JP4116418B2 - 感熱記録材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感熱記録材料に関する。さらに詳しくは、本発明は、顕色物質として2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンと4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノールを併用し、優れた発色性と画像安定性と白紙部の保存性を兼ね備えた感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
紙、合成紙、プラスチックフィルムなどの支持体上に、加熱により発色する感熱発色層を設けた感熱記録材料は、ファクシミリ、電卓、計測機器、携帯端末などのサーマルプリンタ、心電図や分析機器などのサーモペンレコーダ、乗車券、入場券、スーパーマーケットでのPOS用ラベルなどに広く利用されている。
感熱記録材料は、通常、発色物質として無色又は淡色のラクトン系、ラクタム系、スピロピラン系などのロイコ染料と、この発色物質と反応して発色させる顕色物質とを、それぞれ別個にボールミルやサンドミルで微粉砕して溶媒に分散させ、結合剤を加えて、必要に応じて同様に微粉砕した増感物質、ワックス、界面活性剤、消泡剤、無機顔料などを添加し、紙などの支持体上に塗布し、乾燥して製造される。
従来、顕色物質としては、各種のフェノール化合物が用いられ、とりわけ多用されるものとしては、安価なビスフェノールA(2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン)がある。しかし、ビスフェノールA単独では、高い感度を必要とする高速ファクシミリ用としては不十分であり、顕色物質に増感物質を添加して発色温度を下げることが行われている。この目的で現在使用されている増感物質としては、例えば、パラフィンワックス、脂肪酸アミド、ジメチルテレフタレートなどがある。このような感熱記録材料には、地肌カブリが少なく白色度に優れること、発色性に優れ少ない熱量で高濃度に発色すること、さらに、発色により得られた画像の保存性に優れることなどのさまざまな特性が要求されている。しかし、ビスフェノールAは、耐熱性、耐水性、耐可塑剤性の要求特性を十分に満たしておらず、特にフィルムやプラスチックに含まれる可塑剤や、熱による画像の消失が著しく、これらの要求に応えるための顕色物質が求められている。ビスフェノールS誘導体である4−イソプロポキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンは、これらの要求特性である耐可塑剤性、耐水性などをなんとか満たすものの、高価であるために、顧客ニーズを十分に満たすものではなく、他方、熱に対しては白紙部の発色が著しく、保存性に欠ける点がある。2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンは、熱に対しては白紙部の発色が抑えられ、保存性に優れる点があり、要求特性である耐可塑剤性、耐水性などを満たすものの、発色性の点で顧客ニーズを十分に満たすものではない(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。他方、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンは、比較的安価で良好な顕色剤であるが、融点が高いために、増感物質を用いても発色感度が十分ではなく、発色感度に対する要求性能を満たすまでには至らない(特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7)。
【特許文献1】
特許2681737号公報
【特許文献2】
特許2745172号公報
【特許文献3】
特開平5−286255号公報
【特許文献4】
特開2000−247035号公報
【特許文献5】
特開2001−260544号公報
【特許文献6】
特開2001−293964号公報
【特許文献7】
特開2002−59650号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れた発色感度特性と画像安定性と白紙部の保存性を兼ね備えた感熱記録材料を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、無色又は淡色のロイコ染料を発色物質として使用し、2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン100質量部に対して4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール5〜400質量部を含有する組成物を顕色物質として使用することにより、発色感度特性を向上すると共に、耐熱性、耐水性、耐可塑剤性に優れた発色画像を形成し、白紙部の耐熱性も十分な性能であることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)発色物質として無色又は淡色のロイコ染料を含有し、顕色物質として2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン100質量部に対して4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール5〜400質量部を含有する感熱発色層を支持体上に設けてなることを特徴とする感熱記録材料、
(2)ロイコ染料が、フルオラン構造を有する染料である第1項記載の感熱記録材料、
(3)フルオラン構造を有する染料が、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン又は3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランである第2項記載の感熱記録材料、
(4)感熱発色層が、増感物質を含有する第1項記載の感熱記録材料、
(5)増感物質が、2−ベンジルオキシナフタレン、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン、シュウ酸ジ(4−メチルベンジル)、p−ベンジルビフェニル、N−ベンジルトルエンスルホンアミド、ジフェニルスルホン又はステアリン酸アミドである第4項記載の感熱記録材料、
(6)感熱発色層が、画像安定化物質を含有する第1項記載の感熱記録材料、及び、
(7)画像安定化物質が、4−ベンジルオキシ−4'−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン又は1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンである第6項記載の感熱記録材料、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の感熱記録材料は、発色物質として無色又は淡色のロイコ染料を含有し、顕色物質として2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン100質量部に対して4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール5〜400質量部を含有する感熱発色層を支持体上に設けてなる感熱記録材料である。
本発明に用いる無色又は淡色のロイコ染料に特に制限はなく、例えば、クリスタルバイオレットラクトン、マラカイトグリーンラクトン、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−アミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−(p−トルエンスルホンアミド)フタリド、3,3−ビス(2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)ビニル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ジベンゾフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジアミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−ベンゾ[a]フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−N,N−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N,N−ジブチルアミノ−7−フルオロアニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−(N−メチル−N−フェニルアミノ)−6−(N−エチル−N−p−トルイジノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、1,3,3−トリメチル−6'−クロロ−8'−メトキシインドリノベンゾスピロピランなどを挙げることができる。これらのロイコ染料は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらの中で、フルオラン構造を有するロイコ染料は、発色性が良好なので好適に用いることができ、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン及び3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを特に好適に用いることができる。本発明において、感熱発色層に含有させるロイコ染料の量は、目的とする感熱記録材料の特性に応じて適宜選択することができる。
【0006】
本発明の感熱記録材料は、感熱発色層に顕色物質として2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノールを含有し、その質量比は、2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン100質量部に対して4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール5〜400質量部、より好ましくは2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン100質量部に対して4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール25〜100質量部である。顕色物質として2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン100質量部に対して4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール5〜400質量部を用いることにより、感熱発色層の発色性が向上し、低い印字エネルギーで発色し、携帯端末などの小電流、高速印字にも十分対応することができる。さらに、画像と白紙部の保存性にも優れ、画像が退色しにくく、白紙部にカブリを生じにくくなる。4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノールの含有量が、2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン100質量部に対して5質量部未満であっても、400質量部を超えても、画像の耐可塑剤性が低下するおそれがある。
本発明の感熱記録材料においては、2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノールに加えて、さらに他の顕色物質を併用することができる。併用する他の顕色物質に特に制限はなく、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸エステル類及びそれらの縮合体、4−ヒドロキシフタル酸ジエステル類、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)及びその誘導体、N−トシル−p−アミノフェノールなどのスルホンアミド類、尿素基とスルホニル基やウレタン基で構成される化合物及びその多量体、ビスフェノールS構造を有する縮合物などを挙げることができる。これらの顕色物質は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明の感熱記録材料において、顕色物質の含有量は、発色物質100質量部に対して50〜700質量部であることが好ましく、100〜500質量部であることがより好ましい。顕色物質の含有量が発色物質100質量部に対して50質量部未満であると、感熱記録材料の発色濃度、発色性がともに不十分となるおそれがある。顕色物質の含有量が発色物質100質量部に対して700質量部を超えると、使用量に見合う発色濃度が得られないおそれがある。
【0007】
本発明の感熱記録材料においては、感熱発色層に増感物質を含有させることが好ましい。感熱発色層に増感物質を含有させることにより、発色性をさらに向上させ、低い印字エネルギーで高濃度に発色させることが可能となる。含有させる増感物質に特に制限はなく、例えば、ステアリン酸アミド、ステアリン酸メチロールアミド、オレイン酸アミド、パルミチン酸アミド、ヤシ油脂肪酸アミドなどの脂肪酸アミド、1,2−ビスフェノキシエタン、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジベンジルオキシナフタレン、ベンジルオキシチオフェニルエーテル、2−ベンジルオキシナフタレンなどのエーテル類、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(4−メチルベンジル)、シュウ酸ジ(4−クロロベンジル)、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステルなどのエステル類、トルエンスルホンアミドなどのスルホン酸アミド類、m−ターフェニル、p−ベンジルビフェニルなどの炭化水素化合物、各種ワックス類、芳香族カルボン酸とアミンとの縮合物、高級直鎖グリコール類、高級ケトン類、ビス(4−(2−プロペニルオキシ)フェニル)スルホンなどのビスフェノールS誘導体、ビスフェノールA誘導体、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、テレフタル酸ジベンジルなどのエステル類などを挙げることができる。これらの増感物質は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらの中で、2−ベンジルオキシナフタレン、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン、シュウ酸ジ(4−メチルベンジル)、p−ベンジルビフェニル、N−ベンジルトルエンスルホンアミド、ジフェニルスルホン及びステアリン酸アミドは、増感効果が大きいので、特に好適に用いることができる。
本発明の感熱記録材料において、増感物質の含有量は、顕色物質100質量部に対して20〜1,000質量部であることが好ましく、40〜400質量部であることがより好ましい。増感物質の含有量が顕色物質100質量部に対して20質量部未満であると、感熱記録材料の発色濃度、発色性がともに不十分となるおそれがある。増感物質の含有量が顕色物質100質量部に対して1,000質量部を超えると、発色濃度が低下するおそれがある。
【0008】
本発明の感熱記録材料においては、感熱発色層に画像安定化物質を含有させることができる。含有させる画像安定化物質に特に制限はなく、例えば、4−ベンジルオキシ−4'−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、4,4'−ブチリデンビス(6−t−ブチルー3−メチルフェノール)、2,2'−ジ−t−ブチリル−5,5'−ジメチル−4,4'−スルホニルフェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1−(4'−(4''−ベンジルオキシフェニルスルホニル)フェノキシ)−2,3−エポキシプロパンなどを挙げることができる。これらの画像安定化物質は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらの中で、4−ベンジルオキシ−4'−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン及び1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンは、画像安定化効果が大きいので、特に好適に用いることができる。
本発明の感熱記録材料においては、必要に応じて、感熱発色層に填料を含有させることができる。このような填料としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機充填剤や、スチレンマイクロボール、ナイロンパウダー、尿素−ホルマリン樹脂フィラーなどの有機充填剤などを挙げることができる。
本発明の感熱記録材料においては、必要に応じて、通常感熱記録材料に用いられる公知の添加剤を、感熱発色層に含有させることができる。このような添加剤としては、例えば、ステアリン酸エステルワックス、ポリエチレンワックス、ステアリン酸亜鉛などの滑剤、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系の紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどのトリアゾール系の紫外線吸収剤、グリオキサールなどの耐水化剤、分散剤、消泡剤、酸化防止剤、蛍光染料などを挙げることができる。
【0009】
本発明の感熱記録材料の製造方法に特に制限はなく、例えば、発色物質、顕色物質、増感物質、画像安定化物質及び必要に応じて添加するその他の成分を、適当な結合剤とともに、水性媒体などの媒体中に分散させて感熱発色層の塗布液を調製し、この塗布液を支持体上に塗布し、乾燥することにより製造することができる。発色物質、顕色物質及び増感物質を含有する分散液は、発色物質を含有する分散液、顕色物質を含有する分散液及び増感物質を含有する分散液をそれぞれ別々に調製したのち、これらの分散液を混合することにより調製することが好ましい。各分散液中において、発色物質、顕色物質及び増感物質は、微粒子化して分散していることが望ましいので、これらの分散液の調製には、サンドミル、ボールミルなどを用いることが好ましい。
本発明の感熱記録材料に使用する結合剤に特に制限はなく、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、シリコーン変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール類、ゼラチン、カゼイン、デンプン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、スチレン−マレイン酸共重合物、スチレン−ブタジエン共重合物、ポリアミド樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂などを挙げることができる。これらの結合剤は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明の感熱記録材料に使用する支持体には特に制限はなく、例えば、中性紙や酸性紙などの紙、古紙パルプを用いた再生紙、合成紙、フィルム、不織布、織布などを挙げることができる。
本発明の感熱記録材料においては、必要に応じて、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機充填剤や、スチレンマイクロボール、ナイロンパウダー、尿素−ホルマリン樹脂フィラーなどの有機充填剤などを含むアンダーコート層を設けることができる。さらに、必要に応じて、感熱発色層の上に、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール類などの水溶性樹脂や、スチレン−ブタジエン共重合物、テルペン樹脂などの水溶性エマルジョンや、非水溶性樹脂、又は、これらの樹脂に填料、イソシアネート類、不飽和化合物などのモノマーやオリゴマーと架橋剤を加えてオーバーコート層を形成することができる。
本発明の感熱記録材料は、色調の異なる発色物質をそれぞれ感熱発色層として多層形成した多色感熱記録材料とすることができる。
【0010】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、作製した感熱記録紙の性能は、次の方法により評価した。
(1)発色性
感熱印字装置[(株)大倉電機]を用い、パルス巾3msで、0.07mJ/dot毎に印字エネルギーを高めて発色を行う。その中で0.35mJ/dot、0.42mJ/dotの各印字エネルギーで得られた画像の色濃度を、マクベス濃度計を用いて測定する。
(2)画像部耐熱性
上記の感熱印字装置を用い、印字電圧20V、パルス巾3msにて発色した画像を、100℃で24時間放置したのち、試験前後の画像の色濃度を、マクベス濃度計を用いて測定し、色濃度の残存率(%)を求める。
残存率(%)=(P1/P0)×100
ただし、P1:試験後画像色濃度、P0:試験前画像色濃度。
(3)白紙部耐熱性
熱傾斜試験機[(株)東洋精機製作所]を用いて、70℃から5℃毎に加熱した熱板を、感熱記録紙に0.2MPaの圧力で5秒間接触し、接触面の色濃度が0.10以下を保つ最も高い温度を求める。
(4)耐水性
上記の感熱印字装置を用い、印字電圧20V、パルス巾3msにて発色した画像を、20℃の水に24時間浸漬したのち風乾し、試験前後の画像の色濃度を、マクベス濃度計を用いて測定し、色濃度の残存率(%)を求める。
残存率(%)=(P1/P0)×100
ただし、P1:試験後画像色濃度、P0:試験前画像色濃度。
(5)耐可塑剤性
上記の感熱印字装置を用い、印字電圧20V、パルス巾3msにて発色した画像を、1mm厚のポリ塩化ビニルフィルムに挟み込み、45℃で24時間放置し、試験前後の画像の色濃度を、マクベス濃度計を用いて測定し、色濃度の残存率(%)を求める。
残存率(%)=(P1/P0)×100
ただし、P1:試験後画像色濃度、P0:試験前画像色濃度。
【0011】
実施例1
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン40質量部、10質量%ポリビニルアルコール水溶液80質量部及び水40質量部を、サンドミルを用いて4時間微粉砕して分散させることにより、発色物質分散液(A液)を調製した。
2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン14質量部、4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール14質量部、10質量%ポリビニルアルコール水溶液120質量部及び水52質量部を、サンドミルを用いて4時間微粉砕して分散させることにより、顕色物質分散液(B液)を調製した。
2−ベンジルオキシナフタレン28質量部、10質量%ポリビニルアルコール水溶液120質量部及び水52質量部を、サンドミルを用いて4時間微粉砕して分散させることにより、増感物質分散液(C液)を調製した。
さらに、B液60質量部、C液60質量部、10質量%ポリビニルアルコール水溶液16質量部及びカオリン12.2質量部を、ディスパーを用いて撹拌混合し、D液を調製した。
次いで、A液11.3質量部及びD液100質量部を混合して、感熱発色層の塗布液を調製し、坪量65g/m2の上質紙に、乾燥塗布量が約5g/m2となるように塗布し、風乾し、カレンダー処理により感熱記録紙を得た。
この感熱記録紙は、発色性試験において、印字エネルギー0.35mJ/dotと0.42mJ/dotのとき色濃度がそれぞれ0.67と0.97となり、画像部耐熱性試験において画像色濃度の残存率103%、白紙部耐熱性試験において白紙部の耐熱温度85℃、耐水性試験において画像色濃度の残存率60%、耐可塑剤性試験において画像色濃度の残存率94%であった。
実施例2
実施例1におけるB液の顕色物質2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン14質量部と4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール14質量部の代わりに、2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン6質量部と4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール22質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
この感熱記録紙は、発色性試験において、印字エネルギー0.35mJ/dotと0.42mJ/dotのとき色濃度がそれぞれ0.75と0.98となり、画像部耐熱性試験において画像色濃度の残存率100%、白紙部耐熱性試験において白紙部の耐熱温度85℃、耐水性試験において画像色濃度の残存率67%、耐可塑剤性試験において画像色濃度の残存率79%であった。
実施例3
実施例1におけるB液の顕色物質2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン14質量部と4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール14質量部の代わりに、2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン22質量部と4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール6質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
この感熱記録紙は、発色性試験において、印字エネルギー0.35mJ/dotと0.42mJ/dotのとき色濃度がそれぞれ0.74と0.99となり、画像部耐熱性試験において画像色濃度の残存率100%、白紙部耐熱性試験において白紙部の耐熱温度85℃、耐水性試験において画像色濃度の残存率72%、耐可塑剤性試験において画像色濃度の残存率95%であった。
実施例4
実施例1におけるB液の顕色物質2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン14質量部と4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール14質量部の代わりに、2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン25質量部と4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール3質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
この感熱記録紙は、発色性試験において、印字エネルギー0.35mJ/dotと0.42mJ/dotのとき色濃度がそれぞれ0.77と0.98となり、画像部耐熱性試験において画像色濃度の残存率103%、白紙部耐熱性試験において白紙部の耐熱温度85℃、耐水性試験において画像色濃度の残存率66%、耐可塑剤性試験において画像色濃度の残存率95%であった。
実施例5
実施例1におけるC液の増感物質2−ベンジルオキシナフタレンの代わりに1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼンを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
実施例6
実施例3におけるC液の増感物質2−ベンジルオキシナフタレンの代わりに1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼンを使用した以外は、実施例3と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
実施例7
実施例1におけるC液の増感物質2−ベンジルオキシナフタレンの代わりにN−ベンジル−p−トルエンスルホンアミドを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
実施例8
実施例3におけるC液の増感物質2−ベンジルオキシナフタレンの代わりにN−ベンジル−p−トルエンスルホンアミドを使用した以外は、実施例3と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
実施例9
実施例1におけるC液の代わりに、2−ベンジルオキシナフタレン28質量部、10質量%ポリビニルアルコール水溶液60質量部及び水26質量部を、サンドミルを用いて4時間微粉砕して分散させることにより得られた分散物100質量部と、4−ベンジルオキシ−4'−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン14質量部、10質量%ポリビニルアルコール水溶液60質量部及び水26質量部を、サンドミルを用いて6時間微粉砕して分散させることにより得られた画像安定物質を含む分散物100質量部とを、十分に撹拌混合した画像安定化物質を含む増感物質分散液を使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
【0012】
比較例1
実施例1におけるB液の顕色物質2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン14質量部と4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール14質量部の代わりに、4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール28質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
この感熱記録紙は、発色性試験において、印字エネルギー0.35mJ/dotと0.42mJ/dotのとき色濃度がそれぞれ0.70と0.95となり、画像部耐熱性試験において画像色濃度の残存率90%、白紙部耐熱性試験において白紙部の耐熱温度95℃、耐水性試験において画像色濃度の残存率44%、耐可塑剤性試験において画像色濃度の残存率31%であった。
比較例2
実施例1におけるB液の顕色物質2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン14質量部と4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール14質量部の代わりに、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン28質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
この感熱記録紙は、発色性試験において、印字エネルギー0.35mJ/dotと0.42mJ/dotのとき色濃度がそれぞれ0.47と0.59となり、画像部耐熱性試験において画像色濃度の残存率106%、白紙部耐熱性試験において白紙部の耐熱温度95℃、耐水性試験において画像色濃度の残存率72%、耐可塑剤性試験において画像色濃度の残存率93%であった。
比較例3
実施例1におけるB液の顕色物質2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン14質量部と4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール14質量部の代わりに、2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン28質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
この感熱記録紙は、発色性試験において、印字エネルギー0.35mJ/dotと0.42mJ/dotのとき色濃度がそれぞれ0.59と0.88となり、画像部耐熱性試験において画像色濃度の残存率95%、白紙部耐熱性試験において白紙部の耐熱温度90℃、耐水性試験において画像色濃度の残存率66%、耐可塑剤性試験において画像色濃度の残存率71%であった。
比較例4
実施例1におけるB液の顕色物質2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン14質量部と4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール14質量部の代わりに、4−イソプロポキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン28質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
比較例5
実施例1におけるB液の顕色物質2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン14質量部と4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール14質量部の代わりに2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン28質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
比較例6
比較例1におけるC液の増感物質2−ベンジルオキシナフタレンの代わりに1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼンを使用した以外は、比較例1と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
比較例7
比較例2におけるC液の増感物質2−ベンジルオキシナフタレンの代わりに1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼンを使用した以外は、比較例2と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
比較例8
比較例3におけるC液の増感物質2−ベンジルオキシナフタレンの代わりに1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼンを使用した以外は、比較例3と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
比較例9
比較例4におけるC液の増感物質2−ベンジルオキシナフタレンの代わりに1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼンを使用した以外は、比較4と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
比較例10
比較例5におけるC液の増感物質2−ベンジルオキシナフタレンの代わりに1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼンを使用した以外は、比較5と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
比較例11
比較例1におけるC液の増感物質2−ベンジルオキシナフタレンの代わりにN−ベンジル−p−トルエンスルホンアミドを使用した以外は、比較例1と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
比較例12
実施例1におけるB液の顕色物質2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン14質量部と4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール14質量部の代わりに、2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン3質量部と4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール25質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
実施例1〜9で用いた顕色物質と増感物質と画像安定化物質を第1表に、比較例1〜12で用いた顕色物質と増感物質を第2表に、実施例1〜9の評価結果を第3表に、比較例1〜12の評価結果を第4表に示す。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】
【表4】
【0017】
第3表に見られるように、顕色物質として2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンと4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノールを質量比100:12〜367で併用した実施例1〜9の感熱記録紙は、発色性試験において、印字エネルギー0.42mJ/dotで画像の色濃度が0.70〜0.99となり、発色性が良好である。特に、増感物質として2−ベンジルオキシナフタレンを用いた実施例1〜4及び実施例9の感熱記録紙は、画像の色濃度が濃く、発色性に優れている。
実施例1〜9の感熱記録紙は、画像部耐熱性試験における色濃度の残存率が96〜103%であり、画像の耐熱保存性に優れている。白紙部耐熱性試験において、色濃度が0.10以下を保つ最も高い温度が85℃であり、白紙部の耐熱保存性に優れている。耐水性試験において、色濃度の残存率が60〜82%であり、画像の耐水保存性が良好である。耐可塑剤性試験において、色濃度の残存率が79〜95%であり、耐可塑剤性に優れている。
実施例1〜9の本発明の感熱記録紙は、発色性、画像部耐熱性、白紙部耐熱性、耐水性及び耐可塑剤性のすべてにおいてバランスが取れ、感熱記録紙として優れた性能を有している。
これに対して、第4表に見られるように、顕色物質として4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノールのみを用いた比較例1と比較例6の感熱記録紙は、画像部耐熱性がやや劣り、耐水性と耐可塑剤性が劣っている。顕色物質として4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンを用いた比較例2と比較例7の感熱記録紙は、発色性が悪く、色濃度が薄い。顕色物質として2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンのみを用いた比較例3と比較例8の感熱記録紙は、発色性と耐可塑剤性がやや劣っている。顕色物質として4−イソプロポキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンを用いた比較例4と比較例9の感熱記録紙は、白紙部耐熱性が劣っている。顕色物質として2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを用いた比較例5と比較例10の感熱記録紙は、画像部耐熱性が著しく劣り、白紙部耐熱性も劣っている。顕色物質として4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノールのみを用い、増感物質としてN−ベンジル−p−トルエンスルホンアミドを用いた比較例11の感熱記録紙は、顕色物質として2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンと4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノールを併用し、増感物質としてN−ベンジル−p−トルエンスルホンアミドを用いた実施例7と実施例8の感熱記録紙に比べて、耐可塑剤性が劣っている。顕色物質として2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンと4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノールを併用しても、その質量比が100:833である比較例12の感熱記録紙は、耐可塑剤性が劣っている。
【0018】
【発明の効果】
本発明の感熱記録材料は、発色性が良好であり、低い印字エネルギーでも十分に発色し、携帯端末の小電流、高速印字にも十分対応することができる。また、画像部と白紙部の耐熱性が高く、保存性に優れている。さらに、耐可塑剤性にも優れるために、ラミネートフィルムなどの感熱記録材料としても好適に用いることができる。
Claims (7)
- 発色物質として無色又は淡色のロイコ染料を含有し、顕色物質として2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン100質量部に対して4−(4−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル)フェノール5〜400質量部を含有する感熱発色層を支持体上に設けてなることを特徴とする感熱記録材料。
- ロイコ染料が、フルオラン構造を有する染料である請求項1記載の感熱記録材料。
- フルオラン構造を有する染料が、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン又は3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランである請求項2記載の感熱記録材料。
- 感熱発色層が、増感物質を含有する請求項1記載の感熱記録材料。
- 増感物質が、2−ベンジルオキシナフタレン、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン、シュウ酸ジ(4−メチルベンジル)、p−ベンジルビフェニル、N−ベンジルトルエンスルホンアミド、ジフェニルスルホン又はステアリン酸アミドである請求項4記載の感熱記録材料。
- 感熱発色層が、画像安定化物質を含有する請求項1記載の感熱記録材料。
- 画像安定化物質が、4−ベンジルオキシ−4'−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン又は1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンである請求項6記載の感熱記録材料。
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