JP2003119555A - 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔及びその製造方法 - Google Patents

電解コンデンサ電極用アルミニウム箔及びその製造方法

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JP2003119555A
JP2003119555A JP2001342805A JP2001342805A JP2003119555A JP 2003119555 A JP2003119555 A JP 2003119555A JP 2001342805 A JP2001342805 A JP 2001342805A JP 2001342805 A JP2001342805 A JP 2001342805A JP 2003119555 A JP2003119555 A JP 2003119555A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中高圧電解コンデンサ用に適し、粗面化処
理に際し高い粗面化率を示す電解コンデンサ電極用アル
ミニウム箔を提供する。 【解決手段】 熱間圧延、冷間圧延、450℃以上の
最終焼鈍を経た、純度99.96質量%以上、立方体方
位率60体積%以上のアルミニウム原箔に、粗面化処理
に先立って、冷間加工率0.3〜10%の低歪み加工を
行った後、150〜550℃で加熱する回復熱処理を行
う。該製造工程を経たアルミニウム箔は、亜粒界または
転位セルのサイズが、所定の範囲に揃っている。 【効果】 粗面化処理に際し、ピットが均一かつ高
い密度で形成され、高い粗面化率が得られ、結果的に単
位面積当たりの静電容量が高い電解コンデンサ電極が得
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粗面化処理に供す
る電解コンデンサ電極用アルミニウム箔およびその製造
方法に関するものであり、特に中高圧用電解コンデンサ
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電解コンデンサ中高圧用箔の製
造工程は、Al純度99.992%前後の純度のスラブ
を鋳造後、面削し、熱間圧延、冷間圧延を引き続き行
い、最終圧延の前パスで中間焼鈍を行って最終冷間圧延
を行い、その後最終的には500℃以上の温度で、且つ
不活性ガス雰囲気で数時間処理して製品とするのが通常
である。さらに電解コンデンサ電極として用いるために
は、この箔素材に粗面化処理を行い、有効表面積を拡大
してから、誘電体としての陽極酸化膜を表面に形成する
のが通常であり、多くの場合には電解コンデンサの陽極
として用いられる。上記粗面化処理の効果はコンデンサ
の品質である静電容量に直接効果があり、コンデンサの
特性には非常に重要な役割を果たすが、粗面化は電気化
学的なエッチング処理を行うことで代表され、箔素材の
特性により大きく左右されている。このためAl箔のメ
ーカーは種々の材料的改良を重ねてきた。
【0003】その一つが、最終焼鈍雰囲気を真空、ある
いはArガスなどの非酸化性雰囲気で最終焼鈍を行い、
出来るだけ薄い酸化膜を形成させてエッチング処理をや
りやすくしたり、また例えば特開昭60−110853
号公報にあるように中間焼鈍を行って最終焼鈍後の箔の
立方体方位率を向上することを行ってきた。更には特開
昭57−194516号公報に見るようにPbなどの不
純物元素を表面に濃縮させることによって、化学溶解性
を促進させ粗面化率の向上を行っている。また表面酸化
被膜では特開平1−248609号公報などのようにγ
−アルミナ粒子の大きさ個数の規定を行い粗面化率の向
上を行っている。
【0004】上記のようにアルミニウム箔は、電解コン
デンサの電極として用いられるためには粗面化処理が施
されるのが通常であり、この粗面化率が高いとそれだけ
単位面積あたりの静電容量が高くなり、コンデンサの小
型化に寄与することが出来ると共に省資源、コスト減に
つながり好ましい。上記粗面化率を構成するピットはキ
ャピラリー状、あるいはトンネルピットと呼ばれてお
り、このピット個数、密度が表面積に直接的に寄与する
と考えられている。したがって前述した従来法は殆どが
このピット形成に関するものであり、出来るだけピット
密度を高めることを目的にしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例を
はじめとして今までの方法ではピット発生が均一になら
ないため、ある部分はピットの合体が生じ有効表面積に
寄与しない。またある部分は広い領域でピットが生じな
い部分が存在するのが実態であり、静電容量の向上に限
度があった。
【0006】本発明は、上記事情を背景としてなされた
ものであり、ピットの分散性を良くし、ピットの合体を
なくすことにより有効表面積を高くし、ひいては静電容
量が高いコンデンサが得られる電解コンデンサ電極用ア
ルミニウム箔およびその製造方法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム
箔の発明は、純度が99.96質量%以上で、立方体方
位率が60体積%以上からなり、かつ表面内層部に存在
する亜粒界又は/及び転位セルからなる転位組織のサイ
ズが、円相当径で0.3μm未満であるものが面積率で
10%以下、円相当径で8μm超であるものが面積率で
10%以下であることを特徴とする。
【0008】請求項2記載の電解コンデンサ電極用アル
ミニウム箔の発明は、中圧用に関するものであり、純度
が99.96質量%以上で、立方体方位率が60体積%
以上からなり、かつ表面内層部に存在する亜粒界又は/
及び転位セルからなる転位組織のサイズが、円相当径で
0.3μm未満であるものが面積率で10%以下、円相
当径で5μm超であるものが面積率で10%以下である
ことを特徴とする。
【0009】請求項3記載の電解コンデンサ電極用アル
ミニウム箔の発明は、高圧用に関するものであり、純度
が99.96質量%以上で、立方体方位率が60体積%
以上からなり、かつ表面内層部に存在する亜粒界又は/
及び転位セルからなる転位組織のサイズが、円相当径で
1.0μm未満であるものが面積率で10%以下、円相
当径で8μm超であるものが面積率で10%以下である
ことを特徴とする。
【0010】請求項4記載の電解コンデンサ電極用アル
ミニウム箔は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明に
おいて、前記表面内層部は、表面からの深さが1μm以
上であり、かつ少なくとも表面から3μm以上の深さに
至るものであることを特徴とする。
【0011】また、請求項5記載の本発明の電解コンデ
ンサ電極用アルミニウム箔の製造方法は、純度が99.
96質量%以上からなり、立方体方位率が60体積%以
上のアルミニウム原箔に、粗面化処理に先立って、冷間
加工率0.3〜10%の低歪み加工を行い、その後、1
50〜550℃で加熱する回復熱処理を行って立方体方
位率が60体積%以上のアルミニウム箔を得ることを特
徴とする。
【0012】請求項6記載の電解コンデンサ電極用アル
ミニウム箔の製造方法の発明は、請求項5記載の発明に
おいて、前記アルミニウム原箔は、熱間圧延、冷間圧延
あるいは冷間圧延後中間焼鈍を行って冷間圧延により得
た箔に、450℃〜600℃で加熱する最終焼鈍処理を
施したものであることを特徴とする。
【0013】本発明に到った理由は以下の通りである。
まず発明者らはピットの発生点について鋭意研究した結
果、ピットの発生点は箔内部(最表面より1μmから内
部)に形成されている転位組織の境界上、あるいはそれ
らのトリプルポイントに優先的に形成されることを明ら
かにした。なお、本明細書では、転位組織とは、亜粒界
または転位セルのいずれか又は両方からなるものをい
う。従来の工程を通った場合、この亜粒界または転位セ
ルのサイズは0.2〜5μmのサイズにあり、その大き
さにかなりのばらつきを示していることも判明した。こ
のように亜粒界または転位セルのサイズがばらついた場
合、その粒界上あるいはトリプルポイント上にピット発
生が優先的に生じた場合、自ずとピット発生点の分散性
は悪くなり、ピットが合体したりピット間間隙が大きく
なるなどする。したがって有効表面積が充分に得られな
いことになる。又、最近は非常に高電圧(>600V)
の化成電圧のいわゆる高電圧用電解コンデンサの高容量
化への要求が強い。しかし従来工程品ではピット間隔が
局部的に狭い所が多く、高電圧で化成し、厚い誘電体皮
膜を形成した場合、その皮膜がお互いに接触してしまい
有効表面積が減少して静電容量が低下してしまう問題が
ある。
【0014】なお、ここで亜粒界とは、隣接する結晶粒
の傾きが5°以内の結晶粒界をいう。粒界は一般の不整
合配列かあるいは高密度転位壁でも良い。転位セルと
は、アルミニウム材料を冷間加工により転位が増殖して
行く過程で高密度転位で囲まれた領域が形成される。こ
れを転位セルといい、隣接する転位セル間の結晶の傾き
が殆どない場合をいう。本発明のアルミニウム箔では、
転位組織として亜粒界、転位セルの一方だけが存在して
もよく、または両方が存在しているものであってもよ
い。両方が存在する場合には、亜粒界、転位セルの両方
において本発明の条件を満たすことが必要である。
【0015】以上の研究結果から本発明のアルミニウム
箔およびその製造方法が提案されるに到った。即ち本発
明は表面から少なくとも数μm層の転位組織サイズの調
整技術に関するものであり、本発明のアルミニウム箔
は、転位組織の大きさのバラツキを小さくしてピット発
生点の均一、分散化を図るものである。また、本発明の
製造方法は、この大きさを均一にする加工方法であると
いえる。すなわち、転位組織の大きさを均一化するとそ
れに伴い、ピット発生点の均一、分散化が得られ、静電
容量の画期的な向上が得られることが実証されたのであ
る。
【0016】なお、本発明の製造方法により転位組織サ
イズが均一に形成される理由は、既に形成されていた大
きさの不均一な転位組織に歪みを与え、転位を多数導入
してやり、一旦、これらの転位組織にできるだけ均一な
歪みを与える。その後、回復熱処理を与えてやると、歪
み(転位)の再配列により、新しい転位組織が形成さ
れ、歪みの量および回復温度により、今迄転位組織の無
かった場所にも転位組織が形成されるとともに、微細な
転位組織は逆に転位の再配列の際に、転位組織の成長が
生じるためであり、結果として均一なサイズの転位組織
が得られるためである。また、本発明の付加的加工熱処
理に用いる原材料に、立方体方位率が60%以上のもの
を用いることの理由は、本製造工程では、それ未満の立
方体方位率では、転位組織サイズを均一にしても粗面化
処理後の表面積拡大率があまり向上しなかったためであ
る。好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以
上の立方体方位率の原箔を使用するのがよい。
【0017】上記原箔を用いて歪みを与えた場合、あま
り転位密度が低い(これは少ない加工率に対応する)場
合は回復さえも起こりにくい。また逆にあまり加工率が
高い場合は回復のみならず、再結晶が生じ、転位組織は
粗大になるだけでなく全体の結晶方位が変化し、急激に
立方体方位率が低下してしまう。この場合は静電容量に
対し好ましくないことは言うまでもない。したがって歪
みの付与では、低歪みでかつ適切歪みを与えることが必
要になる。このような低歪み加工方法は引っ張り歪みで
も、圧延による加工歪みでもよい。更に曲げ加工による
歪みの導入でも良い。要するに転位密度が同じであれば
どのような加工方法をとっても良い。例えば引っ張り加
工を行った場合は1.5%歪みで転位密度10本/c
が目安になる。折り曲げによる加工方法を選んだ場
合もこの転位密度を加工率に対する共通の指標にしてや
ればよい。
【0018】本発明の方法を用いることで次の事も可能
になる。 コンデンサの使用電圧に合わせた組織の改良。 中高圧の使用電圧で300V未満の比較的低電圧で静電
容量を向上したい場合、歪みを5%以上かけ回復は比較
的低温で行うと、回復した亜粒界または転位セル組織が
細かく、しかも均一径になり、ピット開始点が増え、静
電容量は増加する。この場合ピットの径は、誘電体被膜
は薄くても良いためピットは細くても有効な表面積とな
るからである。また高圧用コンデンサに対する本製造方
法の利用方法は、5%までの中程度の歪みを与え、比較
的高温で焼鈍すると安定な大きな亜粒界または転位セル
が形成され、ピット数は少ないものの合体のないピット
が形成され、高圧用コンデンサ(500V以上)として
好ましい電極が得られるのである。
【0019】以下に、本発明のアルミニウム箔で定めた
条件について説明する。
【0020】アルミニウム箔純度:99.96質量%以
上 本発明のアルミニウム箔の純度を99.96質量%以上
とした理由は、それ未満の純度では中高圧コンデンサに
用いた場合リーク電流が増加し、コンデンサとしての基
本性能が悪くなり適応できない。また、転位を高密度で
発生させるという観点から純度は99.995質量%以
下とするのが望ましい。
【0021】アルミニウム箔立方体方位率:60体積%
以上 また、本発明のアルミニウム箔は、立方体方位率が体積
比で、60%以上であることが必要とされる。これは立
方体方位の組織においてピットが効果的に形成されるこ
とから、充分な数のピットを形成するために立方体方位
率の下限を定めるものである。なお、同様の理由で立方
体方位率が80体積%以上であるのが望ましく、さらに
90体積%以上であるのが一層望ましい。
【0022】アルミニウム箔表面内層部転位組織(亜粒
界または転位セル)サイズ ・円相当径0.3μm未満:10%以下(面積率) ・円相当径8μm超 :10%以下(面積率) アルミニウム箔の表面内層部の転位組織サイズのバラツ
キを小さくして大きさをできるだけ揃えることでピット
発生点の均一、分散化がなされ、静電容量が大幅に向上
する。ここで、円相当径で0.3μm未満の転位組織が
面積率で10%を超えて存在していると、ピットの合体
が生じやすく、充分な静電容量が得られなくなるため、
該サイズの転位組織は面積率で10%以下であることが
必要である。また、円相当径で8μm超の転位組織が面
積率で10%を超えて存在していると、ピットの不均一
性が際だち、中高電圧用コンデンサの充分な静電容量が
得られなくなるため、該サイズの転位組織も面積率で1
0%以下であることが必要である。但し、中圧用(25
0V〜400V化成)として用いる場合、5μm超の転
位組織が面積率で10%を越えて存在すると、ピット間
隔の大きな場所がそれだけ多く発生してしまうというこ
と、すなわち未エッチング領域が増えることになり静電
容量には好ましくない。中圧用では、円相当径5μm超
の転位組織が面積率でさらに10%以下であるのが望ま
しい。
【0023】一方、高圧用(>400V化成)コンデンサ
の電極として用いる場合は、転位組織サイズが円相当径
で1.0μm未満のものが10%以下、8μm超のもの
が10%以下であるのが望ましい。化成電圧が高くなる
ことにより誘電体である陽極酸化膜の厚みは厚くなる。
即ちピットの間隔があまり狭いと、高電圧化成ではこの
隣り合うトンネルピットに形成された陽極酸化膜同志が
ぶつかり合うことになる。こうなると実質的なピットの
表面積は低下し静電容量も低下してしまう。したがって
高電圧化成になると、適正なピット間隔は大きい方にシ
フトするのである。したがって転位組織の円相当径1.
0μm未満はできるだけ少ない方がよいため10%以下
とした。逆に転位組織の円相当径が8μmを超えると、
エッチングされないスペースが残り、したがってピット
密度が減ることにより静電容量は低下する。よって転位
組織サイズが8μmを超す面積率を10%以下にするの
が望ましい。なお、本明細書では、上記のように化成電
圧250〜400Vを中圧用、400V超を高圧用とし
て区分している。
【0024】なお、上記転位組織サイズに着目する領域
として最表層部を重視しないのは、エッチングに際し、
微細粒界サイズの最表層部は早期に溶解し、それよりも
内層部でピット発生の起点が見られるためである。この
最表層部は、通常、表面から1μm以内の深さで存在し
ている。したがって、本発明では、表面から1μmの深
さを表面内層部の開始深さとして見ることにより表層部
を確実に除外することができる。また、この表面内層部
は、通常は、少なくとも表面から3μmまでの深さに存
在する。
【0025】以下に、本発明のアルミニウム箔の製造方
法で定めた条件について説明する。
【0026】アルミニウム原箔純度:99.96質量%
以上 本発明のアルミニウム原箔の純度を99.96質量%以
上とした理由は、製造の結果得られるアルミニウム箔に
おいて、前記理由から該純度を達成できるようにするた
めである。前記理由と同様の理由で、原箔においても純
度は99.995質量%以下とするのが望ましい。
【0027】アルミニウム原箔立方体方位率:60体積
%以上 また、本発明のアルミニウム原箔は、立方体方位率が体
積比で、60%以上であることが必要とされる。これは
製造の結果得られるアルミニウム箔において、前記理由
から該立方体方位率を達成できるようにするためであ
る。なお、前記と同様の理由で原箔においても、立方体
方位率が80体積%以上であるのが望ましく、さらに9
0体積%以上であるのが一層望ましい。
【0028】アルミニウム原箔は、通常は、熱間圧延、
冷間圧延を経て得られる箔に最終焼鈍を行ったものであ
る。なお、このアルミニウム原箔は、冷間圧延の途中に
中間焼鈍を行ったものでもよい。最終焼鈍は、通常45
0℃〜600℃(望ましくは530℃〜580℃)×3
〜10時間の加熱によって行う。この温度は450℃未
満であると、立方体方位の結晶が充分に成長せず、所望
の立方体方位率を得ることが難しくなる。一方600℃
を越えると箔の一部焼き付き等が生じるため、加熱温度
を600℃以下とするのが望ましい。なお、同様の理由
で下限530℃、上限580℃が望ましい。
【0029】低歪み冷間加工率:0.3〜10% 低歪み加工を0.3%加工率以上とした理由は、それ未
満の歪みでは転位組織の大きさが充分に均一化せずピッ
ト発生点の均一、分散化について効果が認められず、し
たがって静電容量に対しても所望の効果が得られないた
めである。一方、加工歪みが10%を越えると、その後
の熱処理において転位組織の大きさが粗大になると共
に、立方体方位に悪影響を与えるため、低歪み加工での
冷間加工率を上記範囲に定める。好ましくは冷間加工歪
みは下限1%、上限8%である。
【0030】回復熱処理条件:150℃〜550℃ 上記した低歪み加工後には、回復熱処理がなされる。回
復熱処理は、歪み(転位)の再配列により、新しい転位
組織を形成し、歪みの量および回復温度により、今迄転
位組織の無かった場所にも転位組織を形成する。微細な
転位組織では逆に転位の再配列の際に、転位組織の成長
が生じる。結果として均一なサイズの転位組織が得られ
るためである。この熱処理温度を150℃以上とした理
由は、それ未満では回復作用がなく、ピット生成につい
て影響が見られなかったためである。また上限を550
℃にした理由は、それを越える温度では酸化膜の厚みが
厚くなりピット形成に関し改善が見られなかったためで
ある。好ましい回復熱処理条件は下限300℃であり、
上限は550℃迄と考えてよい。なお加熱時間は、上記
した所望の回復作用が得られるように定めるが、バッチ
炉では2時間以上、連続炉では10秒以上とするのが望
ましい。なお、熱処理は空気中で行ってもよく、また不
活性ガス雰囲気で行ってもよい。上記した低歪み冷間加
工率と回復熱処理条件を適切に定めることにより、回復
熱処理条件後において、立方体方位率が60体積%以上
のアルミニウム箔が得られるようにする。例えば冷間加
工率が上記条件の上限付近であって回復熱処理温度も上
限付近にあると、上記立方体方位率を確保することが難
しくなる。
【0031】本発明のアルミニウム箔は、上記した製造
方法により好適に製造される。ただし、本発明のアルミ
ニウム箔の製造方法が、上記製造方法に限定されるもの
ではなく、他の製造方法、製造条件に基づいて製造する
ことも可能である。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態を説明
する。本発明では、常法により得た純アルミニウムを用
いることができ、加工工程として熱間圧延および所定の
厚さの箔に加工する冷間圧延あるいは冷間圧延および中
間熱処理工程を含んでいる。純アルミニウムは、本発明
のアルミニウム箔としての純度を確保できるものでなけ
ればならない。これを満たす限りにおいては不純物の
量、種別は限定されるものではなく微量の添加元素を含
むものであってもよい。特に表面溶解性を促進させるP
bを1ppm前後含むことは好ましい。上記加工工程を
得た箔はアルミニウム原箔として、好適な製造方法であ
る、本発明の低歪み加工処理、回復熱処理に供される。
【0033】低歪み加工の方法は、引張歪みでも、圧延
による加工歪みでも良く、更に曲げ加工による歪みの導
入でも良い。要するに転位密度が一緒であればどのよう
な加工方法をとっても良く、本発明としては特に加工方
法が限定されるものではない。 上記低歪み加工処理後
は、150℃〜550℃の回復熱処理を行う。回復熱処
理は通常、バッチ炉または連続炉からなる加熱炉内にア
ルミニウム箔を収容し、空気中または調整した雰囲気中
で加熱することにより行う。なお、低歪み加工処理にお
ける冷間加工率が2%を越える場合には、この加熱処理
における加熱温度は500℃以下とするのが望ましい。
【0034】上記処理を終えた本製造方法により得られ
たアルミニウム箔には、表面の粗面化処理、所定の化成
処理(陽極酸化)が行われる。上記製造方法を代表とす
る方法により得られた本発明のアルミニウム箔は、粗面
化処理に際しては、均一かつ高密度にピットが形成さ
れ、高い粗面化率が得られる。なお、粗面化処理、化成
処理条件については本発明は特に限定されるものではな
く、例えば常法により行うことができる。本発明のアル
ミニウム箔は、亜粒界または転位セルサイズが揃ってお
り、電解コンデンサの電極(特に陽極)として使用する
ことにより、単位面積当たりの静電容量が高く、小型化
が可能な電解コンデンサが得られる。
【0035】
【実施例】以下に本発明の実施例を比較例と対比しつつ
説明する。従来法で溶製した純度99.992質量%A
lを、熱間圧延、冷間圧延、中間焼鈍、冷間圧延を経て
0.11mm厚みの高圧用アルミニウム箔とし、これに
540℃×5時間の最終焼鈍を行ってアルミニウム原箔
Aとした。該原箔の立方体方位率は96体積%であっ
た。また、520℃、460℃×5時間の最終焼鈍を行
った原箔B、Cを用意した。これらの原箔の立方体方位
率はそれぞれ80%、65%であった。また、比較用の
原箔aとして上記高圧用アルミニウム箔に400℃×5
時間の最終焼鈍を行ったものを用意した。この原箔の立
方体方位率は55体積%であった。なお、立方体方位率
は、硝酸−塩酸の混酸を用いたエッチングにより立方体
方位を現出させ面分析を行い体積率を算出した(これら
の箔では立方体方位が厚さ方向に沿って表裏に貫通して
おり、面分析により体積率を算出することができる)。
上記アルミニウム原箔に対し、一部を除き、表1、2に
示すように、冷間圧延により種々の加工率で加工し、更
に各種温度で回復熱処理を行い、供試材として用意し
た。なお、回復熱処理はバッチ炉では4時間、連続炉で
は30秒の加熱時間とした。
【0036】上記回復熱処理後、各供試材の組織につい
て、上記と同様の方法により立方体方位率を算出した。
さらに、透過型電子顕微鏡を用いて、表面から1μm〜
3μmの深さ範囲で観察し、転位組織(亜粒界、転位セ
ル)を写真に撮影した。なお、上記深さ範囲では、亜粒
界、転位セルは深さ方向に伸張しており、横断面の観察
結果に基づき、所定サイズの亜粒界、転位セルについて
面積率を算出した。これらの結果は表3、4に示した。
なお、亜粒界、転位セルの両方が存在するものでは、そ
れらを合算して面積率を求めた。表3、4から明らかな
ように、従来材および本発明材以外では、大きさがばら
ついた転位組織が見られたが、本発明材では大きさが揃
った転位組織が形成されていた。
【0037】その後、粗面化率を確認するため各供試材
に以下の条件で電解エッチングを行い、380Vまたは
550Vで化成を行って静電容量を調べた。該静電容量
については、従来材の静電容量を100として相対評価
をし、その結果を表3、4に示した。 (電解エッチング条件) HCl 1モル/l HSO 3モル/l 初期電流密度 0.2A/cm 温 度 75℃ 時 間 6分 表3、4から明らかなように、本発明の製造方法により
得られたアルミニウム箔は、従来材に比べて高い静電容
量が得られており、粗面化処理により高い粗面化率が達
成されたことが分かる。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電解コン
デンサ電極用アルミニウム箔の製造方法によれば、純度
が99.96質量%以上からなり、立方体方位率が60
体積%以上のアルミニウム原箔に、粗面化処理に先立っ
て、冷間加工率0.3〜10%の低歪み加工を行い、そ
の後、150〜550℃で加熱する回復熱処理を行うの
で、表面内層部の転位組織サイズが揃ったアルミニウム
箔が得られる。該サイズが揃った好適な例である、本発
明のアルミニウム箔は、純度が99.96質量%以上
で、立方体方位率が60体積%以上からなり、かつ表面
内層部の転位組織が、円相当径で0.3μm未満(高圧
用は好適には1.0μm未満)であるものが面積率で1
0%以下、円相当径で8μm超(中圧用では好適には5
μm超)であるものが面積率で10%以下であり、転位
組織サイズが揃ったアルミニウム箔を粗面化処理に供す
ることにより、ピットが均一かつ高い密度で形成され、
高い粗面化率が得られ、結果的に単位面積当たりの静電
容量が高い電解コンデンサ電極が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01G 9/055 C22F 1/00 661Z // C22F 1/00 622 691B 661 694A 691 H01G 9/04 346 694 9/24 B

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純度が99.96質量%以上で、立方体
    方位率が60体積%以上からなり、かつ表面内層部に存
    在する亜粒界又は/及び転位セルからなる転位組織のサ
    イズが、円相当径で0.3μm未満であるものが面積率
    で10%以下、円相当径で8μm超であるものが面積率
    で10%以下であることを特徴とする電解コンデンサ電
    極用アルミニウム箔。
  2. 【請求項2】 純度が99.96質量%以上で、立方体
    方位率が60体積%以上からなり、かつ表面内層部に存
    在する亜粒界又は/及び転位セルからなる転位組織のサ
    イズが、円相当径で0.3μm未満であるものが面積率
    で10%以下、円相当径で5μm超であるものが面積率
    で10%以下であることを特徴とする中圧用電解コンデ
    ンサ電極用アルミニウム箔。
  3. 【請求項3】 純度が99.96質量%以上で、立方体
    方位率が60体積%以上からなり、かつ表面内層部に存
    在する亜粒界又は/及び転位セルからなる転位組織のサ
    イズが、円相当径で1.0μm未満であるものが面積率
    で10%以下、円相当径で8μm超であるものが面積率
    で10%以下であることを特徴とする高圧用電解コンデ
    ンサ電極用アルミニウム箔。
  4. 【請求項4】 前記表面内層部は、表面からの深さ1μ
    mから、少なくとも表面から3μm以上の深さに至るも
    のであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔。
  5. 【請求項5】 純度が99.96質量%以上からなり、
    立方体方位率が60体積%以上のアルミニウム原箔に、
    粗面化処理に先立って、冷間加工率0.3〜10%の低
    歪み加工を行い、その後、150〜550℃で加熱する
    回復熱処理を行って立方体方位率が60体積%以上のア
    ルミニウム箔を得ることを特徴とする電解コンデンサ電
    極用アルミニウム箔の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記アルミニウム原箔は、熱間圧延、冷
    間圧延により得た箔に、450℃〜600℃で加熱する
    最終焼鈍処理を施したものであることを特徴とする請求
    項5に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製
    造方法。
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