JP2005132801A - 口腔内崩壊錠 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、香味の持続性があり薬物臭のマスキング持続効果に優れ、口腔内で崩壊させて飲みこんだ後も、薬物特有の不快な残香感が口腔内・鼻腔内に残らない口腔内崩壊錠を提供することを目的とする。
【解決手段】香料としてアラビアガムに精油を担持させた香料粒子を用いることにより、課題を解決した。好ましくは、ライチ油などのエステルを含有する精油、レモン油などのリモネンを含有する精油を使用する。また、前記香料粒子と共に、錠剤成分として糖アルコールを添加することにより、またクエン酸などの有機酸(塩)、アスパルテームなどの高甘味度甘味剤を添加することによって、さらに口腔・鼻腔の不快な残香感が抑制できることを見出した。
【選択図】 なし

Description

本発明は、水を用いず口腔内で崩壊させて服用する口腔内崩壊錠に関し、詳しくは、香味の持続性に優れ薬物臭の抑制効果に優れた口腔内崩壊錠に関する。
内服固形製剤は、一般に、水で服用するタイプ(一般錠剤と呼ぶ)と口腔内で崩壊させ(さらに溶解させるものもある)水なしで服用するタイプ(口腔内崩壊錠と呼ぶ)がある。これらの錠剤、特に苦味を有する薬物を含有する場合は、錠剤を水不溶性フィルムでコ−ティングして製剤の苦味を改善することが行なわれている。しかし、口腔内崩壊錠では、水不溶性コーティングによって口中での崩壊性が損なわれたり、崩壊した後の口腔内の苦味が改善できないという問題の他、口腔内から鼻腔に抜ける薬物特有の不快な臭いの抑制が不充分であった。
一方、薬物の苦味改善のために香料を使用することも知られている。特開2001−72578(特許文献1)には、苦味を有する医薬成分と、精油並びに高甘味度甘味剤及び/または酸性リン脂質若しくはそのリゾ体からなる苦味低減成分とを含有する口腔内速崩壊錠が提案されている。特開2002−12557(特許文献2)には、薬物有効成分と制酸剤と、テルペン炭化水素とテルペンアルデヒドから選ばれる香料を有する内服薬組成物が提案されている。これらは、液体状の香料を錠剤成分と混合するものであるが、ある程度の効果が得られるものの、不快臭抑制の持続性が十分でなく、服用後に残る薬物の不快な臭い抑制の点で改善の余地があった。また、液体香料を他の粉末原料と混合する場合、付香の均一性において課題が生じる場合もある。
香料の均一混合性は、粉末香料を使用することにより混合性を向上することができる。食品など各種分野に使用されている粉末香料として、香料を糖類などの担体に吸着させたもの、あらかじめ乳化剤、賦形剤とともに水溶液中で乳化分散させ、噴霧乾燥し粉末化したもの、マイクロカプセル化技術によるもの、糖ブロッキングによるもの、シクロデキストリンにより包接化したものなどが知られている。しかし、これらの粉末香料を口腔内崩壊錠に配合した場合、唾液による崩壊性、溶解性の影響により口腔内での香り立ちの持続性が十分でないことが多い。 これは、一般錠剤では、通常、口腔内崩壊錠ほど大きな問題となるものではない。
特開2001−72578 特開2002−12557
本発明は、香味の持続性があり薬物臭のマスキング持続効果に優れ、崩壊後の飲みこみ時、飲みこみ後も、薬物特有の不快な残香感がない口腔内崩壊錠を提供することを目的とする。
本発明者らは検討の結果、アラビアガムに精油を担持させた香料粒子を用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。更に、前記香料粒子とともに、糖アルコールを添加することにより、またクエン酸などの有機酸やアスパルテームなどの高甘味度甘味剤を添加することによって、さらに口腔・鼻腔の不快な残香感が抑制できることを見出した。即ち本発明は、
<1>
薬物、及びアラビアガムに精油を担持させた香料粒子を配合することを特徴とする口腔内崩壊錠。
<2>
さらに、糖アルコールを含有することを特徴とする<1>に記載の口腔内崩壊錠。
<3>
さらに、有機酸及び/又はその塩を配合することを特徴とする<1>または<2>に記載の口腔内崩壊錠。
<4>
さらに、高甘味度甘味剤を含有する、<1>〜<3>に記載の口腔内崩壊錠。
<5>
さらに、モノテルペノイド粒子を含有する、<1>〜<4>に記載の口腔内崩壊錠。
<6>
精油が有機酸エステル及び/又はリモネンを含有する精油である<1>〜<5>に記載の口腔内崩壊錠。
を提供する。
上記構成とすることによって、香味の持続性・薬物臭のマスキング持続効果に優れ、服用後も、薬物特有の不快な残香感がない口腔内崩壊錠が得られる。
本発明の口腔内崩壊錠に使用する香料粒子は、アラビアガムに精油を担持させた香料粒子である。
精油としては、ライチ油、オレンジ油、ジャスミン油、マンダリン油、ライム油、レモン油、グレープフルーツ油、レモングラス油、ピーチ油、スペアミント油、ペパーミント油、ハッカ油、ミックスベリー油、パイナップル油、フルーツミックス油、グリーンアップル油、スターフルーツ油、バナナ油、ペパー油、ストロベリー油、ラズベリー油、ブルーベリー油、シソ油、ラベンダー油、メロン油、チェリー油、アプリコット油、ユズ油、グレープ油、等があげられる。
好ましくは、有機酸エステルやリモネンを主成分とするもので、例えば酢酸エチルを含有するライチ油、グレープ油、酢酸オクチルを含有するビターオレンジ、酢酸メンチルを含有するペパーミント油、ハッカ油、酢酸ベンジルを含有するジャスミン油、酢酸ヘキシルを含有するピーチ油、カプロン酸エチルなどを含有するパッションフルーツ、酢酸ゲラニオールを含有するレモングラス油、酢酸アミルなどを含有するバナナ油、アントラニル酸エチル等を含有するスターフルーツ、リモネンを含有するグレープフルーツ油、スィートオレンジ油、ビターオレンジ油、マンダリン油、レモン油、ユズ油などが好ましい。特に好ましい精油は、ライチ油、オレンジ油、ジャスミン油、マンダリン油、ライム油、レモン油、グレープフルーツ油、レモングラス油、ピーチ油、スペアミント油、ペパーミント油、ハッカ油、バナナ油である。
本発明の香料粒子は、前記精油を、アラビアガムを主成分とする担持体に含むものである。アラビアガムはまめ科のアラビアゴムノキなどの分泌液を乾燥して得られる天然ガム質で、多糖類であるアラビン酸のカルシウム塩、マグネシウム塩を主成分とする。好ましくは、平均分子量25万〜30万のものを使用する。 香料粒子中の香料とアラビアガムの比は、香料:アラビアガム (質量比)=1:2〜1:12、好ましくは1:4〜1:10、さらに好ましくは1:6〜1:8が良い。この範囲が、特に香料の不快臭抑制持続と初期の香リ立ちの点で良好である。また、香料粒子中の香料の含有量は5%以上であることが好ましく、より好ましくは8%以上である。
その他、香料粒子には、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルなどのノニオン界面活性剤を配合することが香料の安定性の点から好ましい。
本発明の香料粒子は、例えば水や低級アルコール(エタノール、プロピルアルコールなど)、グリセリン、グリコール(プロピレングリコール、エチレングリコールなど)などの溶媒に精油、アラビアガム、ノニオン界面活性剤を添加して乳化分散させた後、噴霧乾燥して粉末化し、得ることができる。前記香料粒子は、必要であれば整粒し、重量平均粒径120〜160μm程度として使用することが好ましい。
前記香料粒子は、本発明の口腔内崩壊錠組成物中、0.01〜3質量%(以下、%と記す)、好ましくは0.05〜1.0%、さらに好ましくは0.1〜0.5%である。この範囲で、口腔内での香り立ち、不快臭抑制持続性が特に良好である。
本発明の口腔内崩壊錠には、さらに、糖アルコールを含有することが好ましい。糖アルコールとして、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、マルチトールなどが挙げられる。吸湿性及び香味の観点からエリスリトール、マンニトール、キシリトールが好ましい。配合量は、口腔内崩壊錠中、好ましくは20〜70%、より好ましくは30〜65%、さらに好ましくは40〜60%とする。この範囲で、本発明の効果が特に良好であり、さらに良好な崩壊性、保存安定性が得られる。
本発明の口腔内崩壊錠には、さらに、有機酸及び/またはその塩を含有することが、本発明の効果の点で好ましい。有機酸としては、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、コハク酸、安息香酸、及び、それらの塩が挙げられる。該有機酸塩としては、ナトリウム塩及びカリウム塩が好ましい。酸味の観点からクエン酸、クエン酸ナトリウムが好ましい。配合量は、口腔内崩壊錠中、0.05〜3%、好ましくは0.2〜2%、さらに好ましくは0.4〜1%である。この範囲で、本発明の効果が特に良好である。
本発明の口腔内崩壊錠には、さらに、高甘味度甘味剤を含有することが好ましい。高甘味度甘味剤としては、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ステビア、サッカリン、サッカリンナトリウムなどが挙げられる。甘味の観点から、アスパルテーム、アセスルファムカリウムが好ましい。配合量は、口腔内崩壊錠中、0.1〜6%、好ましくは0.5〜4%、さらに好ましくは1〜2%である。この範囲で、特に薬物が多い場合においても、本発明の効果が良好であり、好ましい。
本発明の口腔内崩壊錠には、さらに、モノテルペン化合物粒子を含有することが好ましい。モノテルペン化合物粒子は、モノテルペン含有量70〜100%の造粒物あるいは単品粒子である。好ましくは、モノテルペン単品粒子を使用する。好ましいモノテルペン化合物としては、リモネン、l−メントール、カンフル、ボルネオールが挙げられる。前記の中で、香り立ちの速さ、初期の薬物臭抑制の点から、l−メントールが好ましい。配合量は、口腔内崩壊錠中、好ましくは0.01〜3%、より好ましくは0.05〜2%、さらに好ましくは0.1〜1%である。この範囲で、本発明の効果が特に良好である。
本発明の口腔内崩壊錠は、前記構成とすることにより、錠剤が口腔内で崩壊し、唾液と共に飲みこんだ後の香料の残香感がよく、特に口腔内・鼻腔内で感じる薬物特有の不快臭が良好に抑制できる。
本発明の口腔内崩壊錠に配合する薬物としては特に制限はなく、例えばアスピリン、イブプロフェン、アセトアミノフェン、エテンザミド、フェナセチン、メフェナム酸、アンチピリン、フェニルブタゾン、スルピリン、ジクロフェナクナトリウム、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、エピリゾール、塩酸チアラミド、インドメタシン、ペンタゾシン、サリチル酸コリン、サリチル酸ナトリウム、アルミノプロフェン、ロキソプロフェンナトリウム、塩酸チノリジン、アセメタシン、グラフェニン、メシル酸ジメトチアジン、ピロキシカム、サリチルアミド、塩化アセチルコリン、酒石酸アリメマジン、塩酸シプロヘプタジン、ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、ヒベンズ酸チペピジン、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、臭化水素酸デキストロメトルファン、塩酸ブロムヘキシン、クエン酸ペントキシベリン、テオフィリン、アミノフィリン、塩酸エフェドリン、塩酸エピネフリン、硫酸サルブタモール、塩酸トリメトキノール、塩酸プロカテロール、塩酸メチルエフェドリン、塩酸フェニルプロパノールアミン、グアイフェネシン、トラネキサム酸、無水カフェイン、カフェイン、塩化リゾチーム、制酸剤(例:合成ヒドロタルサイト、炭酸水素ナトリウム、沈降炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル等、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、 乾燥水酸化アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミナ・マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物)、タンニン酸ベルベリン、ロートエキス、ロートエキス散などがあげられる。特に、特異な臭いを有する薬物は、本発明の効果の発現が明確であり、好ましい。
薬物は、薬物単品粒子あるいは造粒物の何れも使用することができる。造粒物とする場合は、賦形剤や結合剤と共に公知の方法で造粒された粒子を使用することが出きる。薬物の平均粒径は、好ましくは100〜500μm、より好ましくは150〜450μm、特に好ましくは150〜300μmである。
薬物の含有量は、口腔内崩壊錠中、好ましくは5〜75%、より好ましくは5〜70%、さらに好ましくは5〜65%である。
本発明の口腔内崩壊錠には、前記成分の他、崩壊剤を含有することが好ましい。
崩壊剤としては、カルメロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドンなどが挙げられる。それぞれの中で1種又は2種以上を組み合わせても良い。これらの崩壊剤の中で、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウムが崩壊性の観点から好ましい。最も好ましい崩壊剤はクロスポビドンである。崩壊剤の配合量は固形医薬製剤100重量%に対して、0.5〜20重量%、好ましくは1〜10重量%、さらに好ましくは3〜6重量%である。この範囲で、特に良好な崩壊性が得られ、香り立ちも良好である。
さらに本発明の口腔内崩壊錠には、内服固形製剤に使用される各種の成分、例えば賦形剤、滑沢剤、色素、結合剤などを、本発明の効果を損なわない範囲で、配合することができる。
結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ゼラチンなどがあげられる。(含有量5〜40%)
賦刑剤としては、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、コムギデンプン、乳糖、白糖、ケイ酸カルシウム、軽質無水ケイ酸、タルク、カオリン等が挙げられる。(含有量5〜50%)
滑沢剤としては、、ステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸などが挙げられる。(含有量0.05〜1.0%)
上記打錠には、一般に錠剤の成型に用いられる装置が用いられる。例えば、単発錠剤機(菊水製作所製)、ロータリー式錠剤機(菊水製作所製)などが用いられる。打錠の際の成型圧力は、成型物の硬度、口腔内の崩壊性、溶解性から任意に設定すればよい。400〜3000kg/cm2、好ましくは600〜2000kg/cm2、さらに好ましくは1000〜1800kg/cm2の範囲である。
以下、実施例、および比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
(1)香料粒子の製造
下記の成分を水溶液中で乳化分散し(下記組成物/水=1/2に調整して乳化)、150℃の温度で噴霧乾燥し、粉末化した。 ふるいを用いて50〜200μmの範囲を分取して、本発明の香料粒子に用いた。平均粒子径は、いずれも約150μmであった。
・ライチパウダーA
アラビアガム 75.0%
プロピレングリコール 13.0%
グリセリン脂肪酸エステル 2.4%
ライチ香料 9.6%
・バナナパウダーB
アラビアガム 84.7%
プロピレングリコール 5.0%
バナナ香料 10.3%
・レモンパウダーC
アラビアガム 75.0%
プロピレングリコール 13.0%
グリセリン脂肪酸エステル 2.4%
レモン香料 9.6%
・ライチパウダーD
デキストリン 75.0%
プロピレングリコール 13.0%
グリセリン脂肪酸エステル 2.4%
ライチ香料 9.6%
・ライチパウダーE
乳糖 75.0%
プロピレングリコール 13.0%
グリセリン脂肪酸エステル 2.4%
ライチ香料 9.6%
・ライチパウダーF
デンプン 75.0%
プロピレングリコール 13.0%
グリセリン脂肪酸エステル 2.4%
ライチ香料 9.6%
(2)口腔内崩壊錠の製造
粉体原料を以下のように調製し、錠剤を得た(実施例1)。
1)薬物粒子a
ロートエキス散2kg、タンニン酸ベルベリン1kgにヒドロキシプロピルセルロース6%水溶液4 kgを加えて有効成分造粒物を製造し、薬物粒子aを得た。造粒にはスパイラルフロー(FLO−5 型:フロイント産業(株)社製)を用いた。
2)糖アルコール粒子b
マンニトール3.8kg、トウモロコシデンプン0.2kgにヒドロキシプロピルセルロース6%水 溶液4kgを加えて有効成分造粒物を製造し、糖アルコール粒子bを得た。造粒にはスパイラルフロ ー(FLO−5型:フロイント産業(株)社製)を用いた。
3)薬物粒子a1972g、糖アルコール粒子b1272g、ライチパウダーA6g、クロスポビドン9 0g、L−メントール6g、クエン酸15g、アスパルテーム36g、ステアリン酸マグネシウム9 gをV型混合機V−5型(徳寿製作所)にて混合した。
前記混合物を、ロータリー式錠剤機(菊水製作所製)で打錠し、直径15mm、厚さ4〜6mmの錠 剤を得た。
同様にして、表1の実施例2、3、比較例1〜3の口腔内崩壊錠を製造した。
これらのサンプルの口中での香り立ちの持続性、飲みこんだ後の不快な残香感の有無を、以下の基 準で評価し、結果を表1に記した。(パネラー成人男性4人、成人女性4人)
(香り立ち持続性)
錠剤を口腔内に入れ、舌で転がしながら錠剤を崩壊させ、口中の香り立ちが消失するまでの時間を測定した。平均で60秒以上持続した場合を◎、50秒以上60秒未満持続した場合を○、40秒以上50秒未満持続した場合を△、40秒未満の場合を×とした。
(飲みこんだ後の不快な残香感の有無)
錠剤を口腔内に入れ、舌で転がしながら錠剤を崩壊させ、飲みこんだ後の不快な残香感の有無を評価した。
<評価基準> 1:不快な残香感を非常に感じる
2:不快な残香感を感じる
3:不快な残香感を少し感じる
4:不快な残香感を僅かに感じる
5:不快な残香感を感じない
Figure 2005132801

(実施例4、5)以下の組成を有する口腔内崩壊錠を製造した。
V型混合機V−5型(徳寿製作所)を用いて各錠剤原料粒子を混合し、混合物を打錠機(cleanpress、菊水製作所社製)にて打錠(打錠圧1.5t)し、実施例4重量654mg、実施例5重量625mg、直径13mmの円形の口腔内崩壊錠とした。実施例4、5の口腔内崩壊錠は、ともに、硬度・崩壊性が良好な口腔内崩壊錠であり、味・香立ち・薬物臭の抑制(初期・残香)ともに良好であった。
実施例4 実施例5
カフェイン(*1) 650g 195g
ベラドンナ総アルカイド 0.6g
塩酸フェニリフリン 30g
d-マレイン酸クロルフェニラミン 6g
エリスリトール/スターチ造粒品(*2) 936g 1123g
メントール 45g 45g
スターチ 45g 60g
クロスポビドン 240g 360g
アスパルテーム 36g 45g
ステアリン酸マグネシウム 4g 4g
ライチパウダーA 6g 6.4g

(*1)カフェイン粒子
1)エチルセルロース水分散液(商品名「アクアコート」:旭化成(株)製)480部に、マンニトール240部、トリアセチン120部を加えて攪拌し均一分散させ、コーティング液を調整した。
2)流動層造粒機マルチプレックスMP-01ワースター使用(パウレック社製)に無水カフェイン((株)静岡カフェイン工業所製:500μmon0.7重量%、355μmon55.9%、250μmon30.3%、150μmon11.5%、150μmpass1.6%:重量平均粒径390 μm)1000gを入れ、吸気温度80℃、排気温度35〜45℃になる風量で運転しながらコーティング液1500g(コーティング率30%)を20g/min.で噴霧した。その後、吸気80℃で30分間乾燥して、実施例4、5で使用するカフェイン粒子を得た。カフェイン粒子の粒径は、840μmon1.4%、710μmon4.1%、500μmon47.2%、355μmon43.1%、250μmon3.7%、150μmon0.5%、150μmpass0.0%:重量平均粒径520μm、であった。
(*2)エリスリトール/スターチ粒子
エリスリトール3200gとスターチ600gを混ぜ、スパイラーフローSFC-5型(フロイント社製)に入れ、給気温度90℃、排気温度35〜45℃で、ヒドロキシプロピルセルロース6%水溶液を2400g噴霧し造粒した。

Claims (6)

  1. 薬物、及びアラビアガムに精油を担持させた香料粒子を配合することを特徴とする口腔内崩壊錠。
  2. さらに、糖アルコールを含有することを特徴とする請求項1に記載の口腔内崩壊錠。
  3. さらに、有機酸及び/又はその塩を配合することを特徴とする請求項1または2に記載の口腔内崩壊錠。
  4. さらに、高甘味度甘味剤を含有する、請求項1〜3に記載の口腔内崩壊錠。
  5. さらに、メントールを含む粒子を含有する、請求項1〜4に記載の口腔内崩壊錠。
  6. 精油が有機酸エステル及び/又はリモネンを含有する精油である請求項1〜5に記載の口腔内崩壊錠。
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