JP2003113834A - ティルティングパッド型軸受 - Google Patents

ティルティングパッド型軸受

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JP2003113834A
JP2003113834A JP2001311311A JP2001311311A JP2003113834A JP 2003113834 A JP2003113834 A JP 2003113834A JP 2001311311 A JP2001311311 A JP 2001311311A JP 2001311311 A JP2001311311 A JP 2001311311A JP 2003113834 A JP2003113834 A JP 2003113834A
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lubricating oil
tilting pad
tilting
type bearing
pad type
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Takaaki Kaikogi
高明 貝漕
Tamiaki Nakazawa
民暁 中澤
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ティルティングパッドの温度上昇及びそれに
伴う焼付きの発生を防止することができ、なおかつ、低
油量化も達成することができるティルティングパッド型
軸受の提供を課題とする。 【解決手段】 各ティルティングパッド12a,・・・の
内部に、円周方向の一端側から他端側にかけて潤滑油供
給流路を設け、これら潤滑油供給流路の各入口に、潤滑
油を供給する可撓配管12cをそれぞれ接続する構成を
採用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸気タービンや発
電機等の大型回転機械の回転軸を支承するティルティン
グパッド型軸受に係わり、特に、高い安定性が要求され
る高速回転機械に適用されるティルティングパッド型軸
受に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来のティルティングパッド型
軸受の一例を図9に示す。同図に示すティルティングパ
ッド型軸受は、回転軸1を周囲より支持する複数のティ
ルティングパッド(以下、単にパッド2,・・・と称す
る)を、各ピボット4,・・・によって軸受ハウジング3
内に揺動自在に支持したものであり、軸受ハウジング3
の周方向に複数形成された各給油口3a,・・・より、潤
滑油o1,・・・が内部に導入されるようになっている。
このようにして導入された潤滑油o1,・・・は、各パッ
ド2,・・・間の隙間を通ってこれらパッド2,・・・の内周
面と回転軸1の外周面との間に向かう流れo2,・・・
と、これらパッド2,・・・の外周面と軸受ハウジング3
の内周面との間に向かう流れo3,・・・とに2分され
る。そして、これらの流れo2,・・・及びo3,・・・は、
各パッド2,・・・の内周面及び外周面に沿って流れた
後、回転軸1の軸線方向に向かって流れ出し、回収され
るようになっている。
【0003】同図に示すティルティングパッド型軸受
は、各パッド2,・・・が軸受ハウジング3に対して固定
されている固定型軸受(図示せず)と比較して、安定性
などの点で優れた特性を有しているものの、(1)各給
油口3a,・・・が、各パッド2,・・・と回転軸1との間の
流路入口から離れているため、隣のパッド2,・・・で仕
事を済ませた後のキャリーオーバー油o4,・・・が、新
油である前記流れo2,・・・と混ざって攪拌損失を増加
させ、これから仕事をする流れo2,・・・の油温を高く
してしまうという問題と、(2)各パッド2,・・・の外
周面側に向かう流れo3,・・・が発生する分、必要以上
に潤滑油の流量が大きくなるという問題とを有してい
た。
【0004】これら(1)及び(2)を解決するものと
して、例えば図10に示す、直接潤滑型のティルティン
グパッド型軸受が開発されている。なお、同図におい
て、図9で説明したものと同一構成要素には、同一符号
を付し、説明を省略する。
【0005】この直接潤滑型のティルティングパッド型
軸受は、前記各給油口3a,・・・を軸受ハウジング3に
形成する代わりに、軸受ハウジング3の内周面から回転
軸1に向かって各パッド2,・・・間に延在する給油ノズ
ル5,・・・を複数設け、これら給油ノズル5,・・・の先端
の開口より、パッド2,・・・の内周面と回転軸1の外周
面との間に、潤滑油o1,・・・を直接流れ込ませるよう
に構成したものである。そして、この従来の直接潤滑型
のティルティングパッド型軸受によれば、パッド2,・・
・の内周面と回転軸1の外周面との間に形成される流路
の入口に、新油である潤滑油o1,・・・を直接流れ込ま
せることができるので、(1)及び(2)の問題を解決
可能としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年の回転
機械では、その高速化など、より厳しい状態で使用され
るようになってきた。特に摩擦損失の増加により、各テ
ィルティングパッドに加わる熱量が増え、各ティルティ
ングパッドのメタル表面温度及び潤滑面の油膜温度が上
昇し、より焼付きの危険性が高くなり、また温度上昇に
よる潤滑油の粘性低下、ダンピング低下による不安定振
動の発生が懸念されるようになってきている。
【0007】上記説明の従来の直接潤滑型のティルティ
ングパッド型軸受では、上述したように攪拌損失を低減
させることができることから、潤滑油の粘性低下や、ダ
ンピング低下による不安定振動の発生を効果的に防止で
きるものの、供給する油量を極力減らしたいという要求
においては、さらなる低油量化が望まれている。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、ティルティングパッドの温度上昇及びそれに伴
う焼付きの発生を防止することができ、なおかつ、低油
量化も達成することができるティルティングパッド型軸
受の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために以下の手段を採用した。すなわち、請求項
1に記載のティルティングパッド型軸受は、周方向に分
割されるとともに傾斜自在なパッドを介して、回転軸を
支持するティルティングパッド型軸受において、前記各
ティルティングパッドの内部に、円周方向の一端側から
他端側にかけて潤滑油供給流路が設けられ、これら潤滑
油供給流路の各入口に、潤滑油を供給する可撓配管がそ
れぞれ接続されていることを特徴とする。上記請求項1
に記載のティルティングパッド型軸受によれば、各ティ
ルティングパッドは、その潤滑油供給流路内に、可撓配
管を介して潤滑油が供給されるようになっているので、
攪拌損失を伴うことなく、新油を内部に供給して効果的
に冷却することができる。したがって、従来よりも少な
い油量で効果的な冷却を得ることができるようになる。
【0010】請求項2に記載のティルティングパッド型
軸受は、請求項1に記載のティルティングパッド型軸受
において、前記潤滑油供給流路が、前記各ティルティン
グパッドの幅方向中央位置を通るように配置されている
ことを特徴とする。上記請求項2に記載のティルティン
グパッド型軸受によれば、特に温度が高くなりやすい幅
方向中央位置を中心に冷却することができるようにな
る。
【0011】請求項3に記載のティルティングパッド型
軸受は、周方向に分割されるとともに傾斜自在なパッド
を介して、回転軸を支持し、これら回転軸及び各ティル
ティングパッド間の流路に潤滑油を直接供給する潤滑油
直接供給配管を備えたティルティングパッド型軸受にお
いて、前記各ティルティングパッドの内部に、円周方向
の一端側に形成された入口から、他端側の両サイドに形
成された各出口にかけて冷却流路が設けられ、これら冷
却流路の前記各入口に、冷却用潤滑油を供給する可撓配
管がそれぞれ接続されていることを特徴とする。上記請
求項3に記載のティルティングパッド型軸受によれば、
各ティルティングパッドは、その冷却流路内に、可撓配
管を介して潤滑油が供給されるようになっているので、
攪拌損失を伴うことなく、新油を内部に供給して効果的
に冷却することができる。したがって、従来よりも少な
い油量で効果的な冷却を得ることができるので、潤滑油
直接供給配管からの潤滑油の油量も減らすことができ
る。その結果、トータルとしての油量を低減させること
ができるようになる。
【0012】請求項4に記載のティルティングパッド型
軸受は、請求項3に記載のティルティングパッド型軸受
において、前記冷却流路が、その少なくとも一部が、前
記各ティルティングパッドの幅方向中央位置を通るよう
に配置されていることを特徴とする。上記請求項4に記
載のティルティングパッド型軸受によれば、特に温度が
高くなりやすい幅方向中央位置を中心に冷却することが
できるようになる。
【0013】請求項5に記載のティルティングパッド型
軸受は、周方向に分割されるとともにハウジング内に傾
斜自在に支持された複数のティルティングパッドを介し
て、回転軸を支持し、これら回転軸及び各ティルティン
グパッド間の流路に潤滑油を直接供給する潤滑油直接供
給配管を備えたティルティングパッド型軸受において、
前記各ティルティングパッドの内周面の周縁に、該内周
面と前記回転軸の外周面との間に前記潤滑油直接供給配
管から導かれる潤滑油の入口部分を除いてオリフィスが
複数設けられ、前記ティルティングパッドの内部に、前
記各オリフィスに向かってシール用潤滑油を供給するシ
ール潤滑油供給流路が設けられていることを特徴とす
る。上記請求項5に記載のティルティングパッド型軸受
によれば、各ティルティングパッドの内周面と回転軸の
外周面との間に潤滑油直接供給配管から導かれる潤滑油
が、各オリフィスから吐出されるシール用潤滑油によっ
て囲まれるので、一方のティルティングパッドから隣接
する他方のティルティングパッドに漏れ出る潤滑油の流
れと、各ティルティングパッドの幅方向に漏れ出るサイ
ドフローとを抑えることができるようになる。
【0014】請求項6に記載のティルティングパッド型
軸受は、周方向に分割されるとともにハウジング内に傾
斜自在に支持された複数のティルティングパッドを介し
て、回転軸を支持し、これら回転軸及び各ティルティン
グパッド間の流路に潤滑油を直接供給する潤滑油直接供
給配管を備えたティルティングパッド型軸受において、
前記各ティルティングパッドの内周面に、周方向に沿っ
た凹部が形成され、前記回転軸に、前記各凹部に嵌合す
るとともに該回転軸と一体になって回転するカラー部が
設けられていることを特徴とする。上記請求項6に記載
のティルティングパッド型軸受によれば、各ティルティ
ングパッドの内周面と回転軸の外周面(カラー部の外周
面)との間に潤滑油直接供給配管から導かれた潤滑油
が、サイドフローとなって漏れ出ようとしても、この流
出を、各凹部の内側面とこれに対向するカラー部の各側
面との間にある潤滑油が押さえ込むことができるように
なる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のティルティングパッド型
軸受の各実施形態についての説明を、図1〜図8を参照
しながら以下に行うが、本発明がこれらのみに限定解釈
されるものでないことはもちろんである。まず、図1及
び図2を参照しながら、本発明の第1実施形態について
の説明を以下に行う。なお、図1は、本実施形態のティ
ルティングパッド型軸受を示す図であって、主軸の軸線
に対して垂直をなす断面で見た場合の断面図である。ま
た、図2は、同ティルティングパッド型軸受の構成要素
を示す斜視図である。
【0016】図1に示すように、本実施形態のティルテ
ィングパッド型軸受では、回転軸11が、周方向に分割
された複数個(本例では4個)のティルティングパッド
12a,・・・を介して支持され、各ティルティングパッ
ド12a,・・・が、それぞれピボット13a,・・・によっ
て軸受ハウジング14の内周面に対して揺動自在に支持
される構成となっている。
【0017】図1及び図2に示すように、各ティルティ
ングパッド12a,・・・は、回転軸11の軸線CLに平
行な視線で見た場合に円弧状をなし、かつ、前記軸線C
L方向に幅広な湾曲板形状をなしている。なお、同図に
おける矢印Rは、回転軸11の回転方向を示している。
そして、各ティルティングパッド12a,・・・の内部に
は、円周方向の一端側から他端側にかけて潤滑油供給流
路12bが形成されており、この潤滑油供給流路12b
の入口12b1には、潤滑油oを供給するための可撓配
管12cが接続されている。
【0018】潤滑油供給流路12bは、ティルティング
パッド12aの幅方向中央位置(前記軸線CLに平行方
向の中央位置)を通るように配置されている。そして、
この潤滑油供給流路12bの一端側に形成された前記入
口12b1には、前記可撓配管12cの出口が接続さ
れ、他端側に形成された出口には、ティルティングパッ
ド12aの周方向端部に一体に固定された吹き出しブロ
ック15が接続されている。この吹き出しブロック15
内には、潤滑油供給流路12bの出口から流れ込んでき
た潤滑油oを取り込むとともに、回転軸11の外周面に
向かって導く導油流路15aが形成され、さらに、この
導油流路15a内の潤滑油oは、吹き出しブロック15
に複数形成されたノズル15b,・・・より、回転軸11
の外周面に向かって吹き付けられるようになっている。
なお、各ノズル15b,・・・は、前記軸線CLに平行方
向に沿って互いに等間隔をおいて配置されており、供給
する潤滑油の分布が、ティルティングパッド12aの幅
方向で均一となるようになっている。
【0019】可撓配管12cは、蛇腹配管などの可撓性
を有する配管であり、潤滑油供給流路12bに送る潤滑
油oの供給圧に耐えられる肉厚を有し、なおかつ、ティ
ルティングパッド12aの揺動(ティルト動作)を妨げ
ることない、柔軟性を有するものとなっている。前記各
ピボット13a,・・・は、軸受ハウジング14の内側
に、周方向に互いに等間隔をおいて固定配置された部品
であり、その先細りした先端により、それぞれのティル
ティングパッド12a,・・・を揺動自在に支持すること
ができるようになっている。
【0020】以上説明の構成を有する本実施形態のティ
ルティングパッド型軸受の動作について説明すると、図
1に示すように、各可撓配管12c,・・・より供給され
る潤滑油の流れo1は、その出口からそれぞれの接続先
である潤滑油供給流路12bの入口に取り込まれ、内部
より各ティルティングパッド12aを冷やしながら潤滑
油供給流路12bの出口へと流れていく。このときの各
ティルティングパッド12a,・・・は、攪拌損失を伴う
ことなく、新油を内部に供給して効果的に冷却すること
ができるようになっている。
【0021】しかも、このときの潤滑油の流れは、特に
温度が高くなりやすい幅方向中央位置を中心に冷却する
ことができるようになっている。すなわち、各ティルテ
ィングパッド12a,・・・の軸受面(内周面)における
圧力分布は、幅方向中央位置で最も圧が高く、その幅方
向両端側に向かうにつれて徐々に圧が下がるような山形
状の分布をなすため、この圧力が最も高い幅方向中央位
置で最もティルティングパッド12a,・・・のメタル温
度が高くなりやすい傾向にある。そこで、この幅方向中
央位置を中心に冷却することで、より効果的に各ティル
ティングパッド12a,・・・を冷却することが可能とな
っている。
【0022】このようにして、各ティルティングパッド
12a,・・・を冷却した後の潤滑油の流れo2は、各ノ
ズル15b,・・・より回転軸11の外周面に向かって吹
き付けられる(潤滑油の流れo3)。そして、この潤滑
油の流れo3は、回転軸11の回転に巻き込まれて、該
回転軸11の外周面と各ティルティングパッド12a,
・・・の軸受面(内周面)との間に自然と流れ込み、これ
らの間を潤滑する。
【0023】このとき、回転軸11と各ティルティング
パッド12a,・・・との間に形成される流路は、潤滑油
が満たされるが、各ティルティングパッド12a,・・・
の軸受面が略固定されているのに対し、回転軸11側が
非常な高周速で回転するため、前記流路に満たされた潤
滑油には、回転軸11側と各ティルティングパッド12
a,・・・側との間で、非常に大きな速度差が発生する。
このような速度差が発生すると、潤滑油に剪断力が働
き、粘性力が潤滑油内部で発生する。この粘性作用と、
回転軸11と、各ティルティングパッド12a,・・・の
動きから形成される傾きとにより、くさび効果が発生
し、前記流路内の潤滑油に油膜圧力が発生して回転軸1
1を支承する。このようにして、仕事を終えた後の潤滑
油の流れo4は、回転軸11の軸線CL方向に向かって
流れ出し、回収される。
【0024】以上説明のように、本実施形態のティルテ
ィングパッド型軸受は、各ティルティングパッド12
a,・・・の内部に、円周方向の一端側から他端側にかけ
て潤滑油供給流路12b,・・・をそれぞれ設け、これら
潤滑油供給流路12b,・・・の各入口12b1,・・・に、
潤滑油を供給する可撓配管12c,・・・をそれぞれ接続
する構成を採用した。この構成によれば、各ティルティ
ングパッド12a,・・・を内部より直接冷却するので、
従来のような攪拌損失を生じることがなく、なおかつ、
少ない油量で効果的に冷却することができるようにな
る。したがって、各ティルティングパッド12a,・・・
の温度上昇及びそれに伴う焼付きの発生を防止すること
が可能となり、なおかつ、低油量化も達成することが可
能となる。
【0025】また、本実施形態のティルティングパッド
型軸受は、各潤滑油供給流路12b,・・・を、各ティル
ティングパッド12a,・・・の幅方向中央位置を通るよ
うに配置する構成を採用した。この構成によれば、各テ
ィルティングパッド12a,・・・において、特に温度が
高くなりやすい幅方向中央位置を中心に冷却することが
できるので、より確実かつ効果的に各ティルティングパ
ッド12a,・・・を冷却することが可能となる。
【0026】次に、図3〜図5を参照しながら、本発明
の第2実施形態の説明を以下に行う。なお、図3は、本
実施形態のティルティングパッド型軸受を示す図であっ
て、主軸の軸線に対して垂直をなす断面で見た場合の断
面図である。また、図4は、同ティルティングパッド型
軸受の構成要素を示す斜視図である。また、図5は、同
ティルティングパッド型軸受の同構成要素の変形例を示
す斜視図である。
【0027】図3に示すように、本実施形態のティルテ
ィングパッド型軸受は、回転軸31が、周方向に分割さ
れた複数個(本例では4個)のティルティングパッド3
2a,・・・を介して支持され、各ティルティングパッド
32a,・・・が、それぞれピボット33a,・・・によって
軸受ハウジング34の内周面に対して揺動自在に支持さ
れる構成となっている。さらに、このティルティングパ
ッド型軸受は、回転軸31及び各ティルティングパッド
32a,・・・間に形成される流路に潤滑油を直接供給す
るための複数の潤滑油直接供給配管39,・・・が、軸受
ハウジング34に対して固定されている。
【0028】図3及び図4に示すように、各ティルティ
ングパッド32a,・・・は、回転軸31の軸線CLに平
行な視線で見た場合に円弧状をなし、かつ、前記軸線C
L方向に幅広な湾曲板形状をなしている。なお、同図に
おける矢印Rは、回転軸31の回転方向を示している。
そして、各ティルティングパッド32a,・・・の内部に
は、円周方向の一端側に形成された入口32b1からV
字形に分岐して、他端側の両サイド(前記軸線CL方向
の両側端面)に形成された各出口32b2,32b3に
かけて連通する冷却流路32bが形成されている。そし
て、この冷却流路32bの入口32b1には、冷却用の
潤滑油(以下、前記潤滑油直接供給配管39,・・・から
供給される潤滑用潤滑油o11と区別するために、冷却
用潤滑油o12として説明する)を供給する可撓配管3
2c,・・・がそれぞれ接続されている。
【0029】冷却流路32bは、その入口32b1を含
む周辺部分が、ティルティングパッド32aの幅方向中
央位置(前記軸線CLに平行方向の中央位置)を通るよ
うに配置されている。そして、この冷却流路32bの一
端側に形成された入口32b1には、前記可撓配管32
cの出口が接続されている。この可撓配管32cは、蛇
腹配管などの可撓性を有する配管であり、各冷却流路3
2bに送る冷却用潤滑油o12の供給圧に耐えられる肉
厚を有し、なおかつ、ティルティングパッド32aの揺
動(ティルト動作)を妨げることない、柔軟性を有する
ものとなっている。
【0030】前記各ピボット33a,・・・は、軸受ハウ
ジング34の内側に、周方向に互いに等間隔をおいて固
定配置された部品であり、その先細りした先端により、
それぞれのティルティングパッド32a,・・・を揺動自
在に支持することができるようになっている。前記各潤
滑油直接供給配管39,・・・は、軸受ケーシング34の
内側に、回転軸31の外周面に向かって各ティルティン
グパッド32a,・・・間まで延在する配管であり、その
先端に形成されたノズルより、前記潤滑用潤滑油o11
を前記外周面に向けて吹き付けられるようになってい
る。
【0031】以上説明の構成を有する本実施形態のティ
ルティングパッド型軸受の動作について説明すると、図
3に示すように、各可撓配管32c,・・・より供給され
る冷却用潤滑油o12は、その出口からそれぞれの接続
先である冷却流路32bの前記入口32b1に取り込ま
れ、内部より各ティルティングパッド32a,・・・を冷
やしながら冷却流路32bの前記各出口32b2,32
b3へと流れていく。このときの各ティルティングパッ
ド32a,・・・は、攪拌損失を伴うことなく、新油を内
部に供給して効果的に冷却することができるようになっ
ている。
【0032】しかも、このときの冷却用潤滑油o12
は、特に温度が高くなりやすい幅方向中央位置かつ回転
軸31の回転方向終端部分を中心に冷却することができ
るようになっている。すなわち、各ティルティングパッ
ド32a,・・・の軸受面(内周面)における圧力分布
は、幅方向中央位置で最も圧が高く、その幅方向両端側
に向かうにつれて徐々に圧が下がるような山形状の分布
をなす。さらに、この圧力分布は、前記軸線CL方向か
ら見た場合には、前記回転方向終端部分で最も高くな
り、この位置で最もティルティングパッド32a,・・・
のメタル温度が高くなりやすい傾向にある。そこで、こ
の温度の高くなりやすい位置に、温度調節された温度の
低い新油として、冷却用潤滑油o12を真っ先に供給す
ることで、より効果的に各ティルティングパッド32
a,・・・を冷却することが可能となっている。このよう
にして、各ティルティングパッド32a,・・・を冷却し
た後の冷却用潤滑油o12は、各出口32b2,32b
3から排出され、前記潤滑油直接供給配管39,・・・か
ら吐出される潤滑用潤滑油o11と混ざることなく、回
収されるようになっている。
【0033】一方、潤滑油直接供給配管39,・・・から
吐出される潤滑用潤滑油o11は、回転軸31の外周面
に向かって吹き付けられ、この回転軸31の回転に巻き
込まれることによって、該回転軸31の外周面と各ティ
ルティングパッド32a,・・・の軸受面(内周面)との
間に自然と流れ込み、これらの間を潤滑する。このよう
にして、仕事を終えた後の潤滑用潤滑油o12は、回転
軸31の軸線CL方向に向かって流れ出し、前記冷却用
潤滑油o11と共に回収される。
【0034】以上説明のように、本実施形態のティルテ
ィングパッド型軸受は、各ティルティングパッド32
a,・・・の内部に、円周方向の一端側に形成された入口
32b1から、他端側の両サイドに形成された各出口3
2b2,32b3にかけて冷却流路32bを形成し、こ
の冷却流路32bの入口32b1に、冷却用潤滑油o1
2を供給する可撓配管32cをそれぞれ接続する構成を
採用した。この構成によれば、潤滑油直接供給配管39
からの潤滑用潤滑油o11とは別に、冷却流路32b内
に冷却用潤滑油o12を供給することで、各ティルティ
ングパッド32,・・・を内部より直接冷却するので、従
来のような攪拌損失を生じることがなく、なおかつ、少
ない油量で効果的に冷却することができるようになる。
しかも、冷却流路32bを通過してティルティングパッ
ド32a,・・・を冷却した後の冷却用潤滑油o12は、
潤滑油直接供給配管39,・・・からの潤滑用潤滑油o1
1と混ざらないようになっているので、新油(潤滑用潤
滑油o11)と旧油(冷却用潤滑油o12)とが混ざる
ことによる攪拌損失を低減させることもできるようにな
っている。したがって、ティルティングパッド32a,
・・・の温度上昇及びそれに伴う焼付きの発生を防止する
ことが可能となり、なおかつ、低油量化も達成すること
が可能となる。
【0035】また、本実施形態のティルティングパッド
型軸受は、冷却流路32bの幅方向中央位置かつ回転軸
31の回転方向終端部分を通るように配置する構成を採
用した。この構成によれば、各ティルティングパッド3
2,・・・において、特に温度が高くなりやすい部分を中
心に冷却することができるので、より確実かつ効果的に
各ティルティングパッド32,・・・を冷却することが可
能となる。
【0036】なお、本実施形態では、冷却流路32bの
形状をV字形としたが、これに限らず、図5に示す変形
例のように、例えばT字形としても良い。この場合にお
いても、特に温度が高くなりやすい幅方向中央位置に冷
却流路32b’を配置してここを中心に効果的に冷却す
ることをができるので、ティルティングパッド32a,
・・・の温度上昇及びそれに伴う焼付きの発生を防止する
ことが可能となり、なおかつ、低油量化も達成すること
が可能となる。
【0037】次に、図6を参照しながら、本発明の第3
実施形態の説明を以下に行う。ここで、図6は、本実施
形態のティルティングパッド型軸受の構成要素を示す斜
視図である。本実施形態のティルティングパッド型軸受
は、回転軸が、周方向に分割された複数個(例えば4
個)のティルティングパッド52a,・・・を介して支持
され、各ティルティングパッド52a,・・・が、それぞ
れピボットによって軸受ハウジングの内周面に対して揺
動自在に支持され、さらに、このティルティングパッド
型軸受は、前記回転軸及び各ティルティングパッド52
a,・・・間に形成される流路に潤滑油を直接供給するた
めの複数の潤滑油直接供給配管が、前記軸受ハウジング
に対して固定されている概略構成となっている(以上、
図示省略)。
【0038】以上説明の点は、上記第2実施形態におい
て図3を用いて説明した概略構成と同じである。そし
て、本実施形態は、その各ティルティングパッド52
a,・・・の構造が特に特徴的となっているので、以下の
説明においてはこの相違点であるティルティングパッド
52aの詳細を中心に説明する。
【0039】図6に示すように、本実施形態のティルテ
ィングパッド52aは、その軸受面52a1(内周面)
の周縁に、該軸受面52a1と前記回転軸の外周面との
間に前記潤滑油直接供給配管から導かれる潤滑用潤滑油
の入口部分を除いて、複数のオリフィス52a2,・・・
が形成された構成となっている。すなわち、軸受面52
a1を形成する四角面の四辺のうち、隣接する前記潤滑
油直接供給配管からの潤滑用潤滑油o21が流れ込んで
くる入口となる一辺52a3には、各オリフィス52a
2,・・・が形成されておらず、その他の三辺52a4,・
・・に、各オリフィス52a2,がそれぞれ直線上に配置
されている。
【0040】そして、ティルティングパッド52aの内
部には、各オリフィス52a2に向かってシール用潤滑
油o22を供給するシール潤滑油供給流路52a5が形
成されている。このシール潤滑油供給流路52a5は、
可撓配管52c(前記可撓配管32cに同じ)の出口が
接続された略U字形状の流路である。
【0041】以上説明の構成を有する本実施形態のティ
ルティングパッド型軸受の動作について説明すると、各
可撓配管52c,・・・の入口より供給されるシール用潤
滑油o22は、その出口からそれぞれの接続先であるシ
ール潤滑油供給流路52a5に取り込まれ、各オリフィ
ス52a2,・・・より吐出されていく。このようにして
吐出されたシール用潤滑油o22は、軸受面52a1の
三辺を囲み、回転軸の外周面と軸受面との間に流れ込む
潤滑用潤滑油o21の漏れ量を低減する。したがって、
一方のティルティングパッド52aから隣接する他方の
ティルティングパッド52aに漏れ出る潤滑用潤滑油o
21の流れと、各ティルティングパッド52aの幅方向
に漏れ出るサイドフローとを抑えることができるように
なる。
【0042】以上説明のように、本実施形態のティルテ
ィングパッド型軸受は、各ティルティングパッド52a
の軸受面52a1の周縁に、該軸受面52a1と回転軸
の外周面との間に潤滑油直接供給配管から導かれる潤滑
用潤滑油o21の入口部分を除いてオリフィス52a
2,・・・を複数設け、ティルティングパッド52aの内
部に、各オリフィス52a2,・・・に向かってシール用
潤滑油o22を供給するシール潤滑油供給流路52a5
を形成する構成を採用した。この構成によれば、一方の
ティルティングパッド52aから隣接する他方のティル
ティングパッド52aに漏れ出る潤滑油の流れと、各テ
ィルティングパッド52a,・・・の幅方向に漏れ出るサ
イドフローとを抑えることができるようになる。したが
って、各ティルティングパッド52a,・・・と回転軸と
の間に必要充分な油量の潤滑用潤滑油o21を確保する
ことができる上に、その漏れ量を抑えることができるの
で、ティルティングパッド52a,・・・の温度上昇及び
それに伴う焼付きの発生を防止することが可能となり、
なおかつ、低油量化も達成することが可能となる。
【0043】次に、図7及び図8を参照しながら、本発
明の第4実施形態の説明を以下に行う。ここで、図7
は、本実施形態のティルティングパッド型軸受のを示す
図であって、主軸の軸線に平行な視線で見た場合の図で
ある。また、図8は、同ティルティングパッド型軸受の
構成要素を示す斜視図である。本実施形態のティルティ
ングパッド型軸受は、回転軸が、周方向に分割された複
数個(例えば4個)のティルティングパッド72a,・・
・を介して支持され、各ティルティングパッド72a,・
・・が、それぞれピボットによって軸受ハウジングの内周
面に対して揺動自在に支持され、さらに、このティルテ
ィングパッド型軸受は、前記回転軸及び各ティルティン
グパッド72a,・・・間に形成される流路に潤滑油を直
接供給するための複数の潤滑油直接供給配管が、前記軸
受ハウジングに対して固定されている概略構成となって
いる(以上、図示省略)。
【0044】以上説明の点は、上記第2実施形態におい
て図3を用いて説明した概略構成と同じである。そし
て、本実施形態は、その各ティルティングパッド72
a,・・・の構造が特に特徴的となっているので、以下の
説明においてはこの相違点であるティルティングパッド
72aの詳細を中心に説明する。
【0045】図7及び図8に示すように、本実施形態の
ティルティングパッド72aの軸受面72a1(内周
面)には、周方向に沿った凹部72a2が形成され、回
転軸71には、各凹部72a2,・・・に嵌合するととも
に該回転軸71と一体になって回転するカラー部71a
が一体に設けられた構成となっている。カラー部71a
は、回転軸71の軸線CLと同軸をなすリング形状の部
品であり、回転軸71に対して一体に固定されている。
そして、このカラー部71aの各側面71a1,71a
1及び外周面71a2に対して、所定の微細な隙間を持
つように、前記凹部72a2は、内側面72a3,72
a3及び内周面72a4を有している。
【0046】以上説明の構成を有する本実施形態のティ
ルティングパッド型軸受によれば、、各ティルティング
パッド72a,・・・の内周面72a4と回転軸71の外
周面(カラー部71aの外周面71a2)との間に潤滑
油直接供給配管から導かれた潤滑油が、サイドフローと
なって漏れ出ようとしても、この流出を、各凹部72a
2,・・・の内側面72a3,72a3とこれに対向する
カラー部71の各側面71a1,71a1との間にある
潤滑油が押さえ込むことができるようになる。したがっ
て、各ティルティングパッド72a,・・・と回転軸71
との間に必要充分な油量の潤滑油を確保することができ
る上に、その漏れ量を抑えることができるので、ティル
ティングパッド72a,・・・の温度上昇及びそれに伴う
焼付きの発生を防止することが可能となり、なおかつ、
低油量化も達成することが可能となる。
【0047】なお、上記第1実施形態〜第4実施形態の
ティルティングパッド型軸受においては、ティルティン
グパッドの数を4個としたが、これに限らず、3個以
下、もしくは5個以上としても良い。
【0048】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載のティルティン
グパッド型軸受は、各ティルティングパッドの内部に、
円周方向の一端側から他端側にかけて潤滑油供給流路を
設け、これら潤滑油供給流路の各入口に、潤滑油を供給
する可撓配管をそれぞれ接続する構成を採用した。この
構成によれば、各ティルティングパッドを内部より直接
冷却するので、従来のような攪拌損失を生じることがな
く、なおかつ、少ない油量で効果的に冷却することがで
きるようになる。したがって、ティルティングパッドの
温度上昇及びそれに伴う焼付きの発生を防止することが
可能となり、なおかつ、低油量化も達成することが可能
となる。
【0049】また、請求項2に記載のティルティングパ
ッド型軸受は、請求項1に記載のティルティングパッド
型軸受において、潤滑油供給流路を、各ティルティング
パッドの幅方向中央位置を通るように配置する構成を採
用した。この構成によれば、各ティルティングパッドに
おいて、特に温度が高くなりやすい幅方向中央位置を中
心に冷却することができるので、より確実かつ効果的に
各ティルティングパッドを冷却することが可能となる。
【0050】また、請求項3に記載のティルティングパ
ッド型軸受は、各ティルティングパッドの内部に、円周
方向の一端側に形成された入口から、他端側の両サイド
に形成された各出口にかけて冷却流路を設け、これら冷
却流路の前記各入口に、冷却用潤滑油を供給する可撓配
管をそれぞれ接続する構成を採用した。この構成によれ
ば、潤滑油直接供給配管より潤滑用に供給する潤滑油と
は別に、冷却流路内に冷却用潤滑油を供給することで、
各ティルティングパッドを内部より直接冷却するので、
従来のような攪拌損失を生じることがなく、なおかつ、
少ない油量で効果的に冷却することができるようにな
る。しかも、冷却流路を通過してティルティングパッド
を冷却した後の冷却用潤滑油は、潤滑油直接供給配管か
らの潤滑油と混ざらないようになっているので、新油
(潤滑油)と旧油(冷却用潤滑油)とが混ざることによ
る攪拌損失を低減させることもできるようになってい
る。したがって、ティルティングパッドの温度上昇及び
それに伴う焼付きの発生を防止することが可能となり、
なおかつ、低油量化も達成することが可能となる。
【0051】また、請求項4に記載のティルティングパ
ッド型軸受は、請求項3に記載のティルティングパッド
型軸受において、前記冷却流路の少なくとも一部を、各
ティルティングパッドの幅方向中央位置を通るように配
置する構成を採用した。この構成によれば、各ティルテ
ィングパッドにおいて、特に温度が高くなりやすい幅方
向中央位置を中心に冷却することができるので、より確
実かつ効果的に各ティルティングパッドを冷却すること
が可能となる。
【0052】また、請求項5に記載のティルティングパ
ッド型軸受は、各ティルティングパッドの内周面の周縁
に、該内周面と回転軸の外周面との間に潤滑油直接供給
配管から導かれる潤滑油の入口部分を除いてオリフィス
を複数設け、ティルティングパッドの内部に、各オリフ
ィスに向かってシール用潤滑油を供給するシール潤滑油
供給流路を設ける構成を採用した。この構成によれば、
各ティルティングパッドの内周面と回転軸の外周面との
間に潤滑油直接供給配管から導かれる潤滑油が、各オリ
フィスから吐出されるシール用潤滑油によって囲まれる
ので、一方のティルティングパッドから隣接する他方の
ティルティングパッドに漏れ出る潤滑油の流れと、各テ
ィルティングパッドの幅方向に漏れ出るサイドフローと
を抑えることができるようになる。したがって、各ティ
ルティングパッドと回転軸との間に必要充分な油量の潤
滑油を確保することができる上に、その漏れ量を抑える
ことができるので、ティルティングパッドの温度上昇及
びそれに伴う焼付きの発生を防止することが可能とな
り、なおかつ、低油量化も達成することが可能となる。
【0053】また、請求項6に記載のティルティングパ
ッド型軸受は、各ティルティングパッドの内周面に、周
方向に沿った凹部を形成し、回転軸に、各凹部に嵌合す
るとともに回転軸と一体になって回転するカラー部を設
ける構成を採用した。この構成によれば、各ティルティ
ングパッドの内周面と回転軸の外周面(カラー部の外周
面)との間に潤滑油直接供給配管から導かれた潤滑油
が、サイドフローとなって漏れ出ようとしても、この流
出を、各凹部の内側面とこれに対向するカラー部の各側
面との間にある潤滑油が押さえ込むことができるように
なる。したがって、各ティルティングパッドと回転軸と
の間に必要充分な油量の潤滑油を確保しながらも、その
漏れ量を抑えることができるので、ティルティングパッ
ドの温度上昇及びそれに伴う焼付きの発生を防止するこ
とが可能となり、なおかつ、低油量化も達成することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のティルティングパッド型軸受の第1
実施形態を示す図であって、主軸の軸線に対して垂直を
なす断面で見た場合の断面図である。
【図2】 同ティルティングパッド型軸受の構成要素を
示す斜視図である。
【図3】 本発明のティルティングパッド型軸受の第2
実施形態を示す図であって、主軸の軸線に対して垂直を
なす断面で見た場合の断面図である。
【図4】 同ティルティングパッド型軸受の構成要素を
示す斜視図である。
【図5】 同ティルティングパッド型軸受の同構成要素
の変形例を示す斜視図である。
【図6】 本発明のティルティングパッド型軸受の第3
実施形態を示す図であって、その構成要素を示す斜視図
である。
【図7】 本発明のティルティングパッド型軸受の第4
実施形態を示す図であって、主軸の軸線に平行な視線で
見た場合の図である。
【図8】 同ティルティングパッド型軸受の構成要素を
示す斜視図である。
【図9】 従来のティルティングパッド型軸受を示す図
であって、主軸の軸線に対して垂直をなす断面で見た場
合の断面図である。
【図10】 従来の他のティルティングパッド型軸受を
示す図であって、主軸の軸線に対して垂直をなす断面で
見た場合の断面図である。
【符号の説明】
11,31,71・・・回転軸 12a,32a,52a,72a・・・ティルティングパ
ッド 12b・・・潤滑油供給流路 12c,32c・・・可撓配管 14,34・・・軸受ハウジング(ハウジング) 32b,32b’・・・冷却流路 39・・・潤滑油直接供給配管 52a2・・・オリフィス 52a5・・・シール潤滑油供給流路 71a・・・カラー部 72a1・・・凹部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周方向に分割されるとともに傾斜自在な
    パッドを介して、回転軸を支持するティルティングパッ
    ド型軸受において、 前記各ティルティングパッドの内部には、円周方向の一
    端側から他端側にかけて潤滑油供給流路が設けられ、 これら潤滑油供給流路の各入口には、潤滑油を供給する
    可撓配管がそれぞれ接続されていることを特徴とするテ
    ィルティングパッド型軸受。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のティルティングパッド
    型軸受において、 前記潤滑油供給流路は、前記各ティルティングパッドの
    幅方向中央位置を通るように配置されていることを特徴
    とするティルティングパッド型軸受装置。
  3. 【請求項3】 周方向に分割されるとともに傾斜自在な
    パッドを介して、回転軸を支持し、これら回転軸及び各
    ティルティングパッド間の流路に潤滑油を直接供給する
    潤滑油直接供給配管を備えたティルティングパッド型軸
    受において、 前記各ティルティングパッドの内部には、円周方向の一
    端側に形成された入口から、他端側の両サイドに形成さ
    れた各出口にかけて冷却流路が設けられ、 これら冷却流路の前記各入口には、冷却用潤滑油を供給
    する可撓配管がそれぞれ接続されていることを特徴とす
    るティルティングパッド型軸受。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のティルティングパッド
    型軸受において、 前記冷却流路は、その少なくとも一部が、前記各ティル
    ティングパッドの幅方向中央位置を通るように配置され
    ていることを特徴とするティルティングパッド型軸受。
  5. 【請求項5】 周方向に分割されるとともにハウジング
    内に傾斜自在に支持された複数のティルティングパッド
    を介して、回転軸を支持し、これら回転軸及び各ティル
    ティングパッド間の流路に潤滑油を直接供給する潤滑油
    直接供給配管を備えたティルティングパッド型軸受にお
    いて、 前記各ティルティングパッドの内周面の周縁には、該内
    周面と前記回転軸の外周面との間に前記潤滑油直接供給
    配管から導かれる潤滑油の入口部分を除いてオリフィス
    が複数設けられ、 前記ティルティングパッドの内部には、前記各オリフィ
    スに向かってシール用潤滑油を供給するシール潤滑油供
    給流路が設けられていることを特徴とするティルティン
    グパッド型軸受。
  6. 【請求項6】 周方向に分割されるとともにハウジング
    内に傾斜自在に支持された複数のティルティングパッド
    を介して、回転軸を支持し、これら回転軸及び各ティル
    ティングパッド間の流路に潤滑油を直接供給する潤滑油
    直接供給配管を備えたティルティングパッド型軸受にお
    いて、 前記各ティルティングパッドの内周面には、周方向に沿
    った凹部が形成され、 前記回転軸には、前記各凹部に嵌合するとともに該回転
    軸と一体になって回転するカラー部が設けられているこ
    とを特徴とするティルティングパッド型軸受。
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