜視図である。
視図である。
説明するための図であり、(a)は、往路を示し、
(b)は、復路を示す。
のビーム強度の分布を調べたときの結果を示す図であ
る。
式的に示す概略斜視図である。
概略斜視図である。
路を説明するための図であり、(a)は、往路を示し、
(b)は、復路を示す。
す概略斜視図である。
路を説明するための図であり、(a)は、往路を示し、
(b)は、復路を示す。
上でのビーム強度の分布を調べたときの結果を示す図で
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】 平行光束光とされたレーザ光を光源部か
ら偏光ビームスプリッタに向けて出射し、この偏光ビー
ムスプリッタを透過した光ビームを、上記偏光ビームス
プリッタ側に孔状のアパーチャが設けられているレンズ
部により光ディスク上に集光させる一方、この光ディス
クで反射した反射光を上記レンズ部により平行光束光と
し、この平行光束光を上記偏光ビームスプリッタで反射
させることによって受光部に入射させるように構成され
た光学ヘッド装置であって、 上記光源部と上記レンズ部との間には、上記レンズ部に
入射する光ビームに対して、その光路における光軸を含
む平面により2分割された第1の領域および第2の領域
をそれぞれ通る直線偏光光が互いに直交する偏光面を有
するように変換するビーム変換手段が設けられており、 上記アパーチャは、楕円形状を呈しており、その短軸で
2分割した2つの半楕円形領域がそれぞれ上記第1の領
域および上記第2の領域と対応するように配置されてい
ることを特徴とする、光学ヘッド装置。 - 【請求項2】 上記アパーチャの長軸寸法は、その短軸
寸法のほぼ2倍である、請求項1に記載の光学ヘッド装
置。 - 【請求項3】 上記レンズ部に入射する光ビームの断面
形状は、楕円形状を呈しており、その短軸方向が上記ア
パーチャの短軸方向と対応している、請求項1または2
に記載の光学ヘッド装置。 - 【請求項4】 上記レンズ部に入射する光ビームの断面
形状は、その長軸寸法が短軸寸法のほぼ2倍とされた楕
円形状を呈している、請求項3に記載の光学ヘッド。 - 【請求項5】 上記ビーム変換手段は、上記偏光ビーム
スプリッタと上記レンズ部との間に、上記偏光ビームス
プリッタを透過した光ビームの光路の半分を遮るように
して、λ/2波長板を配置することにより構成されてい
る、請求項1ないし4のいずれかに記載の光学ヘッド装
置。
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2001
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