JPH09298067A - ニッケル水素積層形組電池 - Google Patents

ニッケル水素積層形組電池

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JPH09298067A
JPH09298067A JP9067394A JP6739497A JPH09298067A JP H09298067 A JPH09298067 A JP H09298067A JP 9067394 A JP9067394 A JP 9067394A JP 6739497 A JP6739497 A JP 6739497A JP H09298067 A JPH09298067 A JP H09298067A
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JP
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nickel
battery
hydrogen
unit cell
sealed
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JP9067394A
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Tatsu Nagai
龍 長井
Hiroshi Fukunaga
浩 福永
Masahiko Takai
雅彦 高井
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Maxell Holdings Ltd
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Hitachi Maxell Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高容量で、かつ低コストのニッケル水素系組
電池を提供する。 【解決手段】 水酸化ニッケルを主体とする正極と水素
吸蔵合金を主体とする負極と高分子不織布からなるセパ
レータとアルカリ水溶液からなる電解液を有する素電池
を複数個直列に接続するニッケル水素系組電池におい
て、上記素電池を複数個積層し、その素電池の積層体を
金属製の角形容器に収納し、その開口部を可逆性ベント
を有する封口板で密閉してニッケル水素積層形組電池を
構成する。また、上記素電池の積層体を複数個並列また
は直列に接続し、それを金属製の角形容器に収納し、そ
の開口部を可逆性ベントを有する封口板で密閉してニッ
ケル水素積層形組電池を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニッケル水素積層
形組電池に係り、さらに詳しくは、高容量で、かつ低コ
ストのニッケル水素積層形組電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ニッケル水素電池は、1個で使用した場
合、電圧が水の安定領域である1.2Vまでしか上がら
ないため、実際に使用される際には複数個直列に接続し
て電圧を高くした状態で使用される。そのため、組電池
の形態で製品となる場合が多い。
【0003】従来、このニッケル水素電池の組電池とし
ては、円筒形電池を複数個直列に接続したものが用いら
れていた。例えば、図9に示すように、3本の円筒形電
池30を直列に接続して、公称電圧を3.6Vにしたも
のが用いられていた。この場合、素電池となる円筒形電
池は、作りやすく、低コストで量産できるが、組電池と
して用いた場合には、円筒形であるため、図9の(a)
からも明らかなように、無駄な体積が多く、高容量化が
困難であった。
【0004】そこで、それを改良するため、素電池を角
形に作製し、その角形の素電池を複数個直列に接続し
て、組電池にすることも行われている。例えば、図10
に示すように、角形電池40を素電池として3個直列に
接続して公称電圧を3.6Vにしたものが用いられてい
る。
【0005】この角形の素電池を用いた組電池の場合
は、組電池にした状態では、図10の(a)に示すよう
に、外形に凹凸がなく、円筒形の素電池を用いた場合の
ような無駄な体積が生じないが、各素電池が負極、正
極、セパレータ、電解液などの発電要素を収納した角形
容器の開口部をそれぞれ可逆性ベントを有する封口板で
密閉する構造になっているため、素電池の体積が発電要
素の充填量の割には大きくなり、そのため、高容量化に
限界がある上に、各素電池ごとに完全な封止を行ってい
るので、各素電池ごとに角形容器や可逆性ベントを有す
る封口板などが必要になり、また、その封止作業に要す
るコストなども加わってコスト高になるという問題があ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
ニッケル水素系組電池では、円筒形電池を素電池として
用いた場合には、組電池にしたときに無駄な体積が生
じ、高容量化が困難であるという問題があり、また、角
形電池を素電池として用いた場合には、個々の素電池が
完全な封止構造を採用しているため、素電池の体積が発
電要素の充填量の割には大きくなり、そのため、高容量
化に限界があり、また、コストが高くなるという問題が
あった。
【0007】したがって、本発明は、上記のような従来
のニッケル水素系組電池における問題点を解決し、高容
量化と低コスト化を達成したニッケル水素系組電池を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、素電池を複数個直列に接続し、その素電池
の積層体を収納した角形容器の開口部を可逆性ベントを
有する封口板で密閉する構成としたのである。
【0009】本発明においては、各素電池に関して、従
来の角形電池を素電池とする場合のように個々の素電池
を完全に封止することはしていないので、水素吸蔵合金
と平衡になるまで発生する水素ガスや正極のニッケル極
表面で発生する酸素ガスは素電池外に出ることになる。
しかし、水素ガスや酸素ガスは導電性が無く、他の素電
池に移動しても何ら悪影響を及ぼさない。また、素電池
の積層体を角形容器に収納し、密閉しているので、水素
ガスや酸素ガスは漸次素電池に吸収され、角形容器外に
出ることがない。また、電池の異常使用などで電池内圧
が異常に高くなった場合に備えて可逆性ベントを設けて
いるので、安全性も従来の各素電池に可逆性ベントを設
けていた場合と同様であり、安全性の低下は生じない。
【0010】このように、本発明によれば、組電池に1
個の可逆性ベントを設けるだけで安全性が確保され、各
素電池ごとの角形容器や可逆性ベントなどが不要になる
ので、高容量化が図れるとともに、コストダウンも達成
できる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施にあたっては、上記
素電池の外周部または素電池の積層体の外周部を安価な
ホットメルト接着剤または熱収縮性樹脂で封止するのが
好ましい。
【0012】上記のように素電池の外周部をホットメル
ト接着剤または熱収縮性樹脂で封止すると、素電池の積
層体を作製する時に形状が安定するとともに、素電池の
厚みが薄いために不本意に生じる短絡を防止することが
できる。そして、素電池の積層体の外周部をホットメル
ト接着剤または熱収縮性樹脂で封止すると、素電池の積
層体の外周部における絶縁を確保して、素電池と角形容
器の内壁面との接触による短絡の発生を防止することが
できる。
【0013】また、素電池からの電解液の滲出や流出に
よる素電池間の液絡による短絡を積極的に防止するに
は、素電池の外周部の一部または全部を気液選択透過膜
で封止することが好ましい。
【0014】上記気液選択透過膜は、気体を透過させ、
液体の透過を阻止する性質を有するので、素電池の外周
部の一部または全部を上記気液選択透過膜で封止してお
くと、電解液の透過が上記気液選択透過膜によって阻止
され、電解液が素電池から滲出または流出して液絡によ
る素電池間の短絡を引き起こすのが防止されるようにな
る。また、いずれかの素電池で過充電時に正極から発生
する酸素ガスや負極から発生する水素ガスは、上記気液
選択透過膜を透過して他の素電池へ移動し、そこで負極
に吸収されるので、組電池全体としての内圧上昇が抑制
され、サイクル特性が向上する。
【0015】また、素電池の積層体の外周部の一部また
は全部を上記気液選択透過膜で封止しておくと、積層体
間に容量バラツキがある場合や充放電サイクル中や貯蔵
後に特性バラツキが生じた場合に、容量の少ない積層体
から生じた酸素ガスや水素ガスが他の積層体に移動し
て、そこで負極に吸収され、バラツキを補正する効果が
ある。
【0016】上記のように、気液選択透過膜は、電解液
の滲出または流出を防止する作用を有するものでなけれ
ばならない関係上、材質的には電解液に耐え得るように
耐アルカリ性を有するものであることが必要であり、具
体的には、ポリテトラフルオロエチレンを素材とする多
孔質膜などで構成されていることが好ましい。
【0017】そして、この気液選択透過膜は、その通気
度がJIS P 8117に規定される測定法により測
定した値で0.2cc/cm2 ・sec〜7cc/cm
2 ・secであることが好ましく、また、耐水度がJI
S L 1092Aに規定される測定法により測定した
値で0.02kg/cm2 〜2kg/cm2 であること
が好ましい。
【0018】気液選択透過膜の通気度が上記範囲より小
さい場合は、ガスが透過しにくくなるおそれがあり、気
液選択透過膜の通気度が上記範囲より大きい場合は、該
気液選択透過膜の気液の選択性が損なわれるおそれがあ
る。また、上記気液選択透過膜の耐水度が上記範囲より
小さい場合は、液体が透過しやすくなるおそれがあり、
気液選択透過膜の耐水度が上記範囲より大きい場合は、
該気液選択透過膜の気液の選択性が損なわれるおそれが
ある。
【0019】
【実施例】つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限
定されるものではない。
【0020】実施例1 まず、素電池の負極を次のようにして作製した。AB5
系水素吸蔵合金〔組成:MmNi3.55Co0.75Mn0.4
Al0.3 Mo0.04(Mmはミッシュメタルで、その組成
はLa0.32Ce0.48Nd0.15Pr0.04である)〕100
重量部に対して、ポリビニリルデンフルオライドをN−
メチル−2−ピロリドンに12重量%の濃度に溶解した
溶液を28重量部混合し、均一に攪拌して、活物質とし
て水素吸蔵合金を含有するスラリーを調製し、上記スラ
リーを集電体としての作用を兼ねる厚さ20μmのニッ
ケル板の一方の面にスキージ塗布方式で塗布し、塗布
後、加温して溶媒のN−メチル−2−ピロリドンを除去
した後、加圧して水素吸蔵合金を主体とする厚さ150
μmの負極を作製した。
【0021】図1は上記負極とその基体を模式的に示す
ものであり、図中、1は基体で、2は負極である。上記
基体1は厚さ20μmのニッケル板からなり、集電体と
しての作用を兼ねている。そして、負極2は上記基体1
の一方の面に形成されていて、前記のように水素吸蔵合
金を主体とし、その厚さは150μmである。
【0022】つぎに、水酸化ニッケル粉末100重量部
に対して、ニッケル粉末5重量部およびコバルト粉末8
重量部を加えて混合し、その混合物に濃度2重量%のカ
ルボキシメチルセルロース水溶液52重量部と濃度60
重量%のポリテトラフルオロエチレンの分散液6重量部
とを加え、均一に攪拌して、活物質として水酸化ニッケ
ル(ただし、電池が放電状態にある場合にのみ、水酸化
ニッケルとして存在し、充電状態では、別の化合物とし
て存在する)を含有するスラリーを調製し、そのスラリ
ーを集電体としての作用を兼ねる厚さ20μmのニッケ
ル板の一方の面にスキージ塗布方式で塗布し、乾燥後、
加圧して、水酸化ニッケルを主体とする厚さ250μm
の正極を作製した。
【0023】図2は上記正極とその基体を模式的に示す
ものであり、図中、1は基体で、3は正極である。基体
1は上記のように厚さ20μmのニッケル板からなり、
集電体としての作用を兼ねている。正極3は上記基体1
の一方の面に形成されていて、水酸化ニッケルを主体と
し、その厚さは250μmである。
【0024】また、図3に示すように、基体1の一方の
面に負極2を形成し、該基体1の他方の面に正極3を形
成した電極体を作製した。この電極体における基体1の
材質、厚み、負極2および正極3の組成、厚みなどは、
図1に示す負極2や図2に示す正極3の場合と同様であ
る。
【0025】つぎに、上記の図3に示す電極体の負極2
や正極3、図1に示す負極2、図2に示す正極3を37
mm×28mm(ただし、それぞれの基体1は39mm
×30mm)のサイズに切断し、図4に示すように、負
極2と正極3との間にセパレータ4が介在するようにし
て積層し、負極2/セパレータ4/正極3からなるユニ
ットが3層に積層された状態にした。上記セパレータ4
は厚さ130μmの親水処理したポリプロピレン不織布
からなるものであり、このセパレータ4と負極2、正極
3に電解液を含浸させることによって素電池が形成され
ている。
【0026】ついで、濃度30重量%の水酸化カリウム
水溶液に水酸化リチウムを1リットル当たり17gの割
合で溶解したアルカリ水溶液からなる電解液を負極2、
正極3およびセパレータ4に各素電池当たり0.3ml
ずつになるように含浸させた後、各素電池の外周部、す
なわち、負極2、正極3、セパレータ4および電解液か
らなる発電要素の外周側露出部をホットメルト接着剤5
で封止し、さらにその積層体の外周部を熱収縮性樹脂6
で封止した。上記ホットメルト接着剤5には無水マレイ
ン酸置換変性ポリオレフィンを主材とするものを用い、
熱収縮性樹脂6にはポリフッ化ビニリデンを主材とし、
チューブ状に成形したものを使用した。
【0027】上記のように素電池を3個直列に接続した
素電池の積層体を5個並列に接続してステンレス鋼製で
図5に示す構造の角形容器10に収容し、その開口部に
5atm以上10atm以下で作動する可逆性ベント1
2を有する封口板11を挿入し、封口板11の端部と角
形容器10の開口端部とをレーザー溶接して、角形容器
10の開口部を密閉し、図6に示すニッケル水素積層形
組電池を作製した。
【0028】なお、図4において、7は上記素電池の積
層体を示しており、図6において、8は上記素電池の積
層体7を単位積層電池とし、その単位積層電池を複数個
並列に接続して構成した積層電池群を示している。ま
た、図1〜4に示す基体1、負極2、正極3、セパレー
タ4などのサイズと、図6における積層電池群8などと
のサイズが一致していないのは、いずれの図も模式的に
示すものであり、かつ、図1〜4においては、それらの
部材をわかりやすくするために特に大きく拡大して示し
ているからである。
【0029】また、上記の可逆性ベント12は、電池が
異常使用などで電池内部にガスが異常に発生して電池内
圧が異常上昇した場合にその弁体が作動して電池内部の
ガスを電池外部に排出し、電池内圧が正常に戻った場合
にはその弁体が元の状態に復帰して電池内部を密閉構造
にするものであって、この実施例ではゴム製の弁体を通
気孔に押し付けるタイプのものを使用しているが、他の
構成のものでもよい。
【0030】図7は実施例で用いた可逆性ベントを模式
的に示す断面図であり、この図7を参照しつつ実施例で
用いた可逆性ベントの構成を説明すると、次の通りであ
る。
【0031】13は中空リベットで構成される基体部で
あり、この基体部13の上端水平部にキャップ状の正極
端子14の周縁部がスポット溶接され、正極端子14の
内部にはゴム製の弁体15が挿入されていて、通常の状
態では、この弁体15が基体部13の中央部の通気孔1
3aを閉鎖し、電池内部を密閉状態に保っている。
【0032】そして、基体部13の上端水平部の下側と
中央筒部の外周部には環状の絶縁ガスケット16が配設
され、その絶縁ガスケット16の下部に封口板11(図
6参照)の蓋部17が配置し、その下部には環状の絶縁
スペーサ18が配設されている。そして、上記基体部1
3の下部の外周部に積層電池群8(図6参照)と電気的
に接続する正極集電タブ19の先端部がスポット溶接さ
れている。
【0033】この正極集電タブ19と蓋板17との間は
絶縁スペーサ18によって絶縁され、また、蓋板17と
基体部13との間は絶縁ガスケット16によって絶縁さ
れ、正極端子14は基体部13を介して正極集電タブ1
9と電気的に接続している。
【0034】そして、弁体15は、通常の状態では、基
体部13の通気孔13aを閉鎖して電池内部を密閉構造
にしているが、電池内圧が異常に上昇した場合には、弁
体15はその圧力を受けて変形し、通気孔13aを閉鎖
しなくなる。その結果、電池内部のガスはその通気孔1
3aを通過し、さらに正極端子14に設けられた通気孔
14aを通過して電池外部に排出され、それによって電
池内圧が低下して、電池内圧が正常に戻った場合には、
弁体15は元の状態に復帰し、再び通気孔13aを閉鎖
して電池内部を密閉構造に保つようになる。なお、基体
部13と絶縁ガスケット16との接面および絶縁ガスケ
ット16と蓋板17との接面にはシーラントを塗布し
て、それらの間の密閉性を高めるようにしている。
【0035】上記ニッケル水素積層形組電池の外形寸法
は34mm×48mm×10.5mmであり、このニッ
ケル水素積層形組電池は、公称電圧が3.6Vで、理論
容量が1000mAhであり、20℃、1Aで1.2時
間充電後、100mAで充電したときの3.0V終止で
の放電容量は1010mAhであって、単位体積当たり
の放電容量は59mAh/ccであった。
【0036】実施例2 実施例1と同様の電極、セパレータおよび電解液を用い
て発電要素部分を構成し、図8に示すように、各素電池
の外周部、すなわち負極2、正極3、セパレータ4およ
び電解液からなる発電要素の外周側露出部を気液選択透
過膜20とその上下に配置するホットメルト接着剤5と
で封止し、さらにその積層体の外周部を熱収縮性樹脂6
で封止した。
【0037】使用した気液選択透過膜は日東電工(株)
製のミクロテックスNTF1026−NO1(商品名)
であり、該気液選択透過膜は、ポリテトラフルオロエチ
レンを素材とする多孔質膜からなり、その厚さが170
μmで、通気度(JIS P8117に規定される測定
法により測定された通気度)が0.2cc/cm2・s
ecであり、耐水度(JIS L 1092Aに規定さ
れる測定法により測定された耐水度)が2kg/cm2
であった。
【0038】また、上記ホットメルト接着剤5としては
実施例1と同様に無水マレイン酸置換変性ポリオレフィ
ンを主材とするものを用い、熱収縮性樹脂6としては実
施例1と同様にポリフッ化ビニリデンを主材とし、チュ
ーブ状に成形したものを使用した。
【0039】上記のように素電池を3個直列に接続した
素電池の積層体を5個並列に接続して前記実施例1と同
様にステンレス鋼製で図5に示す構造の角形容器10に
収容し、その開口部に可逆性ベント12を有する封口板
11を挿入し、封口板11の端部と角形容器10の開口
端部とをレーザー溶接して、角形容器10の開口部を密
閉し、図6に示す構造のニッケル水素積層形組電池を作
製した。
【0040】当然のことながら、上記ニッケル水素積層
形組電池の外形寸法は34mm×48mm×10.5m
mであり、このニッケル水素積層形組電池は、公称電圧
が3.6Vで、理論容量が1000mAhであり、20
℃、1Aで1.2時間充電後、100mAで充電したと
きの3.0V終止での放電容量は1010mAhであっ
て、単位体積当たりの放電容量は59mAh/ccであ
った。
【0041】比較例1 外径10.5mmで、高さ44.5mmの単4形の円筒
形電池を3個直列に接続して図9に示す組電池を作製し
た。この比較例1の組電池は、外形寸法が31.5mm
×44.5mm×10.5mmで、公称電圧が3.6V
であり、この比較例1の組電池を実施例1と同様に20
℃、1Aで1.2時間充電後、100mAで放電したと
きの3.0V終止での放電容量は480mAhであり、
単位体積当りの放電容量は33mAh/ccであって、
実施例1〜2の59mAhに比べて小さかった。
【0042】この単4形円筒形電池を3個直列に接続し
た比較例1の組電池は、図9に示す通りであるが、この
単4形円筒形電池30を直列に接続した比較例1の組電
池の放電容量が大きくならなかったのは、その平面図を
示す図9の(a)からもわかるように、素電池となる円
筒形電池30が円形をしている関係で、組電池にした場
合に無駄な体積が多くなることに基づいている。なお、
図9において、30aは円筒形電池30の正極端子を示
している。
【0043】比較例2 横断面が17mm×6.1mmの長方形状で、高さ4
8.0mmの角形電池を3個直列に接続して図10に示
す組電池を作製した。この比較例2の組電池は、外形寸
法が51.0mm×48mm×6.1mmで、公称電圧
が3.6Vであり、この比較例2の組電池についても、
実施例1と同様に20℃、1Aで1.2時間充電後、1
00mAで放電したときの3.0V終止での放電容量は
600mAhであり、単位体積当たりの放電容量は40
mAh/ccであって、実施例1〜2の59mAh/c
cに比べて小さかった。
【0044】この角形電池40を3個直列に接続した比
較例2の組電池は、図10に示す通りであるが、その平
面図を示す図10の(a)からもわかるように、組電池
にした際には、外形に凹凸がなく、円筒形電池を素電池
にしたときのような無駄な体積は生じないが、それにも
かかわらず、放電容量が大きくならなかったのは、素電
池となる個々の角形電池がそれぞれ可逆性ベントを有す
る封口板で角形容器の開口部を密閉しているので、素電
池の体積の割には発電要素の充填量が多くならなかった
からである。なお、図10において、40aは角形電池
40の正極端子を示している。
【0045】上記の実施例1〜2および比較例1〜2の
各組電池を100mAの電流で放電したときの放電特性
を図11に示す。また、上記実施例1〜2および比較例
1〜2の組電池を1Cで充電して、電圧降下が5mVと
なる点を完全充電とみなして充電を完了し、続いて1C
で放電して3.0Vで放電を停止する充放電を繰り返し
てサイクル特性を評価した。その結果を図12に示す。
【0046】図11〜12に示す結果から明らかなよう
に、実施例1〜2の組電池は、比較例1〜2の組電池と
体積が同じであるにもかかわらず、比較例1〜2の組電
池に比べて、容量が大きく、かつサイクル特性が優れて
いた。
【0047】特に実施例2の組電池のサイクル特性が優
れていたのは、素電池内で発生した酸素ガスや水素ガス
が気液選択透過膜を透過して、他の素電池に移動し、そ
こで負極に吸収される反応がスムーズに進行したことに
よるものと考えられる。
【0048】なお、上記実施例1〜2の組電池および比
較例2の組電池の安全性を1C過充電、1C過放電試験
によって調べたところ、実施例1〜2の組電池は、個々
の角形電池にベント機構を持たせた角形電池を素電池に
した比較例2の組電池と同等の安全性を有していた。
【0049】上記実施例では、素電池を積層する際に、
基体1のニッケル板の一方の面に負極2を形成し、他方
の面に正極3を形成したものを一部用いたが、負極2や
正極3を基体1の一方の面にのみ形成したものだけを積
層してもよい。
【0050】また、負極や正極の組成、結着剤の種類、
活物質含有スラリーの塗布方式は、その他の手法に容易
に変更が可能であり、例示したものに限定されることは
ない。さらに、素電池の外周部などの封止にあたって
も、ホットメルト接着剤や熱収縮性樹脂は例示のものに
限られることなく、例えば二液混合型接着剤などのよう
に他の種類のホットメルト接着剤や熱収縮性樹脂を使用
することができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、高容
量で、かつ低コストのニッケル水素積層形組電池を提供
することができた。また、本発明のニッケル水素積層形
組電池は、サイクル特性も優れていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のニッケル水素積層形組電池に使用され
る負極とその基体の一例を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明のニッケル水素積層形組電池に使用され
る正極とその基体の一例を模式的に示す断面図である。
【図3】本発明のニッケル水素積層形組電池に使用され
る基体の一方の面に負極を形成し、他方の面に正極を形
成した電極体の一例を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明の実施例1のニッケル水素積層形組電池
における素電池を積層し、外周部をホットメルト接着剤
で封止し、さらにその外周部を熱収縮性樹脂で封止した
状態を模式的に示す断面図である。
【図5】本発明のニッケル水素積層形組電池に使用され
る角形容器の一例を示すもので、図5の(a)はその平
面図で、図5の(b)はその縦断面図である。
【図6】本発明のニッケル水素積層形組電池の一例を模
式的に示す正面図である。
【図7】本発明のニッケル水素積層形組電池に使用され
る可逆性ベントの一例を拡大して模式的に示す断面図で
ある。
【図8】本発明の実施例2のニッケル水素積層形組電池
における素電池を積層し、外周部を気液選択透過膜とホ
ットメルト接着剤で封止し、さらにその外周部を熱収縮
性樹脂で封止した状態を模式的に示す断面図である。
【図9】円筒形電池を3個直列に接続した比較例1の組
電池を模式的に示すもので、図9の(a)はその平面図
で、図9の(b)はその正面図である。
【図10】角形電池を3個直列に接続した比較例2の組
電池を模式的に示すもので、図10の(a)はその平面
図で、図10の(b)はその正面図である。
【図11】実施例1〜2および比較例1〜2の組電池の
放電特性を示す図である。
【図12】実施例1〜2および比較例1〜2の組電池の
サイクル特性を示す図である。
【符号の説明】
1 基体 2 負極 3 正極 4 セパレータ 5 ホットメルト接着剤 6 熱収縮性樹脂 7 素電池の積層体 8 積層電池群 10 角形容器 11 封口板 12 可逆性ベント 20 気液選択透過膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸化ニッケルを主体とする正極と水素
    吸蔵合金を主体とする負極と高分子不織布からなるセパ
    レータとアルカリ水溶液からなる電解液を有する素電池
    を複数個直列に接続したニッケル水素系組電池であっ
    て、上記素電池は複数個積層され、その素電池の積層体
    が金属製の角形容器に収納され、その角形容器の開口部
    が可逆性ベントを有する封口板で密閉されていることを
    特徴とするニッケル水素積層形組電池。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の素電池の積層体からなる
    単位積層電池が複数個並列または直列に接続され、その
    単位積層電池を複数個並列または直列に接続して構成し
    た積層電池群が金属製の角形容器に収容され、その角形
    容器の開口部が可逆性ベントを有する封口板で密閉され
    ていることを特徴とするニッケル水素積層形組電池。
  3. 【請求項3】 上記素電池または素電池の積層体の外周
    部がホットメルト接着剤または熱収縮性樹脂により封止
    されていることを特徴とする請求項1または2記載のニ
    ッケル水素積層形組電池。
  4. 【請求項4】 上記素電池または素電池の積層体の外周
    部の一部または全部が気液選択透過膜で封止されている
    ことを特徴とする請求項1または2記載のニッケル水素
    積層形組電池。
  5. 【請求項5】 上記気液選択透過膜の通気度がJIS
    P 8117に規定される測定法により測定された値で
    0.2cc/cm2 ・sec〜7cc/cm2 ・sec
    であり、耐水度がJIS L 1092Aに記載される
    測定法により測定された値で0.02kg/cm2 〜2
    kg/cm2 であることを特徴とする請求項4記載のニ
    ッケル水素積層形組電池。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003178796A (ja) * 2001-10-01 2003-06-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 密閉型アルカリ蓄電池
JP2005506658A (ja) * 2001-10-09 2005-03-03 エレクトラスター,エルエルシー ニッケル水素バッテリ

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JP4507487B2 (ja) * 2001-10-01 2010-07-21 パナソニック株式会社 密閉型アルカリ蓄電池
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