JP2019061839A - 蓄電装置 - Google Patents

蓄電装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019061839A
JP2019061839A JP2017184950A JP2017184950A JP2019061839A JP 2019061839 A JP2019061839 A JP 2019061839A JP 2017184950 A JP2017184950 A JP 2017184950A JP 2017184950 A JP2017184950 A JP 2017184950A JP 2019061839 A JP2019061839 A JP 2019061839A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sealing body
electrode
storage device
plate
filling layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017184950A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6913588B2 (ja
Inventor
祐貴 中條
Yuki Nakajo
祐貴 中條
泰有 秋山
Yasunari Akiyama
泰有 秋山
貴之 弘瀬
Takayuki Hirose
貴之 弘瀬
伸烈 芳賀
Nobuyasu Haga
伸烈 芳賀
素宜 奥村
Motoyoshi Okumura
素宜 奥村
卓郎 菊池
Takuro Kikuchi
卓郎 菊池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Industries Corp, Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Industries Corp
Priority to JP2017184950A priority Critical patent/JP6913588B2/ja
Publication of JP2019061839A publication Critical patent/JP2019061839A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6913588B2 publication Critical patent/JP6913588B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/13Energy storage using capacitors
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
  • Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)

Abstract

【課題】電極板と封止体との間の接合強度及び液密性の向上を実現でき、かつアルカリクリープ現象に起因するバイポーラ電極間の短絡や蓄電装置の外部への電解液の液漏れを抑止できる蓄電装置を提供する。【解決手段】蓄電装置1は、セパレータ13を介して複数のバイポーラ電極14が積層された電極積層体11と、積層方向に隣り合うバイポーラ電極14,14間を封止する封止体12と、を備え、バイポーラ電極14は、封止体12に接合された電極板15を有し、バイポーラ電極14と封止体12との間には、アルカリ溶液からなる電解液Eが収容され、電極板15において、少なくとも封止体12との接合部分は、複数の微細突起32が設けられた粗面31となっており、封止体12には、粗面31との接合部分を内側領域R1と外側領域R2とに仕切る耐アルカリ性の充填層34が設けられている。【選択図】図6

Description

本発明は、蓄電装置に関する。
従来の蓄電装置として、電極板の一方面に正極が形成され、他方面に負極が形成されたバイポーラ電極を備えた、いわゆるバイポーラ型の蓄電装置が知られている(特許文献1参照)。かかる蓄電装置は、セパレータを介して複数のバイポーラ電極を積層してなる電極積層体を備えている。電極積層体の側面には、積層方向に隣り合うバイポーラ電極間を封止する封止体が設けられている。封止体によってバイポーラ電極との間に形成された内部空間には電解液が収容されている。
特開2011−204386号公報
上述した蓄電装置では、バイポーラ電極を構成する電極板と封止体との間の接合強度及び液密性の向上のため、電極板の表面を粗面とする構成を採用し得る。粗面には、例えば電解メッキによる複数の微細突起が設けられる。これにより、微細突起間に封止体の構成材料が入り込み、電極板と封止体との間の接合強度及び液密性の向上が図られる。
ところで、例えばニッケル水素電池のようにアルカリ溶液を電解液として用いる蓄電装置では、正の電位から負の電位に向かって電解液が移動する、いわゆるアルカリクリープ現象が生じ得る。電極板の表面に微細突起が設けられた構成では、粗面と封止体との間に少なからず隙間が生じる。このため、アルカリクリープ現象に起因するバイポーラ電極間の短絡や蓄電装置の外部への電解液の液漏れを抑制する技術が望まれる。
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、電極板と封止体との間の接合強度及び液密性の向上を実現でき、かつアルカリクリープ現象に起因するバイポーラ電極間の短絡や蓄電装置の外部への電解液の液漏れを抑止できる蓄電装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る蓄電装置は、セパレータを介して複数のバイポーラ電極が積層された積層体と、積層体の側面に設けられ、積層方向に隣り合うバイポーラ電極間を封止する封止体と、を備え、バイポーラ電極は、一方面側に正極が形成され、他方面側に負極が形成されると共に、封止体に接合された電極板を有し、バイポーラ電極と封止体との間には、アルカリ溶液からなる電解液が収容された内部空間が設けられ、電極板において、少なくとも封止体との接合部分は、複数の微細突起が設けられた粗面となっており、封止体には、粗面との接合部分を内側領域と外側領域とに仕切る耐アルカリ性の充填層が設けられている。
この蓄電装置では、この蓄電装置では、バイポーラ電極を構成する電極板に粗面が設けられ、封止体の構成材料が粗面における複数の微細突起間に入り込むことにより、電極板と封止体との間の接合強度及び液密性の向上が図られる。また、この蓄電装置では、封止体と粗面との接合部分を内側領域と外側領域とに仕切る耐アルカリ性の充填層が設けられている。このような充填層の配置により、電解液のアルカリクリープ現象の発生が抑えられ、電解液が粗面と封止体との間の隙間を通って隣接するバイポーラ電極の内部空間に移動してしまうことを抑止できる。したがって、アルカリクリープ現象に起因するバイポーラ電極間の短絡や蓄電装置の外部への電解液の液漏れを抑止できる。
また、充填層は、封止体と粗面との接合幅の中央に位置していてもよい。この場合、蓄電装置の内圧上昇時における封止体の剥離を抑制できる。
また、充填層は、微細突起を少なくとも一つ以上含む幅を有していてもよい。これにより、電解液の移動を一層確実に抑止できる。
また、積層体の積層端には、拘束板又は導電板が隣接しており、積層体において積層端に位置する電極板では、当該電極板に接合する封止体の充填層が拘束板又は導電板と封止体との間に配置された封止部材によって封止されていてもよい。このような構成により、蓄電装置の外部への電解液の液漏れを一層確実に抑止できる。
また、充填層は、フッ素系グリス、シリコン系グリス、若しくはアスファルトピッチによって構成されていてもよい。このような材料を用いる場合、上記作用を生じさせる充填層を容易に形成できる。
本発明によれば、電極板と封止体との間の接合強度及び液密性の向上を実現でき、かつアルカリクリープ現象に起因するバイポーラ電極間の短絡や蓄電装置の外部への電解液の液漏れを抑止できる。
蓄電装置の一実施形態を示す概略断面図である。 蓄電モジュールの内部構成を示す概略断面図である。 電極板と封止体との接合部分の構成例を示す要部拡大概略図である。 電極板と封止体との接合部分に生じ得る隙間の様子を示す要部拡大概略図である。 アルカリクリープ現象による電解液の移動経路を示す概略断面図である。 本実施形態に係る電極板と封止体との接合部分の構成を示す要部拡大概略図である。 図2におけるVII−VII線断面図であり、充填層の配置領域を示す図である。 充填層の形成方法の一例を示す図である。 積層端に位置するバイポーラ電極における電極板と封止体との接合部分の構成を示す要部拡大概略図である。 図9の変形例を示す要部拡大概略図である。 図9の更なる変形例を示す要部拡大概略図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一側面に係る蓄電装置の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、蓄電装置の一実施形態を示す概略断面図である。同図に示す蓄電装置1は、例えばフォークリフト、ハイブリッド自動車、電気自動車等の各種車両のバッテリとして用いられる装置である。蓄電装置1は、複数の蓄電モジュール4を積層してなる蓄電モジュール積層体2と、蓄電モジュール積層体2に対して拘束圧を付加する拘束部3とを備えて構成されている。
蓄電モジュール積層体2は、複数(本実施形態では3体)の蓄電モジュール4と、蓄電モジュール4,4間に配置された複数の導電板5とによって構成されている。蓄電モジュール4は、複数のバイポーラ電極14(後述)を備えたバイポーラ型の蓄電モジュールであり、積層方向から見て矩形状をなしている。蓄電モジュール4は、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池等の二次電池、或いは電気二重層キャパシタである。以下の説明では、ニッケル水素二次電池を例示する。
積層方向に隣り合う蓄電モジュール4,4同士は、導電板5を介して電気的に接続されている。導電板5は、蓄電モジュール積層体2の積層端に位置する蓄電モジュール4の外側にもそれぞれ配置されている。一方の積層端に位置する蓄電モジュール4の外側に配置された導電板5には、正極端子6が接続されている。また、他方の積層端に位置する蓄電モジュール4の外側に配置された導電板5には、負極端子7が接続されている。正極端子6及び負極端子7は、例えば導電板5の縁部から積層方向に交差する方向に引き出されている。正極端子6及び負極端子7により、蓄電装置1の充放電が実施される。
各導電板5の内部には、空気等の冷媒を流通させる複数の流路5aが設けられている。各流路5aは、例えば積層方向と、正極端子6及び負極端子7の引き出し方向とにそれぞれ直交する方向に互いに平行に延在している。これらの流路5aに冷媒を流通させることで、導電板5は、蓄電モジュール4,4同士を電気的に接続する接続部材としての機能のほか、蓄電モジュール4で発生した熱を放熱する放熱板としての機能を併せ持つ。なお、図1の例では、積層方向から見た導電板5の面積は、蓄電モジュール4の面積よりも小さいが、放熱性の向上の観点から、導電板5の面積は、蓄電モジュール4の面積と同じであってもよく、蓄電モジュール4の面積よりも大きくてもよい。
拘束部3は、蓄電モジュール積層体2を積層方向に挟む一対の拘束板8,8と、拘束板8,8同士を締結する締結ボルト9及びナット10とを含んで構成されている。拘束板8は、積層方向から見た蓄電モジュール4及び導電板5の面積よりも一回り大きい面積を有する矩形の金属板である。拘束板8の内側面(蓄電モジュール積層体2側の面)には、電気絶縁性を有するフィルムFが配置されている。フィルムFにより、蓄電モジュール積層体2と拘束板8とが電気的に絶縁されている。
拘束板8の縁部には、蓄電モジュール積層体2よりも外側となる位置に挿通孔8aが設けられている。締結ボルト9は、一方の拘束板8の挿通孔8aから他方の拘束板8の挿通孔8aに向かって通され、他方の拘束板8の挿通孔8aから突出した締結ボルト9の先端部分には、ナット10が螺合されている。これにより、蓄電モジュール4及び導電板5が拘束板8,8によって挟持され、蓄電モジュール積層体2としてユニット化される。また、蓄電モジュール積層体2に対して積層方向に拘束圧が付加される。
図2は、蓄電モジュールの内部構成を示す概略断面図である。同図に示すように、蓄電モジュール4は、電極積層体11と、電極積層体11を封止する封止体12とを備えて構成されている。
電極積層体11は、セパレータ13を介して複数のバイポーラ電極14を積層することによって構成されている。バイポーラ電極14は、一方面15a側に正極16が形成され、かつ他方面15b側に負極17が形成された電極板15からなる電極である。電極積層体11において、一のバイポーラ電極14の正極16は、セパレータ13を挟んで積層方向に隣り合う一方のバイポーラ電極14の負極17と対向している。また、電極積層体11において、一のバイポーラ電極14の負極17は、セパレータ13を挟んで積層方向に隣り合う他方のバイポーラ電極14の正極16と対向している。
電極積層体11の積層端の一方には、負極終端電極18が配置され、電極積層体11の積層端の他方には、正極終端電極19が配置されている。負極終端電極18は、内面側(積層方向の中心側)に負極17が形成された電極板15によって構成されており、正極終端電極19は、内面側(積層方向の中心側)に正極16が形成された電極板15によって構成されている。負極終端電極18の負極17は、セパレータ13を介して積層端の一方のバイポーラ電極14の正極16と対向している。正極終端電極19の正極16は、セパレータ13を介して積層端の他方のバイポーラ電極14の負極17と対向している。負極終端電極18の電極板15及び正極終端電極19の電極板15は、蓄電モジュール4に隣接する導電板5(図1参照)に対して電気的に接続されている。
電極板15は、例えば鋼板にニッケルをメッキしたニッケルメッキ鋼板、又はニッケルからなる矩形の金属箔である。電極板15の縁部15cは、正極活物質及び負極活物質が塗工されない未塗工領域となっており、当該未塗工領域は、封止体12に埋没して保持されている。正極16を構成する正極活物質としては、例えば水酸化ニッケルが挙げられる。また、負極17を構成する負極活物質としては、例えば水素吸蔵合金が挙げられる。本実施形態では、電極板15の他方面15bにおける負極17の形成領域は、電極板15の一方面15aにおける正極16の形成領域に対して一回り大きくなっている。
セパレータ13は、例えばシート状に形成されている。セパレータ13を形成する材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、メチルセルロース等からなる織布又は不織布等が例示される。また、セパレータ13は、フッ化ビニリデン樹脂化合物で補強されたものであってもよい。
封止体12は、例えば絶縁性の樹脂によって矩形の筒状に形成されている。封止体12を構成する樹脂材料としては、例えばポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、又は変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)などが挙げられる。封止体12は、バイポーラ電極14の積層によって形成される電極積層体11の側面を取り囲むように構成されている。
封止体12は、各バイポーラ電極14の電極板15の縁部15cに沿ってそれぞれ設けられた一次封止体21と、一次封止体21の全体を外側から包囲するように設けられた二次封止体22とによって構成されている。一次封止体21は、例えば樹脂の射出成形によって形成され、電極板15の一方面15a側の縁部15c(未塗工領域)において、電極板15の全ての辺にわたって連続的に設けられている。本実施形態では、一次封止体21は、電極板15の一方面15a側から端面15d側に回り込むように設けられ、例えば溶着によって一方面15a及び端面15dに対して結合されている。なお、積層方向に隣り合う一次封止体21,21同士は、互いに接触はしているが、溶着等による接合はされていない状態となっている。
一次封止体21は、積層方向に隣り合うバイポーラ電極14,14間を封止するほか、積層方向に隣り合うバイポーラ電極14,14の電極板15,15間のスペーサとして機能する。電極板15,15間には、一次封止体21の電極板15,15間に位置する部分の厚さによって規定される内部空間Vが形成されている。当該内部空間Vには、例えば水酸化カリウム水溶液等のアルカリ溶液からなる電解液Eが収容されている。
二次封止体22は、例えば樹脂の射出成形によって形成され、電極積層体11における積層方向の全長にわたって延在している。二次封止体22は、例えば射出成型時の熱により、一次封止体21の外表面に溶着されている。封止体12において、内部空間Vに収容された電解液Eは、積層方向に隣り合う一次封止体21,21間を通り得るが、一次封止体21と二次封止体22との溶着部分で封止されている。
続いて、上述したバイポーラ電極14と封止体12との接合構造について更に詳細に説明する。
図3は、電極板と封止体との接合部分の構成例を示す要部拡大概略図である。同図に示すように、バイポーラ電極14と封止体12との接合にあたって、電極板15における少なくとも一次封止体21との接合部分には、複数の微細突起32が設けられた粗面31が設けられている。本実施形態では、粗面31は、正極16が設けられている電極板15の一方面15aの全面にわたって設けられている。
微細突起32は、例えば電極板15に対する電解メッキによって形成された突起状の析出金属(付与物を含む)である。微細突起32の形状は、概略的には柱状の基端部分32aと略球形状の先端部分32bとを含む。微細突起32の形状は一様とは限られず、例えば基端部分32aの形状は、略球形状或いは略球形状の部分が連なった形状をなす場合もあり得る。微細突起32の先端部分32bの幅寸法は、基端部分32aの幅寸法に比べて大きくなっている。すなわち、微細突起32の先端部分32bは、先太部分33となっている。微細突起32の高さは、特に限定はされないが、電極板15の厚さが0.1μm〜1000μm程度である場合には、0.1μm〜30μm程度に設定される。粗面31においては、一次封止体21を構成する樹脂材料が微細突起32,32間の空間に入り込むことでアンカー効果が生じ、電極板15と一次封止体21との間の接合強度及び液密性の向上が図られる。
電極板15に一次封止体21を溶着によって接合する場合、例えば加熱した一次封止体21を電極板15の一方面15aの縁部に押し付けることによって一次封止体21の樹脂材料を粗面31における微細突起32,32間に入り込ませる。この場合、接合後に一次封止体21の温度が低下すると、温度の低下に伴って樹脂材料に収縮が生じる。したがって、図4に示すように、微細突起32,32間において、例えば電極板15の一方面15aと一次封止体21との間に隙間Sが生じてしまうことが考えられる。隙間Sは、微細突起32の基端部分32aと一次封止体21との間にも生じ得る。
一方、蓄電装置1では、例えば水酸化カリウム水溶液等のアルカリ溶液からなる電解液E(図5参照)が内部空間Vに収容されている。このため、電極板15の一方面15aと一次封止体21との間に隙間Sが存在していると、当該隙間Sがアルカリクリープ現象による電解液Eの移動経路になり得る。アルカリクリープ現象とは、アルカリ溶液である電解液Eが正の電位から負の電位に向かって移動する現象である。
本実施形態では、バイポーラ電極14において、負極17が形成されている他方面15b側が正の電位となり、正極16が形成されている一方面15a側が負の電位となる。本実施形態では、積層方向に隣り合う一次封止体21,21同士は接合されていないため、図5に示すように、他方面15b側の内部空間Vから他方面15bと一次封止体21との間を通って一方面15a側に回り込み、一方面15aと一次封止体21との間の隙間Sを通って一方面15a側の内部空間Vに抜ける電解液Eの移動経路Kが形成され得る。このような電解液Eの移動が生じると、バイポーラ電極14,14間の短絡や蓄電装置1の外部への電解液Eの液漏れが生じることが考えられる。
これに対し、蓄電装置1では、図6に示すように、一次封止体21において、粗面31との接合部分を内側領域R1と外側領域R2とに仕切る耐アルカリ性の充填層34が設けられている。充填層34は、図7に示すように、電極板15の縁部15cの全辺にわたって、一次封止体21と粗面31との接合幅Yの中央に位置している。充填層34の形成には、例えばパーフルオロアルキルエーテルを基油とし、増稠剤にポリテトラフルオロエチレンを用いたフッ素系グリス、シリコーンオイルを基油とし、増稠剤に金属石鹸を用いたシリコン系グリス、液体石油改質アスファルト及びハイドロカーボンを成分とするアスファルトピッチなどが用いられる。
アルカリクリープ現象による電解液Eの移動をブロックするためには、1)電位を持たないこと、2)隙間がないこと、3)水分が存在しないこと、のいずれかを満たすことが必要となる。上述したグリス等による充填層34によって接合部分を内側領域R1と外側領域R2とに仕切ることで、当該仕切部分において1)〜3)のうち、2)の条件が満たされることとなる。したがって、電極板15の他方面15bから一方面15aに電解液Eが回り込んだとしても、回り込んだ電解液Eは充填層34によってブロックされ、図5に示した電解液Eの移動経路Kを打ち消すことが可能となる。また、充填層34が耐アルカリ性を有しているので、充填層34が電解液Eによって侵食されることはなく、電解液Eの移動をブロックする作用を持続させることができる。
充填層34は、微細突起32を少なくとも一つ以上含む幅を有していることが好ましい。図6に示す例では、充填層34の幅Wは、一の微細突起32と、これに隣接する微細突起32の略半分部分とが充填層34に埋没する程度の幅となっている。また、図6に示す例では、充填層34の高さH1は、微細突起32の高さH2よりも高くなっている。このような構成により、充填層34による電解液Eのブロック作用をより確実なものとすることができる。充填層34の高さH1は、これに限られず、先太部分33の先端部分のみが露出するような高さであってもよく、基端部分32aの大部分が露出するような高さであってもよい。
充填層34の形成方法に特に制限はないが、例えば図8(a)に示すように、粗面31或いは一次封止体21における粗面31との接合面に予め充填層34の形成材料を塗布し、充填層34の形成材料の塗布領域の両側(A領域)で一次封止体21を電極板15の一方面15aに溶着すればよい。この場合、充填層34の形成材料の塗布領域(B領域)には溶着時の熱が直接的に付加されないので、充填層34の形成材料への耐熱性の要求を緩和できる。また、例えば図8(b)に示すように、充填層34の形成材料を充填した溝35を一次封止体21に形成し、溝35を電極板15側に向けた状態で一次封止体21を電極板15の一方面15aに溶着してもよい。この場合、充填層34の幅及び高さの制御が容易なものとなる。
充填層34の高さは、充填層34の形成材料の粘度を調整することによっても制御可能である。微細突起32の高さが10μmであると仮定すると、粘度が100Pa・s(ハンドクリーム程度の粘度)、粘度が11Pa・s(水あめ程度の粘度)の場合には、流動性が乏しく、微細突起32の全体を充填層34に埋没させることが容易となる。一方、粘度が0.6Pa・s(油程度の粘度)の場合には、流動性が高く、微細突起32の少なくとも一部を充填層34から露出させることが容易となる。
電極積層体11の積層端に位置する電極板15(本実施形態では、負極終端電極18を構成する電極板15)では、電極板15に導電板5が隣接する。このため、当該電極板15に接合する一次封止体21の充填層34が導電板5と一次封止体21との間に配置された封止部材41によって封止されていてもよい。電極積層体11の積層端に位置する電極板15に拘束板8が隣接する場合には、当該電極板15に接合する一次封止体21の充填層34が拘束板8と一次封止体21との間に配置された封止部材41によって封止されていてもよい。
例えば図9に示すように、一次封止体21を厚さ方向に貫通するように充填層34を形成し、一次封止体21と拘束板8又は導電板5との間に配置した弾性体(封止部材)42によって充填層34を封止してもよい。弾性体42としては、例えばウレタンなどの材料を用いた発泡ゴムなどを用いることができる。また、例えば図10に示すように、弾性体42に代えて、一次封止体21と拘束板8又は導電板5との間に配置したOリング(封止部材)43によって充填層34を封止してもよい。この場合、図11に示すように、Oリング43を樹脂カバー44によって覆う構成としてもよい。
以上説明したように、蓄電装置1では、バイポーラ電極14を構成する電極板15に粗面31が設けられ、一次封止体21の構成材料が粗面31における複数の微細突起32,32間に入り込むことにより、電極板15と一次封止体21との間の接合強度及び液密性の向上が図られる。また、この蓄電装置1では、一次封止体21と粗面31との接合部分を内側領域R1と外側領域R2とに仕切る耐アルカリ性の充填層34が設けられている。このような充填層34の配置により、電解液Eのアルカリクリープ現象の発生が抑えられ、電解液Eが粗面31と一次封止体21との間の隙間Sを通って隣接するバイポーラ電極14の内部空間Vに移動してしまうことを抑止できる。したがって、アルカリクリープ現象に起因するバイポーラ電極14,14間の短絡や蓄電装置1の外部への電解液Eの液漏れを抑止できる。
また、蓄電装置1では、充填層34が一次封止体21と粗面31との接合幅の中央に位置している。この場合、蓄電装置1の内圧上昇時における一次封止体21の剥離を抑制できる。また、蓄電装置1では、充填層34が微細突起32を少なくとも一つ以上含む幅を有している。これにより、電解液Eの移動を一層確実に抑止できる。
また、蓄電装置1では、電極積層体11において積層端に位置する電極板15では、当該電極板15に接合する一次封止体21の充填層34が拘束板8又は導電板5と一次封止体21との間に配置された封止部材41によって封止されている。このような構成により、蓄電装置1の外部への電解液Eの液漏れを一層確実に抑止できる。
また、蓄電装置1では、充填層34がフッ素系グリス、シリコン系グリス、若しくはアスファルトピッチによって構成されている。このような材料を用いることで、上記作用を生じさせる充填層34を容易に形成できる。
1…蓄電装置、5…導電板、8…拘束板、11…電極積層体(積層体)、12…封止体、13…セパレータ、14…バイポーラ電極、15…電極板、15a…一方面、15b…他方面、16…正極、17…負極、31…粗面、32…微細突起、34…充填層、41…封止部材、42…弾性体(封止部材)、43…Oリング(封止部材)、E…電解液、R1…内側領域、R2…外側領域、S…隙間、V…内部空間。

Claims (5)

  1. セパレータを介して複数のバイポーラ電極が積層された積層体と、
    前記積層体の側面に設けられ、積層方向に隣り合う前記バイポーラ電極間を封止する封止体と、を備え、
    前記バイポーラ電極は、一方面側に正極が形成され、他方面側に負極が形成されると共に、前記封止体に接合された電極板を有し、
    前記バイポーラ電極と前記封止体との間には、アルカリ溶液からなる電解液が収容された内部空間が設けられ、
    前記電極板において、少なくとも前記封止体との接合部分は、複数の微細突起が設けられた粗面となっており、
    前記封止体には、前記粗面との接合部分を内側領域と外側領域とに仕切る耐アルカリ性の充填層が設けられている蓄電装置。
  2. 前記充填層は、前記封止体と前記粗面との接合幅の中央に位置している請求項1記載の蓄電装置。
  3. 前記充填層は、前記微細突起を少なくとも一つ以上含む幅を有している請求項1又は2記載の蓄電装置。
  4. 前記積層体の積層端には、拘束板又は導電板が隣接しており、
    前記積層体において積層端に位置する前記電極板では、当該電極板に接合する前記封止体の前記充填層が前記拘束板又は前記導電板と前記封止体との間に配置された封止部材によって封止されている請求項1〜3のいずれか一項記載の蓄電装置。
  5. 前記充填層は、フッ素系グリス、シリコン系グリス、若しくはアスファルトピッチによって構成されている請求項1〜4のいずれか一項記載の蓄電装置。
JP2017184950A 2017-09-26 2017-09-26 蓄電装置 Active JP6913588B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017184950A JP6913588B2 (ja) 2017-09-26 2017-09-26 蓄電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017184950A JP6913588B2 (ja) 2017-09-26 2017-09-26 蓄電装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019061839A true JP2019061839A (ja) 2019-04-18
JP6913588B2 JP6913588B2 (ja) 2021-08-04

Family

ID=66178545

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017184950A Active JP6913588B2 (ja) 2017-09-26 2017-09-26 蓄電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6913588B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003123712A (ja) * 2001-10-12 2003-04-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電解質を含む電気化学素子
JP2006508518A (ja) * 2002-11-29 2006-03-09 ナイラー インターナショナル アーベー バイポーラ電池およびその製造方法
WO2006062204A1 (ja) * 2004-12-10 2006-06-15 Nissan Motor Co., Ltd. バイポーラ電池
JP2010033769A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Nisshin Steel Co Ltd バイポーラ型リチウムイオン二次電池
US20110189577A1 (en) * 2009-11-18 2011-08-04 Lg Chem, Ltd. Bipolar electrode/separator assembly, bipolar battery comprising the same and method of manufacturing the same
US20160104913A1 (en) * 2013-05-21 2016-04-14 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Bipolar li-ion battery having improved sealing and associated method of production

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003123712A (ja) * 2001-10-12 2003-04-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電解質を含む電気化学素子
JP2006508518A (ja) * 2002-11-29 2006-03-09 ナイラー インターナショナル アーベー バイポーラ電池およびその製造方法
WO2006062204A1 (ja) * 2004-12-10 2006-06-15 Nissan Motor Co., Ltd. バイポーラ電池
JP2010033769A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Nisshin Steel Co Ltd バイポーラ型リチウムイオン二次電池
US20110189577A1 (en) * 2009-11-18 2011-08-04 Lg Chem, Ltd. Bipolar electrode/separator assembly, bipolar battery comprising the same and method of manufacturing the same
US20160104913A1 (en) * 2013-05-21 2016-04-14 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Bipolar li-ion battery having improved sealing and associated method of production

Also Published As

Publication number Publication date
JP6913588B2 (ja) 2021-08-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019186187A (ja) 蓄電モジュール
JP6874852B2 (ja) 蓄電モジュール
CN112585799B (zh) 蓄电模块及蓄电模块的制造方法
JP7116631B2 (ja) 蓄電モジュール
JP2021015771A (ja) 蓄電装置
JP6785728B2 (ja) 蓄電装置
JP6986481B2 (ja) 蓄電モジュール
JP6986501B2 (ja) 蓄電モジュール
JP7100537B2 (ja) 蓄電モジュール
JP2019061839A (ja) 蓄電装置
JP7079694B2 (ja) 蓄電モジュール
JP7056466B2 (ja) 蓄電モジュール
JP6926509B2 (ja) 蓄電装置
JP6913587B2 (ja) 蓄電装置
JP2020135932A (ja) 蓄電モジュール
JP7000276B2 (ja) 蓄電モジュール
JP2019079677A (ja) 蓄電モジュール
JP7077660B2 (ja) 蓄電モジュール
JP6989461B2 (ja) 蓄電モジュール
JP7056472B2 (ja) 蓄電モジュール
JP6858165B2 (ja) 蓄電モジュール及び蓄電モジュールの製造方法
JP7014688B2 (ja) 蓄電モジュール
JP6942083B2 (ja) 蓄電モジュール
JP2020031005A (ja) 蓄電モジュール
JP2020087542A (ja) 蓄電装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191101

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210629

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210712

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6913588

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250