JP2003115720A - 温度補償型発振器とその調整方法及び温度補償型発振用集積回路 - Google Patents

温度補償型発振器とその調整方法及び温度補償型発振用集積回路

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JP2003115720A
JP2003115720A JP2001311210A JP2001311210A JP2003115720A JP 2003115720 A JP2003115720 A JP 2003115720A JP 2001311210 A JP2001311210 A JP 2001311210A JP 2001311210 A JP2001311210 A JP 2001311210A JP 2003115720 A JP2003115720 A JP 2003115720A
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oscillation
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Masayuki Takahashi
正行 高橋
Toru Matsumoto
徹 松本
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION, OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L1/00Stabilisation of generator output against variations of physical values, e.g. power supply
    • H03L1/02Stabilisation of generator output against variations of physical values, e.g. power supply against variations of temperature only
    • H03L1/022Stabilisation of generator output against variations of physical values, e.g. power supply against variations of temperature only by indirect stabilisation, i.e. by generating an electrical correction signal which is a function of the temperature
    • H03L1/023Stabilisation of generator output against variations of physical values, e.g. power supply against variations of temperature only by indirect stabilisation, i.e. by generating an electrical correction signal which is a function of the temperature by using voltage variable capacitance diodes
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    • H03L1/02Stabilisation of generator output against variations of physical values, e.g. power supply against variations of temperature only
    • H03L1/028Stabilisation of generator output against variations of physical values, e.g. power supply against variations of temperature only of generators comprising piezoelectric resonators

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容量アレイの面積およびメモリのビット数の
増大を抑え、かつ、高精度化が可能な温度補償型発振器
とその調整方法及び温度補償型発振用集積回路を提供す
る。 【解決手段】 発振回路5の負荷容量として容量アレイ
3とバリキャップダイオード9とを接続して用い、前者
の容量値をデジタル制御、後者の容量値をアナログ制御
することにより、デジタル制御に要する補償データの量
を削減しながら、高精度の温度補償を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は温度補償型発振器と
その調整方法および温度補償型発振用集積回路に関し、
特に発振器の周囲温度による周波数変動をデジタル制御
で補正する温度補償型発振器とその調整方法およびその
ような温度補償型発振器に用いられる温度補償型発振用
集積回路に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、時計やRTC(Real Time Cl
ock)など計時機能を有するシステムにおいては、3
2.768KHzの音叉型水晶振動子もしくは、4.1
94304MHzのATカット型水晶振動子を用いた水
晶発振器が用いられてきた。
【0003】32.768KHzの音叉型水晶振動子は
低消費電流での発振が可能という利点がある反面、発振
周波数の温度変動が大きいという欠点も合わせもってい
る。腕時計の場合、人間の体温によって外部気温が変動
しても振動子の周辺は、比較的一定の温度に保たれるた
め、低消費電流という音叉型振動子の利点が生きてく
る。
【0004】逆に、4.194304MHzのATカッ
ト型水晶振動子は、周波数の温度変動が音叉型に比べて
小さいという特長がある反面、発振させるための電流が
大きいという欠点がある。
【0005】これまでは、以上の利点と欠点を計りにか
けて、音叉型とATカット型が使い分けられてきたが、
近年のシステムの低消費電力化の要求の強まりによっ
て、ATカット型はだんだん使われなくなりつつある。
それにつれて、音叉型の温度特性の悪さがさらにクロー
ズアップされるようにっている。
【0006】一般に音叉型の水晶振動子の周波数温度特
性は、次に表される2次関数で近似できる。 Δf/f=A2(T−T02+A00は基準温度であり2次関数の係数と共に個々の水晶
によってことなる。例えば、図16に示すような周波数
温度特性のものがある。
【0007】一方、水晶発振回路の発振周波数は次のよ
うになる。 f0=fS (1+1/(2C0 /C1 (1+CL /C0)) ここで、fS 、C0 、C1 、はそれぞれ水晶の共振周波
数、等価並列容量、等価直列容量、CL は発振回路の負
荷容量を表す。この式から負荷容量CL を温度Tに応じ
て可変とすれば、周波数を調整でき温度補償ができるこ
とがわかる。この負荷容量CL による周波数の可変特性
の一例を図17に示す。
【0008】図16から、−35℃〜85℃の温度範囲
を考えると最大−20ppm〜200ppmの周波数偏
差の補正が必要な事がわかる。一方、図17から負荷容
量C Lの標準値6pFを中心に考えると前記の補正のた
めには、負荷容量CLを1.9pF〜7.2pFの間で
コントロール必要がある。実際には、ICの入出力部の
寄生容量が1pF程度(パッド、保護回路)ついてしまう
ため、可変容量素子だけで見ると、0.9pF〜6.2
pFの間でコントロールする必要がでてくる。この6.
2pF/0.9pF=6.89の容量比をICに内蔵の
バリキャップでしかも低電源電圧の下でコントロールす
ることは現時点では、不可能に近い。
【0009】現在、一般に行われているのは、図18に
示すような発振回路181の負荷容量CLを図19に示
すような容量アレイ182にて構成し、スイッチング素
子SW0〜SWn-1のオン、オフすることによって容量素
子C0〜Cn-1を選択的に発振回路181に接続して負荷
容量CLをコントロールする方法であった。スイッチン
グ素子SW0〜SWn-1は、温度検出器183の出力する
アナログ信号をA/D変換器184にてデジタル信号に
変換し、このデジタル信号をアドレスとしてメモリ18
5から補正データを読み出し、この補正データに応じて
オン、オフされる。
【0010】一定の温度ステップ毎に補正するため、温
度範囲が広くなると範囲の両端での誤差が大きくなり、
これを小さくしようとすると、温度ステップ幅を小さく
しなければならず、メモリ185のビット数の増大を招
く。この様子を図20と図21に示す。さらに、図19
に示す容量アレイ182の最小コントロール単位も小さ
くする必要があり、これもメモリ185のビット数の増
加につながる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法である、発
振回路の負荷容量CLをアレイ方式に構成してスイッチ
ング素子のオン、オフによって負荷容量CLをコントロ
ールする方法では、調整精度を上げようとすると、容量
アレイの面積サイズとメモリのビット数との増大が避け
られず低コスト化が困難であった。
【0012】そこで、本発明では、容量アレイの面積お
よびメモリのビット数の増大を抑え、かつ、高精度化が
可能な温度補償型発振器及びその調整方法を提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の温度補償型発振
器は、温度に応じたアナログ信号を出力する温度検出器
と、前記温度検出器からのアナログ信号をデジタル信号
に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器からのデ
ジタル信号をアドレスとして補償データが読み出される
メモリと、前記補償データに応じて発振回路に複数の容
量素子を選択的に接続する容量アレイと、水晶振動子等
の振動子を発振動作させて発振出力信号を発生し、前記
容量アレイを前記発振出力信号の周波数調整要素とした
前記発振回路と、外部から入力される外部基準周波数信
号と前記発振出力信号との周波数を比較する周波数比較
回路と、前記周波数比較回路の周波数比較結果に基づ
き、各ビットの値が順次決定されるレジスタと、前記メ
モリから読み出される補償データと前記レジスタから出
力されるデジタル信号とを選択的に前記容量アレイに供
給する切換回路と、前記容量アレイに接続された電圧可
変容量素子と、前記温度検出器のアナログ信号に応じて
前記電圧可変容量素子の容量を制御する制御電圧を発生
する制御電圧発生回路とを備え、前記レジスタから出力
されるデジタル信号を前記切換回路を介して前記容量ア
レイへ供給して前記デジタル信号に応じて前記複数の容
量素子を前記発振回路に接続し、前記発振回路に発振動
作を行なわせ、前記周波数比較回路による比較動作毎の
比較結果に基づき前記レジスタの各ビットの値を順次決
定して前記発振出力信号の周波数を変更し、前記発振回
路の発振出力信号の周波数を特定周波数と一致させ、当
該一致したときの前記レジスタから出力されるデジタル
信号を、そのときの前記温度検出器の検出温度に対応し
て前記A/D変換器から出力されるデジタル信号にてア
ドレス可能な前記検出温度に対応した前記補償データと
して前記メモリに書き込む動作を、温度ステップ毎に行
なうことが好ましい。
【0014】上述の温度補償型発振器において、前記温
度ステップは、前記発振出力信号と前記外部基準周波数
信号との間に所定の周波数の差が発生したことをもっ
て、前記温度ステップ間の区切りとすることが好まし
い。
【0015】上述の温度補償型発振器において、前記発
振出力信号と前記外部基準周波数信号との間に所定の周
波数の差が発生したことをもって前記温度ステップ間の
区切りとし、前記発振出力信号の周波数を外部基準周波
数信号の周波数に合わせ込む第1の処理と、前記発振出
力信号と前記外部基準周波数信号とが一致したとみなせ
ることをもって前記温度ステップ間の区切りとし、前記
発振出力信号の周波数を前記外部基準周波数信号に対し
て前記所定の周波数差だけずれた周波数に合わせ込む第
2の処理とを特定温度を境として切替えることも好まし
い。この温度補償型発振器において、前記外部基準周波
数信号の周波数を、所望の周波数から前記所定の周波数
差の半分だけずらした周波数とすることも好ましい。こ
こで、前記特定温度の近辺では前記外部基準周波数信号
の周波数のずれを抑えたことも好ましい。さらに、前記
振動子は音叉型の水晶振動子であり、前記特定温度は、
当該水晶振動子の周波数温度特性の頂点温度であること
も好ましい。
【0016】また、本発明の温度補償型発振器は、複数
の容量素子を選択的に接続して可変容量を構成する容量
アレイと、前記容量アレイに接続され、当該容量アレイ
とともに負荷容量を構成する電圧可変容量素子と、温度
に応じた出力電圧を発生する温度検出器と、前記温度検
出器の出力電圧に応じて前記電圧可変容量素子を制御す
る温度補償用の制御電圧を発生する制御電圧発生回路
と、予め複数の温度ステップ毎の補償データを格納した
メモリと、前記温度検出器の出力電圧に応じて、前記メ
モリから前記温度に対応する前記補償データを読出し、
当該補償データに応じて前記容量アレイの対応する前記
容量素子を接続せしめる制御回路とを備えることが好ま
しく、さらに、温度補償を行う温度範囲において頂点温
度に関して対称な周波数温度特性を有するとみなせる振
動子を用い、前記制御電圧発生回路は、当該水晶振動子
の周波数温度特性の頂点温度に関して対称な温度特性を
有する前記制御電圧を発生することも好ましい。
【0017】また、本発明の温度補償型発振器の調整方
法は、温度に応じたアナログ信号を出力する温度検出器
と、前記温度検出器からのアナログ信号をデジタル信号
に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器からのデ
ジタル信号をアドレスとして補償データが読み出される
メモリと、前記補償データに応じて発振回路に複数の容
量素子を選択的に接続する容量アレイと、水晶振動子等
の振動子を発振動作させて発振出力信号を発生し、前記
容量アレイを前記発振出力信号の周波数調整要素とした
前記発振回路と、外部から入力される外部基準周波数信
号と前記発振出力信号との周波数を比較する周波数比較
回路と、前記周波数比較回路の周波数比較結果に基づ
き、各ビットの値が順次決定されるレジスタと、前記メ
モリから読み出される補償データと前記レジスタから出
力されるデジタル信号とを選択的に前記容量アレイに供
給する切換回路とを備えた温度補償型発振器の調整方法
であって、前記レジスタから出力されるデジタル信号を
前記切換回路を介して前記容量アレイへ供給して前記デ
ジタル信号に応じて前記複数の容量素子を前記発振回路
に接続し、前記発振回路に発振動作を行なわせ、前記周
波数比較回路による比較動作毎の比較結果に基づき前記
レジスタの各ビットの値を順次決定して前記発振出力信
号の周波数を変更し、前記発振回路の発振出力信号の周
波数を特定周波数と一致させ、当該一致したときの前記
レジスタから出力されるデジタル信号を、そのときの前
記温度検出器の検出温度に対応して前記A/D変換器か
ら出力されるデジタル信号にてアドレス可能な前記検出
温度に対応した前記補償データとして前記メモリに書き
込む動作を、温度ステップ毎に行なうことが好ましい。
【0018】上述の調整方法において、前記温度ステッ
プは、前記発振出力信号と前記外部基準周波数信号との
間に所定の周波数の差が発生したことをもって、前記温
度ステップ間の区切りとすることが好ましい。
【0019】上述の調整方法において、前記発振出力信
号と外部基準周波数信号との間に所定の周波数の差が発
生したことをもって前記温度ステップ間の区切りとし、
前記発振出力信号の周波数を前記外部基準周波数信号の
周波数に合わせ込む第1の処理と、前記発振出力信号と
前記外部基準周波数信号とが一致したとみなせることを
もって前記温度ステップ間の区切りとし、前記発振出力
信号の周波数を前記外部基準周波数信号に対して前記所
定の周波数差だけずれた周波数に合わせ込む第2の処理
とを特定温度を境として切替えることも好ましい。この
調整方法において、前記外部基準周波数信号の周波数
を、所望の周波数から前記所定の周波数差の半分だけず
らした周波数とすることも好ましい。この調整方法にお
いて、前記特定温度の近辺では前記外部基準周波数信号
の周波数のずれを抑え留ことも好ましく、さらに、前記
特定温度は、前記振動子の周波数温度特性の頂点温度で
あることも好ましい。
【0020】また、上述の温度補償型発振器及びその調
整方法に対応した温度補償型発振用集積回路を構成する
ことも好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を実施例に基づき詳細に説明する。
【0022】本発明の第1の実地例の温度補償型発振器
及びその調整方法について説明する。本発明の第1のポ
イントは発振回路の負荷容量として容量アレイと電圧可
変容量素子とを接続して用い、前者の容量値をデジタル
制御、後者の容量値をアナログ制御することにより、デ
ジタル制御に要する補償データの量を削減しながら、高
精度の温度補償を実現することである。これについて第
1の実施例を示して説明する。
【0023】図1は本例の構成を示すブロック図であ
り、まず、本例の構成について説明する。温度検出器1
は温度に応じたアナログ信号を出力する。A/D変換器
2は温度検出器1からのアナログ信号をデジタル信号に
変換する。メモリ3は温度補償用の補償データを格納
し、A/D変換器2からのデジタル信号をアドレスとし
て補償データを読み出される。容量アレイ4は、メモリ
3から読み出された補償データに応じて発振回路5に複
数の容量素子を選択的に接続する。発振回路5は、水晶
振動子XLを発振動作させて発振出力信号を発生し、容
量アレイ4を前記発振出力信号の周波数調整要素として
ある。本例では、水晶振動子XLとして音叉型水晶振動
子を用いることとする。周波数比較回路6は、外部から
入力される外部基準周波数信号と前記発振出力信号との
周波数を比較する。逐次比較レジスタ7は、周波数比較
回路6の周波数比較結果に基づき、各ビットの値を順次
決定する。切替回路としてのスイッチ8は、メモリ3か
ら読み出される補償データと逐次比較レジスタ7から出
力されるデジタル信号とを選択的に容量アレイ4に供給
する。電圧可変容量素子としてのバリキャップダイオー
ド9は、容量アレイ4と接続される。制御電圧発生回路
10は、温度検出器1のアナログ信号に応じたバリキャ
ップダイオード9の制御電圧を発生する。タイミング制
御回路11は、詳しくは後述するが、温度検出器1のア
ナログ信号に応じて温度ステップ毎の補償データの設定
処理の制御を行う。本例の温度補償型発振器は、以上の
構成要素からなり、これら構成要素の内、水晶振動子X
Lは外付けされ、他の構成要素は1チップICに集積化
されたものとする。
【0024】本例の特徴は、発振回路5の負荷容量とし
て容量アレイ4とバリキャップダイオード7とを直列に
接続して用いることにあり、その詳細を図2に示す。発
振回路5は、CMOSインバータ51と、CMOSイン
バータ51の入力端子INと出力端子OUTとの間に接
続された帰還抵抗52とを備え、入力端子INと出力端
子OUTとの間に水晶振動子XLを接続する。入力端子
INと電源端子VSS(例えば、0V)との間、出力端
子OUTと電源端子VSSとの間でそれぞれ容量アレイ
4、4とバリキャップダイオード9、9とを直列接続し
てある。これによって、容量アレイ4、4及びバリキャ
ップダイオード9、9は発振回路5の負荷容量となる。
なお、入力端子IN、出力端子OUTの両方に容量アレ
イ4、バリキャップダイオード9のなす直列回路を設け
たが、いずれか一方に設けても良い。
【0025】各容量アレイ4は、n(nは正整数)個の
容量素子C0〜Cn-1とn個のスイッチング素子SW0
SWn-1とを備え、容量素子Ck(kは、0からn−1迄
の整数)とスイッチング素子SWkとを直列に接続し、こ
れらを並列に接続してなる。スイッチング素子SW0
SWn-1は補正データに応じて選択的にオン、オフさ
れ、例えば、補正データの各ビットの論理レベル
“0”、“1”に対応してオン、オフされ、これによ
り、各スイッチング素子に接続された容量素子が選択的
に発振回路5に接続される。容量素子の個数nは、補正
データ、すなわち、温度補償の精度に応じて適宜に定め
る。
【0026】各バリキャップダイオード9は、カソード
を容量素子C0〜Cn-1の接続点に接続し、アノードを電
源端子VSSに接続してあり、カソードに抵抗91を介
して制御電圧VCを受ける。バリキャップダイオード9
に印加する制御電圧VCは、温度によってほぼ直線的に
減少する温度検出器1の出力を、水晶振動子XLの周波
数温度特性の頂点温度で折り返した形の電圧とする。こ
れは、制御電圧発生回路10を、例えば、図3に示すよ
うに構成することによって実現できる。
【0027】図3に示す制御電圧発生回路10では、P
チャネルMOSトランジスタQ1〜Q4のソースにそれ
ぞれ定電流源I1〜I4を接続する。定電流源I1〜I
4は電源端子VDD(例えば、3V)に接続され、いず
れも所定の電流Icを出力する。PチャネルMOSトラ
ンジスタQ1、Q2のドレイン同士を接続し、この接続
点を抵抗Rcを介して電源端子VSSに接続する。Pチ
ャネルMOSトランジスタQ1、Q2の接続点には制御
電圧VCを出力する端子VOUTを設ける。Pチャネル
MOSトランジスタQ3、Q4のドレイン同士を接続
し、この接続点を電源端子VSSに接続する。Pチャネ
ルMOSトランジスタQ1、Q3の互いのソースの間に
抵抗Reを接続し、PチャネルMOSトランジスタQ
2、Q4の互いのソースの間に抵抗Reを接続する。P
チャネルMOSトランジスタQ2、Q3のゲートに温度
検出器1のアナログ信号、すなわち、出力電圧VTaを
印加する。PチャネルMOSトランジスタQ1、Q4の
ゲートにはそれぞれ電圧VT1、VT2を印加する。こ
れらの電圧VT1、VT2は図示しない基準電圧発生回
路にて発生する。電圧VT1は、温度補償のための温度
範囲の最も下側の温度での温度検出器1の出力電圧と頂
点温度での温度検出器1の出力電圧とのほぼ中間の電圧
である。電圧VT2は、温度範囲の最も上側の温度での
温度検出器1の出力電圧と頂点温度での温度検出器の出
力電圧とのほぼ中間の電圧である。
【0028】図4に電圧VTaの温度特性と電圧VT
1、VT2との関係を示し、図5にはPチャネルMOS
トランジスタQ1、Q2、抵抗Rcのそれぞれに流れる
電流の温度特性を示す。図4、図5において頂点温度を
25℃とし、温度検出器1が電圧VT1、VT2を出力
するときの温度をそれぞれT1、T2としてある。Pチ
ャネルMOSトランジスタQ1の電流の温度特性は次の
ようになる。温度がT1より低くなるほど、Pチャネル
MOSトランジスタQ3のオン抵抗はPチャネルMOS
トランジスタQ1のそれより高く、定電流源I3からの
電流は抵抗Reを介してPチャネルMOSトランジスタ
Q1に流れ、PチャネルMOSトランジスタQ1に流れ
る電流は増大する。温度がT1の場合、PチャネルMO
SトランジスタQ1、Q2のオン抵抗がバランスし、抵
抗Reを介して電流は流れない。温度がT1より高くな
るほど、PチャネルMOSトランジスタQ3のオン抵抗
はPチャネルMOSトランジスタQ1のそれより低く、
定電流源I1からの電流は抵抗Reを介してPチャネル
MOSトランジスタQ3に流れ、PチャネルMOSトラ
ンジスタQ1に流れる電流は減少する。
【0029】また、PチャネルMOSトランジスタQ2
の電流の温度特性は次のようになる。温度がT2より低
くなるほど、PチャネルMOSトランジスタQ4のオン
抵抗はPチャネルMOSトランジスタQ1のそれより低
く、定電流源I2からの電流は抵抗Reを介してPチャ
ネルMOSトランジスタQ4に流れ、PチャネルMOS
トランジスタQ2に流れる電流は減少する。温度がT2
の場合、PチャネルMOSトランジスタQ2、Q4のオ
ン抵抗がバランスし、抵抗Reを介して電流は流れな
い。温度がT2より高くなるほど、PチャネルMOSト
ランジスタQ4のオン抵抗はPチャネルMOSトランジ
スタQ2のそれより高く、定電流源I4からの電流は抵
抗Reを介してPチャネルMOSトランジスタQ2に流
れ、PチャネルMOSトランジスタQ2に流れる電流は
増加する。
【0030】以上のようなPチャネルMOSトランジス
タQ1、Q2の電流が合成されて抵抗Rcに流れ、制御
電圧VCは、この電流と抵抗Rcの抵抗値を乗じた値と
なる。これによって、頂点温度で折り返した形の温度特
性の制御電圧VCを得る。容量アレイ4を容量値最大の
状態に固定しておき、制御電圧VCをバリキャップダイ
オードに印加すると、その周波数温度特性は、図6に示
すように、温度依存性が緩和されたものとなる。温度依
存性が緩和された分、容量アレイ4による補正幅を小さ
くでき、容量アレイ4、メモリ3の規模を縮小できる。
【0031】次に本例の温度補償型発振器の調整方法及
び温度補償型発振器の動作について説明する。図7のフ
ローチャートに沿って説明する。図1に示す温度補償型
発振器を構成し、容量アレイ4を容量値最大の状態に固
定しておき、制御電圧VCをバリキャップダイオード9
に印加する。これにより、発振周波数の温度特性は、図
6に示すように、温度依存性が緩和されたものとなる。
この状態で、スイッチ8を端子A側に接続したものを恒
温槽に入れる。恒温槽を所定の温度(補償したい温度範
囲より温度検出手段のバラツキを見込んだ分高温側もし
くは低温側)、例えば95℃に設定し、充分に安定させ
る(ステップA1)。この後、温度補償型発振器の外部
よりタイミング制御回路11にスタート信号を与え、周
波数比較回路6には外部基本周波数信号を与え、補償デ
ータ設定動作を開始させる(ステップB1)。
【0032】補償データ設定動作が開始されると、タイ
ミング制御回路7は逐次比較レジスタ9の最上位ビット
を“1”とし、それより下位の各ビットを“0”とする
(ステップC1)。この状態では、逐次比較レジスタ9
の各ビットに対応して重み付けされた容量素子C0〜C
n-1の最上位ビットに対応する容量素子Cn-1に接続され
たスイッチング素子SWn-1のみオフとなった状態とな
る。逐次比較レジスタ9の最上位ビットのみを“1”と
してあるので、容量アレイ4の容量値はその可変範囲の
中間値となっている。この値に応じた周波数で発振回路
1は発振する(ステップD1)。
【0033】次にタイミング制御回路11は周波数比較
回路6に発振回路1の発振出力信号と外部基準周波数信
号との比較を行なわせる(ステップE1)。周波数比較
回路8は外部基準周波数信号と発振回路1からの発振出
力信号とをそれぞれ一定期間カウントし、カウント値の
大小を判別し、発振回路1の発振周波数が外部基準周波
数信号の基準周波数より低い場合は“1”を、逆に高い
場合には“0”を出力する。
【0034】次に周波数比較回路6の比較結果に応じて
逐次比較レジスタ9の予め“1”と仮決定されたビット
の値を決定し、その1つ下位側のビットの値を“1”に
仮決定する(ステップF1)。周波数比較回路6の比較
結果が“1”の場合、すなわち、発振周波数が基準周数
より低い場合は仮決定されたビット、初期状態では最上
位ビットを“1”に決定し、最上位から2番目のビット
を“1”に仮決定してスイッチング素子SWn-2をオフ
として容量アレイ4の容量値を下げ、逆に周波数比較回
路6の比較結果が“0”の場合、すなわち、発振周波数
が基準周波数より高い場合は最上位ビットを“0”に決
定し、最上位から2番目のビットを“1”に仮決定して
容量値を上げる。これにより、発振回路1の発振周波数
が変更される(ステップG1)。
【0035】タイミング制御回路11は逐次比較レジス
タ7の最下位ビットが決定されたか否かを判定し(ステ
ップH1)、最下位ビットが決定されていなければ、ス
テップE1に戻り周波数比較回路6による発振出力信号
と外部基準周波数信号との比較動作を行なわせ(ステッ
プE1)、比較結果に基づいて仮決定されたビット、こ
こでは、最上位から2番目のビットを決定し、その1つ
下位のビット、ここでは、最上位から3番目のビットを
“1”に仮決定し(ステップF1)、発振回路1の発振
周波数を変更する(ステップG1)。このようにステッ
プE1〜H1の動作を繰り返して最上位ビットから下位
側へと各ビットの値を順次決定しながら、発振周波数を
外部基準周波数信号の周波数に近づけていく。このよう
な自己補償動作により、最下位ビットまで決定された時
点では発振周波数を外部基準周波数信号のそれと一致し
たものとし、発振周波数を所定の周波数に高精度で合わ
せ込むことができる。
【0036】逐次比較レジスタ7の各ビットの値が全て
決定されると、温度検出器1の出力をA/D変換器2に
よりA/D変換してなるデジタル信号をアドレスとして
メモリ3に逐次比較レジスタ7の各ビットの内容を、そ
の時点の恒温槽の温度に対応する補償データとして書き
込む(ステップI1)。
【0037】このように、温度補償型発振回路としての
構成を完備した状態で、自己補償動作によって抽出さ
れ、実際の使用において所定の周波数の発振出力信号を
実現する容量アレイ4の容量値を決定する逐次比較レジ
スタ7からのデジタル信号を、温度検出器1の出力をA
/D変換してなるデジタル信号をアドレスとしてメモリ
3に書き込み、補償データとするので、水晶振動子X
L、バリキャップダイオード9、A/D変換器2等の温
度特性のばらつきによらず、かつ温度検出器1の絶対精
度にもよらない高精度の補償データが抽出できる。しか
も、発振周波数を調整する容量アレイ4の接続を定める
デジタル信号をビット毎に自己補償動作を行って定める
ので高精度の補償データが得られる。
【0038】次の温度ステップ毎の補償データ設定動作
に移る。恒温槽の設定温度を所定の速さで高温側から低
温側へ徐々に変化させる(以下、スイープさせるとい
う。)(ステップJ1)。
【0039】タイミング制御回路11はA/D変換器2
からのデジタル信号を受けており、その値が所定の値だ
け変化したことをもって、温度検出器1によって所定温
度変化、すなわち、所定の温度ステップが検出され(ス
テップK1)、所定の温度ステップ毎の補償データが総
てメモリ3に書き込まれたか否か判定し(ステップL
1)、これをスタート信号としてステップC1以降の動
作を行い、この温度ステップにおいても、実際に基準周
波数にほぼ等しい周波数の発振出力信号を実現する逐次
比較レジスタ7からのデジタル信号を、温度検出器1の
出力をA/D変換してなるデジタル信号をアドレスと
し、補償データとしてメモリ3に書き込む。温度検出器
1によって所定温度変化が検出されたことをもって温度
ステップ毎の補償データの抽出が開始されるので、温度
補償型発振器の周囲温度、すなわち、恒温槽の温度設定
の精度によらず、温度ステップ毎の補償データの抽出で
きる。これによって製造時の設定温度を制御する費用と
手間の削減が可能となる。
【0040】以上、ステップC1〜L1の動作を繰り返
すことにより温度ステップ毎の補償データがメモリ3に
書き込まれる。所定の温度ステップの総てについて補償
データの書き込みが完了する(ステップL1)と本例の
補償データ設定動作が完了する(END)。
【0041】以上のように本例では、補償データの抽出
とメモリ3への書き込みがオンラインで行なえる。ま
た、全ての素子の特性を合わせ込んだ形で補償データが
求められるため精度の向上が可能となる。
【0042】実際の使用時には、スイッチ8は端子B側
に接続される。周囲温度に応じて出力される温度検出器
1の出力をA/D変換したデジタル信号をアドレスとし
てメモリ3から補償データが読み出され、これに応じて
容量アレイ4の容量値が定まり、発振回路1の発振出力
信号の周波数は製造時に用いられた外部基準周波数信号
のそれと一致したものとなる。
【0043】以上のように設定された補正データによる
温度補償を行った場合の周波数温度特性は、図8に示す
ように、例えば、5℃毎の容量アレイ4による補償で
も、図21に示す2.5℃毎の補償と同程度の最終誤差
に収まっている。このように本例では、他の構成要素と
共に1チップICに集積化するバリキャップダイオード
9の容量値の可変幅は小さく、単体では十分な温度補償
を達成することは難しいが、これを容量アレイとともに
使用することにより、十分な温度補償を達成可能として
ある。すなわち、バリキャップダイオード9による温度
依存性の緩和分により、必要な容量アレイ4、メモリ3
の規模を現実的なものとしてある。かつ、上述の製造工
程における補償データの自己抽出処理によって高精度の
温度補償型発振器を提供することを可能としてある。
【0044】次に本発明の第2の実施例について説明す
る。本発明の第2のポイントは、容量アレイによる補償
を一定温度間隔ではなく、特定の周波数偏差が生じる毎
に補償を行なうことによって補償する温度ポイントの数
を低減することにある。
【0045】本例の構成について説明する。本例の温度
補償型発振器は、図9に示すように構成される。同図に
おいて図1の構成要素と同じ符号で示した構成要素は図
1のものと同じものである。本例では、周波数比較回路
12は図1の周波数比較回路6の周波数比較動作に加
え、外部基準周波数信号に対する発振回路5の発振出力
信号の周波数偏差が10ppmとなったことを検出す
る。タイミング制御回路13は、周波数比較回路12か
らの周波数偏差の検出出力を監視し、周波数偏差が10
ppmとなったことをもって温度ステップ間の区切りと
する点において、図1のタイミング制御回路11と異な
る。また、メモリ14は、補償データとともにこの補償
データを得たときのA/D変換器2の出力するデジタル
信号を温度データとして格納し、図示しないアドレスデ
コーダを備え、本例の温度補償型発振器の使用時にはア
ドレスデコーダによってA/D変換器2の出力するデジ
タル信号を補償された温度ステップに対応させ、対応す
る補償データを読み出す。
【0046】次に本例の温度補償型発振器の調整方法及
び温度補償型発振器の動作について説明する。図10の
フローチャートに沿って説明する。図9に示す温度補償
型発振器を構成し、容量アレイ4を容量値最大の状態に
固定しておき、制御電圧VCをバリキャップダイオード
に印加する。この状態で、スイッチ8を端子A側に接続
したものを恒温槽に入れる。恒温槽を所定の温度95℃
に設定し、充分に安定させる(ステップA2)。この
後、温度補償型発振器の外部よりタイミング制御回路1
3にスタート信号を与え、周波数比較回路11には外部
基本周波数信号を与え、補償データ設定動作を開始させ
る(ステップB2)。
【0047】補償データ設定動作が開始されると、上記
第1の実施例のステップC1乃至H1と同様の処理によ
りに補正データを設定し、得られた補償データをその時
点にA/D変換回路2の出力する温度データとともにメ
モリ14に書き込む(ステップC2)。
【0048】次に、次の温度ステップ毎の補償データ設
定動作に移り、恒温槽の設定温度を所定の速さで低温側
にスイープさせる。(ステップD2)。タイミング制御
回路13は周波数比較回路12からの周波数偏差の検出
出力を監視し、検出出力を受けると周波数偏差が所定の
値10ppmとなったとし、(ステップE2)、A/D
変換器2の出力が所定の温度達したか、すなわち、所定
温度範囲、例えば、95℃〜−45℃の温度ステップ毎
の補償データがメモリ3に書き込まれたか否か判定し
(ステップF2)、次の温度ステップの補償データ設定
動作を開始させる。すなわち、ステップC2以降の動作
を行って補償データを設定してメモリ14に書き込み、
恒温槽の設定温度をスイープさせ、周波数比較回路12
からの周波数偏差の検出出力が発生する毎、言い換えれ
ば、周波数偏差が10ppmとなる毎に次の温度ステッ
プの補償データの設定を行う。所定温度範囲の温度ステ
ップの総てについて補償データの書き込みが完了する
(ステップF2)と本例の補償データ設定動作が完了す
る(END)。このような処理によって本例の温度補償
型発振器は、補償データが設定されて完成する。
【0049】本例においても上記第1の実施例と同様の
作用、効果を奏するとともに次のような効果を示す。高
温側から低温側へと温度をスイープさせ10ppmの周
波数偏差が生じる毎に補償をかけた場合の周波数温度特
性は図11に示すようになる。図8に示す一定温度間隔
(5℃)での補償の場合、全温度範囲で±10ppm以
内に補償するためには、27ポイントの温度で補償する
必要があるのに対して、図11に示すように本例では約
半分の14ポイントで済む。この場合、補償した温度の
データも同時に記憶する必要がでてくるため、メモリの
ビット数が増える方向になるが、アドレスが半分に減っ
た効果のほうがアドレスデコーダも含めたトータルのメ
モリ部の面積低減効果が大きい。さらに、前の補償温度
との差分のみを記憶するようにすれば、その影響はさら
に小さくできる。
【0050】次に本発明の第3の実施例の温度補償型発
振器及びその調整方法について説明する。本発明の第3
のポイントは、上記第2の実施例のもののように周波数
偏差に基づき温度ステップを定めるものにおいて、図1
6に示すような振動子、例えば、音叉型の水晶振動子の
周波数温度特性の頂点温度(T0)を境に判定する周波
数偏差の基準を変更し、全温度範囲でのトータル偏差を
少なくする事にある。
【0051】本例の温度補償型発振器の各構成要素は上
記第2の実施例のもとほぼ同様のものであり、特にその
構成を図示せず、以下の説明は上記第2の実施例の図9
を参照して説明する。本例の温度補償型発振器と上記第
2の実施例のもとの相違は、主に補正データの設定処理
にあり、以下に本例の温度補償型発振器の調整方法及び
温度補償型発振器の動作について説明する。
【0052】図12のフローチャートに沿って説明す
る。図9に示す温度補償型発振器を構成し、容量アレイ
4を容量値最大の状態に固定しておき、制御電圧VCを
バリキャップダイオードに印加する。この状態で、スイ
ッチ8を端子A側に接続したものを恒温槽に入れる。恒
温槽を所定の温度95℃に設定し、充分に安定させる
(ステップA3)。この後、温度補償型発振器の外部よ
りタイミング制御回路13にスタート信号を与え、周波
数比較回路11には外部基準周波数信号を与え、補償デ
ータ設定動作を開始させる(ステップB3)。
【0053】補償データ設定動作が開始されると、上記
第1の実施例のステップC1乃至H1と同様の処理によ
りに補正データを設定し、得られた補償データをその時
点でのA/D変換回路2の出力するデジタル信号、すな
わち、温度データとともにメモリ14に書き込む(ステ
ップC3)。
【0054】次に、次の温度ステップ毎の補償データ設
定動作に移る。恒温槽の設定温度を所定の速さで低温側
にスイープさせる(ステップD3)。
【0055】次にタイミング制御回路13は、A/D変
換回路2の出力するデジタル信号により、頂点温度(例
えば、25℃)を越えたか否かを確認し(ステップE
3)、頂点温度に達していなければ、タイミング制御回
路13は周波数比較回路12からの周波数偏差の検出出
力を監視し、検出出力を受けると周波数偏差が所定の値
10ppmとなったとし、(ステップF3)、次の温度
ステップの補償データ設定動作を開始させる。すなわ
ち、ステップC3以降の動作を行って補償データを設定
してメモリ14に書き込み、恒温槽の設定温度をスイー
プさせ、周波数偏差10ppmとなる毎に次の温度ステ
ップの補償データの設定を行う。タイミング制御回路1
3は、ステップE3において頂点温度を越えたと判定す
れば、周波数比較回路12において発振回路1の発振出
力信号の周波数と外部基準周波数信号の基準周波数とが
一致したとみなせる周波数偏差を検出したか否かを監視
し、この一致検出をもって温度ステップ間の区切りとす
る(ステップG3)。このため、本例においては、周波
数比較回路12にこのような一致検出機能を持たせてあ
る。
【0056】次にステップG3において発振出力信号の
周波数と基準周波数との一致が判定されると、上記第1
の実施例のC1乃至H1と同様の逐次比較動作にて補正
データを定めるが、この場合、発振出力信号の周波数を
外部基準周波数と一致させるように補正データを定める
のではなく、発振出力信号の周波数が外部基準周波数か
ら+10ppmの偏差を持つように補正データを設定
し、その時点での温度データとともにメモリ14に書き
込む(ステップH3)。例えば、ここで、周波数比較回
路12は、発振回路1の発振周波数が外部基準周波数信
号から+10ppmの偏差を持った周波数より低い場合
は“1”を、逆に高い場合には“0”を出力するものと
し、これに基づいて上記第1の実施例のC1乃至H1と
同様の逐次比較動作を行い、補償データを設定する。こ
の他、周波数比較回路12はそのままに、このステップ
H3での補償データ設定の際に基準周波数信号を当初の
ものから+10ppmずらしても良い。但し、この場
合、タイミング制御回路13から補償データの設定タイ
ミングを示す信号を温度補償型発振器の外部に導出する
等、基準周波数の切り替えタイミングを制御する必要が
ある。
【0057】次にA/D変換器2の出力に基づき、所定
温度範囲、例えば、95℃〜−45℃の温度ステップ毎
の補償データがメモリ14に書き込まれたか否か判定し
(ステップI3)、温度ステップ毎の補償データ設定動
作に移る。すなわち、設定温度をスイープさせつつ、ス
テップG3以降の動作を行い、発振出力信号の周波数と
基準周波数とが一致する毎に、基準周波数から+10p
pmの偏差を持った発振出力信号を得るように補正デー
タを定め、メモリ14に書き込む。所定温度範囲の温度
ステップの総てについて補償データの書き込みが完了す
る(ステップI3)と本例の補償データ設定動作が完了
する(END)。このような処理によって本例の温度補
償型発振器は、補償データを設定されて完成する。
【0058】本例においても上記第2の実施例と同様の
作用、効果を奏するとともに次のような効果を示す。上
記第2の実施例のものでは、図11に示すように、頂点
温度(約25℃)を境に高温側では正の周波数偏差、低
温側では負の周波数偏差となっており、全温度範囲でみ
ると周波数偏差の幅は20ppm(±10ppm)とな
っている。これに対して、本例では、頂点温度を境に補
償データの設定アルゴリズムを変えることにより、周波
数偏差の幅を半分にしてある。すなわち、頂点温度より
高温側では、図11に示すように上記第2の実施例と同
じく、基準周波数に対して一定の(例えば10ppm)
周波数偏差が生じる毎に補償を行なう。一方、低温側で
は、基準周波数とほぼ一致する毎に10ppmの周波数
偏差を意図的に持たせる補償を行なう。これにより、図
13に示すように、全温度範囲での周波数偏差は、0〜
10ppmの10ppmの幅に収めることが可能とな
る。本例では、振動子として音叉型の水晶振動子を用い
たが、本発明はこれに限るものではなく、周波数温度特
性の勾配の正負が反転する頂点温度を有する周波数温度
特性を示す各種振動子において、頂点温度を境に上述の
通り調整アルゴリズムを変更することによって同様の作
用、効果を奏する。温度補償範囲に1つの頂点温度を有
するものに限らず、複数の頂点温度を有する振動子、例
えば3次曲線状の周波数温度特性を示すATカット水晶
振動子に対しても適用可能である。
【0059】次に本発明の第4の実施例について説明す
る。本発明の第4のポイントは、外部基準周波数とし
て、所望の周波数から一定の偏差を持った周波数を入れ
て平均で見た周波数偏差を低減することである。上記第
3の実施例では、図13に示すように、全温度範囲での
平均の周波数偏差は10ppm/2=5ppmとなって
いる。温度補償するときの外部基準周波数を、所望の周
波数に対して一定の偏差を持った周波数に意図的にする
ことによって、この全温度範囲での平均誤差をほぼ0に
する事ができる。例えば、上記第3の実施例において、
所望の周波数に対し、−5ppmの偏差を持った外部基
準周波数信号を用いることとしてこれを行なった際には
周波数温度特性は図14に示すようになる。
【0060】図14に示すように本例では、通常の温度
範囲である頂点温度近辺での補償後の誤差が悪くなって
しまっているが、これは、この近辺温度での補償周波数
に一定のオフセットを持たせる事により、改善できる。
例えば、図15に示すように、頂点温度を挟む45℃〜
5℃において、外部基準周波数信号の基準周波数として
所望の周波数からのずれのないものを用いることによっ
てオフセットを実現できる。
【0061】また、詳しく述べないが、これと同様な効
果は、上記第3の実施例において、補償を行なう温度ス
テップを判定する際の周波数偏差と補償データ設定の際
に追い込む周波数の偏差とを変える事によっても達成で
きる。以上のように本例では、上記第3の実施例と同様
の作用、効果を奏するとともに全温度範囲での平均偏差
をほぼ0にする事ができる。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、発振回路の負荷容量と
して容量アレイと電圧可変容量素子とを接続して用い、
前者の容量値をデジタル制御、後者の容量値をアナログ
制御することにより、デジタル制御に要する補償データ
の量を削減しながら、高精度の温度補償が可能となる。
【0063】また、水晶振動子等の振動子を外付けして
温度補償型発振器の構成を完備させた後、所望の温度範
囲内で温度補償型発振器の周囲温度をスイープさせ、温
度ステップ毎に温度補償のための補償データを自己補償
動作によって抽出して設定する。このため、温度検出
器、A/D変換器、温度設定のための恒温槽等の精度に
多少のばらつきがあっても高精度の温度補償型発振器を
製造することが可能となる。また、温度ステップを発振
出力信号と外部基準周波数信号との間に所定の周波数の
差が発生したことをもって、温度ステップ間の区切りと
するため、補償データ量を削減することが可能となる。
【0064】発振出力信号と外部基準周波数信号との間
に所定の周波数の差が発生したことをもって温度ステッ
プ間の区切りとし、発振出力信号の周波数を外部基準周
波数信号のそれに合わせ込む第1の処理と、発振出力信
号の周波数と外部基準周波数信号の周波数とが一致した
とみなせることをもって温度ステップ間の区切りとし、
発振出力信号の周波数を外部基準周波数に対して所定の
周波数差だけずれた周波数に合わせ込む第2の処理とを
特定温度を境として切替える。特に振動子の周波数温度
特性の頂点温度を境とすることにより、周波数偏差の幅
を抑えることが可能となる。この場合において、外部基
準周波数信号の周波数を所望の周波数から所定周波数差
の半分だけずらした周波数とすることにより、全温度範
囲での平均の周波数偏差をほぼ0とすることが可能とな
る。さらに、この場合において、頂点温度の近辺では外
部基準周波数信号の周波数のずれを抑えることにより、
頂点温度の近辺での周波数偏差を改善させながら、全温
度範囲での平均偏差をほぼ0とすることが可能となる。
これらは、例えば、温度補償範囲において1つの頂点温
度を示す音叉型の水晶振動子を用いた温度補償型発振器
に容易に適用することができる他、複数の頂点温度を有
する振動子にも適用可能であり、上述の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の温度補償型発振器の構
成を示すブロック図。
【図2】図1に示す温度補償型発振器の容量アレイ、バ
リキャップダイオード及び発振回路の構成を示す電気回
路図。
【図3】図1に示す温度補償型発振器の制御電圧発生回
路の構成を示す電気回路図。
【図4】図1に示す温度補償型発振器の温度検出器の出
力電圧の温度特性図。
【図5】図3に示す温度補償型発振器の制御電圧発生回
路の出力部を構成するトランジスタに流れる電流の温度
特性図。
【図6】バリキャップダイオードによる温度補償前及び
後の周波数温度特性図。
【図7】本発明の第1の実施例の温度補償型発振器の調
整方法の補償データ設定処理を示すフローチャート。
【図8】本発明の第1の実施例の温度補償型発振器の補
償データによる温度補償後の周波数温度特性図。
【図9】本発明の第1の実施例の温度補償型発振器の構
成を示すブロック図。
【図10】本発明の第2の実施例の温度補償型発振器の
調整方法の補償データ設定処理を示すフローチャート。
【図11】本発明の第2の実施例の温度補償型発振器の
補償データによる温度補償後の周波数温度特性図。
【図12】本発明の第3の実施例の温度補償型発振器の
調整方法の補償データ設定処理を示すフローチャート。
【図13】本発明の第3の実施例の温度補償型発振器の
補償データによる温度補償後の周波数温度特性図。
【図14】本発明の第4の実施例の温度補償型発振器の
補償データによる温度補償後の周波数温度特性図。
【図15】本発明の第4の実施例の温度補償型発振器の
他の補償データによる温度補償後の周波数温度特性図。
【図16】音叉型水晶振動子の共振周波数の周波数温度
特性図。
【図17】音叉型水晶振動子を使用した発振回路の負荷
容量−周波数特性図。
【図18】従来の温度補償型発振器の構成を示すブロッ
ク図。
【図19】図18に示す温度補償型発振器の容量アレイ
の構成を示す電気回路図。
【図20】図18に示す温度補償型発振器を用いて5℃
毎の温度補償を行ったときの周波数温度特性図。
【図21】図18に示す温度補償型発振器を用いて2.
5℃毎の温度補償を行ったときの周波数温度特性図。
【符号の説明】 1 温度検出器 2 A/D変換器 3 メモリ 4 容量アレイ 5 発振回路 6 周波数比較回路 7 レジスタ(逐次比較レジスタ) 8 切替回路(スイッチ) 9 電圧可変容量素子(バリキャップダイオード) 10 制御電圧発生回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J079 AA04 BA02 BA44 CB01 CB09 DA13 DB04 FA14 FA21 FA24 FB03 FB32 FB37 FB38 FB39 FB48 GA09 JA03 KA02

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度に応じたアナログ信号を出力する温
    度検出器と、前記温度検出器からのアナログ信号をデジ
    タル信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器
    からのデジタル信号をアドレスとして補償データが読み
    出されるメモリと、前記補償データに応じて発振回路に
    複数の容量素子を選択的に接続する容量アレイと、水晶
    振動子等の振動子を発振動作させて発振出力信号を発生
    し、前記容量アレイを前記発振出力信号の周波数調整要
    素とした前記発振回路と、外部から入力される外部基準
    周波数信号と前記発振出力信号との周波数を比較する周
    波数比較回路と、前記周波数比較回路の周波数比較結果
    に基づき、各ビットの値が順次決定されるレジスタと、
    上記メモリから読み出される補償データと前記レジスタ
    から出力されるデジタル信号とを選択的に前記容量アレ
    イに供給する切換回路と、前記容量アレイに接続された
    電圧可変容量素子と、前記温度検出器のアナログ信号に
    応じて前記電圧可変容量素子の容量を制御する制御電圧
    を発生する制御電圧発生回路とを備え、 前記レジスタから出力されるデジタル信号を前記切換回
    路を介して前記容量アレイへ供給して前記デジタル信号
    に応じて前記複数の容量素子を前記発振回路に接続し、
    前記発振回路に発振動作を行なわせ、 前記周波数比較回路による比較動作毎の比較結果に基づ
    き前記レジスタの各ビットの値を順次決定して前記発振
    出力信号の周波数を変更し、前記発振回路の発振出力信
    号の周波数が特定周波数と一致したときの前記レジスタ
    から出力されるデジタル信号を、そのときの前記温度検
    出器の検出温度に対応して前記A/D変換器から出力さ
    れるデジタル信号にてアドレス可能な前記検出温度に対
    応した前記補償データとして前記メモリに書き込み、当
    該書込み動作を温度ステップ毎に行なうことを特徴とす
    る温度補償型発振器。
  2. 【請求項2】 前記温度ステップは、前記発振出力信号
    と前記外部基準周波数信号との間に所定の周波数の差が
    発生したことをもって、前記温度ステップ間の区切りと
    することを特徴とする請求項1に記載の温度補償型発振
    器。
  3. 【請求項3】 前記発振出力信号と前記外部基準周波数
    信号との間に所定の周波数の差が発生したことをもって
    前記温度ステップ間の区切りとし、前記発振出力信号の
    周波数を外部基準周波数信号の周波数に合わせ込む第1
    の処理と、前記発振出力信号と前記外部基準周波数信号
    とが一致したとみなせることをもって前記温度ステップ
    間の区切りとし、前記発振出力信号の周波数を前記外部
    基準周波数信号に対して前記所定の周波数差だけずれた
    周波数に合わせ込む第2の処理とを特定温度を境として
    切り替えることを特徴とする請求項1に記載の温度補償
    型発振器。
  4. 【請求項4】 前記外部基準周波数信号の周波数を、所
    望の周波数から前記所定の周波数差の半分だけずらした
    周波数とすることを特徴とする請求項3に記載の温度補
    償型発振器。
  5. 【請求項5】 前記特定温度の近辺では前記外部基準周
    波数信号の周波数のずれを抑えたことを特徴とする請求
    項4に記載の温度補償型発振器。
  6. 【請求項6】 前記特定温度は、前記振動子の周波数温
    度特性における頂点温度であることを特徴とする請求項
    3乃至5に記載の温度補償型発振器。
  7. 【請求項7】 複数の容量素子を選択的に接続して可変
    容量を構成する容量アレイと、 前記容量アレイに接続され、当該容量アレイとともに負
    荷容量を構成する電圧可変容量素子と、 温度に応じた出力電圧を発生する温度検出器と、 前記温度検出器の出力電圧に応じて前記電圧可変容量素
    子を制御する温度補償用の制御電圧を発生する制御電圧
    発生回路と、 予め複数の温度ステップ毎の補償データを格納したメモ
    リと、 前記温度検出器の出力電圧に応じて、前記メモリから前
    記温度に対応する前記補償データを読出し、当該補償デ
    ータに応じて前記容量アレイの対応する前記容量素子を
    接続せしめる制御回路とを備えることを特徴とする温度
    補償型発振器。
  8. 【請求項8】 温度補償を行う温度範囲において頂点温
    度に関して対称な周波数温度特性を有するとみなせる振
    動子を用い、前記制御電圧発生回路は、前記頂点温度に関
    して対称な温度特性を有する前記制御電圧を発生するこ
    とを特徴とする請求項7に記載の温度補償型発振器。
  9. 【請求項9】 温度に応じたアナログ信号を出力する温
    度検出器と、前記温度検出器からのアナログ信号をデジ
    タル信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器
    からのデジタル信号をアドレスとして補償データが読み
    出されるメモリと、前記補償データに応じて発振回路に
    複数の容量素子を選択的に接続する容量アレイと、水晶
    振動子等の振動子を発振動作させて発振出力信号を発生
    し、前記容量アレイを前記発振出力信号の周波数調整要
    素とした前記発振回路と、外部から入力される外部基準
    周波数信号と前記発振出力信号との周波数を比較する周
    波数比較回路と、前記周波数比較回路の周波数比較結果
    に基づき、各ビットの値が順次決定されるレジスタと、
    前記メモリから読み出される補償データと前記レジスタ
    から出力されるデジタル信号とを選択的に前記容量アレ
    イに供給する切換回路とを備えた温度補償型発振器の調
    整方法であって、 前記レジスタから出力されるデジタル信号を前記切換回
    路を介して前記容量アレイへ供給して前記デジタル信号
    に応じて前記複数の容量素子を前記発振回路に接続し、
    前記発振回路に発振動作を行なわせ、 前記周波数比較回路による比較動作毎の比較結果に基づ
    き前記レジスタの各ビットの値を順次決定して前記発振
    出力信号の周波数を変更し、前記発振回路の発振出力信
    号の周波数が特定周波数と一致したときの前記レジスタ
    から出力されるデジタル信号を、そのときの前記温度検
    出器の検出温度に対応して前記A/D変換器から出力さ
    れるデジタル信号にてアドレス可能な前記検出温度に対
    応した前記補償データとして前記メモリに書き込み、当
    該書込み動作を温度ステップ毎に行なうことを特徴とす
    る温度補償型発振器の調整方法。
  10. 【請求項10】 前記温度ステップは、前記発振出力信
    号と前記外部基準周波数信号との間に所定の周波数の差
    が発生したことをもって、前記温度ステップ間の区切り
    とすることを特徴とする請求項9に記載の温度補償型発
    振器の調整方法。
  11. 【請求項11】 前記発振出力信号と外部基準周波数信
    号との間に所定の周波数の差が発生したことをもって前
    記温度ステップ間の区切りとし、前記発振出力信号の周
    波数を前記外部基準周波数信号の周波数に合わせ込む第
    1の処理と、前記発振出力信号と前記外部基準周波数信
    号とが一致したとみなせることをもって前記温度ステッ
    プ間の区切りとし、前記発振出力信号の周波数を前記外
    部基準周波数信号に対して前記所定の周波数差だけずれ
    た周波数に合わせ込む第2の処理とを特定温度を境とし
    て切替えることを特徴とする請求項9に記載の温度補償
    型発振器の調整方法。
  12. 【請求項12】 前記外部基準周波数信号の周波数を、
    所望の周波数から前記所定の周波数差の半分だけずらし
    た周波数とすることを特徴とする請求項11に記載の温
    度補償型発振器の調整方法。
  13. 【請求項13】 前記特定温度の近辺では前記外部基準
    周波数信号の周波数のずれを抑えたことを特徴とする請
    求項12に記載の温度補償型発振器の調整方法。
  14. 【請求項14】 前記特定温度は、前記振動子の周波数
    温度特性における頂点温度であることを特徴とする請求
    項11乃至13に記載の温度補償型発振器の調整方法。
  15. 【請求項15】 温度検出器からのアナログ信号をデジ
    タル信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器
    からのデジタル信号をアドレスとして補償データが読み
    出されるメモリと、前記補償データに応じて発振回路に
    複数の容量素子を選択的に接続する容量アレイと、水晶
    振動子等の振動子を接続して発振動作させて発振出力信
    号を発生し、前記容量アレイを前記発振出力信号の周波
    数調整要素とした前記発振回路と、 外部から入力され
    る外部基準周波数信号と前記発振出力信号との周波数を
    比較する周波数比較回路と、前記周波数比較回路の周波
    数比較結果に基づき、各ビットの値が順次決定されるレ
    ジスタと、前記メモリから読み出される補償データと前
    記レジスタから出力されるデジタル信号とを選択的に前
    記容量アレイに供給する切換回路と、前記容量アレイに
    接続された電圧可変容量素子と、前記温度検出器のアナ
    ログ信号に応じて前記電圧可変容量素子の容量を制御す
    る制御電圧を発生する制御電圧発生回路とを備え、 前記レジスタから出力されるデジタル信号を前記切換回
    路を介して前記容量アレイへ供給して前記デジタル信号
    に応じて前記複数の容量素子を前記発振回路に接続し、
    前記発振回路に発振動作を行なわせ、 前記周波数比較回路による比較動作毎の比較結果に基づ
    き前記レジスタの各ビットの値を順次決定して前記発振
    出力信号の周波数を変更し、前記発振回路の発振出力信
    号の周波数が特定周波数と一致したときの前記レジスタ
    から出力されるデジタル信号を、そのときの前記温度検
    出器の検出温度に対応して前記A/D変換器から出力さ
    れるデジタル信号にてアドレス可能な前記検出温度に対
    応した前記補償データとして前記メモリに書き込み、当
    該書込み動作を温度ステップ毎に行なうことを特徴とす
    る温度補償型発振用集積回路。
  16. 【請求項16】 前記温度ステップは、前記発振出力信
    号と前記外部基準周波数信号との間に所定の周波数の差
    が発生したことをもって、前記温度ステップ間の区切り
    とすることを特徴とする請求項15に記載の温度補償型
    発振用集積回路。
  17. 【請求項17】 前記発振出力信号と前記外部基準周波
    数との間に所定の周波数の差が発生したことをもって前
    記温度ステップ間の区切りとし、前記発振出力信号の周
    波数を前記外部基準周波数信号の周波数に合わせ込む第
    1の処理と、前記発振出力信号と外部基準周波数信号と
    が一致したとみなせることをもって前記温度ステップ間
    の区切りとし、前記発振出力信号の周波数を前記外部基
    準周波数信号に対して前記所定の周波数差だけずれた周
    波数に合わせ込む第2の処理とを特定温度を境として切
    替えることを特徴とする請求項15に記載の温度補償型
    発振用集積回路。
  18. 【請求項18】 前記外部基準周波数信号の周波数を、
    所望の周波数から前記所定の周波数差の半分だけずらし
    た周波数とすることを特徴とする請求項17に記載の温
    度補償型発振用集積回路。
  19. 【請求項19】 前記特定温度の近辺では前記外部基準
    周波数信号の周波数のずれを抑えたことを特徴とする請
    求項18に記載の温度補償型発振用集積回路。
  20. 【請求項20】 前記特定温度は、前記振動子の周波数
    温度特性における頂点温度であることを特徴とする請求
    項17乃至19に記載の温度補償型発振用集積回路。
  21. 【請求項21】 複数の容量素子を選択的に接続して可
    変容量を実現する容量アレイと、 温度に応じた出力電圧を発生する温度検出器と、 前記容量アレイに接続されて当該容量アレイとともに負
    荷容量を構成する電圧可変容量素子と、 前記温度検出器の出力電圧に応じて前記電圧可変容量素
    子を制御する温度補償用の制御電圧を発生する制御電圧
    発生回路と、 予め複数の温度ステップ毎の補償データを格納したメモ
    リと、 前記温度検出器の出力電圧に応じて、前記メモリから前
    記温度に対応する前記補償データを読出し、当該補償デ
    ータに応じて前記容量アレイの対応する前記容量素子を
    接続せしめる制御回路とを備えることを特徴とする温度
    補償型発振用集積回路。
  22. 【請求項22】温度補償を行う温度範囲において頂点温
    度に関して対称な周波数温度特性を有するとみなせる振
    動子を接続され、前記制御電圧発生回路は、前記頂点温度
    に関して対称な温度特性を有する前記制御電圧を発生す
    ることを特徴とする請求項21に記載の温度補償型発振
    用集積回路。
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