JP2003119122A - 口腔内速崩壊錠およびその製造法 - Google Patents

口腔内速崩壊錠およびその製造法

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JP2003119122A
JP2003119122A JP2002307329A JP2002307329A JP2003119122A JP 2003119122 A JP2003119122 A JP 2003119122A JP 2002307329 A JP2002307329 A JP 2002307329A JP 2002307329 A JP2002307329 A JP 2002307329A JP 2003119122 A JP2003119122 A JP 2003119122A
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disintegrating tablet
rapidly disintegrating
saccharide
bitterness
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Tokuji Kajiyama
篤司 梶山
Tetsuya Tamura
哲哉 田村
Takao Mizumoto
隆雄 水本
Hitoshi Kawai
均 河合
Tatsuya Takahashi
達也 高橋
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Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
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Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】苦味を有する薬物および/または流動性の劣る
薬物にあって、苦味を低減し、あるいは流動性を改善す
ることができる口腔内速崩壊錠の提供。特に針状結晶性
の苦味を有する薬物にあっても、生物学的利用能の低下
しないで苦味を抑制し、流動性を改善し、異物感を残さ
ないで、打錠により薬物溶出が制御不能とならない口腔
内速崩壊錠の提供。 【解決手段】本発明は、薬物および糖類を含有する口腔
内速崩壊錠において、苦味を有する薬物および/または
流動性の劣る薬物と、製剤用担体とからなる、噴霧乾燥
されてなる、平均粒子径約50〜約250μm、かつ見掛け比
重約0.5〜約1.2の薬物含有粒子を配合することを特徴と
する口腔内速崩壊錠、またその製造方法に関するもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬物および糖類を
含有してなる口腔内速崩壊錠において、苦味を有する薬
物および/または流動性の劣る薬物と、製剤用担体とか
らなる、噴霧乾燥されてなる、平均粒子径約50〜約2
50μm(好ましくは約50〜約150μm)、かつ見
掛け比重約0.5〜約1.2(好ましくは約0.5〜約
1)の薬物含有粒子を配合することを特徴とする口腔内
速崩壊錠に関するものである。また、本発明は、薬物お
よび糖類を含有してなる口腔内速崩壊錠の製造法におい
て、(a) 苦味を有する薬物および/または流動性の劣る
薬物と、製剤用担体とを製薬的に許容されうる溶媒に、
固形物濃度として約30〜約70w/w%に溶解および
懸濁し、噴霧乾燥用の懸濁液を調製する工程、(b) 工程
(a) で得られた懸濁液を、回転ディスク型のスプレー
ドライヤーを用い、ディスクの回転速度を約5000〜
約15000rpmにて噴霧乾燥し、薬物含有粒子を調
製する工程、および (c) 工程 (b) で得られた薬物含有
粒子と糖類とを混合し、この混合物を成形する工程から
なることを特徴とする口腔内速崩壊錠の製造法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高齢者、小児が水なしで服用でき
る口腔内崩壊錠が種々開発されている。例えば、国際公
開パンフレットWO95/20380(対応米国特許US 5,576,01
4)には、成形性の低い糖類を成形性の高い糖類で造粒
後、この造粒物を圧縮成形してなる口腔内溶解型圧縮成
型物に関する発明(以下、糖改質法と略記することもあ
る)が開示されている。該発明は、成形性の高い糖類溶
液を結合剤として用いて、これを成形性の低い糖類に噴
霧、造粒または被覆し、糖改質する点に特徴がある。該
パンフレットには、錠剤強度を更に高めるには、圧縮成
型後、加湿乾燥するのが好ましいことも開示されてい
る。該発明における成形性の低い糖類として、乳糖、マ
ンニトール、ブドウ糖、白糖、キシリトールなどが、ま
た成形性の高い糖類としては、マルトース、マルチトー
ル、ソルビトール、乳糖果糖などが開示されている。
【0003】また、国際公開パンフレットWO99/47124
(対応欧州特許EP1072256)には、薬物、糖類、および非
晶質の糖類を含んでなり、成形後加湿乾燥してなる口腔
内崩壊錠に関する発明(以下、非晶質糖類加湿乾燥法と
略記することもある)が開示されている。該発明は、薬
物と糖類など錠剤原料を結合させるため、非晶質化し得
る糖類を用い、これら錠剤原料を成形後、かかる成形物
を加湿乾燥して口腔内速崩壊錠とすることを特徴とする
ものである。すなわち、該発明は、該構成を採ることに
より、非晶質化し得る糖類が非晶質化後、錠剤内部で結
晶化することにより錠剤強度を上昇させることに特徴を
有するものである。この際の糖類(結晶性糖類)として
は、マンニトール、マルチトール、エリスリトール、キ
シリトールなどが、また非晶質化し得る糖類(非晶質化
後、加湿乾燥することにより結晶化する糖類)として
は、乳糖、シュークロース、グルコース、ソルビトー
ル、マルトース、トレハロース、ラクチトール、フルク
トースなどが開示されている。これらの糖改質法や非晶
質糖類加湿乾燥法は、口腔内で速やかな崩壊性、溶解性
を有し、製剤に係わる取扱上十分な強度を有する口腔内
溶解型圧縮成型物を工業的生産性に優れた製法で提供し
た点において優れた方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
糖改質法や非晶質糖類加湿乾燥法が開示された明細書に
は、噴霧乾燥されてなる、特定の平均粒子径および特定
の見掛け比重を有する薬物含有粒子を配合することにつ
いては記載も示唆もされておらず、また前記方法では、
苦味を有しかつ流動性の劣る薬物(例えば針状結晶性で
あるが故に流動性が劣る薬物)、あるいは苦味を有する
薬物を口腔内速崩壊錠に適用する場合、苦味を十分に隠
蔽することができず、かつ流動性が十分に改善されない
ことから生産性が著しく低下するなど、満足すべき結果
が得られない。
【0005】一方、苦味を有する薬物を噴霧乾燥するこ
とにより無味化する技術としては、以下の方法が知られ
ている。米国特許US 4,835,188には、イブプロフェン、
エチルセルロース、および可塑剤を水に懸濁した液をス
プレードライヤーを用いて噴霧乾燥して得られるイブプ
ロフェン粉末に関する発明が開示されている。また、米
国特許US4,760,094には、アセトアミノフェン、エチル
セルロース、および可塑剤を水に懸濁した液をスプレー
ドライヤーを用いて噴霧乾燥して得られるアセトアミノ
フェン粉末に関する発明が開示されている。
【0006】これらの方法で得られた粉末がいかなる粒
子径を有するかについて、これらの文献には開示されて
いない。しかしながら、これら文献の明細書には、可変
空気圧でディスクの回転速度を制御する回転ディスクを
備えたスプレードライヤーで調製する発明のみが具体的
に開示されており、かかる装置では、通常30000〜20000
rpmで回転ディスクを回転させる必要上、かかる装置で
製造された粉末は、通常平均粒子径が30μm以下である
と推定される。該発明において、同じ用量の薬物を適用
する場合、粒子径が小さくなることは、粒子それ自体の
数が増えるため表面積が大きくなり、薬物の有する苦味
の程度によっては、苦味を十分に抑えられないことを示
唆する。また、噴霧乾燥用の水懸濁液中、固形物濃度が
低い場合には、かりに粒子径が大きなものが得られたと
しても、中が空洞の粒子しか得られないため、上記同様
の理由により表面積が大きくなり、薬物の苦味を十分に
抑えられないことを示唆する。
【0007】したがって、上記いずれの文献にも、苦味
を有しかつ流動性の劣る薬物、苦味を有する薬物、ある
いは流動性の劣る薬物について、噴霧乾燥されてなる、
特定の平均粒子径を有し、かつ特定の見掛け比重を有す
る、薬物と、製剤用担体とからなる薬物含有粒子につい
ては、具体的には開示されていない。
【0008】他方、薬物の流動性を改善する技術として
は、造粒法が一般的である。しかしながら、該方法で
は、例えば針状結晶性でありかつ苦味を有する薬物で
は、苦味を十分に抑制しかつ流動性を同時に改善するこ
とはできず(後記、発明の開示の項、ファモチジンにお
ける説明を参照)、また苦味は問題ないが流動性の劣る
薬物では、薬物が高用量(製剤重量として薬物が40重量%
を越える)の場合、薬物を通常の医薬賦形剤とともに造
粒し、該造粒物からなる口腔内速崩壊錠を調製しても、
医薬品製剤として取扱上十分な錠剤強度と、口腔内での
速やかな崩壊性、溶解性という二つの機能を同時に併せ
持つ口腔内速崩壊錠を製造することは難しい。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、苦味を呈
するファモチジンを口腔内崩壊錠に適用すべく検討した
ところ、ファモチジンが針状結晶性の薬物であるた
め、苦味を隠蔽するために多量のマスキング剤が必要と
なるが、多量のマスキング剤を用いた場合、生物学的利
用率が低下すること、前記において、通常製造に使
用される流動層造粒機内でファモチジンをマスキング剤
により被覆した場合、ファモチジンの流動性が劣るため
均一な流動状態が得られず、被覆操作が困難であるこ
と、ファモチジンがマスキング剤により被覆と同時に
造粒され、ファモチジンの苦味を低減させるためには被
覆物の粒子径が大きくなるので、本製剤が口腔内で崩壊
されるとき、口腔内にはザラツキ感、異物感が残るこ
と、流動層造粒機内でマスキング剤により被覆する
と、ファモチジンが針状結晶の状態で造粒物が製造され
るので、通常の打錠機で口腔内崩壊錠とするとき、打錠
圧により造粒物が破損し、薬物溶出が促進されるため苦
味を呈する場合がある、等の課題があることを知った。
【0010】本発明者らは、かかる状況下、鋭意検討し
た結果、苦味を有し、かつ針状結晶性であるが故流動性
の劣る薬物であるファモチジンを一定の大きさより小さ
く粉砕後、マスキング剤(製剤用担体)とともに溶媒中
に、固形物濃度として通常使用されることのない高濃度
に溶解および懸濁させた後、この懸濁液をスプレードラ
イヤーを用いて噴霧乾燥すれば、特定の平均粒子径を有
し、かつ特定の見掛け比重を有するファモチジン含有粒
子が得られ、該粒子がファモチジンの苦味を抑制し、か
つ針状結晶性であるが故流動性の劣るファモチジンの流
動性を改善することを知った。本発明者らは、さらに継
続して研究を行った結果、苦味を有しかつ流動性の劣る
薬物だけでなく、苦味を有する薬物、あるいは流動性の
劣る薬物にも適用可能であることを明らかにし、本発明
を完成させるに至った。
【0011】すなわち、本発明は、 1. 薬物および糖類を含有してなる口腔内速崩壊錠にお
いて、苦味を有する薬物および/または流動性の劣る薬
物と、製剤用担体とからなる、噴霧乾燥されてなる、平
均粒子径約50〜約250μm、かつ見掛け比重約0.5〜約1.2
の薬物含有粒子を配合することを特徴とする口腔内速崩
壊錠、 2. 流動性の劣る薬物が、安息角41゜〜90゜である上記1
記載の口腔内速崩壊錠、 3. 製剤用担体が、水不溶性高分子、胃溶性高分子、腸
溶性高分子、ワックス状物質、および糖類からなる群よ
り選択される1種または2種以上である上記1または2に記
載の口腔内速崩壊錠、 4. 製剤用担体が、水不溶性高分子である上記3記載の口
腔内速崩壊錠、 5. 水不溶性高分子が、水不溶性セルロースエーテルま
たは水不溶性アクリル酸系共重合体である上記4記載の
口腔内速崩壊錠、 6. 製剤用担体の配合量が、苦味を有する薬物および/
または流動性の劣る薬物1重量部に対し、0.05〜3重量部
である上記1記載の口腔内速崩壊錠、 7. 糖類が、成形性の低い糖類を、成形性の高い糖類を
結合剤として噴霧して被覆および/または造粒してなる
造粒物である上記1記載の口腔内速崩壊錠、 8. 成形性の低い糖類が、乳糖、マンニトール、ブドウ
糖、白糖、キシリトール、およびエリスリトールからな
る群より選択される1種または2種以上である上記7記載
の口腔内速崩壊錠、 9. 成形性の高い糖類が、マルトース、マルチトール、
ソルビトール、トレハロースおよび乳糖果糖からなる群
より選択される1種または2種以上である上記7記載の口
腔内速崩壊錠、 10. 薬物含有粒子の平均粒子径が、約50μm〜約150μm
である上記1記載の口腔内速崩壊錠、 11. 薬物含有粒子の見掛け比重が、約0.5〜約1である上
記1記載の口腔内速崩壊錠、 を提供するものである。
【0012】また、本発明は、 12. 苦味を有する薬物、および水不溶性高分子からな
る、平均粒子径約50〜約250μm、見掛け比重約0.5〜約
1.2の薬物含有粒子、 13. 流動性の劣る薬物、および糖類からなる、平均粒子
径約50〜約250μm、見掛け比重約0.5〜約1.2の薬物含有
粒子、 を提供するものである。
【0013】さらにまた、本発明は、 14. 薬物および糖類を含有してなる口腔内速崩壊錠の製
造法において、(a) 苦味を有する薬物および/または流
動性の劣る薬物と、製剤用担体とを製薬的に許容されう
る溶媒に、固形物濃度として約30〜約70w/w%に溶解およ
び懸濁し、噴霧乾燥用の懸濁液を調製する工程、(b) 工
程 (a) で得られた懸濁液を、回転ディスク型のスプレ
ードライヤーを用い、ディスクの回転速度を約5000〜約
15000rpmにて噴霧乾燥し、薬物含有粒子を調製する工
程、および(c) 工程 (b) で得られた薬物含有粒子と糖
類とを混合し、この混合物を成形する工程、からなるこ
とを特徴とする口腔内速崩壊錠の製造法、 15. 工程 (c) において、糖類として、成形性の低い糖
類を、成形性の高い糖類溶液を結合剤として噴霧して、
被覆および/または造粒してなる造粒物を使用する上記
14記載の口腔内速崩壊錠の製造法、 16. 工程 (c) において、錠剤を維持するために必要な
圧力以上で成形される成形物に対し、さらに (d) 加湿
乾燥する工程が連続して行われる上記14または15のいず
れかに記載の口腔内速崩壊錠の製造法、 17. 工程 (a) において、固形物濃度が約40〜約70w/w%
である上記14記載の製造法、 18. 工程 (b) において、回転ディスクの回転速度が約6
000〜約12000rpmである上記14記載の口腔内速崩壊錠の
製造法、 19. 工程 (a) において、苦味を有する薬物および/ま
たは流動性の劣る薬物を粒子径約5〜約100μmとしたも
のを使用する上記14記載の口腔内速崩壊錠の製造法、 20. 上記14〜19のいずれか1項に記載された方法により
製造されてなる口腔内速崩壊錠、を提供するものであ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明において『口腔内速崩壊
錠』とは、錠剤を服用するために水を摂取することな
く、口腔内で実質的に唾液のみにより1分以内に崩壊す
る錠剤を意味する。
【0015】以下、本発明の口腔内速崩壊錠について説
明する。
【0016】本発明における口腔内速崩壊錠の特徴点
は、 苦味を有する薬物および/または流動性の劣る
薬物と、製剤用担体(好ましくは水不溶性高分子、さら
に好ましくは少なくともエチルセルロース水懸濁液(好
ましくは可塑剤を含む)を含む)とを、製薬学的に許容さ
れる溶媒に、固形物濃度として高濃度(約30〜約70w/w
%、好ましくは約40〜約70w/w%、さらに好ましくは約50
〜約65w/w%)に溶解および懸濁し、 この懸濁液を、回
転ディスク型のスプレードライヤーを用いて、ディスク
を低速運転(約5000〜約15000rpm、好ましくは約6000〜
約12000rpm)で噴霧乾燥することにより製造される薬物
含有粒子を配合することにあり、 薬物含有粒子とし
ては、特定の平均粒子径(約50〜250μm、好ましくは約5
0〜約150μm)を有し、かつ特定の見掛け比重(約0.5〜約
1.2、好ましくは約0.5〜約1)を有することにある。ま
た、前記薬物含有粒子は、苦味を有する薬物では苦味を
低減し、流動性の劣る薬物(特に針状結晶性の薬物)では
流動性を改善し、あるいは苦味を有しかつ流動性の劣る
薬物では、苦味を低減しかつ流動性を改善することによ
って、該薬物含有粒子を含んでなる口腔内速崩壊錠では
苦味を十分に抑制し、口腔内での速やかな崩壊性、溶解
性を有し、工業的生産性も良好な、取扱い上十分な錠剤
強度を有するという優れた効果を有する。
【0017】本明細書において『平均粒子径』とは、粉
体粒子の累積50%平均粒径(重量基準平均径)を意味す
る。かかる平均粒子径は、例えば、乾式のふるい分け測
定器である音波振動式全自動フルイ分け粒度分布測定器
(セイシン企業製、ロボットシフター)を用いて、セット
段数が8段で、適切なサイズのメッシュ(22〜325メッシ
ュ)を選択して測定をすることにより求めるこができ
る。
【0018】本明細書において『見掛け比重』とは、粉
体の質量と容器に入れたときに占める体積の比(タッピ
ング後)を意味する。見かけ比重が小さい程、粒子が中
空であるか、または多孔性であることを示唆する。かか
る見掛け比重は、例えば、かため見掛け比重測定用装置
(ホソカワミクロン製、パウダーテスター)を用いて、
一定回数(180回、3分間)のタッピング操作を行った時の
1cm3 当たりの粉体重量(g) から求めることができる。
【0019】本発明に用いられる苦味を有する薬物とし
ては、医薬活性成分として疾病の治療あるいは予防に供
されるものであり、苦味あるいは不快な味を有するもの
であれば特に制限されない。本発明に用いられる流動性
の劣る薬物としては、医薬活性成分として疾病の治療あ
るいは予防に供されるものであり、流動性が劣るため製
錠工程において打錠障害が発生する原因を有するもので
あれば特に制限されない。かかる『流動性の劣る』薬物
としては、例えば安息角により規定することができる他
(後記参照)、結晶形では例えば針状結晶性などが挙げら
れ、また粉末状では粒子径が50μm以下であり、かつ静
電気凝集を生じるものなどが挙げられる。安息角として
は、通常 41 〜 90゜のものであり、好ましくは 46 〜
90゜のものである。かかる薬物として、好ましくは苦味
を有し、かつ流動性の劣るもの、または苦味を有するも
のであり、さらに好ましくは苦味を有し、かつ流動性の
劣るものであり、さらにより好ましくは、苦味を有し、
かつ針状結晶性あるいは板状結晶性である故流動性の劣
るものである。かかる薬物としては、例えば催眠鎮静
剤、睡眠導入剤、抗不安剤、抗てんかん剤、抗うつ薬、
抗パーキンソン剤、精神神経用剤、中枢神経系用薬、局
所麻酔剤、骨格筋弛緩剤、自律神経剤、解熱鎮痛消炎
剤、鎮けい剤、鎮暈剤、強心剤、不整脈用剤、利尿剤、
血圧降下剤、血管収縮剤、血管拡張剤、循環器官用薬、
高脂血症用剤、呼吸促進剤、鎮咳剤、去たん剤、鎮該去
たん剤、気管支拡張剤、止しゃ剤、整腸剤、消化性潰瘍
用剤、健胃消化剤、制酸剤、下剤、利胆剤、消化器官用
薬、副腎ホルモン剤、ホルモン剤、泌尿器官用剤、ビタ
ミン剤、止血剤、肝臓疾患用剤、通風治療剤、糖尿病用
剤、抗ヒスタミン剤、抗生物質、抗菌剤、抗抗悪性腫瘍
剤、化学療法剤、総合感冒剤、滋養強壮保健薬、骨粗し
ょう症薬等が挙げられる。例えば、アセトアミノフェ
ン、塩酸メクロフェノキサート、クロラムフェニコー
ル、アミノフィリン、エリスロマイシン、ジョサマイシ
ン、塩酸インデロキサジン、ホパテン酸カルシウム、フ
ェノバビタール、シメチジン、ラニチジン、ファモチジ
ン、塩酸エチレフリン、塩酸ジルチアゼム、塩酸プロプ
ラノロール、フルフェナム酸、ジギトキシン、テオフィ
リン、塩酸プロメタジン、塩酸キニーネ、スルピリン、
イブプロフェン、塩酸アンブロキソール、炭酸カルシウ
ム等が挙げられる。薬物は1種または2種以上を配合し
て使用されてもよい。薬物の配合量としては、疾病の治
療または予防上有効な量であれば特に制限されないが、
通常製剤全体に対し 50重量/重量%以下、好ましくは
20重量/重量%以下である。噴霧乾燥された薬物含有粒
子の粒子径が大きい場合、口腔内で崩壊した時ザラツキ
感の原因となるので、平均粒子径を250μm以下とするこ
とが好ましい。従って、薬物の平均粒子径が250μm以上
の場合、予め該薬物をハンマーミル、サンプルミル、ジ
ェットミルなどの適当な粉砕機を用いて、通常平均粒子
径約1〜約200μmの大きさに粉砕して、好ましくは平均
粒子径約5〜約100μmの大きさに粉砕して、さらに好ま
しくは約5〜約30μmの大きさに粉砕して用いるのが好ま
しい。
【0020】本明細書において『流動性』とは、粉体粒
子間の付着・凝集性あるいは粒子と固体壁面との付着性
を意味する。かかる『流動性』は、例えば粉体の安息角
を測定する方法により数値化することができる。安息角
を測定する方法は、当業者によれば周知であるが、例え
ばロートによる底面限定円錐法が挙げられる(例えば
「薬剤学」有田隆一・瀬崎仁 編(講談社サイエンティフ
ィック)p.182)。安息角と流動性の評価については、安
息角 25 〜 30゜(流動性:最も良い、架橋防止対策不
要)、安息角 31 〜 35゜(流動性:良い、架橋防止対策
不要)、安息角 36 〜40゜(流動性:やや良い、必要なら
ばバイブレーター使用)、41 〜 45゜(流動性:普通、臨
界点)、46 〜 55゜(流動性:やや不良、撹拌、バイブレ
ーター必要)、56 〜 65゜(流動性:不良、より強く撹
拌)、66 〜 90゜(流動性:最も不良、特別の装置、技術
が必要) とされている (Car. R. L. Jr., Chemical Eng
ineering, Jan. 18, p. 166, Table II, 1965から抜
粋)。したがって、本明細書において『流動性の劣る』
薬物とは、安息角46゜〜 90゜を示すものであるが、本
発明の効果を損なわない範囲で流動性が普通またはやや
良いとされる薬物に対し、さらに流動性を向上させるた
め本発明を適用することもできる。
【0021】本明細書において『噴霧乾燥されてなる』
とは、薬物が単独であるいは医薬的に許容される担体と
ともに製薬学的に許容される溶媒に溶解され、あるい
は、薬物または前記担体の一部ないし全部が分散されて
いる状態に懸濁され、これら溶解液あるいは懸濁液が噴
霧され、乾燥されてなる状態を意味する。
【0022】本発明に用いられる製剤用担体としては、
医薬的に許容され、かつ、薬物と噴霧乾燥されるとき、
薬物の苦味を低減してなるもの、あるいは薬物の流動性
を改善しうるものであれば、特に制限されないが、好ま
しくは苦味を低減し、かつ薬物の流動性を改善し得るも
のである。かかる製剤用担体としては、例えば、高分子
物質として、水不溶性高分子、胃溶性高分子、腸溶性高
分子、あるいはワックス状物質等が挙げられる。水不溶
性高分子としては、エチルセルロース、アクアコート
(商品名、旭化成社製)などの水不溶性セルロースエー
テル、アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル・メタ
アクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体
(例えば、商品名:オイドラギットRS、オイドラギッ
トRS30D、レーム社製)、アクリル酸エチル・メタ
アクリル酸メチルコポリマー分散液(例えば、商品名:
オイドラギットNE30D、レーム社製)などの水不溶
性アクリル酸系共重合体などが挙げられる。胃溶性高分
子としては、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセ
テートなどの胃溶性ポリビニル誘導体、メタアクリル酸
メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジメチ
ルアミノエチル共重合体(例えば、商品名:オイドラギ
ットE、レーム社製)などの胃溶性アクリル酸系共重合
体などが挙げられる。腸溶性高分子としては、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、
ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒド
ロキシメチルエチルセルロースフタレート、カルボキシ
メチルエチルセルロースなどの腸溶性セルロース誘導
体、メタアクリル酸コポリマーL(例えば、商品名:オ
イドラギットL、レーム社製)、メタアクリル酸コポリ
マーLD(例えば、商品名:オイドラギットL30D−
55、レーム社製)などの腸溶性アクリル酸系共重合体
などが挙げられる。ワックス状物質としては、硬化ひま
し油、硬化ヤシ油、牛脂等の固形油脂、ステアリン酸、
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸等の高級脂肪
酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の高級
アルコールが挙げられる。なかでも、pH依存性のない
水不溶性高分子が好ましく、さらに好ましくは水不溶性
セルロースエーテルまたは水不溶性アクリル酸系共重合
体であり、さらにより好ましくはエチルセルロース(最
適にはアクアコート(商品名):エチルセルロース水分散
液)またはアクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル・
メタアクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重
合体(最適にはオイドラギットRS30D(商品名))であ
る。本発明に用いられる製剤用担体には、適宜可塑剤を
添加することが好ましい。かかる可塑剤としては、例え
ば、トリアセチン、クエン酸トリエチル、セバシン酸ジ
ブチル、アセチル化モノグリセリド、オイドラギットN
E30D(商品名、レーム社製)等が挙げられる。本発
明において、苦味を有さない薬物では流動性を改善すれ
ばよく、その場合、上記水不溶性高分子、胃溶性高分
子、腸溶性高分子等の高分子物質、あるいはワックス状
物質等の他、水溶性高分子、糖類等を上記担体として用
いることができる。かかる担体としては、水溶性高分子
として、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリ
ビニルアルコールなどが挙げられる。糖類として、マル
トース(好ましくはアメ粉(マルトース83%以上含有):医
薬品添加物規格1998)、グルコース、マルチトール、ソ
ルビトール、トレハロースなどが挙げられる。製剤用担
体としては、好ましくは糖類であり、なかでもマルトー
スである。
【0023】本発明に用いられる製剤用担体の配合量と
しては、薬物の苦味の程度、あるいは流動性の程度によ
り適宜調整することができるが、通常薬物1重量部に対
し0.05 〜 3重量部であり、好ましくは0.1 〜 1重量部
であり、さらに好ましくは0.2〜1重量部である。薬物が
ファモチジンの場合、ファモチジン1重量部に対し0.2〜
1重量部であり、好ましくは0.3 〜 0.5重量部である。
【0024】本発明に用いられる口腔内速崩壊錠の基剤
としての糖類は、製薬的に許容されるものであれば特に
制限されない。かかる糖類としては、糖または糖アルコ
ールが挙げられる。かかる糖としては、乳糖、ブドウ
糖、白糖、マルトース(好ましくはアメ粉(マルトース83
%以上含有))、トレハロース、乳糖果糖などが挙げられ
る。かかる糖アルコールとしては、マンニトール、キシ
リトール、マルチトール、ソルビトール、エリスリトー
ルなどが挙げられる。かかる糖類は一種または二種以上
組み合わせて用いることができる。また、かかる糖類
は、国際公開パンフレットWO95/20380(対応米国特許US
5,576,014)において定義した『成形性の低い糖類』お
よび『成形性の高い糖類』のカテゴリーに分類したと
き、『成形性の低い糖類』を、『成形性の高い糖類』を
結合剤溶液として、噴霧して被覆および/または造粒し
てなる造粒物として用いられるのが好ましい。
【0025】このとき本明細書において『成形性』と
は、圧縮成形したときその形状を維持する能力を意味す
る。その指標として、例えば『成形性の低い糖類』で
は、例えば糖類150 mgを直径8 mmの杵を用いて打錠圧10
〜 50 kg/cm2で打錠したとき、錠剤の硬度が0 〜 2 kg
を示すもの、また『成形性の高い』糖類では、同様に錠
剤の硬度が2kg以上を示すものである。
【0026】本発明に用いられる『成形性の低い糖類』
としては、医薬的に許容され、成形性は低いが口腔内で
速やかに溶解するものであれば特に制限されない。かか
る糖類として、例えば、乳糖、マンニトール、ブドウ
糖、白糖、キシリトール、エリスリトール等が挙げられ
るが、好ましくは乳糖またはマンニトールである。かか
る糖類は、一種または二種以上組み合わせて用いること
ができる。かかる糖類の配合量は、本発明の口腔内速崩
壊錠として口腔内で速やかに崩壊し、溶解する量であれ
ば特に制限されない。またかかる配合量は、薬物の用量
あるいは錠剤の大きさとの関係において適宜調整される
が、通常 30 〜 95重量/重量%であり、好ましくは 50
〜 90重量/重量%である。
【0027】本発明に用いられる『成形性の高い糖類』
としては、医薬的に許容され、本発明の口腔内速崩壊錠
としたときその形状が維持できる程度の形成力を有する
ものであれば特に制限されない。かかる糖類としては、
例えば、マルトース、マルチトール、ソルビトール、ト
レハロース、乳糖果糖等が挙げられるが、好ましくはマ
ルトースまたはマルチトールである。かかる糖類は、一
種または二種以上組み合わせて用いることができる。か
かる糖類の配合量は、『成形性の低い糖類』に対し通常
1〜 25重量/重量%であり、好ましくは 2〜 20重量/
重量%であるか、もしくは製剤全体の 2 〜 20重量/重
量%である。
【0028】本発明の口腔内速崩壊錠には、医薬的に許
容され、添加物として使用される各種賦形剤が配合され
てもよい。かかる賦形剤としては、例えば、稀釈剤(増
量剤)、崩壊剤、結合剤、酸味料、発泡剤、人工甘味
料、香料、滑沢剤、着色剤、安定化剤などが挙げられ
る。かかる医薬賦形剤は1種または2種以上組合せて使
用される。
【0029】崩壊剤では、例えば、コーンスターチなど
のデンプン類、カルメロースカルシウム、部分アルファ
ー化デンプン、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプ
ロピルセルロースなどが挙げられる。結合剤では、例え
ば、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アラビア
ゴム末、ゼラチン、プルランなどが挙げられる。酸味料
では、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸などが挙げ
られる。発泡剤では、例えば、重曹などが挙げられる。
人口甘味料としては、例えば、サッカリンナトリウム、
グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、ステビ
ア、ソーマチンなどが挙げられる。香料では、例えば、
レモン、レモンライム、オレンジ、メントールなどが挙
げられる。滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグ
ネシウム、ステアリン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エス
テル、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸
などが挙げられる。着色剤で、例えば、食用黄色5号、
食用赤色2号、食用青色2号などの食用色素;食用レー
キ色素;ベンガラなどが挙げられる。安定化剤は、薬物
ごとに各種検討の上選択される。これらの添加剤は、一
種または二種以上組み合わせて、適宜適量添加すること
ができる。
【0030】本発明の噴霧乾燥されてなる薬物含有粒子
は、口腔内速崩壊錠に製剤化される。かかる口腔内速崩
壊錠としては、例えば以下の公知の製法に準じて製造さ
れるものが挙げられる。WO93/12769(対応米国特許US5,4
66,464:薬物、糖類を寒天水溶液に懸濁し、乾燥固
化)、WO95/20380(対応米国特許US 5,576,014)、WO99/47
124(対応欧州特許EP1072256)、特開平11-35451号(薬
物、糖類および低融点物質の混合物を低圧で打錠後、加
温放冷)、EP553777(対応米国特許US5,501,861、対応米
国特許US5,720,974、対応日本特開平05-271054号(薬
物、糖類と粒子表面が湿る程度の水分とを含む混合物を
打錠し、乾燥)、特開平08-291051号(薬物、水溶性結合
剤及び水溶性賦形剤の混合物を低圧成形後、加湿乾
燥)、US5,223,264(対応特許WO91/04757、対応日本特表
平05-500956号)(薬物と発泡成分から成る混合物を圧縮
成型)、EP996424(対応日本特開平11-043429号)(薬物、
糖アルコール、L-HPCから成る混合物を圧縮成型)。
【0031】次に、本発明口腔内速崩壊錠の製造法につ
いて説明する。
【0032】本発明の口腔内速崩壊錠の製造法は、(a)
苦味を有する薬物および/または流動性の劣る薬物と、
製剤用担体とを、製薬的に許容されうる溶媒に、固形物
濃度として約30〜約70w/w%に溶解および懸濁し、噴霧乾
燥用の懸濁液を調製する工程、(b) 工程 (a) で得られ
た懸濁液を、回転ディスク型のスプレードライヤーを用
いて噴霧乾燥し、薬物含有粒子を調製する工程、および
(c) 工程 (b) で得られた薬物含有粒子と糖類とを混合
し、この混合物を成形する工程(好ましくは、工程 (c)
において、糖類として、成形性の低い糖類を、成形性の
高い糖類を結合剤として噴霧して被覆および/または造
粒してなる造粒物を調製し、かかる糖類からなる造粒物
を使用する工程、または、工程 (c) において、錠剤を
維持するために必要な圧力以上で成形される成形物に対
し、さらに(d) 加湿乾燥する工程)からなる工程から構
成される。
【0033】本発明における口腔内速崩壊錠の製造法の
特徴点は、 苦味を有する薬物および/または流動性
の劣る薬物と、製剤用担体(好ましくは水不溶性高分
子、さらに好ましくは少なくともエチルセルロース水懸
濁液(好ましくは可塑剤を含む)を含む)とを、製薬学的
に許容される溶媒に、固形物濃度として高濃度(約30〜
約70w/w%、好ましくは約40〜約70w/w%、さらに好ましく
は約50〜約65w/w%)に溶解および懸濁した液を使用する
こと、 の懸濁液を、回転ディスク型のスプレード
ライヤーを用いて、ディスクを低速運転(約5000〜約150
00rpm、好ましくは約6000〜約12000rpm)で噴霧乾燥する
ことを組み合わせることにある。かかる製造法の特徴点
を採用して製造される口腔内速崩壊錠は、苦味を十分に
抑制し、口腔内での速やかな崩壊性、溶解性を有し、工
業的生産性も良好な、取扱い上十分な錠剤強度を有する
という優れた効果を有する。
【0034】工程 (a) 懸濁液の調製 苦味を有する薬物および/または流動性の劣る薬物と製
剤用担体とを、医薬的に許容されうる溶媒に溶解および
懸濁させて、噴霧乾燥用の懸濁液を調製する方法であれ
ば特に制限されない。ここで用いられる溶媒は、製薬学
的に許容され得る溶媒であれば特に制限されない。かか
る溶媒としては、例えば水、有機溶媒等が挙げられる。
有機溶媒としては、例えばアルコール類(例:メタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノールな
ど)、ハロゲン化アルカン類(例:ジクロロメタン、ク
ロロホルム、クロロエタン、トリクロロエタン、四塩化
炭素など)、ケトン類(例:アセトン、メチルエチルケ
トンなど)、ニトリル類(例:アセトニトリルなど)、
炭化水素類(例:n−ヘキサン、シクロヘキサンなど)
などが挙げられる。これらの有機溶媒は、1種または2
種類以上適宜の割合で混合して用いてもよく、水との適
当な比率の混合液を用いてもよい。これら溶媒のうち、
有機溶媒を用いた場合、製剤中に有機溶媒が残留するこ
とが懸念されるので、なかでも水、アルコール類が好ま
しく、特に水が好ましい。溶解および懸濁液は、自体公
知の方法により調製することができる。かかる方法とし
ては、例えば、プロペラ型撹拌機あるいはタービン型撹
拌機などのミキサーによる方法、コロイドミル法、ホモ
ジナイザー法、超音波照射法などが挙げられる。溶解お
よび懸濁液の固形物濃度としては、スプレードライヤー
中で噴霧・乾燥できる範囲、すなわち約 30 〜 約70w/w
%であり、好ましくは約40〜約70w/w%であり、さらに好
ましくは約50〜約65w/w%である。このとき、固形物濃度
が下限以下の場合、粒子径が小さくなり苦味を十分に隠
蔽することができず、また固形物濃度が上限以上の場
合、噴霧液が移送管につまり噴霧乾燥することが困難で
ある。本発明に用いられる製剤用担体は、前記記載の通
りであるが、好ましくは、水不溶性セルロースエーテル
または水不溶性アクリル酸系共重合体であり、さらによ
り好ましくはエチルセルロース(最適にはアクアコート
(商品名):エチルセルロース水分散液)またはアクリル
酸エチル・メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸塩化
トリメチルアンモニウムエチル共重合体(最適にはオイ
ドラギットRS30D(商品名))である。本発明に用い
られる製剤用担体には、適宜可塑剤を添加することが好
ましい。
【0035】工程 (b) 噴霧乾燥工程 工程 (a) で得られる懸濁液は、ノズルを用いてスプレ
ードライヤーの乾燥室内へ噴霧され、極めて短時間に微
粒化液滴内の水または有機溶媒が揮発することにより行
われる。ノズルとしては、二流体ノズル型、多流体ノズ
ル型、圧力ノズル型、回転ディスク型などが挙げられ
る。なかでも、回転ディスク型が好ましい。かかる条件
は、上記のように調製された溶解および懸濁液が噴霧さ
れる条件であれば特に制限されない。またかかる条件
は、個々の薬物粒子製剤や用いるスプレードライヤーに
応じて適宜選択することができる。例えば、吸気温度
は、使用する溶媒により適宜調整されるが、水系の場
合、通常 70 〜 200℃であり、好ましくは約 80 〜 150
℃である。噴霧液量は、装置のスケールにより適宜調整
されるが、例えば実験室用スケール(チャンバー径0.8m)
レべルでは、通常 10〜50 g/min、好ましくは 20〜40 g
/minであり、実生産用スケール(チャンバー径 3.2m)レ
ベルでは、通常 0.5〜2 kg/minであり、好ましくは 0.6
〜1.2 kg/min である。本発明における特定の平均粒子
径を有する薬物含有粒子を製造するためには、固形物濃
度と関連し、特に回転ディスク型のディスクの回転数が
重要である。かかる回転ディスクタイプの回転数は、調
製しようとする薬物含有粒子の粒子径にもよるが、通常
約5000 〜約15000rpmであり、好ましくは約 6000 〜 約
12000rpmである。薬物含有粒子は必要であれば加温し、
減圧下で薬物含有粒子中の水分または溶媒の除去を完全
に行うこともできる。本発明において薬物含有粒子の平
均粒子径は、口腔内でのザラツキ感が軽減される範囲で
あれば特に制限されないが、通常平均粒子径として約50
〜 約250μmであり、好ましくは約50〜約150μmであ
る。
【0036】工程 (c) 混合成形工程 工程 (b) で得られた薬物含有粒子と糖類とを、自体公
知の方法により混合し、さらに自体公知の方法により
『成形』する工程であれば特に制限されない。かかる混
合には、例えばV型混合機、DC混合機などを用いて行
うことができる。
【0037】本発明において『成形』は、所望の形を維
持させるため必要最小限の圧力以上で錠剤等の形状とさ
れる工程であれば特に制限されない。かかる『成形』
は、例えば単発打錠機またはロータリー打錠機等通常の
打錠機を用いて行うことができる。このとき打錠圧は、
通常25 〜 800kg/杵であり、好ましくは50 〜 500kg/
杵であり、さらに好ましくは100 〜 300kg/杵である。
この値未満の圧力で打錠する場合、錠剤それ自体が「割
れ」「欠け」を生じ、また次の加湿乾燥の工程に輸送す
る際、「崩れ」が生ずる。また、この値を超えた圧力で
打錠する場合、錠剤それ自体の錠剤硬度が必要以上に高
くなるので、口腔内において速やかな崩壊性を示さなく
なる。
【0038】本発明に用いられる糖類は、好ましくは
『成形性の低い糖類』を、『成形性の高い糖類』を結合
剤として噴霧して被覆および/または造粒してなる造粒
物として使用される。このとき、流動層造粒法、攪拌造
粒法、転動造粒法、転動流動造粒法などの各種造粒法に
より造粒することができるが、なかでも、流動造粒法が
好ましい。かかる工程では、例えば薬物含有粒子と『成
形性の低い糖類』との混合物に対し、水、アルコール
等、医薬的に許容される溶媒に溶解あるいは懸濁した
『成形性の高い糖類』を結合剤として2流体ノズルなど
により噴霧し、被覆および/または造粒することにより
造粒物を得て、滑沢剤と混合後、『成形』する工程とし
ての態様、あるいは、『成形性の低い糖類』に対し、上
記同様に『成形性の高い糖類』を結合剤として噴霧し、
被覆および/または造粒することにより造粒物を得て、
この造粒物と薬物含有粒子、滑沢剤とを混合後、『成
形』する工程としての態様などが挙げられる。このとき
『成形性の高い糖類』の配合量は、噴霧乾燥されてなる
薬物および/または『成形性の低い糖類』に対し通常 1
〜 25重量/重量%であり、好ましくは2 〜 20重量/重
量%であるか、もしくは製剤全体の2 〜 20重量/重量
%である。
【0039】工程 (d) 加湿乾燥工程 本発明において『加湿』は、加湿工程の次の工程である
乾燥工程と組み合わせて実施されるとき、工程 (c) で
得られる成形物(錠剤)の強度を高める工程である。かか
る『加湿』は、薬物含有粒子、成形性の低い糖類、成形
性の高い糖類を含む混合物の見かけの臨界相対湿度によ
り決定されるが、通常かかる混合物の臨界相対湿度以上
に加湿する。例えば、湿度として30〜100RH%であり、好
ましくは50〜90RH%である。このときの温度は15〜50℃
であり、好ましくは20〜40℃である。処理時間は1〜36
時間であり、好ましくは12〜24時間である。
【0040】本発明において『乾燥』は、加湿により吸
収した水分を除去される工程であれば特に制限されな
い。かかる『乾燥』は、通常10〜100℃であり、好まし
くは20〜60℃であり、さらに好ましくは25〜40℃であ
る。処理時間は0.5〜5時間であり、好ましくは1〜3時間
である。
【0041】本発明の口腔内速崩壊錠の製造法におい
て、崩壊剤、安定化剤、結合剤、稀釈剤、滑沢剤等各種
医薬的に許容される賦形剤は、あらゆる製剤化工程にお
いて添加することができる。
【0042】
【実施例】発明を実施するための最良の形態 以下、実施例を挙げてさらに本発明を説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0043】評価方法 以下、本発明の口腔内速崩壊性錠剤の評価方法につい
て、説明する。
【0044】[硬度試験]Schleuniger錠剤硬度計(シュ
ロイニゲル社製)を用いて測定した。試験は5錠で行い、
その平均値を示す。錠剤の硬度は、錠剤を砕くに要する
力(単位kp)で表され、数値が大きいほど錠剤は強い。
【0045】[口腔内崩壊試験]健康な成人男子の口腔
内に水分を口に含まず口腔内に本発明錠剤を含ませ、錠
剤が唾液のみで完全に崩壊し溶解するまでの時間を測定
した。
【0046】[流動性の評価:安息角の測定]安息角測
定用テーブルの上方に粉体注入用ロートを設置し、ロー
トに粉体が溜まらないように粉体を注入するとき、堆積
した粉体層の表面と水平面とのなす角度を測定し、その
角度(゜)を安息角とする。なお流動性が悪く、注入操作
が困難である場合には、バイブレーターを用いることも
できる。安息角の数値が大きいほど流動性が悪い。
【0047】試験例1 ファモチジン原末(苦味を有しかつ流動性の劣る薬物)の
安息角を底面限定円錐法により測定しようとしたが、フ
ァモチジンが強い凝集性を示したので、ロート供給、ふ
るい供給いずれも行うことができず、安息角を測定でき
なかった。従って、ファモチジン原末は、非常に流動性
に劣る原末であることが判明した。これに対し、噴霧乾
燥されてなるファモチジン粒子(ファモチジン1500g、
アクアコート(商品名、旭化成製)2000g、トリアセチ
ン150g及び精製水700gを混合し懸濁液を調製し、この
懸濁液をスプレードライヤー(大川原化工機製、L−8)
にて、噴霧液量30 g/min、吸気温度120℃、ディスク回
転数8000rpmにて噴霧乾燥(平均粒子径91μm))の
安息角は、ロート供給による底面限定円錐法で36゜を示
し、良好な流動性であった。
【0048】実施例1 ファモチジン1500g、アクアコート(商品名、旭化成
製)2000g(30w/w%エチルセルロース水分散液)、トリア
セチン150g及び精製水700gを混合し、固形物濃度52w/
w%なる懸濁液を調製した。この懸濁液をスプレードライ
ヤー(大川原化工機製、L−8)にて、噴霧液量30 g/mi
n、吸気温度120℃、ディスク回転数8000rpmにて噴霧
乾燥し、苦みを隠蔽したファモチジン粒子を得た。この
時、ファモチジン粒子は、平均粒子径91μm、見かけ比
重0.56 g/mlであった。別に、マンニトール(東和化成
工業製)4578.6g、アスパルテーム(味の素製)60g、
ペパーミントフレーバー粉末(長谷川香料製)165.2g
を流動層造粒機(フロイント産業製、FLO−5)中にて、
244.2gのアメ粉(林原商事、商品名:サンマルトS)
を含む15%w/w水溶液にて造粒した。この造粒品3385.2g
に得られたファモチジン粒子574.8g及びステアリン酸
カルシウム40gを混合後、ロータリー打錠機を用いて1
錠あたりファモチジン20mgを含む200mgの錠剤(φ
8.5 mm)を製した(錠剤硬度1.1kp(n=5))。つ
ぎに、この錠剤を恒温恒湿機(タバイエスペック製、PR
−35C)を用いて25℃70%RHの加温、加湿下に24時間
保存した。その後、30℃40%RHで3時間乾燥し、本発
明口腔内崩壊錠を得た。得られた錠剤は、硬度5.5kp
(n=10)、口腔内崩壊時間15秒(n=3)を示した。
また、得られた錠剤の溶出試験の結果、D20min=75.9
%(パドル法50rpm、試験液:水、900ml)を示し
た。
【0049】実施例2 ファモチジン900g、アクアコート900g、オイドラギッ
トNE30D(商品名、レーム社製)600gを混合し、固形物
濃度56w/w%なる懸濁液を調製した。この懸濁液をスプレ
ードライヤー(大川原化工機製、L−8)にて、噴霧液量
30g/min、吸気温度120℃、ディスク回転数8000rpm
にて噴霧乾燥し、苦みを隠蔽したファモチジン粒子を得
た。この時、ファモチジン粒子は、平均粒子径が80μ
m、見掛け比重が 0.47g/ml、安息角が30゜であった。
別に、マンニトール4593.6g、アスパルテーム45g、ペ
パーミントフレーバー粉末(長谷川香料製)165.2gを
流動層造粒機(フロイント産業製、FLO−5)中にて、24
4.2gのアメ粉(林原商事、商品名:サンマルトS)を
含む15%w/w水溶液にて造粒した。この造粒品2324.9
gに得られたファモチジン粒子427.3g及びステアリン
酸カルシウム27.8gを混合後、ロータリー打錠機を用い
て1錠あたりファモチジン20mgを含む200mgの錠剤
(φ8.5 mm)を製した(錠剤硬度1.2kp(n=5))。
つぎに、この錠剤を恒温恒湿機(タバイエスペック製、
PR−35C)を用いて25℃70%RHの加温、加湿下に24時
間保存した。その後、30℃40%RHで3時間乾燥し、本
発明口腔内速崩壊錠を得た。得られた錠剤は、硬度6.4
kp(n=10)、口腔内崩壊時間20秒(n=3)を示し
た。また、得られた錠剤の溶出試験の結果、D20min=7
5.2%(パドル法50rpm、試験液:水、900ml)を示
した。
【0050】実施例3 ファモチジン100g、アクアコート133.3g、アセチル化
モノグリセリド(マイバセット)10g及び精製水25gを
混合し、固形物濃度56w/w%なる懸濁液を調製した。この
懸濁液をスプレードライヤー(大川原化工機製、L−8)
にて、噴霧液量30g/min、吸気温度120℃、ディスク回
転数6000rpmにて噴霧乾燥し、苦みを隠蔽したファモ
チジン粒子を得た。この時、ファモチジン粒子は、平均
粒子径が123μm、見掛け比重が 0.74 g/ml、安息角が
38゜ であった。別に、マンニトール791.8gを流動層造
粒機(大川原化工機製、UNI−GLATT)中にて、40gのア
メ粉(林原商事、商品名:サンマルトS)を含む15%w/w
水溶液にて造粒した。この造粒品166.4gに得られたフ
ァモチジン粒子30g、ペパーミントフレーバー(長谷川
香料製)1.65g及びステアリン酸カルシウム2gを混合
後、ロータリー打錠機を用いて1錠あたりファモチジン
20mgを含む200mgの錠剤(φ8.5 mm)を製した(錠
剤硬度1.1kp(n=5))。つぎに、この錠剤を恒温
恒湿機(タバイエスペック製、PR−35C)を用いて25℃7
0%RHの加温、加湿下に24時間保存した。その後、30
℃40%RHで3時間乾燥し、本発明口腔内速崩壊錠を得
た。得られた錠剤は、硬度3.1kp(n=5)、口腔内崩
壊時間15秒(n=3)を示した。
【0051】試験例2:味覚試験 被験者33名について、本発明品と苦みの隠蔽を施して
いないファモチジンを含む口腔内崩壊錠を比較品して、
味覚試験を実施した。その結果を表1に示す。苦味の評
価には下記スコアを用い、人数にスコアを乗じた後、平
均スコアとして評価した。苦味の評価スコアは、苦味を
ほとんど感じない:0、苦味をわずかに感じる:1、苦
味を強く感じる:3、として平均スコアが1未満である
場合は、苦味について服用に問題ない程度であり、1以
上である場合は、苦味のため服用しずらい。試験の結
果、本発明品は、苦みを感じる被験者がわずかであり、
平均スコアも1以下で、ファモチジンの苦みを十分に低
減させた良好な口腔内崩壊錠であることが示された。
【0052】
【表1】
【0053】実施例4 アセトアミノフェン(苦味を有しかつ流動性の劣る薬物)
600g、アクアコート640g、及びトリアセチン48gを混
合し、固形物濃度65 w/w%なる懸濁液を調製した。この
懸濁液をスプレードライヤー(大川原化工機製、L−8)
にて、噴霧液量 15.5g/min、吸気温度120 ℃、ディス
ク回転数10000 rpmにて噴霧乾燥し、苦みを隠蔽したア
セトアミノフェン粒子を得た。この時、アセトアミノフ
ェン粒子は、平均粒子径が96μm、見掛け比重が0.62 g
/ml、安息角が 34゜ であった。このアセトアミノフェ
ン粒子250 g、マンニトール74.8g、乳糖90.0 gを流動
層造粒機(大川原化工機製、UNI−GLATT)中にて、22.5
gのアメ粉(林原商事、商品名:サンマルトS)を含む
15%w/w水溶液にて造粒した。この造粒品にペパーミント
フレーバー(長谷川香料製)1.4g、アスパルテーム9.0
g及びステアリン酸マグネシウム2.3gを混合後、ロー
タリー打錠機を用いて1錠あたり450mgの錠剤(φ11
mm)を製した(錠剤硬度1.7kp(n=5))。つぎ
に、この錠剤を恒温恒湿機(タバイエスペック製、PR−
35C)を用いて25℃70%RHの加温、加湿下に24時間保
存した。その後、30℃40%RHで3時間乾燥し、本発明
口腔内速崩壊錠を得た。得られた錠剤は、硬度5.8kp
(n=5)、口腔内崩壊時間20秒(n=3)を示した。
【0054】実施例5 炭酸カルシウム原末(流動性の劣る薬物)(日東粉化工
業)の安息角を底面限定円錐法により測定しようとした
が、強い凝集性を示したのでロート供給を行うことがで
きなかった。次にバイブレータを用いて測定を行った結
果、安息角は50゜であり、流動性は良くなかった。炭酸
カルシウム600g、アメ粉60g及び精製水440gを混合
し、固形物濃度60 w/w%なる懸濁液を調製した。この懸
濁液をスプレードライヤー(大川原化工機製、L−8)に
て、噴霧液量42g/min、吸気温度120℃、ディスク回転
数8000 rpmにて噴霧乾燥し、流動性を改善した炭酸カル
シウム粒子を得た。この時、炭酸カルシウム粒子は、平
均粒子径が69μm、見掛け比重が 1.18 g/ml、安息角が
34゜ であった。この炭酸カルシウム粒子220 g、マン
ニトール276.4gを流動層造粒機(大川原化工機製、UNI
−GLATT)中にて、26gのアメ粉(林原商事、商品名:
サンマルトS)を含む15%w/w水溶液にて造粒した。この
造粒品にステアリン酸マグネシウム2.6gを混合後、ロ
ータリー打錠機を用いて1錠あたり525mgの錠剤(φ1
1 mm)を製した(錠剤硬度1.9kp(n=5))。つぎ
に、この錠剤を恒温恒湿機(タバイエスペック製、PR−
35C)を用いて25℃70%RHの加温、加湿下に24時間保
存した。その後、30℃40%RHで3時間乾燥し、本発明
口腔内速崩壊錠を得た。得られた錠剤は、硬度6.1kp
(n=5)、口腔内崩壊時間25秒(n=3)を示した。
【0055】試験例3:スプレードライ粒子の特性評価
試験 種々の処方、製造条件にて調製したスプレードライ粒子
の特性を表 2 に示す。調製は、大川原化工機製、L−8
型スプレードライヤーにて調製した。
【0056】
【表2】
【0057】(結果および考察)種々の処方、製造条件
においてもアセトアミノフェン粒子、炭酸カルシウム粒
子いずれも、流動性に優れた粒子が得られた。また、そ
れぞれの見掛け比重も約0.6、約1.2であり、緻密な粒子
であることが確認された。
【0058】試験例4:固形分濃度に関する検討 ファモチジン300g、アクアコート140g、及びオイドラ
ギッドNE30D 60gを混合し、固形物濃度72 w/w%なる懸
濁液を調製したが、液の流れが悪く、スプレードライヤ
ーへの送液が困難と考えたので、精製水を53.8gを加え
て、固形物濃度65 w/w%なる懸濁液を調製した。この懸
濁液をスプレードライヤー(大川原化工機製、L−8)を
用いて、噴霧液量30g/min、吸気温度120 ℃、ディスク
回転数6000 rpm条件下で噴霧乾燥し、苦みを隠蔽したフ
ァモチジン粒子を得た。この時、ファモチジン粒子は、
平均粒子径が171μmであった。次に、ファモチジン50
g、アクアコート53.3g、トリアセチン4g、及び精製
水242.7gを混合し、固形物濃度20 w/w%なる懸濁液を調
製した。この懸濁液をスプレードライヤー(大川原化工
機製、L−8)を用いて、噴霧液量24g/min、吸気温度15
0 ℃、ディスク回転数8000 rpm条件下で噴霧乾燥してフ
ァモチジン粒子を得たが、服用した時に苦みを強く感じ
た。この時、ファモチジン粒子は、平均粒子径が99μ
m、見掛け比重が0.40 g/mlであった。
【0059】(考察)針状結晶性のファモチジンの場
合、固形物濃度が72 w/w%のとき、懸濁液の送液は困難
であり、固形物濃度が 65 w/w%のとき、懸濁液を移送す
ることができたことから、固形分濃度の上限は約70 w/w
%程度であると考える。また、固形分濃度が低い(試験
例:20 w/w%)懸濁液を噴霧乾燥することにより得られ
た粒子は、大きな粒子径を有してはいたが、苦みを隠蔽
することはできなかった。苦みを隠蔽できなかった原因
として、この粒子の見掛け比重が低いことから、粒子の
中が空洞の状態になっていると推察され、そのために表
面積が増大したことによるものと考えられた。従って、
十分に苦みを隠蔽した粒子を得るためには、噴霧乾燥す
る懸濁液の固形分濃度を高く設定することが必須と考え
る。
【0060】実施例6 塩酸アンブロキソール(苦味を有しかつ流動性の劣る薬
物)の安息角を底面限定円錐法により測定しようとした
が、強い凝集性を示したのでロート供給を行うことがで
きなかった。またバイブレータを用いても供給できなか
った。塩酸アンブロキソール300g、オイドダギットR
S30D 320g、トリアセチン24g及び精製水106 gを
混合し、固形物濃度56 w/w%なる懸濁液を調製した。こ
の懸濁液をスプレードライヤー(大川原化工機製、L−
8)にて、噴霧液量 30g/min、吸気温度120 ℃、ディス
ク回転数8000 rpmにて噴霧乾燥し、苦みを隠蔽した塩酸
アンブロキソール粒子を得た。この時、塩酸アンブロキ
ソール粒子は、平均粒子径が89μm、見掛け比重が0.78
g/ml、安息角が 32゜ であった。この塩酸アンブロキ
ソール粒子42 gとマンニトール336gを流動層造粒機
(大川原化工機製、UNI−GLATT)中にて、20.0gのアメ
粉(林原商事、商品名:サンマルトS)を含む15%w/w水
溶液にて造粒した。この造粒品298.5gとステアリン酸
マグネシウム1.5gを混合後、ロータリー打錠機を用い
て1錠あたり塩酸アンブロキソール15 mgを含む200m
gの錠剤(φ8.5 mm)を製した(錠剤硬度1.9kp(n=
5))。つぎに、この錠剤を恒温恒湿機(タバイエスペ
ック製、PR−35C)を用いて25℃70%RHの加温、加湿
下に24時間保存した。その後、30℃40%RHで3時間乾
燥し、本発明口腔内速崩壊錠を得た。得られた錠剤は、
硬度3.3kp(n=5)、口腔内崩壊時間12秒(n=3)
を示した。
【0061】
【発明の効果】本発明の口腔内速崩壊錠は、苦味を有す
る薬物および/または流動性の劣る薬物と、製剤用担体
とからなる、特定の平均粒子径(約50〜約250μm、好ま
しくは約50〜約150μm)を有し、かつ特定の見掛け比重
(約0.5〜約1.2、好ましくは約0.5〜約1)を有する薬物含
有粒子を配合することを特徴とするものである。該薬物
含有粒子、および該粒子を含有してなる口腔内速崩壊錠
にあっては、苦味を有する薬物について苦味を低減する
ことができ、造粒物の流動性を低下させる薬物(好まし
くは針状結晶性の薬物)について流動性を改善すること
ができ、また苦味を有し、かつ流動性の劣る薬物にあっ
ては、苦味を低減し、かつ流動性を改善することができ
る。また、本発明は、特に針状結晶性でありかつ苦味を
有する薬物にあっても、生物学的利用能の低下しないで
苦味を抑制し、流動性を改善し、口腔内速崩壊錠とする
場合異物感を残さないで、打錠により薬物溶出が制御不
能とならない口腔内速崩壊錠を提供するものである。ま
た、本発明の薬物含有粒子は、口腔内速崩壊錠の他、チ
ュアブル錠あるいは服用時水に溶解または懸濁する錠剤
についても適用することができる。
【0062】また、本発明の薬物含有粒子は、苦味を有
する薬物および/または造粒物の流動性を低下させる、
例えば針状結晶性の薬物などに適用する場合、苦味を低
減し、また流動性を改善し、さらに特に低い圧力で打錠
して製造される口腔内速崩壊錠の製造に適用されれば、
打錠障害をまねくことなく、口腔内速崩壊錠を製造する
ことができるので特に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水本 隆雄 静岡県焼津市大住180 山之内製薬株式会 社内 (72)発明者 河合 均 静岡県焼津市大住180 山之内製薬株式会 社内 (72)発明者 高橋 達也 静岡県焼津市大住180 山之内製薬株式会 社内 Fターム(参考) 4C076 AA41 BB01 CC16 DD38B DD41 DD67B EE01B EE32F EE41 EE58 FF06 FF33

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薬物および糖類を含有してなる口腔内速崩
    壊錠において、苦味を有する薬物および/または流動性
    の劣る薬物と、製剤用担体(但し、水溶性高分子を除
    く)とからなる、噴霧乾燥されてなる、平均粒子径約5
    0〜約250μm、かつ見掛け比重約0.5〜約1.2
    の薬物含有粒子を配合することを特徴とする口腔内速崩
    壊錠。
  2. 【請求項2】流動性の劣る薬物が、安息角41゜〜90
    ゜である請求の範囲1記載の口腔内速崩壊錠。
  3. 【請求項3】製剤用担体が、胃溶性高分子、腸溶性高分
    子、ワックス状物質、および糖類からなる群より選択さ
    れる1種または2種以上である請求の範囲1または2に
    記載の口腔内速崩壊錠。
  4. 【請求項4】製剤用担体の配合量が、苦味を有する薬物
    および/または流動性の劣る薬物1重量部に対し、0.
    05〜3重量部である請求の範囲1記載の口腔内速崩壊
    錠。
  5. 【請求項5】糖類が、成形性の低い糖類を、成形性の高
    い糖類を結合剤として噴霧して被覆および/または造粒
    してなる造粒物である請求の範囲1記載の口腔内速崩壊
    錠。
  6. 【請求項6】成形性の低い糖類が、乳糖、マンニトー
    ル、ブドウ糖、白糖、キシリトール、およびエリスリト
    ールからなる群より選択される1種または2種以上であ
    る請求の範囲5記載の口腔内速崩壊錠。
  7. 【請求項7】成形性の高い糖類が、マルトース、マルチ
    トール、ソルビトール、トレハロースおよび乳糖果糖か
    らなる群より選択される1種または2種以上である請求
    の範囲5記載の口腔内速崩壊錠。
  8. 【請求項8】薬物含有粒子の平均粒子径が、約50μm
    〜約150μmである請求の範囲1記載の口腔内速崩壊
    錠。
  9. 【請求項9】薬物含有粒子の見掛け比重が、約0.5〜
    約1である請求の範囲1記載の口腔内速崩壊錠。
  10. 【請求項10】流動性の劣る薬物、および糖類からな
    る、平均粒子径約50〜約250μm、見掛け比重約
    0.5〜約1.2の薬物含有粒子。
  11. 【請求項11】薬物および糖類を含有してなる口腔内速
    崩壊錠の製造法において、(a) 苦味を有する薬物および
    /または流動性の劣る薬物と、製剤用担体とを製薬的に
    許容されうる溶媒に、固形物濃度として約30〜約70
    w/w%に溶解および懸濁し、噴霧乾燥用の懸濁液を調
    製する工程、(b) 工程 (a) で得られた懸濁液を、回転
    ディスク型のスプレードライヤーを用い、ディスクの回
    転速度を約5000〜約15000rpmにて噴霧乾燥
    し、薬物含有粒子を調製する工程、および(c) 工程 (b)
    で得られた薬物含有粒子と糖類とを混合し、この混合
    物を成形する工程、からなることを特徴とする口腔内速
    崩壊錠の製造法。
  12. 【請求項12】工程 (c) において、糖類として、成形
    性の低い糖類を、成形性の高い糖類溶液を結合剤として
    噴霧して、被覆および/または造粒してなる造粒物を使
    用する請求の範囲11記載の口腔内速崩壊錠の製造法。
  13. 【請求項13】工程 (c) において、錠剤を維持するた
    めに必要な圧力以上で成形される成形物に対し、さらに
    (d) 加湿乾燥する工程が連続して行われる請求の範囲
    11または12のいずれかに記載の口腔内速崩壊錠の製
    造法。
  14. 【請求項14】工程 (a) において、固形物濃度が約4
    0〜約70w/w%である請求の範囲11記載の製造
    法。
  15. 【請求項15】工程 (b) において、回転ディスクの回
    転速度が約6000〜約12000rpmである請求の
    範囲11記載の口腔内速崩壊錠の製造法。
  16. 【請求項16】工程 (a) において、苦味を有する薬物
    および/または流動性の劣る薬物を粒子径約5〜約10
    0μmとしたものを使用する請求の範囲11記載の口腔
    内速崩壊錠の製造法。
  17. 【請求項17】請求の範囲11〜16のいずれか1項に
    記載の方法により製造されてなる口腔内速崩壊錠。
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