JP4599839B2 - 熱収縮性ポリエステル系フィルムおよび熱収縮性ラベル - Google Patents

熱収縮性ポリエステル系フィルムおよび熱収縮性ラベル Download PDF

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本発明は、ラベル用途に好適な熱収縮性ポリエステル系フィルム、および該フィルムを用いた熱収縮性ラベルに関するものである。
熱収縮性プラスチックフィルムは、加熱によって収縮する性質を利用して、収縮包装、収縮ラベルなどの用途に広く用いられている。中でも、ポリ塩化ビニル系フィルム、ポリスチレン系フィルム、ポリエステル系フィルムなどの延伸フィルムは、ポリエチレンテレフタレート(PET)容器、ポリエチレン容器、ガラス容器などの各種容器において、ラベルやキャップシールあるいは集積包装の目的で使用されている。
しかし、ポリ塩化ビニル系フィルムは、耐熱性が低い上に、焼却時に塩化水素ガスを発生したり、ダイオキシンの原因となるなどの問題を抱えている。また、熱収縮性塩化ビニル系樹脂フィルムをPET容器などの収縮ラベルとして用いると、容器をリサイクル利用する際に、ラベルと容器を分離しなければならないという問題がある。
一方、ポリスチレン系フィルムは、収縮後の仕上り外観性が良好な点は評価できるが、耐溶剤性に劣るため、印刷の際に特殊な組成のインキを使用しなければならない。また、ポリスチレン系樹脂は、高温で焼却する必要がある上に、焼却時に多量の黒煙と異臭が発生するという問題がある。
これらの問題のないポリエステル系フィルムは、ポリ塩化ビニル系フィルムやポリスチレン系フィルムに代わる収縮ラベルとして非常に期待されており、PET容器の使用量増大に伴って、使用量も増加傾向にある。
これらの熱収縮性フィルムは、製造後、一旦ロール状に巻き取られ、このフィルムロールの形態で、各種図柄の印刷工程へ送られ、印刷終了後は、必要に応じて、最終製品に用いられるラベルなどのサイズに合わせてスリット加工され、さらに溶剤接着などの手段によりフィルムの左右端部を重ね合わせてシールしてチューブ状体(筒状体)にされ、このチューブ状体のものが裁断されて、ラベル、袋などの形態に加工される。そして、ラベルや袋状のものを容器に装着し、スチームを吹きつけて熱収縮させるタイプの収縮トンネル(スチームトンネル)や、熱風を吹きつけて熱収縮させるタイプの収縮トンネル(熱風トンネル)の内部を、ベルトコンベアーなどにのせて通過させ、熱収縮させて容器に密着させている。
ところで、リサイクルの観点から、有色のPETボトルの使用が制限されるに伴い、ボトル自体の着色に代えて、ボトル側面の大部分を熱収縮性ポリエステル系フィルム製のラベルで覆うといった需要(所謂フルラベル用途)も増大しつつある。また、ガラス瓶でも、リターナブル耐性を高めるために、上記フルラベルの適用がなされている。
ところが、PETボトルやガラス瓶(以下、纏めて「ボトル」という)の側面形状は様々であり、任意の高さ位置で外径が変化するため、一つのボトルを被覆する一つのラベルでも、要求される収縮の程度はボトルの高さ位置で異なる。このため、従来品以上に良好な収縮特性を備え、複雑な側面形状のボトルの被覆に使用した場合でも、優れた収縮仕上り性を発揮できる熱収縮性ポリエステル系フィルムが求められている。
上記の如きフルラベル用途への適用も可能な熱収縮性ポリエステル系フィルムも提案されている(例えば特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に開示のものに限らず、従来の熱収縮性ポリエステル系フィルムでは、熱収縮時に、ラベルの一部がボトル側に折れ込むといった不具合が発生し易いといった問題があった。これは、印刷加工を経たフィルム(ラベル)に見られる現象であり、その原因は明確ではないが印刷インキ中の有機溶剤が残留して、何らかの影響を及ぼしているものと考えられる。
特開2000−135737号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、フルラベルに用いても良好な収縮仕上り性を発揮し得ると共に、特に印刷加工を経たものであってもボトル側への折れ込みなどの不具合の生じないラベルを供し得る熱収縮性ポリエステル系フィルムと、該フィルムを用いた熱収縮性ラベルを提供することにある。
上記目的を達成し得た本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、A層およびB層からなる熱収縮性ポリエステル系フィルムであって、上記フィルムを構成するポリエステルの全多価アルコール成分中、結晶性低下ユニット形成成分が16モル%以上であり、上記A層を構成するポリエステルの多価アルコール成分中、炭素数3または4のジオール成分が10〜15モル%であり、上記B層を構成するポリエステルの多価アルコール成分中、炭素数3または4のジオール成分が4〜9モル%であり、且つ下記(a)および(b)を満足するものであるところに要旨を有するものであり、熱収縮時にB層側へカールし得る。
(a)10cm×10cmの正方形状に切り取った熱収縮性ポリエステル系フィルムの試料について、70℃の温水中に5秒浸漬して引き上げ、次いで25℃の水中に10秒浸漬して引き上げたときの最大収縮方向の熱収縮率が5〜70%。
(b)10cm×10cmの正方形状に切り取った熱収縮性ポリエステル系フィルムの試料について、85℃の温水中に5秒浸漬して引き上げ、次いで25℃の水中に10秒浸漬して引き上げたときの最大収縮方向の熱収縮率が75%以上、最大収縮方向に直交する方向の熱収縮率が10%以下。
上記結晶性低下ユニット形成成分としては、ネオペンチルグリコールまたは1,4−シクロヘキサンジメタノールが挙げられる。
上記熱収縮性ポリエステル系フィルムでは、フィルムの最大収縮方向での厚み変位測定を、長さ50cm、幅5cmの試験片について行ったとき、下記式(1)に規定する厚み分布が6%以下であることが好ましい。
厚み分布=[(最大厚み−最小厚み)/平均厚み]×100 (1)。
また、上記の熱収縮性ポリエステル系フィルムを用いた熱収縮性ラベルも本発明に包含される。上記熱収縮性ラベルは、筒状であって、上記B層が外側層であることが好ましい。
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、部分的に高い収縮率が要求される場合であっても、比較的低温域での収縮により、美麗な収縮仕上り外観を得ることができる。また、本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、熱収縮時にB層側へカールするという特性を有している。よって、本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムから筒状の熱収縮性ラベルを製造するに当たり、B層が外側層となるようにすれば、ボトルの被覆に適用する際に、ボトル側に折れ込むといった問題が解消される。
よって、本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムおよび熱収縮性ラベルは、PETボトルやガラス瓶などのフルラベルをはじめとする各種被覆ラベルなどに好適である。
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、公知の多価カルボン酸成分と、多価アルコール成分から形成されるエステルユニットを主たる構成ユニットとする単一の共重合ポリエステル、あるいは2以上のポリエステルの混合物を用いて得られるものである。
また、本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、上記(a)および(b)の条件で測定される熱収縮率が、(a):5%以上70%以下、(b):最大収縮方向で75%以上、最大収縮方向に直交する方向で10%以下である。このようなフィルムであれば、比較的短時間の処理で高収縮率となる熱収縮性ラベルを提供できる。
通常、熱収縮性フィルム製のラベルを容器などへ被覆収縮させる工程では、上述の熱風トンネルでは、120〜200℃程度、風速2〜20m/秒程度の熱風中を2〜20秒程度で通過させて、また、スチームトンネルでは、75〜95℃程度、圧力0.5〜20MPa程度のスチーム中を2〜20秒程度で通過させて行う。(a)および(b)の全ての熱収縮率が、上記範囲を満足するフィルムは、例えば、複雑な側面形状を有するPETボトルなどの容器に対して、該側面の大部分を覆うための熱収縮性ラベルとして使用したり、側面を覆うラベルに部分的に非常に高い収縮率を要求するような側面形状を有する容器用の熱収縮性ラベルとして使用しても(例えばPETボトル用フルラベルやガラス瓶用フルラベルなどに使用しても)、こうした通常行われる収縮条件下で、極めて美麗な収縮仕上り外観を達成できる。
すなわち、(a)の条件で測定される熱収縮率が上記範囲を下回る場合は、低温収縮性が不十分となり、ラベル被覆収縮時の温度を高くする必要が生じて好ましくない。他方、(a)の条件で測定される熱収縮率が上記範囲を超える場合は、熱収縮によるラベルの飛び上がり(フィルムが急激に収縮することにより上方にずれること)などの不良が生じる傾向にある。(a)の条件で測定される熱収縮率は、10%以上であることが好ましく、また30%以下であることが好ましい。
また、(b)の条件で測定される最大収縮方向の熱収縮率が上記範囲を下回る場合は、例えば、ラベルとしてPETボトルなどに被覆収縮させた場合に、より大きな収縮率が要求される部分(例えばボトルの口部分など)で収縮不足が生じる傾向にある。好ましくは78%以上である。なお、(b)の条件で測定される最大収縮方向の熱収縮率は95%以下であることが好ましい。
さらに、(b)の条件で測定される最大収縮方向に直交する方向の熱収縮率(直交方向熱収縮率)が上記範囲を超える場合は、タテヒケによる外観不良が発生する。なお、「タテヒケ」とは、収縮後のラベルの長さが不揃いになることで、PETボトルなどに被覆収縮させた後のラベルの上端縁が下向きに湾曲するラインを描いたり、下端縁が上向きに湾曲するラインを描いたりする外観不良をいう。(b)の条件で測定される直交方向熱収縮率は6%以下であることが好ましい。
また、本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、厚みがより均一であることが好ましく、フィルムの最大収縮方向での厚み変位測定を、長さ50cm、幅5cmの試験片について行ったとき、上記式(1)に規定する厚み分布が6%以下であることが推奨される。
上記の厚み分布は、長さ50cm、幅5cmで、フィルムの最大収縮方向を長さ方向とする試験片を50本作成し、夫々の試験片について、接触式厚み計(例えば、アンリツ株式会社製「KG60/A」)を用いて、長さ方向の厚みを略等間隔に20点測定し、最大厚み、最小厚み、および平均厚みを求め、これらから上記式(1)を用いて厚み分布を算出した後、50本の試験片の厚み分布の平均値を求めることで得られる。
上記厚み分布が6%を超えるフィルムでは、印刷工程で、特に多色の図柄を印刷する際の印刷性が劣り、複数の色を重ね合わせる際にズレが生し易い。また、本発明のフィルムからラベルを製造するために、溶剤接着してチューブ化加工する場合に、フィルムの接着部分の重ね合わせが困難となる。さらに、上記厚み分布が6%を超えるフィルムでは、フィルム製造工程でロール状に巻き取った際に、部分的な巻き硬度の差が生じ、これに起因するフィルムの弛みやシワが発生して、熱収縮性フィルムとして使用できなくなる場合もある。上記の厚み分布は、5%以下がさらに好ましく、4%以下が特に好ましい。
なお、本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムでは、275℃での溶融比抵抗値が0.70×108Ω・cm以下であることが好ましい。このように溶融比抵抗値が小さいと、押出機から溶融押出したフィルムをキャスティングロールで冷却するに際し、ロールに対するフィルムの静電密着性を高めることができる。そのため、冷却固化の安定性を高めることができ、キャスティング速度(生産速度)を向上させることができる。溶融比抵抗値は、0.65×108Ω・cm以下であることがより好ましく、0.60×108Ω・cm以下であることがさらに好ましい。
また、溶融比抵抗値が低く、静電密着性が高いと、フィルム品質を高めることもできる。すなわち、静電密着性が低い場合には、フィルムの冷却固化が不完全となって、キャスティングロールとフィルムとの間に局部的にエアが入り込み、フィルム表面にピンナーバブル(スジ状の欠陥)が発生する虞があるが、静電密着性に優れると前記ピンナーバブルの発生を低減することができ、フィルム外観を良好なものとすることができる。
加えて溶融比抵抗値が十分に低く、静電密着性が十分に高い場合には、フィルムの厚みを均一化できる。すなわち、キャスティングロールへの静電密着性が低いと、キャスティングした未延伸フィルム原反の厚みが不均一化し、この未延伸フィルムを延伸した延伸フィルムでは、厚みの不均一性がより拡大されてしまうが、静電密着性が十分に高い場合には、延伸フィルムにおいても厚みを均一化できる。
フィルムの溶融比抵抗値を上記範囲に制御するためには、フィルム中にアルカリ土類金属化合物と、リン含有化合物とを含有させることが望ましい。アルカリ土類金属化合物だけでも溶融比抵抗値を下げることができるが、リン含有化合物を共存させると溶融比抵抗値を著しく下げることができる。アルカリ土類金属化合物とリン含有化合物とを組み合わせることによって溶融比抵抗値を著しく低減できる理由は明らかではないが、リン含有化合物を含有させることによって、異物の量を減少でき、電荷担体の量を増大できるためと推定される。
フィルム中のアルカリ土類金属化合物の含有量は、アルカリ土類金属原子M2を基準として、例えば40ppm(質量基準、以下同じ)以上とすることが好ましく、50ppm以上とすることがより好ましく、60ppm以上とすることがさらに好ましい。アルカリ土類金属化合物の量が少なすぎると溶融比抵抗値を下げることが困難となる傾向にある。なお、アルカリ土類金属化合物の含有量を多くしすぎても、溶融比抵抗値の低減効果が飽和してしまい、むしろ異物生成や着色などの弊害が大きくなる傾向にある。そのため、アルカリ土類金属化合物の含有量は、アルカリ土類金属原子M2を基準として、例えば400ppm以下とすることが好ましく、350ppm以下とすることがより好ましく、300ppm以下とすることがさらに好ましい。
フィルム中のリン含有化合物の含有量は、リン原子Pを基準として、例えば10ppm(質量基準、以下同じ)以上とすることが好ましく、15ppm以上とすることがより好ましく、20ppm以上とすることがさらに好ましい。リン含有化合物の量が少なすぎると、溶融比抵抗値を十分に下げることが困難となる場合があり、異物の生成量を低減し得ないこともある。なお、リン含有化合物の含有量を多くしすぎても、溶融比抵抗値の低減効果が飽和してしまう。さらにはジエチレングリコールの生成を促進してしまい、しかもその生成量をコントロールすることは困難であるため、フィルム物性が予定していたものと異なる虞がある。そのため、リン含有化合物の含有量は、リン原子Pを基準として、例えば500ppm以下とすることが好ましく、450ppm以下とすることがより好ましく、400ppm以下とすることがさらに好ましい。
アルカリ土類金属化合物およびリン含有化合物でフィルムの溶融比抵抗値を下げる場合、フィルム中のアルカリ土類金属原子M2とリン原子Pとの質量比(M2/P)は1.5以上(より好ましくは1.6以上、さらに好ましくは1.7以上)であることが望ましい。質量比(M2/P)を1.5以上とすることによって、溶融比抵抗値を著しく低減できる。なお、質量比(M2/P)が5.0を超えると異物の生成量が増大したり、異物の生成量が増大したり、フィルムが着色したりする場合がある。そのため質量比(M2/P)は、5.0以下とすることが好ましく、4.5以下とすることがより好ましく、4.0以下とすることがさらに好ましい。
フィルムの溶融比抵抗値をさらに下げるためには、上記アルカリ土類金属化合物およびリン含有化合物に加えて、フィルム中にアルカリ金属化合物を含有させることが望ましい。アルカリ金属化合物は、単独でフィルムに含有させても溶融比抵抗値を下げることはできないが、アルカリ土類金属化合物およびリン含有化合物の共存系に追加することで、溶融比抵抗値を著しく下げることができる。その理由については明らかではないが、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、およびリン含有化合物の三者で錯体を形成することによって、溶融比抵抗値を下げているものと推定される。
フィルム中のアルカリ金属化合物の含有量は、アルカリ金属原子M1を基準にして、例えば、0ppm(質量基準、以下同じ)以上とすることが好ましく、5ppm以上とすることがより好ましく、6ppm以上とすることがさらに好ましく、7ppm以上とすることが特に好ましい。なお、アルカリ金属化合物の含有量を多くしすぎても、溶融比抵抗値の低減効果が飽和してしまい、さらには異物の生成量が増大する。そのためアルカリ金属化合物の含有量は、アルカリ金属原子M1を基準にして、例えば、100ppm以下とすることが好ましく、90ppm以下とすることがより好ましく、80ppm以下とすることがさらに好ましい。
上記アルカリ土類金属化合物としては、アルカリ土類金属の水酸化物、アルコキシド、脂肪族カルボン酸塩(酢酸塩、酪酸塩など、好ましくは酢酸塩)、芳香族カルボン酸塩(安息香酸塩)、フェノール性水酸基を有する化合物との塩(フェノールとの塩など)などが挙げられる。またアルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなど(好ましくはマグネシウム)が挙げられる。好ましいアルカリ土類金属化合物には、水酸化マグネシウム、マグネシウムメトキシド、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸ストロンチウム、酢酸バリウムなど、特に酢酸マグネシウムが含まれる。上記アルカリ土類金属化合物は、単独で、または2種以上組み合わせて使用できる。
上記リン含有化合物としては、リン酸類(リン酸、亜リン酸、次亜リン酸など)、及びそのエステル(アルキルエステル、アリールエステルなど)、並びにアルキルホスホン酸、アリールホスホン酸およびそれらのエステル(アルキルエステル、アリールエステルなど)が挙げられる。好ましいリン化合物としては、リン酸、リン酸の脂肪族エステル(リン酸のアルキルエステルなど;例えば、リン酸モノメチルエステル、リン酸モノエチルエステル、リン酸モノブチルエステルなどのリン酸モノC1-6アルキルエステル、リン酸ジメチルエステル、リン酸ジエチルエステル、リン酸ジブチルエステルなどのリン酸ジC1-6アルキルエステル、リン酸トリメチルエステル、リン酸トリエチルエステル、リン酸トリブチルエステルなどのリン酸トリC1-6アルキルエステルなど)、リン酸の芳香族エステル(リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジルなどのリン酸のモノ、ジ、またはトリC6-9アリールエステルなど)、亜リン酸の脂肪族エステル(亜リン酸のアルキルエステルなど;例えば、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリブチルなどの亜リン酸のモノ、ジ、またはトリC1-6アルキルエステルなど)、アルキルホスホン酸(メチルホスホン酸、エチルホスホン酸などのC1-6アルキルホスホン酸)、アルキルホスホン酸アルキルエステル(メチルホスホン酸ジメチル、エチルホスホン酸ジメチルなどのC1-6アルキルホスホン酸のモノまたはジC1-6アルキルエステルなど)、アリールホスホン酸アルキルエステル(フェニルホスホン酸ジメチル、フェニルホスホン酸ジエチルなどのC6-9アリールホスホン酸のモノまたはジC1-6アルキルエステルなど)、アリールホスホン酸アリールエステル(フェニルホスホン酸ジフェニルなどのC6-9アリールホスホン酸のモノまたはジC6-9アリールエステルなど)などが例示できる。特に好ましいリン含有化合物には、リン酸、リン酸トリアルキル(リン酸トリメチルなど)が含まれる。これらリン含有化合物は単独で、または2種以上組み合わせて使用できる。
上記アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、脂肪族カルボン酸塩(酢酸塩、酪酸塩など、好ましくは酢酸塩)、芳香族カルボン酸塩(安息香酸塩)、フェノール性水酸基を有する化合物との塩(フェノールとの塩など)などが挙げられる。またアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなど(好ましくはナトリウム)が挙げられる。好ましいアルカリ土類金属化合物には、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムなど、特に酢酸ナトリウムが含まれる。
上記(a)および(b)の熱収縮率を有し、且つ熱収縮時にB層側にカールし得る熱収縮性ポリエステル系フィルムは、以下の構成および製法を採用することで製造できる。
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、多価カルボン酸成分と多価アルコール成分から形成されるエステルユニットを主たる構成ユニットとして有する。
エステルユニットにおける多価アルコール成分としては、高結晶性のエチレンテレフタレートユニットを形成するため、エチレングリコールが用いられる。さらに本発明のフィルムに用いるポリエステルでは、エチレンテレフタレートユニットの結晶性をある程度低下させつつ、ガラス転移温度(Tg)も調整する観点から、多価アルコール成分として、結晶性低下ユニット形成成分とTg低下ユニット形成成分を用いる。
エチレンテレフタレートユニットは高結晶性であるため、該ユニットのみから構成されるフィルム(PETフィルム)は、その結晶化度が高くなる。結晶性低下ユニット形成成分とは、多価カルボン酸成分と結合して形成されるエステルユニットが、フィルムの結晶性を低下させる作用を有する多価アルコール成分をいう。結晶性低下ユニット形成成分としては、例えば、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが好適である。
フィルムを構成する全多価アルコール成分(A層を構成するもの、B層を構成するもの、更にはその他の層を構成するもの全てを含む)のうち、結晶性低下ユニット形成成分は、16モル%以上であり、18モル%以上であることが好ましい。結晶性低下ユニット形成成分が少なすぎると、上記(a)および(b)の熱収縮率の確保が困難となる。なお、結晶性低下ユニット形成成分量の上限は、後述するTg低下ユニット形成成分量と、好適なエチレンテレフタレートユニット量を確保するためのエチレングリコール量とが満足できる範囲内とすればよい。
また、Tg低下ユニット形成成分とは、多価カルボン酸成分と結合して形成されるエステルユニットが、フィルムのTgを、エチレンテレフタレートユニットのみから構成されるフィルム(PETフィルム)よりも低下させる作用を有する多価アルコール成分をいう。Tg低下ユニット形成成分には、炭素数が3または4のジオールが該当し、具体的には、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどが挙げられる。こうしたTg低下ユニット形成成分を用いて、Tgを60〜80℃に調整したポリエステルとすることが望ましい。
なお、本発明のフィルムでは、A層を構成するポリエステルと、B層を構成するポリエステルで、Tg低下ユニット形成成分量を変えることで、熱収縮時にB層側にカールする特性を確保している。具体的には、A層を構成するポリエステルの多価アルコール成分中、炭素数3または4のジオール成分は10モル%以上、好ましくは10.5モル%以上であって、15モル%以下、好ましくは13.5モル%以下である。また、B層を構成するポリエステルの多価アルコール成分中、炭素数3または4のジオール成分は4モル%上、好ましくは5モル%以上であって、9モル%以下、好ましくは8モル%以下である。
その他、多価アルコール成分としては、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオールなどの脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂環式ジオール、ダイマージオール、ビスフェノール化合物またはその誘導体のアルキレンオキサイド付加物、なども併用可能である。
なお、上記例示の好適な多価アルコール類を除く炭素数8個以上のジオール(例えばオクタンジオールなど)や、3価以上の多価アルコールは用いないことが好ましい。これらのジオール成分や多価アルコール成分を有する熱収縮性ポリエステル系フィルムでは、十分な熱収縮率が得られ難くなる場合がある。
また、多価アルコール類ではないが、ε−カプロラクトンに代表されるラクトン類も一部使用してもよい。ラクトン類は、開環して両端にエステル結合を有するユニットとなる。
エステルユニットにおける多価カルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、オルトフタル酸などの芳香族ジカルボン酸類;アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸類;脂環式ジカルボン酸類;など、およびこれらのエステル形成誘導体などが挙げられる。
なお、上述の脂肪族ジカルボン酸類を用いる場合は、フィルムの多価カルボン酸成分100モル%中、脂肪族ジカルボン酸成分が3モル%未満であることが好ましい。詳細は後述するが、本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムでは、耐破れ性、強度、耐熱性などを発揮させるために、エチレンテレフタレートユニットを主たる構成ユニットとすることが望ましい。よって、フィルム中の多価カルボン酸成分はテレフタル酸成分が主体となることが推奨されるが、脂肪族ジカルボン酸成分量が3モル%以上である場合、該フィルム得られる熱収縮性ラベルでは、容器への高速装着に耐え得るだけの剛性(フィルムの腰)が得られない場合がある。
また、3価以上の多価カルボン酸類(例えば、トリメリット酸やピロメリット酸、およびこれらの無水物など)は用いないことが好ましい。これらの多価カルボン酸成分を有する熱収縮性ポリエステル系フィルムでは、十分な熱収縮率が得られ難くなる場合がある。
フィルムの耐破れ性、強度、耐熱性などを考慮すれば、熱収縮性ポリエステル系フィルムの構成ユニット100モル%中、エチレンテレフタレートユニットが50モル%以上となるように選択することが好ましい。従って、多価カルボン酸成分100モル%中、テレフタル酸成分(テレフタル酸またはそのエステルからなる成分)を50モル%以上、多価アルコール成分100モル%中、エチレングリコール成分を50モル%以上、とすることが好ましい。エチレンテレフタレートユニットは、55モル%以上がより好ましく、60モル%以上がさらに好ましい。
熱収縮性ポリエステル系フィルムを構成するポリエステルは常法により溶融重合することによって製造できるが、多価カルボン酸類と多価アルコール類とを直接反応させ得られたオリゴマーを重縮合する、いわゆる直接重合法、多価カルボン酸のメチルエステル体と多価アルコールとをエステル交換反応させたのちに重縮合する、いわゆるエステル交換法などが挙げられ、任意の製造法を適用することができる。また、その他の重合方法によって得られるポリエステルであってもよい。ポリエステルの重合度は、固有粘度にして0.5〜1.3dl/gのものが好ましい。
重合触媒としては、慣用の種々の触媒が使用でき、例えば、チタン系触媒、アンチモン系触媒、ゲルマニウム系触媒、スズ系触媒、コバルト系触媒、マンガン系触媒など、好ましくはチタン系触媒(チタニウムテトラブトキシドなど)、アンチモン系触媒(三酸化アンチモンなど)、ゲルマニウム系触媒(二酸化ゲルマニウムなど)、コバルト系触媒(酢酸コバルトなど)などが挙げられる。
アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、リン含有化合物の添加時期は特に限定されず、エステル化反応前、エステル化中、エステル化終了から重合工程開始までの間、重合中、および重合後のいずれの段階であってもよいが、好ましくはエステル化工程の後の任意の段階、さらに好ましくはエステル化終了から重合工程開始までの間である。エステル化工程の後にアルカリ土類金属化合物、リン含有化合物(および必要に応じてアルカリ金属化合物)を添加すると、それ以前に添加する場合に比べて異物の生成量を低減できる。
また、必要に応じて、二酸化チタン、微粒子状シリカ、カオリン、炭酸カルシウムなどの無機滑剤や、長鎖脂肪酸エステルなどの有機滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、着色剤、抗菌剤などを添加することもできる。
ポリエステルフィルムは、後述する公知の方法で得ることができるが、熱収縮性ポリエステル系フィルムにおいて、複数の成分をフィルム中に含有させる手段としては、共重合を行ってこの共重合ポリエステルを単独使用する方式と、異なる種類のホモポリエステルあるいは共重合ポリエステルをブレンドする方式がある。
共重合ポリエステルを単独使用する方式では、所定の組成の多価アルコール類と、所定の組成の多価カルボン酸類とから得られる共重合ポリエステルを用いればよい。一方、異なる組成のポリエステルをブレンドする方式では、ブレンド比率を変更するだけでフィルムの特性を容易に変更でき、多品種のフィルムの工業生産にも対応できるため、好ましく採用することができる。
ブレンド法では、具体的には、Tgの異なる2種以上のポリエステルをブレンドして使用することが好ましい。ブレンドするポリエステルは3種以上であってもよい。
なお、2種以上のポリエステルをブレンドして用いることで、例えば、ポリエステル同士が相溶せず、フィルムが白化するなどのトラブルが懸念される。しかし、通常は、後述するフィルム押出工程において、加熱されることでエステル交換反応が生じ、フィルムに含まれるポリエステルが共重合ポリエステルとなる結果、上記の白化などのトラブルは回避されることが判明している。こうしたエステル交換反応による共重合体化は、例えば、Tgの異なる2種以上のポリエステルブレンドから得られるフィルムについて、公知の方法で測定したTgが単一の値となることから確認できる。
具体的なフィルムの製造方法としては、原料ポリエステルチップをホッパドライヤー、パドルドライヤーなどの乾燥機、または真空乾燥機を用いて乾燥し、押出機を用いて200〜300℃の温度でフィルム状に押し出す。あるいは、未乾燥のポリエステル原料チップをベント式押出機内で水分を除去しながら同様にフィルム状に押し出す。押出しに際してはTダイ法、チューブラ法など、既存のどの方法を採用しても構わない。押出し後は、急冷して未延伸フィルムを得る。ここでいう未延伸フィルムには、製造工程でのフィルム送りのために必要な張力が作用したフィルムも含まれる。
本発明のフィルムは、A層およびB層(すなわち2層)を有するフィルムであるが、このような積層フィルムとするには、夫々の層の原料チップを別個の押出機に供給し、溶融した各ポリエステルを共通のダイスに導き、積層しながら押出す公知の共押出法などにより、上記の未延伸フィルムを得る方法が採用可能である。
なお、上述したように、上記押出機とキャスティングロールの間に電極を配設し、電極とキャスティングロールとの間に電圧を印加し、静電気的にフィルムをロールに密着させることも、フィルムの厚み分布の均一化を図る点で推奨される。
また、フィルムの厚み分布の更なる均一化を図る観点からは、上記電極として、電極汚染面の退避手段と、電極汚染面の供給手段とを備えている電極の使用が好ましい。すなわち溶融ポリエステルの製膜中に電極から電気を与えて、フィルムを静電密着させる場合、上記ポリエステルは複数種のポリマー(ホモポリマー、共重合ポリマーなど)やモノマーを含有しており、種々の低分子成分を含有していることが多いため、溶融押出し時にこの低分子成分が揮発し、電極を徐々に汚染する。そのためフィルムの生産を続けると、徐々に電極の汚染が激しくなり、フィルムに充分な電気を付与することができなくなり、フィルムの静電気密着性が低下する虜がある。そこで上記特定の電極を用いることによって、電極汚染を退避させ、代わりに非汚染面を供給することができ、電極面を汚染の少ない状態に維持できる。そのためフィルムの生産を続けても、静電密着性が低下してくる虜がなく、各箇所の試料が上記所定の厚み分布を有するようになる。
上記未延伸フィルムに対して延伸処理を行う。延伸処理は、上記キャスティングロールなどによる冷却後、連続して行ってもよいし、冷却後、一旦ロール状に巻き取り、その後行ってもよい。なお、最大収縮方向がフィルム横(幅)方向であることが、生産効率上、実用的であるので、以下、最大収縮方向を横方向とする場合の延伸法の例を示す。なお、最大収縮方向をフィルム縦(長手)方向とする場合も、下記方法における延伸方向を90゜変えるなど、通常の操作に準じて延伸することができる。
熱収縮性ポリエステル系フィルムの厚み分布を均一化させ、上記上限値以下とすることに着目すれば、テンターなどを用いて横方向に延伸する際、延伸工程に先立って予備加熱工程を行うことが好ましく、この予備加熱工程では、熱伝導係数が0.00544J/cm2・sec・℃(0.0013カロリー/cm2・sec・℃)以下となるように、低風速で、フィルム表面温度がTg+0℃〜Tg+60℃の範囲内のある温度になるまで加熱を行うことが好ましい。この場合、フィルムを加熱するための熱風(温風)の温度は、Tg+10℃〜Tg+90℃とすることが望ましい。
横方向の延伸倍率は、フィルムを構成するポリエステルに用いた多価アルコール成分の種類や、その割合に応じて適宜選択できるが、例えば、4.0倍以上、好ましくは4.5倍以上、より好ましくは5.0倍以上延伸することが推奨される。また、延伸倍率の上限は、6.0とすることが望ましい。
延伸温度は、例えば、フィルムのTg+40℃(より好ましくはTg+15℃)に制御することが望ましい。延伸温度が高すぎると、フィルムの厚みの変動が大きくなる場合があり、また、フィルムの熱収縮率が不足したり、得られたフィルム(該フィルムから得られるラベル)を容器(ボトルなど)に装着(特に高速での装着)する際に、フィルムの腰が不足することがある。なお、延伸温度の下限は、Tg−20℃(より好ましくは−5℃)とすることが望ましい。延伸温度が低すぎると、フィルムの透明性が低下することがある。
その後、必要に応じて、50℃〜110℃の範囲内の所定温度で、0〜15%の伸張あるいは0〜15%の緩和をさせながら熱処理し、更に必要に応じて40℃〜100℃の範囲内の所定温度でさらに熱処理をして、熱収縮性ポリエステル系フィルムを得る。
この横延伸工程においては、フィルム表面温度の変動を小さくすることのできる設備を使用することが好ましい。すなわち、延伸工程には、延伸前の予備加熱工程、延伸工程、延伸後の熱処理工程、緩和処理、再延伸処理工程などがあるが、特に、予備加熱工程、延伸工程および延伸後の熱処理工程において、任意ポイントにおいて測定されるフィルムの表面温度の変動幅が、平均温度±1℃以内であることが好ましく、平均温度±0.5℃以内であればさらに好ましい。フィルムの表面温度の変動幅が小さいと、フィルム全長に亘って同一温度で延伸や熱処理されることになって、熱収縮挙動やその他の物性が均一化するためである。
延伸の方法としては、テンターでの横1軸延伸ばかりでなく、縦方向に1.0倍〜4.0倍、好ましくは1.1倍〜2.0倍の延伸を施してもよい。このように2軸延伸を行う場合は、逐次2軸延伸、同時2軸延伸のいずれでもよく、必要に応じて、再延伸を行ってもよい。また、逐次2軸延伸においては、延伸の順序として、縦横、横縦、縦横縦、横縦横などのいずれの方式でもよい。これらの縦延伸工程あるいは2軸延伸工程を採用する場合においても、横延伸と同様に、予備加熱工程、延伸工程等において、フィルム表面温度の変動をできるだけ小さくすることが好ましい。
上記のフィルム表面温度の変動を小さくできる設備としては、例えば、フィルムを加熱する熱風の風速を制御するためにインバーターを取り付け、風速の変動を抑制できる設備や、熱源に500kPa以下(5kgf/cm2以下)の低圧蒸気を使用して、熱風の温度変動を抑制できる設備などが挙げられる。
延伸に伴うフィルムの内部発熱を抑制し、幅方向のフィルム温度斑を小さくする点に着目すれば、延伸工程の熱伝達係数は、0.00377J/cm2・sec・℃(0.0009カロリー/cm2・sec・℃)以上とすることが好ましい。0.00544〜0.00837J/cm2・sec・℃(0.0013〜0.0020カロリー/cm2・sec・℃)がより好ましい。
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムの厚みは特に限定するものではないが、例えばラベル用熱収縮性ポリエステル系フィルムとしては、10〜200μmが好ましく、20〜100μmがさらに好ましい。また、A層とB層の厚み比は、A層/B層=50/50〜30/70とすることが好ましく、50/50〜40/60とすることがより好ましい。このような厚み比とすることで、熱収縮時にB層側へカールさせ易くなる。
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムを用いて得られる熱収縮性ラベルは、PETボトルやガラス瓶などのフルラベル(部分的に高収縮率が要求されるようなラベル)に用いても、良好な収縮仕上り外観を呈することができる。また、短時間の処理で高収縮率となり得る。さらに本発明のフィルムは、熱収縮時にB層側にカールする作用を有するため、B層を外側層とする筒状ラベルとすれば、ボトル装着後、熱収縮させた際にラベルがボトル側に折れ込む現象が防止される。
上記熱収縮性ポリエステル系フィルムを熱収縮性ラベルとするには、例えば、収縮前の熱収縮性フィルムを、温度・湿度を制御した環境内に所定時間保管した後取り出し、公知のチューブ状成形装置を用いて、フィルム片端の片面の端縁から少し内側に接着用溶剤を所定幅で塗布し、直ちにフィルムを丸めて端部を重ね合わせて接着し、チューブに加工する。このチューブを所定長さに裁断して本発明の熱収縮性ラベルとすることができる。
フィルムの接着は、フィルムの一部を溶融させる溶融接着法を採用することも可能であるが、ラベルの熱収縮特性の変動などを抑制する観点からは、溶剤を用いて行うことが好ましい。使用し得る溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素;フェノールなどのフェノール類;テトラヒドロフランなどのフラン類;1,3−ジオキソランなどのオキソラン類;などの有機溶剤が挙げられるが、中でも、安全性が高い点で、1,3−ジオキソランが望ましい。
上記の熱収縮性ラベルは、PETボトルなどの容器に装着した後、上述したような公知の熱収縮手段(熱風トンネルやスチームトンネルなど)で熱収縮させて、被覆させることができる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳述するが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施する場合は、本発明に含まれる。なお、実施例および比較例で得られたフィルムの物性の測定方法は、以下の通りである。
(1)熱収縮率
フィルムを10cm×10cmの正方形に裁断し、下記(A)、(B)および(C)の温度の温水中に、無荷重状態で5秒浸漬して熱収縮させた後、25℃±0.5℃の水中に10秒浸漬させ、該水中から引き出して試料の縦および横方向の長さを測定し、下記式に従って求める。
熱収縮率(%)=100×(収縮前の長さ−収縮後の長さ)÷(収縮前の長さ)
ここで、(a):75℃±0.5℃,(b):85℃±0.5℃である。最も収縮率の大きい方向を最大収縮方向とする。
(2)熱収縮時のカールの発生
フィルムを10cm×10cmの正方形に裁断し、最大収縮方向に直交する方向に平行に長さ1cm×幅1cmの切込みを入れた後、70℃±0.5℃の温水中に無荷重状態で3秒浸漬して熱収縮させ、該フィルムの切込み部でのカールの有無とその方向を目視で評価する。評価基準は、○:B層側へカール有り、×:カール無し、またはA層側へカール有り、とする。
(3)収縮仕上り性
フィルムに東洋インキ製造株式会社製の草色、金色、白色のインキで3色印刷する。A層およびB層から構成されているフィルムでは、印刷面はA層側とする。チューブ状成形装置を用いて、フィルムの片端の片面の端縁から少し内側に1,3−ジオキソランを3±1mm幅で塗布し(塗布量:3.0±0.3g/mm2)、直ちにフィルムを丸めて端部を重ね合わせて接着してB層が外側のチューブとし、平らにつぶした状態で巻き取る。このチューブを裁断して高さ195mm、直径(折り径)108.5mmの円筒状ラベルとする。このラベルを、334mLのガラス瓶[アサヒビール株式会社の「スタイニースーパードライ」に使用されている瓶、高さ190mm、中央部(同部)直径69mm]に装着し、フジアステック社製のスチームトンネル(SH−1500−L)中を、トンネル通過時間10秒、ゾーン温度90℃の条件でラベル全量を通過させて、ラベルを収縮させる(n=20)。収縮仕上りの程度を目視で判断し、収縮仕上り性を2段階で評価する。基準は、○:シワ、飛び上がり、収縮不足のいずれも発生なし、×:シワ、飛び上がり、または収縮不足が発生、とする。
(4)印刷加工から長期間保管後のラベルの収縮特性(ボトル側への折れ込みの状況)
上記(3)と同じ方法で作製したラベルを、20℃で2か月間エージングさせた後、334mLのガラス瓶[アサヒビール株式会社の「スタイニースーパードライ」に使用されている瓶、高さ190mm、中央部(同部)直径69mm]に装着し、フジアステック社製のスチームトンネル(SH−1500−L)中を、トンネル通過時間5秒、ゾーン温度90℃の条件でラベル全量を通過させて、ラベルを収縮させる(n=20)。ラベル上部での、ボトル側への折れ込みの状況を目視で判断し、2段階で評価する。基準は、○:ボトル側への折れ込みなし、×:ボトル側への折れ込みあり、とする。
(5)ガラス転移温度(Tg)
セイコー電子工業社製の示差走査熱量計「DSC220」を用い、未延伸フィルム10mgを、−40℃から120℃まで、20℃/分の速度で昇温し、得られる吸熱曲線からTgを求める。吸熱曲線の前後に接線を引き、その交点をTgとする。
(6)厚み分布
長さ50cm、幅5cmで、フィルムの最大収縮方向を長さ方向とする試験片を50本作成し、夫々の試験片について、接触式厚み計(例えば、アンリツ株式会社製「KG60/A」など)を用いて、長さ方向の厚みを略等間隔に20点測定し、最大厚み、最小厚み、および平均厚みを求め、これらから上式(1)を用いて厚み分布を算出した後、50本の試験片の厚み分布の平均値を求め、フィルムの厚み分布とする。得られる結果を、○:6%以下;△:6%を超え、10%未満;×:10%以上、の基準に従って評価する。
(7)固有粘度(IV)
試料0.1gを精秤し、25mlのフェノール/テトラクロロエタン=3/2(質量比)の混合溶媒に溶解した後、オストワルド粘度計で30±0.1℃で測定する。極限粘度[η]は、下式(Huggins式)によって求められる。
Figure 0004599839
ここで、ηsp :比粘度、t0:オストワルド粘度計を用いた溶媒の落下時間、t:オスワルド粘度計を用いたフィルム溶液の落下時間、C:フィルム溶液の濃度である。
なお、実際の測定では、Huggins式においてk=0.375とした下記近似式で極限粘度を算出する。
Figure 0004599839
ここで、ηr:相対粘度である。
(8)フィルム組成
フィルム約5mgを、クロロホルムD(ユーリソップ社製)とトリフルオロ酢酸D1(ユーリソップ社製)を9:1(体積比)で混合した溶媒0.7mlに溶解させて、試料溶液を調製し、NMR(Varian社製「UNITY50」)を用いて、温度23℃、積算回数64回の測定条件で試料溶液のプロトンのNMRを測定する。NMR測定では、プロトンのピーク強度に基づいて、フィルムを構成する成分の構成比率を算出する。
本実施例では、以下のポリエステルを用いた。
ポリエステルA:PET(IV:0.75dl/g);
ポリエステルB:テレフタル酸と、ネオペンチルグリコール30モル%およびエチレングリコール70モル%から形成されたポリエステル(IV:0.72dl/g);
ポリエステルC:ポリブチレンテレフタレート(IV:1.24dl/g)。
実験1
夫々別個に予備乾燥したポリエステルA〜Cの各チップをA層用およびB層用として、表1に示す組成で混合した。A層用混合チップとB層用混合チップを、夫々別個の単軸押出機に供給し、280℃で溶融し、層の厚み比がA層/B層=50/50となるようにTダイから共押出し、チルロールで急冷して厚み260μmの未延伸2層フィルムを得た。この未延伸2層フィルムを、フィルム温度が85℃になるまで予備加熱した後、テンターで横方向(フィルム幅方向)に72℃で5倍に延伸し、厚み50μmのポリエステル系フィルムNo.1を得た。得られたフィルムの評価結果を表2および表3に示す。
実験2
A層およびB層に用いるポリエステルチップの組成を表1に示すように変更した他は、実験1と同様にして、厚み260μmの未延伸2層フィルムを作製し、これを実験1と同様に延伸して厚み50μmのポリエステル系フィルムNo.2を得た。得られたフィルムの評価結果を表2および表3に示す。
実験3
A層およびB層に用いるポリエステルチップの組成およびA層とB層の厚み比を表1に示すように変更した他は、実験1と同様にして、厚み260μmの未延伸2層フィルムを作製し、これを実験1と同様に延伸して厚み50μmのポリエステル系フィルムNo.3を得た。得られたフィルムの評価結果を表2および表3に示す。
実験4
夫々別個に予備乾燥したポリエステルチップA〜Cを、表1に示す組成で混合し、単軸押出機を用いて280℃で溶融押出し(Tダイ)、チルロールで急冷して厚み260μmの未延伸単層フィルムを得た。この未延伸単層フィルムを実験1と同様にして延伸し、厚み50μmのポリエステル系フィルムNo.4を得た。得られたフィルムの評価結果を表2および表3に示す。
実験5
ポリエステルチップA〜Cの混合組成を表1に示すように変更した他は、実験4と同様にして未延伸単層フィルムを作製し、これを実験1と同様に延伸して厚み50μmのポリエステル系フィルムNo.5を得た。得られたフィルムの評価結果を表2および表3に示す。
実験6
両外層および中心層からなる3層構造のポリエステル系フィルムNo.6を得た。夫々別個に予備乾燥したポリエステルA〜Cの各チップを中心層用および両外層用として、表1に示す組成で混合した。中心層用混合チップと両外層用混合チップを、夫々別個の単軸押出機に供給し、280℃で溶融し、厚み比率が、外層/中心層/外層=25/50/25となるようにTダイから共押出し、チルロールで急冷して、未延伸3層フィルムを得た。この未延伸3層フィルムを、実験1と同様にして延伸し、厚み50μmのポリエステル系フィルムNo.6とした。得られたフィルムの評価結果を表2および表3に示す。
Figure 0004599839
Figure 0004599839
なお、表2において、NPGはネオペンチルグリコールを、BDは1,4−ブタンジオールを意味しており、これらの含有量は、各層を構成するポリエステルにおける多価アルコール成分中の含有量である。本発明では、結晶性低下ユニット形成成分(ネオペンチルグリコールなど)の含有量について、フィルムを構成する全ポリエステルを対象として定めており、他方、表1におけるネオペンチルグリコール量は、各層ごとの量を示しているが、全ての層のネオペンチルグリコール量が、結晶性低下ユニット形成成分に係る上記所定値を満足しているときは、フィルム全体としても、ネオペンチルグリコール量が該所定値を満足していることは、いうまでもない。ちなみに、フィルムを構成する全ポリエステルにおける全多価アルコール成分中のネオペンチルグリコール量は、表2に示したネオペンチルグリコール量と、表1に示した各層の厚み比率から算出できる。
Figure 0004599839
表2および表3から分かるように、フィルムの構成および熱収縮特性が良好なポリエステル系フィルムNo.1〜3(表1〜3中、フィルムNo.1〜3)では、収縮仕上り性が良好であり、熱収縮時にB側にカールする特性を有しており、ラベルとして長期間保管後、ボトルへ収縮被覆させた際のボトル側への折れ込みも防止されている。
これに対し、ポリエステル系フィルムNo.4〜6(表1〜3中、フィルムNo.4〜6)では、ラベルとして長期間保管後、ボトルへ収縮被覆させた際のボトル側への折れ込みが発生している。
これらのポリエステル系フィルムNo.4〜6は十分に実用に耐え得るものであるが、ポリエステル系フィルムNo.1〜3は、より一層優れた品質のラベルを提供できるものである。

Claims (5)

  1. A層およびB層からなる熱収縮性ポリエステル系フィルムであって、
    上記A層およびB層を構成するポリエステルは、それぞれ2以上の異なる組成のポリエステルの混合物から得られ、それぞれいずれも50モル%以上のエチレンテレフタレートユニットを有し、
    上記フィルムを構成するポリエステルの全多価アルコール成分中、結晶性低下ユニット形成成分としてのネオペンチルグリコールまたは1,4−シクロヘキサンジメタノールが16モル%以上であり、
    上記A層を構成するポリエステルの多価アルコール成分中、炭素数3または4のジオール成分が10〜15モル%であり、
    上記B層を構成するポリエステルの多価アルコール成分中、炭素数3または4のジオール成分が4〜9モル%であり、且つ
    下記(a)および(b)を満足するものであることを特徴とする、熱収縮時にB層側へカールする熱収縮性ポリエステル系フィルム。
    (a)10cm×10cmの正方形状に切り取った熱収縮性ポリエステル系フィルムの試料について、70℃の温水中に5秒浸漬して引き上げ、次いで25℃の水中に10秒浸漬して引き上げたときの最大収縮方向の熱収縮率が5〜70%。
    (b)10cm×10cmの正方形状に切り取った熱収縮性ポリエステル系フィルムの試料について、85℃の温水中に5秒浸漬して引き上げ、次いで25℃の水中に10秒浸漬して引き上げたときの最大収縮方向の熱収縮率が75%以上、最大収縮方向に直交する方向の熱収縮率が10%以下。
  2. 上記炭素数3または4のジオール成分は、プロピレングリコールまたは1,4−ブタンジオールである請求項1に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  3. フィルムの最大収縮方向での厚み変位測定を、長さ50cm、幅5cmの試験片について行ったとき、下記に規定する厚み分布が6%以下である請求項1または2に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
    厚み分布=[(最大厚み−最小厚み)/平均厚み]×100
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムを用いたものであることを特徴とする熱収縮性ラベル。
  5. 筒状のラベルであって、上記B層が外側層である請求項4に記載の熱収縮性ラベル。
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