JP4158775B2 - 熱収縮性ポリエステル系フィルムロールの製造方法 - Google Patents
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Description
使用量のもっとも多いポリエステルチップと他のポリステルチップの形状を、横断面が楕円形となる楕円柱状とし、この他のポリエステルチップとしては、横断面楕円の平均長さ(mm)及び平均短径(mm)、並びに平均チップ長さ(mm)が、使用量のもっとも多いポリエステルチップのそれらに対して、それぞれ±20%以内の範囲になるものを使用すること、
押出機直前又は直上の最終ホッパとして側壁の傾斜角度が65°以上であり、かつ押出機の1時間当たりの吐出量の15〜120質量%の範囲の容量を有する漏斗状ホッパを使用すると共に、この最終ホッパから前記原料チップを押出機に供給すること、
押出機から溶融押し出ししたフィルムを導電性冷却ロールで冷却するに際して、押出機とキャスティングロールの間に電極を配設し、電極とキャスティングロールとの間に電圧を印加し、静電気的にフィルムをロールに密着させること、及び
前記延伸処理の予備加熱工程、延伸工程、及び延伸後の熱処理工程において、フィルム表面の温度の変動幅を、平均温度±1℃以内にすることなどにその特徴がある。
厚み分布値=(最大厚み−最小厚み)/平均厚み×100
上記のような熱収縮性ポリエステル系フィルムロールを製造すると、安定加工性や印刷性に優れた容器被覆用フィルムを歩留まりよく切り出すことができる。
長さが1000〜6000mであり、
10cm×10cmの正方形状に切り出した試料を85℃の温水中に10秒間浸漬して引き上げ、次いで25℃の水中に10秒間浸漬して引き上げたときの最大収縮方向の熱収縮率が20%以上であり、
エチレンテレフタレートをベースユニットとするものであって、さらに第2のアルコール成分として1,4−シクロヘキサンジメタノール成分及び/又は炭素数が3〜6のジオール成分を含有するものであり、
温度275℃における溶融比抵抗値が0.70×108Ω・cm以下である。
熱収縮率=100×(収縮前の長さ−収縮後の長さ)÷(収縮前の長さ)
本発明で製造する熱収縮性ポリエステル系フィルムは、温度275℃における溶融比抵抗値が0.70×108Ω・cm以下である。このようなフィルムを用いると、以下に詳細に説明するように、フィルム厚みの均一性を高めることができ、フィルムへの印刷性や、フィルムを容器に装着可能な形態に加工する際の加工性(安定加工性)を高めることができる。
なお前記のようにして溶融比抵抗値を下げて、フィルムの厚みの均一性を高めても、それだけでは不十分である。すなわちフィルムロールを形成する場合、前記フィルムは長尺(例えば、300m〜6000m程度)であるため、測定箇所によっては厚みの均一性が低下する虞がある。
厚み分布値=(最大厚み−最小厚み)/平均厚み×100
(1)前記フィルム面と対面可能なワイヤー状の電極であって、ワイヤーの送り出し装置(供給手段)と、ワイヤーの巻取装置などの収納装置(退避手段)とを備えた電極
(2)円筒状の電極であって、モーターなどの前記円筒電極を回転させるための回転手段(この場合、回転手段が供給手段と退避手段の双方を兼ねる)を備えた電極
(3)複数の電極ユニット(ワイヤー状電極ユニット、ブラシ状電極ユニットなど)を備え、各電極ユニットを独立してフィルムに近接させる近接手段(供給手段)と、各電極ユニットを独立してフィルムから遠ざける手段(退避手段)を備えた電極
なお前記電極(1)及び電極(2)を用いる場合、送り出し装置からのワイヤー状電極の送り出しや、回転手段による円筒状電極の回転は、連続的に行ってもよく、断続的に行ってもよいが、連続的に行うのが好ましい。
すなわち本発明では、上述したようにポリエステルをフィルム化する際に、組成の異なる複数の原料ポリエステルを混合(ブレンド)して押し出す場合がある。前記混合及び押出しの方法としては、具体的には、下記(1)〜(3)で示す方法を採用することが多い。(1)組成の異なる複数のポリエステル(ポリエステルチップ)を各ポリエステル用の複数のホッパに連続式又は間欠式に供給し、必要に応じて緩衝ホッパを介し、最終的に押出機直前又は直上のホッパ(最終ホッパ)に供給する。(2)この最終ホッパで各ポリエステルチップを混合し、押出機の押出量に合わせて前記混合チップを定量的に押出機に供給し、製膜する。
各ポリエステルチップの形状を合わせると、前記原料偏析を低減できる。すなわちチップの大きさに違いがあると、最終ホッパ内を混合チップが落下していくときに、小さいチップは先に落下し易いため、最終ホッパ内のチップ残量が少なくなると、大きいチップの比率が多くなって、原料偏析が現われる。これに対して、各ポリエステルチップの形状を合わせると、小さいチップが先に落下するのを防止でき、原料偏析を低減できる。
使用する原料チップの削れ等により発生する微粉体(微粉状ポリエステルチップ)は、原料偏析の発生を助長するので、前記微粉体の比率を低減することによっても、原料偏析を抑制できる。
例えば、最終ホッパとして、漏斗状ホッパを用い、その斜辺(側壁)を垂直に近づける方法が挙げられる。斜辺(側壁)を垂直に近づければ、大きいチップも小さいチップと同様に落とし易くすることができ、内容物の上端部が水平面を保ちつつ下降していくため、原料偏析の低減に効果的である。
最終ホッパで混合した混合チップを、時間をかけて前記最終ホッパから押出機へ吐出すると、フィード中に混合チップの偏析(偏在)が発生する場合がある。
製膜工程を安定化する方法としては、押出機からの吐出量変動を抑制する方法、冷却用ロール(キャスティングロールなど)の回転速度変動を抑制する方法などが挙げられる。
フィルムに熱収縮性を付与するためには、未延伸フィルムに対して延伸処理を施す必要がある。フィルムの延伸工程を安定化する場合、一般の延伸方法に対して安定化のための種々の工夫を施す。
延伸温度を制御する場合、延伸温度が高くなり過ぎないように制御する。延伸温度が高すぎると、フィルム厚み分布値が大きくなり過ぎる場合がある。なお延伸温度が高すぎると、得られた熱収縮性フィルムを容器(ボトルなど)に高速装着する際にフィルムの腰の強さが不足する場合もある。
延伸に伴うフィルムの内部発熱を抑制すると、延伸方向(幅方向など)のフィルム温度斑を小さくでき、延伸後のフィルム(熱収縮性フィルム)の厚みの均一性を高めることができる。
予備加熱条件を制御する場合、フィルムを徐々に加熱するように制御するのが望ましい。予備加熱工程でフィルムを徐々に加熱すると、フィルムの温度分布を略均一にできるため、延伸後のフィルム(熱収縮性フィルム)の厚みの均一性を高めることができる。
フィルムを延伸するに際してフィルムの表面温度の変動幅を小さくする(均温化する)と、フィルム全長に亘って同一温度で延伸や熱処理することができ、厚み分布値や熱収縮挙動を均一化することができる。
前記最大収縮方向は、フィルムの延伸方向(主延伸方向)と略一致しており、この延伸方向(主延伸方向)は上述したようにフィルムの縦方向(流れ方向)であってもよく、幅方向であってもよい。従って前記最大収縮方向の厚み分布値とは、フィルムの流れ方向の厚み分布値を意味する場合もあり、フィルムの幅方向の厚み分布値を意味する場合もある。
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムロールは、フィルムの流れ方向にフィルム物性が安定している定常領域におけるフィルムの巻き終り側の端部を始端、巻き始め側の端部を終端としたとき、前記始端の内側2m以内のところに1箇所目の試料切り出し部を設け、前記終端の内側2m以内のところに最終の切り出し部を設け、1箇所目の切り出し部から約100m毎に試料切り出し部を設け、該切り出し部から10cm×10cmの正方形状に切り取った各試料について、85℃の温水中に10秒間浸漬して引き上げ、次いで25℃の水中に10秒間浸漬して引き上げたときの最大収縮方向の熱収縮率を測定してその平均値を求めたときに(平均熱収縮率)、各試料の熱収縮率の測定値が、前記平均値(平均熱収縮率)の±3%以内(好ましくは±2%以内)の範囲であるのが望ましい。
本発明で製造されるフィルムロールは、極限粘度が0.66dl/g以上であるのが望ましい。熱収縮フィルムの極限粘度が小さ過ぎると、フィルムを構成するポリエステルの分子量が低くなるために、熱収縮する際の収縮応力の持続性が低下し、収縮白化や収縮斑等の欠点が発生しやすくなり、収縮仕上がり性や、外観性に劣るものになる。また、ポリエステルの分子量が低下すると、フィルムの機械的強度や耐破れ性を低下させる。
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムロールは、最大収縮方向の熱収縮応力値(最大熱収縮応力値)が高い程好ましい。熱収縮応力値が高いと、容器を被覆した後でフィルム(ラベルなど)の緩みを防止でき、フィルムの機械的強度不足による耐破れ性の悪化を防止できる。
(1)熱収縮性フィルムロールから、最大収縮方向の長さが200mm、幅20mmの試験片を切り出す
(2)熱風式加熱炉を備えた引張試験機(例えば、東洋精機製「テンシロン」)の加熱炉内において、奥、左、及び右の三方向からそれぞれ熱風(風速=5m/秒)を供給し、加熱炉を90℃に加熱する
(3)送風を止め、加熱炉内に試験片をセットする。チャック間距離は100mm(一定)とする
(4)加熱炉の扉を速やかに閉めて、前記(2)と同様の送風を再開し、熱収縮応力を検出・測定する
(5)チャートから最大値を読み取り、これを最大熱収縮応力値(MPa)とする
(i)ジカルボン酸成分、多価アルコール成分
試料(チップ又はフィルム)を、クロロホルムD(ユーリソップ社製)とトリフルオロ酢酸D1(ユーリソップ社製)を10:1(体積比)で混合した溶媒に溶解させて、試料溶液を調製し、NMR(「GEMINI−200」;Varian社製)を用いて、温度23℃、積算回数64回の測定条件で試料溶液のプロトンのNMRを測定した。NMR測定によるプロトンのピーク強度に基づいて、試料を構成するモノマーの構成比率を算出した。
試料(チップ又はフィルム)に含まれるNa、Mg、及びPの含有量は、以下に示す方法に従って測定した。
試料2gを白金ルツボに入れ、温度500〜800℃で灰化分解した後、塩酸(濃度:6mol/L)を5ml加えて蒸発乾固した。残渣を1.2mol/Lの塩酸10mlに溶解し、Na濃度を原子吸光分析装置[「AA−640−12」;(株)島津製作所製]を用いて測定(検量線法)した。
試料2gを白金ルツボに入れ、温度500〜800℃で灰化分解した後、塩酸(濃度:6mol/L)を5ml加えて蒸発乾固した。残渣を1.2mol/Lの塩酸10mlに溶解し、Mg濃度をICP発光分析装置[「ICPS−200」;(株)島津製作所製]を用いて測定(検量線法)した。
試料を用いて下記(A)〜(C)のいずれかの方法により、試料中のリン成分を正リン酸にした。この正リン酸と、モリブデン酸塩とを硫酸(濃度:1mol/L)中で反応させて、リンモリブデン酸とした後、硫酸ヒドラジンを加えて還元した。生じたヘテロポリ青の濃度を、吸光光度計[「UV−150−02」;(株)島津製作所製]を用いて830nmの吸光度を測定することによって求めた(検量線法)。
(A)試料と炭酸ソーダとを白金ルツボに入れ、乾式灰化分解する。
(B)硫酸・硝酸・過塩素酸系における湿式分解
(C)硫酸・過塩素酸系における湿式分解
試料(フィルム又はチップ)0.1gを精秤し、25mlのフェノール/テトラクロロエタン=3/2(質量比)の混合溶媒に溶解した後、オストワルド粘度計で30±0.1℃で測定した。極限粘度[η]は、下式(Huggins式)によって求められる。
t0:オストワルド粘度計を用いた溶媒の落下時間
t:オスワルド粘度計を用いた試料溶液の落下時間
C:試料溶液の濃度。
試料(チップ又はフィルム)2gをフェノールとテトラクロロエタンの混合液[容量100ml;フェノール/テトラクロロエタン=3/2(質量比)]に溶解した後、この溶液をテフロン(登録商標)製のメンブランフィルター(孔径0.1μm)でろ過することにより、固形物を採取し、下記基準に基づいて固形物残存量を評価した。
無:ろ過後のメンブランフルター上に残存する異物を目視で確認できない
微小:ろ過後のメンブランフィルター上に残存する異物を目視で確認したところ、異物が局部的に存在する
多:ろ過後のメンブランフィルター上に残存する遺物を目視で確認したところ、フィルター全面に異物が確認される
温度275℃で溶融した試料(チップ又はフィルム)中に一対の電極板を挿入し、120Vの電圧を印加した。電流を測定し、下記式に基づいて溶融比抵抗値(Si;単位Ω・cm)を求めた。
Si(Ω・cm)=(A/I)×(V/io)
[式中、Aは電極の面積(cm2)を示し、Iは電極間距離(cm)を示し、Vは電圧(V)を示し、ioは電流(A)を示す]
押出し機のTダイと、表面温度を30℃に制御したキャスティングロールとの間に、タングステンワイヤー製の電極を配設し、電極とキャスティングロール間に7〜10kVの電圧を印加した。前記Tダイから樹脂を温度280℃で溶融押出しした後、キャスティングロールで冷却することにより、厚さ180μmのフィルムを製造した(キャスティング速度=30m/分)。得られたフィルムの表面に発生したピンナーバブルを目視にて観察し、下記基準に従って評価した。
○:ピンナーバブルの発生なし
△:ピンナーバブルの発生が部分的に認められる
×:ピンナーバブルの発生大
本実験例及び比較例で得られたフィルムロールは、フィルムの巻き始めから巻き終りまでの全領域に亘って、製膜工程及び延伸工程が定常状態で運転されていた。従ってフィルム全体が定常領域に対応する。
熱収縮率(%)=100×(収縮前の長さ−収縮後の長さ)÷(収縮前の長さ)
JIS K 7127に準じ、熱収縮前のフィルムの最大収縮方向と直交する方向についての引張試験を行う。試験片数は20とする。試験片長さ200mm、チャック間距離100mm、試験片幅15mm、温度23℃、引張速度200mm/分の条件で行う。伸度5%以下で破断した試験片数を数え、全試験片数(20個)に対する百分率を求め、破断率(%)とする。
加熱炉付引張試験機(東洋精機(株)製「テンシロン」)を用い、熱収縮性フィルムロールから、最大収縮方向の長さ200mm、幅20mmのサンプルを切り出し、予め90℃に加熱した加熱炉中の送風を止めて、サンプルの両端からそれぞれ50mmの位置でサンプルをチャックに取り付けてチャック間距離が100mmとなるようにし、その後速やかに加熱炉の扉を閉め、奥、左、及び右の三方向からの送風(風速=5m/秒)を再開し検出される収縮応力を測定し、チャートから求まる最大値を最大熱収縮応力値(MPa)とした。
フィルムロールから、フィルムの幅方向(下記実施例及び比較例では、最大収縮方向に相当)の長さが20cm、幅5cmの試料1を切り出した。
厚み分布=(最大厚み−最小厚み)/平均厚み×100
試料1に代えて、フィルムロールから、フィルムの流れ方向の長さが20cm、幅5cmの試料2を切り出す以外は、前記最大収縮方向の厚み分布値の測定と同様にした。
熱収縮フィルムロールからフィルムを引き出し、東洋インキ社製の草色インキをベタ印刷した後、格子模様(1cm角格子)のグラビア版を使い、金色、白色の順で印刷した。フィルム1000mを印刷するに当たって発生したシワの発生箇所を計数し、下記基準に従って評価した。
○:シワの発生箇所が2箇所以内(印刷加工性良)
△:シワの発生箇所が3〜6箇所
×:シワの発生箇所が7箇所以上
フィルムロールからフィルムを引き出し、このフィルムを溶剤によって接着してチューブを製造した。なお溶剤接着できなかったものについては、ヒートシールを行ってチューブを製造した。このチューブを裁断して熱収縮性ポリエステル系フィルムラベルを作成した。なお同一のフィルムロールからチューブ状ラベルを作成した。
収縮仕上がり性=(不良レベルのチューブ状ラベルの数)÷(全チューブ状ラベルの数)×100 (%)
エステル化反応缶に、57036質量部のテレフタル酸(TPA)、35801質量部のエチレングリコール(EG)、及び15843質量部の1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)を仕込み、0.25MPaに調圧し、温度220〜240℃で120分間攪拌することによりエステル化反応を行った。反応缶を常圧に復圧し、6.34質量部の酢酸コバルト・4水塩(重合触媒)、8質量部のチタニウムテトラブトキシド(重合触媒)、及び132.39質量部の酢酸マグネシウム・4水塩(アルカリ土類金属化合物)、5.35質量部の酢酸ナトリウム(アルカリ金属化合物)、及び61.5質量部のトリメチルホスフェート(リン化合物)を加え、温度240℃で10分攪拌した後、75分間かけて圧力0.5hPaまで減圧すると共に、温度280℃まで昇温した。温度280℃で溶融粘度が7000ポイズになるまで攪拌を継続(約40分間)した後、ストランド状で水中へ吐出した。吐出物をストランドカッターで切断することにより、ポリエステルチップAを得た。
合成例1と同様な方法により、表1に示すポリエステルチップB〜Fを得た。
各ポリエステルチップの組成及び物性を表1に示す。
Na:主に酢酸ナトリウムに由来する
Mg:主に酢酸マグネシウム・4水塩に由来する
P:主にトリメチルホスフェートに由来する
Ti:主にチタニウムテトラブトキシドに由来する
Co:主に酢酸コバルト・4水塩に由来する
Sb:主に三酸化アンチモンに由来する
さらに表中、略記号の意味は以下の通りである。
TPA:テレフタル酸
EG:エチレングリコール
CHDM:1,4−シクロヘキサンジメタノール
BD:1,4−ブタンジオール
DEG:ジエチレングリコール
上記合成例で得られた各チップを別個に予備乾燥した。チップA、チップD、及びチップEを押出機直上のホッパーに定量スクリューフィーダーを用いて連続的に別々に供給しながら、このホッパー内で混合した(チップA:52質量%、チップD:38質量%、チップE:10質量%)。この混合チップを押出機を用いて温度280℃で溶融押出しし、表面温度を30℃±1℃に制御したキャスティングロール(クロムメッキロール)で急冷して、厚さ180μmの未延伸フィルムを得た。
混合チップとして、チップA(71質量%)、チップD(4質量%)、チップE(25質量%)からなるチップを用い、未延伸フィルムを温度78℃で10秒間予熱した後、テンターを用いて温度73℃で横方向に4.0倍延伸し、続いて温度80℃で10秒間熱処理を行う以外は、実施例1と同様にして熱収縮性フィルムロールを得た。得られたフィルムロールの組成と物性値を表2に示す。
混合チップとして、チップB(71質量%)、チップD(4質量%)、チップE(25質量%)からなるチップを用いる以外は、実施例2と同様にして熱収縮性フィルムロールを得た。得られたフィルムロールの組成と物性値を表2に示す。
混合チップとして、チップC(71質量%)、チップD(4質量%)、チップE(25質量%)からなるチップを用いる以外は、実施例2と同様にして熱収縮性フィルムロールを得た。得られたフィルムロールの組成と物性値を表2に示す。
混合チップとして、チップA(10質量%)、チップD(64質量%)、チップE(26質量%)からなるチップを用い、未延伸フィルムを温度78℃で10秒間予熱した後、テンターを用いて温度73℃で横方向に4.0倍延伸し、続いて温度80℃で10秒間熱処理を行う以外は、実施例2と同様にして熱収縮性フィルムロールを得た。得られたフィルムロールの組成と物性値を表2に示す。
上記合成例で得られた各チップを別個に予備乾燥した。チップF、チップD、及びチップEを押出機直上のホッパーに定量スクリューフィーダーを用いて連続的に別々に供給しながら、このホッパー内で混合した(チップF:71質量%、チップD:4質量%、チップE:25質量%)。この混合チップを押出機を用いて温度280℃で溶融押出しし、キャスティングロールで急冷して、厚さ180μmの未延伸フィルムを得た。なお前記で使用したホッパは、チップが400kg入る容量を有しており、押出機の吐出量は1時間当たり450kgである。また、ホッパー側壁の傾斜角は60°である。
Claims (2)
- 組成の異なる複数の原料ポリエステルチップを混合して溶融押し出しし、ロールで冷却した後、直接又は一旦ロールに巻き取った後で再び引き出してから延伸処理する熱収縮性ポリエステル系フィルムロールの製造方法であって、
(a)使用量のもっとも多いポリエステルチップと他のポリエステルチップの形状を、横断面が楕円形となる楕円柱状とし、この他のポリエステルチップとしては、横断面楕円の平均長さ(mm)及び平均短径(mm)、並びに平均チップ長さ(mm)が、使用量のもっとも多いポリエステルチップのそれらに対して、それぞれ±20%以内の範囲になるものを使用すること、
(b1)押出機直前又は直上の最終ホッパとして側壁の傾斜角度が65°以上であり、かつ(b2)押出機の1時間当たりの吐出量の15〜120質量%の範囲の容量を有する漏斗状ホッパを使用すると共に、この最終ホッパから前記原料チップを押出機に供給すること、
(c)押出機から溶融押し出ししたフィルムを導電性冷却ロールで冷却するに際して、押出機とキャスティングロールの間に電極を配設し、電極とキャスティングロールとの間に電圧を印加し、静電気的にフィルムをロールに密着させること、
(d)前記延伸処理の予備加熱工程、延伸工程、及び延伸後の熱処理工程において、フィルム表面の温度の変動幅を、任意のポイントで測定し、平均温度±1℃以内にすること、及び
(e)延伸温度をガラス転移温度+40℃以下にすることを特徴とし、
得られる熱収縮性ポリエステル系フィルムロールは、
(1)10cm×10cmの正方形状に切り出した試料を85℃の温水中に10秒浸漬して引き上げ、直ちに25℃の水中に10秒浸漬して引き上げたときの最大収縮方向の熱収縮率が20%以上であり、
(2)温度275℃における溶融比抵抗値が0.70×108Ω・cm以下であり、
(3)フィルムの流れ方向にフィルム物性が安定している定常領域においてフィルムの巻き終り側の端部を始端、巻き始め側の端部を終端とし、前記始端の内側2m以内のところに1箇所目の試料切り出し部を設け、前記終端の内側2m以内のところに最終の切り出し部を設け、1箇所目の切り出し部から100m±1m毎に試料切り出し部を設け、切り出された試料の形状をフィルムの最大収縮方向の長さが20cm、幅が5cmとなる長方形状とし、各箇所の試料について前記最大収縮方向の厚みの変位を測定したとき、各箇所の試料において下記式で表される厚み分布値が7%以下であることを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィルムロールの製造方法。
厚み分布値=(最大厚み−最小厚み)/平均厚み×100 - 前記電極は、汚染面の退避手段と非汚染面の供給手段とを備えるものである請求項1に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムロールの製造方法。
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