JP2020031005A - 蓄電モジュール - Google Patents

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知広 中村
貴之 弘瀬
Takayuki Hirose
貴之 弘瀬
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Abstract

【課題】信頼性の向上が図られた蓄電モジュールを提供する。【解決手段】蓄電モジュール4は、複数の電極を含む電極積層体11と、第1封止部21と、第2封止部22と、を備える。複数の電極は、複数のバイポーラ電極14と負極終端電極18とを含む。負極終端電極18は、電極積層体11の一端に配置されている。第1封止部21は、負極終端電極18の第1面15aに設けられた樹脂部21Aを有する。樹脂部21Aと樹脂部21Aに隣接する第1封止部21と負極終端電極18との間に余剰空間VAが形成されている。第2封止部22は、樹脂部21Aの上面21bの全体を覆うように設けられた重複部221を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、蓄電モジュールに関する。
従来の蓄電モジュールとして、電極板の第1面に正極が形成され、第1面とは反対側の第2面に負極が形成されたバイポーラ電極を備えるバイポーラ電池が知られている(特許文献1参照)。バイポーラ電池は、セパレータを介して複数のバイポーラ電極を積層してなる積層体を備えている。積層体の側面には、積層方向に隣り合うバイポーラ電極間を封止する封止体が設けられており、バイポーラ電極間に形成された内部空間に電解液が収容されている。
特開2011−204386号公報
上述したような蓄電モジュールでは、積層体における積層方向の一端に、内面に負極が形成された電極板からなる負極終端電極が配置されている。この負極終端電極の電極板の縁部も封止体によって封止されているが、電解液がアルカリ溶液からなる場合、いわゆるアルカリクリープ現象により、電解液が負極終端電極の電極板の表面を伝わり、封止体と当該電極板との間を通って当該電極板の外面側に滲み出ることがある。電解液が外面側に漏れ出て拡散すると、負極終端電極に隣接して配置された導電板の腐食、負極終端電極と拘束部材との間の短絡等が生じるおそれがあり、信頼性の観点から好ましくない。
そこで、本発明は、信頼性の向上が図られた蓄電モジュールを提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る蓄電モジュールは、セパレータを介して積層された複数の電極を含む積層体と、複数の電極の各々の縁部に設けられた第1封止部と、積層体の積層方向から見て第1封止部を外側から包囲するように第1封止部に接合された第2封止部と、を備える。隣り合う2つの電極の間に形成された内部空間には、アルカリ溶液からなる電解液が収容されている。複数の電極は、複数のバイポーラ電極と負極終端電極とを含む。バイポーラ電極は、第1面及び第1面とは反対側の第2面を含む電極板と、第1面に設けられた正極と、第2面に設けられた負極と、を含む。負極終端電極は、電極板と、当該電極板の第2面に設けられた負極と、を含み、第2面が積層体の内側に位置するように、積層体の一端に配置されている。第1封止部は、負極終端電極の第1面に設けられた第1樹脂部を有する。第1樹脂部と第1樹脂部に隣接する第1封止部と負極終端電極の電極板との間に余剰空間が形成されている。第2封止部は、第1樹脂部の負極終端電極側とは反対側の面の全体を覆うように設けられた重複部を有する。
上記蓄電モジュールでは、積層体において隣り合う電極の間には、第1封止部によって電解液を収容する内部空間が形成されている。積層体の一端には負極終端電極が配置されており、負極終端電極における積層体の外側に臨む第1面には、第1樹脂部(第1封止部)が溶着されている。また、第1樹脂部と第1樹脂部に隣接する第1封止部と負極終端電極の電極板との間に余剰空間が形成されている。このように、積層体の最外層の内部空間(すなわち、負極終端電極及び負極終端電極に隣接するバイポーラ電極の間に形成された内部空間)と外部空間との間に余剰空間が形成されることにより、外部空間から当該内部空間への水分の侵入が抑制される。つまり、外部空間の湿度の影響によるアルカリクリープの加速が抑制される。しかも、上記蓄電モジュールでは、外部空間から余剰空間への水分の侵入経路に位置する第1樹脂部の表面(第1樹脂部の負極終端電極側とは反対側の面)の全体を覆うように、重複部(第2封止部)が設けられている。すなわち、第1樹脂部の表面は、外部空間に露出していない。これにより、水分が第1樹脂部の表面から第1樹脂部内に透過して余剰空間に侵入することを抑制できる。その結果、余剰空間への水分の侵入量を低減することができ、アルカリクリープの駆動力の増加を抑制することができる。以上により、上記蓄電モジュールによれば、アルカリクリープによる漏液を効果的に抑制することができる。その結果、蓄電モジュールの信頼性を向上させることができる。
重複部は、積層方向から見て、第1樹脂部の内側端部よりも内側に突出する突出部を含んでもよい。この場合、突出部によって、第1樹脂部の内側端部を外部空間に対して遮蔽することができる。これにより、外部空間から余剰空間への第1樹脂部を介した水分の侵入を効果的に低減することができる。
突出部は、第1樹脂部の内側端部を覆うように、負極終端電極の第1面に当接していてもよい。この場合、突出部によって、第1樹脂部の内側端部を外部空間に対して完全に遮蔽することができると共に、負極終端電極の第1面を伝って第1樹脂部と当該第1面との間に侵入しようとする水分を堰き止めることができる。これにより、外部空間から余剰空間への第1樹脂部を介した水分の侵入をより一層効果的に低減することができる。
本発明の他の側面に係る蓄電モジュールは、セパレータを介して積層された複数の電極を含む積層体と、積層体の積層方向における一端に設けられた金属板と、複数の電極及び金属板の各々の縁部に設けられた第1封止部と、積層方向から見て第1封止部を外側から包囲するように第1封止部に接合された第2封止部と、を備える。隣り合う2つの電極の間に形成された内部空間には、アルカリ溶液からなる電解液が収容されている。複数の電極は、複数のバイポーラ電極と負極終端電極とを含む。バイポーラ電極は、第1面及び第1面とは反対側の第2面を含む電極板と、第1面に設けられた正極と、第2面に設けられた負極と、を含む。負極終端電極は、電極板と、当該電極板の第2面に設けられた負極と、を含み、第2面が積層体の内側に位置するように、積層体の一端においてバイポーラ電極と金属板との間に配置されている。金属板は、負極終端電極の第1面に対向する第3面及び第3面とは反対側の第4面を含む。第1封止部は、負極終端電極の第1面と金属板との間に設けられた第1樹脂部と、金属板の第4面の縁部に設けられた第2樹脂部と、を有する。負極終端電極の第1面と金属板と第1樹脂部との間に余剰空間が形成されている。第2封止部は、第2樹脂部の金属板側とは反対側の面の全体を覆うように設けられた重複部を有する。
上記蓄電モジュールでは、積層体において隣り合う電極の間には、第1封止部によって電解液を収容する内部空間が形成されている。積層体の一端には負極終端電極が配置されており、負極終端電極における積層体の外側に臨む第1面には、第1樹脂部(第1封止部)が溶着されている。また、負極終端電極の外側に金属板が設けられていることにより、負極終端電極の第1面と金属板と第1樹脂部との間に余剰空間が形成されている。このように、積層体の最外層の内部空間(すなわち、負極終端電極及び負極終端電極に隣接するバイポーラ電極の間に形成された内部空間)と外部空間との間に余剰空間が形成されることにより、外部空間から当該内部空間への水分の侵入が抑制される。つまり、外部空間の湿度の影響によるアルカリクリープの加速が抑制される。しかも、上記蓄電モジュールでは、外部空間から余剰空間への水分の侵入経路に位置する第2樹脂部の表面(金属板側とは反対側の面)の全体を覆うように、重複部(第2封止部)が設けられている。すなわち、第2樹脂部の表面は、外部空間に露出していない。これにより、水分が第2樹脂部の表面から第2樹脂部内に透過して余剰空間に侵入することを抑制できる。その結果、余剰空間への水分の侵入量を低減することができ、アルカリクリープの駆動力の増加を抑制することができる。以上により、上記蓄電モジュールによれば、アルカリクリープによる漏液を効果的に抑制することができる。その結果、蓄電モジュールの信頼性を向上させることができる。
重複部は、積層方向から見て、第2樹脂部の内側端部よりも内側に突出する突出部を含んでもよい。この場合、突出部によって、第2樹脂部の内側端部を外部空間に対して遮蔽することができる。これにより、外部空間から余剰空間への第2樹脂部を介した水分の侵入を効果的に低減することができる。
突出部は、第2樹脂部の内側端部を覆うように、金属板の第4面に当接していてもよい。この場合、突出部によって、第2樹脂部の内側端部を外部空間に対して完全に遮蔽することができると共に、金属板の第4面を伝って第2樹脂部と第4面との間に侵入しようとする水分を堰き止めることができる。これにより、外部空間から余剰空間への第2樹脂部を介した水分の侵入をより一層効果的に低減することができる。
本発明によれば、信頼性の向上が図られた蓄電モジュールを提供することができる。
一実施形態の蓄電装置を示す概略断面図である。 第1実施形態の蓄電モジュールの内部構成を示す概略断面図である。 図2の蓄電モジュールの要部拡大断面図である。 第1実施形態の第1変形例に係る蓄電モジュールの要部拡大断面図である。 第1実施形態の第2変形例に係る蓄電モジュールの要部拡大断面図である。 第2実施形態の蓄電モジュールの内部構成を示す概略断面図である。 図6の蓄電モジュールの要部拡大断面図である。 第2実施形態の第1変形例に係る蓄電モジュールの要部拡大断面図である。 第2実施形態の第2変形例に係る蓄電モジュールの要部拡大断面図である。
以下、図面を参照して蓄電モジュールの一実施形態について説明する。なお、図面の説明においては、同一の要素同士、或いは、相当する要素同士には、互いに同一の符号を付し、重複する説明を省略する場合がある。
図1は、蓄電装置の一実施形態を示す概略断面図である。図1に示される蓄電装置1は、例えば、フォークリフト、ハイブリッド自動車、電気自動車等の各種車両のバッテリとして用いられる。蓄電装置1は、積層された複数の蓄電モジュール4を含むモジュール積層体2と、モジュール積層体2に対してその積層方向に拘束荷重を付加する拘束部材3とを備えている。
モジュール積層体2は、複数(ここでは3つ)の蓄電モジュール4と、複数(ここでは4つ)の導電板5と、を含む。蓄電モジュール4は、バイポーラ電池であり、積層方向から見て矩形状をなしている。蓄電モジュール4は、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池等の二次電池、又は電気二重層キャパシタである。以下の説明では、ニッケル水素二次電池を例示する。
積層方向に互いに隣り合う蓄電モジュール4同士は、導電板5を介して電気的に接続されている。導電板5は、積層方向に互いに隣り合う蓄電モジュール4間と、積層端に位置する蓄電モジュール4の外側と、にそれぞれ配置されている。積層端に位置する蓄電モジュール4の外側に配置された一方の導電板5には、正極端子6が接続されている。積層端に位置する蓄電モジュール4の外側に配置された他方の導電板5には、負極端子7が接続されている。正極端子6及び負極端子7は、例えば導電板5の縁部から積層方向に交差する方向に引き出されている。正極端子6及び負極端子7により、蓄電装置1の充放電が実施される。
導電板5の内部には、空気等の冷媒を流通させる複数の流路5aが設けられている。流路5aは、例えば、積層方向と、正極端子6及び負極端子7の引き出し方向と、にそれぞれ交差(直交)する方向に沿って延在している。導電板5は、蓄電モジュール4同士を電気的に接続する接続部材としての機能のほか、これらの流路5aに冷媒を流通させることにより、蓄電モジュール4で発生した熱を放熱する放熱板としての機能を併せ持つ。なお、図1の例では、積層方向から見た導電板5の面積は、蓄電モジュール4の面積よりも小さいが、放熱性の向上の観点から、導電板5の面積は、蓄電モジュール4の面積と同じであってもよく、蓄電モジュール4の面積よりも大きくてもよい。
拘束部材3は、モジュール積層体2を積層方向に挟む一対のエンドプレート8と、エンドプレート8同士を締結する締結ボルト9及びナット10と、によって構成されている。エンドプレート8は、積層方向から見た蓄電モジュール4及び導電板5の面積よりも一回り大きい面積を有する矩形の金属板である。エンドプレート8の内側面(モジュール積層体2側の面)には、電気絶縁性を有するフィルムFが設けられている。フィルムFにより、エンドプレート8と導電板5との間が絶縁されている。
エンドプレート8の縁部には、モジュール積層体2よりも外側となる位置に挿通孔8aが設けられている。締結ボルト9は、一方のエンドプレート8の挿通孔8aから他方のエンドプレート8の挿通孔8aに向かって通され、他方のエンドプレート8の挿通孔8aから突出した締結ボルト9の先端部分には、ナット10が螺合されている。これにより、蓄電モジュール4及び導電板5がエンドプレート8によって挟持されてモジュール積層体2としてユニット化されると共に、モジュール積層体2に対して積層方向に拘束荷重が付加される。
[第1実施形態]
次に、第1実施形態の蓄電モジュール4の構成について詳細に説明する。図2は、図1に示された蓄電モジュールの内部構成を示す概略断面図である。図3は、図2の蓄電モジュールの要部拡大断面図である。図2及び図3に示されるように、蓄電モジュール4は、電極積層体(積層体)11と、電極積層体11を封止する樹脂製の封止体12と、を備えている。電極積層体11は、セパレータ13を介して、積層方向Dに沿って積層された複数の電極(複数のバイポーラ電極14、単一の負極終端電極18、及び、単一の正極終端電極19)を含む。ここでは、電極積層体11の積層方向Dは、モジュール積層体2の積層方向と一致している。
バイポーラ電極14は、第1面15a及び第1面15aの反対側の第2面15bを含む電極板15と、第1面15aに設けられた正極16と、第2面15bに設けられた負極17と、を含んでいる。正極16は、正極活物質が電極板15に塗工されることにより形成された正極活物質層である。負極17は、負極活物質が電極板15に塗工されることにより形成された負極活物質層である。電極積層体11において、第1のバイポーラ電極14の正極16は、セパレータ13を挟んで積層方向Dに隣り合う第2のバイポーラ電極14の負極17と対向している。電極積層体11において、第1のバイポーラ電極14の負極17は、セパレータ13を挟んで積層方向Dに隣り合う第3のバイポーラ電極14の正極16と対向している。
負極終端電極18は、電極板15と、当該電極板15の第2面15bに設けられた負極17と、を含んでいる。負極終端電極18は、その第2面15bが電極積層体11の内側(積層方向Dについての中心側)に位置するように、積層方向Dにおける電極積層体11の一端に配置されている。負極終端電極18の負極17は、複数のバイポーラ電極14のうち積層方向Dにおける電極積層体11の一端に配置されたバイポーラ電極14の正極16と、セパレータ13を介して対向している。
正極終端電極19は、電極板15と、電極板15の第1面15aに設けられた正極16と、を含んでいる。正極終端電極19は、その第1面15aが電極積層体11の内側に位置するように、積層方向Dにおける電極積層体11の他端に配置されている。正極終端電極19の正極16は、複数のバイポーラ電極14のうち積層方向Dにおける電極積層体11の他端に配置されたバイポーラ電極14の負極17と、セパレータ13を介して対向している。
負極終端電極18の電極板15の第1面15aは、電極積層体11の外側に臨む面である。負極終端電極18の第1面15aは、導電板5と電気的に接続されている。また、正極終端電極19の電極板15の第2面15bには、他の導電板5が接触している。拘束部材3からの拘束荷重は、導電板5を介して、負極終端電極18及び正極終端電極19から電極積層体11に付加される。すなわち、導電板5は、積層方向Dに沿って電極積層体11に拘束荷重を付加する拘束部材としても機能する。
電極板15は、例えば、ニッケル又はニッケルメッキ鋼板といった金属からなる。一例として、電極板15は、ニッケルからなる矩形の金属箔である。電極板15の縁部(バイポーラ電極14、負極終端電極18、及び、正極終端電極19の縁部)15cは、矩形枠状をなし、正極活物質及び負極活物質が塗工されない未塗工領域となっている。正極16を構成する正極活物質としては、例えば水酸化ニッケルが挙げられる。負極17を構成する負極活物質としては、例えば水素吸蔵合金が挙げられる。本実施形態では、電極板15の第2面15bにおける負極17の形成領域は、電極板15の第1面15aにおける正極16の形成領域に対して一回り大きくなっている。
セパレータ13は、例えばシート状に形成されている。セパレータ13としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、ポリプロピレン、メチルセルロース等からなる織布又は不織布等が例示される。セパレータ13は、フッ化ビニリデン樹脂化合物で補強されたものであってもよい。なお、セパレータ13は、シート状に限られず、袋状のものを用いてもよい。
封止体12は、例えば絶縁性の樹脂によって、全体として矩形の筒状に形成されている。封止体12は、縁部15cを包囲するように電極積層体11の側面11aに設けられてる。すなわち、封止体12は、電極積層体11の側面11aを囲むように設けられている。封止体12は、電極積層体11の側面11aにおいて各電極板15の縁部15cを保持している。封止体12は、複数の電極板15の縁部15cに溶着された複数の第1封止部21と、積層方向Dから見て複数の第1封止部21を外側から包囲するように第1封止部21に接合された単一の第2封止部22と、を有している。
第1封止部21は、積層方向Dから見て、矩形環状をなし、縁部15cの全周にわたって連続的に設けられている。第1封止部21は、例えば、電極板15の第1面15aに溶着されて気密に接合されている。第1封止部21は、例えば超音波又は熱によって溶着されている。第1封止部21は、所定の厚さ(積層方向Dの長さ)を有するフィルムである。第1封止部21の内側の一部は、積層方向Dに互いに隣り合う電極板15の縁部15c同士の間に位置しており、外側の一部は、電極板15の端部よりも外側に張り出している。第1封止部21の先端部分は、第2封止部22に埋設されている。
第1封止部21は、負極終端電極18の第1面15aに溶着された樹脂部21A(第1樹脂部)と、正極終端電極19の第2面15bに溶着された樹脂部21Cと、を含む。
第2封止部22は、電極積層体11及び第1封止部21の外側に設けられ、蓄電モジュール4の外壁(筐体)を構成している。第2封止部22は、例えば樹脂の射出成型によって形成されている。第2封止部22は、積層方向Dに沿って電極積層体11の全長にわたって延在している。すなわち、第2封止部22は、積層方向Dを軸方向として延在する筒状(環状)を呈している。第2封止部22は、例えば、射出成型時の熱によって第1封止部21の外表面に溶着(接合)されている。
第1封止部21及び第2封止部22は、積層方向Dに沿って互いに隣り合うバイポーラ電極14の間、積層方向Dに沿って互いに隣り合う負極終端電極18とバイポーラ電極14との間、及び、積層方向Dに沿って互いに隣り合う正極終端電極19とバイポーラ電極14との間をそれぞれ封止している。これにより、バイポーラ電極14の間、負極終端電極18とバイポーラ電極14との間、及び、正極終端電極19とバイポーラ電極14との間には、それぞれ気密に仕切られた内部空間Vが形成されている。すなわち、第1封止部21及び第2封止部22は、隣り合う電極の間に内部空間Vを形成すると共に内部空間Vを封止するためのものである。この内部空間Vには、例えば水酸化カリウム水溶液等のアルカリ溶液を含む電解液(不図示)が収容されている。電解液は、セパレータ13、正極16及び負極17内に含浸されている。
第2封止部22は、複数の第1封止部21(すなわち、複数のバイポーラ電極14の各々に設けられた第1封止部21、負極終端電極18に設けられた樹脂部21A、及び正極終端電極19に設けられた樹脂部21C)を外側から包囲するように、第1封止部21に接合されている。
第2封止部22は、樹脂部21Aの下面21a(負極終端電極18側)とは反対側の上面21bの全体を覆うように設けられた重複部221を有している。重複部221は、樹脂部21Aの上面21bに溶着されている。図3に示されるように、本実施形態では、重複部221の内側端部221aは、樹脂部21Aの内側端部21cと面一となるように設けられている。なお、樹脂部21A(第1封止部21)の厚さt1は、例えば100μm〜200μm程度である。第2封止部22の重複部221の厚さt2は、例えば500μm〜5mm程度である。
第2封止部22は、樹脂部21Cの下面(正極終端電極19側とは反対側の面)の全体を覆うように設けられた重複部222も有している。重複部222は、重複部221と同様の形状(対称的な形状)を有しており、樹脂部21Cの下面に溶着されている。このように互いに対となる重複部221及び重複部222が設けられていることにより、電極積層体11は、積層方向Dにおける両側からバランス良く支持される。その結果、蓄電モジュール4の耐圧強度を効果的に向上させることができる。
第1封止部21及び第2封止部22は、例えば、絶縁性の樹脂であって、ポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、又は変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)等から構成され得る。
図3に示されるように、負極終端電極18の第1面15aには、樹脂部21Aに溶着される領域が形成される。具体的には、積層方向Dから見て、負極終端電極18の第1面15aにおける樹脂部21Aに重複する領域A1は、樹脂部21Aに溶着される領域である。領域A1は、矩形環状である。領域A1は、粗面化されている。一例として、第1面15aの全体が粗面化されている。また、負極終端電極18の第2面15bの縁部は、隣接する第1封止部21に溶着されている。
負極終端電極18の第1面15aは、例えば、電解メッキ処理で複数の突起が形成されることにより粗面化されている。これにより、負極終端電極18の第1面15aにおける樹脂部21Aとの接合界面では、溶融状態の樹脂部21Aが、粗面化により形成された凹部内に入り込む。その結果、アンカー効果が発揮され、互いの結合力を向上させることができる。粗面化の際に形成される突起は、例えば、基端側から先端側に向かって先太りとなる形状を有している。これにより、互いに隣接する突起の間の断面形状がアンダーカット形状となり、アンカー効果が生じ易い。
次に、蓄電装置1の製造方法の一例について説明する。まず、蓄電モジュール4が製造される。蓄電モジュール4の製造方法は、一次成形工程と、積層工程と、二次成形工程と、注入工程と、を含む。一次成形工程では、所定数のバイポーラ電極14、負極終端電極18、及び正極終端電極19が用意される。これらの電極の各電極板15の第1面15aの縁部に、第1封止部21が溶着される。正極終端電極19については、その電極板15の第2面15bの縁部にも、第1封止部21(樹脂部21C)が溶着される。
積層工程では、第1封止部21が隣り合う電極板15の縁部同士の間に配置されるように、バイポーラ電極14、負極終端電極18、及び正極終端電極19がセパレータ13を介して積層される。これにより、電極積層体11が形成される。二次成形工程では、射出成形の金型(不図示)内に電極積層体11が配置された後、金型内に溶融樹脂が射出されることにより、第1封止部21を包囲するように第2封止部22が形成される。これにより、電極積層体11の側面11aに封止体12が形成される。注入工程では、二次成形工程の後、隣り合うバイポーラ電極14間の内部空間Vに電解液が注入される。例えば、第1封止部21及び第2封止部22には、各内部空間Vに対応する開口が形成されており、当該開口を介して電解液が注入される。以上により、蓄電モジュール4が得られる。続いて、蓄電モジュール4と導電板5とが交互に積層されることにより、モジュール積層体2が形成される。続いて、モジュール積層体2が拘束部材3によって拘束されることにより、図1に示した蓄電装置1が得られる。
次に、蓄電モジュール4の作用・効果について説明する。蓄電モジュール4では、電極積層体11において隣り合う電極の間には、第1封止部21によって電解液を収容する内部空間Vが形成されている。電極積層体11の一端には負極終端電極18が配置されており、負極終端電極18における電極積層体11の外側に臨む第1面15aには、樹脂部21A(第1封止部21)が溶着されている。また、封止体12と負極終端電極18の電極板15との間に余剰空間VAが形成されている。本実施形態では、余剰空間VAは、樹脂部21Aと樹脂部21Aに隣接する第1封止部21と第2封止部22と負極終端電極18の電極板15とに囲まれた空間である。余剰空間VAには、電解液(アルカリクリープ現象によって侵入する電解液を除く)が収容されない。余剰空間VAは、蓄電モジュール4においてアルカリクリープ現象が発生した場合の電解液の移動経路上に設けられている。積層方向Dから見て、余剰空間VAは、負極終端電極18の電極板15の周囲を囲むように形成されている。また、積層方向Dに沿った断面において、余剰空間VAは、略矩形状である。このように、電極積層体11の最外層の内部空間V(すなわち、負極終端電極18及び負極終端電極18に隣接するバイポーラ電極14の間に形成された内部空間V)と外部空間との間に余剰空間VAが形成されることにより、外部空間から当該内部空間Vへの水分の侵入が抑制される。つまり、外部空間の湿度の影響によるアルカリクリープの加速が抑制される。
ここで、例えば蓄電モジュール4が長期間にわたって使用されることにより、樹脂部21Aの積層方向Dにおける水分透過(すなわち、樹脂部21Aの上面21bからの水分侵入)が原因で、余剰空間VA内の水分量が増加してしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、外部空間から余剰空間VAへの水分の侵入経路に位置する樹脂部21Aの上面21bの全体を覆うように、重複部221(第2封止部22)が設けられている。すなわち、樹脂部21Aの上面21bは、外部空間に露出していない。これにより、水分が樹脂部21Aの表面(上面21b)から樹脂部21A内に透過して余剰空間VAに侵入することを抑制できる。その結果、余剰空間VAへの水分の侵入量を低減することができ、アルカリクリープの駆動力の増加を抑制することができる。
より詳細には、上述したように、樹脂部21Aの厚さt1は、100μm〜200μm程度であり、非常に薄い。このため、樹脂部21Aの上面21bが外部空間に露出していると、外部空間に存在する水分が樹脂部21Aの上面21bを介して樹脂部21A内へと比較的容易に侵入してしまうおそれがある。そこで、樹脂部21Aの上面21bを樹脂部21Aよりも厚みのある重複部221で覆い隠すことにより、上述したような上面21bを介した水分の侵入を効果的に抑制することができる。以上により、蓄電モジュール4によれば、アルカリクリープによる漏液を効果的に抑制することができる。その結果、蓄電モジュール4の信頼性を向上させることができる。
[第1実施形態の第1変形例]
次に、図4を参照して、第1実施形態の第1変形例に係る蓄電モジュール4Aについて説明する。蓄電モジュール4Aは、重複部221の代わりに重複部221Aを備える点で、上述した蓄電モジュール4と相違しており、その他の構成は蓄電モジュール4と同様である。重複部221Aは、積層方向Dから見て、樹脂部21Aの内側端部21cよりも内側に突出する突出部223を含んでいる。つまり、重複部221Aの内側端部221a(すなわち、突出部223の端部)は、樹脂部21Aの内側端部21cよりも内側に位置している。このような突出部223によれば、樹脂部21Aの内側端部21cを外部空間に対して遮蔽することができる。これにより、外部空間から余剰空間VAへの樹脂部21Aを介した水分の侵入を効果的に低減することができる。
[第1実施形態の第2変形例]
次に、図5を参照して、第1実施形態の第2変形例に係る蓄電モジュール4Bについて説明する。蓄電モジュール4Bは、重複部221Aの代わりに重複部221Bを備える点で、上述した蓄電モジュール4Aと相違しており、その他の構成は蓄電モジュール4Aと同様である。重複部221Bは、突出部223の代わりに突出部224を備える点で、上述した重複部221Aと相違している。突出部224は、突出部223と同様に樹脂部21Aの内側端部21cよりも内側に突出すると共に、樹脂部21Aの内側端部21cを覆うように、負極終端電極18の第1面15aに当接している。すなわち、突出部224は、負極終端電極18の第1面15aに当接する当接部224aと、樹脂部21Aの内側端部21cに当接する当接部224bと、を有している。このような突出部224によれば、樹脂部21Aの内側端部21cを外部空間に対して完全に遮蔽することができると共に、負極終端電極18の第1面15aを伝って樹脂部21Aと第1面15aとの間に侵入しようとする水分を堰き止めることができる。これにより、外部空間から余剰空間VAへの樹脂部21Aを介した水分の侵入をより一層効果的に低減することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の蓄電モジュール100について説明する。図6は、蓄電モジュール100の内部構成を示す概略断面図である。図7は、蓄電モジュール100の要部拡大断面図である。図6及び図7に示されるように、蓄電モジュール100は、負極終端電極18の外側に金属板50を備えると共に、金属板50の縁部に設けられた樹脂部21B(第2樹脂部)を覆うように第2封止部22が形成されている点で、第1実施形態の蓄電モジュール4と主に相違している。すなわち、蓄電モジュール100においては、負極終端電極18の第1面15aは、金属板50を介して、導電板5と電気的に接続されている。また、第1封止部21は、金属板50の縁部に設けられた樹脂部21Bを更に含んでいる。
金属板50は、積層方向Dにおける電極積層体11の一端(負極終端電極18側の端部)に設けられている。金属板50は、負極終端電極18の第1面15aに対向する第3面50aと、第3面50aの反対側の第4面50bと、を含む。金属板50の第4面50bは、導電板5に接触している。金属板50は、積層方向Dに沿って電極と共に積層されている。これにより、負極終端電極18は、積層方向Dに沿って金属板50とバイポーラ電極14との間に配置されている。換言すれば、蓄電モジュール100では、負極終端電極18の外側に金属板50が設けられている。
金属板50は、樹脂部21A及び樹脂部21Bに溶着されると共に、負極終端電極18の第1面15aに接触している。より具体的には、金属板50は、樹脂部21A上に配置されて樹脂部21Aに溶着された矩形環状の被溶着部51と、被溶着部51の内側において被溶着部51よりも負極終端電極18の第1面15a側に位置して(窪んで)、負極終端電極18の第1面15aに接触させられた矩形状の被接触部52と、を含む。被溶着部51と被接触部52とは互いに連続している。負極終端電極18の第1面15aと金属板50の第3面50aと樹脂部21Aとの間には、電解液(アルカリクリープ現象によって侵入する電解液を除く)が収容されない余剰空間VBが形成されている。この余剰空間VBは、金属板50が被接触部52において負極終端電極18側に窪んでいることにより、比較的狭く制限されている。なお、金属板50は、任意の金属により構成することができるが、一例として電極板15と同一のものとすることができる。すなわち、一例として金属板50は電極板15である。この場合、金属板50は、活物質層が形成されていない金属箔(未塗工箔)である。
樹脂部21Bは、金属板50の第4面50bの縁部(本実施形態では、被溶着部51)に設けられている。樹脂部21Bは、積層方向Dから見て樹脂部21Aと略同一の形状を呈している。すなわち、樹脂部21Bは、矩形環状であり、また、所定の厚さを有するフィルムである。樹脂部21Bは、金属板50の第4面50bに溶着されている。
第2封止部22は、複数の第1封止部21(すなわち、複数のバイポーラ電極14の各々に設けられた第1封止部21、負極終端電極18に設けられた樹脂部21A、金属板50に設けられた樹脂部21B、及び正極終端電極19に設けられた樹脂部21C)を外側から包囲するように、第1封止部21に接合されている。
重複部221は、樹脂部21Bの下面21a(金属板50側)とは反対側の上面21bの全体を覆うように設けられている。重複部221は、積層方向Dから見て、金属板50の被溶着部51及び樹脂部21Bと重なっている。重複部221は、樹脂部21Bの上面21bに溶着されている。図7に示されるように、本実施形態では、重複部221の内側端部221aは、樹脂部21Bの内側端部21cと面一となるように設けられている。
図7に示されるように、負極終端電極18の第1面15a、並びに金属板50の第3面50a及び第4面50bには、樹脂部21A又は樹脂部21Bに溶着される領域が形成される。具体的には、積層方向Dから見て、負極終端電極18の第1面15aにおける樹脂部21Aに重複する領域A1、及び、金属板50の第3面50aにおける樹脂部21Aに重複する領域A2は、樹脂部21Aに溶着される領域である。また、積層方向Dから見て、金属板50の第4面50bにおける樹脂部21Bに重複する領域A3は、樹脂部21Bに溶着される領域である。領域A1〜A3は、矩形環状である。領域A1〜A3は、粗面化されている。一例として、第1面15a、第3面50a、及び、第4面50bの全体が粗面化されている。
負極終端電極18の第1面15a、並びに金属板50の第3面50a及び第4面50bは、例えば、上述した第1実施形態と同様に、電解メッキ処理で複数の突起が形成されることにより粗面化されている。これにより、負極終端電極18の第1面15a、並びに金属板50の第3面50a及び第4面50bにおける樹脂部21A又は樹脂部21Bとの接合界面では、溶融状態の樹脂部21A又は樹脂部21Bが、粗面化により形成された凹部内に入り込む。その結果、アンカー効果が発揮され、互いの結合力を向上させることができる。粗面化の際に形成される突起は、例えば、基端側から先端側に向かって先太りとなる形状を有している。これにより、互いに隣接する突起の間の断面形状がアンダーカット形状となり、アンカー効果が生じ易い。
次に、蓄電モジュール100の製造方法の一例について説明する。蓄電モジュール100の製造方法は、蓄電モジュール4の製造方法と同様に、一次成形工程と、積層工程と、二次成形工程と、注入工程と、を含む。一次成形工程では、所定数のバイポーラ電極14、負極終端電極18、及び正極終端電極19が用意される。これらの電極の各電極板15の第1面15aの縁部に、第1封止部21が溶着される。正極終端電極19については、その電極板15の第2面15bの縁部にも、第1封止部21(樹脂部21C)が溶着される。さらに、金属板50が用意され、その第4面50bには、樹脂部21Bが溶着される。積層工程では、第1封止部21が隣り合う電極板15の縁部同士の間に配置されるように、バイポーラ電極14、負極終端電極18、及び正極終端電極19がセパレータ13を介して積層される。これにより、電極積層体11が形成される。また、樹脂部21A上に樹脂部21Bが配置されるように、金属板50が電極積層体11の一端に配置される。二次成形工程では、射出成形の金型(不図示)内に電極積層体11及び金属板50が配置された後、金型内に溶融樹脂が射出されることにより、第1封止部21を包囲するように第2封止部22が形成される。これにより、電極積層体11の側面11aに封止体12が形成される。続いて、蓄電モジュール4の製造方法と同様の注入工程が実施されることにより、蓄電モジュール100が形成される。
次に、蓄電モジュール100の作用・効果について説明する。蓄電モジュール100では、電極積層体11において隣り合う電極の間には、第1封止部21によって電解液を収容する内部空間Vが形成されている。電極積層体11の一端には負極終端電極18が配置されており、負極終端電極18における電極積層体11の外側に臨む第1面15aには、樹脂部21A(第1封止部21)が溶着されている。また、負極終端電極18の外側に金属板50が設けられていることにより、負極終端電極18の第1面15aと金属板50と樹脂部21Aとの間に余剰空間VBが形成されている。余剰空間VBは、蓄電モジュール4においてアルカリクリープ現象が発生した場合の電解液の移動経路上に設けられている。積層方向Dから見て、余剰空間VBは、樹脂部21Aの内側縁部に沿って矩形環状に形成されている。このように、電極積層体11の最外層の内部空間V(すなわち、負極終端電極18及び負極終端電極18に隣接するバイポーラ電極14の間に形成された内部空間V)と外部空間との間に余剰空間VBが形成されることにより、外部空間から当該内部空間Vへの水分の侵入が抑制される。つまり、外部空間の湿度の影響によるアルカリクリープの加速が抑制される。
ここで、例えば蓄電モジュール100が長期間にわたって使用されることにより、樹脂部21Bの積層方向Dにおける水分透過(すなわち、樹脂部21Bの上面21bからの水分侵入)が原因で、余剰空間VB内の水分量が増加してしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、外部空間から余剰空間VBへの水分の侵入経路に位置する樹脂部21Bの上面21bの全体を覆うように、重複部221(第2封止部22)が設けられている。すなわち、樹脂部21Bの上面21bは、外部空間に露出していない。これにより、水分が樹脂部21Bの表面(上面21b)から樹脂部21B内に透過して余剰空間VBに侵入することを抑制できる。その結果、余剰空間VBへの水分の侵入量を低減することができ、アルカリクリープの駆動力の増加を抑制することができる。
より詳細には、上述したように、樹脂部21Bの厚さt1は、100μm〜200μm程度であり、非常に薄い。このため、樹脂部21Bの上面21bが外部空間に露出していると、外部空間に存在する水分が樹脂部21Bの上面21bを介して樹脂部21B内へと比較的容易に侵入してしまうおそれがある。そこで、樹脂部21Bの上面21bを樹脂部21Bよりも厚みのある重複部221で覆い隠すことにより、上述したような上面21bを介した水分の侵入を効果的に抑制することができる。以上により、蓄電モジュール100によれば、アルカリクリープによる漏液を効果的に抑制することができる。その結果、蓄電モジュール100の信頼性を向上させることができる。
[第2実施形態の第1変形例]
次に、図8を参照して、第2実施形態の第1変形例に係る蓄電モジュール100Aについて説明する。蓄電モジュール100Aは、重複部221の代わりに重複部221Aを備える点で、上述した蓄電モジュール100と相違しており、その他の構成は蓄電モジュール4と同様である。重複部221Aは、積層方向Dから見て、樹脂部21Bの内側端部21cよりも内側に突出する突出部223を含んでいる。つまり、重複部221Aの内側端部221a(すなわち、突出部223の端部)は、樹脂部21Bの内側端部21cよりも内側に位置している。このような突出部223によれば、樹脂部21Bの内側端部21cを外部空間に対して遮蔽することができる。これにより、外部空間から余剰空間VBへの樹脂部21Bを介した水分の侵入を効果的に低減することができる。
[第2実施形態の第2変形例]
次に、図9を参照して、第2実施形態の第2変形例に係る蓄電モジュール100Bについて説明する。蓄電モジュール100Bは、重複部221Aの代わりに重複部221Bを備える点で、上述した蓄電モジュール100Aと相違しており、その他の構成は蓄電モジュール100Aと同様である。重複部221Bは、突出部223の代わりに突出部224を備える点で、上述した重複部221Aと相違している。突出部224は、突出部223と同様に樹脂部21Bの内側端部21cよりも内側に突出すると共に、樹脂部21Bの内側端部21cを覆うように、金属板50の第4面50bに当接している。すなわち、突出部224は、金属板50の第4面50bに当接する当接部224aと、樹脂部21Bの内側端部21cに当接する当接部224bと、を有している。このような突出部224によれば、樹脂部21Bの内側端部21cを外部空間に対して完全に遮蔽することができると共に、金属板50の第4面50bを伝って樹脂部21Bと第4面50bとの間に侵入しようとする水分を堰き止めることができる。これにより、外部空間から余剰空間VBへの樹脂部21Bを介した水分の侵入をより一層効果的に低減することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明されたが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、各部の形状及び材料等は、適宜に変更されてもよい。
また、複数の第1封止部21の各々の外側の端部同士は、溶着されていてもよい。例えば、複数の第1封止部21の各々の外側の端部に熱板を当てる熱板溶着を行うことにより、これらの端部の位置が揃うようにして各端部同士が固定されてもよい。この場合、余剰空間VAは、上下に隣り合う2つの第1封止部21(すなわち、樹脂部21Aと樹脂部21Aに隣接する第1封止部21)と負極終端電極18の電極板15とに囲まれた空間であってもよい。
4,4A,4B,100,100A,100B…蓄電モジュール、11…電極積層体(積層体)、13…セパレータ、14…バイポーラ電極、15…電極板、15a…第1面、15b…第2面、16…正極、17…負極、18…負極終端電極、19…正極終端電極、21…第1封止部、21A…樹脂部(第1樹脂部)、21B…樹脂部(第2樹脂部)、21c…内側端部、22…第2封止部、50…金属板、50a…第3面、50b…第4面、221,221A,221B…重複部、223,224…突出部、D…積層方向、V…内部空間、VA,VB…余剰空間。

Claims (6)

  1. セパレータを介して積層された複数の電極を含む積層体と、
    前記複数の電極の各々の縁部に設けられた第1封止部と、
    前記積層体の積層方向から見て前記第1封止部を外側から包囲するように前記第1封止部に接合された第2封止部と、
    を備え、
    隣り合う2つの前記電極の間に形成された内部空間には、アルカリ溶液からなる電解液が収容されており、
    前記複数の電極は、複数のバイポーラ電極と負極終端電極とを含み、
    前記バイポーラ電極は、第1面及び前記第1面とは反対側の第2面を含む電極板と、前記第1面に設けられた正極と、前記第2面に設けられた負極と、を含み、
    前記負極終端電極は、前記電極板と、当該電極板の前記第2面に設けられた負極と、を含み、前記第2面が前記積層体の内側に位置するように、前記積層体の一端に配置されており、
    前記第1封止部は、前記負極終端電極の前記第1面に設けられた第1樹脂部を有し、
    前記第1樹脂部と前記第1樹脂部に隣接する前記第1封止部と前記負極終端電極の前記電極板との間に余剰空間が形成されており、
    前記第2封止部は、前記第1樹脂部の前記負極終端電極側とは反対側の面の全体を覆うように設けられた重複部を有する、
    蓄電モジュール。
  2. 前記重複部は、前記積層方向から見て、前記第1樹脂部の内側端部よりも内側に突出する突出部を含む、請求項1に記載の蓄電モジュール。
  3. 前記突出部は、前記第1樹脂部の内側端部を覆うように、前記負極終端電極の前記第1面に当接している、請求項2に記載の蓄電モジュール。
  4. セパレータを介して積層された複数の電極を含む積層体と、
    前記積層体の積層方向における一端に設けられた金属板と、
    前記複数の電極及び前記金属板の各々の縁部に設けられた第1封止部と、
    前記積層方向から見て前記第1封止部を外側から包囲するように前記第1封止部に接合された第2封止部と、
    を備え、
    隣り合う2つの前記電極の間に形成された内部空間には、アルカリ溶液からなる電解液が収容されており、
    前記複数の電極は、複数のバイポーラ電極と負極終端電極とを含み、
    前記バイポーラ電極は、第1面及び前記第1面とは反対側の第2面を含む電極板と、前記第1面に設けられた正極と、前記第2面に設けられた負極と、を含み、
    前記負極終端電極は、前記電極板と、当該電極板の前記第2面に設けられた負極と、を含み、前記第2面が前記積層体の内側に位置するように、前記積層体の前記一端において前記バイポーラ電極と前記金属板との間に配置されており、
    前記金属板は、前記負極終端電極の前記第1面に対向する第3面及び前記第3面とは反対側の第4面を含み、
    前記第1封止部は、前記負極終端電極の前記第1面と前記金属板との間に設けられた第1樹脂部と、前記金属板の前記第4面の縁部に設けられた第2樹脂部と、を有し、
    前記負極終端電極の前記第1面と前記金属板と前記第1樹脂部との間に余剰空間が形成されており、
    前記第2封止部は、前記第2樹脂部の前記金属板側とは反対側の面の全体を覆うように設けられた重複部を有する、
    蓄電モジュール。
  5. 前記重複部は、前記積層方向から見て、前記第2樹脂部の内側端部よりも内側に突出する突出部を含む、請求項4に記載の蓄電モジュール。
  6. 前記突出部は、前記第2樹脂部の内側端部を覆うように、前記金属板の前記第4面に当接している、請求項5に記載の蓄電モジュール。
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