JP2004083620A - 共重合ポリエステルの製造方法 - Google Patents

共重合ポリエステルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】生産性に優れ、かつエンジニアリングプラスチック、シートやフィルム等に成形するのに好適な高重合度を有する共重合ポリエステルの製造方法を提供する。
【解決手段】テレフタル酸と、エチレングリコール及びネオペンチルグリコールを主として含む原料を直接エステル化反応させ、該エステル化反応後、重縮合反応を行う共重合ポリエステルの製造方法であって、前記エステル化反応後のオリゴマー特性が下記式(1)〜(3)を満足することを特徴とする共重合ポリエステルの製造方法。
200≦AVo≦800   ・・・(1)
900≦OHV≦1800  ・・・(2)
0.53≦OH%≦0.90 ・・・(3)
なお、AVo及びOHVはそれぞれオリゴマー1ton中におけるカルボキシル末端基及びヒドロキシル末端基の当量数を示し、OH%はOHV/(OHV+AVo)を示す。

Description

【0001】
本発明は共重合ポリエステルの製造方法に関し、テレフタル酸、エチレングリコール、ネオペンチルグリコールから主としてなる共重合ポリエステルの製造方法において、高重合度で生産性に優れた共重合ポリエステルの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
共重合ポリエステル、とりわけ、エチレングリコールとテレフタル酸を原料として製造されるポリエチレンテレフタレート(PET)は、化学的、物理的性質に優れていることから、容器、フィルム、シート、繊維等の用途に広範囲に使用されている。
【0003】
近年、かかるポリエチレンテレフタレート(PET)にネオペンチルグリコール(以下、NPGとも略称する)を共重合させた共重合ポリエステルが透明性、成形性、耐熱性、耐衝撃性等に優れることで注目され、各種用途、特にフィルム(シート)、エンジニアリングプラスチックに多く用いられるようになってきている。
【0004】
上記の共重合ポリエステルは、PETと同様に回分式(バッチ式)重合法、または連続重合法によって一般的に製造されている。しかしながら、上記の共重合ポリエステルは、ネオペンチルグリコールを共重合成分として使用しているため、直接エステル化法により前記組成の共重合ポリエステルを製造する際に、単純にPETと同様の重合方法を適用したとしても、重合度を十分に高められなかったり、重合速度が遅く生産性に劣ったりするなどの問題があった。
【0005】
このような重合度が十分に高くならない状態(例えば、固有粘度が0.60dl/g未満)の共重合ポリエステルから、フィルム、シート、エンジニアリングプラスチックなどの成形品を製造した場合、得られた成形品の機械的特性が低下する、あるいは共重合ポリエステルの固有粘度を特定の範囲(例えば、固有粘度が0.60〜1.0dl/g)に到達させるまでの重合時間が長くなり、生産性が著しく低下するという問題があった。
【0006】
そこで、上記共重合ポリエステルを製造する際に、重合触媒の種類や添加量を適正化して、重合度や重合速度を調整する方法が検討されてきた。しかしながら、直接エステル化法により前記組成の共重合ポリエステルを製造する際には、この方法だけでは十分な重合度や重合速度を得ることは困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来の問題点を解消し、生産性に優れ、かつエンジニアリングプラスチック、シートやフィルム等に成形するのに好適な高重合度を有する共重合ポリエステルの製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、テレフタル酸、エチレングリコール及びネオペンチルグリコールを主な構成成分とする共重合ポリエステルを、直接エステル化工程を経て重縮合させる際に、エステル化反応終了後のオリゴマー特性を特定範囲に制御することで、十分な重合速度を有し、生産性に優れ、かつ高重合度の共重合ポリエステルを製造できることを見出したものである。
【0009】
すなわち、本発明は、主たるジカルボン酸成分としてテレフタル酸と、主たるグリコール成分としてエチレングリコール及びネオペンチルグリコールを含む原料を直接エステル化反応させ、該エステル化反応後、重縮合反応を行う共重合ポリエステルの製造方法であって、前記エステル化反応後のオリゴマー特性が下記式(1)〜(3)を満足することを特徴とする共重合ポリエステルの製造方法。
200≦AVo≦800   ・・・(1)
900≦OHV≦1800  ・・・(2)
0.53≦OH%≦0.90 ・・・(3)
【0010】
なお、式(1)で、AVo(eq/ton)はオリゴマー1ton中におけるカルボキシル末端基の当量数を示す。また、式(2)で、OHV(eq/ton)はオリゴマー1ton中におけるヒドロキシル末端基の当量数を示す。さらに、式(3)で、OH%はOHV/(OHV+AVo)を示す。
【0011】
上記エステル化反応後のオリゴマーのAVoは、200〜800eq/tonである必要がある。オリゴマーのAVoは、下限が300eq/tonであることが好ましく、特に好ましくは350eq/tonである。一方、AVoの上限は、600eq/tonが好ましく、特に好ましくは、450eq/tonである。
【0012】
また、オリゴマーのOHVは、900〜1800eq/tonであることが必要である。オリゴマーのOHVは、下限が1000eq/tonであることが好ましく、特に好ましくは1100eq/tonである。一方、OHVの上限は、1500eq/tonが好ましく、特に好ましくは、1300eq/tonである。
【0013】
さらに、オリゴマーのOH%(=OHV/(AVo+OHV))は、0.53〜0.90であることが必要である。オリゴマーのOH%は、下限が0.65であることが好ましく、特に好ましくは0.70である。一方、OH%の上限は、0.85が好ましく、特に好ましくは0.80である。
【0014】
上記AVoが200eq/ton未満の場合、OHVが1800eq/tonを超える場合、あるいはOH%が0.90を超えるいずれかの場合では、十分な重合速度を得ることができず、生産性が著しく低下する。一方、AVoが800eq/tonを越える場合、OHVが900eq/ton未満の場合、OH%が0.53未満のいずれかの場合では、十分に高重合度化することができない(例えば、固有粘度が0.60dl/g以上に到達しない)、あるいは重合速度が遅く、生産性が著しく低下する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の製造方法で得られる共重合ポリエステルは、主たるジカルボン酸成分としてテレフタル酸と、主たるグリコール成分としてエチレングリコール60〜99モル%及びネオペンチルグリコール1〜40モル%を含む、主たる繰り返し単位がテレフタル酸とエチレングリコールのエステル、テレフタル酸とネオペンチルグリコールのエステルからなる共重合ポリエステルである。
【0016】
前記共重合ポリエステルのジカルボン酸成分は主としてテレフタル酸からなるが、全ジカルボン酸成分に対するテレフタル酸成分の組成比は70モル%以上が好ましく、さらに好ましくは85モル%以上、特に好ましくは95モル%以上、最も好ましくは100モル%である。
【0017】
テレフタル酸とともに使用できる他のジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニ−ル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、グルタル酸等の脂肪族ジカルボン酸、及び1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸等が挙げられる。
【0018】
また、本発明で得られる共重合ポリエステルは、ジカルボン酸成分以外の酸成分をさらに共重合されていてもよく、かかる酸成分としては、p−オキシ安息香酸、オキシカプロン酸等のオキシ酸等が挙げられる。
【0019】
前記共重合ポリエステルにおけるグリコール成分は、エチレングリコール(EG)とネオペンチルグリコール(NPG)とを主たる構成成分とする。前記グリコール成分の組成比は、EG/NPG=99/1〜60/40(モル%)が好ましく、EGの組成比は65〜95モル%がさらに好ましく、特に好ましくは70〜85モル%の範囲である。
【0020】
一方、NPGの組成比は、5〜35モル%がさらに好ましく、特に好ましくは15〜30モル%の範囲である。
【0021】
本発明の共重合ポリエステルは、全グリコール成分がEGとNPGとで構成されるのが好ましいが、本発明の目的とする透明性及び色調等を阻害しない範囲で、ポリエステルに他の機能を付与ないし特性を改良するために、EGとNPG以外の他のグリコール成分を使用してもよい。他のグリコール成分としては、(1)トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングルコール等の脂肪族グリコール類、(2)1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール等の脂環式グリコール類、(3)p−キシリレングリコール、m−キシリレングリコール等の芳香族グリコール類等が挙げられる。これらの中でも、1,4−シクロヘキサンジメタノールが好適である。また、これらのグリコール成分は、いずれかを単独で使用しても2種以上を任意の割合で組み合わせて使用してもよい。
【0022】
共重合ポリエステルの重合触媒としては、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物、チタン化合物の少なくとも1種を単独で用いても良いし、あるいは2種以上を併用してもかまわない。
【0023】
前記アンチモン化合物としては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酢酸アンチモン、アンチモングリコキサイド等が挙げられる。これらの中でも、三酸化アンチモン、酢酸アンチモン、アンチモングリコキサイドが好ましく、特に好ましくは三酸化アンチモンである。
【0024】
これらのアンチモン化合物は、生成する共重合ポリエステルに対して0.01〜0.04モル%含有させることが好ましく、さらに好ましくは0.015〜0.03モル%であり、特に好ましくは0.02〜0.025モル%である。0.01モル%未満では十分な重合活性が得られずに、重合度を十分に上げることができない。一方0.04モル%を超えると共重合ポリエステルの耐熱性が著しく悪化し、熱分解が激しくなり、保香性に影響を及ぼす遊離の低分子量化合物が増加し、成形体が黄色に着色する等の問題が起こりやすくなる。
【0025】
また、前記ゲルマニウム化合物としては、例えば、結晶性二酸化ゲルマニウム、非晶性二酸化ゲルマニウム、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウムテトラn−ブトキシド等が挙げられる。これらの中でも、結晶性二酸化ゲルマニウム、非晶性二酸化ゲルマニウムがさらに好ましく、特に好ましくは非晶性二酸化ゲルマニウムである。
【0026】
これらのゲルマニウム化合物は、生成する共重合ポリエステルに対して0.005〜0.05モル%含有させることが好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.03モル%であり、特に好ましくは0.015〜0.025モル%である。0.005モル%未満では十分な重合活性が得られずに、重合度を十分に上げることができない。一方0.05モル%を超えると共重合ポリエステルの耐熱性が著しく悪化し、熱分解が激しくなり、保香性に影響を及ぼす遊離の低分子量化合物が増加し、成形体が黄色に着色する等の問題が起こりやすくなる。
【0027】
また、前記チタン化合物としては、例えば、(1)チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラブトキシド等のアルコキシド類、(2)シュウ酸チタニルアンモニウム、シュウ酸チタニルリチウム、シュウ酸チタニルナトリウム、シュウ酸チタニルカリウム、シュウ酸チタニルバリウム等のシュウ酸チタニル化合物類、(3)アセチルチタン酸カリウム等の有機カルボン酸チタン塩等が挙げられる。これらの中でも、チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラブトキシド、シュウ酸チタニルカリウムが好ましく、特に好ましくはチタニウムテトラブトキシドである。
【0028】
これらのチタン化合物は、生成する共重合ポリエステルに対して0.0005〜0.02モル%含有させることが好ましく、さらに好ましくは0.002〜0.015モル%であり、特に好ましくは0.005〜0.01モル%である。0.0005モル%未満では十分な重合活性が得られずに、重合度を十分に上げることができない。一方0.015モル%を超えると共重合ポリエステの耐熱性が著しく悪化し、熱分解が激しくなり、保香性に影響を及ぼす遊離の低分子量化合物が増加し、成形体が黄色に着色する等の問題が起こりやすくなる。
【0029】
前記の重合触媒は、エステル化反応、初期重合反応及び後期重合反応のいずれの反応時においても添加して良い。但し、重合触媒は、エステル化反応前に添加するのが好ましく、他の安定剤はエステル化反応後に添加することが好ましい。
【0030】
安定剤として使用するリン化合物は、使用する重合触媒の種類によって、生成する共重合ポリエステルに対する含有量の好適範囲が異なる。アンチモン化合物を重合触媒として使用する場合には、生成する共重合ポリエステルに対して0.001〜0.005モル%含有させることが好ましい。また、ゲルマニウム化合物やチタン化合物を使用する場合には、ゲルマニウム化合物やチタン化合物に対してリン化合物を等モル含有させることが好ましい。
【0031】
リン化合物としては、例えば、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸およびそれらの誘導体等が挙げられる。好適な具体例としては、リン酸、リン酸トリメチル、リン酸トリブチル、リン酸トリフェニル、リン酸モノメチル、リン酸ジメチル、リン酸モノブチル、リン酸ジブチル、亜リン酸、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリブチル、メチルホスホン酸、メチルホスホン酸ジメチル、エチルホスホン酸ジメチル、フェニールホスホン酸ジメチル、フェニールホスホン酸ジエチル、フェニールホスホン酸ジフェニールが挙げられる。なかでも、リン酸トリメチル、リン酸が特に好適である。
【0032】
また、さらに共重合ポリエステルの色調を改善するために、コバルト化合物を含有させても良い。コバルト化合物をリン化合物と併用する場合には、コバルト化合物とリン化合物を等モル含有させることが好ましい。
【0033】
前記コバルト化合物としては、酢酸コバルト、塩化コバルト、安息香酸コバルト、クロム酸コバルト等が挙げられる。なかでも、酢酸コバルトが好ましい。コバルト化合物は、生成する共重合ポリエステルに対して通常0.001〜0.04モル%含有させるが、使用する重合触媒の種類に応じて適宜変更することが好ましい。
【0034】
本発明の共重合ポリエステルの製造方法では、テレフタル酸、エチレングリコール及び1,4−シクロヘキサンジメタノールを主な構成成分とする共重合ポリエステルを、直接エステル化工程を経て重縮合させる際に、エステル化反応終了後のオリゴマー特性を下記式(1)〜(3)の特定範囲に制御することに特徴があり、該構成により、十分な重合速度を有し、生産性に優れ、かつ高重合度の共重合ポリエステルを製造することができる。
200≦AVo≦800   ・・・(1)
900≦OHV≦1800  ・・・(2)
0.53≦OH%≦0.90 ・・・(3)
【0035】
なお、式(1)で、AVo(eq/ton)はオリゴマー1ton中におけるカルボキシル末端基の当量数を示す。また、式(2)で、OHV(eq/ton)はオリゴマー1ton中におけるヒドロキシル末端基の当量数を示す。さらに、式(3)で、OH%はOHV/(OHV+AVo)を示す。
【0036】
本発明におけるエステル化反応後とは、真空下において重縮合反応する前の状態であり、通常加圧下もしくは、常圧化におけるエステル化反応が終了した時点を指す。
【0037】
エステル化反応後のオリゴマー特性を前記の特定範囲に制御するためには、原料の全グリコール成分(G)と全ジカルボン酸成分(A)との仕込み時のモル比(G/A)及びエステル化反応条件の適正化が重要である。
【0038】
エステル化反応時における、G/Aは1.3〜3.0が好ましく、さらに好ましくは1.5〜2.5、特に好ましくは1.75〜2.25の範囲である。すなわち、全ジカルボン酸成分量(A)に対し、全グリコール成分量(G)が多い状態にする。このような状態にするためには、原料仕込み時に前記G/Aを1.3〜3.0に調整しても良いし、エステル化反応中の有る段階でグリコール成分をさらに追加して調整しても構わない。
【0039】
また、エステル化反応条件は、温度、圧力、平均滞留時間(反応缶数も影響する)が特に重要である。エステル化反応時の温度は、240〜270℃の範囲が好ましく、さらに好ましくは245〜265℃、特に好ましくは255〜265℃の範囲である。エステル化反応時の缶内の圧力は、大気圧から0.1MPaの範囲が好ましく、さらに好ましくは大気圧から0.05MPaの範囲、特に好ましくは大気圧から0.02MPaの範囲である。エステル化反応における平均滞留時間は、2〜5時間が好ましく、特に好ましくは、3〜4時間である。また、エステル化の反応缶数は、1〜5缶が好ましく、特に好ましくは2〜4缶である。
【0040】
初期重縮合反応の条件は、温度が260〜285℃の範囲が好ましく、特に好ましくは265〜280℃、とりわけ好ましくは265〜270℃である。圧力は1000〜13000Paの範囲が好ましく、特に好ましくは1000〜8000Pa、とりわけ好ましくは1000〜6500Paである。初期重合反応における平均滞留時間は、1〜4時間が好ましく、特に好ましくは2〜3時間である。また初期重合の反応缶数は、1〜3缶が好ましく、特に好ましくは1〜2缶である。
【0041】
後期重合反応の条件は、温度が270〜285℃の範囲が好ましく、特に好ましくは270〜280℃である。圧力は1〜300Paが好ましく、特に最終反応缶の圧力は1〜150Pa、とりわけ好ましくは1〜80Pa以下である。後期重合反応における平均滞留時間は、1〜4時間が好ましく、特に好ましくは2〜3時間である。また後期重合の反応缶数は、1〜2缶が好ましい。
【0042】
本発明において、生成した共重合ポリエステルは、通常、反応缶の底部に設けた抜き出し口よりストランド状に抜き出し、水冷後、チップ状にカットする。
【0043】
得られた共重合ポリエステルは、成形品としたときの機械的特性の点から、固有粘度IVを0.60〜0.90dl/gとすることが好ましく、さらに好ましくは0.65〜0.85dl/g、特に好ましくは0.70〜0.80dl/gである。固有粘度が0.60dl/g未満では、成形品の機械的特性が低下する傾向が見られる。一方、固有粘度が0.90dl/gを越える場合は、成形機等による溶融時に樹脂温度が高くなって熱分解が激しくなり、保香性に影響を及ぼす遊離の低分子量化合物が増加し、成形体が黄色に着色する等の問題が起こりやすくなる。
【0044】
本発明の共重合ポリエステルは、通常大気中の水分により吸湿し、およそ0.1〜0.5%程度の水分を含有しているので、成形加工前に予め乾燥し、防湿袋に保存するのが好ましい。本発明の共重合ポリエステルは前記によりチップ化した後に、およそ50〜120℃の間で12時間以上乾燥することが好ましい。乾燥方法は、真空乾燥、熱風乾燥、流動床式乾燥装置等あるが、流動床式乾燥が好ましい。またさらには乾燥後のチップを、防湿バッグや、アルミ袋等の密封袋で保存することが好ましい。
【0045】
前記乾燥チップの含水率は、成形加工前にできるだけ低いことが好ましく、好ましくは0.05%以下、更に好ましくは0.02%以下、特に好ましくは0.01%以下である。
【0046】
本発明の共重合ポリエステルの製造時に、本発明の目的を妨げない限り、酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウムなどの不活性粒子、顔料、耐熱・酸化安定剤、離型剤、UV吸収剤、着色剤などを必要に応じて添加することは可能である。
【0047】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明がこれら実施例に限定されるものではない。なお、共重合ポリエステルの特性は以下の方法にしたがって測定した。
【0048】
(1)固有粘度(IV)
チップサンプル0.1gを精秤し、25mlのフェノール/テトラクロロエタン=3/2(質量比)の混合溶媒に溶解し、オストワルド粘度計で30℃で測定した。
【0049】
(2)共重合ポリエステルの組成比
サンプル約5mgを重クロロホルムとトリフルオロ酢酸の混合溶液(9/1;体積比)0.7mlに溶解し、H−NMR(varian製、UNITY500)を使用して求めた。
【0050】
(3)オリゴマー酸価(AVo)
試料1gを精秤し、ピリジン20mlを加え、15分間加熱還流した。溶解後、イオン交換水を10ml加え放冷した。フェノールフタレインを指示薬として、0.1N水酸化ナトリウムで滴定した。なお、オリゴマー酸価は次式により求めた。
AVo(eq/ton)=((A−B)×0.1×F)/(Wg×10)×10
上式で、Aは滴定量(ml)、Bはブランクの滴定量(ml)、Fは使用した0.1N−水酸化ナトリウムのファクター、Wgは試料の質量(g)を意味する。
【0051】
(4) オリゴマー水酸価(OHV)
試料0.5gを精秤し、それに、無水酢酸0.51gとピリジン10mlの混合溶液に添加し、95℃で1.5時間反応させた。反応物に蒸留水10mlを加え、室温で放冷した。次いで、0.2Nの水酸化ナトリウム溶液(溶液:水/メタノール=5/95(体積比))でフェノールフタレインを指示薬として滴定した。なお、オリゴマー水酸価は次式より求めた。
OHV(eq/ton)=((B−A)×F)/(Wg×10)×10
上式で、Aは滴定量(ml)、Bはブランクの滴定量(ml)、Fは使用した0.2N−水酸化ナトリウムのファクター、Wgは試料の質量(g)を意味する。
【0052】
(5) 元素分析
以下に示す方法で元素分析を行った。
(a)Sbの分析
試料1gを硫酸/過酸化水素水の混合液で湿式分解させた。次いで、亜硝酸ナトリウムを加えてSb原子をSb5+とし、ブリリアングリーンを添加してSbとの青色錯体を生成させた。この錯体をトルエンで抽出後、吸光光度計(島津製作所製、UV−150−02)を用いて、波長625nmにおける吸光度を測定し、Sbの比色定量を行った。
【0053】
(b)Geの分析
試料2gを白金ルツボにて灰化分解させ、さらに10質量%の炭酸水素ナトリウム溶液5mlを加えて蒸発させ、次いで塩酸を加えて蒸発乾固させた。電気炉にて400℃から950℃まで昇温させ、30分放置して残渣を融解させた。融解物を水10mlに加温溶解させ、ゲルマニウム蒸留装置に移した。なお、白金ルツボ内を7.5mlのイオン交換水で2回水洗し、この水洗液もゲルマニウム蒸留装置に移した。次いで、塩酸35mlを加え、蒸留して留出液25mlを得た。その留出液中から適当量を分取し、最終濃度が1.0〜1.5モル/Lとなるように塩酸を加えた。さらに、0.25質量%のポリビニルアルコール溶液2.5ml及び0.04質量%のフェニルフルオレン(2,3,7−トリヒドロキシ−9−フェニル−6−フルオレン)溶液5mlを添加し、イオン交換水にて25mlとした。生成したGeとの黄色錯体を吸光光度計(島津製作所製、UV−150−02)により波長505nmにおける吸光度を測定し、Geの比色定量を行った。
【0054】
(c)Tiの分析
試料1gを白金ルツボにて灰化分解し、硫酸と硫酸水素カリウムを加え、加熱溶融させた。この溶融物を2モル/L硫酸に溶解させた後、過酸化水素水を添加し、吸光光度計(島津製作所製、UV−150−02)により波長420nmにおける吸光度を測定し、Tiの比色定量を行った。
(e)Pの分析
試料1gを、炭酸ナトリウム共存下で乾式灰化分解させる方法、あるいは硫酸/硝酸/過塩素酸の混合液または硫酸/過酸化水素水の混合液で湿式分解させる方法によってリン化合物を正リン酸とした。次いで、1モル/Lの硫酸溶液中においてモリブデン酸塩を反応させてリンモリブデン酸とし、これを硫酸ヒドラジンで還元して生成したヘテロポリ青を吸光光度計(島津製作所製、UV−150−02)により波長830nmにおける吸光度を測定し、Pの比色定量を行った。
【0055】
実施例1
連続式の重合設備を使用した。
予め反応物を含有している第1エステル化反応缶に、高純度テレフタル酸(TPA)、エチレングリコール(EG)、及びネオペンチルグリコール(NPG)の添加量比が酸成分比が100(モル比)、グリコール成分比が83/17(モル比)で、全グリコール成分/全酸成分比(G/A)が1.7となるスラリーを、生成ポリマーとして1ton/h連続的に供給し、さらに三酸化アンチモンを12g/Lのエチレングリコール溶液として、生成ポリマーに対してSb含有量が0.025モル%となるように連続的に供給し、攪拌下、約255℃、0.05MPaで、平均滞留時間として約3.5時間反応を行った。この反応物を第2エステル化反応缶に移送し、攪拌下、約260℃、常圧で、平均滞留時間として約1時間反応を行い所定の反応度まで反応を行った。
【0056】
この時得られたオリゴマーは、その末端基のAVoが490eq/ton、OHVが1230eq/ton、OH%は0.72であった。次いで、リン酸トリメチルを65g/Lのエチレングリコール溶液として、生成ポリマーに対してP含有量が0.007モル%となるように、酢酸コバルト4水和物を50g/Lのエチレングリコール溶液として、生成ポリマーに対して0.007モル%となるように別々の供給口から第2エステル化反応缶に連続的に供給した。
【0057】
このエステル化反応生成物を連続的に第1重縮合反応缶に供給し、攪拌下、約265℃、35hPaで約1時間、次いで第2重縮合反応缶で攪拌下、約265℃、5hPaで約1時間、さらに最終重縮合反応缶で攪拌下、約275℃、0.5〜1.5hPaで約1時間重縮合させた。釜底部からストランド状に得られたものを水冷し、チップ状にカッティングして共重合ポリエステルを得た。
【0058】
得られた共重合ポリエステルの組成比は、TPA//EG/NPG/DEG=100//70.2/28.3/1.5(モル比)であった。ここでのDEG(ジエチレングリコール)は、反応中の副生成物である。また、得られた共重合ポリエステル中の触媒及び添加剤の組成比は、Sb/P/Co=0.0245/0.007/0.007(モル%比)であった。
【0059】
さらに、前記共重合ポリエステルは、固有粘度IV(dl/g)が0.75であり、十分な重合度で、生産性が高い、優れた共重合ポリエステルを得ることができた。
【0060】
実施例2
実施例1において、グリコールの添加量比(EG/NPG比)が84/16(モル比)で、全グリコール成分/全酸成分比(G/A)が2.2となるスラリーを使用した以外は全て実施例1と同様に実験した。
【0061】
この時得られたオリゴマーは、その末端基のAVoが320eq/ton、OHVが1470eq/ton、OH%は0.82であった。ついで実施例1と同様に重縮合反応して共重合ポリエステルを得た。
【0062】
得られた共重合ポリエステルの組成比は、TPA//EG/NPG/DEG=100//73.8/24.5/1.7(モル比)であった。ここでのDEG(ジエチレングリコール)は、反応中の副生成物である。また、得られた共重合ポリエステル中の触媒及び添加剤の組成比は、Sb/P/Co=0.0245/0.007/0.007(モル%比)であった。
【0063】
さらに、前記共重合ポリエステルは、固有粘度IV(dl/g)が0.72であり、十分な重合度で、生産性が高い、優れた共重合ポリエステルを得ることができた。
【0064】
実施例3
実施例1において第1エステル化反応時の反応温度を約245℃、0.12MPaとした以外は全て実施例1と同様に実験した。
【0065】
この時得られたオリゴマーは、その末端基のAVoが620eq/ton、OHVが1020eq/ton、OH%は0.62であった。ついで実施例1と同様に重縮合反応して共重合ポリエステルを得た。
【0066】
得られた共重合ポリエステルの組成比は、TPA//EG/NPG/DEG=100//69.9/28.1/2.0(モル比)であった。ここでのDEG(ジエチレングリコール)は、反応中の副生成物である。また、得られた共重合ポリエステル中の触媒及び添加剤の組成比は、Sb/P/Co=0.0245/0.007/0.007(モル%比)であった。
【0067】
さらに、前記共重合ポリエステルは、固有粘度IV(dl/g)が0.72であり、十分な重合度で、生産性が高い、優れた共重合ポリエステルを得ることができた。
【0068】
実施例4
実施例1において、アンチモン化合物の代わりに、チタニウムテトラブトキシドを250g/Lのn−ブタノールとして、生成ポリマーに対して0.0023モル%、酢酸コバルト4水和物を50g/Lエチレングリコール溶液として、生成ポリマーに対して0.015モル%残存するように添加し、エステル化反応後さらにトリメチルリン酸を65g/Lのエチレングリコール溶液として、生成ポリマーに対して0.025モル%残存するように添加した以外は実施例1と同様に実験した。
【0069】
この時得られたオリゴマーは、その末端基のAVoが240eq/ton、OHVが1520eq/ton、OH%は0.86であった。ついで実施例1と同様に重縮合反応して共重合ポリエステルを得た。
【0070】
得られた共重合ポリエステルの組成比は、TPA//EG/NPG/DEG=100//68.9/30.2/0.9(モル比)であった。前記のDEG(ジエチレングリコール)は、共重合ポリエステル製造時の副生成物である。また、得られた共重合ポリエステル中の触媒及び添加剤の組成比は、Ti/Co/P=0.0023/0.015・0.025(モル%)であった。
【0071】
さらに、前記共重合ポリエステルは、固有粘度IV(dl/g)が0.76であり、十分な重合度で、生産性が高い、優れた共重合ポリエステルを得ることができた。
【0072】
実施例5
実施例1において、アンチモン化合物の代わりに、二酸化ゲルマニウムを8g/Lとして、生成ポリマーに対し0.048モル%残存するように添加し、さらにトリメチルリン酸を65g/Lのエチレングリコール溶液として、生成ポリマーに対して0.045モル%残存するように添加した以外は実施例1と同様に実験した。
【0073】
この時得られたオリゴマーは、その末端基のAVoが580eq/ton、OHVが1130eq/ton、OH%は0.66であった。ついで実施例1と同様に重縮合反応して共重合ポリエステルを得た。
【0074】
得られた共重合ポリエステルの組成比は、TPA//EG/NPG/DEG=100//68.9/30.2/0.9(モル比)であった。前記のDEG(ジエチレングリコール)は、共重合ポリエステル製造時の副生成物である。また、得られた共重合ポリエステル中の触媒及び添加剤の組成比は、Ge/P=0.048/0.045(モル%)であった。
【0075】
さらに、前記共重合ポリエステルは、固有粘度IV(dl/g)が0.71であり、十分な重合度で、生産性が高い、優れた共重合ポリエステルを得ることができた。
【0076】
比較例1
実施例1において、エステル化反応時に第1エステル化反応缶の反応温度を230℃とした以外は実施例1と同様にして実験した。
【0077】
この時得られたオリゴマーのAVoは960eq/ton、OHVは1590eq/ton、OH%は0.62であった。ついで実施例1と同様に重縮合反応し共重合ポリエステルを得た。
【0078】
得られた共重合ポリエステルの組成比は、TPA//EG/NPG/DEG=100//68.9/30.2/0.9(モル比)であった。前記のDEG(ジエチレングリコール)は、共重合ポリエステル製造時の副生成物である。また、得られた共重合ポリエステル中の触媒及び添加剤の組成比は、Sb/P/Co=0.0245/0.007/0.007(モル%比)であった。
【0079】
さらに、前記共重合ポリエステルは、固有粘度IV(dl/g)が0.51であり、生産性を維持したまま十分な重合度を得ることができなかった。
【0080】
比較例2
実施例1において、グリコールの添加量比(EG/NPG比)が81/19(モル比)で、全グリコール成分/全酸成分比(G/A)が1.2となるスラリーを使用した以外は全て実施例1と同様に実験した。
【0081】
この時得られたオリゴマーは、その末端基のAVoが1200eq/ton、OHVが1200eq/ton、OH%は0.50であった。ついで実施例1と同様に重縮合反応して共重合ポリエステルを得た。
【0082】
得られた共重合ポリエステルの組成比は、TPA//EG/NPG/DEG=100//62.1/36.9/1.0(モル比)であった。ここでのDEG(ジエチレングリコール)は、反応中の副生成物である。また、得られた共重合ポリエステル中の触媒及び添加剤の組成比は、Sb/P/Co=0.0245/0.007/0.007(モル%比)であった。
【0083】
さらに、前記共重合ポリエステルは、固有粘度IV(dl/g)が0.50であり、生産性を維持したまま、十分な重合度で共重合ポリエステルを得ることができなかった。
【0084】
比較例3
実施例1において、グリコールの添加量比(EG/NPG比)が91/9(モル比)で、全グリコール成分/全酸成分比(G/A)が4.0となるスラリーを使用した以外は全て実施例1と同様に実験した。
【0085】
この時得られたオリゴマーは、その末端基のAVoが120eq/ton、OHVが1900eq/ton、OH%は0.94であった。ついで実施例1と同様に重縮合反応して共重合ポリエステルを得た。
【0086】
得られた共重合ポリエステルの組成比は、TPA//EG/NPG/DEG=100//73.5/23.7/2.8(モル比)であった。ここでのDEG(ジエチレングリコール)は、反応中の副生成物である。また、得られた共重合ポリエステル中の触媒及び添加剤の組成比は、Sb/P/Co=0.0245/0.007/0.007(モル%比)であった。
【0087】
さらに、前記共重合ポリエステルは、固有粘度IV(dl/g)が0.53であり、生産性を維持したまま、十分な重合度で共重合ポリエステルを得ることができなかった。
【0088】
比較例4
実施例1において、エステル化反応時に第1エステル化反応缶の反応温度を280℃とした以外は実施例1と同様にして実験した。
【0089】
この時得られたオリゴマーのAVoは510eq/ton、OHVは690eq/ton、OH%は0.58であった。ついで実施例1と同様に重縮合反応し共重合ポリエステルを得た。
【0090】
得られた共重合ポリエステルの組成比は、TPA//EG/NPG/DEG=100//68.9/30.2/0.9(モル比)であった。前記のDEG(ジエチレングリコール)は、共重合ポリエステル製造時の副生成物である。また、得られた共重合ポリエステル中の触媒及び添加剤の組成比は、Sb/P/Co=0.0245/0.007/0.007(モル%比)であった。
【0091】
さらに、前記共重合ポリエステルは、固有粘度IV(dl/g)が0.55であり、生産性を維持したまま十分な重合度を得ることができなかった。
【発明の効果】
本発明の共重合ポリエステルの製造方法は、エステル化反応後のオリゴマー特性を特定範囲とし、次いで重縮合反応を行っているため、成形用に適した重合度に到達するまでの重合速度が速く、生産性に優れている。そのため、本発明で製造された共重合ポリエステルは、フィルム、シート、中空成形容器、エンジニアリングプラスチック、繊維等の各種成形品用の材料として広く使用することができる。なかでも、エンジニアリングプラスチック、シートやフィルムの成形材料として特に好適である。

Claims (6)

  1. 主たるジカルボン酸成分としてテレフタル酸と、主たるグリコール成分としてエチレングリコール及びネオペンチルグリコールを含む原料を直接エステル化反応させ、該エステル化反応後、重縮合反応を行う共重合ポリエステルの製造方法であって、前記エステル化反応後のオリゴマー特性が下記式(1)〜(3)を満足することを特徴とする共重合ポリエステルの製造方法。
    200≦AVo≦800   ・・・(1)
    900≦OHV≦1800  ・・・(2)
    0.53≦OH%≦0.90 ・・・(3)
    なお、式(1)で、AVo(eq/ton)はオリゴマー1ton中におけるカルボキシル末端基の当量数を示す。また、式(2)で、OHV(eq/ton)はオリゴマー1ton中におけるヒドロキシル末端基の当量数を示す。さらに、式(3)で、OH%はOHV/(OHV+AVo)を示す。
  2. 前記共重合ポリエステルの製造を連続重合方法で行う共重合ポリエステルの製造方法であって、全グリコール成分(G)/全ジカルボン酸成分(A)とのモル比(G/A)が1.3〜3.0であり、前記エステル化反応が240〜270℃で、大気圧から0.1MPaの圧力下で行われることを特徴とする請求項1記載の共重合ポリエステルの製造方法。
  3. 前記重縮合反応が260〜285℃で1000〜13000Paの圧力下で行われることを特徴とする請求項1または2記載の共重合ポリエステルの製造方法。
  4. 前記の共重合ポリエステルを高粘度用重合反応缶に送り、270〜285℃で、1〜300Paの圧力下でさらに重合を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の共重合ポリエステルの製造方法。
  5. 前記共重合ポリエステルの固有粘度が0.6〜1.0dl/gであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の共重合ポリエステルの製造方法。
  6. 前記重縮合反応を、重合触媒としてアンチモン化合物、ゲルマニウム化合物、チタン化合物の少なくとも1種以上を用い、生成する共重合ポリエステルに対してアンチモン化合物を0.01〜0.04モル%、ゲルマニウム化合物を0.005〜0.05モル%、チタン化合物を0.0005〜0.02モル%となるように含有させることを特徴とする請求項5記載の共重合ポリエステルの製造方法。
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