JP2023097356A - 照明光学系 - Google Patents
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Abstract
【課題】レーザチップごとの屈折素子を必要としない低コストの照明光学系を提供する。
【解決手段】照明光学系は、第1のエミッタ光を出力する第1のエミッタと、第2のエミッタ光を出力する第2のエミッタとを有するマルチエミッタレーザチップが光の出力方向と交差する第1の方向に複数配列して構成された光源と、各マルチエミッタレーザチップの第1のエミッタと第2のエミッタとの間に中心を有し、各マルチエミッタレーザチップに近接して配置されている、複数の凸レンズと、複数の凸レンズより光の出力方向の側に配置され、2以上の第1のエミッタ光が入射する第1面と、2以上の第2のエミッタ光が入射する第2面とを有し、第1のエミッタ光と第2のエミッタ光とを略平行光とする第1の屈折素子と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】照明光学系は、第1のエミッタ光を出力する第1のエミッタと、第2のエミッタ光を出力する第2のエミッタとを有するマルチエミッタレーザチップが光の出力方向と交差する第1の方向に複数配列して構成された光源と、各マルチエミッタレーザチップの第1のエミッタと第2のエミッタとの間に中心を有し、各マルチエミッタレーザチップに近接して配置されている、複数の凸レンズと、複数の凸レンズより光の出力方向の側に配置され、2以上の第1のエミッタ光が入射する第1面と、2以上の第2のエミッタ光が入射する第2面とを有し、第1のエミッタ光と第2のエミッタ光とを略平行光とする第1の屈折素子と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数のエミッタを有するマルチエミッタレーザチップを複数含む光源からの光を照明に用いるための照明光学系に関する。また、例えば、光ファイバに集光するための照明光学系に関する。
光ファイバに高出力の光を入射するため、複数のエミッタを有するマルチエミッタレーザチップを複数含む光源からの光を光ファイバに集光する技術が検討されている。
マルチエミッタレーザチップを複数備えるレーザデバイスによれば、小型で高出力光の出射が可能となるが、上記レーザデバイスでは、発散角が大きく集光が困難な課題がある。そこで、レーザデバイスから出射直後に配置した屈折素子で拡散を制御する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、個々のレーザチップごとに複雑な形状の屈折素子または微小な屈折素子を多数必要とし、高コストであるという課題がある。
そこで、本発明は、レーザチップごとの屈折素子を必要としない低コストの照明光学系を提供することを目的とする。
本開示に係る照明光学系は、第1のエミッタ光を出力する第1のエミッタと、第2のエミッタ光を出力する第2のエミッタとを有するマルチエミッタレーザチップが光の出力方向と交差する第1の方向に複数配列して構成された光源と、各マルチエミッタレーザチップの第1のエミッタと第2のエミッタとの間に中心を有し、各マルチエミッタレーザチップに近接して配置され、光の出力方向に対して第1のエミッタ光と第2のエミッタ光とが交差するように屈折させる、複数の凸レンズと、複数の凸レンズより光の出力方向の側に配置され、複数のマルチエミッタレーザチップから出力された2以上の第1のエミッタ光が入射する第1面と、複数のマルチエミッタレーザチップから出力された2以上の第2のエミッタ光が入射する第2面とを有し、第1のエミッタ光と第2のエミッタ光とを略平行光とする第1の屈折素子と、を備える。
本発明に係る照明光学系によれば、一つの第1の屈折素子によって、複数のマルチエミッタレーザチップの2つのエミッタ光をそれぞれ分けて略平行光にすることができる。そこで、マルチエミッタレーザチップごとの屈折素子を用意する必要がなく、照明光学系を低コストに構成できる。
第1の態様に係る照明光学系は、第1のエミッタ光を出力する第1のエミッタと、第2のエミッタ光を出力する第2のエミッタとを有するマルチエミッタレーザチップが光の出力方向と交差する第1の方向に複数配列して構成された光源と、各マルチエミッタレーザチップの第1のエミッタと第2のエミッタとの間に中心を有し、各マルチエミッタレーザチップに近接して配置されている、複数の凸レンズと、複数の凸レンズより光の出力方向の側に配置され、複数のマルチエミッタレーザチップから出力された2以上の第1のエミッタ光が入射する第1面と、複数のマルチエミッタレーザチップから出力された2以上の第2のエミッタ光が入射する第2面とを有し、第1のエミッタ光と第2のエミッタ光とを略平行光とする第1の屈折素子と、を備える。
第2の態様に係る照明光学系は、上記第1の態様において、第1の屈折素子は、光源からの距離xが、複数のマルチエミッタレーザチップのうち光軸から最も離れたマルチチップレーザチップの中心までの距離がdであり、凸レンズから出力された第1のエミッタ光及び第2のエミッタ光と光の出力方向との角度をθとした場合、下記式を満たす範囲に配置されてもよい。
第3の態様に係る照明光学系は、上記第1の態様において、凸レンズと第1の屈折素子との間の光路中に配置され、凸レンズより焦点距離の長い第2の屈折素子をさらに備えてもよい。
第4の態様に係る照明光学系は、上記第3の態様において、第1の屈折素子は、光源からの距離xが、前記第2の屈折素子の焦点距離がfであって、複数の前記マルチエミッタレーザチップのうち光軸から最も離れたマルチエミッタレーザチップの中心までの距離がdであり、前記凸レンズから出力された前記第1のエミッタ光及び前記第2のエミッタ光と前記光の出力方向との角度をθとした場合、下記式を満たす範囲に配置されてもよい。
第5の態様に係る照明光学系は、上記第1又は第3の態様において、光源の複数のマルチエミッタレーザチップのうち半分ずつのマルチエミッタレーザチップからの光をそれぞれ反射させる第1のミラー及び第2のミラーと、第1のミラーで反射した光を光の出力方向に反射させ、S偏光とする第3のミラーと、第2のミラーと第1の屈折素子との間に配置され、第2のミラーで反射された光をP偏光とする1/2波長板と、第3のミラーで反射したS偏光と、第2のミラーで反射され1/2波長板を通過したP偏光とを重ね合わせて、第1の屈折素子の方向に反射させる偏光ビームスプリッタと、をさらに備えてもよい。
第6の態様に係る照明光学系は、上記第1の態様において、複数のマルチエミッタレーザチップは、第1のエミッタと第2のエミッタとの間に第3のエミッタ光を出力する第3のエミッタを有し、凸レンズによって、第3のエミッタ光は、光の出力方向に沿って出力され、第1の屈折素子は、第1面と第2面との間に第3のエミッタ光を受ける第3面を有してもよい。
第7の態様に係る照明光学系は、上記第1から第6のいずれかの態様において、光源は、各マルチエミッタレーザチップが、第1のエミッタと第2のエミッタとが、第1の方向に沿って配置されていてもよい。
第8の態様に係る照明光学系は、上記第1又は第2の態様において、凸レンズと第1の屈折素子との間の光路中に配置され、凸レンズと凹レンズとを組み合わせて構成され、凸レンズからの光束を絞る縮小光学系をなす第3の屈折素子をさらに備えてもよい。
第9の態様に係る照明光学系は、上記第8の態様において、光源は、第1の波長の光を出力する第1の光源であって、第1の波長とは異なる第2の波長の光を出力する第2の光源と、第1の波長及び第2の波長と異なる第3の波長の光を出力する第3の光源と、第1の光源から出力される第1の波長の光と、第2の光源から出力される第2の波長の光と、第3の光源から出力される第3の波長の光と、を同一の光軸を有する光に合成する、合成光学系と、をさらに備えてもよい。
第10の態様に係る照明光学系は、上記第1から第9のいずれかの態様において、光源は、マルチエミッタレーザチップを第1の方向及び光の出力方向と交差する第2の方向にも配列されていてもよい。
第11の態様に係る照明光学系は、上記第1から第10のいずれかの態様において、光源からの光を集光して光ファイバに入射させる光ファイバ集光レンズをさらに備えてもよい。
第12の態様に係る投写型表示装置は、上記第1から第11のいずれかの態様に係る照明光学系を備える。
以下、実施の形態に係る照明光学系について、添付図面を参照しながら説明する。なお、図面において実質的に同一の部材については同一の符号を付している。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る照明光学系30の全体の構成を示す概略図である。図2は、図1の照明光学系30の光源10近傍の光束と、第1の屈折素子14の近傍の光束とを拡大して示す部分拡大図である。なお、便宜上、光源10からの光の出力方向をZ方向とし、マルチエミッタレーザチップ3の配列方向をX方向として示している。また、紙面手前から奥に向かうY方向に沿ってマルチエミッタレーザチップ3が配列していてもよい。
図1は、実施の形態1に係る照明光学系30の全体の構成を示す概略図である。図2は、図1の照明光学系30の光源10近傍の光束と、第1の屈折素子14の近傍の光束とを拡大して示す部分拡大図である。なお、便宜上、光源10からの光の出力方向をZ方向とし、マルチエミッタレーザチップ3の配列方向をX方向として示している。また、紙面手前から奥に向かうY方向に沿ってマルチエミッタレーザチップ3が配列していてもよい。
実施の形態1に係る照明光学系30は、マルチエミッタレーザチップ3が複数配列して構成された光源10と、凸レンズ12と、第1の屈折素子14と、光ファイバ集光レンズ16と、を備える。マルチエミッタレーザチップ3は、第1のエミッタ光4を出力する第1のエミッタ1と、第2のエミッタ光5を出力する第2のエミッタ2とを有する。
凸レンズ12は、各マルチエミッタレーザチップ3の第1のエミッタ1と第2のエミッタ2との間に中心を有し、各マルチエミッタレーザチップ3に近接して配置されている。この凸レンズ12によって、光の出力方向に対して第1のエミッタ光4と第2のエミッタ光5とが交差するように屈折させる。第1の屈折素子14は、複数の凸レンズ12と光ファイバ集光レンズ16との間に配置されている。第1の屈折素子14は、複数のマルチエミッタレーザチップ3から出力された全ての第1のエミッタ光4が入射する第1面6aと、複数のマルチエミッタレーザチップ3から出力された全ての第2のエミッタ光5が入射する第2面6bとを有する。第1の屈折素子14によって、全ての第1のエミッタ光4と全ての第2のエミッタ光5とを略平行光とする。ここで「略平行光」とは、第1の屈折素子14の第1面6aに入射した第1のエミッタ光4が第1の屈折素子14から出射した光束と、第2面6bに入射した第2のエミッタ光5が第1の屈折素子14から出射した光束とが、実質的に平行光とみなせることを意味している。この場合、それぞれの光束がなす角度が数度以下程度の平行光であることを意味している。光ファイバ集光レンズ16によって、光源からの光を集光して光ファイバに入射させる。
凸レンズ12は、各マルチエミッタレーザチップ3の第1のエミッタ1と第2のエミッタ2との間に中心を有し、各マルチエミッタレーザチップ3に近接して配置されている。この凸レンズ12によって、光の出力方向に対して第1のエミッタ光4と第2のエミッタ光5とが交差するように屈折させる。第1の屈折素子14は、複数の凸レンズ12と光ファイバ集光レンズ16との間に配置されている。第1の屈折素子14は、複数のマルチエミッタレーザチップ3から出力された全ての第1のエミッタ光4が入射する第1面6aと、複数のマルチエミッタレーザチップ3から出力された全ての第2のエミッタ光5が入射する第2面6bとを有する。第1の屈折素子14によって、全ての第1のエミッタ光4と全ての第2のエミッタ光5とを略平行光とする。ここで「略平行光」とは、第1の屈折素子14の第1面6aに入射した第1のエミッタ光4が第1の屈折素子14から出射した光束と、第2面6bに入射した第2のエミッタ光5が第1の屈折素子14から出射した光束とが、実質的に平行光とみなせることを意味している。この場合、それぞれの光束がなす角度が数度以下程度の平行光であることを意味している。光ファイバ集光レンズ16によって、光源からの光を集光して光ファイバに入射させる。
この照明光学系30によれば、一つの単純な形状の第1の屈折素子14によって、複数のマルチエミッタレーザチップ3の2つのエミッタ光をそれぞれ分けて略平行光にすることができる。そこで、マルチエミッタレーザチップ3ごとの屈折素子を用意する必要がなく、照明光学系を低コストに構成できる。
以下に、この照明光学系30を構成する各部材について説明する。
<光源>
光源10は、マルチエミッタレーザチップ3が光の出力方向(Z方向)と交差するX方向(第1の方向)に沿って複数配列して構成されている。
光源10は、マルチエミッタレーザチップ3が光の出力方向(Z方向)と交差するX方向(第1の方向)に沿って複数配列して構成されている。
<マルチエミッタレーザチップ>
マルチエミッタレーザチップ3は、第1のエミッタ光4を出力する第1のエミッタ1と、第2のエミッタ光5を出力する第2のエミッタ2とを有する。第1のエミッタ1と第2のエミッタ2とは、第1の方向(X方向)に沿って配置されていてもよい。なお、第1のエミッタ光4及び第2のエミッタ光5は、第1のエミッタ1及び第2のエミッタ2からの出射時には光の出力方向(Z方向)を光軸として出射する。マルチエミッタであるため、シングルエミッタの場合に比べて光を出力する最小単位のエミッタを密に配列でき、高出力にすることができるとともに、光束を小さくできる。
また、図2では、マルチエミッタレーザチップ3は、X方向に沿って配列されているが、これに限られず、Y方向に沿って配置されてもよい。さらに、X方向だけでなくY方向にも配列されてもよい。
マルチエミッタレーザチップ3は、第1のエミッタ光4を出力する第1のエミッタ1と、第2のエミッタ光5を出力する第2のエミッタ2とを有する。第1のエミッタ1と第2のエミッタ2とは、第1の方向(X方向)に沿って配置されていてもよい。なお、第1のエミッタ光4及び第2のエミッタ光5は、第1のエミッタ1及び第2のエミッタ2からの出射時には光の出力方向(Z方向)を光軸として出射する。マルチエミッタであるため、シングルエミッタの場合に比べて光を出力する最小単位のエミッタを密に配列でき、高出力にすることができるとともに、光束を小さくできる。
また、図2では、マルチエミッタレーザチップ3は、X方向に沿って配列されているが、これに限られず、Y方向に沿って配置されてもよい。さらに、X方向だけでなくY方向にも配列されてもよい。
<凸レンズ(凸レンズ)>
凸レンズ12は、マルチエミッタレーザチップ3ごとに近接して配置されている。この凸レンズ12によって、光の出力方向(Z方向)に対して第1のエミッタ光4と第2のエミッタ光5とがZ方向について交差するように屈折させる。つまり、第1のエミッタ光4がZ方向から+X方向寄りに、第2のエミッタ光5がZ方向から-X方向寄りに進行する。第1のエミッタ1から出射した第1のエミッタ光4と、第2のエミッタ2から出射した第2のエミッタ光5は、凸レンズ12へ入射する。凸レンズ12は、入射したそれぞれの第1及び第2のエミッタ光4、5の拡散を抑制して、それぞれ光束を出射する。この場合、2つのエミッタ1、2に対して1つの凸レンズ12を共通で用いているので、凸レンズ12から出射する第1及び第2の光を完全に平行光化することは難しく、略平行光となる。
凸レンズ12は、マルチエミッタレーザチップ3ごとに近接して配置されている。この凸レンズ12によって、光の出力方向(Z方向)に対して第1のエミッタ光4と第2のエミッタ光5とがZ方向について交差するように屈折させる。つまり、第1のエミッタ光4がZ方向から+X方向寄りに、第2のエミッタ光5がZ方向から-X方向寄りに進行する。第1のエミッタ1から出射した第1のエミッタ光4と、第2のエミッタ2から出射した第2のエミッタ光5は、凸レンズ12へ入射する。凸レンズ12は、入射したそれぞれの第1及び第2のエミッタ光4、5の拡散を抑制して、それぞれ光束を出射する。この場合、2つのエミッタ1、2に対して1つの凸レンズ12を共通で用いているので、凸レンズ12から出射する第1及び第2の光を完全に平行光化することは難しく、略平行光となる。
<第1の屈折素子>
第1の屈折素子14は、凸レンズ12と光ファイバ集光レンズ16との間の光路中に配置されている。第1の屈折素子14は、複数のマルチエミッタレーザチップ3から出力された2以上の、例えば、全ての第1のエミッタ光4が入射する第1面6aと、複数のマルチエミッタレーザチップ3から出力された2以上の、例えば、全ての第2のエミッタ光5が入射する第2面6bとを有する。第2面6bと第1面6aとは、第1の屈折素子14の光軸を挟んで第1の方向(X方向)に沿って設けられている。図2の場合には、第2面6bが光軸より-X方向に配置され、第1面6aが光軸よりX方向に配置されている。また、図2に示すように、例えば、第1の屈折素子14は、第1面6aと第2面6bとが光軸で接しており、凸レンズ12に対向する側に凸状をなしている。第1の屈折素子14を、複数のマルチエミッタレーザチップ3から出力された全ての第1のエミッタ光4と、複数のマルチエミッタレーザチップ3から出力された全ての第2のエミッタ光5とが分かれる距離より離れて配置されることによって、全ての第1のエミッタ光4と全ての第2のエミッタ光5とを別々の第1面6a及び第2面6bでそれぞれ受けるようにできる。
第1の屈折素子14は、凸レンズ12と光ファイバ集光レンズ16との間の光路中に配置されている。第1の屈折素子14は、複数のマルチエミッタレーザチップ3から出力された2以上の、例えば、全ての第1のエミッタ光4が入射する第1面6aと、複数のマルチエミッタレーザチップ3から出力された2以上の、例えば、全ての第2のエミッタ光5が入射する第2面6bとを有する。第2面6bと第1面6aとは、第1の屈折素子14の光軸を挟んで第1の方向(X方向)に沿って設けられている。図2の場合には、第2面6bが光軸より-X方向に配置され、第1面6aが光軸よりX方向に配置されている。また、図2に示すように、例えば、第1の屈折素子14は、第1面6aと第2面6bとが光軸で接しており、凸レンズ12に対向する側に凸状をなしている。第1の屈折素子14を、複数のマルチエミッタレーザチップ3から出力された全ての第1のエミッタ光4と、複数のマルチエミッタレーザチップ3から出力された全ての第2のエミッタ光5とが分かれる距離より離れて配置されることによって、全ての第1のエミッタ光4と全ての第2のエミッタ光5とを別々の第1面6a及び第2面6bでそれぞれ受けるようにできる。
つまり、図2に示すように、各マルチエミッタレーザチップ3の第1のエミッタ1及び第2のエミッタ2から出射した第1のエミッタ光4と第2のエミッタ光5とは、凸レンズ12によってZ方向について交差するように進行する。凸レンズから距離が離れるにつれて、全ての第1のエミッタ光4と、全ての第2のエミッタ光5とがそれぞれ分離することがわかる。そこで、全ての第1のエミッタ光4と、全ての第2のエミッタ光5とがそれぞれ完全に分離する距離xに、全ての第1のエミッタ光4を受ける第1面6aと、全ての第2のエミッタ光5を受ける第2面6bとを有する第1の屈折素子14を置いている。
これによって従来のように個々のレーザーチップに対応する複数の屈折素子を調整する必要がなく、1つの屈折素子の調整のみで複数のレーザーチップの出射光を低コストで平行化することができる。
図2に示すように第1面6a及び第2面6bが平面の場合には、第1の屈折素子14を出射した光束は完全な平行光とはならず、略平行光となる。しかし、形状が単純のため作りやすく、X方向のずれに対する公差感度が低い。第1の屈折素子14は、Y方向(奥行き方向)にも平面が連続していてもよい。また、第1面6aと第2面6bとは中心で両者の端部が接するように構成しているが、これに限られず、第1面6aと第2面6bとの間を離間してもよい。
第1の屈折素子14の各面は、平面に限られず、シリンドリカル形状の球面、非球面等の曲率を有する曲面であってもよい。上記曲面は、凸レンズ12と対向する方向(-Z方向)に凹状であってもよく、あるいは凸状であってもよい。例えば、凹状は、光軸中心に変曲点が生じ、比較的複雑で作りにくいが、光束の平行化性能を向上させることができ、光ファイバへの集光効率を高めることができる。凸状は、光軸中心に変曲点がなく比較的作りやすいが、平行化性能は低い。その一方、凸状の場合、中央部で光線に対して垂直となるため、2つのエミッタからの光の分離が不十分な場合に中心から反対側の面に光が入射した場合にも、意図しない角度を持ってしまうという問題を回避できる。なお、曲面の形状は、必要に応じて調整を行えばよい。
また、第1の屈折素子14は、プリズム、レンズ等の透過素子に限られず、反射で方向を変えて略平行光にするミラーであってもよい。また、上記ミラーは曲面ミラーであってもよい。
図2に示すように第1面6a及び第2面6bが平面の場合には、第1の屈折素子14を出射した光束は完全な平行光とはならず、略平行光となる。しかし、形状が単純のため作りやすく、X方向のずれに対する公差感度が低い。第1の屈折素子14は、Y方向(奥行き方向)にも平面が連続していてもよい。また、第1面6aと第2面6bとは中心で両者の端部が接するように構成しているが、これに限られず、第1面6aと第2面6bとの間を離間してもよい。
第1の屈折素子14の各面は、平面に限られず、シリンドリカル形状の球面、非球面等の曲率を有する曲面であってもよい。上記曲面は、凸レンズ12と対向する方向(-Z方向)に凹状であってもよく、あるいは凸状であってもよい。例えば、凹状は、光軸中心に変曲点が生じ、比較的複雑で作りにくいが、光束の平行化性能を向上させることができ、光ファイバへの集光効率を高めることができる。凸状は、光軸中心に変曲点がなく比較的作りやすいが、平行化性能は低い。その一方、凸状の場合、中央部で光線に対して垂直となるため、2つのエミッタからの光の分離が不十分な場合に中心から反対側の面に光が入射した場合にも、意図しない角度を持ってしまうという問題を回避できる。なお、曲面の形状は、必要に応じて調整を行えばよい。
また、第1の屈折素子14は、プリズム、レンズ等の透過素子に限られず、反射で方向を変えて略平行光にするミラーであってもよい。また、上記ミラーは曲面ミラーであってもよい。
<光源と第1の屈折素子との距離の関係>
図3Aは、図2の光源10と第1の屈折素子14との距離xの関係を示す概略図である。図3Bは、図3Aの光源10近傍で交差する第1のエミッタ光4と光の出力方向(Z方向)とのなす角θを示す概略図である。
図3A及び図3Bに示すように、光源10と第1の屈折素子14との距離xは、下記式(1)で表される。例えば、xは、およそ750mmである。
上記式(1)中、dは、光源10のマルチエミッタレーザチップ3のうち、光源10の光軸11から最も離れた最外のマルチエミッタレーザチップ3の光軸からの距離である。また、θは、第1のエミッタ光4と光の出力方向(Z方向)とのなす角である。
図3Aに示すように、光源10と第1の屈折素子14との距離xが上記式(1)を満たすように第1の屈折素子14を配置することによって、複数のマルチエミッタレーザチップ3から出力された全ての第1のエミッタ光4と第2のエミッタ光5とを分けて第1の屈折素子14に導くことができ、略平行光にすることができる。
図3Aは、図2の光源10と第1の屈折素子14との距離xの関係を示す概略図である。図3Bは、図3Aの光源10近傍で交差する第1のエミッタ光4と光の出力方向(Z方向)とのなす角θを示す概略図である。
図3A及び図3Bに示すように、光源10と第1の屈折素子14との距離xは、下記式(1)で表される。例えば、xは、およそ750mmである。
上記式(1)中、dは、光源10のマルチエミッタレーザチップ3のうち、光源10の光軸11から最も離れた最外のマルチエミッタレーザチップ3の光軸からの距離である。また、θは、第1のエミッタ光4と光の出力方向(Z方向)とのなす角である。
図3Aに示すように、光源10と第1の屈折素子14との距離xが上記式(1)を満たすように第1の屈折素子14を配置することによって、複数のマルチエミッタレーザチップ3から出力された全ての第1のエミッタ光4と第2のエミッタ光5とを分けて第1の屈折素子14に導くことができ、略平行光にすることができる。
<光ファイバ集光レンズ>
光ファイバ集光レンズ16によって、光源からの光を集光して光ファイバに入射させる。
光ファイバ集光レンズ16によって、光源からの光を集光して光ファイバに入射させる。
(実施の形態2)
図4は、実施の形態2に係る照明光学系30aの全体の構成を示す概略図である。図5Aは、第2の屈折素子を用いない図1の照明光学系30の第1の屈折素子14の直前の光束の拡がりを示す概略図である。図5Bは、第2の屈折素子18を用いた図4の照明光学系30aの第1の屈折素子14の直前の光束の拡がりを図5Aと同じスケールで示した概略図である。
実施の形態2に係る照明光学系30aは、実施の形態1に係る照明光学系と比較して、凸レンズ12と第1の屈折素子14との間の光路中に第2の屈折素子18を有する点で相違する。第2の屈折素子18を設けることによって、第2の屈折素子を用いない場合(図5A)よりも、全ての第1のエミッタ光4と、全ての第2のエミッタ光5とがそれぞれ完全に分離する距離が短くなり、全体の長さを短くできる(図5B)。
図4は、実施の形態2に係る照明光学系30aの全体の構成を示す概略図である。図5Aは、第2の屈折素子を用いない図1の照明光学系30の第1の屈折素子14の直前の光束の拡がりを示す概略図である。図5Bは、第2の屈折素子18を用いた図4の照明光学系30aの第1の屈折素子14の直前の光束の拡がりを図5Aと同じスケールで示した概略図である。
実施の形態2に係る照明光学系30aは、実施の形態1に係る照明光学系と比較して、凸レンズ12と第1の屈折素子14との間の光路中に第2の屈折素子18を有する点で相違する。第2の屈折素子18を設けることによって、第2の屈折素子を用いない場合(図5A)よりも、全ての第1のエミッタ光4と、全ての第2のエミッタ光5とがそれぞれ完全に分離する距離が短くなり、全体の長さを短くできる(図5B)。
<第2の屈折素子>
図6Aは、図5Aの第2の屈折素子を用いない場合の第1の屈折素子までの第1のエミッタ光4及び第2のエミッタ光5の光路を示す概略図である。図6Bは、図5Bの第2の屈折素子18を用いた場合の第1の屈折素子14までの第1のエミッタ光4及び第2のエミッタ光5の光路を示す概略図である。
第2の屈折素子18は、凸レンズ12より焦点距離が長い。これによって、図6Aと図6Bとを対比すると、全ての第1のエミッタ光4と、全ての第2のエミッタ光5とがそれぞれ完全に分離する距離を短くできる。つまり、第2の屈折素子18によって、第1のエミッタ光4は、より+X方向寄りに屈折され、第2のエミッタ光5は、-X方向寄りに屈折される。そこで、光源10と第1の屈折素子14との距離をx1からx2まで短くすることができる。例えば、焦点距離fが200mmの第2の屈折素子を用いた場合、およそ200mmほどで分離できる。第2の屈折素子18の焦点距離fは、例えば、80mm以上である。
また、図6A及び図6Bに示すように、全ての第1のエミッタ光4と、全ての第2のエミッタ光5とが完全に分離する距離を短くすることによって、光束幅もBW1からBW2に抑えられる。
なお、第2の屈折素子18を用いた場合には、第1の屈折素子14の第1面6aに達した全ての第1のエミッタ光4は互いに平行ではなく、第2面6bに達した全ての第2のエミッタ光5も互いに平行ではない。そこで、第1の屈折素子14の第1面6a及び第2面6bを平面ではなく、曲率を有する面にしてもよい。
図6Aは、図5Aの第2の屈折素子を用いない場合の第1の屈折素子までの第1のエミッタ光4及び第2のエミッタ光5の光路を示す概略図である。図6Bは、図5Bの第2の屈折素子18を用いた場合の第1の屈折素子14までの第1のエミッタ光4及び第2のエミッタ光5の光路を示す概略図である。
第2の屈折素子18は、凸レンズ12より焦点距離が長い。これによって、図6Aと図6Bとを対比すると、全ての第1のエミッタ光4と、全ての第2のエミッタ光5とがそれぞれ完全に分離する距離を短くできる。つまり、第2の屈折素子18によって、第1のエミッタ光4は、より+X方向寄りに屈折され、第2のエミッタ光5は、-X方向寄りに屈折される。そこで、光源10と第1の屈折素子14との距離をx1からx2まで短くすることができる。例えば、焦点距離fが200mmの第2の屈折素子を用いた場合、およそ200mmほどで分離できる。第2の屈折素子18の焦点距離fは、例えば、80mm以上である。
また、図6A及び図6Bに示すように、全ての第1のエミッタ光4と、全ての第2のエミッタ光5とが完全に分離する距離を短くすることによって、光束幅もBW1からBW2に抑えられる。
なお、第2の屈折素子18を用いた場合には、第1の屈折素子14の第1面6aに達した全ての第1のエミッタ光4は互いに平行ではなく、第2面6bに達した全ての第2のエミッタ光5も互いに平行ではない。そこで、第1の屈折素子14の第1面6a及び第2面6bを平面ではなく、曲率を有する面にしてもよい。
<光源と屈折素子との距離の関係>
図7Aは、図6Bの光源10と第1の屈折素子14との距離の関係を示す概略図である。図7Bは、図7Aの光源10近傍で交差する第1のエミッタ光4と光の出力方向(Z方向)とのなす角θを示す概略図である。
図7A及び図7Bに示すように、光源10と第1の屈折素子14との距離xは、下記式(2)で表される。
上記式(2)中、dは、光源10のマルチエミッタレーザチップ3のうち、光源10の光軸11から最も離れた最外のマルチエミッタレーザチップ3の光軸からの距離である。また、θは、第1のエミッタ光4と光の出力方向(Z方向)とのなす角である。さらに、fは、第2の屈折素子18の焦点距離である。
上記式(2)では、上記式(1)とは異なり、第2の屈折素子18の焦点距離fを含むものとなっている。図7Aでは、図3Aと比べて、-X側の最外のマルチエミッタレーザチップ3からの第1のエミッタ光4は、第2の屈折素子18によって+X側に屈折する。また、+X側の最外のマルチエミッタレーザチップ3からの第2のエミッタ光5は、第2の屈折素子18によって-X側に屈折する。これによって、図7Aでは、-X側の最外のマルチエミッタレーザチップ3からの第1のエミッタ光4及び+X側の最外のマルチエミッタレーザチップ3からの第2のエミッタ光5が第1の屈折素子14の光軸11との交点に到達する距離は、図3Aの場合よりも短くなる。
一方、図7Aでは、+X側の最外のマルチエミッタレーザチップ3からの第1のエミッタ光4は、第2の屈折素子18によって-X側に屈折する。同様に-X側の最外のマルチエミッタレーザチップ3からの第2のエミッタ光5も第2の屈折素子18によって+X側に屈折する。これによって、第1のエミッタ光4を受ける第1の屈折素子14の第1面6aの大きさ及び第2のエミッタ光5を受ける第2面6bの大きさを抑制でき、図6Bに示すように、光束の幅BW2を絞ることができる。
図7Aは、図6Bの光源10と第1の屈折素子14との距離の関係を示す概略図である。図7Bは、図7Aの光源10近傍で交差する第1のエミッタ光4と光の出力方向(Z方向)とのなす角θを示す概略図である。
図7A及び図7Bに示すように、光源10と第1の屈折素子14との距離xは、下記式(2)で表される。
上記式(2)中、dは、光源10のマルチエミッタレーザチップ3のうち、光源10の光軸11から最も離れた最外のマルチエミッタレーザチップ3の光軸からの距離である。また、θは、第1のエミッタ光4と光の出力方向(Z方向)とのなす角である。さらに、fは、第2の屈折素子18の焦点距離である。
上記式(2)では、上記式(1)とは異なり、第2の屈折素子18の焦点距離fを含むものとなっている。図7Aでは、図3Aと比べて、-X側の最外のマルチエミッタレーザチップ3からの第1のエミッタ光4は、第2の屈折素子18によって+X側に屈折する。また、+X側の最外のマルチエミッタレーザチップ3からの第2のエミッタ光5は、第2の屈折素子18によって-X側に屈折する。これによって、図7Aでは、-X側の最外のマルチエミッタレーザチップ3からの第1のエミッタ光4及び+X側の最外のマルチエミッタレーザチップ3からの第2のエミッタ光5が第1の屈折素子14の光軸11との交点に到達する距離は、図3Aの場合よりも短くなる。
一方、図7Aでは、+X側の最外のマルチエミッタレーザチップ3からの第1のエミッタ光4は、第2の屈折素子18によって-X側に屈折する。同様に-X側の最外のマルチエミッタレーザチップ3からの第2のエミッタ光5も第2の屈折素子18によって+X側に屈折する。これによって、第1のエミッタ光4を受ける第1の屈折素子14の第1面6aの大きさ及び第2のエミッタ光5を受ける第2面6bの大きさを抑制でき、図6Bに示すように、光束の幅BW2を絞ることができる。
(実施の形態3)
図8は、実施の形態3に係る照明光学系30bの全体の構成を示す概略図である。
実施の形態3に係る照明光学系30bは、実施の形態2に係る照明光学系と対比すると、複数のミラー21、22、23と、1/2波長板24と、偏光ビームスプリッタ25を用いて光源10から第2の屈折素子18までの間の光路を構成していることを特徴とする。具体的には、光源10の複数のマルチエミッタレーザチップ3のうち、-Z側の左半分のマルチエミッタレーザチップ3からの光を第1のミラー21でほぼ90°反射させ、+Z側の右半分のマルチエミッタレーザチップ3からの光を第2のミラー22でほぼ90°反射させて、それぞれを分離している。第1のミラー21で反射した光を第3のミラー23で光の出力方向(-X方向)に反射させ、S偏光として、偏光ビームスプリッタ25に入射させる。第2のミラー22で反射した光は、1/2波長板24でP偏光として、偏光ビームスプリッタ25に入射させる。偏光ビームスプリッタ25に入射したS偏光とP偏光は重ね合わせられ第2の屈折素子18に入射する。このように、2つに分けた光を偏光ビームスプリッタ25で重ね合わせることで光束幅を半分にすることができる。光束幅が小さくなることで、第1の屈折素子14までの距離が短縮され、集光レンズで絞りやすくなる。これによって、光ファイバへの集光効率を向上させることができる
図8は、実施の形態3に係る照明光学系30bの全体の構成を示す概略図である。
実施の形態3に係る照明光学系30bは、実施の形態2に係る照明光学系と対比すると、複数のミラー21、22、23と、1/2波長板24と、偏光ビームスプリッタ25を用いて光源10から第2の屈折素子18までの間の光路を構成していることを特徴とする。具体的には、光源10の複数のマルチエミッタレーザチップ3のうち、-Z側の左半分のマルチエミッタレーザチップ3からの光を第1のミラー21でほぼ90°反射させ、+Z側の右半分のマルチエミッタレーザチップ3からの光を第2のミラー22でほぼ90°反射させて、それぞれを分離している。第1のミラー21で反射した光を第3のミラー23で光の出力方向(-X方向)に反射させ、S偏光として、偏光ビームスプリッタ25に入射させる。第2のミラー22で反射した光は、1/2波長板24でP偏光として、偏光ビームスプリッタ25に入射させる。偏光ビームスプリッタ25に入射したS偏光とP偏光は重ね合わせられ第2の屈折素子18に入射する。このように、2つに分けた光を偏光ビームスプリッタ25で重ね合わせることで光束幅を半分にすることができる。光束幅が小さくなることで、第1の屈折素子14までの距離が短縮され、集光レンズで絞りやすくなる。これによって、光ファイバへの集光効率を向上させることができる
(実施の形態4)
図9Aは、実施の形態4に係る照明光学系30cにおける光源10と第1の屈折素子14との距離の関係を示す概略図である。図9Bは、図9Aの光源10近傍で交差する第1のエミッタ光4と光の出力方向(Z方向)とのなす角θを示す概略図である。
実施の形態4に係る照明光学系30cは、実施の形態1に係る照明光学系と対比すると、マルチエミッタレーザチップ3が第3のエミッタ7を有することを特徴とする。この場合には、第3のエミッタ7から出力される第3のエミッタ光8の光軸は、凸レンズ12によって曲げられず、光の出力方向(Z方向)と一致する。マルチエミッタレーザチップ3が3つのエミッタを有する場合、第1の屈折素子14は、上記第1面6aと第2面6bとの間の第3面6cを有する。この場合、3つのエミッタのうち、真ん中の第3のエミッタ7から出力される第3のエミッタ光8を光の出力方向(Z方向)に垂直な第3面6cによって受ければよい。
図9Aは、実施の形態4に係る照明光学系30cにおける光源10と第1の屈折素子14との距離の関係を示す概略図である。図9Bは、図9Aの光源10近傍で交差する第1のエミッタ光4と光の出力方向(Z方向)とのなす角θを示す概略図である。
実施の形態4に係る照明光学系30cは、実施の形態1に係る照明光学系と対比すると、マルチエミッタレーザチップ3が第3のエミッタ7を有することを特徴とする。この場合には、第3のエミッタ7から出力される第3のエミッタ光8の光軸は、凸レンズ12によって曲げられず、光の出力方向(Z方向)と一致する。マルチエミッタレーザチップ3が3つのエミッタを有する場合、第1の屈折素子14は、上記第1面6aと第2面6bとの間の第3面6cを有する。この場合、3つのエミッタのうち、真ん中の第3のエミッタ7から出力される第3のエミッタ光8を光の出力方向(Z方向)に垂直な第3面6cによって受ければよい。
また、光源10と第1の屈折素子14との間の距離xは、2つのエミッタを有する場合よりも離れた距離となる。例えば、図9Aに示すように、第2の屈折素子を用いない場合には、第3面6cのX方向の長さが光軸11から最も離れたマルチエミッタレーザチップ3の中心までの距離dの2倍以上の長さとすればよい。つまり、第3面6cの長さは、長さ2dに対応する。このとき、光源10と第1の屈折素子14との間の距離xは、図3Aの場合の距離の2倍の距離となる。
なお、実施の形態4に係る照明光学系の場合にも第2の屈折素子を用いてもよい。第2の屈折素子を用いることによって、光源と第1の屈折素子との距離を短くでき、光束の拡がりを抑制できるので第1の屈折素子を縮小することができる。
なお、実施の形態4に係る照明光学系の場合にも第2の屈折素子を用いてもよい。第2の屈折素子を用いることによって、光源と第1の屈折素子との距離を短くでき、光束の拡がりを抑制できるので第1の屈折素子を縮小することができる。
(実施の形態5)
図10は、実施の形態5に係る照明光学系30dの全体の構成を示す概略図である。
実施の形態5に係る照明光学系30dは、凸レンズ12と第1の屈折素子14との間の光路中に配置され、複数のレンズを組み合わせて構成され、凸レンズ12からの光束を絞る縮小光学系(optical reduction system、reduction optical system)をなす第3の屈折素子26をさらに備える。
この第3の屈折素子26によって、光束を絞ることができるので、光ファイバ20への集光効率を向上させることができる。また、第3の屈折素子26を構成する1又は複数の素子のうち1つ以上の素子をXYZ方向に移動させることで集光位置を調整することができる。これによって、設置公差等が生じた場合にも光ファイバ20へ高効率での集光が可能となる。
図10は、実施の形態5に係る照明光学系30dの全体の構成を示す概略図である。
実施の形態5に係る照明光学系30dは、凸レンズ12と第1の屈折素子14との間の光路中に配置され、複数のレンズを組み合わせて構成され、凸レンズ12からの光束を絞る縮小光学系(optical reduction system、reduction optical system)をなす第3の屈折素子26をさらに備える。
この第3の屈折素子26によって、光束を絞ることができるので、光ファイバ20への集光効率を向上させることができる。また、第3の屈折素子26を構成する1又は複数の素子のうち1つ以上の素子をXYZ方向に移動させることで集光位置を調整することができる。これによって、設置公差等が生じた場合にも光ファイバ20へ高効率での集光が可能となる。
(実施の形態6)
図11は、実施の形態6に係る照明光学系30eの全体の構成を示す概略図である。
実施の形態6に係る照明光学系30eは、実施の形態5に係る照明光学系30dに加えて、実施の形態5に係る照明光学系30dの第1の光源10aにおける第1の波長とは異なる第2の波長の光を出力する第2の光源10bと、第1の波長及び第2の波長と異なる第3の波長の光を出力する第3の光源10cとを有する。さらに、実施の形態6に係る照明光学系30eは、第1の光源10aから出力される第1の波長の光と、第2の光源10bから出力される第2の波長の光と、第3の光源10cから出力される第3の波長の光と、を同一の光軸を有する光に合成する、合成光学系27a、27b、27cを有する。図11に示すように、合成光学系27a、27b、27cは、2つのダイクロイックミラー27a、27bと、ミラー27cとで構成されていてもよい。ダイクロイックミラー27bによって、第2の波長の光と、第3の波長の光とを合成し、ダイクロイックミラー27aによって、第2及び第3の波長の光と、第1の波長の光とを合成する。また、第2の光源10b及び第3の光源10cは、光束を絞る縮小光学系をなす第3の屈折素子26b、26cを有してもよい。さらに、第2の光源10b及び第3の光源10cは、マルチエミッタではなく、シングルエミッタであってもよい。
また、第3の屈折素子26a、26b、26cを構成する1又は複数の素子のうち1つ以上の素子をXYZ方向に移動させることで集光位置を調整することができる。これによって、設置公差等が生じた場合にも光ファイバ20へ高効率での集光が可能となる。また、Z方向の調整により収差影響を吸収して、複数波長のレーザ光を、一つの集光レンズで同じ位置に集光させることが可能となる。
図11は、実施の形態6に係る照明光学系30eの全体の構成を示す概略図である。
実施の形態6に係る照明光学系30eは、実施の形態5に係る照明光学系30dに加えて、実施の形態5に係る照明光学系30dの第1の光源10aにおける第1の波長とは異なる第2の波長の光を出力する第2の光源10bと、第1の波長及び第2の波長と異なる第3の波長の光を出力する第3の光源10cとを有する。さらに、実施の形態6に係る照明光学系30eは、第1の光源10aから出力される第1の波長の光と、第2の光源10bから出力される第2の波長の光と、第3の光源10cから出力される第3の波長の光と、を同一の光軸を有する光に合成する、合成光学系27a、27b、27cを有する。図11に示すように、合成光学系27a、27b、27cは、2つのダイクロイックミラー27a、27bと、ミラー27cとで構成されていてもよい。ダイクロイックミラー27bによって、第2の波長の光と、第3の波長の光とを合成し、ダイクロイックミラー27aによって、第2及び第3の波長の光と、第1の波長の光とを合成する。また、第2の光源10b及び第3の光源10cは、光束を絞る縮小光学系をなす第3の屈折素子26b、26cを有してもよい。さらに、第2の光源10b及び第3の光源10cは、マルチエミッタではなく、シングルエミッタであってもよい。
また、第3の屈折素子26a、26b、26cを構成する1又は複数の素子のうち1つ以上の素子をXYZ方向に移動させることで集光位置を調整することができる。これによって、設置公差等が生じた場合にも光ファイバ20へ高効率での集光が可能となる。また、Z方向の調整により収差影響を吸収して、複数波長のレーザ光を、一つの集光レンズで同じ位置に集光させることが可能となる。
なお、本開示においては、前述した様々な実施の形態及び/又は実施例のうちの任意の実施の形態及び/又は実施例を適宜組み合わせることを含むものであり、それぞれの実施の形態及び/又は実施例が有する効果を奏することができる。
本発明に係る照明光学系によれば、マルチエミッタレーザチップごとの屈折素子を用意する必要がなく、一つの第1の屈折素子によって、照明光学系を低コストに構成できる。そこで、投射型表示装置等の様々な用途に用いることができる。
1 第1のエミッタ
2 第2のエミッタ
3 マルチエミッタレーザチップ
4 第1のエミッタ光
5 第2のエミッタ光
6a 第1面
6b 第2面
6c 第3面
7 第3のエミッタ
8 第3のエミッタ光
10、10a、10b、10c 光源
11 光軸
12 凸レンズ
14 第1の屈折素子
16 光ファイバ集光レンズ
18 第2の屈折素子
20 光ファイバ
21 第1のミラー
22 第2のミラー
23 第3のミラー
24 1/2波長板
25 偏光ビームスプリッタ
26、26a、26b、26c 第3の屈折素子(縮小光学系)
27a、27b、27c ミラー
30、30a、30b、30c、30d、30e 照明光学系
2 第2のエミッタ
3 マルチエミッタレーザチップ
4 第1のエミッタ光
5 第2のエミッタ光
6a 第1面
6b 第2面
6c 第3面
7 第3のエミッタ
8 第3のエミッタ光
10、10a、10b、10c 光源
11 光軸
12 凸レンズ
14 第1の屈折素子
16 光ファイバ集光レンズ
18 第2の屈折素子
20 光ファイバ
21 第1のミラー
22 第2のミラー
23 第3のミラー
24 1/2波長板
25 偏光ビームスプリッタ
26、26a、26b、26c 第3の屈折素子(縮小光学系)
27a、27b、27c ミラー
30、30a、30b、30c、30d、30e 照明光学系
Claims (12)
- 第1のエミッタ光を出力する第1のエミッタと、第2のエミッタ光を出力する第2のエミッタとを有するマルチエミッタレーザチップが光の出力方向と交差する第1の方向に複数配列して構成された光源と、
前記各マルチエミッタレーザチップの前記第1のエミッタと前記第2のエミッタとの間に中心を有し、前記各マルチエミッタレーザチップに近接して配置されている、複数の凸レンズと、
前記複数の凸レンズより前記光の出力方向の側に配置され、複数の前記マルチエミッタレーザチップから出力された2以上の前記第1のエミッタ光が入射する第1面と、複数の前記マルチエミッタレーザチップから出力された2以上の前記第2のエミッタ光が入射する第2面とを有し、前記第1のエミッタ光と前記第2のエミッタ光とを略平行光とする第1の屈折素子と、
を備える、照明光学系。 - 前記凸レンズと前記第1の屈折素子との間の光路中に配置され、前記凸レンズより焦点距離の長い第2の屈折素子をさらに備える、請求項1に記載の照明光学系。
- 前記光源の複数の前記マルチエミッタレーザチップのうち半分ずつのマルチエミッタレーザチップからの光をそれぞれ反射させる第1のミラー及び第2のミラーと、
前記第1のミラーで反射した光を前記光の出力方向に反射させ、S偏光とする第3のミラーと、
前記第2のミラーと前記第1の屈折素子との間に配置され、前記第2のミラーで反射された光をP偏光とする1/2波長板と、
前記第3のミラーで反射したS偏光と、前記第2のミラーで反射され1/2波長板を通過したP偏光とを重ね合わせて、前記第1の屈折素子の方向に反射させる偏光ビームスプリッタと、
をさらに備える、請求項1に記載の照明光学系。 - 複数の前記マルチエミッタレーザチップは、前記第1のエミッタと前記第2のエミッタとの間に第3のエミッタ光を出力する第3のエミッタを有し、
前記凸レンズによって、前記第3のエミッタ光は、前記光の出力方向に沿って出力され、
前記第1の屈折素子は、前記第1面と前記第2面との間に前記第3のエミッタ光を受ける第3面を有する、請求項1に記載の照明光学系。 - 前記光源は、前記各マルチエミッタレーザチップが、前記第1のエミッタと前記第2のエミッタとが、前記第1の方向に沿って配置されている、請求項1に記載の照明光学系。
- 前記凸レンズと前記第1の屈折素子との間の光路中に配置され、複数のレンズを組み合わせて構成され、前記凸レンズからの光束を絞る縮小光学系をなす第3の屈折素子をさらに備える、請求項1に記載の照明光学系。
- 前記光源は、第1の波長の光を出力する第1の光源であって、
前記第1の波長とは異なる第2の波長の光を出力する第2の光源と、
前記第1の波長及び前記第2の波長と異なる第3の波長の光を出力する第3の光源と、
前記第1の光源から出力される前記第1の波長の光と、前記第2の光源から出力される前記第2の波長の光と、前記第3の光源から出力される第3の波長の光と、を同一の光軸を有する光に合成する、合成光学系と、
をさらに備える、請求項8に記載の照明光学系。 - 前記光源は、前記マルチエミッタレーザチップを前記第1の方向及び前記光の出力方向と交差する第2の方向にも複数配列されている、請求項1から9のいずれか一項に記載の照明光学系。
- 前記光源からの光を集光して光ファイバに入射させる光ファイバ集光レンズをさらに備える、請求項1から9のいずれか一項に記載の照明光学系。
- 請求項1から9のいずれか一項に記載の照明光学系を備える、投写型表示装置。
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JP2022178295A Pending JP2023097356A (ja) | 2021-12-27 | 2022-11-07 | 照明光学系 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023097356A (ja) |
-
2022
- 2022-11-07 JP JP2022178295A patent/JP2023097356A/ja active Pending
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