JP2005174949A - 電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法。 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】立方体方位率90%以上及び耐力18N/mm2以下のアルミニウム箔をエッチング処理することを特徴とする電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法、および前記エッチング処理するために用いられるアルミニウム箔であって、立方体方位率90%以上及び耐力18N/mm2以下であるエッチング用アルミニウム箔、さらには、前記アルミニウム箔はロール状に巻かれており、ロール状アルミニウムから繰り出した際に立方体方位率90%以上及び耐力18N/mm2以下の状態にある。
【選択図】なし
Description
(1)本発明Al箔
本発明Al箔の立方体方位率は90%以上、好ましくは93%以上である。立方体方位率が90%未満になると静電容量が低下する。なお、上限値は限定されないが、通常99.8%である。
(2)本発明Al箔の調製
本発明Al箔は、上記の立方体方位率及び耐力を有しているものであれば、いずれの製法によって得られたアルミニウム箔も使用することができる。具体的には、アルミニウム原料から圧延箔を経て所定のアルミニウム箔を製造する工程において、焼鈍工程以降のいずれかのアルミニウム箔を本発明Al箔として適宜用いることができる。
(3)本発明のエッチング用アルミニウム箔
本発明のエッチング用アルミニウム箔は、立方体方位率90%以上及び耐力18N/mm2以下の状態にあるアルミニウム箔をエッチング処理するために用いられるアルミニウム箔であって、立方体方位率90%以上及び耐力18N/mm2以下であるエッチング用アルミニウム箔である。このようなアルミニウム箔としては、本発明Al箔を好適に用いることができる。特に、ロール状に巻かれている本発明Al箔は、エッチング時等においてロール状から繰り出した際にも立方体方位率90%以上及び耐力18N/mm2以下を確実に維持することができる。
(4)本発明Al箔のエッチング処理
本発明の製造方法では、立方体方位率90%以上及び耐力18N/mm2以下の状態にある本発明Al箔をエッチング処理する。さらに、必要に応じて化成処理を行うこともできる。これらエッチング処理及び化成処理の条件自体は、公知の電解コンデンサ用アルミニウム箔の製法に従い、目的とするアルミニウム箔の用途、特性等に応じて実施すれば良い。例えば、所定のエッチング液に本発明Al箔を浸漬し、所定量の電流を通電することによってエッチング処理を行うことができる。
<立方体方位率>
50容量%HCl、48容量%HNO3及び2容量%HFを含む混合溶液を液温30℃にし、50mm×50mmのアルミニウム箔を30秒間浸漬し、水洗乾燥した。出現した組織を画像解析装置を用いて分析し、その立方体方位率を求めた。なお、測定面積は30mm×30mmとした。
<耐力>
得られたアルミニウム箔の耐力は、インストロン型引張試験機を用い引張速度10mm/minで引張り測定した。
<静電容量>
静電容量は、ロール状アルミニウム箔の側面部から7cm×15cmの試料を切り出し、次に示す条件で試料をエッチング処理し、次いでホウ酸水溶液(65g/L)中で200Vの化成処理を施した後、ホウ酸アンモニウム水溶液(8g/L)にて測定した。
<エッチング処理条件>
・一次エッチング
エッチング液:塩酸及び硫酸の混合液(塩酸濃度:1モル/L、硫酸濃度:3モル/L、80℃)
電解:DC200mA/cm2×2分
・二次エッチング
エッチング液:塩酸及びシュウ酸の混合液(塩酸濃度:2モル/L、シュウ酸濃度:0.01モル/L、80℃)
電解:DC50mA/cm2×9分
(従来例1)
アルミニウム溶湯(Pb:0.08ppm、Si:15ppm、Fe:15ppm、Cu:50ppm、残部:Al及び不可避不純物)を半連続鋳造して、厚さ530mmの鋳塊を得た。この鋳塊を600℃で10時間かけて均質化処理をした後、鋳塊温度520℃で熱間圧延を開始し、厚さ6mmの熱間圧延板とした。次いで、冷間圧延を実施して106μmの箔とし、溶剤系洗浄液で箔表面を洗浄して硬質箔を得た。洗浄後の硬質箔の油付着量を燃焼法で測定したところ2mg/m2であった。この硬質箔を幅500mm・重量500kgのロール状として真空雰囲気中570℃で10時間焼鈍した。焼鈍後のアルミニウム箔は、上部に部分的密着が生じていたため、密着のない側面部のアルミニウム箔の静電容量を測定した。焼鈍後のアルミニウム箔に部分的密着が生じ繰り出し性と平滑性が良好でなかったため、巻き直しを行った。巻き直しによる伸びは1.1%であった。巻き直し後、得られたアルミニウム箔の立方体方位率、耐力及び静電容量を測定し、静電容量は焼鈍直後(巻き直し前)のアルミニウム箔の静電容量を100とした相対値で算出した。結果を表1に示す。
(従来例2)
従来例1の焼鈍後のロール状アルミニウム箔を、張力を変えて巻き直しを行ったほかは従来例1と同様にしてアルミニウム箔を作製し、立方体方位率、耐力及び静電容量を測定した。巻き直しによる伸びは1.5%であった。結果を表1に示す。
(従来例3)
従来例1の焼鈍後のロール状アルミニウム箔を、張力を変えて巻き直しを行ったほかは従来例1と同様にしてアルミニウム箔を作製し、立方体方位率、耐力及び静電容量を測定した。巻き直しによる伸びは2.2%であった。結果を表1に示す。
(実施例1〜3)
従来例1で得られた巻き直し後のロール状アルミニウム箔を表1に示す条件で再焼鈍し、得られたアルミニウム箔の立方体方位率、耐力及び静電容量を測定した。結果を表1に示す。
(実施例4)
従来例2で得られた巻き直し後のロール状アルミニウム箔を表1に示す条件で再焼鈍し、得られたアルミニウム箔の立方体方位率、耐力及び静電容量を測定した。結果を表1に示す。
(実施例5)
従来例3で得られた巻き直し後のロール状アルミニウム箔を表1に示す条件で再焼鈍し、得られたアルミニウム箔の立方体方位率、耐力及び静電容量を測定した。結果を表1に示す。
(実施例6)
従来例1で用いた厚さ6mmの熱間圧延板を冷間圧延して106μmの箔とし、水系洗浄液で箔表面を洗浄して硬質箔を得た。洗浄後の硬質箔の油付着量を燃焼法で測定したところ4mg/m2であった。この硬質箔を幅500mm・重量500kgのロール状として、図1に示すようなロール外周曲率に合わせた置台により担持し、アルゴンガス雰囲気中540℃で6時間焼鈍した。焼鈍後に密着は発生しなかった。得られたアルミニウム箔の立方体方位率、耐力及び静電容量を測定した。結果を表1に示す。
(比較例1)
従来例1で得られた硬質箔を幅500mm・重量500kgのロール状としてアルゴンガス雰囲気中420℃で50時間焼鈍した。得られたアルミニウム箔の立方体方位率、耐力及び静電容量を測定した。結果を表1に示す。
Claims (4)
- 立方体方位率90%以上及び耐力18N/mm2以下のアルミニウム箔をエッチング処理することを特徴とする電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法。
- 立方体方位率90%以上及び耐力18N/mm2以下の状態にあるアルミニウム箔をエッチング処理するために用いられるアルミニウム箔であって、立方体方位率90%以上及び耐力18N/mm2以下であるエッチング用アルミニウム箔。
- ロール状に巻かれている請求項2記載のエッチング用アルミニウム箔。
- ロール状アルミニウムから繰り出した際に立方体方位率90%以上及び耐力18N/mm2以下の状態にある請求項2又は3に記載のエッチング用アルミニウム箔。
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