JP2003122991A - 移動販売システム及びその方法並びにその処理が記載されたプログラム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用者が直接に商品を手に取り確認でき、利
用者の必要に応じて移動店舗が家まで移動して、商品を
売る側が移動店舗の販売ルートを事前に得ることが可能
な移動販売システムを提供する。 【解決手段】 本発明の移動販売システムは、現在位置
を検出する位置検出手段を搭載した移動店舗2と、任意
の形状のエリアに、地図平面空間を分割して記憶する地
図サーバ9と、移動店舗2毎に、取り扱う商品の商品情報
を記憶し、ユーザ毎に、ユーザ識別番号，ユーザの住
所，氏名，年齢，購入希望の購入商品情報，商品情報の
配信希望の配信希望エリアを含むユーザ情報を格納する
情報登録部11と、現在位置情報に基づき移動店舗2の存
在するエリアを検出する位置検出サーバ10と、検出され
たエリアが配信希望エリアであるユーザのユーザ端末13
に、購入商品情報に基づき、商品情報を配信する商品販
売サーバ8とが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータシス
テムを用いたコンテンツ配信システムに関し、特に、移
動店舗が地図平面空間の分割されたエリアを通過すると
き、このエリアを商品情報の配信を希望しているユーザ
のユーザ端末に対して、この商品情報を、対応するユー
ザ端末へ配信する移動販売システムに係わるものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来より商店などが近辺に住む利用者を
対象とした商品の広告を行う手段として、張り紙や看
板，ビラ等の印刷物に広告内容や地図，電話番号などを
掲載して当該商店等の広告を行うことは知られている。
しかしながら、印刷物を用いて広告を行う方法では、広
告印刷物を利用者が閲覧する機会は、この広告印刷物が
存在する場所でのみしか存在しなかった。

【０００３】従って、印刷物を用いて広告を行う方法に
は、広告の情報提供者、例えば商店の経営者が広告対象
となる商店の周辺にいる利用者に対して、商品を販売す
るために広く広告を行う手段となり得ない欠点がある。
また、印刷物を用いて広告を行う方法では、広告の閲覧
率を向上させるため、この広告の印刷物を利用者の多い
場所に掲示する必要があるが、商店の販売する商品の広
告の内容に即した場所に掲示できない場合、利用者に対
して効果的な広告が行えないという欠点がある。

【０００４】このため、いずれの利用者に対しても、広
く広告の意味を有する様に、インターネット上に、電子
ショップ等が集まる仮想的な電子モールを作成し、ここ
に電子ショップとして商店を開設して、商品の紹介を地
域及びジャンル毎にまとめて、インターネット上で公開
することが行われている。ここで、ユーザは、ネットワ
ーク（モバイルコンピュータが接続可能なネットワーク
であり、公衆回線及びインターネットを含む）経由で、
上記電子ショップから商品を購入する。そして、ユーザ
は、宅配便などで商品を受け取り、料金の支払いを商品
と引き換え，銀行振り込み，または口座振替で行ってい
る。

【０００５】また、他の形態として、店舗を移動させ、
消費者の必要とする商品を、購入する消費者の近傍へ運
び、販売する方法もある。この商店が移動して商品を販
売する移動店舗の形態では、現在移動店舗がどの当たり
にいるかと、何を販売しているかとを、拡声器等からの
音声及び音楽を利用して、周辺の住民に通知する必要が
ある。そして、広告を兼ねる上記通知を受けることによ
り、移動店舗近傍の住民が、この移動店舗までいき、必
要な商品の購入を行う。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のインターネットを用いた販売システムには、商
品が実際にあるわけではない、バーチャルな取引である
ので、購買した商品が後から宅配便などで送られてくる
ために、利用者が直接に商品を手に取ったりして、購買
する商品の確認を直接行えないという欠点がある。ま
た、従来の移動店舗の形態には、購買者が移動店舗のい
る場所まで出かけていく必要があり、このときに、移動
店舗が移動中であれば、利用者が追いかけて停止させて
商品を購買するため、捕まえられない場合には、必要な
商品が買えなくなるという問題がある。

【０００７】さらに、従来の移動店舗の形態には、商品
の商品分野と、移動店舗が近傍にきているという位置情
報とを、拡声器にて通知して移動するため、拡声器の音
を聞き間違えて、買う必要のない商品を扱う移動店舗に
出かけてしまう欠点がある。加えて、従来の移動店舗の
形態には、利用者がいずれの商品を買うか否かが判らず
に、移動店舗で移動して商品を販売するため、商品を売
る側からみると、移動ルートが判らないと、移動販売の
効率が悪いという問題がある。

【０００８】本発明はこのような背景の下になされたも
ので、利用者が直接に商品を手に取り確認でき、利用者
の必要に応じて移動店舗が家まで移動して、商品を売る
側が移動店舗の販売ルートを事前に得ることが可能な移
動販売システムを提供する事にある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の移動販売システ
ムは、複数の商品を積み、通信手段及び現在位置を検出
する位置検出手段（位置検出器１）搭載した複数の移動
店舗（移動店舗２）と、任意の形状の複数のエリアに、
地図平面空間を分割して記憶する地図分割部（地図サー
バ９）と、前記移動店舗毎に、取り扱う商品の商品情報
を記憶した商品情報記憶部（情報登録部１１）と、ユー
ザ毎に、ユーザ識別番号，ユーザの住所，氏名，年齢，
購入を希望する購入商品情報，商品情報の配信を希望す
る配信希望エリアを含むユーザ情報を格納するユーザ情
報記憶部（情報登録部１１）と、前記位置検出手段から
の現在位置情報に基づき前記移動店舗の存在するエリア
を検出する店舗位置検出手段（位置検出サーバ１０）
と、検出されたエリアが配信希望エリアであるユーザの
ユーザ端末（ユーザ端末１３）に、前記購入商品情報に
基づき、前記商品情報を配信する商品販売部（商品販売
サーバ８）と、外部との通信処理及び上記各部の制御を
行うサーバとが設けられた情報センタ（サービスセンタ
Ｃ）とを有し、前記移動店舗と，前記ユーザ端末と，前
記サーバとが通信回線（通信網６，インターネットＩ）
で接続されていることを特徴とする。

【００１０】本発明の移動販売システムは、前記商品販
売部が、前記移動店舗が配信希望エリアに位置し、か
つ、この移動店舗の搭載する商品が購入商品情報に対応
する商品であることを検出すると、この商品の商品情報
を、対応するユーザ端末へ配信することを特徴とする。
本発明の移動販売システムは、前記商品販売部が、購入
を希望する商品情報及びユーザ識別番号を含む、ユーザ
端末からの購入要求情報に基づき、ユーザ情報記憶部か
ら抽出したこのユーザの住所を、前記配信希望エリアに
位置する前記移動店舗に通知することを特徴とする。

【００１１】本発明の移動販売システムは、前記商品情
報が、前記各移動店舗に積まれた商品の商品分野を示す
ことを特徴とする。本発明の移動販売システムは、前記
商品販売部が、ユーザの購入した商品の価格を、所定の
期間毎に積算し、前記ユーザ情報記憶部にユーザ識別番
号に対応させて格納することを特徴とする。

【００１２】本発明の移動販売方法は、地図平面空間が
分割され、任意の形状の複数のエリアとして記憶される
地図分割過程と、取り扱う商品の商品情報が、複数の移
動店舗毎に記憶される商品情報記憶過程と、ユーザ毎
に、ユーザ識別番号，ユーザの住所，氏名，年齢，購入
を希望する購入商品情報，商品情報の配信を希望する配
信希望エリアを含むユーザ情報が格納されるユーザ情報
記憶過程と、前記移動店舗からの現在位置情報に基づ
き、この移動店舗の存在するエリアを検出する店舗位置
検出過程と、検出されたエリアが配信希望エリアである
ユーザのユーザ端末に、前記購入商品情報に基づき、前
記商品情報が配信される商品販売過程とを有することを
特徴とする。

【００１３】本発明の移動販売方法は、前記商品販売過
程において、前記移動店舗が配信希望エリアに位置し、
かつ、この移動店舗の搭載する商品が購入商品情報に対
応する商品であることが検出されると、この商品の商品
情報が、対応するユーザ端末へ配信されることを特徴と
する。

【００１４】本発明の移動販売方法は、前記商品販売過
程において、購入を希望する商品情報及びユーザ識別番
号を含む、ユーザ端末からの購入要求情報に基づき、ユ
ーザ情報記憶部からユーザの住所を抽出し、この抽出さ
れた住所が、前記配信希望エリアに位置する前記移動店
舗に通知されることを特徴とする。

【００１５】本発明の移動販売方法は、前記商品販売過
程において、ユーザの購入した商品の価格を、所定の期
間毎に積算し、積算された金額が前記ユーザ情報記憶部
にユーザ識別番号に対応させて格納されることを特徴と
する。

【００１６】本発明の移動販売プログラムは、上記移動
販売システムを動作させ、移動販売を行うプログラムで
あり、地図平面空間が分割され、任意の形状の複数のエ
リアとして記憶される地図分割処理と、取り扱う商品の
商品情報が、複数の移動店舗毎に記憶される商品情報記
憶処理と、ユーザ毎に、ユーザ識別番号，ユーザの住
所，氏名，年齢，購入を希望する購入商品情報，商品情
報の配信を希望する配信希望エリアを含むユーザ情報が
格納されるユーザ情報記憶処理と、前記移動店舗からの
現在位置情報に基づき、この移動店舗の存在するエリア
を検出する店舗位置検出処理と、検出されたエリアが配
信希望エリアであるユーザのユーザ端末に、前記購入商
品情報に基づき、前記商品情報が配信される商品販売処
理とを有することを特徴とする。

【００１７】本発明の移動販売プログラムを記録したコ
ンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記移動販売シ
ステムを動作させ、移動販売を行うプログラムを記録し
たコンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、地図平
面空間が分割され、任意の形状の複数のエリアとして記
憶される地図分割処理と、取り扱う商品の商品情報が、
複数の移動店舗毎に記憶される商品情報記憶処理と、ユ
ーザ毎に、ユーザ識別番号，ユーザの住所，氏名，年
齢，購入を希望する購入商品情報，商品情報の配信を希
望する配信希望エリアを含むユーザ情報が格納されるユ
ーザ情報記憶処理と、前記移動店舗からの現在位置情報
に基づき、この移動店舗の存在するエリアを検出する店
舗位置検出処理と、検出されたエリアが配信希望エリア
であるユーザのユーザ端末に、前記購入商品情報に基づ
き、前記商品情報が配信される商品販売処理とを有する
ことを特徴とする。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。図１は本発明の一実施形態に
よる移動販売システムの概略構成を示すエリア図であ
る。この図において、位置検出装置１は、例えばＧＰＳ
（Global Positioning System:全地球測位システム）で
あり、移動店舗（例えば、車）２の現在位置を検出し
て、現在位置情報として移動端末（ここでは車載端末）
３に出力する。

【００１９】移動端末３は、表示部３Ａと処理部３Ｂと
からなり、入力される上記現在位置情報を通信端末４を
介して対応する無線基地局５へ送信する。処理部３Ｂ
は、ＣＰＵ及びメモリ等から構成され（またブラウザが
搭載されており）、無線基地局５を介して受信するサー
ビスセンタＣから通知されるテキスト及び画像のデータ
を、表示部３Ａに表示する。通信端末４は、例えば携帯
電話や携帯電話通信カードであり、無線基地局５との間
において、無線データ通信により種々のデータの送受信
を行う。

【００２０】無線基地局５は、通信網６を介してサービ
スセンタＣの通信サーバ７と移動端末３との回線を接続
する。ここで、通信網６は、有線通信網及び無線通信網
（専用回線／公衆回線）で構成されている。また、通信
サーバ７は、サービスセンタＣに設けられ、ルータ１２
を介して、インターネットＩに接続されている。このイ
ンターネットＩには、移動店舗２の顧客となる複数の利
用者のユーザ端末１３が接続されている。ユーザ端末１
３は、パーソナルコンピュータやサーバ等であり、ブラ
ウザが搭載されており、インターネットＩを介して配信
されるコンテンツ（商品情報など）の画像データを、表
示画面に表示する。サービスセンタＣにおいては、内部
のネットワークにより、通信サーバ７が情報提供サーバ
８，地図サーバ９，位置検出サーバ１０，情報登録部１
１各々に対して相互に接続されている。

【００２１】次に、サービスセンタＣの各構成要素につ
いて、詳細に説明する。サービスセンタＣ内に、インタ
ーネットＩを介して、ユーザ端末１３との間において、
データの送受信を行う通信サーバ７が設けられており、
ユーザ端末１３及び通信端末４とのデータの送受信を行
う。地図サーバ９は、所定の地区の地図平面空間を、任
意の大きさのメッシュにより複数のエリアに分割し、地
図を図２の示すような複数のエリアの集合体として定義
している。

【００２２】このメッシュの間隔は、商品情報の配信状
態により変更してあり、すなわち、観光地や都市部など
の移動店舗２が移動販売する頻度が高い地区では細かく
（移動店舗２の通過する間隔が狭いため、エリアを通過
する確率が高く、商品情報の配信される確率が高いの
で、例えば、１Ｋｍ間隔）し、山間部や海岸線などの移
動店舗２の移動販売の頻度が低い地区では大きく（なる
べく配信希望エリアを大きくして、移動店舗２が通過
し、商品情報の配信される確率を上げるため、例えば、
３Ｋｍ間隔）設定される。

【００２３】位置検出サーバ１０は、移動端末３から送
信される現在位置情報に基づき、移動端末３（すなわち
移動店舗２）がいずれの上記エリアに存在しているかを
検出する。情報登録部１１は、内部のデータベースに、
移動店舗２の扱う商品、すなわち積み込む商品の種類
（商品分野），商品情報の配信時間帯のデータを、各移
動店舗２毎に対応して、配信リストとして格納する。

【００２４】また、情報登録部１１は、ユーザ端末１３
からの登録要求（利用者のユーザ端末１３を用いた登録
処理）に基づき、利用者毎に、利用者のユーザ識別番
号，利用者の住所，電話番号，ＦＡＸ番号，氏名，年
齢，購入を希望する商品分野を示す購入商品情報，商品
情報の配信を希望するエリアを示す配信希望エリア，地
図上の位置情報（ｘ（経度），ｙ（緯度）），電子メー
ルアドレス等のユーザ情報を、各利用者のユーザ識別番
号に対応させて、内部の上記データベースに記憶させ
る。ここで、商品分野としては、野菜，肉，パン等の食
料品、日用雑貨、服などの商品の種類を示す。また、配
信希望エリアは、位置検出サーバ１０がこのエリアへの
移動店舗２の進入を検知したとき、商品販売サーバ８か
らユーザ端末１３に商品情報を配信することを利用者が
希望するエリアである。

【００２５】商品販売サーバ８は、移動店舗２が、利用
者の指定する上記配信希望エリアに到達し（存在し）て
いるか、この移動店舗２の扱う商品の商品分野が利用者
の購入を希望する商品分野（購入商品情報）と一致して
いるか、かつ、現在時刻が商品情報の配信時間帯に含ま
れているかの各配信条件の判定を行う。ここで、商品販
売サーバ８は、上記配信条件が全て満たされていると判
定した場合、情報登録部１１のデータベースに格納され
ているこの移動店舗２の商品情報を抽出して、抽出され
た商品情報を、対応するユーザ端末１３へ配信する。

【００２６】また、これにより、ユーザ端末１３は、ユ
ーザが配信された上記商品情報に基づき入力する、購入
希望の商品の製品名，商品情報及びユーザ識別番号等を
含む購入要求情報を商品販売サーバ８へ送信する。ここ
で、商品サーバ８は、ユーザ端末１３からの商品購入の
注文を示す購入要求情報を受信すると、このユーザ識別
番号に基づき、上記データベースからユーザ情報を抽出
する。さらに、商品サーバ８は、抽出された上記ユーザ
情報を、このユーザの購入商品情報の示す商品分野を扱
い、上記配信希望エリアに到達している移動店舗２、す
なわち、配信条件の成立している移動店舗２へ送信す
る。

【００２７】次に、上述したきた本発明による位置依存
性情報提供システムの一実施形態の動作例を説明する。 ＜移動店舗２が存在するエリアの検出＞移動店舗２は、
例えば、移動端末３を搭載した車において、移動販売を
開始する地点において、位置検出装置１の検出した現在
位置情報（緯度／経度）を、位置検出サーバ１０へアッ
プリンク（Uplink，送信）する。これにより、位置検出
サーバ１０は、地図サーバ９における地図平面空間がメ
ッシュで分割されたエリア情報（図２に示すメッシュに
よる分割の形態を示す情報）、地図上の緯度／経度とに
基づき、上記現在位置情報から車２の現在存在するエリ
アを検出することができる。そして、位置検出サーバ１
０は、上記地図のエリア情報及び緯度／経度から、車２
の存在するエリアの範囲が緯度／経度により表現された
区画情報を、移動端末３へ送信する。

【００２８】移動端末３は、販売のためにエリア間を移
動するとき、存在していたエリアから他のエリアへ進入
したことを、位置検出装置１の出力する現在位置情報
と、上記区画情報とを比較することにより検出すること
ができる。そして、移動端末３は、エリアから他のエリ
アへの移動を検出したとき、すなわち、エリア間の境界
を越えたとき、現在位置情報を位置検出サーバ１０へア
ップリンクする。これにより、位置検出サーバ１０は、
地図サーバ９における上記エリア情報と、地図上の緯度
／経度とに基づき、上記現在位置情報から移動店舗２の
移動先のエリアを検知することができる。そして、位置
検出サーバ１０は、いずれのエリアに移動店舗２が存在
するかの位置検出を行った後、移動店舗２が進入したエ
リアの区画情報を移動端末３へ送信する。

【００２９】この処理を繰り返すことにより、位置検出
サーバ１０は、常に、移動店舗２（すなわち、移動端末
３）の存在するエリアを追跡することができる。また、
移動端末３は、位置検出サーバ１０から送信される区画
情報により、エリア間の境界を通過したときのみ、現在
位置情報を位置検出サーバ１０へ送信すれば良い。この
ため、移動端末３は、現在位置情報を位置検出サーバ１
０に送信して、回線を常時接続したり、短い周期で回線
を接続して、現在位置を常に位置検出サーバ１０に対し
て通知する必要が無くなり、通信料金を低減させること
ができる。

【００３０】＜移動店舗２による商品の移動販売＞次
に、図１，図３及び図４を参照して、本願発明の一実施
形態による移動販売システムの動作例を説明する。図３
は、上記移動販売システムの動作例を説明するフローチ
ャートである。図４は、移動店舗２による移動販売の概
要を説明する概念図である。図４において移動店舗２が
移動ルートＲＴを移動するものとする。また、図４にお
ける利用者Ａ，Ｂ，Ｃは、各々利用者の家を示す地点に
置かれている。

【００３１】ステップＳ１において、利用者Ａ，Ｂ，Ｃ
は、各々ユーザ端末１３を用いて、サービスセンタＣに
対してユーザ登録を行う。すなわち、ユーザ端末１３
は、例えば、利用者Ａから入力される登録要求として、
利用者の住所，電話番号，ＦＡＸ番号，氏名，年齢，購
入を希望する商品分野を示す購入商品情報，商品情報の
配信を希望するエリアを示す配信希望エリア、電子メー
ルのアドレスなどのデータを、ユーザ情報として通信サ
ーバ７へ送信する。これにより、情報登録部１１は、利
用者Ａに対してユーザ識別番号を生成し、このユーザ識
別番号に対応させてデータベースに上記ユーザ情報を登
録する。このとき、情報登録部１１は、地図サーバ９に
利用者Ａの住所から地図上の位置情報（ｘ（経度），ｙ
（緯度））を求めさせ、この位置情報をユーザ情報に含
めて上記データベースに格納する（格納させる）。

【００３２】図４において、利用者Ａ，Ｂは、家のある
エリアを含めて、斜線で示される６個の近接するエリア
を配信希望エリアとしている。また、利用者Ｃは、縦線
で示される家の存在するエリアのみを配信希望エリアと
している。このように、サービスセンタＣに登録する利
用者は、商品販売サーバ８により商品情報が配信される
配信希望エリアを、任意に設定することができる。ま
た、上記利用者が登録時に配信希望エリアを設定しなか
った場合には、情報登録部１１が利用者Ｃのように、位
置情報から求められる利用者の家の存在するエリアを配
信希望エリアとして自動的に設定する。

【００３３】次に、ステップＳ２において、移動店舗２
の担当者は、移動端末３からサービスセンタＣに対して
商品情報の登録を行う。すなわち、移動端末３は、上記
担当者の入力する商品情報及び配信時間帯のデータを通
信サーバ７へ送信する。情報登録部１１は、通信サーバ
７を介して入力する品情報及び配信時間帯のデータを、
内部のデータベースに格納、すなわち積み込む商品の種
類（商品分野）を示す商品情報，及びこの商品情報の配
信時間帯のデータを、各移動店舗２毎に対応して、配信
リストとして格納する。

【００３４】次に、ステップＳ３において、移動端末３
は、移動店舗２が移動販売を開始し、移動店舗２が現在
存在する配信開始ポイントＰ点において、位置検出装置
１の検出した現在位置情報を、位置検出サーバ１０へア
ップリンク（送信）する。また、位置検出サーバ１１
は、その日に販売を開始しようとする地域において、地
図サーバ９のエリア情報と、情報登録部１１のユーザ情
報における各利用者の配信希望エリア，購入商品情報
と、情報登録部１１の配信時間帯とに基づき、移動店舗
２が上記配信時間帯に対応して、配信希望エリアを通過
するルートを、各移動店舗２毎に抽出し，かつ抽出され
たルートを走行する速度を、このルート上の各エリア間
の距離及び配信時間帯に基づき演算する。

【００３５】すなわち、位置検出サーバ１１は、移動店
舗２の販売を開始する時間に対応させて、移動店舗２の
販売する商品分野が、購入商品情報の商品分野と一致す
る配信希望エリアを通過するルートを抽出する。そし
て、位置検出サーバ１１は、上記抽出されたルートを、
各移動店舗２の移動ルートＲＴとして設定し、この移動
ルートＲＴを走行する速度とともに、対応する移動店舗
２の移動端末３へ送信する。これにより、移動店舗２
は、位置検出サーバ１１から送信された移動ルートＲＴ
と、指定された走行の速度に基づき、商品の移動販売を
行う。

【００３６】次に、ステップＳ４において、位置検出サ
ーバ１１は、移動店舗２が点Ｐの存在するエリアから利
用者Ａの配信希望エリアへ進入したことを検出すると、
ユーザＡの購入商品情報の商品分野と、移動店舗２の販
売する商品分野が一致し、かつ、現在時刻が移動店舗２
の指定する配信時間帯の範囲内にあることを検出すると
（配信条件の全てが整った場合）、この検出結果を商品
販売サーバ８へ通知する。これにより、商品販売サーバ
８は、情報登録部１１にあるデータベースから、上記移
動店舗２の配信リストを抽出し、利用者Ａのユーザ端末
１３へ、この配信リストに記述されている商品情報を配
信する。

【００３７】次に、ステップＳ５において、利用者Ａ
は、ユーザ端末１３が自動受信して表示画面に表示する
商品情報、すなわち商品販売サーバ８から配信された商
品情報を見て、必要な商品の有無を確認する。そして、
利用者Ａがユーザ端末１３に必要な商品のデータ、すな
わち購入を希望する商品の商品情報及び製品名を入力す
ると、ユーザ端末１３は、この商品情報及び製品名を、
情報登録部１１から付与されたユーザ識別番号ととも
に、購入要求情報として商品販売サーバ８へ送信する。

【００３８】次に、ステップＳ６において、商品販売サ
ーバ８は、ユーザ端末１３からの購入要求情報に基づ
き、情報登録部１１のデータベースから、利用者Ａのユ
ーザ情報を抽出する。そして、商品販売サーバ８は、こ
の抽出したユーザ情報を、利用者Ａの配信希望エリアに
進入し、販売する商品分野が、購入商品情報の商品分野
と一致する移動店舗２に送信する。

【００３９】次に、ステップＳ７において、移動店舗２
の担当者は、ユーザ情報の住所に基づき、表示部３Ａに
表示される利用者Ａの家を確認し、商品の配送を行うた
めに、利用者Ａの家に移動する。そして、利用者Ａは、
移動店舗２にある商品を実際に手に取り、自分の希望し
ていた物か否かの判定を行う。これにより、利用者Ａ
は、気に入った商品を、直接、上記移動店舗２の担当者
から購入する。そして、利用者Ａは、商品引き替えの現
金払い，クレジットカード，デビットカード，銀行振り
込み，口座振替等の従来からある支払い方法のいずれか
により、移動店舗２の担当者（または経営者）に対し
て、購入した商品の支払いを行う。ここで、商品販売サ
ーバ８は、ユーザの購入した商品の価格を、所定の期間
毎（例えば、１ヶ月毎に）に積算し、情報登録部１１に
ユーザ識別番号に対応させて格納させている。

【００４０】ところで、上述したステップＳ４〜Ｓ７を
繰り返すことにより、本願発明の移動販売システムは、
移動店舗２の各部を制御し、利用者に対する移動販売を
行う。また、上記移動販売システムは、移動店舗２各々
の販売日毎に、ステップＳ１〜Ｓ７までを繰り返す。こ
こで、ステップ１における利用者の購入商品情報及び配
信希望エリアの登録処理，及びステップＳ２における移
動店舗２の担当者の商品情報及び配信時間帯の登録処理
は、所定の期間毎（例えば、１ヶ月単位）で行ってもよ
い。

【００４１】上述したように、本願発明の移動販売シス
テムは、インターネットの電子ショップにおいて商品を
クリックして購買する訳ではなく、利用者が商品を直接
手に取り、希望する商品か否かの判断をした後に、この
商品をすぐに購買して、手に入れることができるため、
従来のように、商品がすぐに手に入らず、後で宅配され
てきた商品を確認して考えていた製品と異なり、製品自
体が気に入らずに返品などの処理を行うことが無くな
り、販売側及び購買側双方の無駄な処理を削減できる効
果を有する。

【００４２】また、本願発明の移動販売システムは、移
動店舗２が商品販売サーバ８からのユーザ情報に基づ
き、商品の購入を希望する利用者の家まで直接商品を配
送するため、拡声器を用いた従来の移動店舗のように、
利用者が移動店舗を追いかける訳ではないので、どこに
移動店舗が移動しているかを探している内に、移動店舗
が他の場所へ移動して、商品を買うことが出来ないとい
うことを防止する効果がある。

【００４３】さらに、本願発明の移動販売システムは、
移動店舗２側の担当者からみれば、あらかじめ各利用者
の購入商品情報が情報登録部１１のデータベースに格納
されているため、エリアを通る移動ルートを、利用者が
登録した購入商品情報の商品分野と、配信希望エリアと
に基づき決定することにより、有効な販売ルートを得る
ことが出来る効果を有する。加えて、本願発明の移動販
売システムは、エリアの境界を通過する毎に、現在位置
情報をアップリンクしているため、常に現在の位置をサ
ービスセンタＣに通知することが無く、無駄な現在位置
情報のアップリンク回数を削減し、通信料金を削減させ
ることが特徴となっている。

【００４４】加えて、本願発明の移動販売システムは、
移動店舗２の担当者が予めサービスセンタＣに対して、
地図平面空間をメッシュで分割したエリアにおける配信
希望エリアに対して、利用者の購入商品情報の示す商品
分野に対応させて、配信する時間帯を指定して商品情報
の配信を行うため、配信処理を意識せずに、タイムリに
利用者に対して、利用者の要求する商品情報を配信で
き、無駄な商品情報を配信しないという効果がある。

【００４５】以上、本発明の第１の実施形態を図面を参
照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に
限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
の設計変更等があっても本発明に含まれる。

【００４６】また、上述してきた一実施形態に示す動作
を実現するためのプログラムを、各々コンピュータ読み
取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録さ
れたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、
実行することにより位置依存性情報の配信処理を行って
もよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」と
は、ＯＳや周辺機器等のハードウェアを含むものとす
る。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」と
は、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ＲＯＭ、
ＣＤ−ＲＯＭ等の可般媒体、コンピュータシステムに内
蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。

【００４７】さらに「コンピュータ読み取り可能な記録
媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回
線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通
信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持す
るもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピ
ュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間
プログラムを保持しているものも含むものとする。また
上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するため
のものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュ
ータシステムにすでに記録されているプログラムとの組
み合わせで実現できるものであっても良い。

【００４８】

【発明の効果】本願発明の位置依存性情報提供システム
によれば、インターネットの電子ショップにおいて商品
をクリックして購買する訳ではなく、利用者が商品を直
接手に取り、希望する商品か否かの判断をした後に、こ
の商品の購買を行うことができ、かつ、移動店舗側が自
分の扱う商品分野の商品を希望する利用者に対しての
み、商品情報を配信することができる。このため、本願
発明の位置依存性情報提供システムによれば、従来の様
に、インターネットの電子ショップで注文して、後で配
送されてきた商品を確認して、気に入らずに返品などの
処理を行うことが無く、また、移動店舗側が、購入して
くれる確率の高い利用者のみに商品情報を配信できるた
め、移動店舗側及び利用者側の双方の無駄な処理を削減
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施形態による移動販売システム
の構成例を示すブロック図である。

【図２】 本発明の地図平面空間をメッシュで分割した
エリアの概念を説明する概念図である。

【図３】 図１に示す移動販売システムの動作例を説明
するフローチャートである。

【図４】 図１に示す移動販売システムの動作例の概要
を説明する概念図である。

【符号の説明】

１ 位置検出器 ２ 移動店舗（例えば、車） ３ 移動端末 ３Ａ 表示部 ３Ｂ 処理部 ４ 通信端末 ５ 無線基地局 ６ 通信網 ７ 通信サーバ ８ 商品販売サーバ ９ 地図サーバ １０ 位置検出サーバ １１ 情報登録部 Ｃ サービスセンタ Ｉ インターネット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野田 哲史 東京都千代田区大手町二丁目３番１号 日 本電信電話株式会社内

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の商品を積み、通信手段及び現在位
   置を検出する位置検出手段を搭載した複数の移動店舗
   と、 任意の形状の複数のエリアに、地図平面空間を分割して
   記憶する地図分割部と、前記移動店舗毎に、取り扱う商
   品の商品情報を記憶した商品情報記憶部と、ユーザ毎
   に、ユーザ識別番号，ユーザの住所，氏名，年齢，購入
   を希望する購入商品情報，商品情報の配信を希望する配
   信希望エリアを含むユーザ情報を格納するユーザ情報記
   憶部と、前記位置検出手段からの現在位置情報に基づき
   前記移動店舗の存在するエリアを検出する店舗位置検出
   手段と、検出されたエリアが配信希望エリアであるユー
   ザのユーザ端末に、前記購入商品情報に基づき、前記商
   品情報を配信する商品販売部と、外部との通信処理及び
   上記各部の制御を行うサーバとが設けられた情報センタ
   とを有し、 前記移動店舗と，前記ユーザ端末と，前記サーバとが通
   信回線で接続されていることを特徴とする移動販売シス
   テム。
2. 【請求項２】 前記商品販売部が、前記移動店舗が配信
   希望エリアに位置し、かつ、この移動店舗の搭載する商
   品が購入商品情報に対応する商品であることを検出する
   と、この商品の商品情報を、対応するユーザ端末へ配信
   することを特徴とする請求項１に記載の移動販売システ
   ム。
3. 【請求項３】 前記商品販売部が、購入を希望する商品
   情報及びユーザ識別番号を含む、ユーザ端末からの購入
   要求情報に基づき、ユーザ情報記憶部から抽出したこの
   ユーザの住所を、前記配信希望エリアに位置する前記移
   動店舗に通知することを特徴とする請求項１または請求
   項２記載の移動販売システム。
4. 【請求項４】 前記商品情報が、前記各移動店舗に積ま
   れた商品の商品分野を示すことを特徴とする請求項１か
   ら請求項３のいずれかに記載の移動販売システム。
5. 【請求項５】 前記商品販売部が、ユーザの購入した商
   品の価格を、所定の期間毎に積算し、前記ユーザ情報記
   憶部にユーザ識別番号に対応させて格納することを特徴
   とする請求項１から請求項４のいずれかに記載の移動販
   売システム。
6. 【請求項６】 地図平面空間が分割され、任意の形状の
   複数のエリアとして記憶される地図分割過程と、 取り扱う商品の商品情報が、複数の移動店舗毎に記憶さ
   れる商品情報記憶過程と、 ユーザ毎に、ユーザ識別番号，ユーザの住所，氏名，年
   齢，購入を希望する購入商品情報，商品情報の配信を希
   望する配信希望エリアを含むユーザ情報が格納されるユ
   ーザ情報記憶過程と、 前記移動店舗からの現在位置情報に基づき、この移動店
   舗の存在するエリアを検出する店舗位置検出過程と、 検出されたエリアが配信希望エリアであるユーザのユー
   ザ端末に、前記購入商品情報に基づき、前記商品情報が
   配信される商品販売過程とを有することを特徴とする移
   動販売方法。
7. 【請求項７】 前記商品販売過程において、前記移動店
   舗が配信希望エリアに位置し、かつ、この移動店舗の搭
   載する商品が購入商品情報に対応する商品であることが
   検出されると、この商品の商品情報が、対応するユーザ
   端末へ配信されることを特徴とする請求項６に記載の移
   動販売システム。
8. 【請求項８】 前記商品販売過程において、購入を希望
   する商品情報及びユーザ識別番号を含む、ユーザ端末か
   らの購入要求情報に基づき、ユーザ情報記憶部からユー
   ザの住所を抽出し、この抽出された住所が、前記配信希
   望エリアに位置する前記移動店舗に通知されることを特
   徴とする請求項６または請求項７記載の移動販売方法。
9. 【請求項９】 前記商品販売過程において、ユーザの購
   入した商品の価格を、所定の期間毎に積算し、積算され
   た金額が前記ユーザ情報記憶部にユーザ識別番号に対応
   させて格納されることを特徴とする請求項６から請求項
   ８のいずれかに記載の移動販売方法。
10. 【請求項１０】 請求項１から請求項５の移動販売シス
    テムを動作させ、移動販売を行うプログラムであり、 地図平面空間が分割され、任意の形状の複数のエリアと
    して記憶される地図分割処理と、 取り扱う商品の商品情報が、複数の移動店舗毎に記憶さ
    れる商品情報記憶処理と、 ユーザ毎に、ユーザ識別番号，ユーザの住所，氏名，年
    齢，購入を希望する購入商品情報，商品情報の配信を希
    望する配信希望エリアを含むユーザ情報が格納されるユ
    ーザ情報記憶処理と、 前記移動店舗からの現在位置情報に基づき、この移動店
    舗の存在するエリアを検出する店舗位置検出処理と、 検出されたエリアが配信希望エリアであるユーザのユー
    ザ端末に、前記購入商品情報に基づき、前記商品情報が
    配信される商品販売処理とを有することを特徴とする移
    動販売プログラム。
11. 【請求項１１】 請求項１から請求項５の移動販売シス
    テムを動作させ、移動販売を行うプログラムを記録した
    コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、 地図平面空間が分割され、任意の形状の複数のエリアと
    して記憶される地図分割処理と、 取り扱う商品の商品情報が、複数の移動店舗毎に記憶さ
    れる商品情報記憶処理と、 ユーザ毎に、ユーザ識別番号，ユーザの住所，氏名，年
    齢，購入を希望する購入商品情報，商品情報の配信を希
    望する配信希望エリアを含むユーザ情報が格納されるユ
    ーザ情報記憶処理と、 前記移動店舗からの現在位置情報に基づき、この移動店
    舗の存在するエリアを検出する店舗位置検出処理と、 検出されたエリアが配信希望エリアであるユーザのユー
    ザ端末に、前記購入商品情報に基づき、前記商品情報が
    配信される商品販売処理とを有することを特徴とする移
    動販売プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能
    な記録媒体。