JP4964437B2 - 電解コンデンサ用アルミニウム合金材及びその製造方法、電解コンデンサ用陽極材、電解コンデンサ用電極材の製造方法並びにアルミニウム電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ用アルミニウム合金材及びその製造方法、電解コンデンサ用陽極材、電解コンデンサ用電極材の製造方法並びにアルミニウム電解コンデンサ Download PDF

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Description

この発明は、静電容量の高い電解コンデンサ用アルミニウム合金材、及びこの合金材を安価に得ることができる電解コンデンサ用アルミニウム合金材の製造方法に関するものである。
なお、この明細書において、アルミニウム合金材には少なくともアルミニウム合金箔、アルミニウム合金板及びこれらの成形体が含まれる。
電解コンデンサ用アルミニウム合金電極材、特に陽極に用いられるものについては、一般に、電解エッチングにより材料の表面積を拡大することが実施されている。この目的に使用されるアルミニウム合金材には、アルミニウム純度が99.9質量%以上の高純度アルミニウム合金箔が使用されている。これは、許容量以上の不純物が存在することにより、アルミニウムの溶解量が増加し、微細なエッチピットが形成され難くなることによる。また、この不純物がアルミニウム中で金属間化合物を形成し、かつその金属間化合物単体若しくはアルミニウムマトリックスとの界面の化学溶解性が高い場合は、このエッチピットの形状制御に及ぼす影響が非常に大きくなる。
このような課題に対し、例えば、Fe若しくはSiの析出量を規制するという手法(特許文献1)や、Fe,Si,Cuの析出量を規制する手法(特許文献2)、Fe含有金属間化合物のサイズとFe含有量を規制するという手法が開示されている(特許文献3)。
特開昭63−265415号公報 特開平8−209275号公報 特開2004−149835号公報
しかしながら、これら特許文献に記載された方法は、いずれもエッチング時のピット制御については有効なものであるが、Fe、Si量が多くなるに従って、エッチピットの制御が次第に難しくなるという欠点があった。
特に、近年のコストダウン要求から、安価なアルミニウム塊を利用しようとすると、必然的にアルミニウム中の不可避不純物、特に、Fe,Si,Cuの含有量が多くなり、上述の従来の方法では目標とする静電容量を得ることが難しくなってくるという問題があった。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、高静電容量を有しかつ安価な電解コンデンサ用アルミニウム合金材及びその製造方法を提供し、さらには電解コンデンサ用陽極材、電解コンデンサ用電極材の製造方法並びにアルミニウム電解コンデンサを提供することを課題とする。
上記の課題は、以下の手段によって解決される。
(1)アルミニウムの純度が99.9質量%以上であって、Si;0.006質量%以上0.025質量%以下、Fe;0.006質量%以上0.025質量%以下、Cu;0.0005質量%以上0.008質量%以下、Mn;0.0001質量%以上0.001質量%以下、Mg;0.00005質量%以上0.005質量%以下、Zn;0.00005質量%以上0.005質量%以下、Cr;0.00002質量%以上0.001質量%以下、Ni;0.00002質量%以上0.001質量%以下、Ti;0.00003質量%以上0.001質量%以下、V;0.00005質量%以上0.0015質量%以下、Zr;0.00005質量%以上0.0015質量%以下、Ga;0.0001質量%以上0.005質量%以下、B;0.00005質量%以上0.003質量%以下なる組成を有し、熱フェノール溶解法によって抽出されるAl−Fe系の金属間化合物のうち、平均直径1μm以上の大きさのものがFe含有量の70%未満であり、平均直径0.1μm以上1μm未満の大きさのものがFe含有量の10%を越え25%未満であり、更に0.1μm以上の大きさのものの合計のFe含有量が80%以下であり、かつB、Ti、V、Zrの含有量が、0.5≦B/(5Ti+V+Zr)≦10なる関係を有することを特徴とする電解コンデンサ用アルミニウム合金材。
(2)再結晶化率が60%以上であり、かつ再結晶粒の平均結晶粒径が0.03mm以上0.5mm以下であり、更に当該再結晶粒のうち表面から測定した立方体方位粒の面積占有率が20%未満であることを特徴とする前項1に記載の電解コンデンサ用アルミニウム合金材。
(3)引張強度が50MPa以上75MPa以下であることを特徴とする前項1または2に記載の電解コンデンサ用アルミニウム合金材。
(4)アルミニウムの純度が99.9質量%以上であって、Si;0.006質量%以上0.025質量%以下、Fe;0.006質量%以上0.025質量%以下、Cu;0.0005質量%以上0.008質量%以下、Mn;0.0001質量%以上0.001質量%以下、Mg;0.00005質量%以上0.005質量%以下、Zn;0.00005質量%以上0.005質量%以下、Cr;0.00002質量%以上0.001質量%以下、Ni;0.00002質量%以上0.001質量%以下、Ti;0.00003質量%以上0.001質量%以下、V;0.00005質量%以上0.0015質量%以下、Zr;0.00005質量%以上0.0015質量%以下、Ga;0.0001質量%以上0.005質量%以下、B;0.00005質量%以上0.003質量%以下なる組成を有し、半連続鋳造法にて作製したアルミニウム合金鋳塊を用い、該鋳塊に、面削、熱間圧延、冷間圧延、最終焼鈍を実施してアルミニウム合金材を製造するに際し、前記面削の前に、または面削後熱間圧延前に、420℃以上550℃以下の温度で1時間以上50時間以下の時間にて加熱処理を施すことを特徴とする電解コンデンサ用アルミニウム合金材の製造方法。
(5)熱間圧延中または熱間圧延後に、アルミニウム合金材を420℃以上520℃以下の温度で1分以上10時間以下保持することを特徴とする前項4に記載の電解コンデンサ用アルミニウム合金材の製造方法。
(6)90%以上の圧下率の冷間圧延を実施したのち、前記最終焼鈍を360℃以上490℃以下の温度で1時間以上10時間以下の時間にて実施することを特徴とする前項4または5に記載の電解コンデンサ用アルミニウム合金材の製造方法。
(7)最終焼鈍に先立って、150℃から260℃までの温度域の通過または保持時間を2時間以上24時間以下とすることを特徴とする前項6に記載の電解コンデンサ用アルミニウム合金材の製造方法。
(8)前項1〜3のいずれかに記載の電解コンデンサ用アルミニウム合金材が用いられていることを特徴とする電解コンデンサ用陽極材。
(9)前項1〜3のいずれかに記載の電解コンデンサ用アルミニウム合金材に、エッチングを実施することを特徴とする電解コンデンサ用電極材の製造方法。
(10)エッチング後、化成処理を実施する前項9に記載の電解コンデンサ用電極材の製造方法。
(11)電極材として前項9または10に記載の製造方法によって製造された電極材が用いられていることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ。
前項(1)に記載の発明によれば、アルミニウム合金の組成をコントロールし、更に、熱フェノール溶解法によって抽出されるAl−Fe系の金属間化合物のうち、平均直径1μm以上の大きさのものの量と、平均直径0.1μm以上1μm未満の大きさのものの量と、さらに平均直径0.1μm以上の大きさのものの合計の量を制御したから、Al−Fe系の金属間化合物によって生じるエッチング時の過溶解による粗大なピットを防止し、かつ前記金属間化合物をエッチピットの核として有効に活用することができ、ひいては静電容量に優れた電解コンデンサ用アルミニウム合金材となしうる。
しかも、Si;0.006質量%以上0.025質量%以下、Fe;0.006質量%以上0.025質量%以下を含有するから、安価なアルミニウム塊を用いることができ、低コストの電解コンデンサ用アルミニウム合金材となしうる。
また、B、Ti、V、Zrの含有量が、0.5≦B/(5Ti+V+Zr)≦10なる関係を有しているから、さらに高い静電容量を実現することができる。
前項(2)に記載の発明によれば、エッチング時に均一なエッチングパターンを形成でき、さらに高い静電容量を実現できる。
前項(3)に記載の発明によれば、エッチング処理後または化成処理後の耐折強度に優れた材料とすることができる。
前項(4)に記載の発明によれば、請求項1に記載された組成と組織とを備えた電解コンデンサ用アルミニウム合金材の製造が可能となる。
前項(5)に記載の発明によれば、さらに確実に請求項1に記載された組成と組織とを備えた電解コンデンサ用アルミニウム合金材の製造が可能となる。
前項(6)に記載の発明によれば、冷間圧延を90%以上の圧下率で実施することにより、結晶粒径を微細化でき、また最終焼鈍においてFeの析出量を十分に制御できる。その結果、エッチング時にエッチングピットを均一に生成でき、静電容量を増大できるアルミニウム合金材を製造できる。
前項(7)に記載の発明によれば、エッチング時に均一なエッチングパターンを形成でき、静電容量を増大できるアルミニウム合金材を製造できる。
前項(8)に記載の発明によれば、静電容量に優れた低コストな電解コンデンサ用陽極材となしうる。
前項(9)に記載の発明によれば、エッチングにより大きな静電容量を有する電解コンデンサ用電極材を製造することができる。
前項(10)に記載の発明によれば、エッチング後、化成処理を実施することから陽極材として好適な電解コンデンサ用電極材を得ることができる。
前項(11)に記載の発明によれば、高静電容量で安価なアルミニウム電解コンデンサとなしうる。
次に、本発明の構成とその理由について述べる。
本発明では、アルミニウム材のアルミニウム純度は99.9質量%以上とする。なお、本発明において、便宜的にアルミニウム材のアルミニウム純度は100質量%から、Si、Fe、Cu、Mn、Mg、Zn、Cr、Ni、Ti、V、Zr、Ga、Bの合計濃度(質量%)を差し引いた値とする。
なお、この明細書では、「質量%」に加えて「質量ppm」で表記する場合もある。この場合、1質量%は10000質量ppmである。
本発明では、電解コンデンサ用低圧箔において、Feの含有率が多い安価なアルミニウム箔の適用を可能にするために、Al−Fe系の析出物の量、サイズとその状態を制御することで、エッチング特性の良好な材料を開発した。
まず、Fe量について、0.006質量%未満では、使用する原料塊によるコストアップが避けられず、本発明の効果は期待できない。また、0.025質量%を超えて含有すると、溶解減量が著しく増加し、静電容量低下や静電容量バラツキの原因となる。Fe量の望ましい範囲は、0.007質量%以上、0.02質量%以下である。
次にSi量について、0.006質量%未満では、使用する原料塊によるコストアップが避けられず、本発明の効果は期待できない。また、0.025質量%を超えて含有すると、Feとの共存作用によって溶解減量が著しく増加し、静電容量低下や静電容量バラツキの原因となる。Si量の望ましい範囲は、0.007質量%以上、0.02質量%以下である。
熱フェノール溶解法によって抽出されるAl−Fe系の金属間化合物のうち、平均直径1μm以上の大きさのものと、平均直径0.1μm以上1μm未満の大きさのものでは、エッチングに影響する程度が異なる。すなわち平均直径1μm以上の大きさのものは、粗大なピット形成に影響する。但し、体積が大きいため、全体の固溶量を減じるには有効なサイトとなる。このため、平均直径1μm以上の大きさの金属間化合物はFe含有量の70%未満とする。
一方、0.1μm以上1μm未満の大きさの金属間化合物については、分散度が適当であれば、有効なピットサイトとなりうる。平均直径0.1μm以上1μm未満の大きさの金属間化合物はFe含有量の10%を越え25%未満とする。
また、Fe系の金属間化合物の総含有量については、エッチング処理時の過溶解を防止する目的で、0.1μm以上の大きさのものの合計を、金属間化合物に含有されるFe含有量に換算して80%以下に抑える必要がある。
次にFe、Si以外の各元素の効果と組成限定理由について述べる。
Cu量について、0.0005質量%未満では、使用する原料塊によるコストアップが避けられず、本発明の効果は期待できない。また、0.008質量%を越えると、溶解減量が著しく増加し、静電容量低下や静電容量バラツキの原因となる。Cu量の望ましい範囲は、0.0015質量%以上、0.006質量%以下である。
Mn量について、0.0001質量%未満では、使用する原料塊によるコストアップが避けられず、0.001質量%を越えると、エッチピットの不均一性の原因となる。Mn量の望ましい範囲は、0.0001質量%以上、0.0006質量%以下である。
Mg量について、0.00005質量%未満では、使用する原料塊によるコストアップが避けられず、0.005質量%を越えると、最終焼鈍時の材料表面の酸化膜に濃化し、初期のピット発生を不均一にする。Mg量の望ましい範囲は、0.0001質量%以上、0.002質量%以下である。
Zn量について、0.00005質量%未満では、使用する原料塊によるコストアップが避けられず、0.005質量%を越えると、溶解減量の増加をもたらし、静電容量低下や静電容量バラツキの原因となる。Zn量の望ましい範囲は、0.0001質量%以上、0.003質量%以下である。
Cr量について、0.00002質量%未満では、使用する原料塊によるコストアップが避けられず、0.001質量%を越えると、エッチピットの不均一発生の原因となる。Cr量の望ましい範囲は、0.0001質量%以上、0.0005質量%以下である。
Ni量について、0.00002質量%未満では、使用する原料塊によるコストアップが避けられず、0.001質量%を越えると、エッチピットの不均一性の原因となる。Ni量の望ましい範囲は、0.0001質量%以上、0.0005質量%以下である。
Ti量について、0.00003質量%未満では、使用する原料塊によるコストアップが避けられず、0.001質量%を越えると、粒界エッチング性が高くなり不均一溶解により静電容量低下の原因となる。Ti量の望ましい範囲は、0.0001質量%以上、0.0005質量%以下である。
V量について、0.00005質量%未満では、使用する原料塊によるコストアップが避けられず、0.0015質量%を越えると、エッチピットの不均一性の原因となる。V量の望ましい範囲は、0.0001質量%以上、0.0005質量%以下である。
Zr量について、0.00005質量%未満では、使用する原料塊によるコストアップが避けられず、0.0015質量%を越えると、エッチピットの不均一性の原因となる。Zr量の望ましい範囲は、0.0001質量%以上、0.0005質量%以下である。
Ga量について、0.0001質量%未満では、使用する原料塊によるコストアップが避けられず、0.005質量%を越えると、エッチピットの不均一性の原因となる。Ga量の望ましい範囲は、0.0005質量%以上、0.004質量%以下である。
B量について、0.00005質量%未満では、使用する原料塊によるコストアップが避けられず、0.003質量%を越えると、最終焼鈍時の材料表面の酸化膜に濃化し、初期のピット発生を不均一にするとともに、エッチピットの不均一性の原因となる。B量の望ましい範囲は、0.0005質量%以上、0.0025質量%以下である。
また、この発明においては、B、Ti、V、Zrの含有量が、0.5≦B/(5Ti+V+Zr)≦10なる関係を有しているのが望ましい。この理由は、通常は含有量が多くなると粒界エッチングや不均一溶解の原因となるTi、V、Zrの影響を、Bにより抑止する効果があることによる。しかし、B含有量も多くなりすぎると、エッチング時の不均一溶解の原因となることから、B、Ti、V、Zrが前記一定の関係を満たすものとすることにより、エッチング時の不均一溶解を抑制しながら低コストの原料塊を使用することができ、ひいては静電容量が高くコストの低い電解コンデンサ用アルミニウム材となしうるからである。さらに望ましくは0.7≦B/(5Ti+V+Zr)≦3に設定するのがよい。
また、引張強度は50MPa以上75MPa以下とするのがよい。この理由は、引張強度が低すぎると、エッチング処理時や化成処理時等の製造工程中でアルミニウム材の破断の危険性が高まり、逆に引張強度が高すぎるとエッチング処理後または化成処理後のアルミニウム材の耐折強度が却って低下するためである。さらに望ましい引張強度は60MPa以上72MPa以下である。
本発明に係る電解コンデンサ用アルミニウム合金材は、最終焼鈍処理後、エッチングに供されるが、その際の最後に焼鈍された時の再結晶化率がエッチング特性に影響を及ぼす。すなわち未再結晶率が高くなると、エッチングパターンが不均一となり、結果的に静電容量の低下をもたらす。このため、再結晶化率は60%以上が望ましく、かつ再結晶粒の平均結晶粒径が0.03mm以上、0.5mm以下であることが有効である。更に望ましい再結晶化率は80%以上であり、再結晶粒の最適範囲は0.05mm以上0.3mm以下である。
アルミニウム材の表面から測定した立方体方位粒の面積占有率については、本発明の場合、非立方体方位粒と立方体方位粒の混在を避けることが更なる静電容量の改善には有利となる。立方体方位粒の面積占有率については、20%未満が望ましく、更に望ましい立方体方位粒の面積占有率は15%未満、最適範囲は、10%未満である。
次に、本発明に係る製法について説明する。本発明に係る電解コンデンサ用アルミニウム合金材の製法は、特に限定されないが、例えば、半連続鋳造法にて作製したアルミニウム合金鋳塊に、面削、熱間圧延、冷間圧延、最終焼鈍を実施してアルミニウム合金材を製造する。この場合、前記面削の前に、または面削後熱間圧延前に、420℃以上550℃以下の温度で1時間以上50時間以下の時間にて加熱処理(ソーキング処理ともいう)を施し、次いで熱間圧延及び冷間圧延を施す方法が挙げられる。望ましくは、熱間圧延中または熱間圧延後に420℃以上520℃以下の温度で1分以上10時間以下保持するのがよい。
上述の熱間圧延中または熱間圧延後の熱処理は、熱間圧延中に保持する工程によっても、熱間圧延コイルをバッチ焼鈍する方法によっても、また、連続コイル焼鈍処理によってもよい。
前記ソーキング処理の更に望ましい範囲は、420℃以上520℃以下の温度で1時間以上20時間以下、最適範囲は、450℃以上490℃以下の温度で5時間以上15時間以下である。また、熱間圧延中または熱間圧延後の熱処理条件の更に望ましい範囲は、440℃以上480℃以下の温度で5分以上8時間以下、最適範囲は、10分以上6時間以下である。
冷間圧延の圧下率については、50%未満では、最終焼鈍時の結晶粒径が大きくなり、エッチング処理後の引張強度の低下や耐折強度の低下の原因となる。冷間圧延の圧下率が50%以上80%未満では、結晶粒径はやや小さくなるものの微細化の効果は十分ではなく、最適値としては90%以上が望ましい。冷間圧延の圧下率は冷間圧延工程全体の圧下率でなくても良く、冷間圧延の途中に中間焼鈍を実施する場合は、中間焼鈍後の冷間圧延の圧下率であっても良い。
また、材料の最終焼鈍条件については、360℃未満では、Feの析出量を十分に制御できないため、エッチピットの不均一が発生し、静電容量が低下する。また、490℃を越えると結晶粒径が粗大化し、材料の強度が著しく低下する。このため、360℃以上490℃以下の温度とするのがよい。最終焼鈍温度の更に望ましい範囲については、360℃以上460℃以下を挙げることができる。また時間については、1時間以上10時間以下とするのが良く、特に1時間以上7時間以下が良い。最適範囲は2時間以上5時間以下である。
また、最終焼鈍に先立って、150℃から260℃までの温度域の通過または保持時間を2時間以上24時間以下とすることも有効である。この理由は、Al−Fe系の析出物が低温度にて析出し、最終焼鈍時に一部再固溶することで、均一な核形成が可能となり、エッチング時にエッチピットを均一に生成でき、静電容量を増大できるからである。さらに好ましくは、200℃から250℃までの温度域の通過または保持時間を2時間以上20時間以下とするのが良い。
最終焼鈍後に得られる電解コンデンサ用アルミニウム材の厚さは特に規定されない。箔と称される200μm以下のものも、それ以上の厚いものも本発明に含まれる。
最終焼鈍を経たアルミニウム材には、拡面率向上のためエッチング処理を実施する。エッチング処理条件は特に限定されない。エッチング処理後、望ましくは化成処理を行って陽極材とするのが良いが、陰極材として用いることを妨げるものではない。また、この電極材を用いた電解コンデンサは大きな静電容量を実現できる。
(表2の実施例1〜7)
半連続鋳造法にて作製した厚さ400mmの鋳塊(組成は表1に示す)に片面10mmの面削を施し、表2に示す条件にてソーキング処理を実施した後、熱間圧延を実施した。その後、熱間圧延中または窒素雰囲気にて表2に示す条件にて保持または加熱処理を実施して得られた厚さ10mmの板材について、引き続き冷間圧延を施し、厚さ0.1mmのアルミニウム合金材を得た。そのアルミニウム合金材に対して、表2に示す条件にて最終焼鈍を実施した。
(表2の比較例1〜5)
半連続鋳造法にて作製した厚さ400mmの鋳塊(組成は表1に示す)に片面10mmの面削を施し、600℃×8時間の条件にてソーキング処理を実施した。その後、30℃/hの速度にて降温し、550℃になった時点で1時間の保持後熱間圧延を開始し、引き続いて冷間圧延を実施して、厚さ0.1mmのアルミニウム合金材を得た。そのアルミニウム合金材に対して、300℃×1時間にて最終焼鈍を実施した。
(表3の実施例11〜15及び比較例11,12)
半連続鋳造法にて作製した厚さ400mmの鋳塊(組成は表1に示す)に片面10mmの面削を施し、表3に示す条件にてソーキング処理を実施した後、熱間圧延を実施した。また、熱間圧延中に表3に示す条件で保持を実施し、引き続き熱間圧延し、厚さ10mmの熱間圧延板を得た。その後、引き続き冷間圧延を施し、厚さ0.1mmのアルミニウム合金材を得た。そのアルミニウム合金材に対して、表3に示す条件にて最終焼鈍を実施した。
(表4の実施例21及び比較例21,22)
半連続鋳造法にて作製した厚さ400mmの鋳塊(組成は表1に示す)に片面10mmの面削を施し、520℃×5hの条件にてソーキング処理を実施した後、熱間圧延を実施した。熱間圧延中に450℃×5分の保持を実施し、引き続き熱間圧延し、厚さ10mmの熱間圧延板を得た。その後、引き続き冷間圧延を施し、所定の厚さのアルミニウム合金材とした。その後、表4に示す条件にて、中間焼鈍とその後の冷間圧延を実施し、厚さ0.1mmのアルミニウム合金材を得た。そのアルミニウム合金材に対して、表4に示す条件にて最終焼鈍を実施した。

以上により得られた各アルミニウム合金材について、下記に示す方法で金属間化合物抽出を行い、化合物中のFe量を調べた。
また、下記エッチング評価方法にてエッチング評価を行い、静電容量を測定した。
また、表2に示す実施例及び比較例については、引張強度を測定した。表3及び表4に示す実施例及び比較例については、最終焼鈍後の再結晶化率及び表面からの立方体方位の面積占有率を以下の方法により調べた。
それらの結果を各表に示す。なお、静電容量については、表2の比較例5を100とする相対評価にて示した。
<金属間化合物抽出方法>
加熱脱水したフェノールに試料を挿入し加熱する。試料が完全に分解した後、140℃程度まで冷却させ、ベンジルアルコールを加える。0.1μmのPTFEメンブランフィルターを用いて吸引ろ過を行い、ベンジルアルコールおよびアセトンで洗浄を行い解析用試料とした。
PTFEメンブランフィルター上に回収された残渣をX線回折法によって解析するとともに、王水(35質量%塩酸:60質量%硝酸=3:1)と純水を1:1の割合で混合した混酸溶液にて溶解しICP発光分光分析装置にてFeを定量した。
<エッチング評価方法>
エッチング液 塩酸1.8mol/L+H2SO40.02mol/L の水溶液を用い、温度55℃、正弦波交流30Hz、電流密度AC0.3A/cm2(片面)、時間300secの条件にてエッチング処理を行った。
更に、リン酸アンモニウム水溶液(1.5g/L、85℃)中にて、電流密度5mA/cm2で20V×10minの定電圧化成処理で化成処理し、500℃×5min大気雰囲気下にて加熱処理を実施、その後、同じ条件で5min間の再化成を施して誘電体酸化皮膜を形成した。
<再結晶化率の測定方法>
アルミニウム材の表面をエメリー紙にて研磨し、荒バフ研磨、仕上げ研磨を施した後、水洗、乾燥を実施した。次に、研磨されたアルミニウム材を+極としてその表面を陽極酸化処理した。陽極酸化処理は、バーカー氏液(3±1%ホウフッ化水素酸)を用い、浴温:28±1℃、印加電圧:30V、印加時間:45秒で行った。陽極酸化処理されたサンプルを偏光顕微鏡にて観察し、明瞭な再結晶粒の観察視野中における百分率を求めた。観察視野の面積は、特定しないが10mm2以上が望ましい。
<立方体方位の面積占有率の測定方法>
アルミニウム材を、HCl:HNO3:HF=5:5:1の容積比からなるエッチング液に45秒浸漬することによりケミカルエッチングを実施し、光源による反射を調整することによって得た画像を二値化処理することにより測定した。
Figure 0004964437
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表2〜表4の結果から理解されるように、本発明の条件を満足する実施例は、比較例に比べて静電容量が大きいことを確認し得た。

Claims (11)

  1. アルミニウムの純度が99.9質量%以上であって、Si;0.006質量%以上0.025質量%以下、Fe;0.006質量%以上0.025質量%以下、Cu;0.0005質量%以上0.008質量%以下、Mn;0.0001質量%以上0.001質量%以下、Mg;0.00005質量%以上0.005質量%以下、Zn;0.00005質量%以上0.005質量%以下、Cr;0.00002質量%以上0.001質量%以下、Ni;0.00002質量%以上0.001質量%以下、Ti;0.00003質量%以上0.001質量%以下、V;0.00005質量%以上0.0015質量%以下、Zr;0.00005質量%以上0.0015質量%以下、Ga;0.0001質量%以上0.005質量%以下、B;0.00005質量%以上0.003質量%以下なる組成を有し、
    熱フェノール溶解法によって抽出されるAl−Fe系の金属間化合物のうち、平均直径1μm以上の大きさのものがFe含有量の70%未満であり、平均直径0.1μm以上1μm未満の大きさのものがFe含有量の10%を越え25%未満であり、更に0.1μm以上の大きさのものの合計のFe含有量が80%以下であり、
    かつB、Ti、V、Zrの含有量が、0.5≦B/(5Ti+V+Zr)≦10なる関係を有することを特徴とする電解コンデンサ用アルミニウム合金材。
  2. 再結晶化率が60%以上であり、かつ再結晶粒の平均結晶粒径が0.03mm以上0.5mm以下であり、更に当該再結晶粒のうち表面から測定した立方体方位粒の面積占有率が20%未満であることを特徴とする請求項1に記載の電解コンデンサ用アルミニウム合金材。
  3. 引張強度が50MPa以上75MPa以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の電解コンデンサ用アルミニウム合金材。
  4. アルミニウムの純度が99.9質量%以上であって、Si;0.006質量%以上0.025質量%以下、Fe;0.006質量%以上0.025質量%以下、Cu;0.0005質量%以上0.008質量%以下、Mn;0.0001質量%以上0.001質量%以下、Mg;0.00005質量%以上0.005質量%以下、Zn;0.00005質量%以上0.005質量%以下、Cr;0.00002質量%以上0.001質量%以下、Ni;0.00002質量%以上0.001質量%以下、Ti;0.00003質量%以上0.001質量%以下、V;0.00005質量%以上0.0015質量%以下、Zr;0.00005質量%以上0.0015質量%以下、Ga;0.0001質量%以上0.005質量%以下、B;0.00005質量%以上0.003質量%以下なる組成を有し、半連続鋳造法にて作製したアルミニウム合金鋳塊を用い、該鋳塊に、面削、熱間圧延、冷間圧延、最終焼鈍を実施してアルミニウム合金材を製造するに際し、
    前記面削の前に、または面削後熱間圧延前に、420℃以上550℃以下の温度で1時間以上50時間以下の時間にて加熱処理を施すことを特徴とする電解コンデンサ用アルミニウム合金材の製造方法。
  5. 熱間圧延中または熱間圧延後に、アルミニウム合金材を420℃以上520℃以下の温度で1分以上10時間以下保持することを特徴とする請求項4に記載の電解コンデンサ用アルミニウム合金材の製造方法。
  6. 90%以上の圧下率の冷間圧延を実施したのち、前記最終焼鈍を360℃以上490℃以下の温度で1時間以上10時間以下の時間にて実施することを特徴とする請求項4または5に記載の電解コンデンサ用アルミニウム合金材の製造方法。
  7. 最終焼鈍に先立って、150℃から260℃までの温度域の通過または保持時間を2時間以上24時間以下とすることを特徴とする請求項6に記載の電解コンデンサ用アルミニウム合金材の製造方法。
  8. 請求項1〜3のいずれかに記載の電解コンデンサ用アルミニウム合金材が用いられていることを特徴とする電解コンデンサ用陽極材。
  9. 請求項1〜3のいずれかに記載の電解コンデンサ用アルミニウム合金材に、エッチングを実施することを特徴とする電解コンデンサ用電極材の製造方法。
  10. エッチング後、化成処理を実施する請求項9に記載の電解コンデンサ用電極材の製造方法。
  11. 電極材として請求項9または10に記載の製造方法によって製造された電極材が用いられていることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ。
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