JP2003129739A - ヒンジ及びそれを用いた画像入出力装置 - Google Patents

ヒンジ及びそれを用いた画像入出力装置

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JP2003129739A
JP2003129739A JP2001323300A JP2001323300A JP2003129739A JP 2003129739 A JP2003129739 A JP 2003129739A JP 2001323300 A JP2001323300 A JP 2001323300A JP 2001323300 A JP2001323300 A JP 2001323300A JP 2003129739 A JP2003129739 A JP 2003129739A
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cam
housing
plunger
base
opening direction
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JP2001323300A
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Toshimitsu Obara
敏光 小原
Atsushi Kadoya
厚志 門屋
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可動部に加える開方向のトルクを増大させる
ヒンジ及びそれを用いた画像入出力装置を提供する。 【解決手段】 第一スプリング58及び第二スプリング
60がプランジャ56を押す力を代表する作用線Xより
開方向前方で第一カム74がプランジャ56の斜面86
に当接し、第二カム76は第一カム74より開方向後方
に位置し、プランジャ56の斜面86から離間してい
る。プランジャ56の斜面86には第一カム74から反
作用としての抗力が接触点の共通放線方向に加わり、こ
の抗力がプランジャ56を第一カム74からそれるよう
に回転方向後方に傾けるモーメントとして作用する。第
一カム74が斜面86に当接している位置は作用線Xよ
りも開方向前方であるため、第一カム74からそれるよ
うにプランジャ56を開方向後方に傾かせるモーメント
が従来に比べて顕著に小さくなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はヒンジ及びそれを用
いた画像入出力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開2001−98839号公報にはス
キャナ等の重い可動部を揺動自在に基部に連結し、バネ
の弾発力により開方向のトルクを可動部に加える機能を
有するヒンジが開示されている。この公報に開示された
ヒンジは、例えばスキャナとプリンタの機能を有する画
像入出力装置においてスキャナとして機能する可動部を
プリンタとして機能する基部に揺動自在に連結するヒン
ジとして好適である。この公報に開示されたヒンジは、
スキャナ等の重い可動部を開方向に持ち上げることを容
易にするとともに、可動部が自重で落下する衝撃を緩和
する。
【0003】図10(a)は、スキャナとして機能する
可動部をプリンタとして機能する基部に揺動自在に連結
する従来のヒンジの構成部品と可動部が全閉の状態にお
ける構成部品の変形量を説明するための模式図である。
図10では変形量が大きいほど平行線間隔を小さくした
ハッチングを変形が生じた範囲に付している。
【0004】ハウジング106はプリンタの構成部品を
収容した基部ハウジングに固定される。ハウジング10
6は筒状に形成され、プランジャ104を往復移動自在
に収容している。プランジャ104はカム108に摺接
する斜面102を有し、ハウジング106に収容された
図示しない圧縮コイルスプリングでカム108の揺動軸
110に接近する方向に押されている。ハウジング10
6にはスキャナの構成部品を収容した可動部ハウジング
に固定されるカムベース100が揺動自在に連結されて
いる。カムベース100はカム108と一体に形成され
ており、揺動軸110を中心にしてカム108とともに
揺動する。ハウジング106、カムベース100及びカ
ム108はいずれもプラスチック材で形成されている。
【0005】プランジャ104が圧縮コイルスプリング
で押されることにより、プランジャ104の斜面102
がカム108を押すため、揺動軸を中心として紙面上で
反時計回りに回転させるトルクがカム108に作用す
る。このトルクは可動部ハウジングを基部ハウジングに
対して開方向に回転させるトルクとして稼働部ハウジン
グに加わる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしプランジャ10
4は、カム108から受ける抗力により、図示するよう
にハウジング106を変形させてカム108からそれる
ように開方向後方に傾く傾向がある。この傾向は気温が
高温であるほど、また可動部ハウジングが全閉の状態に
近いほど顕著になる。プランジャ104がカム108か
らそれるように開方向後方に傾くと、カム108及びカ
ムベース100を開方向に回転させるトルクが小さくな
り、可動部ハウジングを基部ハウジングに対して開方向
に回転させるトルクが小さくなるという問題がある。
【0007】本発明は、この問題を解決するために創作
されたものであって、可動部に加える開方向のトルクを
増大させるヒンジ及びそれを用いた画像入出力装置を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るヒンジは、
基部に可動部を揺動自在に連結し開方向のトルクを前記
可動部に加えるヒンジであって、前記可動部又は前記基
部のいずれか一方に係止されるハウジングと、前記可動
部又は前記基部のいずれか他方に係止され前記ハウジン
グに揺動自在に連結されているカムベースと、前記ハウ
ジングに往復移動自在に収容され前記開方向前方より前
記開方向後方で前記カムベースの揺動軸に接近している
斜面を有するプランジャと、前記ハウジングに収容され
前記揺動軸に接近させる方向に前記プランジャを押す弾
性体と、前記カムベースとともに揺動し前記弾性体の縮
み量が最大から所定の範囲内にあるとき前記斜面に摺接
し前記プランジャが前記揺動軸に接近すると前記開方向
に回転する第一カムと、前記第一カムより前記回転方向
後方に設けられ前記カムベースとともに揺動し前記弾性
体の縮み量が最小から所定の範囲内にあるとき前記斜面
に摺接し前記プランジャが前記揺動軸に接近すると前記
開方向に回転する第二カムとを備えることを特徴とす
る。
【0009】このヒンジによると、揺動軸の周方向に間
隔をあけて第1カム及び第二カムを配設している。弾性
体の縮み量が最大から所定の範囲内にあるときには第二
カムより開方向前方で第1カムがプランジャの斜面に摺
接する。このため、弾性体の縮み量が最大から所定の範
囲内にあるとき、すなわち弾性体の弾発力が大きいとき
には、第2カムより開方向前方で第1カムからプランジ
ャに抗力が加わる。このヒンジによると、弾性体の弾発
力が大きいとき、揺動軸の周方向に間隔を開けて複数の
カムを配設しない場合より開方向前方でカムとプランジ
ャとが互いに力を及ぼし合うため、カムからそれるよう
にプランジャを開方向後方に傾かせる力が小さくなる。
したがって、このヒンジによると、可動部に加える開方
向のトルクを増大させることができる。
【0010】さらに本発明に係るヒンジによると、前記
第一カムは、前記弾性体が前記プランジャを押す力を代
表する作用線より前記開方向前方で前記プランジャに摺
接することを特徴とする。このヒンジによると、カムか
らそれるようにプランジャを開方向後方に傾かせる力が
小さくなるため、可動部に加える開方向のトルクを増大
させることができる。
【0011】さらに本発明に係るヒンジによると、前記
斜面と前記第一カムの接触点から前記揺動軸までの最大
距離は、前記斜面と前記第二カムの接触点から前記揺動
軸までの最大距離より大きいことを特徴とする。このヒ
ンジによると、プランジャが第一カムを回転させるモー
メントの腕の最大長は、プランジャが第二カムを回転さ
せるモーメントの腕の最大長より長くなる。第一カムを
回転させるのに必要なモーメントの大きさを一定と仮定
すると、そのモーメントの腕の長さが長いほど、加える
力の大きさを小さくすることができる。したがって、こ
のヒンジによると、弾性体の縮み量が最小から所定の範
囲内にあるとき、可動部に加える開方向のトルクをさら
に増大させることができる。
【0012】また本発明に係る画像入出力装置は、画像
データに基づいて印刷する印刷部と、開口部を有し前記
印刷部を収容している基部ハウジングと、画像を読み取
り前記画像を表す画像データを前記印刷部に出力する走
査部と、前記走査部を収納し全閉姿勢で前記開口部を閉
塞する可動部ハウジングと、前記基部ハウジングに前記
可動部ハウジングを揺動自在に連結し前記基部ハウジン
グに対して前記可動部ハウジングを開方向に回転させる
請求項1,2又は3のいずれか一項に記載のヒンジと、
を備えることを特徴とする。この画像入出力装置による
と、可動部ハウジングに加える開方向のトルクを増大さ
せることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
一実施例を図面に基づいて説明する。図2及び図3は、
本発明の一実施例による画像入出力装置10を示してい
る。
【0014】画像入出力装置10は、画像入力部12と
画像出力部14を上下の2段で組み合わせた構成であ
る。画像入力部12は画像の読み取り機能を実現し、画
像出力部14は画像の印刷機能を実現する。
【0015】画像入力部12は、ガラス板等の原稿台2
0を備えた所謂フラットベッド型イメージスキャナとし
て構成されている。原稿台20の盤面は、可動部ハウジ
ング18に揺動自在に連結された原稿台カバー16で覆
われる。
【0016】可動部ハウジング18は一対のヒンジ50
により、画像出力部14の基部ハウジング38に揺動自
在に連結されている。可動部ハウジング18の底壁に
は、画像出力部14側に突出する一対のフック部22が
設けられている。
【0017】可動部ハウジング18には光学系24と走
査部26が収容されている。走査部26のリニアイメー
ジセンサ34と光学系24とはスキャナキャリッジ25
に搭載されている。スキャナキャリッジ25は原稿台2
0の盤面と平行に往復移動自在に可動部ハウジング18
に収納され、光学系24及びリニアイメージセンサ34
を図3のA方向に運搬する。光学系24は図3に破線で
示すように、光源28により照射された被写体Mの反射
光像をミラー30及び集光レンズ32でリニアイメージ
センサ34に結像する。走査部26の画像処理部36は
リニアイメージセンサ34からの出力信号にA/D変
換、シェーディング補正、ガンマ補正等の処理を施して
被写体像を表す画像データを生成し画像出力部14の印
刷部40に出力する。
【0018】画像出力部14はインクジェット方式のプ
リンタとして構成されている。画像出力部14の基部ハ
ウジング38は概ね箱形を呈し、印刷部40を収容して
いる。印刷部40の搬送部44は、印刷用紙を所定の印
刷位置に供給しさらに画像の印刷された用紙を排出す
る。印刷部40のプリンタキャリッジ42には、複数の
インクカートリッジ41、インクジェットヘッド(図示
しない)等が搭載されている。プリンタキャリッジ42
は、インクカートリッジ41及びインクジェットヘッド
を図3のB方向に運搬する。印刷部40の制御部43は
画像処理部36に接続され、画像処理部36から受け取
るデータに基づいて搬送部44及びプリンタキャリッジ
42の駆動装置等を制御する。
【0019】基部ハウジング38の天井壁には開口部4
6が設けられている。可動部ハウジング18が図3に示
す全閉姿勢のとき、開口部46は可動部ハウジング18
の底壁で閉塞される。可動部ハウジング18が図2に示
す開姿勢のとき、開口部46から基部ハウジング38内
部に手を入れてインクカートリッジ41の交換、搬送部
44に詰まった用紙の除去、プリンタキャリッジ42及
び搬送部44の清掃等のメンテナンス作業を実施するこ
とができる。
【0020】基部ハウジング38の天井壁に形成されて
いるスロット49は、フック部22を基部ハウジング3
8内部に進入させるためのものである。可動部ハウジン
グ18が全閉姿勢のとき、フック部22は基部ハウジン
グ38内部で拘束される。フック部22は、基部ハウジ
ング38の一側壁部に設けられた操作ボタン47が押さ
れると基部ハウジング38内部で解放される。
【0021】図4及び図5はヒンジ50を示している。
ヒンジ50は、ヒンジハウジング54、第一スプリング
58、第二スプリング60、プランジャ56、カムベー
ス52、第一カム74及び第二カム76を備える。
【0022】ヒンジハウジング54は基部ハウジング3
8にねじ55で固定されている。ヒンジハウジング54
はプラスチック材で有底筒状に形成されている。図4及
び図6に示すようにヒンジハウジング54の互いに向か
い合う2つの側壁部63b,63dにはそれぞれ軸受け
穴64が設けられている。軸受け穴64の中心軸は可動
部ハウジング18の揺動軸Pに一致する。図5及び図6
に示すように側壁部63b,63dの内壁には、プラン
ジャ56の移動方向を規制するための案内溝65が2条
ずつ設けられている。ヒンジハウジング54に固定され
たゴム等の弾性部材からなるクッション67は、カムベ
ース52とヒンジハウジング54の衝突による衝撃を緩
衝する。
【0023】カムベース52は可動部ハウジング18に
ねじ53で固定され、軸部材79によりヒンジハウジン
グ54に揺動自在に連結されている。図5及び図7に示
すようにカムベース52はプラスチック材で第一カム7
4及び第二カム76と一体に形成されている。カムベー
ス52には軸穴78が形成されている。この軸穴78に
は軸部材79が回転可能に挿入される。軸部材79はヒ
ンジハウジング54の軸受け穴64に係止される。軸部
材79を中心として、カムベース52がヒンジハウジン
グ54に対し揺動し、可動部ハウジング18が基部ハウ
ジング38に対し揺動する。すなわち軸部材79の中心
軸が基部ハウジング38の揺動軸Pである。尚、軸部材
79は、ヒンジハウジング54の軸受け穴64に回転可
能に挿入しカムベース52の軸穴78に係止するように
してもよい。
【0024】第一カム74及び第二カム76はカムベー
ス52と一体に形成されている。このため、第一カム7
4及び第二カム76は揺動軸Pを中心にカムベース52
とともに揺動する。第一カム74と第二カム76とは揺
動軸Pの周方向に間隔をあけて設けられている。すなわ
ち、第一カム74と第二カム76の間にプランジャ56
と摺接することのない谷状の曲面が形成されている。第
一カム74及び第二カム76の輪郭曲線が互いに独立し
ているため、例えば第一カム74をポップアップ用、第
二カム76を持ち上げ補助用というようにそれぞれに独
立した機能を持つ輪郭曲線を設定することが容易にな
る。第一カム74は第二カム76よりカムベース52の
開方向前方に設けられている。尚、本実施例における開
方向とは、基部ハウジング38に対して可動部ハウジン
グ18が開く方向に一致する揺動軸P周りの回転方向を
いうものとし、図5では矢印Cで示す紙面上で反時計回
りの回転方向である。図8に示すように、第一カム74
とプランジャ56の斜面86との接触点から揺動軸Pま
での最大距離R1は、第二カム76と斜面86との接触
点から揺動軸Pまでの最大距離R2よりも大きい。ま
た、プランジャ56が第一カム74を回転させるモーメ
ントの腕が、プランジャ56が第二カム76を回転させ
るモーメントの腕より常に長くなるように第一カム74
及び第二カム76の輪郭曲線が設定されている。
【0025】弾性体としての第一スプリング58及び第
二スプリング60は、図5に示すようにヒンジハウジン
グ54内に収容されている。第一スプリング58及び第
二スプリング60は圧縮コイルスプリングで構成されて
いる。第一スプリング58及び第二スプリング60はコ
イル軸がヒンジハウジング54の長手方向に延びる姿勢
で設けられ、一方のコイル端末をヒンジハウジング54
の底部62の内壁に当接させている。第一スプリング5
8の他方のコイル端末はプランジャ56の頭部84に当
接し、第二スプリング60の他方のコイル端末はプラン
ジャ56の軸部82に当接する。第二スプリング60
は、コイル平均径及び軸方向長さが第一スプリング58
よりも小さな圧縮コイルスプリングで構成され、第一ス
プリング58の内側に設けられている。第二スプリング
60は可動部ハウジング18を全閉姿勢から20mm程
度ポップアップさせるために第一スプリング58の弾発
力を補う目的で設けている。第一スプリング58及び第
二スプリング60は揺動軸Pに接近する方向にプランジ
ャ56を付勢する。
【0026】プランジャ56は、ヒンジハウジング54
内にその長手方向に往復移動自在に収容されている。プ
ランジャ56は軸部82と頭部84とから構成されてい
る。軸部82は概ね円筒形状を呈し、第一スプリング5
8の内側に挿入されている。
【0027】頭部84には、開方向前方より開方向後方
で揺動軸Pに接近するように傾斜する斜面86が形成さ
れている。斜面86は第一カム74及び第二カム76と
摺接する。斜面86の傾斜角は可動部ハウジング18の
姿勢に応じて要求されるトルクの変化に応じて設定され
る。斜面86の開方向前方側端部近傍には、第二カム7
6と係合することで揺動を規制し全開状態でヒンジ50
を拘束することを補助するための窪み92が形成されて
いる。
【0028】頭部84の外壁にはヒンジハウジング54
の案内溝65と係合する案内突条90が4条形成されて
いる。案内突条90が案内溝65内を摺動することで、
プランジャ56の移動方向が第一スプリング58のコイ
ル軸方向に規制される。
【0029】以上、ヒンジ50の構成について説明し
た。以下、ヒンジ50の作動について図1に基づいて説
明する。図1(a)は、可動部ハウジング18が全閉姿
勢にあるときのヒンジ50の状態を示している。図1
(b)、(c)、(d)は、可動部ハウジング18の底
面18aが基部ハウジング38の上面38aに対してそ
れぞれ10°、31°、50°傾斜したときのヒンジ5
0の状態を示している。図1(d)に示す状態で可動部
ハウジング18は全開姿勢となる。
【0030】図1(a)に示す状態では、第一スプリン
グ58及び第二スプリング60がプランジャ56を押す
力を代表する作用線Xより開方向前方で第一カム74が
プランジャ56の斜面86に当接し、第二カム76は第
一カム74より開方向後方に位置し、プランジャ56の
斜面86から0.15mm離間している。尚、第二カム
76は斜面86に当接していてもよい。またこの状態
で、第一スプリング58及び第二スプリング60の縮み
量は最大である。すなわち、プランジャ56が第一スプ
リング58及び第二スプリング60から受ける付勢力
は、この状態で最大である。第一スプリング58及び第
二スプリング60の付勢力がプランジャ56に加わるこ
とで、斜面86は第一カム74との接触点の共通法線方
向に第一カム74を押す。斜面86が第一カム74を押
す力の揺動軸Pの周方向成分の大きさと揺動軸Pから接
触点までの距離との積が開方向のトルクとしてカムベー
ス52に作用する。他方、プランジャ56の斜面86に
は第一カム74から反作用としての抗力が接触点の共通
法線方向に加わり、この抗力がプランジャ56を第一カ
ム74からそれるように開方向後方に傾けるモーメント
として作用する。第一カム74が斜面86に当接してい
る位置は作用線Xよりも開方向前方であるため、第一カ
ム74からそれるようにプランジャ56を開方向後方に
傾かせるモーメントが従来に比べて顕著に小さくなって
いる。また、第一カム74から受ける抗力によりプラン
ジャ56に作用しプランジャ56を傾かせるモーメント
の大きさは、従来に比べてモーメントの腕の長さが短い
ため小さくなっている。
【0031】図10(a)は、可動部ハウジング18が
全閉姿勢のときのヒンジ50の変形量を示しており、変
形量が大きいほど間隔を小さくした平行線を変形が生じ
た範囲に付している。同図に示すように揺動軸近傍でヒ
ンジハウジング54の変形はほとんどない。揺動軸近傍
でヒンジハウジング54の変形がないため、プランジャ
56が第一カム74からそれるように開方向後方に傾く
ことがない。したがって、揺動軸P回りの開方向のトル
クを増大させ、可動部ハウジング18をヒンジ50でポ
ップアップさせる力を確実かつ充分に得ることができ
る。
【0032】操作ボタン47が押されフック部22が基
部ハウジング38内部で解放されると、ヒンジ50は第
一スプリング58及び第二スプリング60の弾発力によ
る開方向のトルクで可動部ハウジング18を開方向に回
動させる。このときプランジャ56は第一スプリング5
8及び第二スプリング60から受ける付勢力により第一
カム74を開方向前方に回転させつつ揺動軸Pに接近す
る。このとき、第一カム74が斜面86に摺接する範囲
は作用線Xよりも開方向前方であるため、第一カム74
からそれるようにプランジャ56を開方向後方に傾かせ
るモーメントが従来に比べて顕著に小さくなる。また、
第一カム74から受ける抗力によりプランジャ56に作
用しプランジャ56を傾かせるモーメントの大きさは、
従来に比べてモーメントの腕の長さが短いため小さくな
る。
【0033】可動部ハウジング18が所定角度回動した
とき、第一スプリング58及び第二スプリング60の弾
発力による開方向のトルクが画像入力部12の自重によ
る閉方向のトルクと釣り合い、可動部ハウジング18は
基部ハウジング38に対して開いた状態で定位する。可
動部ハウジング18が第一スプリング58及び第二スプ
リング60の弾発力により開状態で定位するまで、第一
カム74が斜面86に摺接することが望ましい。
【0034】可動部ハウジング18及びカムベース52
が定位する状態でユーザが開方向へのトルクを必要なだ
け可動部ハウジング18に手で加えると、可動部ハウジ
ング18及びカムベース52を開方向に回動させること
ができる。このときプランジャ56は第一スプリング5
8から受ける付勢力により揺動軸Pに接近する方向に移
動しながら、第二カム76を開方向前方に回転させる。
尚、第一カム74がプランジャ56の斜面86から離れ
る以前に第二カム76がプランジャ56の斜面86に摺
接し始めることが必要である。
【0035】可動部ハウジング18が水平面に対して9
0°を越える角度回動したとき、カムベース52の背面
がクッション67を介してヒンジハウジング54に当接
し、可動部ハウジング18は基部ハウジング38に対し
て全開状態で安定する。このとき、図1(d)に示すよ
うに第二カム76が窪み92に係合する。この状態で
は、第一スプリング58の縮み量が最小となる。
【0036】以上、本発明の一実施例について詳述し
た。尚、上述の実施例では、ヒンジのハウジングを基部
ハウジングに固定しカムベースを可動部ハウジングに固
定しているが、逆にヒンジのハウジングを可動部に固定
しカムベースを基部に固定するようにしてもよい。
【0037】また上述の実施例ではカムベース52の第
一カム74と第二カム76の間にプランジャ56の斜面
86と摺接することのない谷状の曲面を設けているが、
そのような谷状の曲面を設けることなしに第一カム74
と第二カム76をつなぐ輪郭曲線が斜面86との接触点
になってもよい。すなわち、第一カム74と第二カム7
6に連続的な1つの輪郭曲線を設定してもよい。
【0038】さらに上述の実施例では、本発明に従うヒ
ンジを画像入出力装置に適用した場合について説明した
が、本発明のヒンジは、基部に可動部が揺動自在に連結
される各種のものに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるヒンジの作動を説明す
るための模式図である。
【図2】本発明の一実施例による画像入出力装置を示す
外観斜視図である。
【図3】本発明の一実施例による画像入出力装置を模式
的に示す断面図である。
【図4】本発明の一実施例による画像入出力装置に装着
されたヒンジを示す外観斜視図である。
【図5】本発明の一実施例による画像入出力装置に装着
されたヒンジを模式的に示す断面図である。
【図6】本発明の一実施例によるヒンジのハウジングを
示す外観斜視図である。
【図7】本発明の一実施例によるヒンジのカムベースを
示す外観斜視図である。
【図8】図5の主要部の拡大図である。
【図9】本発明の一実施例によるヒンジのプランジャを
示す外観斜視図である。
【図10】本発明の一実施例によるヒンジの変形量と従
来のヒンジの変形量と対比させて示す模式図である。
【符号の説明】
10 画像入出力装置 18 可動部ハウジング 24 光学系 26 走査部 38 基部ハウジング 40 印刷部 46 開口部 50 ヒンジ 52 カムベース 54 ヒンジハウジング 56 プランジャ 58 第一スプリング 60 第二スプリング 74 第一カム 76 第二カム 86 斜面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E050 AA03 BA02 CA04 EA02 EB02 3J105 AA04 AA13 AB02 AB13 AB23 AC06 BC12 DA15 DA23 5C062 AA02 AA05 AB17 AD02 AD06 BA00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基部に可動部を揺動自在に連結し開方向
    のトルクを前記可動部に加えるヒンジであって、 前記可動部又は前記基部のいずれか一方に係止されるハ
    ウジングと、 前記可動部又は前記基部のいずれか他方に係止され前記
    ハウジングに揺動自在に連結されているカムベースと、 前記ハウジングに往復移動自在に収容され前記開方向前
    方より前記開方向後方で前記カムベースの揺動軸に接近
    している斜面を有するプランジャと、 前記ハウジングに収容され前記揺動軸に接近させる方向
    に前記プランジャを押す弾性体と、 前記カムベースとともに揺動し、前記弾性体の縮み量が
    最大から所定の範囲内にあるとき前記斜面に摺接し、前
    記プランジャが前記揺動軸に接近すると前記開方向に回
    転する第一カムと、 前記第一カムより前記開方向後方に設けられ、前記カム
    ベースとともに揺動し、前記弾性体の縮み量が最小から
    所定の範囲内にあるとき前記斜面に摺接し、前記プラン
    ジャが前記揺動軸に接近すると前記開方向に回転する第
    二カムと、を備えることを特徴とするヒンジ。
  2. 【請求項2】 前記第一カムは、前記弾性体が前記プラ
    ンジャを押す力を代表する作用線より前記開方向前方で
    前記プランジャに摺接することを特徴とする請求項1に
    記載のヒンジ。
  3. 【請求項3】 前記斜面と前記第一カムの接触点から前
    記揺動軸までの最大距離は、前記斜面と前記第二カムの
    接触点から前記揺動軸までの最大距離より大きいことを
    特徴とする請求項1又は2に記載のヒンジ。
  4. 【請求項4】 画像データに基づいて印刷する印刷部
    と、 開口部を有し前記印刷部を収容している基部ハウジング
    と、 画像を読み取り前記画像を表す画像データを前記印刷部
    に出力する走査部と、 前記走査部を収納し全閉姿勢で前記開口部を閉塞する可
    動部ハウジングと、 前記基部ハウジングに前記可動部ハウジングを揺動自在
    に連結し前記基部ハウジングに対して前記可動部ハウジ
    ングを開方向に回転させる請求項1、2又は3に記載の
    ヒンジと、を備えることを特徴とする画像入出力装置。
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