JP4003845B2 - 電気二重層キャパシタと電池とのハイブリッド素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気二重層キャパシタと電池とからなるハイブリッド素子に関し、さらに詳しくは、パルス放電特性、特に低温でのパルス放電特性が良好な電源として使用できるハイブリッド素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の携帯電子機器の進歩にしたがって、電池に要求される特性が厳しくなりつつある。例えば、電池を使用する機器が小型化し、それに伴って電池も小型化が求められる。一方、機器の多機能化、デジタル化に伴い、電流値の上昇や大電流パルス的な使われ方が多くなりつつある。
【0003】
これまでは、マンガン乾電池やアルカリ乾電池などの一次電池の高容量化、負荷特性の改良などで対処してきたり、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル−水素吸蔵合金電池、リチウムイオン二次電池、リチウムポリマー二次電池などの高性能二次電池を開発することによって対処してきた。
【0004】
一方、主電源とは別にメモリーをバックアップする目的で使用されるキャパシタの高容量化も検討されており、電気二重層キャパシタがセラミックコンデンサー、アルミ電解コンデンサー、タンタル電解コンデンサーなどに比べて高容量であることから、電気二重層キャパシタをバックアップ電源として用いたものが実用化されつつある。さらに、この電気二重層キャパシタを大型化してパワーキャパシタとして電気自動車の瞬間的な出力の補助電源として用いる試みもなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
電池の小型化、高性能化が要求されているが、高容量と高出力とは一般に相反する性能であり、両立させることはむつかしい。例えば、ニッケル−水素吸蔵合金電池、ニッケル−カドミウム電池などのアルカリ水溶液を電解液とするアルカリ二次電池は、電解液の抵抗が低いため、高出力は容易に得られるが、高エネルギー密度は得られにくく、高容量とはいいがたい。
【0006】
一方、最近のリチウム二次電池、例えば、リチウムイオン二次電池やポリマー電解質を用いたリチウムポリマー二次電池などは、エネルギーを多く蓄積できるので、高エネルギー密度にすることができるが、電解液の抵抗が高いために瞬間的に高出力を出すのが困難である。特に−10℃や−20℃の低温でも充分な特性が要求される携帯電話などでは充分な特性を発揮できない。そこで、この特性を改善するため、低沸点の有機溶媒を添加して電解液の粘度を低下させることが行われているが、低沸点溶媒の添加により高温時に電池内圧が上昇して、安全性に欠けることになる。
【0007】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解消し、二次電池、特にリチウムイオン二次電池、リチウムポリマー二次電池などのリチウム二次電池のパルス放電特性、特に低温でのパルス放電特性を向上させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、円筒形電池の外径(X)に対して厚みが0.0025X〜0.15Xのシート状の電気二重層キャパシタを、前記円筒形電池の外周部に密着させて貼り付けて円筒形状のハイブリッド素子として一体化するか、または角形電池の厚み(Y)に対して厚みが0.07Y〜0.3Yのシート状の電気二重層キャパシタを、前記角形電池の厚み方向に一体化するように取り付けて角形形状のハイブリッド素子として一体化し、パルス放電特性、特に低温でのパルス放電特性を向上させることにより、上記課題を解決した。
【0009】
すなわち、リチウム二次電池のような内部抵抗の高い電池では、パルス放電時間を考慮して電気二重層キャパシタの容量を設定することにより、負荷の平準化が容易になるものと考えられる。
【0010】
【発明の実施の形態】
上記のように電池と組み合わせることによってハイブリッド素子を構成する電気二重層キャパシタは、電池と一体化するため、シート状であることが好ましく、円筒形電池に対しては、その外周部に密着して貼り付けられるように、フレキシブルなものが好ましい。また、電池が円筒形電池の場合、効果的な負荷特性の向上を得るためには、電気二重層キャパシタの厚みは電池の外径(X)に対して0.0025X〜0.15Xの範囲内にあることが好ましい。すなわち、電気二重層キャパシタの厚みが電池の外径(X)に対して0.0025X〜0.15Xの範囲内にあるときは、電池の外径を大幅に変更することなく、同一形状を保ちながら、適切な容量の電気二重層キャパシタを取り付けることができるので効果的なパルス放電特性の向上が得られるが、電気二重層キャパシタの厚みが上記範囲より薄くなると、電気二重層キャパシタの容量が不充分になったり、封止構造の信頼性が低下するおそれがあり、また、電気二重層キャパシタの厚みが上記範囲より厚くなると、全体の体積が大きくなりすぎ、パルス放電特性は向上するものの、体積の割りには電気容量が小さくなってしまうおそれがある。さらに、電気二重層キャパシタの集電体が金属板であって、片方の封止用構造体を兼ねている場合は、電池の外壁と直接接触することによって構造が簡略化でき、体積の有効利用もできるので好ましい。
【0011】
電池が角形電池の場合は、フレキシブル特性は特に要求されないが、薄く広い面積となる方が好ましく、上記と同様にシート状であることが好ましい。また、適切なパルス放電特性の向上を得るためには、電気二重層キャパシタの厚みは電池の厚み(Y)に対して0.07Y〜0.3Yの範囲にあることが好ましい。すなわち、電気二重層キャパシタの厚みが電池の厚み(Y)に対して0.07Y〜0.3Yの範囲内にあるときは、電池の厚みを大幅に変更することなく、同一形状を保ちながら、適切な容量の電気二重層キャパシタを取り付けることができるので効果的なパルス放電特性の向上が得られるが、電気二重層キャパシタの厚みが上記範囲より薄くなると、電気二重層キャパシタの容量が不充分になったり、封止構造の信頼性が低下するおそれがあり、また、電気二重層キャパシタの厚みが上記範囲より厚くなると、全体の体積が大きくなりすぎ、パルス放電特性は向上するものの、体積の割りには電気容量が小さくなってしまうおそれがある。
【0012】
【実施例】
つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例に限定されるものではない。
【0013】
実施例1
厚さ0.25mmで外形寸法が32mm×46mmの長方形状のアルミニウム板を2枚用い、それらを外装材として、図1に示す電気二重層キャパシタを作製した。
【0014】
正極11は、厚みが0.3mmで、外形寸法が28mm×42mmの長方形状の活性炭繊維で構成され、負極12も、厚みが0.3mmで、外形寸法が28mm×42mmの長方形状の活性炭繊維で構成されている。セパレータ13は、ポリプロピレン不織布からなり、上記正極1と負極2との間に配置されている。
【0015】
電解液はプロピレンカーボネートに4−エチルアンモニウム・トリフルオロボレート(Et4 N・BF4 )を1mol/l溶解させたものからなり、この電解液も含め、前記正極11、負極12、セパレータ13などは正極用集電板14、負極用集電板15およびフレーム16で囲まれた空間内に収容され、それらの接合面は接着剤で密閉され、電解液が外部に漏出しないようにされている。
【0016】
正極用集電板14、負極用集電板15とも、前記のように厚さ0.25mmのアルミニウム板からなり、フレーム16はポリエチレンテレフタレート製で、この電気二重層キャパシタの全体の厚みは1.4mmである。
【0017】
一方、電池としては、厚みが8mmで外形寸法が34mm×48mmの角形リチウムイオン二次電池を用い、電気二重層キャパシタ1の正極用集電板14と電池2の正極端子とをニッケル製のリード体3で接続し、端子部分を除いて、ポリ塩化ビニル製の外装材4で被覆して、図2に示すハイブリッド素子を作製した。
【0018】
上記電池2は、開路電圧が3.6Vで、理論電気容量が850mAhであり、正極にはリチウムコバルト酸化物を活物質として用い、負極には人造黒鉛を活物質として用いた公知構成の角形リチウムイオン二次電池であり、この電池2の厚み(Y)は8mmであることから、上記電気二重層キャパシタ1の厚み(1.4mm)は電池2の厚み(Y=8mm)に対して0.07Y〜0.3Y(0.56mm〜2.4mm)の範囲内にある。また、この図2には示していないが、電気二重層キャパシタ1の負極用集電板15と電池2の負極端子を構成する電池ケースとはニッケル製のリード体で接続されている。このハイブリッド素子を完全に充電してから電源とし、後記の比較例1に示す電池を比較用電源として、その後に示すように、携帯電話モードでのパルス放電特性を調べた。
【0019】
比較例1
実施例1で用いた角形リチウムイオン二次電池と同様の開路電圧が3.6Vで、理論電気容量が850mAhの角形リチウムイオン二次電池のみを用いて、上記実施例1のハイブリッド素子に対する比較用電源として、携帯電話モードでのパルス放電特性を調べた。
【0020】
すなわち、上記実施例1のハイブリッド素子および比較例1の電池をそれぞれ電源として用い、−10℃で携帯電話モード(1.5Aで0.5msecと0.1Aで4.0msecの繰り返し)の負荷で放電して、図3に示すパルス放電特性を得た。
【0021】
図3に示すように、パルス負荷の最低電圧が2.75Vになったところを放電終止とすると、実施例1のハイブリッド素子を電源とする場合は放電時間が75分であって、携帯電話に使用した時に75分間作動できるのに対し、比較例1の電池のみを電源とする場合は、放電時間が58分であって、携帯電話に使用した時に58分しか作動できないことがわかる。
【0022】
実施例2
厚さ0.1mmで外形寸法が50mm×55mmのアルミニウム板の一方の面にホットメルト接着剤を部分的にラミネートした外装材を用い、正極、負極などの内容物部分の寸法が40mm×45mmの電気二重層キャパシタを作製した。この電気二重層キャパシタの正極、負極、セパレータ、電解液などの材質面での構成は前記実施例1の場合と同様であり、上記ホットメルト接着剤は変性ポリオレフィン系で薄いシート状に形成されたものを枠状に打ち抜いて使用した。
【0023】
電気二重層キャパシタは、図4に示す通りであり、正極11と負極12との間にはセパレータ13が配置し、前記の基板となったアルミニウム板が負極用集電板15となっていて、正極11の一方の端部からリード体17が引き出され、内容物全体をアルミニウムとプラスチックとのラミネートフィルムからなる外装材18が覆っている。
【0024】
この電気二重層キャパシタ1は、封止部材として実施例1のようなフレームを用いず、ホットメルト接着剤を用いて封止部分を薄く形成しているので、全体の厚みが1.2mmのシート状でフレキシブルであった。
【0025】
このシート状の電気二重層キャパシタを14650形(外径14mm、高さ65mmの円筒形)リチウムイオン二次電池の外周部に巻き付け、かつリード体の接続を行って、図5に示すハイブリッド素子を作製した。上記電気二重層キャパシタのリチウムイオン二次電池の外周部への巻き付けは、電気二重層キャパシタ1の負極用集電体15のフリーの面が電池2の外周壁に直接接触するように行った。電池2の外径(X)は14mmであり、上記電気二重層キャパシタ1の厚み(1.2mm)は電池2の外径(X=14mm)に対して0.0025X〜0.15X(0.035mm〜2.1mm)の範囲内に入っている。
【0026】
図5に示すハイブリッド素子について説明すると、1は電気二重層キャパシタであり、この電気二重層キャパシタ1を電池2の外周部に巻き付けることによってハイブリッド素子が形成されている。このハイブリッド素子中、まず、電池2について詳しく説明すると、正極21はリチウムコバルト酸化物を活物質とし、負極22は人造黒鉛を活物質としていて、これらの正極21と負極22は微孔性ポリプロピレンフィルムからなるセパレータ23を介して渦巻状に巻回され、渦巻状電極体として電池ケース25に挿入されている。ただし、上記渦巻状電極体の挿入に先立って、電池ケース25内には、その底部にポリテトラフルオロエチレンシートからなる絶縁体26が配置され、また電池ケース25の内周面にそってもポリテトラフルオロエチレンからなる絶縁体27が配置されている。そして、この電池ケース25内にはエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの体積比1:1の混合溶媒にLiPF6 を1mol/l溶解してなる電解液24が注入されている。
【0027】
上記電池ケース25はステンレス鋼製で、負極端子を兼ねていて、封口板28はステンレス鋼製で、その中央部にはガス通気孔28aが設けられ、環状ガスケット29はポリプロピレン製で、電池ケース25の開口部に配置され、可撓性薄板30はチタン製で、熱変形部材31はポリプロピレン製である。そして、圧延鋼製の端子板32には切刃32aとガス排出孔32bとが設けられていて、電池内部にガスが発生して電池の内部圧力が上昇し、その内圧上昇によって可撓性薄板30が変形したときに、上記切刃32aによって可撓性薄板30を破壊し、電池内部のガスを上記ガス排出孔32bから電池外部に排出して、電池の高圧下での破壊が防止できるように設計されている。そして、電池ケース25と封口板28との間には環状の絶縁パッキング33が配置され、正極21と封口板28とはアルミニウム製のリード体34によって電気的に接続され、負極22と電池ケース25との間はリード体35によって電気的に接続されている。
【0028】
電気二重層キャパシタ1は上記電池2の外周部に巻き付けられ、それによってハイブリッド素子が形成されているが、この図5では電気二重層キャパシタ1の内部構成の詳細は示さず、その全体をAで示している。ただし、外装部分については必要な部材を示しており、その負極用集電板15は電池2の電池ケース25の外周壁に直接接触し、この負極用集電板15と外装材18とはその周縁部において、ホットメルト接着剤19によって接着され、電気二重層キャパシタ1の内部を密閉構造にしている。そして、電気二重層キャパシタ1の正極11にその一端を接続したリード体17(図4参照)の他端は電池2の正極端子となる端子板32の頭部に接続され、それと負極用集電板15が電池2の負極端子を構成する電池ケース25の外周壁に直接接触することとによって、電気二重層キャパシタ1と電池2とが電気的に接続できるようになっている。上記リード体17の一端は電気二重層キャパシタ1の内部に達して正極11と接続しているが、この図5では電気二重層キャパシタの内部構成を詳細に示していないこともあって、リード体17の図示は封止用のホットメルト接着剤19のところまでしかしていない。
【0029】
上記ハイブリッド素子を完全に充電してから電源とし、後記の比較例2に示す電池を比較用電源として、その後に示すように、携帯電話モードでのパルス放電特性を調べた。
【0030】
比較例2
実施例2で用いた14650形リチウムイオン二次電池と同様のリチウムイオン二次電池のみを用いて、上記実施例2のハイブリッド素子に対する比較用電源として、携帯電話モードでのパルス放電特性を調べた。
【0031】
すなわち、上記実施例2のハイブリッド素子および比較例2の電池をそれぞれ電源として用い、実施例1と同様に、−10℃で携帯電話モード(1.5Aで0.5msecと0.1Aで4.0msecの繰り返し)の負荷で放電して、図6に示すパルス放電特性を得た。
【0032】
図6に示すように、パルス負荷の最低電圧が2.75Vになったところを放電終止とすると、実施例2のハイブリッド素子を電源とする場合は放電時間が60分であって、携帯電話に使用した時に60分間作動できるのに対し、比較例2の電池のみを電源とする場合は、放電時間が40分であって、携帯電話使用した時に40分しか作動できないことがわかる。
【0033】
実施例3
実施例2で用いた図4に示す電気二重層キャパシタと同様の電気二重層キャパシタをER17/50形(外径17mm、高さ50mmの円筒形)塩化チオニル−リチウム電池に巻き付けて図7および図8に示すハイブリッド素子を作製した。上記電池2の外径(X)は17mmであり、電気二重層キャパシタ1の厚みは前記実施例2の場合と同様に1.2mmなので、この電気二重層キャパシタ1の厚み(1.2mm)は電池2の外径(X=17mm)に対して0.0025X〜0.15X(0.0425mm〜2.55mm)の範囲内に入っている。
【0034】
図7に示すハイブリッド素子について説明すると、ハイブリッド素子は電気二重層キャパシタ1を電池2の外周部に巻き付けることによって作製されているが、電気二重層キャパシタ1の構成は実施例2の場合と同様であるので、その説明を省略し、電池2について詳しく説明すると、正極41は炭素多孔質成形体からなり、負極42はリチウムで構成され、負極42の一方の面はガラス繊維不織布からなるセパレータ43を介して正極41と対峙し、負極42の他方の面は電池ケース45の内周面に密着されている。
【0035】
電解液44は塩化チオニルに四塩化アルミニウムリチウムを1.2mol/l溶解させたものからなり、上記電解液溶媒を構成する塩化チオニルが正極活物質を兼ねている。正極集電体46はステンレス鋼で、その下端部は釘状にとがっていて、正極41内に挿入され、上端部は電池蓋47に設けられた金属パイプと溶接されて正極端子50を構成している。
【0036】
電池蓋47はいわゆるハーメチックシール構造を持つもので、環状でステンレス鋼製のボディ部48の内周側にガラス層49が絶縁層として形成され、そのガラス層49の内周側に電池組立時に電解液注入口として使用された金属パイプが設けられ、その金属パイプに正極集電体46の上端部が挿入され、その状態で金属パイプと正極集電体46の上端部が溶接されて正極端子50を構成し、ボディ部48の外周部は電池ケース45の開口端部の内周部と溶接され、電池内部を密閉構造にしている。そして、電池ケース45の底部内面上には底部絶縁材51が配設され、正極41の上部には上部絶縁材52が配設され、電池蓋47のボディ48とガラス層49の上部には絶縁用の樹脂層53が形成されている。そして、電気二重層キャパシタ1の正極11にその一端を接続したリード体17の他端が電池2の正極端子50に接続され、それと電気二重層キャパシタ1の負極用集電板15が電池2の負極端子を構成する電池ケース45の外周壁に直接接触していることとによって、電気二重層キャパシタ1と電池2とが電気的に接続されている。上記リード体17の一端は電気二重層キャパシタ1の内部に達して正極11と接続しているが、この図7でも電気二重層キャパシタの内部構成を詳細に示していないこともあって、図5の場合と同様に、リード体17の図示は封止用のホットメルト接着剤19のところまでしかしていない。
【0037】
上記ハイブリッド素子を電源とし、後記の比較例3に示す電池を比較用電源として、その後に示すように、部分放電後に60℃で長期間貯蔵した後、定抵抗で放電して放電特性を調べた。
【0038】
比較例3
実施例3で用いたER17/50形塩化チオニル−リチウム電池と同様の塩化チオニル−リチウム電池のみを用いて、上記実施例3のハイブリッド素子に対する比較用電源として、上記実施例3と同様に放電して放電特性を調べた。
【0039】
すなわち、上記実施例3のハイブリッド素子および比較例3の電池をそれぞれ電源として用い、30%部分放電後、60℃で12日間貯蔵した後、220Ωの定抵抗で放電して、図9に示す放電特性を得た。
【0040】
図9に示すように、実施例3は、比較例3に比べて、放電開始時の電圧降下が少なく、部分放電後に長期間貯蔵した時の放電特性を改善することができ、パルス負荷的な使い方に対しても効果のあることがわかった。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電気二重層キャパシタと電池をハイブリッド素子とすることにより、パルス放電特性、特に低温におけるパルス放電特性の良好な電源とすることができた。また、それぞれを一体化したことによって取扱いが容易になるという利点もあった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いる電気二重層キャパシタを部分的に切欠いて示す概略斜視図である。
【図2】実施例1のハイブリッド素子を部分的に切欠いて示す概略斜視図である。
【図3】実施例1のハイブリッド素子と、その作製にあたって使用した角形リチウムイオン二次電池と同様の構成からなる比較例1の角形リチウムイオン二次電池のパルス放電特性を示す図である。
【図4】実施例2で用いる電気二重層キャパシタを部分的に切欠いて示す概略斜視図である。
【図5】実施例2のハイブリッド素子を示す概略断面図である。
【図6】実施例2のハイブリッド素子と、その作製にあたって使用した14650形リチウムイオン二次電池と同様の構成からなる比較例2の14650形リチウムイオン二次電池のパルス放電特性を示す図である。
【図7】実施例3のハイブリッド素子を示す概略断面図である。
【図8】実施例3のハイブリッド素子を部分的に切欠いて示す概略斜視図である。
【図9】実施例3のハイブリッド素子と、その作製にあたって使用したER17/50形塩化チオニル−リチウム電池と同様の構成からなる比較例3のER17/50形塩化チオニル−リチウム電池の放電特性を示す図である。
【符号の説明】
1 電気二重層キャパシタ
2 電池
3 リード体
4 外装材
Claims (6)
- シート状の電気二重層キャパシタが、円筒形電池の外周部に密着して貼り付けられ、円筒形状に形成された電気二重層キャパシタと電池とのハイブリッド素子であって、電気二重層キャパシタの厚みが、円筒形電池の外径(X)に対して、0.0025X〜0.15Xであることを特徴とする電気二重層キャパシタと電池とのハイブリッド素子。
- シート状の電気二重層キャパシタが、角形電池の厚み方向に一体化するように取り付けられ、角形形状に形成された電気二重層キャパシタと電池とのハイブリッド素子であって、電気二重層キャパシタの厚みが、角形電池の厚み(Y)に対して、0.07Y〜0.3Yであることを特徴とする電気二重層キャパシタと電池とのハイブリッド素子。
- 電池が、リチウムイオン二次電池であることを特徴とする請求項1または2記載の電気二重層キャパシタと電池とのハイブリッド素子。
- 電池が、リチウムポリマー二次電池であることを特徴とする請求項1または2記載の電気二重層キャパシタと電池とのハイブリッド素子。
- 電池が、塩化チオニル−リチウム電池であることを特徴とする請求項1または2記載の電気二重層キャパシタと電池とのハイブリッド素子。
- 電気二重層キャパシタの片面が集電板を兼ねており、該片面が電池の外壁と直接接触して電気的な接続を行っていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電気二重層キャパシタと電池とのハイブリッド素子。
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