JP2015070399A - 発振回路、発振器、電子機器及び移動体 - Google Patents

発振回路、発振器、電子機器及び移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】高周波の発振でも低位相雑音や低ジッターを実現可能な発振回路及び発振器、並びに、当該発振回路又は当該発振器を用いた電子機器及び移動体を提供すること。【解決手段】発振回路2は、振動子3が接続されるXI端子並びにXO端子と、XI端子及びXO端子に接続されており、振動子3を発振させる発振部10と、発振部10の出力信号が入力され、発振部10の入力への帰還信号を出力する帰還部20と、を含む。帰還部20は、入力信号の振幅をN倍(Nは0よりも大きい実数)して出力する帰還信号生成部22と、入力信号の位相をシフトして出力する位相シフト部24と、を含み、発振部10の出力部から発振部10の入力部に至る信号経路中に、帰還信号生成部22と位相シフト部24とが直列に設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、発振回路、発振器、電子機器及び移動体に関する。
特許文献1には、発振部にCMOSインバーターを用い、発振部の入力と出力との帰還部分に負性抵抗増加回路とコンデンサーが直列に接続されている発振回路が開示されている。この発振回路によれば、低消費電力でありながら大きな負性抵抗を得ることができる。
特開2007−221197号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発振回路では、高周波の発振では帰還部分での信号遅延のために適切な正帰還とならず、充分な発振振幅が得られない場合があり、位相雑音やジッターが大きくなるという問題がある。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、高周波の発振でも低位相雑音や低ジッターを実現可能な発振回路及び発振器、並びに、当該発振回路又は当該発振器を用いた電子機器及び移動体を提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る発振回路は、振動子が接続される第1の端子並びに第2の端子と、前記第1の端子及び前記第2の端子に接続されており、前記振動子を発振させる発振部と、前記発振部の出力信号が入力され、前記発振部の入力への帰還信号を出力する帰還部と、を含み、前記帰還部は、入力信号の振幅をN倍(Nは0よりも大きい実数)して出力する帰還信号生成部と、入力信号の位相をシフトして出力する位相シフト部と、を含み、前記発振部の出力部から前記発振部の入力部に至る信号経路中に、前記帰還信号生成部と前記位相シフト部とが直列に設けられている。
この適用例に係る発振回路は、前記帰還信号生成部には、前記発振部の前記出力信号が入力され、前記位相シフト部には、前記帰還信号生成部の出力信号が入力され、前記帰還信号は、前記位相シフト部の出力信号であってもよい。
あるいは、この適用例に係る発振回路は、前記位相シフト部には、前記発振部の前記出力信号が入力され、前記帰還信号生成部には、前記位相シフト部の出力信号が入力され、前記帰還信号は、前記帰還信号生成部の出力信号であってもよい。
本適用例に係る発振回路によれば、発振部の出力信号から得られる帰還信号を発振部の入力に帰還させることによって発振振幅を増加させ、これにより、S/Nが向上するため
、位相雑音特性のフロアーノイズを低下させることができる。
また、本適用例に係る発振回路によれば、発振部とは別に設けられた帰還部で帰還信号を生成しているため、発振部の負性抵抗にほとんど影響を与えることなくS/Nを向上させることができる。そのため、発振部の負性抵抗の変化が少ない分、振動子に流れる電流が影響を受けにくいので、発振周波数(キャリア)近傍の位相雑音特性がほとんど劣化しない。従って、高周波の発振でも位相雑音の低い発振回路を実現することができる。
また、高周波の発振において、ジッターは、フロアーノイズ(S/N)が支配的な周波数範囲の位相雑音を積分したものと定義されるので、S/Nを低くすることが可能な本適用例に係る発振回路によればジッターも低下させることができる。
[適用例2]
本適用例に係る発振回路は、振動子が接続される第1の端子並びに第2の端子と、前記第1の端子及び前記第2の端子に接続されており、前記振動子を発振させる発振部と、前記発振部の入力信号が入力され、前記発振部の入力への帰還信号を出力する帰還部と、を含み、前記帰還部は、入力信号の振幅をN倍(Nは0よりも大きい実数)して出力する帰還信号生成部と、入力信号の位相をシフトして出力する位相シフト部と、を含み、前記発振部の入力部から前記発振部の入力部に至る信号経路中に、前記帰還信号生成部と前記位相シフト部とが直列に設けられている。
この適用例に係る発振回路は、前記帰還信号生成部には、前記発振部の前記入力信号が入力され、前記位相シフト部には、前記帰還信号生成部の出力信号が入力され、前記帰還信号は、前記位相シフト部の出力信号であってもよい。
あるいは、この適用例に係る発振回路は、前記位相シフト部には、前記発振部の前記入力信号が入力され、前記帰還信号生成部には、前記位相シフト部の出力信号が入力され、前記帰還信号は、前記帰還信号生成部の出力信号であってもよい。
本適用例に係る発振回路によれば、発振部の入力信号から得られる帰還信号を発振部の入力に帰還させることによって発振振幅を増加させ、これにより、S/Nが向上するため、位相雑音特性のフロアーノイズを低下させることができる。
また、本適用例に係る発振回路によれば、発振部とは別に設けられた帰還部で帰還信号を生成しているため、発振部の負性抵抗にほとんど影響を与えることなくS/Nを向上させることができる。そのため、発振部の負性抵抗の変化が少ない分、振動子に流れる電流が影響を受けにくいので、発振周波数(キャリア)近傍の位相雑音特性がほとんど劣化しない。従って、高周波の発振でも位相雑音の低い発振回路を実現することができる。
また、高周波の発振において、ジッターは、フロアーノイズ(S/N)が支配的な周波数範囲の位相雑音を積分したものと定義されるので、S/Nを低くすることが可能な本適用例に係る発振回路によればジッターも低下させることができる。
[適用例3]
上記適用例に係る発振回路は、前記振動子が発振する周波数において、前記帰還信号が前記発振部の入力に正帰還するようにしてもよい。
本適用例に係る発振回路によれば、正帰還する帰還信号によって発振振幅が増加するので、高周波の発振でも低位相雑音や低ジッターを実現することができる。
[適用例4]
上記適用例に係る発振回路において、前記第1の端子は、前記発振部の入力側に接続されており、前記帰還信号と前記第1の端子に入力される信号とが、前記発振部に入力されるようにしてもよい。
[適用例5]
上記適用例に係る発振回路は、前記第1の端子と前記第2の端子との間に振動子が接続された場合に、前記振動子と前記発振部とによりコルピッツ発振回路が構成されるようにしてもよい。
[適用例6]
上記適用例に係る発振回路において、前記発振部は、前記第1の端子と前記第2の端子との間に設けられているCMOSインバーターを含んでいてもよい。
[適用例7]
上記適用例に係る発振回路において、前記帰還信号生成部は、CMOSインバーターを含んでいてもよい。
[適用例8]
上記適用例に係る発振回路において、前記位相シフト部は、抵抗素子と、容量素子と、を含んでいてもよい。
本適用例に係る発振回路によれば、抵抗素子の抵抗値や容量素子の容量値に応じて位相をシフトすることができる。
[適用例9]
上記適用例に係る発振回路において、前記位相シフト部は、複数のCMOSインバーターを含んでいてもよい。
本適用例に係る発振回路によれば、複数のCMOSインバーターの各々の伝搬遅延時間に応じて位相を遅らせる方向に位相シフトすることができる。また、CMOSインバーターは、抵抗素子や容量素子と比較して格段に小さい面積で実現できるため、低コスト化に有効である。
[適用例10]
上記適用例に係る発振回路は、前記第1の端子と前記第2の端子との間に振動子が接続された場合に、前記振動子が発振する周波数が100MHz以上であってもよい。
振動子を100MHz以上の高周波で発振させる場合、発振振幅が充分に得られず、位相雑音特性のフロアーノイズ(S/N)が大きくなりやすいが、本適用例に係る発振回路によれば、発振部とは別に設けた帰還部において生成される帰還信号を発振部の入力に帰還させることで、100MHz以上の高周波発振でも発振振幅を大きくすることができるため、低位相雑音化や低ジッター化が可能である。
[適用例11]
本適用例に係る発振器は、上記のいずれかの発振回路と、前記発振回路の前記第1の端子及び前記第2の端子との間に接続されている振動子と、を備えている。
本適用例によれば、発振回路において発振部の入力に帰還信号を帰還させることによって発振振幅を増加させることができるので、高周波の発振でも位相雑音やジッターが小さ
い発振器を実現することができる。
[適用例12]
本適用例に係る電子機器は、上記のいずれかの発振回路、又は、上記のいずれかの発振器を含む。
[適用例13]
本適用例に係る移動体は、上記のいずれかの発振回路、又は、上記のいずれかの発振器を含む。
これらの適用例に係る電子機器及び移動体によれば、位相雑音やジッターが小さい発振回路又は発振器を含むので、より信頼性の高い電子機器及び移動体を実現することができる。
図1(A)は本実施形態の発振器の斜視図、図1(B)は発振器の断面図。 第1実施形態の発振器における発振回路の機能ブロック図。 図2の発振回路の機能を実現するための回路構成の一例を示す図。 位相シフト部の回路構成例を示す図。 位相シフト部の位相シフト量について説明するための図。 高周波発振器の一般的な位相雑音特性を示す図。 第2実施形態の発振器における発振回路の機能ブロック図。 図7の発振回路の機能を実現するための回路構成の一例を示す図。 第3実施形態の発振器における発振回路の機能ブロック図。 図9の発振回路の機能を実現するための回路構成の一例を示す図。 第4実施形態の発振器における発振回路の機能ブロック図。 図11の発振回路の機能を実現するための回路構成の一例を示す図。 本実施形態の電子機器の機能ブロック図。 本実施形態の電子機器の外観の一例を示す図。 本実施形態の移動体の一例を示す図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.発振器
1−1.第1実施形態
図1に本実施形態の発振器の構造を示す。図1(A)は、本実施形態の発振器の斜視図であり、図1(B)は図1(A)のA−A’断面図である。
図1(B)に示すように、本実施形態の発振器1は、発振回路2、振動子3、パッケージ4、蓋5、外部端子(外部電極)6を含んで構成されている。
振動子3としては、例えば、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子、ATカット水晶振動子、SCカット水晶振動子、音叉型水晶振動子、その他の圧電振動子やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子などを用いることができる。振動子3の基板材料としては、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電単結晶や、ジルコン酸チタン酸鉛等の圧電セラミックス等の圧電材料、又はシリコン半導体材料等を用いることができる。振動子3の励振手段としては、圧電効果によるものを用いてもよいし、ク
ーロン力による静電駆動を用いてもよい。
パッケージ4は、発振回路2と振動子3とを同一空間内に収容する。具体的には、パッケージ4には、凹部が設けられており、蓋5で凹部を覆うことによって収容室7となる。パッケージ4の内部又は凹部の表面には、発振回路2の2つの端子(後述するXO端子及びXI端子)と振動子3の2つの端子とをそれぞれ電気的に接続するための不図示の配線が設けられている。
パッケージ4の裏面(発振器1の底面)には、複数の外部端子(外部電極)6が設けられており、パッケージ4の内部又は凹部の表面には、発振回路2の電源端子(後述するVDD端子)、グランド端子(後述するVSS端子)、出力端子(後述するCKP端子及びCKN端子)と、対応する各外部端子6とを電気的に接続するための不図示の配線が設けられている。
図2は、第1実施形態の発振器1における発振回路2の機能ブロック図である。図2に示すように、発振回路2は、発振部10及び帰還部20を含む。
発振部10は、振動子3が接続されるXI端子(第1の端子の一例)並びにXO端子(第2の端子の一例)に接続されており、XI端子を介して入力される振動子3の出力信号を増幅し、増幅した信号を、XO端子を介して振動子3に出力することで、振動子3を発振させる。本実施形態では、発振部10はCMOS回路で構成されている。
帰還部20は、発振部10の出力信号が入力され、発振部10の入力への帰還信号を出力する。この帰還信号とXI端子に入力される振動子3の出力信号とが重畳されて、発振部10に入力される。
帰還部20は、入力信号の振幅をN倍(Nは0よりも大きい実数)して出力する利得(ゲイン)がNの帰還信号生成部22と、入力信号の位相をシフトして出力する位相シフト部24とを含み、帰還信号生成部22と位相シフト部24とは、発振部10の出力部から発振部10の入力部に至る信号経路中に、直列に設けられている。本実施形態では、帰還信号生成部22はCMOS回路で構成されており、帰還信号生成部22には発振部10の出力信号が入力される。また、位相シフト部24には帰還信号生成部22の出力信号が入力され、位相シフト部24の出力信号が帰還信号となっている。
本実施形態では、振動子3が発振する所望の周波数(例えば100MHz以上の所定の周波数)において、帰還信号が発振部10の入力に正帰還する(振動子3の出力信号と帰還信号とが同相となる)ように、位相シフト部24の位相シフト量が決められる。
図3は、図2の発振回路2の機能を実現するための回路構成の一例を示す図である。図3の例では、発振回路2は、6個の端子VDD,VSS,CKP,CKN,XO,XIを有しており、XI端子とXO端子は振動子3の両端と接続されている。また、発振回路2のVDD端子には発振器1の外部端子(不図示)を介して電源電圧が供給され、VSS端子は発振器1の外部端子(不図示)を介して接地されている。
また、3つのCMOSインバーター11,12,13が、XI端子とXO端子との間に直列に接続されている。さらに、XI端子とXO端子との間(CMOSインバーター11の入力端子とCMOSインバーター13の出力端子との間)に帰還抵抗16が接続されている。また、XI端子とVSS端子との間にコンデンサー14が接続され、XO端子とVSS端子との間にコンデンサー15が接続されている。この3つのCMOSインバーター11,12,13と2つのコンデンサー14,15と帰還抵抗16によって構成される回
路は、CMOSインバーター13の出力端子の信号を出力信号とするCMOS回路であり、図2の発振部10として機能する。この発振部10の出力信号(CMOSインバーター13の出力信号)は、出力回路30に入力され、出力回路30で差動信号に変換されてCKP端子とCKN端子に出力される。
CMOSインバーター13の出力端子にはCMOSインバーター23の入力端子が接続されている。このCMOSインバーター23は、CMOSインバーター13の出力信号の振幅を変えずに極性を反転して出力するCMOS回路であり、図2の帰還信号生成部22として機能する。なお、帰還信号生成部22は複数のCMOSインバーターを直列に接続して構成してもよい。
CMOSインバーター23の出力端子と、CMOSインバーター11の入力端子との間には、n個のCMOSインバーター25−1〜25−nが直列に接続されている。CMOSインバーター23の出力信号は、n個のCMOSインバーター25−1〜25−nを伝搬することで遅延し、CMOSインバーター25−nの出力信号は、CMOSインバーター23の出力信号に対して位相の遅れた信号となる。このn個のCMOSインバーター25−1〜25−nによって構成される回路は、図2の位相シフト部24として機能し、CMOSインバーター25−nの出力信号が帰還信号となってCMOSインバーター11の入力信号に正帰還するように、n(CMOSインバーター25の段数)が決められている。
そして、CMOSインバーター25−nの出力信号(帰還信号)とXI端子に入力される振動子3の出力信号とが重畳されて、CMOSインバーター11に入力される。
なお、位相シフト部24は、図3に示す回路以外にも、例えば、図4に示すような回路でも実現することができる。図4(A)に示す回路は、入力端子と出力端子の間に抵抗(抵抗素子)が接続され、出力端子とグランドとの間にコンデンサー(容量素子)が接続された、いわゆる積分回路である。また、図4(B)に示す回路は、図4(A)の回路に対して、さらに、コンデンサーとグランドとの間に抵抗が接続された回路である。また、図4(C)に示す回路は、図4(B)の回路のコンデンサーと抵抗の接続部とグランド間にコンデンサーが接続された回路である。
前述したように、本実施形態では、帰還信号が発振部10の入力に正帰還するように、位相シフト部24の位相シフト量が決められる。図5は、本実施形態における位相シフト部24の位相シフト量について説明するための図であり、図5には、発振部10の入力信号の波形と発振部10の出力信号の波形が示されている。
本実施形態では、XI端子を介して発振部10に入力される振動子3の出力信号は、発振部10の3つのCMOSインバーター11,12,13を伝搬する間に遅延する。従って、発振部10の出力信号は振動子3の出力信号に対してd0だけ遅れる(極性は反転する)。位相シフト部24を奇数個のCMOSインバーター25で構成する場合、位相シフト部24の伝搬遅延時間dは、d1<d<d3を満たすように決められる。ここで、d0+d1=(0.75+m)T、d0+d3=(1.25+m)Tである(mは任意の整数、Tは発振周期)。従って、(0.75+m)T−d0<d<(1.25+m)T−d0であり、このようにすれば、位相シフト部24の出力信号は振動子3の出力信号に対して±90°の間の位相差になり、帰還信号が発振部10の入力に正帰還する。従って、振動子3の出力信号と帰還信号が加算されて発振部10の入力振幅を増加させることができるので、発振部10の出力信号のS/Nを向上させることができる。特に、位相シフト部24の伝搬遅延時間dを、d=d2=(1+m)T−d0とするのが好ましい。このようにすれば、振動子3の出力信号と帰還信号との位相差が0°(同位相)となるので、発振部
10の入力振幅を最大とすることができ、発振部10の出力信号のS/Nが最大となる。
一方、位相シフト部24を偶数個のCMOSインバーター25で構成する場合、発振周期をTとすると、位相シフト部の伝搬遅延時間dは、(0.25+m)T−d0<d<(0.75+m)T−d0を満たすように決められる。このようにすれば、位相シフト部24の出力信号は振動子3の出力信号に対して±90°の間の位相差になり、帰還信号が発振部10の入力に正帰還する。従って、振動子3の出力信号と帰還信号が加算されて発振部10の入力振幅を増加させることができるので、発振部10の出力信号のS/Nを向上させることができる。特に、位相シフト部24の伝搬遅延時間dを、d=d2=(0.5+m)T−d0とするのが好ましい。このようにすれば、振動子3の出力信号と帰還信号との位相差が0°(同位相)となるので、発振部10の入力振幅を最大とすることができ、発振部10の出力信号のS/Nが最大となる。
図6は、100MHz以上の高周波発振器の一般的な位相雑音特性を示す図である。図6の横軸は、発振周波数との差を示す離調周波数であり、縦軸は位相雑音である。図6に示すように、離調周波数がある周波数X(100kHz前後)よりも低い範囲では離調周波数の増加に対して位相雑音が単調減少し、離調周波数がXよりも高い範囲では位相雑音がほぼ一定値Yとなる。この位相雑音のフロアーの値YがS/N値に相当する。
本実施形態によれば、正帰還する帰還信号によって発振振幅を増加させることでS/Nが向上し、位相雑音特性のフロアーノイズが低下する。また、本実施形態によれば、発振部10とは別に設けられた帰還部20で帰還信号を生成しているため、発振部10の負性抵抗にほとんど影響を与えることなくS/Nを向上させており、発振部10の負性抵抗の変化が少ない分、振動子3に流れる電流が影響を受けにくいので、発振周波数(キャリア)近傍の位相雑音特性がほとんど劣化しない。従って、本実施形態によれば、高周波の発振でも位相雑音の低い発振回路及び発振器を実現することができる。
また、ジッターは、十数kHz〜数十MHzの範囲の位相雑音を積分したものと定義されるので、図6によるとフロアーノイズ(S/N)が支配的であり、S/Nを低くすることが可能な本実施形態によれば、ジッターの低い発振回路及び発振器を実現することもできる。
特に、振動子を100MHz以上の高周波で発振させる場合、発振振幅が充分に得られず、位相雑音特性のフロアーノイズ(S/N)が大きくなりやすいが、本適用例に係る発振回路によれば、発振部10とは別に設けた帰還部20において生成される帰還信号を発振部10の入力に帰還させることで、100MHz以上の高周波発振でも発振振幅を大きくすることができるため、低位相雑音化や低ジッター化が可能である。
1−2.第2実施形態
図7は、第2実施形態の発振器1における発振回路2の機能ブロック図である。図7に示すように、第2実施形態の発振器1は、発振回路2において、発振部10と帰還部20の帰還信号生成部22がともに反転増幅回路で構成されている点が第1実施形態と異なる。第2実施形態の発振器1のその他の構成は第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。また、第2実施形態の発振器1の構造は、第1実施形態と同様であるので、その図示及び説明を省略する。
本実施形態でも、振動子3が発振する所望の周波数(例えば100MHz以上の所定の周波数)において、帰還信号が発振部10の入力に正帰還するように、位相シフト部24の位相シフト量が決められる。
図8は、図7の発振回路2の機能を実現するための回路構成の一例を示す図である。図8の例では、発振回路2は、6個の端子VDD,VSS,CKP,CKN,XO,XIを有しており、XI端子とXO端子は振動子3の両端と接続されている。また、発振回路2のVDD端子には発振器1の外部端子(不図示)を介して電源電圧が供給され、VSS端子は発振器1の外部端子(不図示)を介して接地されている。
NPNトランジスター101は、ベース端子がXI端子と接続されており、コレクター端子が抵抗105を介してVDD端子と接続されており、エミッター端子が抵抗104を介してVSS端子とに接続されている。
抵抗102と抵抗103は、VDD端子とVSS端子の間に直列に接続されており、抵抗102と抵抗103の接続点は、NPNトランジスター101のベース端子と接続されている。NPNトランジスター101は、VDD端子から供給される電源電圧が抵抗102と抵抗103により抵抗分割された電圧をバイアス電圧として動作する。
コンデンサー106とコンデンサー107は、NPNトランジスター101のベース端子とVSS端子の間に直列に接続されており、コンデンサー106とコンデンサー107の接続点は、NPNトランジスター101のエミッター端子と接続されている。
このNPNトランジスター101、4つの抵抗102,103,104,105及び2つのコンデンサー106,107によって構成される回路は、NPNトランジスター101のコレクター端子の信号を出力信号とする反転増幅回路であり、図7の発振部10として機能する。振動子3がインダクタンス素子として振舞うことで、振動子3と発振部10により、いわゆるコルピッツ発振回路が形成されている。この発振部10の出力信号(NPNトランジスター101のコレクター端子の信号)は、出力回路30に入力され、出力回路30で差動信号に変換されてCKP端子とCKN端子に出力される。
コンデンサー40は、NPNトランジスター101のコレクター端子とNPNトランジスター221のベース端子との間に接続されており、直流成分を除去するDCカット用のコンデンサーとして機能する。
NPNトランジスター221は、ベース端子がコンデンサー40の一端と接続されており、コレクター端子が抵抗225を介してVDD端子と接続されており、エミッター端子が抵抗224とコンデンサー226の並列回路を介してVSS端子とに接続されている。
抵抗222と抵抗223は、VDD端子とVSS端子の間に直列に接続されており、抵抗222と抵抗223の接続点は、NPNトランジスター221のベース端子と接続されている。NPNトランジスター221は、VDD端子から供給される電源電圧が抵抗222と抵抗223により抵抗分割された電圧をバイアス電圧として動作する。
このNPNトランジスター221、4つの抵抗222,223,224,225及びコンデンサー226によって構成される回路は、NPNトランジスター221のコレクター端子の信号を出力信号とする反転増幅回路であり、図7の帰還信号生成部22として機能する。
位相シフト回路24aは、帰還信号生成部22の出力信号(NPNトランジスター221のコレクター端子の信号)の位相をシフトする回路であり、図7の位相シフト部24として機能する。位相シフト回路24aの出力信号が帰還信号となってNPNトランジスター101のベース端子に入力される。このような位相シフト回路24aは、既に説明した図4のいずれかの回路を用いて実現することができるし、あるいは、図3のような複数の
CMOSインバーターを直列接続した回路で実現することもできる。
この第2実施形態でも、位相シフト回路24a(位相シフト部24)の出力信号が振動子3の出力信号に対して±90°の間の位相差になるように、位相シフト回路24aの位相シフト量が決められており、これにより、帰還信号が発振部10の入力に正帰還する。従って、第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する発振回路及び発振器を実現することができる。第1実施形態と同様に、振動子3の出力信号と位相シフト回路24a(位相シフト部24)の出力信号との位相差が0°(同位相)となるように位相シフト回路24aの位相シフト量を決めることで、位相雑音やジッターを最小とすることができる。
また、第1実施形態では発振部10が電圧制御型であるCMOS回路で構成されているが、振動子3の特性が電流によって変わるので、発振部10が電流制御型であるトランジスター回路で構成されている第2実施形態の方が、発振周波数(キャリア)近傍の位相雑音特性を良くできる場合もある。
1−3.第3実施形態
図9は、第3実施形態の発振器1における発振回路2の機能ブロック図である。図9に示すように、第3実施形態の発振器1は、発振回路2において、発振部10が非反転増幅回路で構成され、帰還部20の帰還信号生成部22がバッファー回路で構成されている点が第1実施形態と異なる。第3実施形態の発振器1のその他の構成は第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。また、第3実施形態の発振器1の構造は、第1実施形態と同様であるので、その図示及び説明を省略する。
本実施形態でも、振動子3が発振する所望の周波数(例えば100MHz以上の所定の周波数)において、帰還信号が発振部10の入力に正帰還するように、位相シフト部24の位相シフト量が決められる。
図10は、図9の発振回路2の機能を実現するための回路構成の一例を示す図である。図10の例では、発振回路2は、6個の端子VDD,VSS,CKP,CKN,XO,XIを有しており、XI端子とXO端子は振動子3の両端と接続されている。また、発振回路2のVDD端子には発振器1の外部端子(不図示)を介して電源電圧が供給され、VSS端子は発振器1の外部端子(不図示)を介して接地されている。
NPNトランジスター101は、ベース端子がXI端子と接続されており、コレクター端子がVDD端子と接続されており、エミッター端子は抵抗104を介してVSS端子とに接続されている。
抵抗102と抵抗103は、VDD端子とVSS端子の間に直列に接続されており、抵抗102と抵抗103の接続点は、NPNトランジスター101のベース端子と接続されている。NPNトランジスター101は、VDD端子から供給される電源電圧が抵抗102と抵抗103により抵抗分割された電圧をバイアス電圧として動作する。
コンデンサー106とコンデンサー107は、NPNトランジスター101のベース端子とVSS端子の間に直列に接続されており、コンデンサー106とコンデンサー107の接続点は、NPNトランジスター101のエミッター端子と接続されている。
このNPNトランジスター101、3つの抵抗102,103,104及び2つのコンデンサー106,107によって構成される回路は、NPNトランジスター101のエミッター端子の信号を出力信号とする非反転増幅回路であり、図9の発振部10として機能
する。振動子3がインダクタンス素子として振舞うことで、振動子3と発振部10により、いわゆるコルピッツ発振回路が形成されている。この発振部10の出力信号(NPNトランジスター101のエミッター端子の信号)は、出力回路30に入力され、出力回路30で差動信号に変換されてCKP端子とCKN端子に出力される。
コンデンサー40は、NPNトランジスター101のエミッター端子とNPNトランジスター221のベース端子との間に接続されており、直流成分を除去するDCカット用のコンデンサーとして機能する。
NPNトランジスター221は、ベース端子がコンデンサー40の一端と接続されており、コレクター端子がVDD端子と接続されており、エミッター端子が抵抗224を介してVSS端子とに接続されている。
抵抗222と抵抗223は、VDD端子とVSS端子の間に直列に接続されており、抵抗222と抵抗223の接続点は、NPNトランジスター221のベース端子と接続されている。NPNトランジスター221は、VDD端子から供給される電源電圧が抵抗222と抵抗223により抵抗分割された電圧をバイアス電圧として動作する。なお、NPNトランジスター101のエミッター電圧をバイアス電圧としてもNPNトランジスター221が適切に動作可能であれば、2つの抵抗222,223及びコンデンサー40は無くてもよい。
このNPNトランジスター221及び3つの抵抗222,223,224によって構成される回路は、NPNトランジスター221のエミッター端子の信号を出力信号とするバッファー回路であり、図9の帰還信号生成部22として機能する。
位相シフト回路24aは、帰還信号生成部22の出力信号(NPNトランジスター221のエミッター端子の信号)の位相をシフトする回路であり、図9の位相シフト部24として機能する。位相シフト回路24aの出力信号が帰還信号となってNPNトランジスター101のベース端子に入力される。このような位相シフト回路24aは、既に説明した図4のいずれかの回路を用いて実現することができるし、あるいは、図3のような複数のCMOSインバーターを直列接続した回路で実現することもできる。
この第3実施形態でも、位相シフト回路24a(位相シフト部24)の出力信号が振動子3の出力信号に対して±90°の間の位相差になるように、位相シフト回路24aの位相シフト量が決められており、これにより、帰還信号が発振部10の入力に正帰還する。従って、第3実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する発振回路及び発振器を実現することができる。第1実施形態と同様に、振動子3の出力信号と位相シフト回路24a(位相シフト部24)の出力信号との位相差が0°(同位相)となるように位相シフト回路24aの位相シフト量を決めることで、位相雑音やジッターを最小とすることができる。
また、振動子3の特性が電流によって変わるので、発振部10が電流制御型であるトランジスター回路で構成されている第3実施形態の方が、第1実施形態よりも発振周波数(キャリア)近傍の位相雑音特性を良くできる場合もある。
1−4.第4実施形態
図11は、第4実施形態の発振器1における発振回路2の機能ブロック図である。図11に示すように、発振回路2は、発振部10及び帰還部20を含む。
発振部10は、振動子3が接続されるXI端子(第1の端子の一例)並びにXO端子(
第2の端子の一例)に接続されており、XI端子を介して入力される振動子3の出力信号を増幅し、増幅した信号を、XO端子を介して振動子3に出力することで、振動子3を発振させる。本実施形態では、発振部10は非反転増幅回路で構成されている。
帰還部20は、発振部10の入力信号が入力され、発振部10の入力への帰還信号を出力する。この帰還信号とXI端子に入力される振動子3の出力信号とが重畳されて、発振部10に入力される。
帰還部20は、入力信号の振幅をN倍(Nは0よりも大きい実数)して出力する帰還信号生成部22と、入力信号の位相をシフトして出力する位相シフト部24とを含み、帰還信号生成部22と位相シフト部24とは、発振部10の入力部から発振部10の入力部に至る信号経路中に、直列に設けられている。本実施形態では、帰還信号生成部22はバッファー回路で構成されており、帰還信号生成部22には発振部10の入力信号が入力される。また、位相シフト部24には帰還信号生成部22の出力信号が入力され、位相シフト部24の出力信号が帰還信号となっている。
なお、第4実施形態の発振器1の構造は、第1実施形態と同様であるので、その図示及び説明を省略する。
本実施形態でも、振動子3が発振する所望の周波数(例えば100MHz以上の所定の周波数)において、帰還信号が発振部10の入力に正帰還するように、位相シフト部24の位相シフト量が決められる。
図12は、図11の発振回路2の機能を実現するための回路構成の一例を示す図である。図12の例では、発振回路2は、6個の端子VDD,VSS,CKP,CKN,XO,XIを有しており、XI端子とXO端子は振動子3の両端と接続されている。また、発振回路2のVDD端子には発振器1の外部端子(不図示)を介して電源電圧が供給され、VSS端子は発振器1の外部端子(不図示)を介して接地されている。
図12において、NPNトランジスター101、3つの抵抗102,103,104及び2つのコンデンサー106,107の接続は、図10と同じであるため、その説明を省略する。このNPNトランジスター101、3つの抵抗102,103,104及び2つのコンデンサー106,107によって構成される回路は、非反転増幅回路であり、図11の発振部10として機能する。振動子3がインダクタンス素子として振舞うことで、振動子3と発振部10により、いわゆるコルピッツ発振回路が形成されている。本実施形態では、この発振部10の入力信号(NPNトランジスター101のベース端子の信号)は、出力回路30に入力され、出力回路30で差動信号に変換されてCKP端子とCKN端子に出力される。
コンデンサー40は、NPNトランジスター101のベース端子とNPNトランジスター221のベース端子との間に接続されており、直流成分を除去するDCカット用のコンデンサーとして機能する。
図12において、NPNトランジスター221及び3つの抵抗222,223,224の接続は、図10と同じであるため、その説明を省略する。このNPNトランジスター221及び3つの抵抗222,223,224によって構成される回路は、NPNトランジスター221のエミッター端子の信号を出力信号とするバッファー回路であり、図11の帰還信号生成部22として機能する。
位相シフト回路24aは、帰還信号生成部22の出力信号(NPNトランジスター22
1のエミッター端子の信号)の位相をシフトする回路であり、図11の位相シフト部24として機能する。位相シフト回路24aの出力信号が帰還信号となってNPNトランジスター101のベース端子に入力される。このような位相シフト回路24aは、既に説明した図4のいずれかの回路を用いて実現することができるし、あるいは、図3のような複数のCMOSインバーターを直列接続した回路で実現することもできる。
この第4実施形態でも、位相シフト回路24a(位相シフト部24)の出力信号が振動子3の出力信号に対して±90°の間の位相差になるように、位相シフト回路24aの位相シフト量が決められており、これにより、帰還信号が発振部10の入力に正帰還する。従って、第4実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する発振回路及び発振器を実現することができる。第1実施形態と同様に、振動子3の出力信号と位相シフト回路24a(位相シフト部24)の出力信号との位相差が0°(同位相)となるように位相シフト回路24aの位相シフト量を決めることで、位相雑音やジッターを最小とすることができる。
また、振動子3の特性が電流によって変わるので、発振部10が電流制御型であるトランジスター回路で構成されている第4実施形態の方が、第1実施形態よりも発振周波数(キャリア)近傍の位相雑音特性を良くできる場合もある。
2.電子機器
図13は、本実施形態の電子機器の機能ブロック図である。また、図14は、本実施形態の電子機器の一例であるスマートフォンの外観の一例を示す図である。
本実施形態の電子機器300は、発振器310、CPU(Central Processing Unit)320、操作部330、ROM(Read Only Memory)340、RAM(Random Access Memory)350、通信部360、表示部370、メイン電源380を含んで構成されている。なお、本実施形態の電子機器は、図13の構成要素(各部)の一部を省略又は変更し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
発振器310は、発振回路312と振動子313とを備えている。発振回路312は、XI端子とXO端子を介して接続されている振動子313を発振させて、これを基に差動のクロック信号を発生させ、CKP端子及びCKN端子から出力する。このクロック信号は発振器310の外部端子からCPU320に出力される。
CPU320は、ROM340等に記憶されているプログラムに従い、発振器310から入力されるクロック信号に同期して各種の計算処理や制御処理を行う。具体的には、CPU320は、操作部330からの操作信号に応じた各種の処理、外部装置とデータ通信を行うために通信部360を制御する処理、表示部370に各種の情報を表示させるための表示信号を送信する処理等を行う。
操作部330は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、ユーザーによる操作に応じた操作信号をCPU320に出力する。
ROM340は、CPU320が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。
RAM350は、CPU320の作業領域として用いられ、ROM340から読み出されたプログラムやデータ、操作部330から入力されたデータ、CPU320が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。
通信部360は、CPU320と外部装置との間のデータ通信を成立させるための各種制御を行う。
表示部370は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成される表示装置であり、CPU320から入力される表示信号に基づいて各種の情報を表示する。表示部370には操作部330として機能するタッチパネルが設けられていてもよい。
発振回路312として例えば上記実施形態の発振回路2を適用し、又は、発振器310として例えば上記実施形態の発振器1を適用することにより、信頼性の高い電子機器を実現することができる。
このような電子機器300としては種々の電子機器が考えられ、例えば、パーソナルコンピューター(例えば、モバイル型パーソナルコンピューター、ラップトップ型パーソナルコンピューター、タブレット型パーソナルコンピューター)、スマートフォンや携帯電話機などの移動体端末、ディジタルスチールカメラ、インクジェット式吐出装置(例えば、インクジェットプリンター)、ルーターやスイッチなどのストレージエリアネットワーク機器、ローカルエリアネットワーク機器、移動体端末基地局用機器、テレビ、ビデオカメラ、ビデオレコーダー、カーナビゲーション装置、リアルタイムクロック装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ゲーム用コントローラー、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレーター、ヘッドマウントディスプレイ、モーショントレース、モーショントラッキング、モーションコントローラー、PDR(歩行者位置方位計測)等が挙げられる。
3.移動体
図15は、本実施形態の移動体の一例を示す図(上面図)である。図15に示す移動体400は、発振器410、エンジンシステム、ブレーキシステム、キーレスエントリーシステム等の各種の制御を行うコントローラー420,430,440、バッテリー450、バックアップ用バッテリー460を含んで構成されている。なお、本実施形態の移動体は、図15の構成要素(各部)の一部を省略し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
発振器410は、不図示の発振回路と振動子とを備えており、発振回路は振動子を発振させ。これを基に差動のクロック信号を発生させる。このクロック信号は発振器410の外部端子からCPUコントローラー420,430,440に出力される。
バッテリー450は、発振器410及びコントローラー420,430,440に電力を供給する。バックアップ用バッテリー460は、バッテリー450の出力電圧が閾値よりも低下した時、発振器410及びコントローラー420,430,440に電力を供給する。
発振器410が備える発振回路として例えば上記実施形態の発振回路2を適用し、又は、発振器410として例えば上記実施形態の発振器1を適用することにより、信頼性の高い移動体を実現することができる。
このような移動体400としては種々の移動体が考えられ、例えば、自動車(電気自動車も含む)、ジェット機やヘリコプター等の航空機、船舶、ロケット、人工衛星等が挙げられる。
本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、位相シフト部24の位相シフト量を発振回路2の外部から設定可能(調整可能)に構成してもよい。このような位相シフト部24としては、例えば、図4(A)、図4(B)、図4(C)の回路において、抵抗値及び容量値の少なくとも一方を可変とし、発振回路2の外部から当該抵抗値と容量値の少なくとも一方を設定可能(調整可能)にすることで実現することができる。また、図3のような複数のCMOSインバーターが直列接続された構成において、帰還信号生成部22の出力信号が伝搬するCMOSインバーターの数を発振回路2の外部から設定可能(すなわち、伝搬遅延時間を調整可能)にしても、位相シフト量を設定可能(調整可能)な位相シフト部24を実現することができる。このように、位相シフト部24の位相シフト量を発振回路2の外部から設定可能(調整可能)にすることで、例えば、発振器1の検査工程において、個々の発振器1に対して、位相雑音やジッターを最適な状態に設定することができる。
また、例えば、上記各実施形態は、いずれも、帰還信号生成部22は利得Nが1よりも大きい増幅回路(増幅器)又は利得Nが1のバッファー回路であったが、利得Nが1未満の減衰回路(減衰器)であってもよい。帰還信号生成部22が減衰回路(減衰器)であっても、正帰還される帰還信号と振動子3の出力信号が加算されれば発振部10の入力振幅を増大させる効果は得られるので、低位相雑音化や低ジッター化を実現することができる。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1 発振器、2 発振回路、3 振動子、4 パッケージ、5 蓋、6 外部端子(外部電極)、7 収容室、10 発振部、11,12,13 CMOSインバーター、14,15 コンデンサー、20 帰還部、22 帰還信号生成部、23 CMOSインバーター、24 位相シフト部、24a 位相シフト回路、25−1〜25−n CMOSインバーター、30 出力回路、40 コンデンサー、101 NPNトランジスター、102,103,104,105 抵抗、106,107 コンデンサー、221 NPNトランジスター、222,223,224,225 抵抗、226 コンデンサー、300
電子機器、310 発振器、312 発振回路、313 振動子、320 CPU、330 操作部、340 ROM、350 RAM、360 通信部、370 表示部、400 移動体、410 発振器、420,430,440 コントローラー、450 バッテリー、460 バックアップ用バッテリー

Claims (13)

  1. 振動子が接続される第1の端子並びに第2の端子と、
    前記第1の端子及び前記第2の端子に接続されており、前記振動子を発振させる発振部と、
    前記発振部の出力信号が入力され、前記発振部の入力への帰還信号を出力する帰還部と、を含み、
    前記帰還部は、
    入力信号の振幅をN倍(Nは0よりも大きい実数)して出力する帰還信号生成部と、入力信号の位相をシフトして出力する位相シフト部と、を含み、
    前記発振部の出力部から前記発振部の入力部に至る信号経路中に、前記帰還信号生成部と前記位相シフト部とが直列に設けられている、発振回路。
  2. 振動子が接続される第1の端子並びに第2の端子と、
    前記第1の端子及び前記第2の端子に接続されており、前記振動子を発振させる発振部と、
    前記発振部の入力信号が入力され、前記発振部の入力への帰還信号を出力する帰還部と、を含み、
    前記帰還部は、
    入力信号の振幅をN倍(Nは0よりも大きい実数)して出力する帰還信号生成部と、入力信号の位相をシフトして出力する位相シフト部と、を含み、
    前記発振部の入力部から前記発振部の入力部に至る信号経路中に、前記帰還信号生成部と前記位相シフト部とが直列に設けられている、発振回路。
  3. 前記振動子が発振する周波数において、前記帰還信号が前記発振部の入力に正帰還する、請求項1又は2に記載の発振回路。
  4. 前記第1の端子は、前記発振部の入力側に接続されており、
    前記帰還信号と前記第1の端子に入力される信号とが、前記発振部に入力される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発振回路。
  5. 前記第1の端子と前記第2の端子との間に振動子が接続された場合に、前記振動子と前記発振部とによりコルピッツ発振回路が構成される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発振回路。
  6. 前記発振部は、前記第1の端子と前記第2の端子との間に設けられているCMOSインバーターを含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発振回路。
  7. 前記帰還信号生成部は、CMOSインバーターを含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の発振回路。
  8. 前記位相シフト部は、抵抗素子と、容量素子と、を含む、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の発振回路。
  9. 前記位相シフト部は、複数のCMOSインバーターを含む、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の発振回路。
  10. 前記第1の端子と前記第2の端子との間に振動子が接続された場合に、前記振動子が発振する周波数が100MHz以上である、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の発振回路。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の発振回路と、
    前記発振回路の前記第1の端子及び前記第2の端子との間に接続されている振動子と、を備えている、発振器。
  12. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の発振回路、又は、請求項11に記載の発振器を含む、電子機器。
  13. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の発振回路、又は、請求項11に記載の発振器を含む、移動体。
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