JP6123983B2 - 発振回路、半導体集積回路装置、振動デバイス、電子機器、および移動体 - Google Patents

発振回路、半導体集積回路装置、振動デバイス、電子機器、および移動体 Download PDF

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Description

本発明は、発振回路、半導体集積回路装置、振動デバイス、電子機器、および移動体等に関する。
発振回路の周波数を可変にするために、発振回路内に配置した可変容量素子に電圧を印加して、容量を変化させる方法が知られている。電圧で周波数を制御する発振器は一般にVCXO(Voltage Controlled X'tal Oscillator、電圧制御水晶発振器)と呼ばれている。この原理を使って温度に対して周波数偏差を抑えた発振器にTCXO(Temperature Compensated X'tal Oscillator)がある。
ディスクリートタイプの発振器では、容量変化の大きい可変容量素子を選定して回路を構成できるが、発振回路を集積回路化する際には使用できる可変容量素子の特性は限られる。つまり、集積回路化すると、ディスクリートタイプの可変容量素子に比べて容量変化が小さな可変容量素子になるのが一般的である。大きな容量変化を得るためには専用のプロセスが必要であるためである。
近年、水晶発振器も小型化が求められ、発振回路の集積回路化が進んでいる。しかし、集積回路を用いる場合、使用できる可変容量素子の可変量が限られるため、必要な周波数可変幅や直線性(リニアリティ)が得られないという問題があった。換言すると、可変容量素子の感度特性を適切にとることができないという問題があった。
特許文献1の発明は、2つの可変容量素子に印加する1つの制御電圧を、2つのレベルシフト回路によって途中で分けて、電位差を与えた上で可変容量素子に印加する。このとき、制御電圧の中心電圧よりも低い領域で一方の可変容量素子のC−V特性が直線となるように、かつ、制御電圧の中心電圧よりも高い領域で他方の可変容量素子のC−V特性が直線となるようにする。そのため、直線性を確保しながら従来よりも広い範囲で制御電圧を変動させることができ、必要な周波数可変幅を得ることができる。
特開2007−19565号広報
しかし、特許文献1の発明は、制御電圧毎に複数のレベルシフト回路を必要とする。例えば、TCXOでは周波数を制御するために複数種類の制御電圧が使用される。このとき、その種類の数を乗じた数だけレベルシフト回路が必要になる。従って、TCXOに特許文献1で開示された手法を適用した場合、回路規模および消費電力が大きくなる可能性がある。
本発明は、以上の事を鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、回路規模および消費電力の増加を抑えつつ可変容量素子の可変幅を広げながら、適切な可変容量素子の感度特性を得られる発振回路、半導体集積回路装置、振動デバイス、電子機器、および移動体等を提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例は、増幅回路、発振素子と接続されて、前記発振素子を発振させて発振信号を出力する発振回路であって、
接続される前記発振素子に対して前記発振信号を出力する側を出力側、反対側を入力側として、
第1の制御電圧と、第1の基準電圧との電位差に基づいて容量を変更できる第1の可変容量素子を含んでおり、前記入力側に接続される第1の可変容量部と、
前記第1の制御電圧と、前記第1の基準電圧とは異なる第2の基準電圧との電位差に基づいて容量を変更できる第2の可変容量素子を含んでおり、前記出力側に接続される第2の可変容量部と、を含み、
前記第1の可変容量素子を除いた前記第1の可変容量部における合成容量を第1の合成容量、前記第2の可変容量素子を除いた前記第2の可変容量部における合成容量を第2の合成容量として、
前記第1の合成容量よりも前記第2の合成容量が大きい場合、基準電位差に基づく容量で比較して、前記第1の可変容量素子よりも大きい容量の前記第2の可変容量素子が用いられ、
前記第2の合成容量以上に前記第1の合成容量が大きい場合、前記基準電位差に基づく容量で比較して、前記第2の可変容量素子以上に大きい容量の前記第1の可変容量素子が用いられる。
本適用例に係る発振回路は、増幅回路、発振素子と電気的に接続されて、発振素子を発振させて発振信号を出力する。このとき、増幅回路としては、バイポーラトランジスター、電界効果トランジスター(FET:Field Effect Transistor)、金属酸化膜型電界効果トランジスター(MOSFET:Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等を用いることができる。発振素子としては、例えば、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子、ATカット水晶振動子、SCカット水晶振動子、音叉型水晶振動子、その他の圧電振動子やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子などを用いることができる。
本適用例に係る発振回路は、容量を変更できる第1の可変容量部と、第2の可変容量部とを含む。第1の可変容量部は、第1の制御電圧と第1の基準電圧との電位差に基づいて容量を変更できる第1の可変容量素子を少なくとも含む。そして、第2の可変容量部は、第1の制御電圧と第2の基準電圧との電位差に基づいて容量を変更できる第2の可変容量素子を少なくとも含む。
第1の可変容量部、第2の可変容量部は、それぞれ発振素子の入力側、出力側に接続される。つまり、第1の可変容量部、第2の可変容量部は、発振ループに接続されており、容量が変化することで発振信号の周波数が変化する。なお、入力側、出力側というのは、発振素子の2つの端子(発振回路との接続部)がそれぞれ異なる側に属するように区分して、発振信号が出力される側を出力側、その反対側を入力側としたものである。
このとき、第1の可変容量素子と第2の可変容量素子について、第1の制御電圧は共通であるが、第1の基準電圧と第2の基準電圧は異なる。つまり、本適用例に係る発振回路が使用される場面においては、第1の可変容量素子、第2の可変容量素子にそれぞれ異なる電位差が与えられる。このため、第1の可変容量素子、第2の可変容量素子の合成後の可変幅を広げることができる。このとき、レベルシフト回路は不要であるため回路規模お
よび消費電力の増加を抑えることができる。
そして、本適用例に係る発振回路には、広い可変幅だけでなく直線性(リニアリティ)が求められる。つまり、第1の制御電圧の可変範囲において、できるだけ一定の感度特性を示すことが求められる。そのために、第1の可変容量素子と第2の可変容量素子を、基準電位差での容量に基づいて、適切に選択する必要がある。
ここで、基準電位差とは、可変容量素子の所定の端子(例えばバックゲート端子、バラクターの極性が反転の場合はゲート端子)を所定の電圧(例えば接地電位)とした上で与えられる所定の電位差(例えば0V)を意味する。すなわち、変動する第1の可変容量素子と第2の可変容量素子の容量を、同じ条件の下で比較するために与えられる電位差である。
本適用例に係る発振回路では、第1の合成容量よりも第2の合成容量が大きい場合、基準電位差に基づく容量で比較して、第1の可変容量素子よりも大きい容量の第2の可変容量素子が用いられる。逆に、第2の合成容量以上に第1の合成容量が大きい場合、基準電位差に基づく容量で比較して、第2の可変容量素子以上に大きい容量の第1の可変容量素子が用いられる。
ここで、第1の合成容量は、第1の可変容量素子を除いた第1の可変容量部における合成容量である。そして、第2の合成容量は、第2の可変容量素子を除いた第2の可変容量部における合成容量である。つまり、第1の可変容量素子、第2の可変容量素子の基準電位差での容量の大小を、第1の合成容量、第2の合成容量の大小に合わせる。これにより、第1の制御電圧の変化に対する第1の可変容量部の変化量と、第2の可変容量部の変化量を合わせることができるため、可変範囲全体としての直線性(リニアリティ)が良くなり、適切な感度特性を得られる。このように、本適用例に係る発振回路は、回路規模および消費電力の増加を抑えつつ可変容量素子の可変幅を広げながら、適切な可変容量素子の感度特性を得られる。
なお、本適用例に係る発振回路の可変容量素子は、例えばMOS(Metal Oxide Semiconductor)型可変容量素子である。MOS型可変容量素子は、金属酸化膜半導体の構造を持った可変容量素子(以下、バラクターとする)である。
[適用例2]
上記適用例に係る発振回路は、前記第1の合成容量よりも前記第2の合成容量が大きい場合、前記基準電位差に基づく容量で比較して、前記第1の可変容量素子の1.5倍以下の容量の前記第2の可変容量素子が用いられ、
前記第2の合成容量以上に前記第1の合成容量が大きい場合、前記基準電位差に基づく容量で比較して、前記第2の可変容量素子の1.5倍以下の容量の前記第1の可変容量素子が用いられてもよい。
本適用例に係る発振回路によれば、第1の可変容量素子と第2の可変容量素子の一方の容量の下限および上限を、他方の容量を用いて定めることができる。そのため、より容易かつ適切に第1の可変容量素子と第2の可変容量素子を選択できる。なお、ここでの容量は基準電位差に基づく容量を意味する。
前記のように、第1の可変容量素子、第2の可変容量素子の基準電位差での容量の大小を、第1の合成容量、第2の合成容量の大小に合わせる。このとき、第1の制御電圧に対する第1の可変容量部の変化量と、第2の可変容量部の変化量を合わせることができるため、直線性(リニアリティ)が良くなり、適切な感度特性を得られる。
ここで、発振回路において、第1の合成容量と第2の合成容量が大きく異なることはない。一般的に、一方は他方の1.5倍以下であると言える。このことを考慮すると、第1の可変容量素子、第2の可変容量素子の基準電位差での容量の選択においても、他方の1.5倍以下としてもよい。そして、このような上限を設けることで、効率的な設計が可能となり、より短時間で適切な感度特性を得られることが期待できる。
[適用例3]
上記適用例に係る発振回路において、前記第1の可変容量部および前記第2の可変容量部の少なくとも一方は、
前記第1の制御電圧とは異なる制御電圧によって容量を変更できる可変容量素子を含んでいてもよい。
本適用例に係る発振回路によれば、第1の可変容量部および第2の可変容量部の少なくとも一方は、第1の可変容量素子、第2の可変容量素子から独立した可変容量素子を含む。つまり、第1の制御電圧とは異なる制御電圧によって容量を変更できる可変容量素子が、第1の可変容量部および第2の可変容量部の少なくとも一方に含まれている。
第1の可変容量素子、第2の可変容量素子が例えば温度補償用の第1の制御電圧を用いる場合に、第1の可変容量部および第2の可変容量部の少なくとも一方が、例えば外部制御用の別の制御電圧を用いる可変容量素子を含んでいてもよい。
このように、発振回路が複数種類の可変容量素子を含む構成の場合、特に直線性(リニアリティ)が悪くなる傾向があった。また、従来は第1の可変容量素子、第2の可変容量素子の容量を揃えようとする傾向があったため、可変容量素子の感度特性を適切にとることができない問題が生じていた。本適用例に係る発振回路によれば、第1の可変容量素子、第2の可変容量素子の基準電位差での容量の大小を、第1の合成容量、第2の合成容量の大小に合わせることで、直線性(リニアリティ)が良くなり、適切な感度特性を得られる。
[適用例4]
本適用例に係る半導体集積回路装置は、前記適用例に係る発振回路を含む。
[適用例5]
上記適用例に係る半導体集積回路装置において、前記増幅回路を含んでいてもよい。
これらの適用例に係る半導体集積回路装置によれば、前記の発振回路を含んでIC化されており、回路規模および消費電力の増加を抑えつつ可変容量素子の可変幅を広げながら、適切な可変容量素子の感度特性を得られる。そして、前記の発振回路が1チップ化された電子部品となっているため、例えば基板上で他の電子部品と組み合わせて用いることができ、設計の自由度が高くなり、使用者にとって使い勝手がよい。
この半導体集積回路装置は、さらに増幅回路を含んでIC化されていてもよい。このとき、例えば発振素子と接続するだけで振動デバイスを構成でき、使用者にとってさらに使い勝手がよい。
[適用例6]
本適用例に係る振動デバイスは、前記適用例に係る発振回路と、
前記増幅回路と、
前記発振素子を含む。
本適用例に係る振動デバイスによれば、前記の発振回路を含んでおり、回路規模および消費電力の増加を抑えつつ可変容量素子の可変幅を広げながら、適切な可変容量素子の感度特性を得られる。そして、増幅回路、発振素子も含んでいるため、振動デバイスとして直ちに使用することができ、使用者にとって使い勝手がよい。
振動デバイスとは、例えば前記の発振回路からの発振信号を出力する発振器であってもよい。また、振動デバイスは、与えられる物理量(例えば加速度、角速度等)によって変動する発振信号の周波数等を検出する回路も備えており、与えられる物理量に応じて変化する検出信号を出力するセンサー(例えば加速度センサー、角速度センサー等)であってもよい。
[適用例7]
本適用例に係る電子機器は、前記適用例に係る発振回路を含む。
[適用例8]
上記適用例に係る移動体は、前記適用例に係る発振回路を含む。
これらの適用例に係る電子機器、移動体によれば、前記の発振回路を含んでおり、回路規模および消費電力の増加を抑えつつ可変容量素子の可変幅を広げながら、適切な可変容量素子の感度特性を得られる。そのため、必要な周波数可変幅を得ることができ、使用者にとって使い勝手の良い電子機器、移動体を実現できる。
本実施形態の発振回路を含む振動デバイスのブロック図。 本実施形態の発振回路を含む振動デバイスの回路構成例を示す図。 MOS型可変容量素子の制御電圧に対する容量変化を示す図。 制御電圧に対する複数のMOS型可変容量素子の合成容量変化を示す図(バイアス電圧の印加がない場合)。 制御電圧に対する複数のMOS型可変容量素子の合成容量変化を示す図(バイアス電圧を印加して調整した場合)。 比較例の発振回路の構成例を示す図。 図7(A)〜図7(B)は、制御電圧と周波数偏差、感度との関係を説明するための図。 温度補償に必要な制御電圧範囲について説明するための図。 図9(A)〜図9(B)は、バラクターの感度設計による制御電圧範囲の変動について説明するための図。 感度と位相雑音の関係を説明するための図。 本実施形態の発振回路のバラクターのサイズを選定するのに用いる、基本サイズ(1倍)のバラクターの特性を示す図。 本実施形態の発振回路における基本サイズのバラクターの配置について説明する図。 図13(A)〜図13(B)は、入力側と出力側の可変容量素子のサイズを同じにした場合のシミュレーション結果を説明する図。 図14(A)〜図14(B)は、入力側よりも出力側の可変容量素子のサイズを大きくした場合のシミュレーション結果を説明する図。 図15(A)〜図15(B)は、出力側よりも入力側の可変容量素子のサイズを大きくした場合のシミュレーション結果を説明する図。 図16(A)〜図16(B)は、振動デバイスの構成例を示す図。 電子機器の機能ブロック図。 電子機器の外観の一例を示す図。 移動体の一例を示す図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.発振回路
1.1.全体ブロック図
図1は、本実施形態の発振回路13の構成例を示す図である。発振回路13は、TCXO(Temperature Compensated X'tal Oscillator、温度補償水晶発振器)の一部を構成する。なお、発振回路13は、以下に説明する要素の一部を省略又は変更してもよいし、他の要素を追加した構成であってもよい。
発振回路13は、発振素子226、増幅回路224と接続されて振動デバイス200を形成する。すなわち、振動デバイス200から発振素子226、増幅回路224を除いた部分が発振回路13に該当する。そこで、以下では特に断ることなく、振動デバイス200についての説明をもって、発振回路13の説明とすることがある。
発振回路13は、容量を変更できる第1の可変容量部201と、第2の可変容量部202とを含む。第1の可変容量部201は、制御電圧VCの1つである第1の制御電圧VC1(図2参照)と第1の基準電圧Vr1との電位差に基づいて容量を変更できるバラクター21A(図2参照、本発明の第1の可変容量素子に対応)を少なくとも含む。そして、第2の可変容量部202は、第1の制御電圧VC1(図2参照)と第2の基準電圧Vr2との電位差に基づいて容量を変更できるバラクター22A(図2参照、本発明の第2の可変容量素子に対応)を少なくとも含む。従って、発振回路13は、第1の制御電圧VC1によって、第1の可変容量部201、第2の可変容量部202の容量を変化させることができる。
発振回路13は、図1のように振動デバイス200を形成して発振信号124を出力する。図1に示すように、発振素子226と発振回路13との2つの接続部がそれぞれ異なる側に属するように区分して、発振信号124が出力される側を出力側、その反対側を入力側とよぶ。すると、第1の可変容量部201、第2の可変容量部202は、それぞれ発振素子226の入力側、出力側に接続されている。つまり、第1の可変容量部201、第2の可変容量部202は発振ループに接続されており、第1の制御電圧VC1によってこれらの合成容量が変化することで、発振信号124の周波数が変化する。
第1の可変容量部201、第2の可変容量部202は、それぞれバラクター21A、バラクター22Aのみを含んでいてもよいが、後述するように固定容量のコンデンサーや第1の制御電圧VC1とは異なる制御電圧によって容量を変更できる可変容量素子を含んでいる。よって、発振回路13の制御電圧VCは、第1の制御電圧VC1だけでなく、複数の制御電圧から成る。
発振素子226としては、例えば、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子、ATカット水晶振動子、SCカット水晶振動子、音叉型水晶振動子、その他の圧電振動子やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子などを用いることができる。本実施形態の発振回路13はATカットの水晶振動子26(図2参照)と接続されている。
発振素子226の基板材料としては、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電単結晶や、ジルコン酸チタン酸鉛等の圧電セラミックス等の圧電材料、又はシリコ
ン半導体材料等を用いることができる。発振素子226の励振手段としては、圧電効果によるものを用いてもよいし、クーロン力による静電駆動を用いてもよい。
増幅回路224としては、バイポーラトランジスター、電界効果トランジスター(FET:Field Effect Transistor)、金属酸化膜型電界効果トランジスター(MOSFET:Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等を用いることができる。本実施形態の発振回路13は、MOSFETで構成され、帰還抵抗28を備えたインバーター24(図2参照)と接続されている。
ここで、発振回路13は電子部品を用いて基板上に構成されてもよいが、IC(Integrated Circuit)化されて、半導体集積回路装置として提供されてもよい。発振回路13が1チップ化された電子部品となっているため使用者にとって使い勝手がよい。ここで、増幅回路224を含んだ形態、すなわち図1の発振回路12がIC化されてもよい。このとき、発振素子226と接続するだけで振動デバイス200(例えば、発振器)を構成でき、使用者にとってさらに使い勝手がよい。
なお、図1の第1の基準電圧Vr1、第2の基準電圧Vr2、制御電圧VCの全て又は一部は、発振回路13の内部で生成されてもよいし、発振回路13の外部から供給されてもよい。例えば、発振回路13が電圧生成部(不図示)を含み、発振回路13の外部からアクセス可能なレジスター(不図示)の設定値に従って、電圧生成部がこれらの電圧の全て又は一部を生成してもよい。このとき、電圧生成部も含めてIC化されてもよい。
1.2.回路構成
図2は、本実施形態の発振回路13を含む振動デバイス200の回路構成例を示す図である。図1のように、発振回路13は発振素子226、増幅回路224と接続されて振動デバイス200を構成するが、この例では発振素子226は水晶振動子26である。また、増幅回路224は帰還抵抗28を備えたインバーター24である。インバーター24は、入力された信号を増幅する性質を有し、図2に示すように、水晶振動子26を含んで、インバーター24の出力から入力に至る発振ループを形成する。
ここで、水晶振動子26を発振させるためには、デジタル信号を出力するインバーター24を単に接続するだけでは足りず、自己バイアスによって動作点を調整する帰還抵抗28が必要になる。すなわち、帰還抵抗28を備えることでインバーター24はアナログ反転増幅器として機能する。
以下、発振回路13を構成する要素について説明する。発振回路13のうち、第1の可変容量部201、第2の可変容量部202は、それぞれバラクター21A、バラクター22Aを含む。第1の可変容量部201は、さらにバラクター21Bと固定容量のコンデンサー27を含む。また、第2の可変容量部202は、さらにバラクター22Bと固定容量のコンデンサー29を含む。
バラクター21A、バラクター22A、バラクター21B、バラクター22Bの容量が制御電圧VC1、VC2によって変化するため、発振回路13の合成容量も変動し、発振信号124の周波数が変化することになる。バラクター21A、バラクター22A、バラクター21B、バラクター22BはMOS型可変容量素子である。ここで、可変容量素子としてはPN接合型もあるが、集積回路化(IC化)、低電圧化を目的としてMOS型可変容量素子が多く使用される。なお、制御電圧VC1、VC2は、図1の制御電圧VCを構成する制御電圧を個別に表したものである。
ここで、バラクター21Aとバラクター22Aのバックゲート(バラクターの極性が反
転の場合はゲート)は、固定容量のコンデンサー41Aを介して接地されている。また、バラクター21Bとバラクター22Bのバックゲート(バラクターの極性が反転の場合はゲート)は、固定容量のコンデンサー41Bを介して接地されている。この例では、コンデンサー41A、コンデンサー41Bを第1の可変容量部201、第2の可変容量部202から除外しているが、第1の可変容量部201および第2の可変容量部202に含まれるものと扱ってもよい。
発振回路13は、発振ループ内にDCカット容量43、44を設けているが、一方又は両方を省略することも可能である。ただし、DCカット容量43、44を省略した場合には、ノード110、111は、帰還抵抗28を備えたインバーター24に起因する自己バイアス電圧となるので、第1の基準電圧Vr1、第2の基準電圧Vr2は不要となる。
第1の可変容量部201側のノード110には、すなわち、バラクター21Aおよびバラクター21Bのゲート(バラクターの極性が反転の場合はバックゲート)とコンデンサー27の接地されていない方の端子には、入力抵抗50を介して第1の基準電圧Vr1が印加される。第2の可変容量部202側のノード111には、すなわち、バラクター22Aおよびバラクター22Bのゲート(バラクターの極性が反転の場合はバックゲート)とコンデンサー29の接地されていない方の端子には、入力抵抗51を介して基準電圧Vr2が印加される。
そして、バラクター21Aとバラクター22Aのバックゲート(バラクターの極性が反転の場合はゲート)には、入力抵抗52Aを介して制御電圧VC1が印加される。バラクター21Bとバラクター22Bのバックゲート(バラクターの極性が反転の場合はゲート)には、入力抵抗52Bを介して制御電圧VC2が印加される。
発振回路13は、第1の基準電圧Vr1と基準電圧Vr2とを異なる電位に設定し(例えばVr1<Vr2)、制御電圧の中心電圧よりも低い領域で例えばバラクター21AのC−V特性が直線となるように、かつ、制御電圧の中心電圧よりも高い領域で例えばバラクター22AのC−V特性が直線となるように調整する。そのため、従来よりも広い範囲で制御電圧を変動させることができる。このことについて以下、詳細に説明する。
1.3.制御電圧と容量の関係
発振回路13では、バラクター21Aとバラクター22A(又は、バラクター21Bとバラクター22B)で共通の制御電圧を用いる一方で、第1の基準電圧Vr1と基準電圧Vr2とをバイアス電圧によって互いに異なる電位に設定する。つまり、バラクター21Aとバラクター22Aに(又は、バラクター21Bとバラクター22Bに)互いに異なる電位差が与えられる。以下に、図3〜図5を参照して、制御電圧と容量の関係、およびバイアス電圧の影響について説明する。
図3は、1つのMOS型可変容量素子(図2のバラクター21A、バラクター22A、バラクター21B、バラクター22Bに対応)の制御電圧に対する容量変化を示す図である。ここで、可変容量素子としてはPN接合型もあるが、集積回路化(IC化)、低電圧化を目的として、本実施形態のようにMOS型可変容量素子が多く使用される。
MOS型可変容量素子は、PN接合型に比べて、狭い電圧範囲で急峻に容量が変化するのが特徴である。このため、容量の変化を示すカーブ(以下、容量特性)の直線領域は狭い。一般に、MOS型可変容量素子を用いる発振回路において、容量の変化の大きさが同じであれば、発振信号の周波数の変化量も同じである必要がある。容量の変化が同じであるのに周波数の変化量に偏りがある場合、発振回路は適切に周波数を調整することが困難になるからである。
従って、仮に発振回路が1つのMOS型可変容量素子だけを有するならば、周波数調整には直線性の良い電圧範囲、すなわち図3におけるVLRしか使えないことになる。このとき、周波数可変幅は小さくならざるを得ず、発振回路として必要な周波数可変幅を実現できないという問題がある。仮にMOS型可変容量素子のサイズを大きくすれば、容量変化幅を大きくすることが可能であるが、その際、VLRという狭い電圧範囲で大きな容量変化(=大きな周波数変化)となる。これは電圧に対する周波数の可変感度が高いことになり、その結果、位相雑音という電気的特性の劣化を招くことになり得策ではない。
ここで、MOS型可変容量素子の一方の端子(基準電圧側でも制御電圧側でもよいが、この例では基準電圧側とする)にバイアス電圧を与えることで、制御する絶対電圧に対し容量特性をシフトさせることができる。図3は、MOS型可変容量素子の基準電圧側にバイアス電圧を与えると、実線の容量特性が、点線で示される容量特性へとシフトする様子を示している。
以下では、このような性質を踏まえて、発振回路が複数のMOS型可変容量素子を有する場合に、直線性の良い電圧範囲を広げられることを説明する。図4は、発振回路が2つのMOS型可変容量素子を有している場合であって、それぞれの容量特性Ca、Cbと合成容量の変化を示すカーブ(以下、合成容量特性Cm)を示すものである。
このとき、2つのMOS型可変容量素子の一方の端子に同じ基準電圧を印加し、他方の端子に同じ制御電圧を印加して図4のように変化させても、合成容量特性Cmの変化が急峻になるだけで直線性の良い電圧範囲(図4のVLR)は、1つのMOS型可変容量素子だけを有する場合(図3のVLR参照)と変わらない。
しかし、2つのMOS型可変容量素子の一方の端子に異なる基準電圧を印加した場合、すなわちバイアス電圧を設けた場合、合成容量特性Cmの直線性の良い電圧範囲(図5のVLR)を広げることができる。このとき、制御電圧の中心電圧(Vdd=1.8Vの場合、例えば0.9V)よりも低い領域で容量特性Caが直線となるように、かつ、制御電圧の中心電圧よりも高い領域で容量特性Cbが直線となるように印加する基準電圧を調整する。基準電圧のシフト量を最適な値にすると、2つの可変容量特性のカーブが合成され、広い電圧範囲で連続的な大きな容量変化を得ることができる。
図5のような合成容量特性Cmを示す2つのMOS型可変容量素子を含む発振回路は、直線性を確保しながら従来よりも広い範囲(図5のVLRの範囲)で制御電圧を変動させることができ、必要な周波数可変幅を得ることができ、かつ可変感度も高くならないため位相雑音特性との両立を図ることができる。発振回路13も、第1の基準電圧Vr1と基準電圧Vr2とを異なる電位に設定(Vr1<Vr2)することで、従来よりも広い範囲で制御電圧を変動させることができる。
1.4.比較例
図6は、本実施形態の発振回路13との比較に用いる比較例の発振回路113を示す図である。比較例の発振回路113は、合成容量特性Cm(図5参照)について直線性の良い電圧範囲を広げるために、特許文献1が開示する制御電圧VC側にレベルシフト回路58を設ける手法を用いる。なお、図1〜図2と同じ要素には同じ符号を付しており説明を省略する。
比較例の発振回路113では、第1の可変容量部201側のノード110にも、第2の可変容量部202側のノード111にも、入力抵抗50を介して第1の基準電圧Vr1が印加される。そして、例えばバラクター21Aとバラクター22Aのバックゲート(バラク
ターの極性が反転の場合はゲート)端子に異なる制御電圧を印加することで、合成容量特性Cm(図5参照)の制御電圧範囲を広げることができる。
ここで、異なる制御電圧を生成するのに、レベルシフト回路58が用いられる。例えば、制御電圧VC1とバラクター21Aの間に設けられたレベルシフト回路58と、制御電圧VC1とバラクター22Aの間に設けられたレベルシフト回路58は、バラクター21A、バラクター22Aのバックゲート(バラクターの極性が反転の場合はゲート)に適切なオフセットが設けられるように調整する。バラクター21Bとバラクター22Bのバックゲート(バラクターの極性が反転の場合はゲート)についても、レベルシフト回路58によって同様の調整が行われる。
しかし、比較例の発振回路113ではレベルシフト回路58が必要になる。特に、TCXOでは補償精度を高めるために複数種類の制御電圧が使用されるため、制御電圧の種類の数に比例してレベルシフト回路58が増加する(この例では4つ)。そのため、回路規模および消費電力が大きくなる可能性がある。従って、比較例の発振回路113と比べると、本実施形態の発振回路13は、回路規模および消費電力の増加を抑えることができる。
なお、図6において入力抵抗52は図2の入力抵抗52A、52Bに対応するものであり、固定容量のコンデンサー42A、42Bは、図2および図6のコンデンサー41A、41Bに対応するものであるため詳細な説明を省略する。
1.5.可変容量素子のサイズの選択について
以上のように、例えば図2に示したような回路構成をとることで、発振回路13は回路規模および消費電力の増加を抑えつつ可変容量素子の可変幅を広げることが可能である。しかし、入力側と出力側のバラクターのサイズの比が、制御電圧の可変範囲全体としての直線性、制御電圧と感度の関係(以下、感度特性)に大きく関わるとの結論がシミュレーション結果よりを得られた。以下に、これを説明する。
なお、シミュレーションは図2に示した発振回路13を前提とするが、制御電圧の用途が決まっており、温度補償用の制御電圧VC1、外部制御用の制御電圧VC2であるとする。外部制御用の制御電圧VC2は、例えばリフロー工程の熱衝撃で生じた歪みに伴う周波数のずれを補正するといった固定的、静的な容量変化に用いられる。一方、温度補償用の制御電圧VC1は、温度センサーが検出する周囲温度に応じて、流動的、動的な容量変化に用いられる。
1.5.1.制御電圧と周波数偏差、感度との関係
図7(A)、図7(B)は、制御電圧と周波数偏差、感度との関係を説明するための図である。これらの関係をわかりやすく説明するため、図7(A)、図7(B)の横軸では、制御電圧の中心電圧(図5を参照した例では、Vdd=1.8Vの場合に0.9Vとした)が0Vであるとしている。後述する図9(A)、図9(B)、図11、図13(A)〜図15(B)においても同じである。以後の説明において、例えば「制御電圧が+Va[V]である」とは、「制御電圧が中心電圧+Va[V]である」ことを意味する。
図7(A)の縦軸である周波数偏差は、発振信号124の周波数について、制御電圧を変動させたときの周波数と、制御電圧が0Vのときの基準となる周波数(以下、基準周波数f)とのずれdfを基準周波数fで割ってppm単位で表したものである。
図7(A)は、発振回路13に含まれる、良好な直線性の合成容量特性Cm(図5参照)を示す2つのMOS型可変容量素子(バラクター21A、22A)についての、制御電
圧と周波数偏差の関係(以下、周波数偏差特性)である。このとき、周波数偏差特性はほぼ直線状であって、制御電圧の中心電圧である0Vの左右で傾きも同じである。
このとき、図7(B)の実線SC0は、図7(A)の周波数偏差特性を感度に換算した感度特性を表す。感度は1V当たりの周波数偏差であり、図7(A)の傾きに対応する。図7(B)の実線SC0はほぼ平坦であり、制御電圧によらず合成容量の直線性が良いこと、すなわち優れた感度特性を有することがわかる。
ここで、仮に図7(B)の点線SC1のような感度特性が得られた場合、制御電圧によって感度が大きく変化する。そのため、感度特性が良好であるとは言えず、制御電圧に対する周波数のリニアリティも良くないことから発振回路13の感度設計の変更が生じる場合がある。
すなわち、まず感度特性が図7(B)の実線SC0のように平坦になっているように、発振回路13は設計されなければならない。なお、図7(A)、図7(B)の軸に示されたVa、Vb、Qa、Qbについては後述する。
ここで、制御電圧の必要な変動範囲について説明する。制御電圧の変動範囲は、発振素子226、増幅回路224の個体差を考慮して、周波数のばらつきを補償できるように設定する必要がある。
図8は、動作可能温度範囲である温度Taから温度Tbにおける、複数の発振回路13を含む振動デバイス200の発振信号124について、周波数偏差の変化を示すものである。ここで、図8の縦軸の周波数偏差は、周囲温度が25℃のときの規定周波数Fと実際の周波数とのずれΔFを規定周波数Fで割ってppm単位で表したものである。
図8において、1つの周波数偏差の変化を示す曲線CC0は、動作可能温度範囲において周波数偏差の極小値が−faより大きく、極大値も+faに達しない。しかし、別の振動デバイス200の周波数偏差の変化を示す曲線CC1は、温度Taにおいて周波数偏差が−faであり、温度Tbにおいて周波数偏差が+faである。つまり、振動デバイス200の個体差を考慮すると、−faから+faの範囲で周波数のばらつきを補償する必要がある。そして、発振回路13はTCXOの一部を構成するものであり、−faから+faの周波数のばらつきを補償できる第1の制御電圧VC1の変動範囲が必要である。このことを前提として、発振回路13における温度補償用の制御電圧VC1と、バラクター21A、22Aの感度設計について説明する。
図9(A)は、発振回路13の温度補償用の制御電圧VC1の変動範囲について説明する図である。図9(A)において−Vb、+Vbは、発振回路13の設計上当然に存在する変動範囲の限界値である。例えばVbはVdd/2であってもよい。なお、図9(A)において、図7(A)と同じ要素には同じ符号を付しており説明を省略する。図9(B)についても同じである。
ここで、バラクター21A、22Aの合成容量について、図9(A)の曲線FC0のような周波数偏差特性が得られるとする。このとき、温度補償用の制御電圧VC1の変動範囲は−Va〜+Vaであればよい。つまり、制御電圧VC1の変動範囲が−Va〜+Vaであれば、発振回路13は周波数偏差−fa〜+faの周波数偏差に対して温度補償が可能になる。また、Va<Vbであるため設計可能である。
図9(B)は、バラクター21A、22Aの合成容量の感度設計による、周波数偏差特性の変化、具体的には傾きの変化を示す図である。バラクター21A、22Aのサイズを
変更すること、又は可変容量部の値を変えることで、図9(B)の点線で示された曲線FC0は、実線の曲線FC1、FC2のように変化し得る。なお、図9(B)の点線の曲線FC0は、図9(A)の曲線FC0に対応する。
バラクター21A、22Aのサイズを変更して、図9(B)の実線の曲線FC1のような周波数偏差特性になったとする。このとき、制御電圧VC1の変動範囲が−Vz〜+Vzであれば、発振回路13は周波数偏差−fa〜+faの周波数偏差に対して温度補償が可能になる。ここで、Vz<Va(図9(A)参照)であり、曲線FC1の直線部分の傾きは曲線FC0の対応部分に比べて大きく、感度が高くなっている。
逆に、バラクター21A、22Aのサイズを変更して、図9(B)の実線の曲線FC2のような周波数偏差特性になったとする。このとき、制御電圧VC1の変動範囲を−Vb〜+Vbとしなければ、発振回路13は周波数偏差−fa〜+faの周波数偏差に対して温度補償できない。ここで、Vb>Va(図9(A)参照)であり、曲線FC2の直線部分の傾きは曲線FC0の対応部分に比べて小さく、感度が低くなっている。
ここで、感度を高くした方が、より狭い制御電圧VC1の変動範囲で−fa〜+faの周波数偏差に対して温度補償が可能になるため、良い設計のように思える。しかし、感度を高くした場合には位相雑音が大きくなるとの問題が生じる。
図10は、感度と位相雑音の関係を説明するための図である。図10の横軸は、相対的な比較による感度の上昇比率を表す。そして、図10の縦軸は、位相雑音のキャリアに対する1KHz離調の劣化量をdB単位で表したものであり、値が大きくなるほど位相雑音が大きくなって発振信号124の品質が劣化することを示している。
図10によると、感度の上昇比率が2倍になると位相雑音は6dBも悪化する。そのため、感度特性(図7(B)参照)については、その極大値が、許容できる位相雑音を示す上限感度Qb(図7(B)参照)以下であって、かつ、下限感度Qa(図7(B)参照)以上であることが必要になる。下限感度Qaは、例えば制御電圧VC1の変動範囲が設計上の限界値−Vb〜+Vbに収まるように定められてもよい。
例えば、図9(B)の例では、曲線FC2の周波数偏差特性の場合でも感度の極大値が下限感度Qa以上であるならば、曲線FC1よりも曲線FC2となるようにバラクター21A、22Aのサイズを選択する方がよい。感度を抑えた方が、位相雑音が小さくなるからである。
以上のように、発振回路13では、−faから+faの範囲で周波数のばらつきを補償し、感度特性を示す曲線が平坦であって、かつ極大値が下限感度Qa以上、上限感度Qb以下であるように、温度補償用の可変容量素子(バラクター21A、22A)の感度設計を行う必要がある。以下に、発振回路13の全体の合成負荷容量が4〜7[pF]であることを想定したシミュレーションの結果に基づいて、バラクター21A、22Aの感度設計(具体的には適切なサイズの選択)について検討する。このとき、感度特性を示す曲線の平坦性についても検討する。
1.5.2.バラクターのサイズについて
図11は、発振回路13のバラクター21A、22Aのサイズを選択するのに用いる、基本サイズ(1倍)のバラクターの特性を示す図である。バラクター21A、22Aは、この基本サイズのバラクターの整数倍のサイズとなるように構成される。そのため、図11の基本サイズのバラクターは十分に小さいもの(例えば図11のCminが0.1pF以下)であるとする。この例では、図11の縦軸の容量について、Cmax/Cminが5〜6の
容量比であるとする。なお、横軸の制御電圧について+2V、−2Vを越えるところで容量が飽和しているが、1つの例であって固定的なものではない。
以下では、バラクター21A、22Aのサイズを表すのに、基本サイズのP倍(Pは自然数)との表現を用いる。例えば、基本サイズの4倍のバラクターであれば、図11のCmax、Cminに代わって4×Cmax、4×Cminとなるような容量の特性を示す。
図12は、発振回路13における基本サイズのバラクターの第1の可変容量部201、第2の可変容量部202における配置について説明する図である。なお、図12の発振回路13は図2に対応するものであり一部を省略している。また、同じ要素には同じ符号を付しておりその説明を省略する。
図12のように、バラクター21A、22Aは、いくつかの基本サイズのバラクターを並列に配置して構成される。例えばバラクター21Aが、基本サイズのバラクターを10個並べて構成される場合には、バラクター21Aは基本サイズの10倍のバラクターである。また、例えばバラクター22Aが、基本サイズのバラクターを12個並べて構成される場合には、バラクター22Aは基本サイズの12倍のバラクターである。
シミュレーションは、バラクター21A、22Aが基本サイズの何倍であるかを変更しながら、発振回路13が、−faから+faの範囲で周波数のばらつきを補償し、感度特性を示す曲線が平坦であって、かつ極大値が下限感度Qa以上、上限感度Qb以下であるかを確認するためのものである。ここで、このときのシミュレーション条件について述べる。
基準電圧Vr1と基準電圧Vr2にはVr1<Vrm<Vr2の関係がある。ここで、Vrmは制御電圧の中心電圧であって、Vrm=((Vr1+Vr2)/2)で与えられる。なお、前記のように図13(A)〜図15(B)のシミュレーション結果の表示においては、わかりやすく説明するために制御電圧の中心電圧を0Vとしている。
ここで、第1の可変容量部201においてバラクター21A(本発明の第1の可変容量素子に対応)を除いた容量(その他の容量211)の合成容量を第1の合成容量という。また、第2の可変容量部202においてバラクター22A(本発明の第2の可変容量素子に対応)を除いた容量(その他の容量213)の合成容量を第2の合成容量という。
シミュレーションでは、第1の合成容量<第2の合成容量という関係があるとする。ここで、バラクター21B、バラクター22Bは容量が変動するが、最大値、最小値を用いて固定容量のように扱って計算した結果、第1の合成容量<第2の合成容量を満たしている。
なお、図7(A)〜図7(B)の例では、制御電圧の中心電圧の左右(負側と正側)で傾きが同じである周波数偏差特性を示した。しかし、TCXOの一部を構成する発振回路13は、温度補償用のバラクター21A、バラクター22A以外に、外部制御用のバラクター21B、バラクター22Bを含む。そのため、異なる基準電圧で制御される複数のバラクターがあるので、一般に周波数制御特性の線形性は悪くなる。
そして、図5を参照して説明したように、バラクター21Aのサイズは制御電圧の負側の傾きに大きく影響し、バラクター22Aのサイズは制御電圧の正側の傾きに大きく影響する。シミュレーションでは、制御電圧の中心電圧の左右で周波数制御特性の傾きが揃っているか、すなわち、感度が平坦であるかについても検討する必要がある。
1.5.3.シミュレーション結果
図13(A)〜図15(B)は発振回路13のバラクター21A、22Aのサイズを選択するためのシミュレーション結果を示す。なお、図13(A)〜図15(B)において、図7(A)〜図7(B)と同じ要素には同じ符号を付しており説明を省略する。
図13(A)〜図13(B)は、バラクター21Aとバラクター22Aのサイズを同じにした場合のシミュレーション結果を説明する図である。例えば、図13(A)の曲線L8R8は、図12の紙面左側にあるバラクター21Aが基本サイズの8倍のバラクターであり、同右側にあるバラクター22Aが基本サイズの8倍である場合の周波数偏差特性を示す。同様に曲線L9R9、曲線L10R10は、それぞれバラクター21Aおよびバラクター22Aが基本サイズの9倍、10倍のバラクターである場合の周波数偏差特性を示す。
これらの曲線を感度に変換し、感度の極大値が下限感度Qa以上であって、かつ許容できる位相雑音を示す上限感度Qb以下であるかを確認した。すると、図13(B)のように、曲線L8R8、曲線L9R9、曲線L10R10の極大値は、下限感度Qa以上で、かつ上限感度Qb以下であった。しかし、これらの感度特性を示す曲線は、平坦であるとは言えない。
これは、シミュレーション条件のうち、第1の合成容量<第2の合成容量であることが大きく影響していると考えられる。制御電圧が同じだけ変化しても、バラクター21Aが第1の可変容量部201に与える影響の大きさと、バラクター22Aが第2の可変容量部202に与える影響の大きさとは異なる。つまり、バラクター21Aとバラクター22Aのサイズを同じにした場合、バラクター22Aが発振回路13の出力側全体の合成容量に与える影響は、バラクター21Aが入力側全体の合成容量に与える影響に比べて小さい。
そのため、感度特性を示す曲線を平坦にするために、バラクター21Aとバラクター22Aのサイズの比率を変更して検討する必要がある。
図14(A)〜図14(B)は、バラクター21Aのサイズをバラクター22Aのサイズよりも小さくした場合のシミュレーション結果を説明する図である。例えば、図14(A)の曲線L8R10は、バラクター21Aが基本サイズの8倍のバラクターであり、バラクター22Aが基本サイズの10倍である場合の周波数偏差特性を示す。同様に曲線L10R12は、バラクター21Aが基本サイズの10倍、バラクター22Aが12倍のバラクターである場合の周波数偏差特性を示す。
これらの曲線を感度に変換し、感度の極大値が下限感度Qa以上であって、かつ許容できる位相雑音を示す上限感度Qb以下であるかを確認した。すると、図14(B)のように、曲線L8R10、曲線L10R12の極大値は、下限感度Qa以上で、かつ上限感度Qb以下であった。しかも、これらの感度特性を示す曲線は、図13(B)と比較して、平坦であると言える。
これは、第1の合成容量<第2の合成容量であることに対応して、バラクター21Aのサイズをバラクター22Aのサイズよりも小さくしたため、バラクター22Aが発振回路13の出力側全体の合成容量に与える影響と、バラクター21Aが入力側全体の合成容量に与える影響とがほぼ同じになり、感度が一定になったためと考えられる。
図15(A)〜図15(B)は、バラクター21Aのサイズをバラクター22Aのサイズよりも大きくした場合について、確認的に行ったシミュレーションの結果を示す図である。曲線L12R10は、バラクター21Aが基本サイズの12倍、バラクター22Aが10倍のバラクターである場合の周波数偏差特性を示す。また、曲線L14R12は、バ
ラクター21Aが基本サイズの14倍、バラクター22Aが12倍のバラクターである場合の周波数偏差特性を示す。
このとき、図13(A)や図14(A)と比較しても、周波数偏差特性の傾きが大きい。感度に換算して確認すると、図15(B)のように、どちらの曲線も上限感度Qbを越えてしまっている。従って、第1の合成容量<第2の合成容量である場合に、バラクター21Aのサイズをバラクター22Aのサイズよりも大きくすることは適切ではないと言える。
1.5.4.バラクターのサイズの選択についての考察
図13(A)〜図15(B)のシミュレーション結果から考察すると、発振回路13のバラクター21A、22Aのサイズを以下のように選択するとよい。もし、第1の合成容量(その他の容量211の合成容量)よりも第2の合成容量(その他の容量213の合成容量)が大きい場合、バラクター21Aのサイズよりもバラクター22Aのサイズを大きくする。逆に、第2の合成容量以上に第1の合成容量が大きい場合、バラクター22Aのサイズ以上にバラクター21Aのサイズを大きくする。
すなわち、バラクター21A、22Aのサイズの大小を、第1の合成容量、第2の合成容量の大小に合わせるとよい。
ここで、バラクター21A、22Aについて、基本サイズ(1倍)のバラクターの存在を前提にしていたが、基本サイズを定めずに容量で大小を比較してもよい。このとき、バラクター21A、22Aの容量は第1の制御電圧VC1で変動するため、基準電位差を与えたときの容量で大小を比較してもよい。基準電位差とは、バラクター21A、22Aの所定の端子(例えばバックゲート端子、バラクターの極性が反転の場合はゲート端子)を所定の電圧(例えば接地電位)とした上で与えられる所定の電位差(例えば0V)を意味する。
ここで、図14(B)を参照して、第1の合成容量<第2の合成容量の場合のバラクター22Aの上限値について考察する。なお、下限値はバラクター21Aのサイズである。図14(B)に示すように、感度に変換して極大値が下限感度Qa以上、かつ上限感度Qb以下となる組合せの中からバラクター21A、22Aを選択することで適切な感度設計を行うことができる。しかし、バラクター22Aの上限値が無いと、候補となる組み合わせが多すぎて効率的な設計を行うことができない。
ここで、図14(B)に図示されていない他のシミュレーション結果も用いて検討したところ、バラクター21Aとバラクター22Aのサイズの比が、第1の合成容量と第2の合成容量の比とほぼ等しい場合に、良好な結果が得られることがわかった。このシミュレーションにおいては、バラクター22Aの容量が、バラクター21Aの約1.2倍の場合に図14(B)に示すように良好な結果が得られている。
一般的に、発振回路13の設計において入力側の合成容量と出力側の合成容量とが、大きく偏るような設計は行われない。そのため、ほとんどの設計において第2の合成容量は第1の合成容量の1.5倍以内になると考えられる。
すると、バラクター22Aのサイズがバラクター21Aのサイズの1.5倍以上になる場合を考慮する必要性はないと言える。つまり、バラクター22Aの上限値をバラクター21Aの1.5倍のサイズとすることが設計の効率性の面からも好ましい。
以上より、効率的な設計のために発振回路13のバラクター21A、22Aのサイズの
範囲を次のように狭めてもよい。第1の合成容量(その他の容量211の合成容量)よりも第2の合成容量(その他の容量213の合成容量)が大きい場合、バラクター22Aのサイズをバラクター21Aのサイズの1.5倍以下とする。逆に、第2の合成容量以上に第1の合成容量が大きい場合、バラクター21Aのサイズをバラクター22Aのサイズの1.5倍以下とする。
なお、この場合も、基本サイズを定めずに基準電位差に基づくバラクター21A、22Aの容量で大小を比較してもよい。
以上に説明したように、発振回路13は、バラクター21A、22Aにそれぞれ異なる電位差を与えて合成後の可変幅を広げることができる。このとき、レベルシフト回路は不要であるため回路規模および消費電力の増加を抑えることができる。そして、バラクター21A、22Aのサイズの大小を、第1の合成容量、第2の合成容量の大小に合わせる。これにより、第1の制御電圧VC1に対する第1の可変容量部201の変化量と、第2の可変容量部202の変化量を合わせることができるため、直線性(リニアリティ)が良くなり、適切な感度特性を得られる。
2.振動デバイス
本実施形態の振動デバイスは、電圧制御型の発振回路と、当該発振回路により発振する発振素子(振動体)とを含むものである。本実施形態の振動デバイスの説明において、電圧制御型の発振回路は、増幅回路224を含む発振回路13(図1の発振回路12)が対応する。振動デバイスとしては、例えば、発振素子として振動子を備えた発振器や発振素子として振動型のセンシング素子を備えた物理量センサー等が挙げられる。
図16(A)に、振動デバイスの一例である発振器の構成例を示す。図16(A)に示す振動デバイス200(発振器)は、温度補償型発振器であり、発振回路210と、温度センサー220と、水晶振動子等の発振素子230とを含む。
発振回路210は、温度センサー220の出力信号に応じた周波数制御電圧Vcを内部で生成することで、温度変化に応じて可変容量素子の容量値を変化させ、発振素子230(図1の発振素子226が対応)の周波数温度特性を補償しながら一定の周波数で発振させる。この発振回路210として、増幅回路224を含む発振回路13(図1の発振回路12が対応)を適用することができる。
本実施形態の振動デバイスである発振器としては、温度補償型発振器の他にも、電圧制御型発振器(VCXOやVCSO等)、電圧制御温度補償型発振器(VC−TCXO)、恒温型発振器(OCXO等)等が挙げられる。また、このような発振器は、発振素子の材質や励振手段によらず、圧電発振器(水晶発振器等)、SAW発振器、シリコン発振器、原子発振器等であってもよい。
図16(B)に、振動デバイスの一例である物理量センサーの構成例を示す。図16(B)に示す振動デバイス200(物理量センサー)は、発振回路210と、温度センサー220と、水晶等を材料とするセンサー素子240と、検出回路250とを含む。
発振回路210は、温度センサー220の出力信号に応じた周波数制御電圧Vcを内部で生成することで、温度変化に応じて可変容量素子の容量値を変化させ、センサー素子240の周波数温度特性を補償しながら一定の周波数で発振させる。この発振回路210として、増幅回路224を含む発振回路13(図1の発振回路12が対応)を適用することができる。
センサー素子240は、一定の周波数で振動しながら、加わった物理量(例えば、角速度や加速度等)の大きさに応じた検出信号を出力する。
検出回路250は、センサー素子240の検出信号の検波や直流化を行い、センサー素子240に加わった物理量の大きさに応じた信号レベルの物理量信号を生成して出力する。なお、検出回路250は、温度センサー220の出力信号に応じて、回路素子の温度特性やセンサー素子240の温度特性を補償し、物理量信号の振動レベルを調整するようにしてもよい。
本実施形態の振動デバイスである物理量センサーとしては、角速度センサー(ジャイロセンサー)や加速度センサー等が挙げられる。
本実施形態によれば、発振回路210により回路規模および消費電力の増加を抑えつつ可変容量素子の可変幅を広げながら、適切な可変容量素子の感度特性を得られ、使い勝手がよい振動デバイス200を提供することができる
3.電子機器
本実施形態の電子機器300について、図17〜図18を用いて説明する。なお、図1〜図16と同じ要素については同じ番号、符号を付しており説明を省略する。
図17は、電子機器300の機能ブロック図である。電子機器300は、発振回路12と水晶振動子26とを含む振動デバイス200、CPU(Central Processing Unit)320、操作部330、ROM(Read Only Memory)340、RAM(Random Access Memory)350、通信部360、表示部370、音出力部380を含んで構成されている。なお、電子機器300は、図17の構成要素(各部)の一部を省略又は変更してもよいし、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
振動デバイス200は、クロックパルスをCPU320だけでなく各部に供給する(図示は省略)。なお、振動デバイス200は、発振回路12と水晶振動子26とが一体化されてパッケージングされた発振器であってもよい。
CPU320は、ROM340等に記憶されているプログラムに従い、発振回路13が出力するクロックパルスを用いて各種の計算処理や制御処理を行う。具体的には、CPU320は、操作部330からの操作信号に応じた各種の処理、外部とデータ通信を行うために通信部360を制御する処理、表示部370に各種の情報を表示させるための表示信号を送信する処理、音出力部380に各種の音を出力させる処理等を行う。
操作部330は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、ユーザーによる操作に応じた操作信号をCPU320に出力する。
ROM340は、CPU320が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。
RAM350は、CPU320の作業領域として用いられ、ROM340から読み出されたプログラムやデータ、操作部330から入力されたデータ、CPU320が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。
通信部360は、CPU320と外部装置との間のデータ通信を成立させるための各種制御を行う。
表示部370は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成される表示装置であ
り、CPU320から入力される表示信号に基づいて各種の情報を表示する。
そして、音出力部380は、スピーカー等の音を出力する装置である。
前記の通り、振動デバイス200が含む発振回路12は直線性を確保しながら可変容量素子の可変幅を広げることができ、かつ回路規模および消費電力の増加を抑えることができる。そのため、電子機器300は必要な周波数可変幅を持つクロックパルスを得ることができる。また、小型で低消費電力な電子機器300が実現可能である。
電子機器300としては種々の電子機器が考えられる。例えば、パーソナルコンピューター(例えば、モバイル型パーソナルコンピューター、ラップトップ型パーソナルコンピューター、タブレット型パーソナルコンピューター)、携帯電話機などの移動体端末、ディジタルスチールカメラ、インクジェット式吐出装置(例えば、インクジェットプリンター)、ルーターやスイッチなどのストレージエリアネットワーク機器、ローカルエリアネットワーク機器、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ゲーム用コントローラー、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレーター、ヘッドマウントディスプレイ、モーショントレース、モーショントラッキング、モーションコントローラー、PDR(歩行者位置方位計測)等が挙げられる。
図18は、電子機器300の一例であるスマートフォンの外観の一例を示す図である。電子機器300であるスマートフォンは、操作部330としてボタンを、表示部370としてLCDを備えている。そして、電子機器300であるスマートフォンは、発振回路12を含む振動デバイス200を用いることで、小型であり消費電力を抑えることができる。
4.移動体
本実施形態の移動体400について、図19を用いて説明する。
図19は、本実施形態の移動体の一例を示す図(上面図)である。図19に示す移動体400は、発振回路410、エンジンシステム、ブレーキシステム、キーレスエントリーシステム等の各種の制御を行うコントローラー420、430、440、バッテリー450、バックアップ用バッテリー460を含んで構成されている。なお、本実施形態の移動体は、図19の構成要素(各部)の一部を省略又は変更してもよいし、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
発振回路410は、例えば発振回路13、発振回路12であってもよいし、振動デバイス200(発振器)に置き換えてもよい。その他の構成要素の詳細な説明は省略するが、移動体の移動に必要な制御を行うため高い信頼性が要求される。例えば、バッテリー450の他に、バックアップ用バッテリー460を備えることで信頼性を高めている。
発振回路410が出力するクロックパルスについても、温度等の環境の変化によらずに所定の周波数であることが必要とされる。
このとき、発振回路410は、直線性を確保しながら可変容量素子の可変幅を広げることができ、かつ回路規模および消費電力の増加を抑えることができる。そのため、移動体400のシステムは、温度等の環境の変化にも対応できる周波数可変幅を持つクロックパ
ルスを発振回路410から得ることができる。このため、信頼性を確保でき、しかも大型化することや消費電力が増加することも回避できる。
このような移動体400としては種々の移動体が考えられ、例えば、自動車(電気自動車も含む)、ジェット機やヘリコプター等の航空機、船舶、ロケット、人工衛星等が挙げられる。
5.その他
本発明は、前記の実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
12 発振回路、13 発振回路、21A バラクター、21B バラクター、22A バラクター、22B バラクター、24 インバーター、26 水晶振動子、27 コンデンサー、28 帰還抵抗、29 コンデンサー、41A コンデンサー、41B コンデンサー、42A コンデンサー、42B コンデンサー、43 DCカット容量、44
DCカット容量、50 入力抵抗、51 入力抵抗、52 入力抵抗、52A 入力抵抗、52B 入力抵抗、58 レベルシフト回路、110 ノード、111 ノード、113 発振回路、124 発振信号、200 振動デバイス、201 可変容量部、202 可変容量部、210 発振回路、211 その他の容量、213 その他の容量、220 温度センサー、224 増幅回路、226 発振素子、230 発振素子、240
センサー素子、250 検出回路、300 電子機器、330 操作部、360 通信部、370 表示部、380 音出力部、400 移動体、410 発振回路、420 コントローラー、450 バッテリー、460 バックアップ用バッテリー

Claims (8)

  1. 増幅回路、発振素子と接続されて、前記発振素子を発振させて発振信号を出力する発振回路であって、
    接続される前記増幅回路に対して前記発振信号を出力する側を出力側、反対側を入力側として、
    第1の制御電圧と、第1の基準電圧との電位差に基づいて容量を変更できる第1の可変容量素子を含んでおり、前記入力側に接続される第1の可変容量部と、
    前記第1の制御電圧と、前記第1の基準電圧とは異なる第2の基準電圧との電位差に基づいて容量を変更できる第2の可変容量素子を含んでおり、前記出力側に接続される第2の可変容量部と、を含み、
    前記第1の可変容量素子を除いた前記第1の可変容量部における合成容量を第1の合成容量、前記第2の可変容量素子を除いた前記第2の可変容量部における合成容量を第2の合成容量として、
    前記第1の可変容量素子と前記第1の合成容量は並列に接続されており、
    前記第2の可変容量素子と前記第2の合成容量は並列に接続されており、
    前記第1の合成容量よりも前記第2の合成容量が大きい場合、基準電位差に基づく容量で比較して、前記第1の可変容量素子よりも大きい容量の前記第2の可変容量素子が用いられ、
    前記第2の合成容量以上に前記第1の合成容量が大きい場合、前記基準電位差に基づく容量で比較して、前記第2の可変容量素子以上に大きい容量の前記第1の可変容量素子が用いられる、発振回路。
  2. 請求項1に記載の発振回路において、
    前記第1の合成容量よりも前記第2の合成容量が大きい場合、前記基準電位差に基づく容量で比較して、前記第1の可変容量素子の1.5倍以下の容量の前記第2の可変容量素子が用いられ、
    前記第2の合成容量以上に前記第1の合成容量が大きい場合、前記基準電位差に基づく容量で比較して、前記第2の可変容量素子の1.5倍以下の容量の前記第1の可変容量素子が用いられる、発振回路。
  3. 請求項1乃至2のいずれか1項に記載の発振回路において、
    前記第1の可変容量部および前記第2の可変容量部の少なくとも一方は、
    前記第1の制御電圧とは異なる制御電圧によって容量を変更できる可変容量素子を含む、発振回路。
  4. 請求項1乃至2のいずれか1項に記載の発振回路を含む、半導体集積回路装置。
  5. 請求項4に記載の半導体集積回路装置において、
    前記増幅回路を含む、半導体集積回路装置。
  6. 請求項1乃至2のいずれか1項に記載の発振回路と、
    前記増幅回路と、
    前記発振素子を含む、振動デバイス。
  7. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発振回路を含む、電子機器。
  8. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発振回路を含む、移動体。
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