JP2003127547A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JP2003127547A
JP2003127547A JP2001329057A JP2001329057A JP2003127547A JP 2003127547 A JP2003127547 A JP 2003127547A JP 2001329057 A JP2001329057 A JP 2001329057A JP 2001329057 A JP2001329057 A JP 2001329057A JP 2003127547 A JP2003127547 A JP 2003127547A
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JP2001329057A
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Yasuo Mori
康雄 森
Takeshi Yoshino
豪 吉野
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Nicca Chemical Co Ltd
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Nicca Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた発色性と画像安定性とを兼ね備えた感熱
記録材料を提供する。 【解決手段】発色物質として無色又は淡色のロイコ染料
と、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び/又
は2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンを含む顕色
物質と、一般式[1]で表される化合物を含む増感剤と
を含有する感熱発色層を、支持体上に設けてなることを
特徴とする感熱記録材料。ただし、式中、Rl、R2、R
3及びR4は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、炭素数
1〜4のアルキル基、アルコキシル基若しくはアシル
基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜5のアル
コキシカルボニル基、又は、無置換、ハロゲン置換若し
くは炭素数1〜4のアルキル基置換フェニル基、フェノ
キシ基若しくはアラルキル基である。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱記録材料に関
する。さらに詳しくは、本発明は、優れた発色性と画像
安定性とを兼ね備えた感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、紙や合成紙、プラスチックフィル
ムなどの支持体上に、加熱により発色する感熱発色層を
設けた感熱記録材料は、ファクシミリやパソコンなどの
サーマルプリンタ、心電図や分析機器などのサーモペン
レコーダー、乗車券、チケット、スーパーマーケットで
のPOS用ラベルなどに幅広く用いられている。感熱記
録材料は、通常、発色物質として無色又は淡色のラクト
ン系、ラクタム系、スピロピラン系などのロイコ染料
と、加熱時に発色物質と反応して発色させる顕色物質と
を、それぞれ別個にボールミルやサンドミルなどで粉砕
して溶剤に分散させたのち、結合剤を加えてこれらの分
散液を混合し、必要に応じて、ワックス、増感剤、界面
活性剤、消泡剤、無機顔料などを添加して塗布液を調製
し、これを紙などの支持体上に塗布し、乾燥して感熱発
色層を設けることにより製造される。感熱記録材料に
は、発色性及び画像安定性の両方が要求されている。画
像安定性に優れる感熱記録材料を与える顕色物質として
は、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンや2,4'
−ジヒドロキシジフェニルスルホンなどのビスフェノー
ルS類が挙げられるが、これらは発色温度が高いことか
ら発色性が不十分である。このような場合、顕色物質に
増感剤を併用することで発色温度を低下させ、発色性を
改善しているのが現状である。このような増感剤として
は、例えば、パラフィンワックス、脂肪酸アミドなどの
アミド類、ジメチルテレフタレートなどのエステル類、
1,2−ビスフェノキシエタンなどのエーテル類などが
挙げられる。しかしながら、これらの増感剤の使用によ
っても発色性については必ずしも満足できるものとはい
えない。また、画像安定性についてもやや劣る傾向を示
し、満足できるものとはいえない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた発色
性と画像安定性とを兼ね備えた感熱記録材料を提供する
ことを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、顕色物質として
4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び/又は
2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンと、増感剤と
してN−〔2−ベンゼンスルホニルオキシフェニル〕ベ
ンゼンスルホンアミド又はその誘導体とを組み合わせる
ことにより、優れた発色性と画像安定性とが得られるこ
とを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明は、(1)発色物質として無
色又は淡色のロイコ染料と、4,4'−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホン及び/又は2,4'−ジヒドロキシジフェ
ニルスルホンを含む顕色物質と、一般式[1]で表され
る化合物を含む増感剤とを含有する感熱発色層を、支持
体上に設けてなることを特徴とする感熱記録材料、
【化2】 (ただし、式中、Rl、R2、R3及びR4は、それぞれ独
立に、水素、ハロゲン、炭素数1〜4のアルキル基、ア
ルコキシル基若しくはアシル基、炭素数2〜4のアルケ
ニル基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、又
は、無置換、ハロゲン置換若しくは炭素数1〜4のアル
キル基置換フェニル基、フェノキシ基若しくはアラルキ
ル基である。)、及び、(2)増感剤の含有量が、顕色
物質1重量部に対して0.2〜10重量部である第1項
記載の感熱記録材料、を提供するものである。さらに、
本発明の好ましい態様として、(3)顕色物質の含有量
が、発色物質1重量部に対して0.5〜7重量部である
第1項記載の感熱記録材料、を挙げることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の感熱記録材料は、発色物
質として無色又は淡色のロイコ染料と、4,4'−ジヒド
ロキシジフェニルスルホン及び/又は2,4'−ジヒドロ
キシジフェニルスルホンを含む顕色物質と、一般式
[1]で表される化合物を含む増感剤とを含有する感熱
発色層を、支持体上に設けてなる感熱記録材料である。
【化3】 ただし、一般式[1]において、Rl、R2、R3及びR4
は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、炭素数1〜4の
アルキル基、アルコキシル基若しくはアシル基、炭素数
2〜4のアルケニル基、炭素数2〜5のアルコキシカル
ボニル基、又は、無置換、ハロゲン置換若しくは炭素数
1〜4のアルキル基置換フェニル基、フェノキシ基若し
くはアラルキル基である。
【0006】本発明に用いる無色又は淡色のロイコ染料
としては、例えば、クリスタルバイオレットラクトン、
マラカイトグリーンラクトン、3,3−ビス(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−6−アミノフタリド、3,3−ビス
(p−ジメチルアミノフェニル)−6−(p−トルエンス
ルホンアミド)フタリド、3−ジメチルアミノ−6−メ
チル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−
クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−5−メチル−7−ジベンジルアミノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−
ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−
7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチル
アミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6−メチルフルオラン、3−ジメチルアミ
ノベンゾ[a]フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−
(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチル
アミノ−7−フルオロアニリノフルオラン、3−(N−
メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチルア
ミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−シ
クロへキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ピロ
リジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピ
ペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロ
ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、2−(N−メチル−N−フェニルアミノ)−6−(N
−エチル−N−p−トルイジノアミノ)フルオラン、3
−(N−エチル−N−p−トルイジノアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−
テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、1,3,3−トリメチル−6'−クロ
ロ−8'−メトキシインドリノベンゾスピロピランなど
を挙げることができる。これらのロイコ染料は、1種を
単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合
わせて用いることもできる。また、その使用量は、目的
とする感熱記録材料の特性に応じて、適宜選択すること
ができる。
【0007】本発明の感熱記録材料は、その感熱発色層
に、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び/又
は2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンを含む顕色
物質を含有する。4,4'−ジヒドロキシジフェニルスル
ホンと2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンとを組
み合わせて使用するときの配合比に特に制限はなく、適
宜選択することができる。本発明においては、顕色物質
として、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び
/又は2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンに加え
て、さらにその他の顕色物質を併用することができる。
この場合、4,4'一ジヒドロキシジフェニルスルホン及
び2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンの含有量
は、顕色物質の総重量を基準として10重量%以上であ
ることが好ましく、40重量%以上であることがより好
ましい。4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び
2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンの含有量が顕
色物質の総重量の10重量%未満であると、感熱記録材
料の発色性及び画像安定性が低下するおそれがある。そ
の他の顕色物質としては、例えば、フェノール類、フェ
ノール樹脂、p−ヒドロキシ安息香酸エステル類、4−
ヒドロキシフタル酸ジエステル類、ヒドロキシナフトエ
酸エステル類、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン(ビスフェノールA)及びその誘導体、4−イ
ソプロピルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホ
ンなどのビスフェノールS誘導体などを挙げることがで
きる。これらの顕色物質は、1種を単独で用いることが
でき、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることも
できる。本発明の感熱記録材料においては、顕色物質の
含有量は、発色物質1重量部に対して0.5〜7重量部
であることが好ましく、1〜5重量部であることがより
好ましい。顕色物質の含有量が発色物質1重量部に対し
て0.5重量部未満であると、感熱記録材料の発色濃
度、発色性がともに不十分となるおそれがある。顕色物
質の含有量が発色物質1重量部に対して7重量部を超え
ると、使用量に見合う発色濃度が得られないおそれがあ
る。ここで、顕色物質の含有量とは、顕色物質として
4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び/又は
2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンのみを用いた
場合はその含有量であり、さらにその他の顕色物質を併
用した場合は、すべての顕色物質を合計した含有量であ
る。
【0008】本発明の感熱記録材料は、その感熱発色層
に、一般式[1]で表される化合物を含む増感剤を含有
する。
【化4】 一般式[1]において、Rl、R2、R3及びR4は、それ
ぞれ独立に、水素、ハロゲン、炭素数1〜4のアルキル
基、アルコキシル基若しくはアシル基、炭素数2〜4の
アルケニル基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル
基、又は、無置換、ハロゲン置換若しくは炭素数1〜4
のアルキル基置換フェニル基、フェノキシ基若しくはア
ラルキル基である。炭素数1〜4のアルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基などを、炭素数1〜4のアルコキシル基と
しては、メトキシル基、エトキシル基、プロポキシル
基、ブトキシル基などを、炭素数1〜4のアシル基とし
ては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチ
リル基などを挙げることができる。炭素数2〜4のアル
ケニル基としては、ビニル基、アリル基、1−ブテニル
基などを、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基とし
ては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、
プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基などを
挙げることができる。本発明においては、一般式[1]
で表される化合物として、Rl、R2、R3又はR4が、水
素又は炭素数1〜4のアルキル基である化合物を用いる
ことが好ましい。一般式[1]で表される化合物は、1
種を単独で用いることができ、あるいは2種以上を組み
合わせて用いることもできる。一般式[1]で表される
化合物は、例えば、無置換又は置換ベンゼンスルホニル
クロライドを、トリエチルアミン存在下でo−アミノフ
ェノールと反応させることによって得ることができる。
【0009】本発明においては、増感剤として、一般式
[1]で表される化合物に加えて、その他の増感剤を併
用することができる。この場合、一般式[1]で表され
る化合物の含有量は、増感剤の総重量の10重量%以上
であることが好ましく、40重量%以上であることがよ
り好ましく、60重量%以上であることがさらに好まし
い。一般式[1]で表される化合物の含有量が増感剤の
総重量の10重量%未満であると、発色性が低下するお
それがある。併用するその他の増感剤に特に制限はな
く、例えば、ステアリン酸アミド、ステアリン酸メチロ
ールアミド、オレイン酸アミド、パルミチン酸アミド、
ヤシ脂肪酸アミドなどの脂肪酸アミド、1,2−ビスフ
ェノキシエタン、1,2−ビス(m−トリルオキシ)エタ
ン、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジベンジル
オキシナフタレン、ベンジルオキシチオフェニルエーテ
ル、2−ベンジルオキシナフタレン、1,2−ジフェノ
キシメチルベンゼン、1,4−ジフェノキシメチルベン
ゼン、1,4−ジ(o−トリルオキシメチル)ベンゼン、
1,4−ジ(m−トリルオキシメチル)ベンゼン、1,4−
ジ(p−トリルオキシメチル)ベンゼン、4,4'−ジヒド
ロキシジフェニルスルホンジアリルエーテルなどのエー
テル類、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(p−メチル
ベンジル)、テレフタル酸ジベンジル、1−ヒドロキシ
−2−ナフトエ酸フェニルエステル、p−トルエンスル
ホン酸トリメチルフェニルエステルなどのエステル類、
p−アセトトルイダイド、N−ベンジル−p−トルエン
スルホンアミドなどのアミド類、m−ターフェニル、p
−ベンジルビフェニル、ジフェニルスルホン、各種ワッ
クス類、芳香族カルボン酸とアミンとの縮合物、高級直
鎖グリコール類、高級ケトン類などを挙げることができ
る。これらのその他の増感剤は、1種を単独で用いるこ
とができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いるこ
ともできる。本発明の感熱記録材料において、増感剤の
含有量は、顕色物質1重量部に対して0.2〜10重量
部であることが好ましく、0.4〜4重量部であること
がより好ましい。増感剤の含有量が顕色物質1重量部に
対して0.2重量部未満であると、感熱記録材料の発色
濃度、発色性がともに不十分となるおそれがある。増感
剤の含有量が顕色物質1重量部に対して10重量部を超
えると、発色濃度が低下するおそれがある。ここで、増
感剤の含有量とは、増感剤として一般式[1]で表され
る化合物のみを用いた場合はその含有量であり、増感剤
としてその他の増感剤を併用した場合は、すべての増感
剤を合計した含有量である。
【0010】本発明の感熱記録材料には、その感熱発色
層に、必要に応じて、画像安定剤を含有させることがで
きる。含有させる画像安定剤に特に制限はなく、例え
ば、4、4'−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メ
チルフェノール)、2,2'−ジ−t−ブチル−5,5'−
ジメチル−4,4'−スルホニルビスフェノール、1,1,
3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロ
へキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチ
ル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタ
ン、1−〔4'−(4''−ベンジルオキシフェニルスルホ
ニル)フェノキシ〕−2,3−エポキシプロパンなどを挙
げることができる。これらの画像安定剤を配合すること
により、画像安定性を一層向上させることができる。本
発明においては、必要に応じて、感熱発色層に填料を含
有させることができる。含有させる填料に特に制限はな
く、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成
カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化ア
ルミニウムなどの無機充填剤や、スチレンマイクロボー
ル、ナイロンパウダー、尿素−ホルマリン樹脂フィラー
などの有機充填剤などを挙げることができる。本発明に
おいては、必要に応じて、感熱発色層に、ステアリン酸
エステルワックス、ポリエチレンワックス、ステアリン
酸亜鉛などの滑剤、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキ
シベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系紫外線吸収
剤、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベン
ゾトリアゾールなどのトリアゾール系紫外線吸収剤、グ
リオキサールなどの耐水化剤、分散剤、消泡剤などを含
有させることができる。
【0011】本発明の感熱記録材料の製造方法に特に制
限はなく、例えば、発色物質、顕色物質、増感剤及び必
要に応じて添加するその他の成分を、適当な結合剤とと
もに、水性媒体などの媒体中に分散させて分散液を調製
し、この分散液を支持体上に塗布し、次いで乾燥するこ
とにより製造することができる。使用する結合剤に特に
制限はなく、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、メ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビ
ニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコー
ル、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、シリコーン
変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルア
ルコールなどの各種変性ポリビニルアルコール、ゼラチ
ン、カゼイン、デンプン、ポリアクリル酸、ポリアクリ
ル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、
スチレン−マレイン酸共重合物、スチレン−ブタジエン
共重合物、ポリアミド樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂な
どを挙げることができる。これらの結合剤は、1種を単
独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わ
せて用いることもできる。本発明の感熱記録材料に用い
られる支持体に特に制限はなく、例えば、紙、合成紙、
プラスチックフィルムなどを挙げることができる。
【0012】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、実施例及び比較例で得ら
れた感熱記録材料の性能は、下記の試験方法によって評
価した。 (1)発色性 感熱印字装置[大倉電気(株)、印字電圧20V、パルス
巾2.5ms]を用いて発色させ、得られた画像の色濃
度を、マクベス濃度計を用いて測定した。 (2)耐塩ビ可塑剤性 感熱印字装置[大倉電気(株)、印字電圧20V、パルス
巾3ms]を用いて発色させた画像に、ポリ塩化ビニル
製のフィルムを密着させ、4.9kPaの荷重をかけ、45
℃で24時間放置した後の画像の色濃度を、マクベス濃
度計を用いて測定し、下式により色濃度の残存率を算出
した。 (3)耐油性 感熱印字装置[大倉電気(株)、印字電圧20V、パルス
巾3ms]を用いて発色させた画像に、綿実油を塗布
し、20℃、65%RHで24時間放置した後の画像の
色濃度を、マクベス濃度計を用いて測定し、下式により
色濃度の残存率を算出した。 残存率(%)=(試験後の印字部色濃度/試験前の印字
部色濃度)×100
【0013】実施例1 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン2.0重量部、10重量%ポリビニルアルコール水
溶液4.3重量部及び蒸留水2.0重量部を、サンドミル
を用いて3時間微粉砕して分散させることにより、発色
物質分散液(A液)を調製した。4,4'−ジヒドロキシ
ジフェニルスルホン2.8重量部、10重量%ポリビニ
ルアルコール水溶液12.0重量部及び蒸留水5.2重量
部を、サンドミルを用いて3時間微粉砕して分散させる
ことにより、顕色物質分散液(B液)を調製した。N−
〔2−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニル〕−p
−トルエンスルホンアミド2.8重量部、10重量%ポ
リビニルアルコール水溶液12.0重量部及び蒸留水5.
2重量部を、サンドミルを用いて3時間微粉砕して分散
させることにより、増感剤分散液(C液)を調製した。
さらに、B液6.0重量部、C液6.0重量部、10重量
%ポリビニルアルコール水溶液1.6重量部及びカオリ
ン1.22重量部を混合して、D液を調製した。次いで、
A液0.58重量部及びD液10重量部を混合して感熱
発色層の塗布液を調製し、坪量65g/m2の上質紙
に、乾燥塗布量が約8g/m2となるように塗布し、風
乾して感熱記録紙を作製し、評価を行なった。この感熱
記録紙は、発色性1.08、耐塩ビ可塑剤性残存率97
%、耐油性残存率95%であった。 実施例2 増感剤として、N−〔2−(p−トルエンスルホニルオ
キシ)フェニル〕−p−トルエンスルホンアミドの代わ
りに、N−(2−ベンゼンスルホニルオキシフェニル)ベ
ンゼンスルホンアミドを使用した以外は、実施例1と同
様にして感熱記録紙を作製し、評価を行なった。この感
熱記録紙は、発色性1.10、耐塩ビ可塑剤性残存率9
6%、耐油性残存率93%であった。 実施例3 顕色剤として、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ンの代わりに、2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ンを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙
を作製し、評価を行なった。この感熱記録紙は、発色性
1.13、耐塩ビ可塑剤性残存率93%、耐油性残存率
80%であった。 実施例4 顕色剤として、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ンの代わりに、2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ンを使用した以外は、実施例2と同様にして感熱記録紙
を作製し、評価を行なった。この感熱記録紙は、発色性
1.15、耐塩ビ可塑剤性残存率91%、耐油性残存率
79%であった。
【0014】比較例1 増感剤として、N−〔2−(p−トルエンスルホニルオ
キシ)フェニル〕−p−トルエンスルホンアミドの代わ
りに、2−ベンジルオキシナフタレンを使用した以外
は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し、評価を
行なった。この感熱記録紙は、発色性0.98、耐塩ビ
可塑剤性残存率92%、耐油性残存率89%であった。 比較例2 増感剤として、N−〔2−(p−トルエンスルホニルオ
キシ)フェニル〕−p−トルエンスルホンアミドの代わ
りに、1,2−ビス(m−トリルオキシ)エタンを使用し
た以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し、
評価を行なった。この感熱記録紙は、発色性0.97、
耐塩ビ可塑剤性残存率92%、耐油性残存率89%であ
った。 比較例3 増感剤として、N−〔2−(p−トルエンスルホニルオ
キシ)フェニル〕−p−トルエンスルホンアミドの代わ
りに、l,2−ジフェノキシメチルベンゼンを使用した
以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し、評
価を行なった。この感熱記録紙は、発色性0.85、耐
塩ビ可塑剤性残存率91%、耐油性残存率88%であっ
た。 比較例4 B液6.0重量部、蒸留水2.4重量部、10重量%ポリ
ビニルアルコール水溶液5.2重量部及びカオリン1.2
2重量部を混合して、D液を調製した以外は、実施例1
と同様にして感熱記録紙を作製し、評価を行なった。こ
の感熱記録紙は、発色性0.68、耐塩ビ可塑剤性残存
率97%、耐油性残存率97%であった。 比較例5〜8 顕色剤として、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ンの代わりに、2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ンを使用した以外は、比較例1〜4と同様にして感熱記
録紙を作製し、評価を行なった。
【0015】比較例9 顕色剤として、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ンの代わりに、N−2−ヒドロキシフェニル−p−トル
エンスルホンアミドを使用した以外は、実施例1と同様
にして感熱記録紙を作製し、評価を行なった。この感熱
記録紙は、発色性0.95、耐塩ビ可塑剤性残存率40
%、耐油性残存率45%であった。 比較例10 顕色剤として、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ンの代わりに、N−2−ヒドロキシフェニルベンゼンス
ルホンアミドを使用した以外は、実施例2と同様にして
感熱記録紙を作製し、評価を行なった。この感熱記録紙
は、発色性0.97、耐塩ビ可塑剤性残存率43%、耐
油性残存率47%であった。 比較例11 C液6.0重量部、蒸留水2.4重量部、10重量%ポリ
ビニルアルコール水溶液5.2重量部及びカオリン1.2
2重量部を混合して、D液を調製した以外は、実施例1
と同様にして感熱記録紙を作製し、評価を行なった。こ
の感熱記録紙は、発色しなかった。 比較例12 C液6.0重量部、蒸留水2.4重量部、10重量%ポリ
ビニルアルコール水溶液5.2重量部及びカオリン1.2
2重量部を混合して、D液を調製した以外は、実施例2
と同様にして感熱記録紙を作製し、評価を行なった。こ
の感熱記録紙は、発色しなかった。実施例1〜4及び比
較例1〜12の評価結果を、第1表に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】第1表に見られるように、顕色物質として
4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン又は2,4'−
ジヒドロキシジフェニルスルホンを使用し、増感剤とし
てN−〔2−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニ
ル〕−p−トルエンスルホンアミド又はN−(2−ベン
ゼンスルホニルオキシフェニル)ベンゼンスルホンアミ
ドを使用した実施例1〜4の感熱記録紙は、発色性に優
れ、耐塩ビ可塑剤性、耐油性ともに良好である。これに
対して、増感剤として、従来から使用されている2−ベ
ンジルオキシナフタレン、1,2−ビス(m−トリルオキ
シ)エタン、1,2−ジフェノキシメチルベンゼンを用い
た比較例1〜3及び比較例5〜7の感熱記録紙は、発色
性がやや劣っており、耐塩ビ可塑剤性と耐油性もやや不
良である。さらに、増感剤を配合していない比較例4及
び比較例8の感熱記録紙は、発色性が著しく劣ってい
る。また、顕色物質として、N−2−ヒドロキシフェニ
ル−p−トルエンスルホンアミド又はN−(2−ヒドロ
キシフェニル)ベンゼンスルホンアミドを用いた比較例
9及び比較例10の感熱記録紙は、発色性はやや劣る程
度であるが、耐塩ビ可塑剤性と耐油性の試験後の残存率
が低く、画像安定性に著しく劣っている。以上の結果か
ら、本発明の感熱記録材料は、顕色物質として4,4'−
ジヒドロキシジフェニルスルホン及び/又は2,4'−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホンと、増感剤として一般式
[1]で表される化合物とを組み合わせて使用すること
により、優れた発色性と画像安定性を同時に実現してい
ることが分かる。
【0019】
【発明の効果】本発明の感熱記録材料は、優れた発色性
と画像安定性を兼ね備えている。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発色物質として無色又は淡色のロイコ染料
    と、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び/又
    は2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンを含む顕色
    物質と、一般式[1]で表される化合物を含む増感剤と
    を含有する感熱発色層を、支持体上に設けてなることを
    特徴とする感熱記録材料。 【化1】 (ただし、式中、Rl、R2、R3及びR4は、それぞれ独
    立に、水素、ハロゲン、炭素数1〜4のアルキル基、ア
    ルコキシル基若しくはアシル基、炭素数2〜4のアルケ
    ニル基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、又
    は、無置換、ハロゲン置換若しくは炭素数1〜4のアル
    キル基置換フェニル基、フェノキシ基若しくはアラルキ
    ル基である。)
  2. 【請求項2】増感剤の含有量が、顕色物質1重量部に対
    して0.2〜10重量部である請求項1記載の感熱記録
    材料。
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