JP2003106099A - ボックスカルバートトンネルの脱着型応力開放装置並びに該装置のボックスカルバートトンネルへの取付け施工方法 - Google Patents

ボックスカルバートトンネルの脱着型応力開放装置並びに該装置のボックスカルバートトンネルへの取付け施工方法

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JP2003106099A
JP2003106099A JP2001299490A JP2001299490A JP2003106099A JP 2003106099 A JP2003106099 A JP 2003106099A JP 2001299490 A JP2001299490 A JP 2001299490A JP 2001299490 A JP2001299490 A JP 2001299490A JP 2003106099 A JP2003106099 A JP 2003106099A
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幹雄 竹内
Masahiro Kurimoto
雅裕 栗本
Toshiharu Nakamura
敏晴 中村
Isamu Takenouchi
勇 竹ノ内
Soichiro Kawahara
壮一郎 川原
Sumio Kawaguchi
澄夫 川口
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Okumura Corp
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Oiles Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中間鉛直部材(中柱)に応力開放装置が介装
されるボックスカルバート形式の地中埋設構造物(地下
鉄道トンネル等)において、既設の地中埋設構造物への
当該応力開放装置の設置を可能とすること。更には、取
替えも可能であること。 【解決手段】 上沓1、下沓2及びゴム弾性層を含むと
とともにすべり板3を介して上沓の下面にすべり自在な
中間沓4よりなり、上沓1は上部分1Aと下部分1Bと
の2分割体よりなり、下沓2及び中間沓4は加硫成形に
より一体化され、下沓2の側面には中柱の外周に拘束的
に取り付けられる囲枠体5が取り付けられる。中柱35
の切断された間隙に本装置Sを挿入し、囲枠体5を取り
付け、中柱35と囲枠体5との間隙に充填材を充填す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、地下鉄道トンネ
ル等の地下に埋設されるボックスカルバート形式の地中
構造物に対する耐震対策技術に関し、更に詳しくは、中
柱あるいは隔壁等の中間鉛直部材を有するボックスカル
バート形式の地中埋設構造物において、その中間鉛直部
材に配される応力開放装置並びにその装置の取付け方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】地下に埋設されるボックスカルバート形
式の地中構造物として、例えば地下鉄道のトンネル並び
にその地下駅舎等があるが、当該地中構造物の構成部材
である中柱あるいは隔壁等の中間鉛直部材に応力開放装
置を配し、地震により生じる中間鉛直部材への応力集中
を開放して耐震をなす耐震対策技術は公知である。本出
願人らも先に、特開平11−336371号公報( 以下
「 先行発明」 という) をもって「 ボックスカルバートト
ンネルの応力開放装置並びにボックスカルバートトンネ
ルの耐震構造」 を提案した。すなわち、この先行発明
は、以下の構成を採る。 1)横断面形状において四角枠体をなすラーメン構造の
地中構造物において、当該四角枠体の中間部に幅方向に
1列又は複数列の鉛直荷重を負担する中間鉛直部材が配
され、その中間鉛直部材に介装されるとともに当該地中
構造物の変形に伴う応力を開放する装置であって、当該
装置が介装される当該地中構造物の上位部分に定着さ
れ、その下面が平滑とされた上沓、前記上沓と対置さ
れ、当該装置が介装される当該地中構造物の下位部分に
定着される下沓、前記上沓と前記下沓との間に介装され
るとともに、上下の鋼板によりゴム層を挟着した基層の
上面にすべり板を配してなり、前記基層を下沓に固定さ
れ、前記すべり板を上沓のすべり面に当接して配される
中間沓、からなることを特徴とするボックスカルバート
形式の地中構造物に配される応力開放装置。 2)横断面形状において四角枠体をなすラーメン構造の
地中構造物において、当該四角枠体の中間部に幅方向に
1列又は複数列の鉛直荷重を負担する中間鉛直部材が配
され、該中間鉛直部材は当該地中構造物の変形に伴う応
力を開放する応力開放装置を介して前記四角枠体とはす
べり自在に関係付けられてなり、前記応力開放装置は、
当該中間鉛直部材の柱頭部位に配され、平面状の相対接
するすべり面を有するとともに、当該応力開放装置が設
置される部位における回転変位を許容し、前記すべり面
相互が常時密接状態を保持するに足る可及的薄い厚みの
弾性層を有する、ことを特徴とするボックスカルバート
形式の地中構造物の耐震構造。 3)横断面形状において四角枠体をなすラーメン構造の
地中構造物において、当該四角枠体の中間部に幅方向に
1列又は複数列の鉛直荷重を負担する中間鉛直部材が配
され、該中間鉛直部材は当該地中構造物の変形に伴う応
力を開放する応力開放装置を介して前記四角枠体とはす
べり自在に関係付けられてなり、前記応力開放装置は、
当該中間鉛直部材の柱頭部位に配されるとともに、当該
応力開放装置が介装される当該構造物の上位部分に定着
され、その下面が平滑とされた上沓;前記上沓と対置さ
れ、当該応力開放装置が介装される当該構造物の下位部
分に定着される下沓;前記上沓と下沓との間に介装され
るとともに、上下の鋼板によりゴム層を挟着した基層の
上面にすべり板を配してなり、前記基層を下沓に固定さ
れ、前記すべり板を上沓のすべり面に当接して配される
中間沓;からなる、ことを特徴とするボックスカルバー
ト形式の地中構造物の耐震構造。
【0003】そして、この先行発明によれば、常時にお
いて、地中構造物に負荷される鉛直荷重は、一部は側壁
部に伝達され、他の一部は本応力開放装置を介して中間
鉛直部材に伝達される。本応力開放装置において、中間
沓を構成するすべり板及び基層は高荷重性を示すもので
あって、しかも基層は可及的薄く、長期載荷に伴う有害
なクリープ現象を生じさせない。地震時において、地中
構造物に過大な地震力が作用すると、地中構造物の枠構
造によって許容された変形をもって地震力に対抗する。
中間鉛直部材においては、枠構造との間に介装された応
力開放装置をもってその水平変形は上沓と中間沓とのす
べりにより逃がされ、同時に曲げ変形成分は中間沓の弾
性により逃がされる。中間鉛直部材は鉛直状態を保持
し、所定の荷重支持機能を保持する。しかしながら、こ
の先行発明においては、構造物の築造とともに設置され
ることを前提とし、既設の当該構造物への適用、すなわ
ち改造工事に付いては格別の配慮はなされていない。更
には、径年経過による当該応力開放装置の保守点検が必
要となるが、その際の当該応力開放装置の構成部材の取
外し、該点検による構成部材の保守・取替え(例えば劣
化したゴム層の取替え)をなすことができず、先行発明
の隘路となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みなされたものであり、上記先行発明を更に発展させ、
既設の構造物での取替えをなし得、更に既設の構造物へ
の設置をなし得るこの種の応力開放装置いわゆる脱着型
応力開放装置を得ることを目的をする。更には、当該脱
着型応力開放装置を含めて、その取付け施工方法を提供
することを他の目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、以下の構成を採る。すなわち、本発明の第1
番目の発明(第1発明)はボックスカルバート形式の地
中構造物に配される応力開放装置に係り、横断面形状に
おいて四角枠体をなすラーメン構造の地中構造物におい
て、当該四角枠体の中間部に幅方向に1列又は複数列の
鉛直荷重を負担する中間鉛直部材が配され、その中間鉛
直部材に介装されるとともに当該地中構造物の変形に伴
う応力を開放する装置であって、当該装置が介装される
当該中間鉛直部材の上位部分に対して着脱可能であると
ともにその下面が平滑とされた上沓と;前記上沓と対置
され、当該装置が介装される当該中間鉛直部材の下位部
分に定置される下沓と;前記上沓と下沓との間に介装さ
れ、上下の鋼板によりゴム体を挟着した積層ゴム体の上
部鋼板上にすべり板を固着してなる中間沓と;前記下沓
の外周に取り付けられて下方に延設され、該中間鉛直部
材の下位部分の外周を囲繞するとともに該中間鉛直部材
の下位部分に対して該下沓を着脱可能に固定する囲枠体
と;からなることを特徴とする。本発明は鋼製地下構造
物あるいはコンクリート製地下構造物のいずれにも適用
される。上記構成において、(1) 上沓は、当該装置が介
装される中間鉛直部材の上位部分に定着される上部分
と、該上部分に対して着脱可能であるとともにその下面
が平滑とされた下部分とよりなる、上下に2分割体より
なること、(2) 囲枠体は中間鉛直部材の下位部分の外周
に密着されること、(3) 囲枠体は中間鉛直部材の下位部
分の外周に間隙を存して配され、その間隙部に接着性充
填材を充填すること、(4) 囲枠体は上記(2)(3)に係わら
ず、中間鉛直部材の下位部分を剛性をもって拘束するべ
く取り付けられること、更には所定の十分な長さを有す
ること、は適宜採択される選択的事項である。更にま
た、(5) すべり板はPTFEを主材として形成される態
様、(6) 上沓の下面には中間沓のすべり板の相手材とし
てステンレス鋼板が取着されてなる態様、(7) 中間沓
は、上下鋼板の間に更に中間鋼板が配されてなる態様、
(8) すべり板は中間沓の上部鋼板に直接取り付けられる
態様、あるいは薄いゴム板を介して取り付けられる態
様、(9) 中間沓自体の加硫成形、あるいは中間沓と下沓
との加硫成形を採る態様、(10)中間沓を下沓の凹部に嵌
め込む態様、もそれぞれ選択的事項である。
【0006】本発明の第2番目の発明(第2発明)はボ
ックスカルバート形式の地中構造物への応力開放装置の
取付け施工方法に関し、横断面形状において四角枠体を
なすラーメン構造の地中構造物において、当該四角枠体
の中間部に幅方向に1列又は複数列の鉛直荷重を負担す
る中間鉛直部材が配され、その中間鉛直部材に介装され
るとともに当該地中構造物の変形に伴う応力を開放する
装置の取付け方法であって、当該装置が介装される当該
中間鉛直部材の上位部分に対して着脱可能であるととも
にその下面が平滑とされた上沓と;前記上沓と対置さ
れ、当該装置が介装される当該中間鉛直部材の下位部分
に定置されるとともにその下面が平滑とされた下沓と;
前記上沓と下沓との間に介装され、上下の鋼板によりゴ
ム体を挟着した積層ゴム体の上部鋼板上にすべり板を固
着してなる中間沓と;からなる応力開放装置を使用し、
当該中間鉛直部材の下位部分の柱頭部の上面を平坦に整
形し、前記中間鉛直部材の上位部分と下位部分との間の
空間に、上記応力開放装置を挿入し、前記上沓を前記中
間鉛直部材の上位部分に取付け固定するとともに、前記
下沓に着脱可能に取り付けられ前記中間鉛直部材の下位
部分に対して該下沓を着脱可能に固定する囲枠体を該下
沓に対して固定する、ことを特徴とする。
【0007】本発明の第3番目の発明(第3発明)は他
のボックスカルバート形式の地中構造物への応力開放装
置の取付け施工方法に関し、横断面形状において四角枠
体をなすラーメン構造の地中構造物において、当該四角
枠体の中間部に幅方向に1列又は複数列の鉛直荷重を負
担する中間鉛直部材が配され、その中間鉛直部材に介装
されるとともに当該地中構造物の変形に伴う応力を開放
する装置の取付け方法であって、当該装置が介装される
当該中間鉛直部材の上位部分に対して着脱可能であると
ともにその下面が平滑とされた上沓と;前記上沓と対置
され、当該装置が介装される当該中間鉛直部材の下位部
分に定置される下沓と;前記上沓と下沓との間に介装さ
れ、上下の鋼板によりゴム体を挟着した積層ゴム体の上
部鋼板上にすべり板を固着してなる中間沓と;前記下沓
の外周に取り付けられて下方に延設され、該中間鉛直部
材の下位部分の外周に嵌合状に囲繞する囲枠体と;から
なる応力開放装置を使用し、当該中間鉛直部材を所定間
隔を保って切断し、当該中間鉛直部材の下位部分の柱頭
部の上面を平坦に整形し、前記中間鉛直部材の上位部分
と下位部分との空間に上沓と中間沓と下沓との組立て体
よりなる応力開放装置を挿入し、上沓を当該中間鉛直部
材の上位部分に取り付けるとともに、下沓並びに中間鉛
直部材の下位部分の外周を囲んで囲枠体を取り付ける、
ことを特徴とする。
【0008】本発明は以下の実施形態により詳細に開示
されるが、以下の実施形態においては更に次の発明を包
含するものである。すなわち、第4番目の発明(第4発
明)は、第1発明の応力開放装置の既設地中構造物への
取付け・取外し方法であって、当該応力開放装置を設置
した地中構造物において、上沓と中間鉛直部材の上位部
分との固定を解除するとともに、下沓に取り付けられて
いる囲枠体を取り去り、しかる後、その余の応力開放装
置を引く抜き、次いで、新規の囲枠体を取り外した応力
開放装置を上記空隙部分に挿入し、しかる後、該新規の
応力開放装置を中間鉛直部材の上位部分に固定するとと
もに、囲枠体を下沓に取り付ける、ことを特徴とする。
本発明の第5番目の発明(第5発明)は第1発明の応力
開放装置の他の既設地中構造物への取付け方法であっ
て、当該装置が介装される当該地中構造物の上位部分に
定着される上部分と、該上部分に対して取付け自在であ
るとともにその下面が平滑とされた下部分とよりなる、
上下に2分割体の上沓と;前記上沓と対置され、当該装
置が介装される当該地中構造物の下位部分に定置される
とともにその下面が平滑とされた下沓と;前記上沓と下
沓との間に介装され、上下の鋼板によりゴム体を挟着し
た積層ゴム体の上部鋼板上にすべり板を固着してなる中
間沓と;前記下沓の外周に取り付けられて下方に延設さ
れ、該地中構造物の下位部分の外周に嵌合状に囲繞する
囲枠体と;からなる応力開放装置を使用し、当該中間鉛
直部材を所定間隔を保って切断し、前記上沓の上部分を
当該中間鉛直部材の上位部分に取り付けるとともに、該
中間鉛直部材の下位部分の柱頭部の上面を平坦に整形
し、該柱頭部に下沓と囲枠体との組付け体を被嵌し、前
記中間鉛直部材の上位部分と下位部分の間に上沓の下部
分と中間沓との組立て体よりなる応力開放装置を挿入
し、上沓の下部分を上沓の上部分に取付け固定するとと
もに、囲枠体と柱頭部及び中間鉛直部材の下位部分との
間隙部に充填材を充填してなる、ことを特徴とする。
【0009】(作用)既設のボックスカルバート形式の
地中構造物に設置された応力開放装置は次の所期の作用
を発揮する。常時において、地中構造物に負荷される鉛
直荷重は、一部は側壁部に伝達され、他の一部は本応力
開放装置を介して中間鉛直部材に伝達される。本応力開
放装置において、中間沓を構成するすべり板及び積層ゴ
ム体は高荷重性を示すものであって、しかも積層ゴム体
は可及的薄く、長期載荷に伴う有害なクリープ現象を生
じさせない。地震時において、地中構造物に過大な地震
力が作用すると、地中構造物の枠構造によって許容され
た変形をもって地震力に対抗する。中間鉛直部材におい
ては、枠構造との間に介装された応力開放装置をもって
その水平変形は上沓と中間沓とのすべりにより逃がさ
れ、同時に曲げ変形成分は中間沓の弾性により逃がされ
る。中間鉛直部材は鉛直状態を保持し、所定の荷重支持
機能を保持する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のボックスカルバートトン
ネルにおける脱着型応力開放装置並びに該装置のボック
スカルバートトンネルへの取付け施工方法の実施の形態
を図面に基づいて説明する。図1〜図7はその一実施形
態のボックスカルバートにおける脱着型応力開放装置S
を示す。すなわち、図1及び図2はその全体構成を示
し、図3〜図7はその部分構成を示す。なお、図におい
て、Xは本装置Sの設置されるボックスカルバートトン
ネルの長手方向を示し、YはXに直交する平面方向を示
す。
【0011】本脱着型応力開放装置Sは、上部の構造体
に定着されるとともにその下面が平滑とされた上下に2
分割体(上部分1A,下部分1B)よりなる上沓1と;
上記上沓1と対置され、下部の構造体に定置されるとと
もにその上面が平滑とされた下沓2と;上沓1と下沓2
との間に介装され、上下の鋼板によりゴム体を挟着した
積層ゴム体の上部鋼板上にすべり板3を固着してなる弾
性すべり中間沓4と;前記下沓2の外周に取り付けれる
囲枠体5と;の主体部からなり、更には、上沓1の上部
分1Aに固着されるアンカー鋼材6を含む。しかして、
この応力開放装置Sは平面的に矩形状をなし、その辺部
は前記したX軸あるいはY軸に一致するが、通常はその
長辺部がX軸に一致し、短辺部がY軸に一致する。
【0012】以下、各部の細部構造を説明する。上沓1 上沓1は、鋼製の上部分1Aと下部分1Bとの2分割体
よりなり、それらは取付けボルト10をもって一体に組
み付けられる。すなわち、下部分1Bの外縁部に沿って
複数のボルト挿通孔11が所定間隔を保って開設され、
上部分1Aには前記ボルト挿通孔11に対応してねじ孔
12が螺設され、これらの孔11,12に下部分1Bか
ら装入された取付けボルト10を回動締め込んで一体と
なす。上部分1Aの上面には複数本のアンカー鋼材6が
所定間隔を保って溶接固定、或いはねじ込み手段をもっ
て植設される。また、下部分1Bの下面1aは平滑に仕
上げられ、コーティングが施される。本実施形態では、
その下面に滑り面ABコートが施されたステンレス製の
薄平板の介装板14を下部分1Bに溶接固定する態様を
採る。介装板14のすべり板3に当接する面は極めてな
めらかに形成される。ステンレス鋼板以外では、鋼板に
硬質クロムメッキを施したものであっても、あるいはポ
リアミドのコーティングを施したものであってもよい。
なお、この介装板14は省略されうるが、その場合に
は、上沓1の下面にコーティングが施され、平滑面とさ
れる。
【0013】下沓2 下沓2は、矩形平板状の厚鋼板よりなり、上沓1に対置
して設けられ、上沓1よりも幅狭で同一長さを採り、下
部の構造体と実質的に同一平面を採る。下沓2の上面及
び下面は平面をもって平滑面とされる。上面はまた、浅
い凹陥部が形成され、中間沓4を受け入れる構成を採る
ことができる。該下沓2は長手方向の長さにおいて上沓
1と同一長さを採るが、幅においては上沓1に余裕長
さ、すなわち上沓1の許容されるすべり移動長さを存し
て配される長さを採る。この下沓2の四周の側面に囲枠
体4が取り付けられる。
【0014】すべり板3・中間沓4 中間沓4は、長手方向に長い長方形状にして丈高の低い
平板体をなし、下沓2の上面に載置される。該中間沓3
は、上部鋼板16と下部鋼板17との間に内部鋼板18
を挟み込んだゴム層19を挟着一体化してなる積層ゴム
体よりなる。上部鋼板16の凹部20にはすべり板3が
嵌合固定される。そして、本実施形態では、上記下沓2
とこの中間沓4とはゴム材を介して加硫成形をもって一
体成形される。図5の中間沓4の拡大された断面構造に
基づいてその詳細構造を説明する。上部鋼板16と下部
鋼板17とは厚鋼板よりなり、両鋼板16,17の間に
内部鋼板18を挟み込んだゴム層19を挟着一体化され
る。ゴム層19の総厚は当該ボックスカルバートの曲げ
変形を許容する最小厚さをもって、可及的薄く設定され
るものであって、10mm程度を目安とされる。上下部
鋼板16,17・内部鋼板18とゴム層19とは加硫成
形を施し加硫接着をもって一体的に固着される。この積
層ゴム体は、ボックスカルバートの地震時における曲げ
変形を許容するとともに、鉛直荷重を支持する。
【0015】(すべり板3)当該中間沓4の上部鋼板1
6に形成された凹部20にすべり板3が嵌合固着され
る。すべり板3の上面は積層ゴム体の上面よりわずかに
突出する。すべり板3は、合成樹脂材として四フッ化エ
チレン樹脂(ポリ・テトラ・フルオロ・エチレン、以下
「PTFE」と略記する。)を主材料とし、耐摩耗性及
び機械的強度を向上させるためガラス繊維、黒鉛等の充
填材を配合した摩擦係数の小さい素材より平板体に形成
される。この材料素材により摩擦係数は0.05程度の極め
て小さな値を示す。更に、このすべり板5は耐高荷重性
を示すとともに、わずかな弾性を持つ。すべり板3は好
ましくはオイレス工業株式会社製のグライト板(商品
名)が適用されるが、これと同等のものを除外するもの
ではない。
【0016】囲枠体5 囲枠体5は、長手(X)方向(線路方向)に配される厚
肉の板材5Aと、短(Y)方向(線路直角方向)に配さ
れる薄肉の板材5Bとからなり、これらは共に取付けボ
ルト22をもって下沓2に取り付けられる。すなわち、
板材5A,5Bにボルト挿通孔23が各板の上縁部に複
数箇所にわたって開設され、下沓2の側辺には前記ボル
ト挿通孔23に対応してねじ孔24が螺設され、これら
の孔23,24に取付けボルト22を回動締め込んで一
体となす。なお更に、両板材5A,5Bはそれらの端部
において、板材5Bから板材5Aへ向けて螺装される固
定ボルト25をもって固定される。これにより、囲枠体
5は剛性を発揮する。囲枠体5は十分に長い丈高を有
し、その上面は下沓2の上面と面一をなし、下方は下部
の構造体に被さる。
【0017】前記した中間沓4は、囲枠体5に取付けボ
ルト27をもって固定されるストッパ部材28によって
拘束される。すなわち、ストッパ部材28は所定厚の長
方形状の平板をなし、ボルト挿通孔29が複数箇所にわ
たって開設され、囲枠体5の板材5Aの上辺には前記ボ
ルト挿通孔29に対応してねじ孔30が螺設され、これ
らの孔29,30に取付けボルト27を回動締め込んで
固定する。ストッパ部材28は中間沓4の圧縮作用によ
るゴム体の膨れを拘束する。ストッパ部材28は本実施
形態では、薄板状をなすが、更に肉厚状とされてもよ
く、この場合において取付けボルト27の上面が構造物
の変形による上沓1の傾斜に伴い、該上沓1の下面に触
れないことが肝要である。
【0018】叙上の実施形態では、囲枠体5は十分に長
い丈高を有し、その上面を下沓2の上面と面一をなすも
のであるが、更に丈高を長くし、かつその上面を下沓2
の上面より上方に突出する態様を採り得る。この場合、
その突出長さをわずかとする、すなわちストッパ部材2
8に相当する厚さとするか、あるいは又、更に長くして
その上面が上沓1の下面に触れないまでの長さとし得
る。本態様においては、ストッパ部材28は省略され、
中間沓4の平面積をこのストッパ28に接触するまで拡
大される。換言すれば、中間沓4の平面積を下沓2の面
積一杯に拡大できる。これにより、中間沓4の応力負担
が軽減され、応力的に余裕ができる。
【0019】図4は本脱着型応力開放装置Sの組立ての
態様を示す。これによれば、上沓1の下部分1Bには介
装板14が固定され、下部分1Bは上部分1Aに対して
取付けボルト10をもって固定される。中間沓4の上面
の凹陥部20にはすべり板3が嵌合固定され、中間沓4
は下沓2に固着(加硫接着)される。囲壁体5は下沓2
の側面に取付けボルト22をもって固定される。そし
て、上沓1と下沓2・中間沓3とはすべり面を介して中
心を一致して配され、これにより、上沓1と下沓2・中
間沓3とはY方向の両側において等距離を存して対置す
る。
【0020】因みに、この応力開放装置Sの諸元の一例
を示す。上沓1に付いてはその長さL1070mm、幅
B760mm、本体部分の厚さ32mm(上部分16m
m、下部分16mm)、アンカー部材6の長さ150m
mを採る。下沓2に付いてはその幅b420mm、本体
部の厚さ32mmを採る。また、中間沓4に付いてはそ
の幅400mm、長さ1020mm、丈高54.5m
m、すべり板3に付いては厚さ2mmを採る。中間沓4
の上鋼板16の厚さ16mm、下鋼板17の厚さ12m
m、内部鋼板18の厚さ4.5mm、ゴム層19の厚さ
(1層当たり)1.1mmを採る。囲枠体5に付いて
は、厚肉体5Aの厚さ22mm、薄肉体5Bの厚さ6m
m、高さ100mmを採る。
【0021】設置施工 次に、本脱着型応力開放装置Sの地中構造物Kへの設置
方法の一態様を示す。図8・図9は本脱着型応力開放装
置Sが設置される地中構造物Kの全体構造を示す。図9
において、A部分は未だ本脱着型応力開放装置Sの設置
されていない状態(工事前)、B部分は本脱着型応力開
放装置Sの設置された状態(工事後)を示す。この地中
構造物Kは、横断面形状において、床スラブ32と、該
床スラブ32の両側より立ち上がる側壁部33と、該側
壁部33の上端部を繋ぐ天井スラブ34とが剛結された
いわゆるラーメン構造を採り、鉄筋コンクリート(R
C)造をもって長手方向(線路方向)に長く一体的に形
成されてなる。更に、この躯体部の中間部にRC造の中
柱35が長手方向に一列に、かつ所定間隔を保って鉛直
荷重を支持すべく、天井スラブ34と床スラブ32との
間にハンチ部分35aを介して設置される。この地中構
造物Kは、例えば地下鉄の駅舎として使用され、地表面
まで数メートルから10数メートルの浅い土被りが存す
る。そして、本脱着型応力開放装置Sはこの地中構造物
Kの中柱35の上部に介装設置される。すなわち、本実
施形態においては、中柱35の上端面を天井スラブ34
に連なるハンチ部分35aの下面に一定すき間を存して
配し、このすき間内に本応力開放装置Sが介装設置され
る。
【0022】以下、本脱着型応力開放装置Sの設置要領
を工程順に説明する。図10・図11はその一工程の状
態を示す。本実施形態においては新設構造物の構築途中
における本脱着型応力開放装置Sの設置に付いて述べる
が、既設構造物に付いてもこれに準じる。本態様ではコ
ンクリート製の地中構造物Kへの適用例を示す。
【0023】(1) 地中構造物Kの構築過程において、本
脱着型応力開放装置Sの設置をなす中柱35の近傍にお
いて、型枠用支保工37を設置し、全体的な変形を防止
しつつ先ず中柱35を構築する(図10参照)。
【0024】(2) 中柱35が所定の強度を発現するよう
になると、この中柱35の上面35aに無収縮モルタル
をもって柱頭部39を継ぎ足し、該柱頭部39の上面3
9aを水準かつ平滑面に形成する(図11参照)。該柱
頭部39の新設は、中柱35の上端部が所定の高さを有
し、更には十分な水準度かつ平滑性を保持するものであ
れば省略されうる。
【0025】(3) 次いで、この柱頭部39の上面39a
に囲枠体5を取り外した本脱着型応力開放装置S、すな
わち上沓1の上部分1A・下部分1B・すべり板3・中
間沓4・下沓2の組立て体を中心を保持して載置する。
すなわち、中柱35の中心と本脱着型応力開放装置Sの
中心を一致させる。このとき、本脱着型応力開放装置S
はすべり板3を介して滑動しないように仮固定される。
【0026】(4) この状態で囲枠体5を下沓2の回りに
そのボルト孔23,24に取付けボルト22を回動締め
付けて取り付ける。囲枠体5は柱頭部39の側面並びに
中柱35の側面に対して作業上から若干の公差が許容さ
れ、僅かの間隔(本実施例では2mm)を保持する。そし
て、この間隙部に充填材40が注入充填される。充填材
40は固結して両部材を接合するとともに、所要の強度
を発現して目詰め材として機能するものであって、例え
ばエポキシ樹脂が用いられるが、その他の接着性の合成
樹脂材を除外するものではない。充填材40は所定の強
度を発揮して中柱35と囲枠体5とを一体化し、本装置
Sは強固に中柱35に定着される。そして又、下沓2の
縁部には囲枠体5のねじ孔30を利用してストッパ部材
28が固定ボルト27をもって固定され、中間沓4の移
動を拘束する。
【0027】(5) しかる後、天井スラブ34に連設する
ハンチ部分35aを含めて、コンクリートを打設して天
井スラブ34を構築し、全体として地下構造物Kを完成
する。
【0028】本態様ではコンクリート製の地中構造物K
に付いて述べたが、鋼製の地中構造物を除外するもので
はなく、この場合には上沓1の上部分1Aのアンカー部
材6は勿論、該上部分1A本体も省略されうる。すなわ
ち、下部分1Bが上沓1の本体とみなしえるものであ
り、該上沓1の本体を鋼構造物の本体に取付けボルトに
より固定するものである。
【0029】この脱着型応力開放装置Sの取替えは次の
ようになされる。すなわち、本脱着型応力開放装置Sの
積層ゴム体の設計変更あるいは劣化により取替えの必要
が生じたとき、次の手順により取替え工事がなされる。 (6) 本脱着型応力開放装置Sの取替えをなす中柱35の
近傍において、支保工37を設置する(図10参照)。
次いで、上沓1の上部分1Aと下部分1Bとの固定をな
す取付けボルト10を緩めそれらの固定を解除するとと
もに、下沓2に取り付けられている囲枠体5をその取付
けボルト22を緩めて取り外す。このとき、囲枠体5が
単に中柱35に密着状態であるときは容易に取り外され
ることは勿論であるが、該囲枠体5が充填材40により
固着している場合にも、所要の引き離し力により取り外
されるものである。更にまた、ストッパ部材28も取り
外される。 (7) しかる後、その余の応力開放装置S(上沓の下部分
1B、中間沓4、下沓2)を引く抜く。 (8) 次いで、新規の上沓1の上部分1A及び囲枠体5を
取り外した応力開放装置Sを上記空隙部分に挿入し、中
柱35との中心を一致させて設置する。 (9) しかる後、該新規の応力開放装置Sを上沓1の上部
分1Aに取付けボルト10をもって固定するとともに、
囲枠体5を下沓2に取り付け、上記(4) の要領で固定す
る。
【0030】次に、既設の地中構造物Kへの本脱着型応
力開放装置Sの設置に付いて述べる。すなわち、当該地
中構造物Kには当初より脱着型応力開放装置Sが設置さ
れていない。以下、工程順に説明する(図10・図11
参照)。 (1a)本脱着型応力開放装置Sの設置をなす中柱35の近
傍において、支保工37を設置する(図10参照)。該
支保工37は通常ジャッキ機能を有し、該ジャッキを伸
張させて該支保工37の上下面を構造物Kに強く押し当
て、該構造物Kに作用する上載荷重に対抗する。
【0031】(2a)当該中柱35の上部を所定の間隔Hを
もって切断する(図10参照)。この切断のためにワイ
ヤーソーが使用される。本実施形態では、ハンチ部分3
5aを残し、それより下方が切断される。
【0032】(3a) 天井スラブ34に連なる中柱35の
ハンチ部分35aに付き、アンカーボルト6用の孔42
を穿孔し、上沓1の上部分1Aとともに該孔42にアン
カーボルト6を挿入し、セメントミルク43を注入し、
その固結とともに定着する。これにより、上沓1の上部
分1Aは所定位置に定置される(図11参照)。なお、
孔42へのセメントミルク43の注入において、空気抜
き手段が講じられることは勿論である。また、セメント
ミルクに替え、接着性合成樹脂材の注入を除外するもの
ではない。
【0033】(4a)上記(3a)の工程に並行して、中柱35
の切断部の上端部を整形する。すなわち、切断された中
柱35の上面35bにその側面に当接して型枠(図示せ
ず)を配し、前記(2) の工程に準じて無収縮モルタルを
打設して柱頭部39を構築する。柱頭部39の上面39
aは水準かつ平滑面とされる。この柱頭部39の上面3
9aから上沓1の上部分1Aの下面までの距離hはその
後挿入される上沓1の下部分1B・中間沓3・下沓2の
組立て体の高さに等しくされる。
【0034】(5a)上記(4a)に引き続き、中柱35の上端
部に打設された柱頭部39の固結が終了したとき、本脱
着型応力開放装置Sの上沓1の下部分1B・中間沓3・
下沓2の組立て体を、ハンチ部35aの下面と該中柱3
5の柱頭部39の上面39aとの間に幅方向(Y方向)
より差し込むようにして挿入し、下沓2が柱頭部39の
上面39aに中心を一致して収まり、かつ、上沓1の下
部分1Bが上沓1の上部分1Aとそれらのボルト用孔1
1,12の位相を一致させ、取付けボルト10をもって
固定する。これにより、仮固定作業が終了する。
【0035】(6a)囲枠体5を下沓2の回りにそのボルト
孔23,24に取付けボルト22を回動締め付けて取り
付ける。囲枠体5は柱頭部42の側面並びに既設の中柱
35の側面に対しては、密着されることが好ましいが、
作業上から若干の公差が許容され、僅かの間隔(本実施
例では2mm)を保持する。しかして、この間隙部に充填
材40が注入充填されることは前記工程(4) に準じてな
される。そして又、下沓2の縁部には囲枠体5のねじ孔
30を利用してストッパ部材28が固定ボルト27をも
って固定され、中間沓4の圧縮膨れを阻止する。以上に
より、本脱着型応力開放装置Sの所期の中柱35に対す
る設置が終了し、以下、未設置の中柱35に対して上記
の工程(1a)〜 (6a) の工程を繰り返す。
【0036】なお、上記中柱35の切断工程(2a)におい
て、所定の間隔Hに切断することに替え、更に余裕を存
して切断する態様を採ることができる。この場合の本脱
着型応力開放装置Sの上沓1の下部分1B・中間沓3・
下沓2の組立て体の挿入工程(5a)において、中柱35の
柱頭部39と下沓2との間にフラットジャッキ(図示せ
ず)を介装させ、該フラットジャッキに固設性の作動流
体(セメントモルタル)を注入して該組立て体を扛上し
つつ該組立て体を既に設置された上沓1の上部分1Aに
固定し、更に余圧を掛けて扛上作動を停止する。該フラ
ットジャッキの広がりは可及的下沓2の平面と同一、換
言すれば中柱35の柱頭部39の平面と同一とされる。
該フラットジャッキは公知であり、上記の仕様は容易に
得られる。
【0037】(本実施形態の作用)本実施形態の脱着型
応力開放装置Sは、ボックスカルバート形式の既設地中
構造物Kに上述のとおり設置されて次のように作用す
る。常時において、本構造物Kに載荷される鉛直荷重
は、本構造物Kの側壁部33及び中柱35を介して床ス
ラブ32に伝えられ、地盤Eの地耐力をもって支持され
る。中柱35はその応分の負担をなすものであって、鉛
直荷重は本応力開放装置Sの上沓1、中間沓4及び下沓
2を介し、更には柱頭部39を介して中柱35に伝達さ
れる。この場合、中間沓4を構成するすべり板3及び鋼
板とゴム層とよりなる積層ゴム体は高荷重性を示し、か
つ積層ゴム体は可及的薄く、長期載荷に伴う有害なクリ
ープ現象を生じさせない。
【0038】地震時において、本地中構造物Kに大きな
破壊力を持つ地震力が作用すると、横断面形状において
変形を示す。図12はその誇張された変形状態を示すも
のであって、実線は非変形状態を示し、破線は変形状態
を示す。この変形は地中構造物Kの枠体(32,33,
34)が抵抗体として地震力に対抗して許容された範囲
内で変形する。なお、この変形は中央の対称軸をもって
対称的に現れる。実測によると、中柱35の柱頭部にお
いては天井スラブ34と相対的水平変位が卓越し、同じ
く天井スラブ34との相対的鉛直変位は殆どないもので
ある。中柱35の柱頭部において、天井スラブ34との
間に本応力開放装置Sが介装され、当該中柱35の柱頭
部39と天井スラブ34との間に現れる相対的水平変位
成分δは上沓1の下面と中間沓4のすべり板3との低ま
さつによるすべりにより逃がされ、また、曲げ変形成分
θは中間沓4のゴム層のゴム弾性により逃がされる。こ
のとき、回転変位は高々1°であるのに対し、水平変位
成分が振動をもって大きく現れ、本応力開放装置Sの弾
性曲げ機能によりすべりは円滑になされ、水平変位を吸
収する。この結果、常時及び地震時を通じ、本応力開放
装置Sを備えた中柱35は所期の鉛直荷重を支持し、地
中構造物Kの合理的な断面設計をなすことができる。
【0039】(本実施形態の効果)本実施形態の脱着型
応力開放装置Sは叙上の構成をもって既設の地中構造物
Kに設置され、作用を奏するものであるので、既設の地
中構造物Kへの設置が可能となるばかりでなく、その取
外しを含む取替えも可能となる。従って、本脱着型応力
開放装置Sを新設とともに設置しておけば取替えも可能
であり、その用途も拡大する。その際の取替え工事に要
する工費は著しく低減されるものである。また、本実施
形態の脱着型応力開放装置Sによれば、下沓2の取付け
は中柱35を囲繞する囲枠体5によってなされるので、
該下沓2上に取り付けられる積層ゴム体の面積を十分に
広く確保でき、積層ゴム体の単位面積当たりの負担が小
さくなり、かつは中柱35に対し応力的に余裕ができ
る。また、本実施形態の脱着型応力開放装置Sの中間沓
4には積層体を使用したことにより、支圧力が高まる。
また、すべり板3を上部鋼板16の凹部20へ嵌合固定
したので、固定力が高まる。
【0040】本発明は上記実施形態に限定されるもので
はなく、本発明の基本的技術思想の範囲内で種々設計変
更が可能である。すなわち、以下の態様は本発明の技術
的範囲内に包含されるものである。 中間沓4において、その中間鋼板18は適宜省略され
うる。 すべり板3に付き、中間沓4の上部鋼板16に薄いゴ
ム板を介して取り付ける態様を採ることができる。 叙上の実施形態では、平面形状が矩形の脱着型応力開
放装置Sを示したが、円形を除外するものではない。 円形において、中柱35の平面形状が矩形(正方形・長
方形)であって中間沓4が円形を採る態様においては、
下沓2及び囲枠体5は矩形状を採る。中柱35の平面形
状が円形でときこれに対応して下沓2及び囲枠体5は円
形を採り、中間沓4に付いては通常は円形を採るが、矩
形状を採る態様を除外するものではない。
【0041】
【発明の効果】本発明の脱着型応力開放装置によれば、
上沓の分割化並びに下沓への囲枠体の取付けにより、既
設の地中構造物への設置が可能となるばかりでなく、そ
の取外しを含む取替えも可能となる。従って、本脱着型
応力開放装置を新設とともに設置しておけば取替えも可
能であり、その用途も拡大する。特に、下沓に取り付け
られる囲枠体により中間鉛直部材への定着がアンカー部
材と同等の作用を発揮し、本挿入型応力開放装置の本来
の機能を低下させることはない。また、下沓の取付けは
中間鉛直部材を囲繞する囲枠体によってなされるので、
下沓上に取り付けられる積層ゴム体の面積を十分に広く
確保でき、積層ゴム体の単位面積当たりの負担が小さく
なり、かつは中間鉛直部材に対し応力的に余裕ができ
る。かつ、本発明の脱着型応力開放装置は所定の機能を
奏する。すなわち、ボックスカルバートの枠体が地震力
によって変形を受けると、中間鉛直部材部分において、
その水平変形は上沓と中間沓とのすべりにより逃がさ
れ、同時に曲げ変形成分は中間沓の弾性により逃がさ
れ、当該中間鉛直部材は鉛直状態を保持し、確実に鉛直
荷重を支持する。本応力開放装置を備えた地中構造物
は、その中間鉛直部材が地震時においても鉛直状態を保
持し、かつ荷重を確実に支持するので、地震時の鉛直荷
重を分担させることができ、枠構造と一体となって合理
的な免震設計を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のボックスカルバート内に設置される脱
着型応力開放装置の一実施形態の全体構造を示す一部断
面一部側面図(図2の1−1線の拡大断面図)。
【図2】本装置の一部断面一部側面図(図1の2方向矢
視、2−2線断面図)。
【図3】図1及び図2の3−3線断面図。
【図4】本脱着型応力開放装置の分解図。
【図5】図1の部分拡大断面図。
【図6】図5の更なる部分拡大断面図。
【図7】図2の部分拡大断面図(図6に対応する図)。
【図8】本発明の脱着型応力開放装置の設置される地中
構造物を含む地下断面図(図9の8−8線断面図)。
【図9】図8の9−9線断面図。
【図10】本発明の脱着型応力開放装置の設置作業の一
工程(初期工程)を示す図。
【図11】本発明の脱着型応力開放装置の設置作業の一
工程(最終工程)を示す図。
【図12】地中構造物の変形を示す模式図。
【符号の説明】
S…脱着型応力開放装置、K…地中構造物、1…上沓、
1A…上部分、1B…下部分、2…下沓、3…すべり
板、4…中間沓、5…囲枠体、16…上部鋼板、17…
下部鋼板、18…中間鋼板、19…ゴム層、32…床ス
ラブ、33…側壁部、34…天床スラブ、35…中間鉛
直部材(中柱)、35a…ハンチ部分、39…柱頭部、
39a…柱頭部上面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗本 雅裕 大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2 号 株式会社奥村組内 (72)発明者 中村 敏晴 大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2 号 株式会社奥村組内 (72)発明者 竹ノ内 勇 東京都港区芝大門1丁目3番2号 オイレ ス工業株式会社内 (72)発明者 川原 壮一郎 東京都港区芝大門1丁目3番2号 オイレ ス工業株式会社内 (72)発明者 川口 澄夫 東京都港区芝大門1丁目3番2号 オイレ ス工業株式会社内 Fターム(参考) 2D055 AA01 BB03 LA07 LA19 2D059 AA37 GG59

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】横断面形状において四角枠体をなすラーメ
    ン構造の地中構造物において、当該四角枠体の中間部に
    幅方向に1列又は複数列の鉛直荷重を負担する中間鉛直
    部材が配され、その中間鉛直部材に介装されるとともに
    当該地中構造物の変形に伴う応力を開放する装置であっ
    て、 当該装置が介装される当該中間鉛直部材の上位部分に対
    して着脱可能であるとともにその下面が平滑とされた上
    沓と;前記上沓と対置され、当該装置が介装される当該
    中間鉛直部材の下位部分に定置される下沓と;前記上沓
    と下沓との間に介装され、上下の鋼板によりゴム体を挟
    着した積層ゴム体の上部鋼板上にすべり板を固着してな
    る中間沓と;前記下沓の外周に取り付けられて下方に延
    設され、該中間鉛直部材の下位部分の外周を囲繞すると
    ともに該中間鉛直部材の下位部分に対して該下沓を着脱
    可能に固定する囲枠体と;からなることを特徴とするボ
    ックスカルバート形式の地中構造物に配される応力開放
    装置。
  2. 【請求項2】上沓は、当該装置が介装される中間鉛直部
    材の上位部分に定着される上部分と、該上部分に対して
    着脱可能であるとともにその下面が平滑とされた下部分
    とよりなる、上下に2分割体よりなる請求項1に記載の
    ボックスカルバート形式の地中構造物に配される応力開
    放装置。
  3. 【請求項3】横断面形状において四角枠体をなすラーメ
    ン構造の地中構造物において、当該四角枠体の中間部に
    幅方向に1列又は複数列の鉛直荷重を負担する中間鉛直
    部材が配され、その中間鉛直部材に介装されるとともに
    当該地中構造物の変形に伴う応力を開放する装置の取付
    け方法であって、 当該装置が介装される当該中間鉛直部材の上位部分に対
    して着脱可能であるとともにその下面が平滑とされた上
    沓と;前記上沓と対置され、当該装置が介装される当該
    中間鉛直部材の下位部分に定置されるとともにその下面
    が平滑とされた下沓と;前記上沓と下沓との間に介装さ
    れ、上下の鋼板によりゴム体を挟着した積層ゴム体の上
    部鋼板上にすべり板を固着してなる中間沓と;からなる
    応力開放装置を使用し、 当該中間鉛直部材の下位部分の柱頭部の上面を平坦に整
    形し、 前記中間鉛直部材の上位部分と下位部分との間の空間
    に、上記応力開放装置を挿入し、 前記上沓を前記中間鉛直部材の上位部分に取付け固定す
    るとともに、前記下沓に着脱可能に取り付けられ前記中
    間鉛直部材の下位部分に対して該下沓を着脱可能に固定
    する囲枠体を該下沓に対して固定する、ことを特徴とす
    るボックスカルバート形式の地中構造物への応力開放装
    置の取付け施工方法。
  4. 【請求項4】横断面形状において四角枠体をなすラーメ
    ン構造の地中構造物において、当該四角枠体の中間部に
    幅方向に1列又は複数列の鉛直荷重を負担する中間鉛直
    部材が配され、その中間鉛直部材に介装されるとともに
    当該地中構造物の変形に伴う応力を開放する装置の取付
    け方法であって、 当該装置が介装される当該中間鉛直部材の上位部分に対
    して着脱可能であるとともにその下面が平滑とされた上
    沓と;前記上沓と対置され、当該装置が介装される当該
    中間鉛直部材の下位部分に定置される下沓と;前記上沓
    と下沓との間に介装され、上下の鋼板によりゴム体を挟
    着した積層ゴム体の上部鋼板上にすべり板を固着してな
    る中間沓と;前記下沓の外周に取り付けられて下方に延
    設され、該中間鉛直部材の下位部分の外周に嵌合状に囲
    繞する囲枠体と;からなる応力開放装置を使用し、 当該中間鉛直部材を所定間隔を保って切断し、 当該中間鉛直部材の下位部分の柱頭部の上面を平坦に整
    形し、 前記中間鉛直部材の上位部分と下位部分との空間に上沓
    と中間沓と下沓との組立て体よりなる応力開放装置を挿
    入し、 上沓を当該中間鉛直部材の上位部分に取り付けるととも
    に、下沓並びに中間鉛直部材の下位部分の外周を囲んで
    囲枠体を取り付ける、ことを特徴とするボックスカルバ
    ート形式の地中構造物への応力開放装置の取付け方法。
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