JP2003123712A - 電解質を含む電気化学素子 - Google Patents
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Abstract
の漏液の問題を解決するための新しい技術を提案するも
のであり、信頼性が高く、安価な電気化学素子を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 電解質と、前記電解質に接触し得る金属
部品とを有する電気化学素子において、前記金属部品上
に、前記電解質の拡散を防止する絶縁酸化物層を有する
ことを特徴とする電気化学素子を開示する。
Description
化学素子、特に二次電池およびキャパシタに関する。
電気自動車用の電気化学素子の需要が非常に高まってい
る。二次電池、キャパシタなどの電気化学素子には、濃
硫酸水溶液、濃アルカリ水溶液などが、電解質として用
いられている。また、Liイオン二次電池には、リチウ
ム塩を溶解した非水溶媒が、電解質として用いられてい
る。電解質の多くは、材料の腐食を引き起こしたり、人
体に害を及ぼしたりすることから、電気化学素子からの
電解質の漏液を防止することが必須となる。
化学素子の端子を這い上がるクリーピングが起こる。M.
N.Hullらは、アルカリ電解質を用いる電気化学素子のク
リーピングの原因として、電気毛管現象による電解質液
面のメニスカスの上昇と、アルカリ電解質/酸素/負極
の3相界面での酸素の還元によるアルカリ濃度の上昇お
よびそれに伴う電解質の輸送現象とを挙げている(J. E
lectrochem. Soc., 124, 3, 332 (1977))。
いて封止した場合、粘着剤と金属端子とのアフィニティ
ーよりも、金属端子と電解質とのアフィニティーの方が
高いため、電解質の作用で粘着剤が金属端子から剥離す
る現象が生じる。従って、粘着剤の使用でアルカリ電解
質の漏液を防止することは困難である。
ックシールを用いることを提案している。ハーメチック
シールは、絶縁性が高く、気密性が高いことから、電子
部品の封止に広く用いられている。しかしながら、ガラ
スの熱膨張係数と金属の熱膨張係数とを揃える必要があ
り、設計が難しく、実際に使用できる金属も高価なもの
(コバールなど)に限られている。
おいては、表面にブチルゴムからなるエラストマーを塗
布した金属部品で、O−リングやガスケットを挟持し、
圧縮する方法が採用されている。エラストマーは、金属
表面の凹凸によって生じる隙間を埋める役割を有する。
また、水溶液系電解質を含むキャパシタでは、円筒型の
ゴムに孔を設けて集電端子を通過させ、ケースの開口部
を前記ゴムで封口して周囲から圧縮する方法が採用され
ている。
質を遮断する方法では、O−リングを圧縮するためのネ
ジ止めや、金属ケース端部でガスケットをかしめる工程
が必要であり、製造コストがアップしたり、電池の設計
形態が限られたりするという問題がある。また、キャパ
シタにおいては、寿命に至る原因として、ゴムと集電端
子との間隙から、電解質が蒸発して内部抵抗が上昇し、
寿命が短くなるという問題がある。そこで、信頼性が高
く、安価な封口技術が求められている。
の面に負極を有するバイポーラ集電体からなるセルを直
列に積層した、バイポーラ型の電気化学素子が提案され
ている。バイポーラ型の電気化学素子では、積層された
セル間の電解質による電気的連絡を防止することが重要
となる。例えば、特許第2623311号公報、特開平11−204
136号公報および特許第2993069号公報では、集電体の周
囲を絶縁性にしたり、液不透過性にすることが提案され
ている。
のクリーピングを抑制することは困難である。また、液
状の電解質を用いる限り、落下や振動による電解質のセ
ル間の移動を防止することは困難である。電解質によ
り、セル間が電気的に連絡されると、セル間の充電状態
がばらついたり、自己放電がおおきくなるなどの問題を
生じる。かといって、電解質の量を極端に少なくする
と、電気化学素子の寿命が短くなってしまう。そこで、
積層されたセル間の電解質による電気的連絡を防止する
有効な方法が望まれている。
気自動車の電源には、密閉型アルカリ蓄電池が用いられ
ている。これらの用途では、高電圧の電源が必要である
ため、直列に接続した複数のセルが用いられる。
極板と、負極板とを、セパレータを介して巻回した円筒
状の極板群、もしくは正極板と、負極板とを、セパレー
タを介して交互に積層した極板群を、電解質とともにケ
ースに収容し、ケース開口部を封口板で密閉して構成さ
れる。従って、直列に接続する電池の数だけ封口板やケ
ースが必要となり、不経済である。そこで、鉛蓄電池の
ように、有底樹脂ケースの内部を複数の空間に仕切り、
隔絶されたそれぞれの空間に極板群を挿入し、極板群同
士をリードで電気的に接続することが有効と考えられ
る。
べ、密閉型アルカリ蓄電池で用いるアルカリ電解質は、
リードなどの金属部品の表面をクリープしやすい。その
ため、アルカリ蓄電池では、直列に接続された発電要素
同士が電解質により電気的に接続され、自己放電が大き
くなったり、発電要素間の充電状態がばらつくという問
題が発生する。従って、鉛蓄電池の構造を密閉型アルカ
リ蓄電池にそのまま適用することは困難である。
む電気化学素子において、上記クリーピングの問題を解
決するための新しい技術を提案するものであり、信頼性
が高く、安価な電気化学素子を提供することを目的とす
る。
ピングを防止するために、極板と導通している金属部品
上に、絶縁酸化物層を設けることを提案する。前記絶縁
酸化物層は、電気毛管現象に伴う電解質の表面張力低下
によるクリーピングを防止する作用を有する。
質に接触し得る金属部品とを有する電気化学素子であっ
て、前記金属部品上に、前記電解質の拡散を防止する絶
縁酸化物層を有することを特徴とする電気化学素子に関
する。
o、Cr、Cu、AlおよびPbよりなる群から選ばれ
た少なくとも1種からなる。前記絶縁酸化物層の比抵抗
は、106Ω・cm以上であることが好ましい。前記絶
縁酸化物層は、非晶質であることが好ましい。前記絶縁
酸化物層は、Si、B、Mg、Na、K、Al、Ca、
Ba、Ti、Y、Cr、NiおよびZrよりなる群から
選ばれた少なくとも1種の元素を含有することが好まし
い。前記絶縁酸化物層の厚さは、10μm以上、200
μm以下であることが好ましい。前記金属部品と、前記
絶縁酸化物層との間には、さらにCr、Ni、Feおよ
びCoよりなる群から選ばれた少なくとも1種からなる
金属層を有することが好ましい。前記絶縁酸化物層は、
絶縁性樹脂層で被覆することもできる。前記絶縁性樹脂
層は、ポリオレフィン、ポリエーテル、ポリアセタール
およびポリカーボネートよりなる群から選ばれた少なく
とも1種からなることが好ましい。
縁性樹脂層で被覆されており、前記絶縁酸化物層が、前
記絶縁性樹脂層とともに、前記電解質を密封する封止構
造を形成している電気化学素子に関する。
および前記電解質からなる少なくとも2つの発電要素を
有し、前記金属部品が、前記少なくとも2つの発電要素
を電気的に接続するための少なくとも1つのリードであ
り、前記少なくとも2つの発電要素は、互いに短絡しな
いように隔絶されている電気化学素子に関する。具体的
には、本発明は、正極、負極およびアルカリ電解質から
なる少なくとも2つの発電要素、前記少なくとも2つの
発電要素を、互いに短絡しないように隔絶された状態で
収容するケース、ならびに前記ケースを封口する封口板
からなる密閉型アルカリ蓄電池であって、前記少なくと
も2つの発電要素は、少なくとも1つのリードで互いに
電気的に接続されており、前記リードには、前記アルカ
リ電解質の拡散を防止する絶縁酸化物層が帯状に設けら
れていることを特徴とする密閉型アルカリ蓄電池に関す
る。前記アルカリ電解質は、ゲル電解質であることが好
ましい。
の面に正極を有し、他方の面に負極を有するバイポーラ
集電体であり、前記絶縁酸化物層は、前記バイポーラ集
電体の周縁部に設けられており、前記バイポーラ集電体
の前記周縁部は、隣接する別の2つの集電体の周縁部で
挟持されており、前記別の2つの集電体の周縁部にも、
前記絶縁酸化物層が設けられている電気化学素子に関す
る。具体的には、本発明は、一方の面に正極を有し、他
方の面に負極を有するバイポーラ集電体およびアルカリ
電解質からなる発電要素、ならびに前記発電要素を挟持
する2つの極板を有するバイポーラ型アルカリ蓄電池で
あって、前記バイポーラ集電体の周縁部および前記周縁
部に対面する前記2つの極板の周縁部には、それぞれ前
記アルカリ電解質の拡散を防止する絶縁酸化物層が設け
られていることを特徴とするバイポーラ型アルカリ蓄電
池に関する。前記アルカリ電解質は、ゲル電解質である
ことが好ましい。前記バイポーラ集電体の周縁部に設け
られた前記絶縁酸化物層と、前記2つの極板の周縁部に
設けられた前記絶縁酸化物層とは、接着剤で接合するこ
とができる。前記バイポーラ集電体は、略正方形であ
り、前記周縁部の幅が、前記バイポーラ集電体の幅の1
0分の1以下であることが好ましい。
学素子において、金属部品上に、絶縁酸化物層を設ける
ことを特徴とする。金属部品の絶縁酸化物層を設けた箇
所では、電解質のクリーピングが抑制される。クリーピ
ング現象は、アルカリ電解質を用いる場合に最も顕著と
なるため、本発明は、アルカリ電解質を用いる場合に特
に有効である。
定されない。電気化学素子において、電解質のクリーピ
ングの抑制が必要とされる全ての金属部品に、絶縁酸化
物層を適用することができる。例えば、集電体、リー
ド、封止部分を構成する端子や金属ケースなどに、絶縁
酸化物層を設けることができる。
スが適用可能である。種々の組成の非晶質ガラスを適用
できるが、Si、B、Mg、Na、K、Al、Ca、B
a、Ti、Y、Cr、NiおよびZrよりなる群から選
ばれた少なくとも1種の元素を含有することが望まし
い。例えば、ソーダ石灰ガラス、アルミノホウケイ酸ガ
ラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸塩ガラス
などが挙げられる。好ましくは、アルカリに対する耐性
の強いアルミノホウケイ酸塩ガラス、パイレックス登録
商標ガラス、化学工業用耐酸ホウロウ(ガラスライニン
グ)などを用い得る。
O2、Y2O3、Gr2O3、NiO、ZrO2などのセラミ
ックスを用いることも可能である。これらのセラミック
スは、いずれも絶縁性が高く、電位の印加された金属部
品の絶縁に適している。
00μm以下であることが望ましい。絶縁酸化物層が1
0μm未満では、絶縁が不充分であるため、電気毛管現
象に起因する電解質の表面張力低下が起こり、クリーピ
ングを引き起こす。また、絶縁酸化物層の厚さが200
μmをこえると、金属と絶縁酸化物層との界面で、大き
な歪みが生じ、ヒートサイクルなどで絶縁酸化物層が剥
離しやすくなる。
するため、金属部品の表面に、予め、Cr、Ni、Fe
およびCoよりなる群から選ばれた少なくとも1種から
なる金属層を形成することもできる。金属層の厚さは、
0.1〜20μmが好ましい。
耐アルカリ性のそれほど強くない絶縁酸化物層を用いる
場合、絶縁酸化物層の表面を、耐アルカリ性の強い絶縁
性樹脂層で被覆することも可能である。絶縁性樹脂層
は、絶縁酸化物層のアルカリ電解質への溶出を防止す
る。この場合、酸化物層は絶縁されているため、アルカ
リ電解質の作用による酸化物層と樹脂層との界面におけ
る剥離は起こらない。
ることから、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レンなどのポリオレフィン;エポキシ樹脂などのポリエ
ーテル;ポリアセタール;ポリカーボネート;ポリフェ
ニレンスルフィドなどのポリスルフィド;ポリテトラフ
ルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素樹
脂;などが好ましい。
電解質を密封する封止構造を形成することができる。例
えば、円筒形電池において、金属ケースの開口端部に絶
縁酸化物層を設け、絶縁酸化物層上に絶縁性樹脂層を設
け、次いで、金属ケースの開口端部で封口板を固定する
ことにより、信頼性に優れた封止構造を形成することが
できる。また、内部から外部に引き出されるリード、外
部端子などの封止部分に絶縁酸化物層を設け、絶縁酸化
物層上に絶縁性樹脂層を設けることにより、信頼性に優
れた封止構造を形成することができる。
よる電解質のクリーピングを防止するものであり、従来
のハーメチックシールのように電解質を密封するもので
はない。電解質の密封は、絶縁性樹脂層が担っている。
従って、絶縁酸化物層と金属との熱膨張係数の差は重要
ではなく、多くの金属と絶縁酸化物との組み合わせにお
いて、それらの界面接合の信頼性を確保することができ
る。一方、ハーメチックシールは、電解質を密封するも
のであるため、絶縁酸化物層の熱膨張係数と金属の熱膨
張係数とを揃える必要があり、設計が難しいことは、上
述のとおりである。
負極およびアルカリ電解質からなる少なくとも2つの発
電要素、前記少なくとも2つの発電要素を、互いに短絡
しないように隔絶された状態で収容するケース、ならび
に前記ケースを封口する封口板からなる密閉型アルカリ
蓄電池であって、前記少なくとも2つの発電要素が、少
なくとも1つのリードで、互いに電気的に接続されてお
り、前記リードには、絶縁酸化物層が設けられている密
閉型アルカリ蓄電池が挙げられる。
しないように隔絶された状態で収容するケースは、複数
の部品から構成されていてもよい。例えば、各発電要素
を収容する有底樹脂ケースと、前記有底樹脂ケースを複
数隔絶された状態で収容する金属ケースからなるケース
を用いることができる。このように、複数の発電要素群
が、一のケース内空間を共有することにより、コストの
低減およびエネルギー密度の向上を図ることができる。
気的に接続されており、リードは絶縁酸化物により被覆
されている。従って、電気毛管現象による電解質のクリ
ーピングを抑制することができる。
ましい。ゲル電解質を用いることにより、落下などの衝
撃による電解質の移動を防止することができる。アルカ
リ水溶液をゲル化させるためのゲル形成材料としては、
架橋されたポリアクリル酸やポリビニルスルホン酸およ
びこれらの共役塩などが好ましく用いられる。ゲル形成
材料は、セパレータに含ませることが好ましい。ゲル形
成材料は、ゲル化させてからセパレータに塗着したり、
そのセパレータを用いて極板群を構成し、アルカリ水溶
液とともにケースに収容した後に、電池内でさらにゲル
化させたりすることができる。
あたり1〜15重量部程度が望ましい。この範囲よりも
ゲル形成材料が少なくなると、電解質の粘度上昇が不充
分になり、多くなると、電池の体積エネルギー密度が低
下してしまう上、極板間のガス透過性が低下し、充電時
に電池内圧が上昇してしまう。
方の面に正極を有し、他方の面に負極を有するバイポー
ラ集電体およびアルカリ電解質からなる発電要素、なら
びに前記発電要素を挟持する2つの極板を有するバイポ
ーラ型アルカリ蓄電池であって、前記バイポーラ集電体
の周縁部および前記周縁部に対面する前記2つの極板の
周縁部には、それぞれ絶縁酸化物層が設けられているバ
イポーラ型アルカリ蓄電池が挙げられる。アルカリ電解
質には、前記密閉型アルカリ蓄電池に用いられるのと同
様のゲル電解質を用いることが好ましい。
含むペーストを用いて作製される。例えば、前記ペース
トを発泡ニッケルシートに充填し、バイポーラ集電体の
片面に溶接などで固定することにより、正極を得ること
ができる。また、バイポーラ集電体の片面に、前記ペー
ストを直接塗着することによっても、正極を得ることが
できる。また、バイポーラ集電体の表面にニッケルの多
孔質焼結層を形成し、前記孔質焼結層中に硝酸ニッケル
を含浸させ、乾燥後にアルカリ水溶液に浸漬して水酸化
ニッケルを生成させることにより、正極を得ることがで
きる。前記負極は、バイポーラ集電体の他方の面に設け
られる。負極は、例えば、水素吸蔵合金を主体として含
むペーストを用いて作製される。
ため周縁部を残してバイポーラ集電体に形成する。集電
効率の観点から、正極および負極が絶縁酸化物層の内側
に配される必要がある。従って、絶縁酸化物層の幅が増
大すると、極板面積が縮小する。体積エネルギー密度の
観点からは、バイポーラ集電体は、略正方形であること
が好ましく、絶縁酸化物層を設ける周縁部の幅は、バイ
ポーラ集電体の幅の10分の1以下であることが望まし
い。前記周縁部の幅が、バイポーラ集電体の幅の10分
の1を超えると、電池の体積エネルギー密度が極端に低
下する。
ら、FeまたはNiからなることが好ましい。絶縁酸化
物層とバイポーラ集電体との接合を強固にするため、バ
イポーラ集電体と絶縁酸化物層との間には、Cr、N
i、Fe、Coなどの金属層を形成することが望まし
い。
外層には、片面のみに正極または負極を有し、周縁部に
絶縁酸化物層を設けたモノポーラ集電体を配することも
できる。極板群は、電気絶縁性を有するフィルムで被覆
してから、鉄やニッケルからなる金属ケースまたはポリ
エチレンとポリプロピレンを主成分とする樹脂ケースに
収納する。次いで、金属ケースまたは樹脂ケースに封口
板を取り付け、極板群の正極および負極にそれぞれ取り
付けられたリードと外部端子とを電気的に接続し、ケー
スの開口部を密閉する。
絶縁酸化物層としてガラス層12を形成した。まず、長
さ50mm、幅5mm、厚さ0.15mmのNi製リー
ド11を用意し、表面を王水、ついで純水で洗浄した。
このリードの下端からの距離が30〜35mmの領域
に、アルミノホウケイ酸塩ガラスフリットとエタノール
からなるガラススラリーを塗布し、乾燥させた。これを
Ar雰囲気下、900℃で焼結して、Ni製リードの一
部を取り巻く厚さ0.02mmのガラス層を形成した。
このリードを試料1とした。
らの距離が30mmまでの領域と、35〜40mmまで
の領域を、セロファンテープで被覆した。次いで、この
リードを0.5MのNi(NO3)2・6H2O水溶液に
浸漬し、対極のNiアノード板(50×10×0.15
mm)2枚で挟み、Ni製リードをカソードとして50
mAの電流を240秒間流し、Ni製リードの下端から
の距離が30〜35mmの全領域にNi(OH)2を電
析させた。セロファンテープを剥がしてリードを水洗・
乾燥させた後、Ar雰囲気下、900℃で焼結してリー
ドの一部に厚さ約0.02mmのNiO層を形成した。
このリードを試料2とした。
らの距離が30〜35mmの全領域に、撥水剤としてポ
リテトラフルオロエチレンのエタノール分散液を厚さ
0.02mmになるように塗布した。このリードを試料
3とした。
らの距離が30〜35mmの全領域に、エポキシ系接着
剤を厚さ0.02mmになるよう塗布した。このリード
を試料4とした。
らの距離が30〜35mmの全領域に、アスファルトピ
ッチ系のシール剤を厚さ0.02mmになるよう塗布し
た。このリードを試料5とした。
まず、ビーカー21に、KOHの31重量%水溶液22
を入れ、試料1のリード11の下端から20mmの領域
を水溶液22に浸漬した。リード11の下端から35〜
40mmの領域には、アルカリ検出紙24を貼付した。
Niアノード板25(50×10×0.15mm)2枚
を用意し、これらでリード11を挟むように水溶液22
に浸漬した。また、水銀(Hg)/酸化水銀(HgO)
参照電極26を水溶液22に浸漬した。リード11の上
部とNiアノード板25の上部間に、リード11の電位
が参照電極26に対して−0.9Vとなるように電圧を
印加した。そして、30分毎にアルカリ検出紙24の色
調を確認した。
行った。また、参考として、試料4のリードを用い、リ
ードに対して電圧を印加しないこと以外、上記と同様の
実験を行った。電圧の印加を開始してからアルカリ検出
紙24が変色するまでの時間を表1に示した。
を印加した場合、試料1および2では、24時間以上経
過しても、アルカリ検出紙の変色は見られなかった。一
方、試料3〜5では、2〜3.5時間でアルカリ検出紙
の変色が確認された。このことから、試料1および2で
は、それぞれガラス層およびNiO層を越えてはアルカ
リ水溶液がNi製リード上を上昇しないのに対し、試料
3〜5では、それぞれ撥水剤層、エポキシ系接着剤層、
シール剤層を越えてアルカリ水溶液がNi製リードを上
昇したことが確認された。なお、電圧を印加した試料4
および試料5では、それぞれエポキシ系接着剤層および
シール剤層がNi製リードから剥離していることが確認
された。
4では、アルカリ検出紙の変色は見られず、エポキシ系
接着剤層のNi製リードからの剥離も観察されなかっ
た。このように、Ni製リードに電圧を印加した場合と
印加しない場合とで、結果が大きく異なった原因の一つ
は、電圧を印加した場合には、電気毛管現象によりアル
カリ水溶液の表面張力が低下したためと考えられる。ま
た、アルカリ水溶液/酸素/電極の3相界面における酸
素の還元により、アルカリ濃度がリード付近で上昇し、
アルカリ水溶液を上昇させる推進力が働いたためと考え
られる。
着剤層がNi製リードから剥離していたことから、アル
カリ水溶液は、接着剤層をNi表面から引き離しながら
Ni/接着剤層の界面を上昇したものと考えられる。こ
の理由は、接着剤層とNiとの親和性よりも、Niとア
ルカリ水溶液との親和性の方が高いためと考えられる。
試料5でもアルカリ水溶液がNi/シール剤層の界面を
上昇したものと考えられる。
上昇が見られた理由は、撥水剤層とNi製リード表面と
の接合が弱いため、Ni/撥水剤層の界面をアルカリ水
溶液が容易に上昇できたためと考えられる。一方、絶縁
酸化物層とNiとの間には、化学的結合が形成されてい
ると考えられ、アルカリ水溶液はNi/絶縁酸化物層の
界面を上昇できなかったものと考えられる。
ードを用意し、表面を0.1Nの塩酸、ついで純水で洗
浄した。このリードの下端からの距離が30〜35mm
の全領域に無電解メッキにより厚さ5μmのCoメッキ
を施した後、リードの同じ領域にアルミノホウケイ酸塩
ガラスフリットとエタノールからなるガラススラリーを
塗布し、乾燥させた。これをAr雰囲気下、900℃で
焼結して、Cu製リードの一部を取り巻く厚さ0.02
mmのガラス層を形成した。このリードを試料6とし
た。
らの距離が30〜35mmの全領域に無電解メッキによ
り厚さ5μmのCrメッキを施した後、リードの同じ領
域にアルミノホウケイ酸塩ガラスフリットとエタノール
からなるガラススラリーを塗布し、乾燥させた。これを
Ar雰囲気下、900℃で焼結して、Cu製リードの一
部を取り巻く厚さ0.02mmのガラス層を形成した。
このリードを試料7とした。
ードを用いた試料6および7でも、24時間以上経過し
ても、アルカリ検出紙の変色は見られなかった。
四隅を半径5mmでアール付した厚さ0.1mm、一辺
の幅50mmの略正方形で、表面にNiメッキを施した
鋼板31を2枚用意し、その表面を王水、ついで純水で
洗浄した。次いで、アルミノホウケイ酸塩ガラスフリッ
トとエタノールからなるガラススラリー中に、鋼板31
の4辺を浸漬し、乾燥し、Ar雰囲気下、900℃で焼
結して、2枚の鋼板31の周縁部に幅5mm、厚さ20
μmのガラス層32を形成した。ガラス層の比抵抗は1
07Ω・cmであった。
H)2を主体とする活物質と水からなるペーストを充填
し、乾燥・プレス後、一辺38mmの正方形に切断し、
正極41を得た。正極41は、一方の鋼板31a上に設
置した。正極41の厚さは0.55mmとした。負極材
料には、MmNi5(Mmはミッシュメタル)型の水素
吸蔵合金:MmNi3.7Mn0.4Al0.3Co0.6を用い
た。この合金を粉砕して360メッシュを通過させた
後、濃度1.5重量%のCMC水溶液を加えてペースト
とした。得られたペーストを、もう一方の鋼板31bの
片面に塗布し、乾燥後、ペーストの塗着部が一辺38m
mの正方形となるように余分な水素吸蔵合金を剥離し、
プレスして、負極42とした。負極42の厚さは0.3
3mmとした。
に、エポキシ系接着剤43を塗布し、厚さ1mmのポリ
プロピレン製枠体44をガラス層と接着した。正極41
上に、一辺39mmの正方形で目付重量66g/m2、
厚さ0.15mmのスルホン化したポリプロピレン製不
織布45をセパレータとして載置した。その上から、3
1重量%のKOH水溶液を0.65mL注液した。次い
で、枠体44上に、エポキシ系接着剤43を塗布し、セ
パレータと負極42とが向かい合うように鋼板31bを
配し、負極側の鋼板31bのガラス層32bと枠体44
とを接着した。このようにして作製した電池を実施例1
の電池Aとした。
した厚さ0.1mm、一辺の幅50mmの略正方形で、
表面にNiメッキを施した鋼板を2枚用意し、その表面
を王水、ついで純水で洗浄した。次いで、各鋼板の中央
部の40mm四方をセロファンテープで被覆し、これを
0.5MのNi(NO3)2・6H2O水溶液に浸漬し、
対極のNiアノード板(70×70×0.15mm)2
枚で挟み、鋼板をカソードとして900mAの電流を4
80秒間流し、鋼板の4辺にNi(OH)2を電析させ
た。セロファンテープを剥がして鋼板を水洗・乾燥させ
た後、Ar雰囲気下、900℃で焼結して鋼板の4辺に
幅5mm、厚さ約20μmのNiO層を形成した。Ni
O層の比抵抗は106Ω・cmであった。
層を設けたこと以外、実施例1と同様にして、電池を作
製した。得られた電池を実施例2の電池Bとした。
なかったこと以外、実施例1と同様に電池を作製した。
得られた電池を比較例1の電池Cとした。
厚さ方向に押さえながら、0.1Cの電流値で16時間
充電し、0.2Cの電流値で電池電圧が1.0Vになる
まで放電した。放電後の電池の周囲をアルカリ検出紙で
拭い、漏液の有無を確認した。結果を表2に示す。
負極側の鋼板の周縁部と、エポキシ系接着剤との間が剥
離しているのが確認されたが、実施例1および2の電池
AおよびBでは、そのような剥離は認められなかった。
このことから、本発明によれば、電気化学素子内の電解
質を容易に密閉できることが示された。
る。発泡ニッケルシートに、Ni(OH)2を主体とす
る活物質と水からなるペーストを充填し、乾燥・プレス
後、縦40mm、横9mmの長方形に切断し、正極板を
得た。正極板の厚さは0.75mmとした。負極材料に
は、MmNi5(Mmはミッシュメタル)型の水素吸蔵
合金:MmNi3.7Mn0.4Al0.3Co0.6を用いた。こ
の合金を粉砕して360メッシュを通過させた後、濃度
1.5重量%のCMC水溶液を加えてペーストとした。
得られたペーストを、Niメッキと穿孔が施された厚さ
0.06mmの鋼板の両面に塗布し、乾燥後、プレス
し、縦42mm、横10mmの長方形に切断して、負極
板を得た。負極板の厚さは0.45mmとした。
極板と負極板にそれぞれ正極リード51および負極リー
ド52を溶接した。次いで、全ての正極板を、スルホン
化したポリプロピレンからなる厚さ0.15mm、目付
重量60g/m2の不織布に、ポリアクリル酸のカリウ
ム塩を塗着した袋状セパレータで包んだ。負極板の間に
正極板を挟持して、負極板4枚と、セパレータで包んだ
正極板3枚とを積層し、発電要素53を構成した。発電
要素53は3つ作製し、区画された3部屋を有するポリ
プロピレン製の角形有底樹脂ケース54に挿入した。有
底樹脂ケース54は、さらに一回り大きな金属ケース5
5に収容した。
し、その中央部にアルミノホウケイ酸塩ガラスフリット
とイソプロパノールからなるガラススラリーを塗着し、
乾燥させた。これをAr雰囲気下、900℃で焼結し
て、Ni製リードの中央部に厚さ0.1mm、幅2mm
のガラス層56を形成し、接続リード57を作製した。
ガラス層の比抵抗は107Ω・cmであった。
要素の正極リード51aと負極リード52aとを溶接
し、3つの発電要素を直列に接続した。一方、残りの正
極リード51bと負極リード52bは、3つの注液孔を
有する封口板58の所定の箇所に接続した。封口板58
と金属ケース55とをレーザー溶接し、注液孔から発電
要素ごとに30重量%のKOH水溶液を注液した。注液
孔の一つ512aには、ガスケット59をあてがってか
ら、鉄製リベット510と鉄製ワッシャ511をはめ込
んだ。正極リード51bはワッシャ511と抵抗溶接で
接続した。また、負極リード52bは、負極端子を兼ね
る封口板58に直接接続した。注液孔512aは、リベ
ット510と、ゴム弁体513を有する正極端子用キャ
ップ514とを抵抗溶接で接続することにより封口し
た。残りの2つの注液孔512bは、金属製の封栓51
5を溶接して封口した。このように作製した密閉型アル
カリ蓄電池を実施例3の電池Dとした。
用意し、その両端をセロファンテープにより被覆した。
これを0.5MのNi(NO3)2・6H2O水溶液に浸
漬し、対極のNiアノード板(50×10×0.15m
m)2枚で挟み、Ni製リードをカソードとして20m
Aの電流を240秒間流し、Ni製リードの中央部にN
i(OH) 2を電析させた。これを水洗・乾燥させた
後、Ar雰囲気下、900℃で焼結してNi製リードの
中央部に厚さ約0.02mmのNiO層を形成した。N
iO層の比抵抗は106Ω・cmであった。その後、両
端のセロファンテープは除去した。
層を設けたこと以外、実施例3と同様にして、電池を作
製した。得られた電池を実施例4の電池Eとした。
常のNi製リードを用いたこと以外、実施例3と同様に
電池を作製した。得られた電池を比較例2の電池Fとし
た。
ポリプロピレン製フィルム(厚さ0.1mm)を熱溶着
させたこと以外、比較例2と同様に電池を作製した。得
られた電池を比較例3の電池Gとした。
のカリウム塩を塗着せず、スルホン化したポリプロピレ
ン製不織布をそのままセパレータとして用いたこと以
外、実施例3と同様に電池を作製した。得られた電池を
実施例5の電池Hとした。
ル水素蓄電池であり、理論電池容量は500mAhとし
た。電池D〜Hを活性化するため、0.1Cの電流値で
16時間充電し、1時間の休止後、0.2Cの電流値で
電池電圧が3.0Vになるまで放電し、1時間休止する
というパターンで、充放電を5サイクル行った。
命を調べた。充電は0.5Cの電流値で理論容量の10
5%、休止は30分、放電は0.5Cの電流値で電池電
圧が3Vになるまで、続く休止は30分というパターン
を繰り返し、50サイクル毎に、0.1Cの電流値で1
6時間充電し、1時間の休止後、0.2Cの電流値で電
池電圧が3Vになるまで放電し、1時間休止するという
パターンで容量確認を行った。そのとき得られた放電容
量の、初期放電容量に対する割合を、放電容量比として
百分率で求めた。図6に、放電容量比と充放電サイクル
数との関係を示す。一方、上記と同様に容量確認を行っ
た後の電池を、0.1Cの電流値で16時間充電し、4
5℃雰囲気下で2週間保存した後、0.2Cの電流値で
電池電圧が3Vになるまで放電した。そして、保存後の
電池の容量の、保存前の電池の容量に対する割合を、容
量維持率として百分率で求めた。図7に、容量維持率と
充放電サイクル数との関係を示す。
Gは、放電容量比および容量維持率の低下が激しいこと
がわかった。容量維持率の低下は、発電要素間を接続す
るリード上をアルカリ電解質がクリーピングして、発電
要素が電解質により短絡したためと考えられる。また、
放電容量比の低下は、電解質による短絡により、発電要
素間の充電状態がばらつき、発電要素によっては過充電
・過放電が繰り返されたためと考えられる。
以下の手順で行った。まず、電池を0.1Cの電流値で
16時間充電し、1時間の休止後、0.2Cの電流値で
電池電圧が3Vになるまで放電し、1時間休止するとい
うパターンで電池の容量を確認した。次いで、電池を
0.1Cの電流値で16時間充電し、45℃の高温槽中
に2週間保存し、その後、電池を室温に戻してから0.
2Cの電流値で電池電圧が3Vになるまで放電し、残存
容量を確認した。得られた残存容量の、保存前の容量に
対する割合を、容量維持率として百分率で求めた。次い
で、電池を高さ50cmから、コンクリートの床へ、電
池の6面がそれぞれ床へと着地するように6回落下させ
た。この6回の落下からなるサイクルを合計10サイク
ル行った。そして、落下工程を経た電池の容量維持率
を、上記と同様に求めた。落下工程の前後における電池
の容量維持率を表3に示す。
リアクリル酸のカリウム塩をセパレータに塗布しなかっ
た電池Hでは、落下工程後に極端に容量維持率が低下し
た。これは、落下の衝撃により、電解質がセパレータや
極板中から溶出して発電要素間を移動し、発電要素間が
短絡したためと考えられる。この結果から、ゲル電解質
を本発明に適用することにより、衝撃に対する信頼性の
高い密閉型アルカリ二次電池を提供することが可能であ
ることが示された。
(OH)2を主体とする活物質と水からなるペーストを
充填し、乾燥・プレス後、縦27mm、横15mmの長
方形に切断し、正極板を得た。正極板の厚さは0.8m
mとした。負極材料には、MmNi5(Mmはミッシュ
メタル)型の水素吸蔵合金:MmNi3.7Mn0.4Al
0.3Co0.6を用いた。この合金を粉砕して360メッシ
ュを通過させた後、濃度1.5重量%のCMC水溶液を
加えてペーストとした。得られたペーストを、Niメッ
キと穿孔が施された厚さ0.03mmの鋼板の両面に塗
布し、乾燥後、プレスし、縦27mm、横15mmの長
方形に切断して、負極板を得た。負極板の厚さは0.4
5mmとした。
極板と負極板にはそれぞれ正極リードおよび負極リード
を溶接した。次いで、全ての正極板をスルホン化したポ
リプロピレンからなる厚さ0.12mm、目付重量60
g/m2の不織布で袋状に包んだ。負極板の間に正極板
を挟持して、負極板4枚とセパレータで包んだ正極板3
枚とを積層し、発電要素を構成した。発電要素は有底金
属ケースに収容した。
mmの鋼板81にNiメッキを施し、中央に直径2.8
mmの孔82を穿った。この鋼板81の片面中央部の縦
20mm、横5mmの範囲に、アルミノホウケイ酸塩ガ
ラスフリットとイソプロパノールからなるガラススラリ
ーを塗着し、乾燥させた。これをAr雰囲気下、900
℃で焼結して、鋼板の片面に厚さ0.1mmのガラス層
83を形成した。ガラス層の比抵抗は107Ω・cmで
あった。こうして封口板84を作製した。その正面図
(a)およびI−I線における断面図(b)を図8に示
す。
84と金属ケースの開口端部とをレーザー溶接し、孔8
2から30重量%のKOH水溶液を注液した。孔82に
は、実施例3と同様にガスケットをあてがってから、鉄
製リベットと鉄製ワッシャをはめ込んだ。正極リードは
ワッシャと抵抗溶接で接続した。また、負極リードは、
負極端子を兼ねる封口板84の金属部に直接接続した。
孔82は、実施例3と同様に、リベットと、ゴム弁体を
有する正極端子用キャップとを抵抗溶接で接続すること
により封口した。このように作製した密閉型アルカリ蓄
電池を実施例6の電池dとした。
ったこと以外、実施例6と同様に電池を作製した。得ら
れた電池を比較例4の電池eとした。
ッケル水素蓄電池であり、理論電池容量は600mAh
とした。電池d、eを活性化するため、0.1Cの電流
値で16時間充電し、1時間の休止後、0.2Cの電流
値で電池電圧が1.0Vになるまで放電し、1時間休止
するというパターンで、充放電を5サイクル行った。活
性化した電池d、eをそれぞれ10セル用いて、ヒート
サイクル試験を行った。この試験では、電池を65℃で
6時間保持し、次いで−10℃で6時間保持するサイク
ルを60回繰り返した。試験終了後、正極端子の周辺を
アルカリ検出紙で拭って漏液の有無を調べた。その結
果、10セルの電池dには、漏液は見られなかった。一
方、10セル中、5セルの電池eには漏液が見られた。
明する。四隅を半径5mmでアール付した厚さ0.1m
m、一辺の幅100mmの略正方形で、表面にNiメッ
キを施した鋼板91を4枚用意し、その表面を王水、つ
いで純水で洗浄した。次いで、アルミノホウケイ酸塩ガ
ラスフリットとイソプロパノールからなるガラススラリ
ー中に、鋼板91の4辺を浸漬し、乾燥し、Ar雰囲気
下、900℃で焼結して、4枚の鋼板の周縁部に幅5m
m、厚さ0.1mmのガラス層92を形成した。ガラス
層の比抵抗は107Ω・cmであった。得られた鋼板を
バイポーラ集電体として用いた。
金:MmNi3.7Mn0.4Al0.3Co 0.6を用いた。この
合金を粉砕して360メッシュを通過させた後、濃度
1.5重量%のCMC水溶液を加えてペーストとした。
得られたペーストを、バイポーラ集電体の片面に塗布
し、乾燥後、ペーストの塗着部が一辺85mmの正方形
となるように余分な水素吸蔵合金を剥離し、プレスし
て、負極93とした。負極93の厚さは0.35mmと
した。次に、発泡ニッケルシートに、Ni(OH)2を
主体とする活物質と水からなるペーストを充填し、乾燥
・プレス後、一辺83mmの正方形に切断し、正極94
を得た。正極94は、バイポーラ集電体の他方の面の中
央部に設置した。正極94の厚さは0.55mmとし
た。このようにして、一方の面に正極94を有し、他方
の面に負極93を有するバイポーラ極板を2組作製し
た。
のみを有するモノポーラ極板と、バイポーラ集電体の片
面に正極94のみを有するモノポーラ極板とを、それぞ
れ1組用意した。
Lと、360メッシュを通過させたポリアクリル酸カリ
ウム20gとを混合・撹拌し、減圧脱泡して、アルカリ
ゲル電解質を調製した。
形のスルホン化したポリプロピレン製の不織布(厚さ
0.2mm、目付重量72g/m2)を浸漬し、減圧脱
泡して、ゲル電解質をセパレータ中へと含浸させた。ゲ
ル電解質を含浸したセパレータ95は、正極94のみを
有するモノポーラ極板の正極上に設置した。その上から
バイポーラ極板を、セパレータ95を介して、正極94
と負極93とが対向するように配し、次いで、同様の操
作をもう一度繰り返した。その上から負極93のみを有
するモノポーラ極板を、セパレータ95を介して正極9
4と負極93とが対向するように配した。隣り合う集電
体のガラス層92の間には、エポキシ系接着剤96を介
して、厚さ1.1mmのポリプロピレン製枠体97を挟
持させた。最後に接着剤96を加熱により硬化させて、
密封された極板群98とした。
94に負極リード102および正極リード103をそれ
ぞれ溶接した。その後、極板群98を熱収縮性フィルム
で被覆し、有底金属ケース111中に挿入した。次い
で、負極リード102は、封口板112と溶接した。ま
た、正極リード103は、封口板112に設けられた、
安全弁を備えた正極端子113に溶接した。封口板11
2とケース111の開口端部とをレーザー溶接してバイ
ポーラ型ニッケル水素蓄電池を完成した。これを実施例
7の電池Iとした。
設けられたガラス層間を、枠体とエポキシ系接着剤で封
止しなかったこと以外、実施例7と同様にして図12に
示すようなバイポーラ型ニッケル水素蓄電池を作製し
た。これを実施例8の電池Jとした。
量%のKOH水溶液を単独で電解質として用いたこと以
外、実施例7と同様にして図9に示すようなバイポーラ
型ニッケル水素蓄電池を作製した。これを実施例9の電
池Kとした。
ガラス層を設けなかったこと以外、実施例7と同様にし
て図9に示すようなバイポーラ型ニッケル水素蓄電池を
作製した。これを比較例5の電池Lとした。
る。厚さ0.1mm、一辺の幅100mmの正方形で、
表面にNiメッキを施した鋼板131を4枚用意し、そ
の4辺の周縁部に射出成形により、ポリプロピレン樹脂
層132を設けた。この後、鋼板面と樹脂層132とが
直角に交わる内角部に、エタノールに分散させたポリテ
トラフルオロエチレン樹脂を塗布し、断面が略三角形の
撥水層133を形成した。このようにして鋼板131の
周囲に絶縁性の樹脂層132と撥水層133とを付与し
たものをバイポーラ集電体として用い、エポキシ系接着
剤は用いなかった。また、セパレータには30重量%の
KOH水溶液を含浸させた。それ以外は、実施例7と同
様にしてバイポーラ型ニッケル水素蓄電池を作製した。
これを比較例6の電池Mとした。なお、電池Mは特許第
2623311号公報に開示されている電池に相当する。
参照しながら説明する 厚さ0.1mm、一辺の幅100mmの正方形で、表面
にNiメッキを施した鋼板141を4枚用意し、その4
辺の周縁部に、シリカ粉末およびポリテトラフルオロエ
チレンを含むエタノール分散液を塗布し、周縁部に厚さ
1.5mmの電解質不透過性で、かつ、ガス透過性の樹
脂組成物層142を形成した。この鋼板をバイポーラ集
電体として用い、セパレータ143には30重量%のK
OH水溶液を含浸させた。また、正極144および負極
145には、実施例7と同じものを用いた。それ以外
は、実施例7と同様にして極板群を作製した。次いで、
極板群を加熱プレスして、樹脂組成物層142と鋼板1
41とを密着させ、集電体間を接合した。以降は、実施
例7と同様にしてバイポーラ型ニッケル水素蓄電池を作
製した。これを比較例7の電池Nとした。なお、電池N
は特許第2993069号公報に開示されている電池に相当す
る。
蓄電池であり、理論電池容量は600mAhとした。電
池I〜Nを活性化するため、0.1Cの電流値で16時
間充電し、1時間の休止後、0.2Cの電流値で電池電
圧が3.0Vになるまで放電し、1時間休止するという
パターンで、充放電を5サイクル行った。
命を調べた。充電は0.5Cの電流値で理論容量の10
5%まで、休止は30分、放電は0.5Cの電流値で電
池電圧が3Vになるまで、休止は30分というパターン
を繰り返し、放電容量が初期の70%になるまでのサイ
クル数を調べた。結果を表4に示した。
のサイクル寿命は非常に短かった。これは、電池L〜N
では、電気毛管現象に起因する電解質のクリーピングが
充分に防止できなかったため、セル間で電解質による電
気的短絡が生じ、セルの充電状態がばらついたためと考
えられる。一方、バイポーラ集電体の周縁部に絶縁酸化
物層を設けた電池I〜Kでは、絶縁酸化物層が効果的に
アルカリ電解質のクリーピングを防止したため、良好な
サイクル寿命が得られた。
を、電池D〜Hの落下試験と同様の手順で行った。落下
工程の前後における電池の容量維持率を表5に示す。
の容量維持率は、落下工程を行う前でもかなり低かっ
た。これは、アルカリ電解質によるセル間の電気的短絡
により、自己放電が激しくなったためと考えられる。電
池Kは、落下工程を行う前には良好な容量維持率を示し
たが、落下工程後には容量維持率が大きく低下した。こ
れは、落下の衝撃により、セルを封止していたエポキシ
樹脂がバイポーラ集電体から剥離し、その間隙から電解
質がクリープし、セル間を電気的に短絡したためと考え
られる。一方、電池I、Jは、落下工程の前後におい
て、良好な容量維持率を保持した。
高く、設計自由度の向上した電気化学素子を提供するこ
とが可能である。また、本発明によれば、安価で信頼性
の高い密閉型アルカリ蓄電池を提供することが可能であ
る。また、本発明によれば、安価で寿命が長く、信頼性
の高いバイポーラ型アルカリ蓄電池を提供することが可
能である。
図である。
の実験装置の概略図である。
ある。
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
(b)である。
ある。
ある。
る。
Claims (18)
- 【請求項1】 電解質と、前記電解質に接触し得る金属
部品とを有する電気化学素子であって、前記金属部品上
に、前記電解質の拡散を防止する絶縁酸化物層を有する
ことを特徴とする電気化学素子。 - 【請求項2】 前記金属部品が、Fe、Ni、Co、C
r、Cu、AlおよびPbよりなる群から選ばれた少な
くとも1種からなる請求項1記載の電気化学素子。 - 【請求項3】 前記絶縁酸化物層の比抵抗が、106Ω
・cm以上である請求項1記載の電気化学素子。 - 【請求項4】 前記絶縁酸化物層が、非晶質である請求
項1記載の電気化学素子。 - 【請求項5】 前記絶縁酸化物層が、Si、B、Mg、
Na、K、Al、Ca、Ba、Ti、Y、Cr、Niお
よびZrよりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素
を含有する請求項1記載の電気化学素子。 - 【請求項6】 前記絶縁酸化物層の厚さが、10μm以
上、200μm以下である請求項1記載の電気化学素
子。 - 【請求項7】 前記金属部品と、前記絶縁酸化物層との
間に、さらにCr、Ni、FeおよびCoよりなる群か
ら選ばれた少なくとも1種からなる金属層を有する請求
項1記載の電気化学素子。 - 【請求項8】 前記絶縁酸化物層が、絶縁性樹脂層で被
覆されている請求項1記載の電気化学素子。 - 【請求項9】 前記絶縁性樹脂層が、ポリオレフィン、
ポリエーテル、ポリアセタールおよびポリカーボネート
よりなる群から選ばれた少なくとも1種からなる請求項
1記載の電気化学素子。 - 【請求項10】 前記絶縁酸化物層が、絶縁性樹脂層で
被覆されており、前記絶縁酸化物層が、前記絶縁性樹脂
層とともに、前記電解質を密封する封止構造を形成して
いる請求項1記載の電気化学素子。 - 【請求項11】 正極、負極、セパレータおよび前記電
解質からなる少なくとも2つの発電要素を有し、前記金
属部品が、前記少なくとも2つの発電要素を電気的に接
続するための少なくとも1つのリードであり、前記少な
くとも2つの発電要素は、互いに短絡しないように隔絶
されている請求項1記載の電気化学素子。 - 【請求項12】 前記金属部品が、一方の面に正極を有
し、他方の面に負極を有するバイポーラ集電体であり、
前記絶縁酸化物層は、前記バイポーラ集電体の周縁部に
設けられており、前記バイポーラ集電体の前記周縁部
は、隣接する別の2つの集電体の周縁部で挟持されてお
り、前記別の2つの集電体の周縁部にも、前記絶縁酸化
物層が設けられている請求項1記載の電気化学素子。 - 【請求項13】 正極、負極およびアルカリ電解質から
なる少なくとも2つの発電要素、前記少なくとも2つの
発電要素を、互いに短絡しないように隔絶された状態で
収容するケース、ならびに前記ケースを封口する封口板
からなり、前記金属部品が、前記少なくとも2つの発電
要素を互いに電気的に接続する少なくとも1つのリード
であり、前記絶縁酸化物層が、前記リードに帯状に設け
られている密閉型アルカリ蓄電池である請求項1記載の
電気化学素子。 - 【請求項14】 前記アルカリ電解質が、ゲル電解質で
ある請求項13記載の電気化学素子。 - 【請求項15】 一方の面に正極を有し、他方の面に負
極を有するバイポーラ集電体およびアルカリ電解質から
なる発電要素、ならびに前記発電要素を挟持する2つの
極板を有し、前記金属部品が、前記バイポーラ集電体で
あり、その周縁部および前記周縁部に対面する前記2つ
の極板の周縁部には、それぞれ前記絶縁酸化物層が設け
られているバイポーラ型アルカリ蓄電池である請求項1
記載の電気化学素子。 - 【請求項16】 前記アルカリ電解質が、ゲル電解質で
ある請求項15記載の電気化学素子。 - 【請求項17】 前記バイポーラ集電体の周縁部に設け
られた前記絶縁酸化物層と、前記2つの極板の周縁部に
設けられた前記絶縁酸化物層とが、接着剤で接合されて
いる請求項15記載の電気化学素子。 - 【請求項18】 前記バイポーラ集電体が、略正方形で
あり、前記周縁部の幅が、前記バイポーラ集電体の幅の
10分の1以下である請求項15記載の電気化学素子。
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