JP2000169364A - 経口製剤用粒子 - Google Patents

経口製剤用粒子

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Toshihisa Yajima
稔央 矢島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】不快な味を呈する薬物の味のマスキングに優
れ、且つ良好な生物学的利用能を有する経口製剤用粒子
を提供すること。 【解決手段】下記の(A)、(B)及び(C)からなる
成分を噴霧凝固造粒することによって得られる粒子であ
って、その平均粒子径が160μm以下である経口製剤
用粒子。 (A):不快な味を呈する薬物 (B):融点が40℃〜120℃の噴霧凝固造粒用担体 (C):腸溶性高分子又は胃溶性高分子

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不快な味を呈する
薬物の味のマスキングに優れ、且つ良好な生物学的利用
能を有する経口製剤用粒子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、不快な味を呈する薬物の味をマス
キングするために種々の製剤化法が見い出されてきた。
【0003】例えば特開昭49−81526号には、マ
クロライド系抗生物質とポリビニルアセタールジエチル
アミノアセテート(AEA)等を不活性揮発性有機溶媒
を用いて、噴霧乾燥し、被覆マクロライド系抗生物質粒
子を採取する方法が開示されているが、この方法は有機
溶媒の環境への影響、製剤中への残存が懸念される。
【0004】一方、医薬品の安定性の改善、含量均一性
の面から特開昭56−140915号があり、これは不
快な味のマスキングに応用できるが、ワックス類のみで
マスキングしている為、溶出性が悪い欠点を有してい
る。
【0005】また、薬学的混合物製剤として、不快な味
を呈する薬物をカプセル化し、これと塩基性物質との混
合物について特開昭58−4714号に、放出制御物質
との混合物について特開昭59−16822号に開示さ
れている。
【0006】なお、粒子の大きさとマスキングの関係に
ついては、不快な味をマスキングするためには、粒子は
できるだけ大きいほうがよいと考えられてきた。これ
は、粒子が小さくなるにつれて、薬物を放出する表面積
が大きくなるからという考え方に由来するものであっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、不快
な味を呈する薬物の味のマスキングに優れ、且つ良好な
生物学的利用能を有する経口製剤用粒子を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、不快な味
を呈する薬物の味のマスキングに優れ、且つ良好な生物
学的利用能を有する経口製剤用粒子について、種々検討
を行った。不快な味を呈する薬物と融点が40℃〜12
0℃の噴霧凝固造粒用担体からなる造粒物においては、
不快な味はマスキングされるが良好な生物学的利用能は
得られない。しかしながら、これに胃液で溶解する胃溶
性高分子、又は腸溶性高分子を添加して造粒すると、不
快な味のマスキングの向上とともに生物学的利用能が増
強することが認められた。これらの点を踏まえて、さら
に鋭意検討を加えた結果、溶融造粒法の範疇に属する噴
霧凝固造粒法を用いると、不快な味を良好にマスキング
し、微細で、生物学的利用能に優れた経口製剤用粒子が
得られた。さらに、マスキング効果に及ぼす粒子径の影
響について精査したところ、従来一般的に考えられてい
たこととは違い、平均粒子径をより微細にするほど、マ
スキング効果が優れていることを見出し、本発明を完成
した。 即ち、本発明は、下記の(A)、(B)及び
(C)からなる成分を噴霧凝固造粒することによって得
られる粒子であって、その平均粒子径が160μm以下
である経口製剤用粒子、である。
【0009】(A):不快な味を呈する薬物 (B):融点が40℃〜120℃の噴霧凝固造粒用担体 (C):腸溶性高分子又は胃溶性高分子
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において、不快な味とは、
口腔内、咽頭部で感ずる苦味、渋味をはじめとする不快
な違和感を総称したものである。不快な味を呈する薬物
(成分(A))としては、次のような薬物を挙げること
ができるが、これに限定されるものではない。マクロラ
イド系抗生物質:エリスロマイシン、クラリスロマイシ
ン、キタサマイシン、ジョサマイシン、ミデカマイシ
ン、ロキシスタマイシン、アジスロマイシン、β−ラク
タム系抗生物質:ペニシリン誘導体、セファロスポリン
誘導体、テトラサイクリン系抗生物質:テトラサイクリ
ン、精神神経用剤:クロルプロマジン、炭酸リチウム、
強心剤:ジギトキシン、解熱剤:スルピリン、抗潰瘍
剤:シメチジン。本発明においては、不快な味の程度が
著しい薬物ほど、好適なものとして適用可能であり、よ
り効果を発揮する。
【0011】本発明において、成分(B)の融点が40
℃〜120℃の噴霧凝固造粒用担体とは、医薬品の添加
剤として使用可能な融点が40℃〜120℃の物質で、
噴霧凝固造粒において、薬物やその他に添加される成分
と相互に良好に作用し、造粒物の形成に有効に働く性質
を有するものをいう。成分(B)としては、パラフィ
ン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン等の炭化
水素類、硬化油、カカオ脂等の油脂類、ミリスチン酸、
パルミチン酸、ステアリン酸等の脂肪酸類、セタノー
ル、ステアリルアルコール等の高級アルコール、マクロ
ゴール6000、マクロゴール4000等の多価アルコ
ール、木ロウ、カルナバロウ、ミツロウ等のロウ類、グ
リセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸
エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エ
ステル等の脂肪酸エステル類、又はそれらの混合物等を
挙げることができる。より好ましくは、グリセリン脂肪
酸エステル、ステアリルアルコール、ステアリン酸、硬
化油、マクロゴール6000、マクロゴール4000等
のマクロゴール類、カルナバロウ、パラフィン、ショ糖
脂肪酸エステル、又はそれらの混合物である。ここで、
グリセリン脂肪酸エステルとは、グリセリンと脂肪酸が
エステル結合しているものをいい、好ましくは、1個の
グリセリンに1個、又は3個の脂肪酸が付いたモノグリ
セリド、又はトリグリセリドである。エステルを構成す
る脂肪酸はベヘン酸、ステアリン酸、オレイン酸、パル
ミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸が好ましい。
【0012】本発明においては、成分(C)の添加によ
り、成分(A)は良好な生物学的利用能を有したまま、
不快な味がマスキングされる。成分(C)としては、腸
溶性高分子又は胃溶性高分子を挙げることができる。腸
溶性高分子の使用は、成分(A)が胃腸障害を惹起させ
る性質や胃液の酸性で不安定になる性質を有する場合に
有用であり、また成分(A)を腸内に高濃度に移行させ
たい場合等にも、好ましい効果が期待できる。 腸溶性
高分子としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース
フタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセ
テートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロー
ス、酢酸フタル酸セルロース、メタアクリル酸コポリマ
ーL、メタアクリル酸コポリマーLD、メタアクリル酸
コポリマーS、又はそれらの混合物が用いられる。
【0013】本発明で胃溶性高分子とは、胃液で溶解可
能な性質を有する高分子をいい、アミノアルキルメタア
クリレートコポリマーE(オイドラギットE)、ポリビ
ニルアセタールジエチルアミノアセテート(AEA)、
又はこれらの混合物を挙げることができる。
【0014】なお、本発明においては、上記の効果を損
なわない範囲で、医薬品として一般的に用いることがで
きる添加剤を適宜加えて造粒することができる。
【0015】本発明において、成分(A)に対する成分
(B)の配合量は、成分(A)1重量部に対して、成分
(B)が0.5重量部以上、好ましくは1重量部以上、
更に好ましくは、2重量部以上である。0.5重量部未
満であると、充分に不快な味をマスキングできないのみ
ならず、分散液の粘度が高くなり作業が困難となる。
【0016】また、経口製剤用粒子全重量に対する成分
(A)の配合割合は60%以下、好ましくは45%以
下、さらに好ましくは30%以下である。
【0017】本発明においては、平均粒子径が小さいほ
ど初期放出量が少なく、その平均粒子径は、160μm
以下であり、好ましくは110μm以下である。110
μm以下においては、製造可能な範囲まで微細にするこ
とができ、不快な味を良好にマスキングし、かつ良好な
薬物放出性を有する。なお、160μmを越えると、味
のマスキング効果が損なわれる。ここで、平均粒子径の
測定はレーザー回折法を用い、装置としてはマイクロト
ラックFRA(日機装(株))により、測定した。
【0018】本発明において、味のマスキングに及ぼす
平均粒子径の影響については、以下のように考える。本
発明で得られる粒子は、まず表面が凝固し、徐々に内部
へと進行していく。その際得られる粒子の大きさは、粒
子が冷却され凝固するスピードに依存し、大きい粒子は
小さい粒子に比べ冷却、凝固に要する時間は長い。ま
た、一般に成分(B)は、多かれ少なかれ凝固時に体積
を減少する性質を有しており、粒子表面が凝固した後、
内部へと凝固が進む過程で歪みが発生する。その歪は粒
子表面に凹凸を生じ、この凹凸は、構造上もろく、この
部分より水が侵入し薬物が放出する。従って、大きな粒
子では、歪みが大きく粒子表面の凹凸も大きく粒子中の
薬物の初期放出量が多くなる。一方、小さい粒子では、
その表面と内部の凝固時間にラグタイムがなく、ほぼ同
時に凝固するため大きい粒子に比べて、歪み、凹凸とも
小さく、粒子表面は滑らかで、水の浸透が少なく、薬物
の初期放出量は少ない。従って、平均粒子径をより微細
にするほど、マスキング効果が優れていることになる。
さらに、小さい粒子では、急激な凝固により成分(B)
の結晶がルーズ(疎)な状態で析出する。この状態で
は、薬物の放出速度がはやく、生物学的利用能が良好に
なると考えられる。さらに、成分(A)の不快な味の程
度により、成分(B)と成分(C)を選択し、組み合わ
せることにより味のマスキングと生物学的利用能のバラ
ンスをとることが可能である。
【0019】本発明の経口製剤用粒子は、噴霧凝固造粒
で製造される。噴霧凝固造粒においては、不快な味を良
好にマスキングし、微細で、生物学的利用能に優れた経
口製剤用粒子を得ることができる。通常以下のようにし
て製造される。まず、融点以上に加熱溶融した成分
(B)に、成分(C)を溶解又は分散させる。この中に
成分(A)を分散させ、あらかじめ設定した噴霧条件
で、噴霧凝固造粒することにより、経口製剤用粒子を得
ることができる。ここでいう噴霧凝固造粒とは、一般に
溶融造粒法と呼ばれている造粒法の一つに分類され、液
体或いは縣濁液を噴霧して生ずる液滴を冷却させて球状
又は粒状の固形粒子を得る方法でる。この方法は、有機
溶媒を使用しない点に特徴があり、また溶融造粒法の代
表例である噴霧乾燥とは冷却する点で異なる。
【0020】このようにして、得られた経口製剤用粒子
は、そのままあるいは必要に応じて添加剤、例えば、賦
形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、坑酸化剤、コーティン
グ剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、可塑剤などを
加えて、通常の製剤化工程を経ることにより散剤、顆粒
剤、カプセル剤、錠剤、ドライシロップ剤などの経口用
固形製剤とすることができる。
【0021】
【発明の効果】本発明により、不快な味を呈する薬物の
味のマスキングに優れ、且つ良好な生物学的利用能を有
する経口製剤用粒子を提供することが可能となった。
【0022】
【実施例】以下実施例及び試験例を挙げ、本発明を具体
的に説明する。
【0023】実施例1 (処方) グリセリン脂肪酸エステル* 600g オイドラギットE 100g クラリスロマイシン 300g *主脂肪酸はステアリン酸で、モノグリセリド含量は9
0%以上である (製造法)グリセリン脂肪酸エステル600gを、約1
00℃で溶融させ、その中にオイドラギットE100g
を分散溶解させた。更に、その混合液に、クラリスロマ
イシンを300g分散させた。この分散液を、スプレー
ドライ装置(CL−12型大川原化工機(株))を用い
て、入口温度80℃、回転ディスク20000rpmの
条件で噴霧凝固造粒し、平均粒子径82.5μmの経口
製剤用粒子を得た。
【0024】実施例2 (処方)実施例1と同じ。
【0025】(製造法)実施例1に準じて製造し、平均
粒子径98.6μmの経口製剤用粒子を得た。但し、デ
ィスクの回転数は16250rpmで行った。
【0026】実施例3 (処方)実施例1と同じ。
【0027】(製造法)実施例1に準じて製造し、平均
粒子径117.4μmの経口製剤用粒子を得た。但し、
ディスクの回転数は12500rpmで行った。
【0028】実施例4 (処方)実施例1と同じ。
【0029】(製造法)実施例1に準じて製造し、平均
粒子径140.1μmの経口製剤用粒子を得た。但し、
ディスクの回転数は8750rpmで行った。
【0030】実施例5 (処方) 硬化油 600g カルボキシメチルエチルセルロース 100g 炭酸リチウム 300g (製造法)硬化油600gを、約100℃で溶融させ、
その中にカルボキシメチルエチルセルロース100gを
分散溶解させた。更に、その混合液に、炭酸リチウム3
00gを分散させた。この分散液を、スプレードライ装
置(CL−12型 大川原化工機(株))を用いて、入
口温度80℃、回転ディスク20000rpmの条件で
噴霧凝固造粒し、平均粒子径96.3μmの経口製剤用
粒子を得た。
【0031】実施例6 (処方)実施例5と同じ。
【0032】(製造法)実施例5に準じて製造し、平均
粒子径108.5μmの経口製剤用粒子を得た。但し、
ディスクの回転数は16250rpmで行った。
【0033】実施例7 (処方) 硬化油 300g グリセリン脂肪酸エステル* 300g オイドラギットE 100g 炭酸リチウム 300g *主脂肪酸はステアリン酸で、モノグリセリド含量は9
0%以上である (製造法)硬化油300gとグリセリン脂肪酸エステル
300gを約100℃で溶融させ、その中にオイドラギ
ットE100gを分散溶解させた。更に、その混合液
に、炭酸リチウム300gを分散させた。この分散液
を、スプレードライ装置(CL−12型 大川原化工機
(株))を用いて、入口温度80℃、回転ディスク20
000rpmの条件で噴霧凝固造粒し、平均粒子径9
2.5μmの経口製剤用粒子を得た。
【0034】実施例8 (処方) 硬化油 600g カルボキシメチルエチルセルロース 100g クラリスロマイシン 300g (製造法)硬化油600gを、約100℃で溶融させ、
その中にカルボキシメチルエチルセルロース100gを
分散溶解させた。更に、その混合液に、クラリスロマイ
シン300gを分散させた。この分散液を、スプレード
ライ装置(CL−12型大川原化工機(株))を用い
て、入口温度80℃、回転ディスク20000rpmの
条件で噴霧凝固造粒し、平均粒子径94.2μmの経口
製剤用粒子を得た。
【0035】 実施例9 (処方) 硬化油 300g グリセリン脂肪酸エステル* 300g ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート 100g クラリスロマイシン 300g *主脂肪酸はステアリン酸で、モノグリセリド含量は90%以上である (製造法)硬化油300gとグリセリン脂肪酸エステル
300gを約100℃で溶融させ、その中にヒドロキシ
プロピルメチルセルロースアセテートサクシネート10
0gを分散溶解させた。更に、その混合液に、クラリス
ロマイシンン300gを分散させた。この分散液を、実
施例8の条件で噴霧凝固造粒し、平均粒子径91.3μ
mの経口製剤用粒子を得た。
【0036】 実施例10 (処方) ステアリルアルコール 300g グリセリン脂肪酸エステル* 300g ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート 100g クラリスロマイシン 300g *主脂肪酸はステアリン酸で、モノグリセリド含量は90%以上である (製造法)ステアリルアルコール300gとグリセリン
脂肪酸エステル300gを約100℃で溶融させ、その
中にヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサ
クシネート100gを分散溶解させた。更に、その混合
液に、クラリスロマイシンン300gを分散させた。こ
の分散液を、実施例8の条件で噴霧凝固造粒し、平均粒
子径89.5μmの経口製剤用粒子を得た。
【0037】比較例 (処方)実施例5と同じ。
【0038】(製造法)実施例5に準じて製造し、平均
粒子径194.2μmの経口製剤用粒子を得た。但し、
ディスクの回転数は8750rpmで行った。
【0039】試験例1 実施例1〜4で製造された経口製剤用粒子約333mg
を精密に量り、pH6.5のリン酸緩衝液900mLを
用い、日本薬局方13.一般試験法・溶出試験法第2法
のパドル法により、毎分100回転で試験を行った。溶
出試験液のクラリスロマイシン測定は、液体クロマトグ
ラフ法により行った。得られた結果を用い、X軸に時間
の1/2乗を、Y軸に溶出量(μg/mL)をプロット
し、20分以降のデータを直線回帰し、そのY軸切片を
初期放出量(μg/mL)とした。
【0040】この結果を、表1、及び図1に示した。ク
ラリスロマイシンの場合、不快な味の閾値は14(μg
/mL)(Simano K.,Yakuzaigak
u,54,135−148(1994))であり、許容
される範囲は12(μg/mL)以下であり、望ましく
は6(μg/mL)以下であるので、これより、平均粒
子径を求めると160μm以下であり、特に好ましくは
110μm以下であった。
【0041】試験例2 実施例5、6及び比較例1で製造された経口製剤用粒子
約100mgを精密に量り、日局崩壊試験法第1液(p
H1.2)900mLを用い、日本薬局方13.一般試
験法・溶出試験法第2法のパドル法により、毎分100
回転で試験を行い、5分後の炭酸リチウムの溶出率を測
定した。溶出試験液の炭酸リチウムは、キャピラリー電
気泳動法により測定した。結果を表2に平均粒子径とと
もに示した。なお、実施例7は、成分(B)が胃溶性高
分子であるので、本試験法では評価していない。
【0042】試験例3 実施例5、6、7及び比較例1で製造された経口製剤用
粒子約666mgを精密に量り、約5mLの水に懸濁し
たものを健康成人10名に、約10秒間口腔内に含ませた
後、縣濁液を吐き出し、口腔内を精製水で充分すすい
だ。その時に感じた不快な味を以下の5段階で評価し、
その結果を表2に併記した。
【0043】0;不快な味を全く感じない、1;不快な
味のあるのが判る、2;少し不快な味を感じる、3;不
快な味を感じる、4;不快な味を感じるが我慢できる、
5;不快な味を感じ我慢できない
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】平均粒子径と初期放出量の関係を示すグラフで
ある。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の(A)、(B)及び(C)からなる
    成分を噴霧凝固造粒することによって得られる粒子であ
    って、その平均粒子径が160μm以下である経口製剤
    用粒子。 (A):不快な味を呈する薬物 (B):融点が40℃〜120℃の噴霧凝固造粒用担体 (C):腸溶性高分子又は胃溶性高分子
  2. 【請求項2】平均粒子径が110μm以下である請求項
    1に記載の経口製剤用粒子。
  3. 【請求項3】成分(B)がグリセリン脂肪酸エステル、
    ステアリルアルコール、ステアリン酸、硬化油、マクロ
    ゴール類、カルナバロウ、パラフィン及びショ糖脂肪酸
    エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種である
    請求項1又は2に記載の経口製剤用粒子。
  4. 【請求項4】腸溶性高分子がヒドロキシプロピルメチル
    セルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセル
    ロースアセテートサクシネート、カルボキシメチルエチ
    ルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、メタアクリル
    酸コポリマーL、メタアクリル酸コポリマーLD及びメ
    タアクリル酸コポリマーSから選ばれる少なくとも1種
    である請求項1〜3のいずれかに記載の経口製剤用粒
    子。
  5. 【請求項5】胃溶性高分子がアミノアルキルメタアクリ
    レートコポリマーE及びポリビニルアセタールジエチル
    アミノアセテートから選ばれる少なくとも1種である請
    求項1〜3のいずれかに記載の経口製剤用粒子。
  6. 【請求項6】成分(A)1重量部に対して、成分(B)
    を0.5重量部以上含有する請求項1〜5のいずれかに
    記載の経口製剤用粒子。
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