JP2003103631A - 熱収縮性ポリエステル系フィルムおよびポリエステル系樹脂の製造方法 - Google Patents

熱収縮性ポリエステル系フィルムおよびポリエステル系樹脂の製造方法

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JP2003103631A JP2001300422A JP2001300422A JP2003103631A JP 2003103631 A JP2003103631 A JP 2003103631A JP 2001300422 A JP2001300422 A JP 2001300422A JP 2001300422 A JP2001300422 A JP 2001300422A JP 2003103631 A JP2003103631 A JP 2003103631A
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善紀 武川
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勝也 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速収縮作業において、従来以上に優れた収
縮仕上り外観を確保できる熱収縮性ポリエステル系フィ
ルムを提供する。 【解決手段】 熱収縮性ポリエステル系フィルムにおい
て、95℃の温水で熱収縮させた場合の最大収縮方向の
熱収縮率(A)が50%以上、フィルムの最大収縮方向
の最大熱収縮応力値(B)が10MPa以下、特定の方
法により求められる交点収縮率(C)が10%以上、の
全ての特性を有することを特徴とする熱収縮性ポリエス
テル系フィルムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱収縮性ポリエス
テル系フィルムに関し、さらに詳しくはラベル用途に好
適な熱収縮性ポリエステル系フィルムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】熱収縮性プラスチックフィルムは、加熱
によって収縮する性質を利用して、収縮包装、収縮ラベ
ル、キャップシールなどの用途に広く用いられている。
中でも、ポリ塩化ビニル系フィルム、ポリスチレン系フ
ィルム、ポリエステル系フィルムなどの延伸フィルム
は、ポリエチレンテレフタレート(PET)容器、ポリ
エチレン容器、ガラス容器などの各種容器において、ラ
ベルやキャップシールあるいは集積包装の目的で使用さ
れている。
【0003】しかしポリ塩化ビニル系フィルムは、耐熱
性が低い上に、焼却時に塩化水素ガスを発生したり、ダ
イオキシンの原因となるなどの問題を抱えている。ま
た、熱収縮性塩化ビニル系樹脂フィルムをPET容器な
どの収縮ラベルとして用いると、容器をリサイクル利用
する際に、ラベルと容器とを分離しなければならないと
いう問題がある。
【0004】一方、ポリスチレン系フィルムは、収縮後
の仕上がり外観性が良好な点は評価できるが、耐溶剤性
に劣るため、印刷の際に特殊な組成のインキを使用しな
ければならない。また、ポリスチレン系フィルムは、高
温で焼却する必要がある上に、焼却時に多量の黒煙と異
臭が発生するという問題がある。
【0005】これらの問題のないポリエステル系フィル
ムは、ポリ塩化ビニル系フィルムやポリスチレン系フィ
ルムに代わる収縮ラベルとして非常に期待されており、
PET容器の使用量増大に伴って、使用量も増加傾向に
ある。
【0006】しかし、従来の熱収縮性ポリエステル系フ
ィルムも、その収縮特性においてはさらなる改良が求め
られていた。特に、収縮時に、収縮斑やシワが発生し
て、収縮前のフィルムに印刷した文字や図柄が、PET
ボトル、ポリエチレンボトル、ガラス瓶などの容器に被
覆収縮した後に歪むことがあり、この歪みを可及的に小
さくしたいというユーザーサイドの要望があった。また
収縮応力が小さく、容器へのフィルムの密着性に劣るこ
とがあった。
【0007】さらには熱収縮性ポリスチレン系フィルム
と比較すると、ポリエステル系フィルムは低温での収縮
性に劣ることがあり、必要とする収縮量を得るために高
温で収縮させなければならず、ボトル本体の変形や白化
が生じることがあった。
【0008】ところで、熱収縮性フィルムを実際の容器
の被覆加工に用いる際には、必要に応じて印刷工程に供
した後、ラベル(筒状ラベル)、チューブ、袋などの形
態に加工する。これら加工フィルムは、容器に装着した
後、スチームを吹きつけて熱収縮させるタイプの収縮ト
ンネル(スチームトンネル)や、熱風を吹きつけて熱収
縮させるタイプの収縮トンネル(熱風トンネル)の内部
を、ベルトコンベアーなどにのせて通過させ、熱収縮さ
せて容器に密着させている。
【0009】スチームトンネルは、熱風トンネルよりも
伝熱効率が良く、より均一に加熱収縮させることが可能
であり、熱風トンネルに比べると良好な収縮仕上がり外
観を得ることができるが、従来の熱収縮性ポリエステル
系フィルムは、ポリ塩化ビニル系フィルムやポリスチレ
ン系フィルムに比べると、スチームトンネルを通過させ
た後の収縮仕上がり性が余り良くないという問題があっ
た。
【0010】また熱収縮の際に温度斑が生じやすい熱風
トンネルを使用すると、ポリエステル系フィルムでは、
収縮白化、収縮斑、シワ、歪みなどが発生し易く、特に
収縮白化が製品外観上問題となっていた。そして、この
熱風トンネルを通過させた後の収縮仕上がり性において
も、ポリエステル系フィルムは、ポリ塩化ビニル系フィ
ルムやポリスチレン系フィルムよりも劣っているという
問題があった。
【0011】さらに、収縮率を確保するために延伸度合
いを高めると、収縮方向に直交する方向でフィルムが破
断し易くなって、印刷工程やラベル加工工程、あるいは
収縮後のフィルムの破断トラブルが起こることがあり、
このようなトラブルについても改善が嘱望されていた。
【0012】加えて、熱収縮性フィルムから製造される
熱収縮性ラベルなどを、容器などに被覆収縮させる工程
においては、上記のようなスチームトンネルや熱風トン
ネルの通過時間をできるだけ短くすることで、最終製品
(例えば、ラベルを被覆したPETボトルなど)の生産
効率を高めることができる。
【0013】こうした高速収縮作業に適した熱収縮性ポ
リエステル系フィルムを製造する方法が、特許2082
326号に提案されている。この技術は、フィルムの局
部収縮に基づく収縮斑などが解消されるように、フィル
ムの内部残留収縮応力が、局部収縮した部分を引き伸ば
すのに要する力よりも大きくなるように未延伸フィルム
を延伸するものである。この技術で得られる熱収縮性ポ
リエステル系フィルムでは、一時的に収縮した局部収縮
部に、もとに戻そうとする力が常に作用するため、局部
収縮に基づく斑が解消される。よって、高速収縮作業に
おいても、良好な収縮仕上り外観を確保できるのであ
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱収縮
の際にフィルムに掛かる応力があまりに大きい場合は、
上述したフィルムの内部残留収縮応力による収縮斑の解
消作用が不十分となって、優れた収縮仕上り外観を確保
できない場合もあり、上記特許2082326号に提案
されている技術は、この点に未だ改善の余地を残してい
た。本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであ
り、高速収縮作業において、従来以上に優れた収縮仕上
り外観を確保できる熱収縮性ポリエステル系フィルムを
提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し得た本
発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、下記(A)
〜(C)の特性を有するところに要旨を有する。ここ
で、(1)10cm×10cmの正方形状に切り取った
熱収縮性ポリエステル系フィルムの試料を、95℃の温
水中に10秒浸漬して引き上げ、次いで25℃の水中に
10秒浸漬して引き上げたときの最大収縮方向の熱収縮
率(A)が50%以上、(2)フィルムの最大収縮方向
についての熱収縮試験を、温度90℃、吹き出し速度5
m/秒の熱風中、試験片幅20mm、チャック間距離1
00mmの条件で行ったとき、最大熱収縮応力値(B)
が10MPa以下、(3)フィルムを温度100℃、吹
き出し速度5m/秒の熱風中で熱収縮させたときに得ら
れる収縮応力−収縮率曲線と、フィルムを温度100
℃、吹き出し速度5m/秒の熱風中で、最大収縮方向に
収縮率50%で熱収縮させたフィルムについて、該熱風
中で、引張速度200mm/分の条件で引張試験をした
ときに得られる引張応力−伸長率曲線から求められる交
点収縮率(C)が10%以上、である。
【0016】上記の特性を備えた熱収縮性ポリエステル
系フィルムは、高速収縮時にも優れた収縮仕上り外観を
達成できるものであり、高速収縮作業性に優れている。
【0017】また、上記熱収縮性ポリエステル系フィル
ムでは、上記最大収縮方向と直交する方向についての引
張試験を、複数の熱収縮性ポリエステル系フィルム試験
片について、チャック間距離100mm、試験片幅15
mm、温度23℃、引張速度200mm/分の条件で行
ったとき、破断伸度5%以下の試験片数が、全試験片数
の20%以下であることが好ましい。このようなフィル
ムは、耐破れ性に優れたものである。
【0018】また、本発明の熱収縮性ポリエステル系フ
ィルムにおいては、生産性向上の観点から、275℃で
の溶融比抵抗値が0.70×108Ω・cm以下である
ことが好ましい。
【0019】さらに、上記の熱収縮性ポリエステル系フ
ィルムでは、上記最大収縮方向での厚み変位測定を、長
さ50cm、幅5cmの試験片について行ったとき、下
記に規定する厚み分布が7%以下であることが推奨され
る。 厚み分布=[(最大厚み−最小厚み)/平均厚み]×1
00。
【0020】上記の厚み分布を満たすフィルムであれ
ば、加工性、特に多色の図柄を印刷する際の加工性に優
れ、複数の色を重ね合わせる際にズレなどが生じにく
く、非常にハンドリング性が良好である。
【0021】上記フィルムにおいて、熱収縮性を確保す
る面からは、フィルムの多価アルコール成分100モル
%中、ネオペンチルグリコール成分が3〜40モル%で
あることが望ましい。
【0022】また、溶融比抵抗値を低減する点からは、
フィルム中のアルカリ土類金属原子M2と、リン原子P
との質量比(M2/P)が1.2〜5.0であることが
好ましく、さらに、M2の含有量は40〜400ppm
(質量基準)、リン原子の含有量は60〜600ppm
(質量基準)であることが望ましい。
【0023】加えて、熱収縮性ポリエステル系フィルム
が、アルカリ土類金属原子とリン原子を上記範囲で含有
すると共に、アルカリ金属原子M1を100ppm(質
量基準)以下含有する場合は、さらに溶融比抵抗値の低
減が可能となる点で推奨される。
【0024】また、本発明には、上記の熱収縮性ポリエ
ステル系フィルムの原料となるポリエステル系樹脂を製
造するに当たり、アルカリ土類金属化合物およびリン化
合物の添加時期を、少なくともエステル化工程の後とす
るポリエステル系樹脂の製造方法も含まれる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の熱収縮性ポリエステル系
フィルムは、公知の多価カルボン酸成分と多価アルコー
ル成分から形成されるエステルユニットを主たる構成ユ
ニットとする単一の共重合ポリエステル、または2種以
上のポリエステルの混合物(これらを含めて「ポリエス
テル系樹脂」と称す)から形成されるものである。
【0026】本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルム
は、10cm×10cmの正方形状に切り出した試料を
95℃の温水中に10秒浸漬して引き上げ、次いで25
℃の水中に10秒浸漬して引き上げたときの最大収縮方
向の熱収縮率が、50%以上である。フィルムの熱収縮
率が50%未満であると、フィルムの熱収縮力が不足し
て、容器などに被覆収縮させたときに、容器に密着せ
ず、外観不良が発生する場合があるため好ましくない。
より好ましい熱収縮率は52%以上、さらに好ましくは
55%以上である。また、熱収縮率は、80%以下であ
ることが好ましい。
【0027】ここで、最大収縮方向の熱収縮率とは、試
料の最も多く収縮した方向での熱収縮率の意味であり、
最大収縮方向は、正方形の縦方向または横方向(または
斜め方向)の長さで決められる。また、熱収縮率(%)
は、10cm×10cmの試料を、95℃±0.5℃の
温水中に、無荷重状態で10秒間浸漬して熱収縮させた
後、直ちに25℃±0.5℃の水中に無荷重状態で10
秒間浸漬した後の、フィルムの縦および横方向(または
斜め方向)の長さを測定し、下記式に従って求めた値で
ある(以下、この条件で測定した最大収縮方向の熱収縮
率を、単に「熱収縮率」と省略する)。 熱収縮率=100×(収縮前の長さ−収縮後の長さ)÷
(収縮前の長さ)。
【0028】また、上記熱収縮性ポリエステル系フィル
ムは、下記の交点収縮率が10%以上である。交点収縮
率とは、図1に示すようにして求められるものであり、
フィルムにある任意の収縮率を与えたときの内部残留
収縮応力曲線(収縮応力−収縮率曲線)と、一旦その
収縮率よりも大きく収縮させた後に、前記任意の収縮率
に対応する収縮量まで引張りによって戻すのに要する引
張応力の曲線(引張応力−伸長率曲線)との交点に当た
る収縮率をもって定義する。
【0029】従って、フィルムを熱収縮させた場合、初
期の低収縮率の段階でフィルムに局所収縮に基づく色斑
や収縮斑が生じても、上記交点収縮率以下の段階であれ
ば、フィルムの内部残留収縮応力が、局部収縮した部分
を引き伸ばすのに要する力よりも大きく、該局部収縮部
分には一時的に収縮してもまた戻そうとする力が常に作
用するため、前記色斑や収縮斑が解消されるのである。
【0030】上記の局部収縮に基づく収縮斑などを解消
する作用は、交点収縮率が10%以上であれば十分に発
揮される。他方、交点収縮率が10%未満では、僅かの
収縮によっても、フィルムの内部残留収縮応力が放出さ
れてしまい、他の収縮部を修正する上記の力が十分に作
用しない。または著しい収縮斑によって、それを緩和す
るだけの内部残留収縮応力がなくなるため、いずれにせ
よ、一度生じた斑は解消しきれない傾向にある。よっ
て、収縮仕上り外観が劣るものとなる。交点収縮率の好
ましい下限は11%、より好ましい下限は12%であ
る。なお、交点収縮率の上限は、特に限定されないが、
上記の熱収縮率の上限よりは小さくなる。
【0031】交点収縮率は、以下の方法により測定でき
る。 (I)熱収縮性ポリエステル系フィルムから、最大収縮
方向を長さ方向とし、長さ150mm、幅20mmの試
験片を切り出し、該試験片の中央部分100mm長さの
両端部に標線を記す。 (II)熱風式加熱炉を備えた引張試験機(例えば、東洋
精機製「テンシロン」)の加熱炉内温度を100℃とす
る。 (III)送風を止め、加熱炉内に上記試験片を、100
mm以下の任意のチャック間距離L1(mm)でセット
する。例えば収縮率10%のときのフィルムの内部残留
収縮応力を求めるときは、L1=90mmとし、上記標
線がチャック端部位置となるように試験片をたるませた
状態で取り付ける。 (IV)加熱炉の扉を速やかに閉め、送風(温度100
℃、吹き出し速度5m/秒の熱風を、奥、左および右の
三方向から供給)を再開し、1分間収縮させる。このと
きのフィルムの内部残留収縮応力(MPa)を下式によ
り求める。 内部残留収縮応力(MPa)=収縮力(N)/フィルム
の断面積(mm2)。 また、そのときのフィルムの収縮率(%)は、チャック
間距離L1(mm)から、下式により算出できる。 収縮率(%)=100×(100−L1)/100。 (V)上記と同じ手順でフィルムを最大収縮方向に50
%収縮させ、続いて、50mmよりも大きく、100m
m以下の任意のチャック間距離L2(mm)に、引張速
度200mm/分で戻すときに要する引張力(N)を求
め、下式により引張応力(MPa)を求める。 引張応力(MPa)=引張力(N)/フィルムの断面積
(mm2)。 また、そのときのフィルムの伸長率(再伸長率、%)
は、下式により求められる。 再伸長率(%)=100×(L2−50)/50。 (VI)上記の内部残留収縮応力(MPa)と収縮率
(%)、および引張応力(MPa)と再伸長率(%)の
両関係を示すグラフより求められる交点に相当する収縮
率を、交点収縮率(%)とする。
【0032】さらに、本発明の熱収縮性ポリエステル系
フィルムは、最大熱収縮応力値が10MPa以下であ
る。最大熱収縮応力値の測定方法は以下の通りである。 (1)熱収縮性ポリエステル系フィルムから、最大収縮
方向を長さ方向とし、長さ200mm、幅20mmの試
験片を切り出す。 (2)熱風式加熱炉を備えた引張試験機(例えば、東洋
精機製「テンシロン」)の加熱炉内温度を90℃にす
る。 (3)送風を止め、加熱炉内に上記試験片を、チャック
間距離100mmでセットする。 (4)加熱炉の扉を速やかに閉め、送風(温度90℃、
吹き出し速度5m/秒の熱風を、奥、左および右の三方
向から供給)を再開し、チャック間距離を一定(100
mm)として熱収縮応力を検出・測定する。 (5)測定チャートから最大値を読み取り、これを最大
熱収縮応力値(MPa)とする。
【0033】最大熱収縮応力値が10MPaを超えるも
のでは、収縮初期の局部収縮による収縮応力が大き過
ぎ、たとえ、上記交点収縮率が上記所定値を満足するも
のであっても、該交点収縮率を制御することによる上記
の斑解消効果が十分に発揮されず、収縮仕上り外観が劣
るものとなる傾向にある。これは、最大熱収縮応力値が
大きいために、局部収縮部に働く応力が大きく、これを
解消することが困難であることに加え、最大熱収縮応力
値が大き過ぎるフィルムでは、収縮速度も非常に速いた
め、交点収縮率の制御による上記効果が発揮される前
に、フィルムが熱収縮してしまい、収縮斑が解消され難
いためであると考えられる。また、例えばPETボトル
に被覆収縮させた場合に、ボトルが収縮後のラベルから
受ける応力が大き過ぎ、ボトルが変形するなどの不具合
が生じる場合もある。さらに、収縮速度が速くなり過ぎ
るので、容器などに被覆収縮させた場合に、ラベル位置
がずれるなどの問題も生じる場合もある。より好ましい
上限は9.5MPa、さらに好ましい上限は9.0MP
aである。
【0034】なお、最大熱収縮応力値があまり小さ過ぎ
ると、収縮応力の不足により容器などに被覆収縮させた
フィルムが緩んだり、フィルムの機械的強度不足により
耐破れ性に劣るといった問題が生じる。好ましくは、
3.0MPa以上、より好ましくは4.0MPa以上で
ある。
【0035】上記の最大熱収縮応力値、熱収縮率および
交点収縮率の全てが、上述の所定値を満たす熱収縮性ポ
リエステル系フィルムであれば、熱収縮性ラベルなどに
要求される熱収縮性を十分に満たす(熱収縮率)と共
に、高速収縮させても良好な収縮仕上り外観を確保でき
るため(交点収縮率および最大熱収縮応力値)、従来以
上に高速収縮作業に適した熱収縮性ラベルなどを製造す
ることができる。
【0036】また、本発明では耐破れ性に優れた熱収縮
性ポリエステル系フィルムであることが推奨され、その
目安として、フィルムの最大収縮方向と直交する方向に
ついての引張試験を、複数の熱収縮性ポリエステル系フ
ィルム試験片について、チャック間距離100mm、試
験片幅15mm、温度23℃、引張速度200mm/分
の条件で行ったとき、上記破断率が20%以下であるこ
とが好ましい条件として挙げられる。なお、この試験条
件は、JIS K 7127に準じたものである。
【0037】上記条件は、換言すれば、5%も伸びない
うちに破断してしまうフィルムが、全試験片数の20%
(2割)以下である、という意味である。本発明の熱収
縮性ポリエステル系フィルムでは、主に最大収縮方向に
ポリエステル分子が配向しているが、こうしたフィルム
では一般に、該配向方向に沿って最も裂けやすい。よっ
て、上記条件を満足するフィルムでは、印刷やスリッ
ト、溶剤接着などの工程において、フィルムにかかる張
力の変動に基づく破断のトラブルを低減し得るのであ
る。破断伸度5%以下の試験片数は10%以下がより好
ましく、0%が最も好ましい。
【0038】さらに、本発明の熱収縮性ポリエステル系
フィルムでは、275℃での溶融比抵抗値が0.70×
108Ω・cm以下であることが好ましい。本発明のフ
ィルムは、通常、押出機から吐出された溶融フィルムを
キャスティングロールに静電密着させ、このロール上で
冷却する工程を経て製造されるが、熱収縮性ポリエステ
ル系フィルムの上記溶融比抵抗値を上記所定値にするこ
とで、このキャスティング工程において生じ得る後述の
トラブル発生を防止して、フィルムの生産性を向上させ
ることができる。
【0039】すなわち、溶融比抵抗値が0.70×10
8Ω・cmを超えるものでは、キャスティングロールへ
の静電密着性が悪く、溶融フィルム表面−キャスティン
グロール表面間で局所的に空気がかみ込まれた状態でキ
ャストされるため、キャストされたフィルム表面に所謂
ピンナーバブル(スジ状の欠陥)が生じる。さらに、溶
融比抵抗値が0.70×108Ω・cmを超え、上記キ
ャスティングロールへの静電密着性が十分でない場合、
キャストした未延伸フィルムの厚みが不均一化し、この
ような未延伸フィルムを延伸すると、厚みの薄い部分が
より引き伸ばされるため、こうした未延伸フィルムから
得られる延伸フィルムにおいても、厚み斑がより拡大さ
れた状態で残存する。このように、キャスト性が悪く、
フィルム表面にピンナーバブルが発生したり、厚み斑が
生じたフィルムでは、熱収縮後の収縮仕上り性が劣る傾
向にある。なお、上記「未延伸フィルム」には、製造工
程でのフィルム送りのために必要な張力が作用したフィ
ルムも含まれる。
【0040】よって、ピンナーバブルの発生を抑制し、
フィルムを安定に生産するためには、吐出された溶融フ
ィルムがキャスティングロールに十分に密着できる程度
にまで生産速度を低下させる必要が生じ、生産コストが
増大してしまう。上記溶融比抵抗値は、好ましくは0.
65×108Ω・cm以下であり、より好ましくは0.
60×108Ω・cm以下である。なお、本発明で規定
する溶融比抵抗値は、後述する実施例で用いる方法で測
定される値である。
【0041】また、熱収縮性ポリエステル系フィルムに
おいては、印刷性向上の面で厚みが均一であることが好
ましく、フィルムの最大収縮方向での厚み変位測定を、
長さ50cm、幅5cmの試験片について行ったとき、
下式で規定する厚み分布が7%以下であることが推奨さ
れる。 厚み分布=[(最大厚み−最小厚み)/平均厚み]×1
00。
【0042】上記の厚み分布は、長さ50cm、幅5c
mで、フィルムの最大収縮方向を長さ方向とする試験片
を複数(例えば20個)作成し、夫々の試験片につい
て、接触式厚み計(例えば、アンリツ株式会社製「KG
60/A」など)を用いて、長さ方向の厚みを連続的に
測定してチャートに出力し、該出力結果から、最大厚
み、最小厚み、および平均厚みを求め、これらから上式
を用いて厚み分布を算出した後、全試験片の厚み分布の
平均値を求めることで得られる。
【0043】上記厚み分布が7%を超えるフィルムで
は、印刷工程で、特に多色の図柄を印刷する際の印刷性
が劣り、複数を色を重ね合わせる際にズレが生し易い。
また、本発明のフィルムからラベルを製造するために、
溶剤接着してチューブ化加工する場合に、フィルムの接
着部分の重ね合わせが困難となる。さらに、上記厚み分
布が7%を超えるフィルムでは、フィルム製造工程でロ
ール状に巻き取った際に、部分的な巻き硬度の差が生
じ、これに起因するフィルムの弛みやシワが発生して、
フィルムとして使用できなくなる場合がある。上記の厚
み分布は、6%以下がさらに好ましく、5%以下が特に
好ましい。
【0044】フィルムの上記厚み分布を左右する要因の
一つとして、フィルム製造工程において、フィルム状溶
融ポリエステルのキャスティングロールへの静電密着性
が挙げられる。上記静電密着性が悪い場合は、キャスト
した未延伸フィルムの厚み分布が大きくなり、このよう
な未延伸フィルムを延伸すると、厚みの薄い部分がより
引き伸ばされるため、こうした未延伸フィルムから得ら
れる延伸フィルムにおいても、厚み分布がより拡大され
た状態で残存する。よって、フィルムの上記厚み分布を
上述した範囲とするためには、上記の静電密着性が良好
であることが好ましく、溶融比抵抗値を上述の範囲内に
制御することが推奨される。
【0045】ところで、詳細は後述するが、本発明の熱
収縮性ポリエステル系フィルムでは、耐破れ性、強度、
耐熱性などを発揮させるために、結晶性のエチレンテレ
フタレートユニットを主たる構成成分とすることが望ま
しい。しかしながら、このような結晶性のユニットのみ
からなるフィルムでは、熱収縮性や溶剤接着性が発現し
難くなる。よって、本発明では、フィルムの結晶性を下
げて非晶化度合いを高め、より高い熱収縮性や溶剤接着
性を発現させるため、フィルムの多価アルコール成分1
00モル%中、ネオペンチルグリコール成分を3モル%
以上とすることが好ましい。ネオペンチルグリコール成
分量は5モル%以上がより好ましく、7モル%以上がさ
らに好ましい。
【0046】他方、ネオペンチルグリコール成分量が4
0モル%を超えると、フィルムの収縮率が必要以上に高
くなり過ぎて、熱収縮工程でラベルの位置ずれや図柄の
歪みが発生する恐れがある。また、フィルムの耐溶剤性
が低下するため、印刷工程でインキの溶媒(酢酸エチル
など)によってフィルムの白化が起きたり、フィルムの
耐破れ性が低下するため好ましくない。ネオペンチルグ
リコール成分量は、38モル%以下がより好ましく、3
6モル%以下がさらに好ましい。
【0047】多価アルコール成分を形成するための多価
アルコール類としては、ネオペンチルグリコールの他に
は、エチレンテレフタレートユニットを形成するための
エチレングリコールが用いられる。その他、1,3−プ
ロパンジオール、トリエチレングリコール、1,4−ブ
タンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペン
タンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−
1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3
−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、1,1
0−デカンジオールなどのアルキレングリコール、トリ
メチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトー
ル、ジエチレングリコール、ダイマージオール、ポリオ
キシテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ビスフェノール化合物またはその誘導体のアルキレ
ンオキサイド付加物、なども併用可能である。
【0048】また、多価カルボン酸成分を形成するため
の多価カルボン酸類としては、エチレンテレフタレート
ユニットを形成するため、テレフタル酸およびそのエス
テル形成誘導体が使用される。その他、芳香族ジカルボ
ン酸、それらのエステル形成誘導体、脂肪族ジカルボン
酸などが利用可能である。芳香族ジカルボン酸として
は、例えばイソフタル酸、ナフタレン−1,4−もしく
は−2,6−ジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソ
フタル酸などが挙げられる。またこれらの芳香族ジカル
ボン酸やイソフタル酸、テレフタル酸のエステル誘導体
としてはジアルキルエステル、ジアリールエステルなど
の誘導体が挙げられる。また、脂肪族ジカルボン酸とし
ては、ダイマー酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン
酸、アゼライン酸、シュウ酸、コハク酸などが挙げられ
る。さらに、p−オキシ安息香酸等のオキシカルボン
酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などの多
価カルボン酸も、必要に応じて併用してもよい。
【0049】また、ε−カプロラクトンに代表されるラ
クトン類も一部使用してもよい。ラクトン類は、開環し
て両端にエステル結合を有するユニットとなるものであ
り、1つのラクトン類由来のユニットが、カルボン酸成
分であり、かつ、アルコール成分であると考えることが
できる。よって、ラクトン類を用いる場合、フィルムの
ネオペンチルグリコール成分や、その他の多価アルコー
ル成分の量は、フィルムの全多価アルコール成分量に、
ラクトン類由来のユニット量を加えた量を100モル%
として計算する。また、フィルムの各多価カルボン酸成
分の量も、フィルムの全多価カルボン酸成分量に、ラク
トン類由来のユニット量を加えた量を100モル%とし
て計算する。
【0050】上記の多価アルコール類や多価カルボン酸
成分の中でも、例えば1,3−プロパンジオールや1,
4−ブタンジオールなどは、フィルムのガラス転移温度
(Tg)を下げる作用を有するため、これらの成分を導
入することにより、より低温域で優れた収縮仕上り性を
確保することができる。これら1,3−プロパンジオー
ルや1,4−ブタンジオール由来の成分(1,3−プロ
パンジオール成分および1,4−ブタンジオール成分)
の量は、フィルムの多価アルコール成分100モル%
中、好ましくは3モル%以上、より好ましくは5モル%
以上、さらに好ましくは7モル%以上とすることが推奨
される。
【0051】なお、フィルムの耐破れ性、強度、耐熱性
などを考慮すれば、熱収縮性ポリエステル系フィルムの
構成ユニット100モル%中、結晶性のエチレンテレフ
タレートユニットが50モル%以上となるように選択す
ることが好ましい。したがって、多価カルボン酸成分1
00モル%中、テレフタル酸成分(テレフタル酸または
そのエステルからなる成分)を50モル%以上、多価ア
ルコール成分100モル%中、エチレングリコール成分
を50モル%以上、とすることが好ましい。エチレンテ
レフタレートユニットは、55モル%以上がより好まし
く、60モル%以上がさらに好ましい。
【0052】ただし、本発明では、多価アルコール成分
100モル%中、ネオペンチルグリコール成分を3モル
%以上とするので、エチレングリコール成分は97モル
%以下である。また、1,3−プロパンジオール成分や
1,4−ブタンジオール成分などのネオペンチルグリコ
ール成分以外の他の多価アルコール成分を用いる場合
は、エチレングリコール成分量が上記範囲となるよう
に、ネオペンチルグリコール成分と他の多価アルコール
成分の合計量を調整することが望ましい。
【0053】本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルム
において、上述の熱収縮率、最大熱収縮応力値および交
点収縮率、さらには破断率や厚み分布を、夫々上記所定
範囲内とするには、上記のフィルム組成を採用すると共
に、後述の条件でフィルム製造を行えばよい。
【0054】また、本発明の熱収縮性ポリエステル系フ
ィルムにおいて、溶融比抵抗値を上述の範囲に制御する
には、該フィルム中にアルカリ土類金属化合物とリン化
合物を含有させればよい。アルカリ土類金属化合物中の
アルカリ土類金属原子(M2)は、フィルムの溶融比抵
抗値を低下させる作用を有する。アルカリ土類金属化合
物は、通常、多価カルボン酸類と多価アルコール類から
エステルを生成する際の触媒として使用されるが、触媒
としての必要量以上に積極添加することで、溶融比抵抗
値低下作用を発揮させることができる。具体的には、ア
ルカリ土類金属化合物の含有量を、M2基準で40pp
m(質量基準、以下同じ)以上、好ましくは50ppm
以上、さらに好ましくは60ppm以上とすることが推
奨される。他方、アルカリ土類金属金属化合物の含有量
は、M2基準で400ppm以下、好ましくは350p
pm以下、さらに好ましくは300ppm以下とするこ
とが推奨され、これ以上使用しても、その量に見合った
だけの効果は得られず、むしろ、この化合物に起因する
異物の生成や着色などの弊害が大きくなる。
【0055】好ましいアルカリ土類金属化合物の具体例
としては、アルカリ土類金属の水酸化物、脂肪族ジカル
ボン酸塩(酢酸塩、酪酸塩など、好ましくは酢酸塩)、
芳香族次カルボン酸塩、フェノール性水酸基を有する化
合物との塩(フェノールとの塩など)などが挙げられ
る。また、アルカリ土類金属としては、マグネシウム、
カルシウム、ストロンチウム、バリウムなど(好ましく
はマグネシウム)が挙げられる。より具体的には、水酸
化マグネシウム、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、
酢酸ストロンチウム、酢酸バリウムなどが挙げられ、中
でも、酢酸マグネシウムが好ましく使用される。上記ア
ルカリ土類金属化合物は、単独でまたは2種以上組合わ
せて使用できる。
【0056】リン化合物は、それ自体フィルムの溶融比
抵抗値を低下させる作用は有しないが、アルカリ土類金
属化合物、および後述するアルカリ金属化合物と組み合
わせることにより、溶融比抵抗値の低下に寄与し得る。
その理由は明らかではないが、リン化合物を含有させる
ことにより、異物の生成を抑制し、電荷担体の量を増大
させることができるのではないかと考えられる。リン化
合物の含有量は、リン原子(P)基準で60ppm(質
量基準、以下同じ)以上、好ましくは65ppm以上、
さらに好ましくは70ppm以上とすることが推奨され
る。リン化合物の含有量が上記範囲を下回ると、溶融比
抵抗値の低下効果が十分でなく、さらに、異物生成量が
増加する傾向にある。
【0057】他方、リン化合物の含有量は、P基準で6
00ppm以下、好ましくは550ppm以下、さらに
好ましくは500ppm以下とすることが推奨され、こ
れ以上使用しても、その量に見合うだけの効果は得られ
ず、溶融比抵抗値の低下効果が飽和する。さらに、ジエ
チレングリコールの生成を促進し、フィルムの物性低下
を引き起こす。
【0058】上記のリン化合物としては、リン酸類(リ
ン酸、亜リン酸、次亜リン酸など)、およびそのエステ
ル(アルキルエステル、アリールエステルなど)、並び
にアルキルホスホン酸、アリールホスホン酸及びそれら
のエステル(アルキルエステル、アリールエステルな
ど)が挙げられる。好ましいリン化合物としては、リン
酸、リン酸の脂肪族エステル(リン酸のアルキルエステ
ルなど;例えば、リン酸モノメチルエステル、リン酸モ
ノエチルエステル、リン酸モノブチルエステルなどのリ
ン酸モノC1-6アルキルエステル、リン酸ジメチルエス
テル、リン酸ジエチルエステル、リン酸ジブチルエステ
ルなどのリン酸ジC1-6アルキルエステル、リン酸トリ
メチルエステル、リン酸トリエチルエステル、リン酸ト
リブチルエステルなどのリン酸トリC1-6アルキルエス
テルなど)、リン酸の芳香族エステル(リン酸トリフェ
ニル、リン酸トリクレジルなどのリン酸のモノ、ジ、ま
たはトリC6-9アリールエステルなど)、亜リン酸の脂
肪族エステル(亜リン酸のアルキルエステルなど;例え
ば、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリブチルなどの亜
リン酸のモノ、ジ、またはトリC1-6アルキルエステル
など)、アルキルホスホン酸(メチルホスホン酸、エチ
ルホスホン酸などのC1-6アルキルホスホン酸)、アル
キルホスホン酸アルキルエステル(メチルホスホン酸ジ
メチル、エチルホスホン酸ジメチルなどのC1-6アルキ
ルホスホン酸のモノまたはジC1-6アルキルエステルな
ど)、アリールホスホン酸アルキルエステル(フェニル
ホスホン酸ジメチル、フェニルホスホン酸ジエチルなど
のC6-9アリールホスホン酸のモノまたはジC1-6アルキ
ルエステルなど)、アリールホスホン酸アリールエステ
ル(フェニルホスホン酸ジフェニルなどのC6-9アリー
ルホスホン酸のモノまたはジC6-9アリールエステルな
ど)などが例示できる。特に好ましいリン化合物には、
リン酸、リン酸トリアルキル(リン酸トリメチルなど)
が含まれる。これらリン化合物は単独で、または2種以
上組合わせて使用できる。
【0059】さらに、アルカリ土類金属化合物とリン化
合物は、アルカリ土類金属原子(M 2)とリン原子
(P)の質量比(M2/P)で1.2以上5.0以下で
フィルム中に含有させることが好ましい。M2/P値が
1.2以下では、溶融比抵抗値の低下効果が著しく減少
する。より好ましくは1.3以下、さらに好ましくは
1.4以下である。他方、M2/P値が5.0を超える
と、溶融比抵抗値の低下効果よりも、異物生成が促進さ
れたり、フィルムが着色するなどの弊害が大きくなり、
好ましくない。より好ましくは4.5以下、さらに好ま
しくは4.0以下である。
【0060】フィルムの溶融比抵抗値をさらに低下させ
るためには、アルカリ土類金属化合物およびリン化合物
に加えて、フィルム中にアルカリ金属化合物を含有させ
てもよい。アルカリ金属化合物自体は、フィルムの溶融
比抵抗値を低下させる作用をほとんど有しないが、アル
カリ土類金属化合物およびリン化合物と組み合わせるこ
とによって、フィルムの溶融比抵抗値を著しく低下させ
る。その理由は明らかではないが、アルカリ金属化合
物、アルカリ土類金属化合物、およびリン化合物の三者
で錯体を形成することにより、溶融比抵抗値を低下させ
ているものと考えられる。
【0061】ただし、アルカリ金属化合物をあまり多く
含有させても、溶融比抵抗値の低下効果は飽和し、むし
ろ異物生成が促進されるなどの弊害が生じるため、アル
カリ金属化合物の含有量は、アルカリ金属(M1)基準
で100ppm以下(質量基準、以下同じ)、好ましく
は90ppm以下、さらに好ましくは80ppm以下と
することが推奨される。なお、アルカリ金属化合物を、
上記の好ましい上限以内でフィルムに含有させれば、溶
融比抵抗値のさらなる低下効果が見られるが、この効果
をより有効に発揮させるためには、アルカリ金属化合物
の含有量を、M 1基準で5ppm以上、好ましくは6p
pm以上、さらに好ましくは7ppm以上とすることが
望ましい。
【0062】上記のアルカリ金属化合物としては、アル
カリ金属の水酸化物、炭酸塩、脂肪族ジカルボン酸塩
(酢酸塩、酪酸塩など、好ましくは酢酸塩)、芳香族ジ
カルボン酸塩(安息香酸塩)、フェノール性水酸基を有
する化合物との塩(フェノールとの塩など)などが挙げ
られる。また、アルカリ金属としては、リチウム、ナト
リウム、カリウムなど(好ましくはナトリウム)が挙げ
られる。より具体的には、水酸化リチウム、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢
酸カリウムなどが挙げられ、中でも酢酸ナトリウムが特
に好ましい。
【0063】熱収縮性ポリエステル系フィルムを構成す
るポリエステル系樹脂は常法により溶融重合することに
よって製造できるが、多価カルボン酸類と多価アルコー
ル類とを直接反応させ得られたオリゴマーを重縮合す
る、所謂直接重合法、多価カルボン酸のメチルエステル
体と多価アルコール類とをエステル交換反応させたのち
に重縮合する、所謂エステル交換法などが挙げられ、任
意の製造法を適用することができる。また、その他の重
合方法によって得られるポリエステルであってもよい。
なお、ラクトン類由来のユニットの導入は、例えば、上
記の重縮合前にラクトン類を添加して重縮合を行う方法
や、上記の重縮合により得られたポリマーとラクトン類
を共重合する方法などにより達成できる。
【0064】ポリエステルの重合に際しては、従来公知
の重合触媒が使用できる。一般的には、チタン化合物、
アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物、スズ化合物、
コバルト化合物、マンガン化合物などの金属化合物が使
用されるが、中でも、チタン化合物、アンチモン化合
物、ゲルマニウム化合物、具体的には、チタニウムテト
ラブトキシド、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウム
が特に好ましい。
【0065】また、上述のアルカリ金属化合物、アルカ
リ土類金属化合物、およびリン化合物を添加する時期
は、ポリエステル系樹脂の重合工程中であれば特に限定
されるものではなく、エステル化反応前、エステル化
中、エステル化終了から重合工程開始までの間、重合
中、および重合後のいずれの段階でもよいが、好ましく
はエステル化終了後の任意の段階、さらに好ましくはエ
ステル化終了から重合工程開始までの間である。エステ
ル化終了後に添加すると、それ以前に添加する場合に比
べて、アルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物に
起因して生成する異物の量を低減できる。
【0066】また、必要に応じて、シリカ、二酸化チタ
ン、カオリン、炭酸カルシウムなどの微粒子をフィルム
原料に添加してもよく、さらに酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、着色剤、抗菌剤などを添加することも
できる。
【0067】ポリエステル系フィルムは、後述する公知
の方法で得ることができるが、熱収縮性ポリエステル系
フィルムにおいて、複数の成分をフィルム中に含有させ
る手段としては、共重合を行ってこの共重合ポリエステ
ルを単独使用する方式と、異なる種類のホモポリエステ
ルあるいは共重合ポリエステルをブレンドする方式があ
る。
【0068】共重合ポリエステルを単独使用する方式で
は、例えば上記組成の多価アルコール成分および多価カ
ルボン酸成分を含有する共重合ポリエステルを用いれば
よい。一方、異なる組成のポリエステルをブレンドする
方式では、ブレンド比率を変更するだけでフィルムの特
性を容易に変更でき、多品種のフィルムの工業生産にも
対応できるため、好ましく採用することができる。
【0069】具体的なフィルムの製造方法としては、原
料ポリエステル系樹脂チップをホッパドライヤー、パド
ルドライヤーなどの乾燥機、または真空乾燥機を用いて
乾燥し、押出機を用いて200〜300℃の温度でフィ
ルム状に押出す。あるいは、未乾燥のポリエステル系樹
脂原料チップをベント式押出機内で水分を除去しながら
同様にフィルム状に押出す。押出に際してはTダイ法、
チューブラ法など、既存のどの方法を採用しても構わな
い。押出後は、キャスティングロールで冷却して未延伸
フィルムを得る。
【0070】なお、本発明では、上記押出機とキャステ
ィングロールの間に電極を配設し、電極とキャスティン
グロールとの間に電圧を印加し、静電気的にフィルムを
ロールに密着させている。
【0071】上記未延伸フィルムに対して延伸処理を行
う。延伸処理は、上記キャスティングロールなどによる
冷却後、連続して行ってもよいし、冷却後、一旦ロール
状に巻き取り、その後行ってもよい。
【0072】ちなみに、最大収縮方向がフィルム横
(幅)方向であることが、生産効率上、実用的であるの
で、以下、最大収縮方向を横方向とする場合の延伸法の
例を示す。なお、最大収縮方向をフィルム縦(長手)方
向とする場合も、下記方法における延伸方向を90゜変
えるなど、通常の操作に準じて延伸することができる。
【0073】熱収縮性ポリエステル系フィルムの厚み分
布を均一化させることに着目すれば、テンターなどを用
いて横方向に延伸する際、延伸工程に先立って予備加熱
工程を行うことが好ましく、この予備加熱工程では、熱
伝達係数が0.00544J/cm2・sec・℃
(0.0013カロリー/cm2・sec・℃)以下と
なるように、低風速で、フィルム表面温度がTg+0℃
〜Tg+60℃の範囲内のある温度になるまで加熱を行
うことが好ましい。
【0074】横方向の延伸は、特に交点収縮率を上記所
定値とする観点から、2段階で行うことが望ましい。ま
ず、Tg−20℃〜Tg+40℃の範囲内の所定温度
で、最終延伸倍率の9/10以下延伸する(第1段
階)。次に、好ましくは第1段階の延伸温度よりも低い
温度(より好ましくは5℃以下、さらに好ましくは10
℃以下)で、最終延伸倍率の1/10以上を延伸する
(第2段階)のである。最終延伸倍率は2.3〜7.3
倍、好ましくは2.5〜6.0倍とすることが推奨され
る。
【0075】その後、50℃〜110℃の範囲内の所定
温度で、0〜15%の伸張あるいは0〜15%の緩和を
させながら熱処理し、必要に応じて40℃〜100℃の
範囲内の所定温度でさらに熱処理をして、熱収縮性ポリ
エステル系フィルムを得る。
【0076】この横延伸工程においては、フィルム表面
温度の変動を小さくすることのできる設備を使用するこ
とが好ましい。すなわち、延伸工程には、延伸前の予備
加熱工程、延伸工程、延伸後の熱処理工程、緩和処理、
再延伸処理工程などがあるが、特に、予備加熱工程、延
伸工程および延伸後の熱処理工程において、任意ポイン
トにおいて測定されるフィルムの表面温度の変動幅が、
平均温度±1℃以内であることが好ましく、平均温度±
0.5℃以内であればさらに好ましい。フィルムの表面
温度の変動幅が小さいと、フィルム全長に亘って同一温
度で延伸や熱処理されることになって、フィルム物性や
厚みが均一化するためである。特に、最大熱収縮応力値
や破断率を上記所定範囲とする観点からは、上記のよう
にフィルムの延伸・熱処理を均一に行うことが推奨され
る。
【0077】なお、フィルムの表面温度は、例えば、赤
外式の非接触表面温度計を用いてフィルムの走行方向に
連続的に測定し、各工程終了後に、夫々の工程でのフィ
ルム表面温度の平均値を求めて確認することができる。
【0078】上記のフィルム表面温度の変動を小さくで
きる設備としては、例えば、フィルムを加熱する熱風の
風速を制御するためにインバーターを取り付け、風速の
変動を抑制できる設備や、熱源に500kPa以下(5
kgf/cm2以下)の低圧蒸気を使用して、熱風の温
度変動を抑制できる設備などが挙げられる。
【0079】延伸の方法としては、テンターでの横1軸
延伸ばかりでなく、縦方向に1.0倍〜4.0倍、好ま
しくは1.1倍〜2.0倍の延伸を施してもよい。この
ようい2軸延伸を行う場合は、逐次2軸延伸、同時2軸
延伸のいずれでもよく、必要に応じて、再延伸を行って
もよい。また、逐次2軸延伸においては、延伸の順序と
して、縦横、横縦、縦横縦、横縦横などのいずれの方式
でもよい。これらの縦延伸工程あるいは2軸延伸工程を
採用する場合においても、横延伸と同様に、予備加熱工
程、延伸工程などにおいて、フィルム表面温度の変動を
できるだけ小さくすることが好ましい。
【0080】延伸に伴うフィルムの内部発熱を抑制し、
幅方向のフィルム温度斑を小さくする点に着目すれば、
延伸工程の熱伝達係数は、0.00377J/cm2
sec・℃(0.0009カロリー/cm2・sec・
℃)以上とすることが好ましい。0.00544〜0.
00837J/cm2・sec・℃(0.0013〜
0.0020カロリー/cm2・sec・℃)がより好
ましい。
【0081】本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルム
の厚みは特に限定するものではないが、例えばラベル用
熱収縮性ポリエステル系フィルムとしては、10〜20
0μmが好ましく、20〜100μmがさらに好まし
い。
【0082】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳述す
るが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、本
発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施する場合は、本
発明に含まれる。なお、本実施例で得られたチップおよ
びフィルムの物性の測定方法は、以下の通りである。
【0083】(1)チップ組成 チップを、クロロホルムD(ユーリソップ社製)とトリ
フルオロ酢酸D1(ユーリソップ社製)を10:1(体
積比)で混合した溶媒に溶解させて、試料溶液を調製
し、NMR(「GEMINI−200」;Varian
社製)を用いて、温度23℃、積算回数64回の測定条
件で試料溶液のプロトンのNMRを測定する。NMR測
定では、プロトンのピーク強度に基づいて、チップを構
成するモノマー成分の構成比率を算出する。
【0084】(2)金属成分 試料(チップまたはフィルム)に含まれるNa,Mg,
P,Sb,Tiの量を以下に示す方法によって測定す
る。
【0085】[Na]試料2gを白金ルツボに入れ、温
度500〜800℃で灰化分解した後、塩酸(濃度:6
mol/L)を5mL加えて蒸発乾固する。残渣を1.
2mol/Lの塩酸10mLに溶解し、Na濃度を原子
吸光分析装置(島津製作所製「AA−640−12」を
用いて測定(検量線法)する。
【0086】[Mg]試料2gを白金ルツボに入れ、温
度500〜800℃で灰化分解した後、塩酸(濃度:6
mol/L)を5mL加えて蒸発乾固する。残渣を1.
2mol/Lの塩酸10mLに溶解し、Mg濃度をIC
P発光分析装置(島津製作所製「ICPS−200」を
用いて測定(検量線法)する。
【0087】[P]下記〜のいずれかの方法によ
り、試料中のリン成分を正リン酸にする。この正リン酸
と、モリブデン酸塩とを硫酸(濃度:1mol/L)中
で反応させて、リンモリブデン酸とした後、硫酸ヒドラ
ジンを加えて還元する。生ずるヘテロポリ青の濃度を、
吸光光度計(島津製作所製「UV−150−02」)を
用いて830nmの吸光度を測定することによって求め
る(検量線法)。 試料と炭酸ソーダとを白金ルツボに入れ、乾式灰化分
解する。 硫酸・硝酸・過塩素酸系における湿式分解。 硫酸・過塩素酸系における湿式分解。
【0088】[Sb]試料を硫酸・過酸化水素水系にお
いて湿式分解する。亜硫酸ナトリウムを加えてSbをイ
オン化(Sb5+)した後、ブリリアントグリーンを加え
てSbの青色錯体を形成させる。この錯体をトルエンを
加えて抽出した後、トルエン中のSb錯体の濃度を吸光
光度計[「UV−150−02」;(株)島津製作所
製]を用いて625nmの吸光度を測定することによっ
て求める(検量線法)。
【0089】[Ti]試料を白金ルツボに入れ、灰化分
解した後、硫酸及び硫酸水素カリウムを加えて加熱溶融
した。硫酸(濃度:2mol/L)で希釈した後、過酸
化水素水を加えた。Tiの黄色錯体の濃度を、吸光光度
計[「UV−150−02」;(株)島津製作所製]を
用いて420nmの吸光度を測定することによって求め
る(検量線法)。
【0090】(3)極限粘度 原料チップ0.1gを精秤し、25mlのフェノール/
テトラクロロエタン=3/2(質量比)の混合溶媒に溶
解した後、オストワルド粘度計で30±0.1℃で測定
する。極限粘度[η]は、下式(Huggins式)に
よって求められる。
【0091】
【数1】
【0092】ここで、ηsp :比粘度、t0:オストワル
ド粘度計を用いた溶媒の落下時間、t:オスワルド粘度
計を用いたフィルム溶液の落下時間、C:フィルム溶液
の濃度である。
【0093】なお、実際の測定では、Huggins式
においてk=0.375とした下記近似式で極限粘度を
算出する。
【0094】
【数2】
【0095】ここで、ηr:相対粘度である。
【0096】(4)固形物(異物)残存量 試料(チップまたはフィルム)2gを、100mLのフ
ェノール/テトラクロロエタン=3/2(質量比)混合
溶液に溶解した後、該溶液をテフロン(登録商標)製の
メンブランフィルター(孔径0.1μm)で濾過し、固
形物を採取する。この固形物残存量を、下記基準に基づ
いて目視で評価する。 無:濾過後、メンブランフィルター上に固形物が確認さ
れない。 微小:濾過後、メンブランフィルター上に、局所的に固
形物が確認される。 多:濾過後、メンブランフィルター上の全面に固形物が
確認される。
【0097】(5)溶融比抵抗値 温度275℃で溶融した試料(チップまたはフィルム)
中に一対の電極板を挿入し、120Vの電圧を印加す
る。その際の電流を測定し、下式に基づいて溶融比抵抗
値Si(Ω・cm)を算出する。 Si=(A/I)×(V/io) ここで、A:電極の面積(cm2)、I:電極間距離
(cm)、V:電圧(V)、io:電流(A)である。
【0098】(6)キャスト性 押出機のTダイと、表面温度を30℃に制御したキャス
ティングロールとの間に、タングステンワイヤー製の電
極を配設し、電極とキャスティングロール間に7〜10
kVの電圧を印加する。上記Tダイから樹脂を温度28
0℃で溶融押出し、押出されたフィルムを上記電極に接
触させた後、キャスティングロールで冷却することによ
り、後述する実験例1〜5に記載の厚さのフィルムを製
造する(キャスティング速度:30m/分)。得られる
フィルムの表面に発生するピンナーバブルを目視で観察
し、下記基準にしたがって評価する。○のものを合格と
する。 ○:ピンナーバブルの発生なし。 △:ピンナーバブルの発生が部分的に認められる。 ×:ピンナーバブルの発生大。
【0099】(7)熱収縮率 フイルムを10cm×10cmの正方形に裁断し、95
℃±0.5℃の温度の温水中に、無荷重状態で10秒間
浸漬して熱収縮させた後、直ちに25℃±0.5℃の水
中に10秒浸漬し、その後試料の縦および横方向の長さ
を測定し、下記式に従って求める。なお、最も収縮した
方向を最大収縮方向とする。 熱収縮率(%)=100×(収縮前の長さ−収縮後の長
さ)÷(収縮前の長さ)。
【0100】(8)耐破れ性(破断率) JIS K 7127に準じ、熱収縮前のフィルムの最
大収縮方向と直交する方向についての引張試験を行う。
試験片数は20とする。試験片長さ200mm、チャッ
ク間距離100mm、試験片幅15mm、温度23℃、
引張速度200mm/分の条件で行う。伸度5%以下で
破断した試験片数を数え、全試験片数(20個)に対す
る百分率を求め、破断率(%)とする。
【0101】(9)最大熱収縮応力値 加熱炉付き引張試験機(東洋精機株式会社製「テンシロ
ン」)を用いて測定する。熱収縮前のフィルムから、最
大収縮方向の長さが200mmで、幅が20mmの試料
を切り出し、予め90℃に加熱しておいた引張試験機の
送風を止め、試料をチャック間距離100mmとして取
り付けた後、速やかに加熱炉の扉を閉め、送風(温度9
0℃、吹き出し速度5m/秒の熱風を、奥、左および右
の三方向から供給)を開始した時に検出される収縮応力
を測定し、測定チャートから得られる最大値を最大熱収
縮応力値(MPa)とする。
【0102】(10)交点収縮率 熱収縮性ポリエステル系フィルムから、最大収縮方向を
長さ方向とし、長さ150mm、幅20mmの試験片を
切り出し、該試験片の中央部分100mm長さの両端部
に標線を記す。熱風式加熱炉を備えた引張試験機(東洋
精機製「テンシロン」)の加熱炉内温度を100℃と
し、送風を止めて、加熱炉内に上記試験片を、100m
m以下の任意のチャック間距離L1(mm)で、上記標
線がチャック端部位置となるようにセットする。その
後、加熱炉の扉を速やかに閉め、送風(温度100℃、
吹き出し速度5m/秒の熱風を、奥、左および右の三方
向から供給)を再開し、1分間収縮させる。このときの
フィルムの内部残留収縮応力(MPa)を下式により求
める。 内部残留収縮応力(MPa)=収縮力(N)/フィルム
の断面積(mm2)。
【0103】また、そのときのフィルムの収縮率(%)
は、チャック間距離L1(mm)から、下式により算出
する。 収縮率(%)=100×(100−L1)/100。
【0104】上記と同じ手順でフィルムを最大収縮方向
に50%収縮させ、続いて、50mmよりも大きく、1
00mm以下の任意のチャック間距離L2に、引張速度
200mm/分で戻すときに要する引張力(N)を求
め、下式により引張応力(MPa)を求める。 引張応力(MPa)=引張力(N)/フィルムの断面積
(mm2)。
【0105】また、そのときのフィルムの伸長率(再伸
長率、%)は、下式により求める。 再伸長率(%)=100×(L2−50)/50。
【0106】上記の内部残留収縮応力(MPa)と収縮
率(%)、および引張応力(MPa)と再伸長率(%)
の両関係を示すグラフより求められる交点に相当する収
縮率を、交点収縮率(%)とする。なお、代表例とし
て、後述する熱収縮性ポリエステル系フィルム1に係る
上記グラフと、該グラフから得られる交点収縮率を図2
に示す。
【0107】(11)収縮仕上り性 フィルムを紙管に巻いた状態で雰囲気温度30℃±1
℃、相対湿度85±2%に制御した環境下に250時間
保管した後、取り出して、東洋インキ製造社製の草色、
金色、白色のインキで3色印刷し、その後センターシー
ルマシンを用いてヒートシールによりチューブとし、こ
れを切断して熱収縮性ポリエステル系フィルムラベルと
する。次いで、容量300mlのガラス瓶にラベルを装
着した後、スチーム式熱収縮トンネルを用い、温度90
℃として、該トンネル内を5秒で通過させて、ラベルを
収縮させる。色斑および収縮斑の程度を目視で判断し、
収縮仕上がり性を5段階で評価する。基準は、5:仕上
がり性最良、4:仕上がり性良、3:色斑、または収縮
斑が少し有り(2ヶ所以内)、2:色斑、または収縮斑
有り(3〜5ヶ所)、1:色斑、または収縮斑多い(6
ヶ所以上)、として、4以上を合格レベル、3以下のも
のを不良とする。
【0108】(12)フィルムの表面温度 予備加熱工程、延伸工程、および延伸後の熱処理工程で
のフィルムの表面温度は、赤外式の非接触表面温度計を
用い、フィルムの走行方向に連続的に測定し、各工程で
得られる温度の平均値を求める。
【0109】合成例1 エステル化反応釜に、57036質量部のテレフタル
酸、35801質量部のエチレングリコール、および1
5843質量部のネオペンチルグリコールを仕込み、圧
力:0.25MPa,温度:220〜240℃の条件で
120分間エステル化反応を行った。次いで、反応釜内
を常圧とし、三酸化アンチモン(重合触媒)8質量部、
酢酸コバルト・4水塩(重合触媒)6.34質量部、酢
酸マグネシウム・4水塩(アルカリ土類金属化合物)1
32.39質量部、トリメチルホスフェート(リン含有
化合物)61.5質量部、酢酸ナトリウム(アルカリ金
属化合物)5.35質量部を加え、10分間撹拌後、反
応系内を徐々に減圧し、75分間で0.5hPaとする
と共に、温度を280℃に昇温した。温度280℃で溶
融粘度が7000ポイズとなるまで撹拌を続けて重合反
応を行い(約40分間)、その後水中にストランド状に
吐出して冷却し、得られたストランドをストランドカッ
ターで切断してポリエステルAのチップを得た。
【0110】合成例2〜6 合成例1と同様の方法により、表1に示すポリエステル
B〜Fのチップを得た。
【0111】
【表1】
【0112】なお、表1中、無機成分(Na,Mg,
P,Sb,Ti)の含有量は、各原子基準の濃度(単
位:ppm;質量基準)である。また、各無機成分の由
来は下記の通りである。 Na:主に酢酸ナトリウムに由来する。 Mg:主に酢酸マグネシウム・4水塩に由来する。 P:主にトリメチルホスフェートに由来する。 Sb:主に三酸化アンチモンに由来する。 Ti:主にチタニウムテトラブトキシドに由来する。
【0113】また、表1中、TPAはテレフタル酸成分
を、EGはエチレングリコール成分を、NPGはネオペ
ンチルグリコール成分を、BDは1,4−ブタンジオー
ル成分を、DEGはジエチレングリコール成分を夫々意
味する。
【0114】実験例1 夫々予備乾燥したチップA:68質量%、チップE:9
質量%、チップF:23質量%を混合し、280℃で単
軸押出機で溶融押出し、その後上記の「キャスト性」評
価で説明したキャスティングロールで急冷して、厚さ2
15μmの未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルム
を91℃で10秒間予熱した後、テンターを使用して、
横方向に75℃で3倍延伸(第1段階)後、72℃で第
1段階延伸終了時のフィルム幅に対して1.6倍延伸
(第2段階)した。次いで、79℃で10秒間熱処理を
行って、厚さ45μm、長さ1000m以上の熱収縮性
ポリエステル系フィルム1を得た。このときのフィルム
の表面温度の変動幅は、1000mに亘り、予熱工程で
平均温度±0.6℃、延伸工程で平均温度±0.5℃、
熱処理工程で平均温度±0.5℃の範囲内であった。得
られたフィルムの物性を表2に示す。
【0115】実験例2 夫々予備乾燥したチップA:50質量%、チップE:2
5質量%、チップF:25質量%を混合し、280℃で
単軸押出機で溶融押出し、その後上記の「キャスト性」
評価で説明したキャスティングロールで急冷して、厚さ
215μmの未延伸フィルムを得た。この未延伸フィル
ムを78℃で10秒間予熱した後、テンターを使用し
て、横方向に73℃で3倍延伸(第1段階)後、73℃
で第1段階延伸終了時のフィルム幅に対して1.6倍延
伸(第2段階)した。次いで、72℃で10秒間熱処理
を行って、厚さ45μm、長さ1000m以上の熱収縮
性ポリエステル系フィルム2を得た。このときのフィル
ム表面温度の変動幅は、1000mに亘り、予熱工程で
平均温度±0.5℃、延伸工程で平均温度±0.5℃、
熱処理工程で平均温度±0.5℃の範囲内であった。得
られたフィルムの物性を表2に示す。
【0116】実験例3 予備乾燥したチップBを280℃で単軸押出機で溶融押
出し、その後上記の「キャスト性」評価で説明したキャ
スティングロールで急冷して、厚さ235μmの未延伸
フィルムを得た。この未延伸フィルムを98℃で10秒
間予熱した後、テンターを使用して、横方向に82℃で
5.2倍延伸した。次いで、80℃で10秒間熱処理を
行って、厚さ45μm、長さ1000m以上の熱収縮性
ポリエステル系フィルム3を得た。このときのフィルム
表面温度の変動幅は、1000mに亘り、予熱工程で平
均温度±1.5℃、延伸工程で平均温度±2.0℃、熱
処理工程で平均温度±1.7℃の範囲内であった。得ら
れたフィルムの物性を表2に示す。
【0117】実験例4 予備乾燥したチップCを280℃で単軸押出機で溶融押
出し、その後上記の「キャスト性」評価で説明したキャ
スティングロールで急冷して、厚さ245μmの未延伸
フィルムを得た。この未延伸フィルムを98℃で10秒
間予熱した後、テンターを使用して、横方向に80℃で
5.4倍延伸した。次いで、80℃で10秒間熱処理を
行って、厚さ45μm、長さ1000m以上の熱収縮性
ポリエステル系フィルム4を得た。このときのフィルム
表面温度の変動幅は、1000mに亘り、予熱工程で平
均温度±1.5℃、延伸工程で平均温度±1.5℃、熱
処理工程で平均温度±1.5℃の範囲内であった。得ら
れたフィルムの物性を表2に示す。
【0118】実験例5 予備乾燥したチップDを280℃で単軸押出機で溶融押
出し、その後上記の「キャスト性」評価で説明したキャ
スティングロールで急冷して、厚さ245μmの未延伸
フィルムを得た。この未延伸フィルムを98℃で10秒
間予熱した後、テンターを使用して、横方向に80℃で
5.4倍延伸した。次いで、80℃で10秒間熱処理を
行って、厚さ45μm、長さ1000m以上の熱収縮性
ポリエステル系フィルム5を得た。このときのフィルム
表面温度の変動幅は、1000mに亘り、予熱工程で平
均温度±1.0℃、延伸工程で平均温度±2.0℃、熱
処理工程で平均温度±2.0℃の範囲内であった。得ら
れたフィルムの物性を表2に示す。
【0119】
【表2】
【0120】なお、表2中、無機成分(Na,Mg,
P)の含有量は、各原子基準の濃度(単位:ppm;質
量基準)である。
【0121】
【発明の効果】本発明の熱収縮性ポリエステル系フィル
ムは、熱収縮初期に生じた局部収縮に基づく収縮斑など
を、収縮が進んで行く過程で解消し得る機能を有してお
り、高速収縮作業においても、美麗な収縮仕上がり外観
を得ることができるものであり、収縮ラベル、キャップ
シール、収縮包装などの用途に好適に用いることができ
る。また、耐破れ性や厚みの変動が少なく、加工性に優
れ、さらには、溶融比抵抗値が所定値以下であるため、
生産性および品質(ピンナーバブルの抑制など)に優れ
ている。
【0122】さらに、本発明の製造方法により、上記の
ような特性を有する本発明の熱収縮性ポリエステル系フ
ィルムの原料となるポリエステル系樹脂の提供が可能と
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る交点収縮率を求めるためのグラ
フの一例である。
【図2】 実験例1の熱収縮性ポリエステル系フィルム
について、交点収縮率を求めるための、内部残留収縮応
力曲線と引張応力曲線を示したグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:02 B29K 105:02 B29L 7:00 B29L 7:00 C08L 67:00 C08L 67:00 (72)発明者 武川 善紀 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 伊藤 勝也 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 米田 茂 大阪市北区堂島浜二丁目2番8号 東洋紡 績株式会社本社内 (72)発明者 野瀬 克彦 大阪市北区堂島浜二丁目2番8号 東洋紡 績株式会社本社内 Fターム(参考) 4F071 AA44 AA45 AA46 AB06 AF61 AH04 BA01 BB06 BB07 BC01 BC10 BC17 4F210 AA24 AE01 AG01 RA03 RC02 RG02 RG04 RG43 4J029 AA03 AB07 AC02 AD10 AE03 BA01 BA02 BA03 BA04 BA05 BA07 BA10 BD07A CA02 CA04 CA05 CA06 CB05A CB06A CC05A CC06A CH02 DB02 JA091 JA093 JB171 JB173 JC433 JC533 JF131 JF141 JF151 JF161

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱収縮性ポリエステル系フィルムにおい
    て、 下記(A)〜(C)の特性を有することを特徴とする熱
    収縮性ポリエステル系フィルム。 (1)10cm×10cmの正方形状に切り取った熱収
    縮性ポリエステル系フィルムの試料を、95℃の温水中
    に10秒浸漬して引き上げ、次いで25℃の水中に10
    秒浸漬して引き上げたときの最大収縮方向の熱収縮率
    (A)が50%以上、 (2)フィルムの最大収縮方向についての熱収縮試験
    を、温度90℃、吹き出し速度5m/秒の熱風中、試験
    片幅20mm、チャック間距離100mmの条件で行っ
    たとき、最大熱収縮応力値(B)が10MPa以下、 (3)フィルムを温度100℃、吹き出し速度5m/秒
    の熱風中で熱収縮させたときに得られる収縮応力−収縮
    率曲線と、フィルムを温度100℃、吹き出し速度5m
    /秒の熱風中で、最大収縮方向に収縮率50%で熱収縮
    させたフィルムについて、該熱風中で、引張速度200
    mm/分の条件で引張試験をしたときに得られる引張応力
    −伸長率曲線とから求められる交点収縮率(C)が10
    %以上。
  2. 【請求項2】 フィルムの最大収縮方向と直交する方向
    についての引張試験を、複数の熱収縮性ポリエステル系
    フィルム試験片について、チャック間距離100mm、
    試験片幅15mm、温度23℃、引張速度200mm/
    分の条件で行ったとき、破断伸度5%以下の試験片数
    が、全試験片数の20%以下である請求項1に記載の熱
    収縮性ポリエステル系フィルム。
  3. 【請求項3】 275℃での溶融比抵抗値が0.70×
    108Ω・cm以下である請求項1または2に記載の熱
    収縮性ポリエステル系フィルム。
  4. 【請求項4】 フィルムの最大収縮方向での厚み変位測
    定を、長さ50cm、幅5cmの試験片について行った
    とき、下記に規定する厚み分布が7%以下である請求項
    1〜3のいずれかに記載の熱収縮性ポリエステル系フィ
    ルム。 厚み分布=[(最大厚み−最小厚み)/平均厚み]×1
    00
  5. 【請求項5】 フィルムの多価アルコール成分100モ
    ル%中、ネオペンチルグリコール成分が3〜40モル%
    である請求項1〜4のいずれかに記載の熱収縮性ポリエ
    ステル系フィルム。
  6. 【請求項6】 フィルム中のアルカリ土類金属原子M2
    と、リン原子Pとの質量比(M2/P)が1.2〜5.
    0である請求項1〜5のいずれかに記載の熱収縮性ポリ
    エステル系フィルム。
  7. 【請求項7】 フィルム中のアルカリ土類金属原子M2
    の含有量が40〜400ppm(質量基準)であり、リ
    ン原子の含有量が60〜600ppm(質量基準)であ
    る請求項1〜6のいずれかに記載のポリエステル系フィ
    ルム。
  8. 【請求項8】 アルカリ金属原子M1を100ppm
    (質量基準)以下含有するものである請求項6または7
    に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の熱収縮
    性ポリエステル系フィルムの原料であるポリエステル系
    樹脂を製造するに当たり、アルカリ土類金属化合物およ
    びリン化合物の添加時期を少なくともエステル化工程の
    後とすることを特徴とするポリエステル系樹脂の製造方
    法。
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