JP2003102849A - 生体内留置用ステント - Google Patents

生体内留置用ステント

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JP2003102849A
JP2003102849A JP2001302399A JP2001302399A JP2003102849A JP 2003102849 A JP2003102849 A JP 2003102849A JP 2001302399 A JP2001302399 A JP 2001302399A JP 2001302399 A JP2001302399 A JP 2001302399A JP 2003102849 A JP2003102849 A JP 2003102849A
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stent
linear
film
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linear spiral
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JP2001302399A
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Makoto Takahashi
誠 高橋
Jun Iwami
純 岩見
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な柔軟性を備えかつステント全体として
変化点が少なく、留置後の湾曲が良好である生体内留置
用ステントを提供する。 【解決手段】 ステント1は、線状体により略円筒形状
に形成され、生体内挿入時には圧縮されて縮径し、生体
内留置時には収縮前の形状に復元する生体内留置用ステ
ントであり、ジグザグ構造の線状体により螺旋状に成形
された複数の線状螺旋状体21,22,23,24をス
テント1の軸方向に平行にかつそれぞれの線状螺旋状体
21,22,23,24接続することなく配置された形
態となっているステント本体2と、ステント本体2を複
数の線状螺旋状体の配置状態を保持するとともに、ステ
ント本体の側面を閉塞する筒状カバー3とを備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血管、胆管、気
管、食道、尿道、その他の臓器などの生体内に生じた狭
窄部の改善に使用される生体内留置用ステントに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、血管、胆管、食道、気管、尿
道、その他の臓器などの生体管腔または体腔の狭窄部に
挿入し、管腔または体腔空間を確保するために、種々の
ステントが提案されている。ステントは、機能および留
置方法によって、セルフエキスパンダブルステントとバ
ルーンエキスパンダブルステントに区別される。バルー
ンエキスパンダブルステントは、ステント自体に拡張機
能はなく、ステントを目的部位に留置するには、ステン
トを目的部位に挿入した後、ステント内にバルーンを位
置させてバルーンを拡張させ、バルーンの拡張力により
ステントを拡大(塑性変形)させ目的部位の内面に密着
させて固定する。よって、このタイプのステントでは、
上記のようなステントの拡大作業が必要となる。
【0003】他方、セルフエキスパンダブルステント
は、ステント自体が収縮および拡張機能を持っている。
ステントを目的部位に留置するためには、ステントを収
縮させた状態にて目的部位に挿入した後、収縮状態の維
持のために負荷した応力を除去する。例えば、目的部位
の内径より小さい外径のチューブ内にステントを収縮さ
せて収納し、このチューブの先端を目的部位に到達させ
た後、ステントをチューブより押し出すことにより行わ
れる。押し出されたステントは、チューブより解放され
ることにより応力負荷が解除され、収縮前の形状に復元
し拡張する。これにより、目的部位の生体器官(例え
ば、血管)の内面に密着し固定される。このタイプのス
テントでは、バルーンエキスパンダブルステントのよう
な拡大作業は必要なく、手技が容易である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなセルフエキ
スパンダブルステントとしては、種々のものが提案され
ている。具体的には特公平4−32662号公報に示す
血管ステントがある。このステントは、多数の直線部分
を接続してジグザグ構造の閉ループに形成したものであ
るが、長い狭窄部に使用するために直線部分を長くする
と、ステント全体が剛直となるという問題がある。ま
た、上記のステントを複数体腔内に留置すると、過度の
拡張保持力により体腔が破裂することがあり、さらに留
置作業が困難でステントが狭窄部から逸脱してしまうこ
ともあった。そこで、本発明の目的は、十分な柔軟性を
備えかつステント全体として変化点が少なく、留置後の
湾曲が良好である生体内留置用ステントを提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
は、以下のものである。 (1) 線状体により略円筒形状に形成され、生体内挿
入時には圧縮されて縮径し、生体内留置時には収縮前の
形状に復元する生体内留置用ステントであって、該ステ
ントは、ジグザグ構造の線状体により螺旋状に成形され
た複数の線状螺旋状体をステントも軸方向にほぼ平行に
かつそれぞれの線状螺旋状体が接続することなく配置さ
れた形態となっているステント本体と、該ステント本体
を前記複数の線状螺旋状体の配置状態を保持するととも
に、前記ステント本体の側面を閉塞する筒状カバーとを
備える生体内留置用ステント。
【0006】(2) 前記ステント本体は、3以上の線
状螺旋状体により形成されている上記(1)の生体内留
置用ステント。 (3) 前記複数の線状螺旋状体は、それぞれほぼ等間
隔離間しているものである上記(1)または(2)の生
体内留置用ステント。 (4) 前記線状螺旋状体の前記ステント本体の両端に
位置する部分は、ほぼ全てが前記ステント本体の軸方向
の同じ位置となっている上記(1)ないし(3)のいず
れかの生体内留置用ステント。 (5) 前記線状螺旋状体の前記ステント本体の両端に
位置する自由端は、他の部分より幅が広くかつ略円状と
なっている上記(1)ないし(4)のいずれかの生体内
留置用ステント。 (6) 前記線状螺旋状体の前記ステント本体の両端に
位置する部分は、ほぼ全てが屈曲部もしくは湾曲部とな
っている上記(1)ないし(4)のいずれかの生体内留
置用ステント。 (7) 前記線状螺旋状体の前記ステント本体の両端に
位置する部分は、全てが湾曲部となっている上記(1)
ないし(4)のいずれかの生体内留置用ステント。
【0007】(8) 前記ステント本体の少なくとも一
部は、前記筒状カバーより露出している上記(1)ない
し(7)のいずれかの生体内留置用ステント。 (9) 前記筒状カバーは、多孔質フィルムと接着層に
より形成されており、接着層を形成する材料の一部が前
記多孔質フィルムの細孔内に流入しているものである上
記(1)ないし(8)のいずれかの生体内留置用ステン
ト。 (10) 前記線状螺旋状体は、超弾性金属により形成
されている上記(1)ないし(10)のいずれかの生体
内留置用ステント。 (11) 前記ステント本体は、1本の超弾性金属パイ
プを加工することにより形成されている上記(10)の
生体内留置用ステント。 (12) 前記筒状カバーは、前記ステント本体内面に
設けられた内面側フィルムと、前記ステント本体の外面
側に設けられた外面側フィルムとからなり、該内面側フ
ィルムと該外面側フィルムの少なくとも一方は筒状体と
なっており、さらに、該内面側フィルムと該外面側フィ
ルム間に前記ステント本体を挟持し、かつ、ステント本
体の側面開口を通じて固着されている上記(1)ないし
(11)のいずれかの生体内留置用ステント。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のステントを図面に示した
実施例を用いて説明する。図1は、本発明の生体内留置
用ステントの一実施例の斜視図であり、図2は、図1に
示したステントのステント本体の展開図である。この実
施例の生体内留置用ステント1は、線状体により略円筒
形状に形成され、生体内挿入時には圧縮されて縮径し、
生体内留置時には収縮前の形状に復元する生体内留置用
ステントである。そして、この発明のステントは、ジグ
ザグ構造の線状体により螺旋状に成形された複数の線状
螺旋状体21,22,23,24をステントの軸方向に
ほぼ平行にかつそれぞれの線状螺旋状体21,22,2
3,24が接続することなく配置された形態となってい
るステント本体2と、ステント本体2を複数の線状螺旋
状体21,22,23,24の配置状態を保持するとと
もに、ステント本体2の側面を閉塞する筒状カバー3と
を備えている。
【0009】この実施例のステント1は、ステント本体
2と筒状カバー3からなる。ステント本体2の側壁(外
周面もしくは内周面もしくは外周面および内周面)は、
図1に示すように、筒状カバー3により被包(封鎖)さ
れている。このため、ステント1の外部より生体組織が
ステント1内に侵入することを防止する。この実施例の
ステント1は、留置する体腔の径により種々考えられる
が、筒状体であり、外径が2.0〜30mm、好ましく
は2.5mm〜20mm、内径が1.0〜29mm、好
ましくは1.6〜19.1mmのものであり、長さは5
〜200mm、好ましくは10〜110mmである。な
お、この実施例では、ステント1として、生体内挿入時
には圧縮されて縮径し、生体内留置時には応力負荷が解
除されて収縮前の形状に復元するいわゆるセルフエキス
パンダブルステントに応用した実施例を用いて説明す
る。この実施例のステント1に用いられるステント本体
2は、円筒のパイプ形状の側面に開口を有するジグザグ
構造かつスパイラル状の複数の線状螺旋状体21,2
2,23,24がほぼ平行に並んだ形態となっている。
個々の線状螺旋状体21,22,23,24は、ジグザ
グ構造であることにより復元時に拡径することができ、
スパイラル状であることにより、湾曲した狭窄部でもそ
れに沿って湾曲できる。
【0010】この実施例のステント本体2は、図1のス
テント1におけるステント本体2を展開した図2に示す
ように、並列的に配置された4本の線状螺旋状体21,
22,23,24により形成されている。このように、
スパイラル形状を複数本の線状螺旋状体21,22,2
3,24で形成することにより、図3に示すように、ス
テント1の軸方向と線状螺旋状体の螺旋方向とがなす角
度αが、図4に示すように、スパイラル形状を1本の線
状螺旋状体で形成した場合の角度βより小さくすること
ができ、ステント1をより柔軟なものとすることができ
る。並列的に配置する線状螺旋状体は、3本以上である
ことが好ましい。特に、並列的に配置する線状螺旋状体
は、3〜5本が好ましい。この実施例のステントでは、
4本の線状螺旋状体により形成されている。この実施例
のステント本体2を形成する4本の線状螺旋状体21,
22,23,24は、どの部分においても接続されず、
それぞれが独立した状態となっている。
【0011】この実施例のステント本体2は、図2に示
すように、連続的な「<」の字形状とすることでジグザ
グ構造となっている。さらに、前記「<」の字形状を長
さの異なる短線部2a(約2.0〜16.1mm)と長
線部2b(約2.5〜43.6mm)により形成するこ
とによって、1つの線状螺旋状体21,22,23,2
4が全体としてスパイラル形状となるように形成されて
いる。また、線状螺旋状体の屈曲部間ピッチ(言い換え
れば、1本の線状螺旋状体における屈曲部の頂点間距
離)は、2.0〜8.0mmが好ましい。また、線状螺
旋状体における屈曲部の角度(内角)は、25〜45°
が好ましい。そして、1本の線状螺旋状体において、屈
曲部間ピッチ、すなわち屈曲部の角度(内角)は、すべ
て同じであってもよいが、部分的に異なるものであって
もよい。例えば、ステント1の中央部に位置する部分の
線状螺旋状体の屈曲部間ピッチが、両端部に位置する部
分の線状螺旋状体の屈曲部間ピッチよりも短いものとし
てもよい。同様に、ステント1の中央部に位置する部分
の線状螺旋状体の屈曲部の角度(内角)が、両端部に位
置する部分の線状螺旋状体の屈曲部の角度(内角)より
も小さいものとしてもよい。このようにすることによ
り、ステント1として、両端部よりも、中央部の拡張力
を高いものとすることができる。また、1本の線状螺旋
状体のピッチもその全体において同じであってもよい
が、部分的に異なるものであってもよい。例えば、ステ
ント1の中央部に位置する部分の線状螺旋状体のピッチ
が、両端部に位置する部分の線状螺旋状体のピッチより
も短いものとしてもよい。このようにすることによって
も、ステント1として、両端部よりも、中央部の拡張力
を高いものとすることができる。
【0012】さらに、この実施例のステント1では全体
として、複数の線状螺旋状体は、それぞれほぼ等間隔離
間しているものとなっている。つまり、ステント1全体
として、すべての線状螺旋状体においてその螺旋ピッチ
が同じとなっている。しかし、このようなものに限られ
ず、線状螺旋状体の螺旋ピッチが部分的に異なるものと
なっていてもよい。例えば、ステント1の中央部に位置
する部分の線状螺旋状体自体の螺旋ピッチが、両端部に
位置する部分の線状螺旋状体のピッチよりも短いものと
してもよい。このようにすることによって、ステント1
として、両端部よりも、中央部の拡張力を高いものとす
ることができる。さらに、ステント1全体として、ステ
ント1の中央部に位置する部分の線状螺旋状体の屈曲部
間ピッチが、両端部に位置する部分の線状螺旋状体の屈
曲部間ピッチよりも短いものとしてもよい。同様に、ス
テント1の中央部に位置する部分の線状螺旋状体の屈曲
部の角度(内角)が、両端部に位置する部分の線状螺旋
状体の屈曲部の角度(内角)よりも小さいものとしても
よい。このようにすることによっても、ステント1とし
て、両端部よりも、中央部の拡張力を高いものとするこ
とができる。さらに、複数の線状螺旋状体21,22,
23,24は、ほぼ平行に形成されていればよく、それ
ぞれの線状螺旋状体におけるピッチもしくは屈曲部の角
度(内角)は、同じものであってもよいが、異なるもの
であってもよい。
【0013】そして、この実施例のステント1では、線
状螺旋状体21,22,23,24のステント本体2の
両端に位置する部分は、ほぼ全てがステント本体2の軸
方向の同じ位置となっている。図2を用いて説明する
と、ステント本体2の両端に位置する線状螺旋状体2
1,22,23,24の部分、すなわち、ステント本体
2の両端に位置する線状螺旋状体21,22,23,2
4の屈曲部および自由端は、ステント本体2の両端に到
達するように延長された状態となっている。このように
することにより、ステント1として両端の拡張力を高い
ものとすることができる。さらに、この実施例のステン
ト1では、ステント本体2の両端に位置する線状螺旋状
体21,22,23,24の自由端は、他の部分より幅
が広くかつ略円状となっている。このようにすることに
より、自由端部分が留置部位内壁に与える影響を少ない
ものとすることができる。
【0014】さらに、ステントとしては、図5および図
6に示すステント50のように、ステント本体52の両
端に線状螺旋状体21,22,23,24の自由端が形
成されず、線状螺旋状体21,22,23,24のステ
ント本体の両端に位置する部分は、全てが屈曲部となっ
ているものであってもよい。このようにすることによ
り、ステント本体52の両端付近に位置する線状螺旋状
体21,22,23,24の自由端はすべて若干が両端
より中央側に位置するものとなる。この実施例のステン
トでは、線状螺旋状体21,22,23,24の両端
は、自由端ではなく屈曲部となっている。このようにす
ることにより、ステント50として両端の拡張力を高い
ものとすることができ、さらに、自由端部分が留置部位
内壁に与える影響をより少ないものとすることができ
る。
【0015】さらに、ステントとしては、図7および図
8に示すステント60のように、ステント本体62の両
端に位置する線状螺旋状体21,22,23,24の屈
曲部は、湾曲部となっているものであってもよい。この
ようにすることにより、ステント60として両端の拡張
力を高いものとすることができ、さらに、自由端部分が
留置部位内壁に与える影響をより少ないものとすること
ができる。さらに、ステントとしては、図9および図1
0に示すステント70のように、ステント本体72の両
端に線状螺旋状体21,22,23,24の自由端が形
成されず、線状螺旋状体21,22,23,24のステ
ント本体の両端に位置する部分は、全てが屈曲部となっ
ており、さらに、ステント本体72の両端に位置する線
状螺旋状体21,22,23,24の屈曲部は、湾曲部
となっているものであってもよい。このようにすること
により、ステント本体72の両端付近に位置する線状螺
旋状体21,22,23,24の自由端はすべて若干が
両端より中央側に位置するものとなる。この実施例のス
テントでは、線状螺旋状体21,22,23,24の両
端は、自由端ではなく湾曲部となっている。このように
することにより、ステント70として両端の拡張力を高
いものとすることができ、さらに、自由端部分が留置部
位内壁に与える影響をより少ないものとすることができ
る。
【0016】ステント本体2の材料としては、合成樹脂
または金属が使用される。合成樹脂はある程度、硬度と
弾性があるものが使用され、生体適合性樹脂が好まし
い。具体的には、ポリオレフィン、ポリエステル、フッ
素樹脂などがある。ポリオレフィンとしては、例えばポ
リエチレン、ポリプロピレンが挙げられ、ポリエステル
としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、フッ素樹脂としては、PTF
E、ETFEなどが挙げられる。また、金属としてはス
テンレス、タンタル、チタン、ニッケルチタン合金、弾
性金属が使用できる。特に、弾性金属が好ましい。
【0017】弾性金属としては、超弾性合金が好まし
い。超弾性合金とは、一般に形状記憶合金といわれ、少
なくとも生体温度(37℃付近)で超弾性を示すもので
ある。特に好ましくは49〜53原子%NiのTi−N
i合金である。38.5〜41.5重量%ZnのCu−
Zn合金、1〜10重量%XのCu−Zn−X合金(X
=Be、Si、Sn、Al、Gaなど)、36〜38原
子%AlのNi−Al合金等、また、Ti−Niの合金
の一部を0.01〜10.0%Xで置換したTi−Ni
−X合金(X=Co、Fe、Mn、Cr、V、Al、N
b、W、Bなど)とすること、またはTi−Ni合金の
一部を0.01〜30.0%の原子で置換したTi−N
i−X合金(X=Cu、Pb、Zr)とすることにより
冷却加工率または/および最終熱処理の条件を選択する
ことにより機械的特性を適時変えることができる。さら
にTi−Ni−X合金を用いて冷間加工率および/また
は最終処理を選択することにより機械的特性を適時変え
ることができる。
【0018】ステント本体2の成形は、例えば、弾性金
属パイプをレーザー加工(例えばYAGレーザー)、放
電加工、化学エッチング、切削加工などより、連通部と
なる部分を除去することにより行うことができる。そし
て、使用される超弾性合金の座屈強度(負荷時の降伏応
力)は、5〜200kg/mm(22℃)、より好ま
しくは、8〜150kg/mm、復元応力(除荷時の
降伏応力)は、3〜180kg/mm(22℃)、よ
り好ましくは、5〜130kg/mmである。ここで
いう超弾性とは、使用温度において通常の金属が塑性変
形する領域まで変形(曲げ、引張り、圧縮)させても、
変形の解放後、加熱を必要とせずにほぼ元の形状に回復
することを意味する。
【0019】さらに、ステント本体2は、超弾性金属パ
イプを加工することにより形成されていることが好まし
い。具体的には、この実施例のステント本体2は、超弾
性金属パイプから、線状螺旋状物体(ステント本体2)
となる部分以外を除去することにより作製することがで
きる。これにより、各線状螺旋状物体の全体として、急
激な物性の変更点が形成されない一体形成物となる。物
性の急激な変更点があると、その部分が他の部分と異な
った変形動態を示す。そして、物性の異なった部分に金
属ストレスがかかりその部分より破損する危険性があ
る。また、物性の変更点が存在するとステントとして変
形が不自然となり、内部を流れる血液流に不自然な流れ
を形成し、再狭窄の原因となる。
【0020】なお、ステント本体2の形成に用いられる
超弾性金属パイプは、不活性ガスまたは真空雰囲気にて
溶解しTi−Ni合金などの超弾性合金のインゴットを
形成し、このインゴットを機械的に研磨し、続いて、熱
間プレスおよび押し出しにより、太径パイプを形成し、
その後順次ダイス引き抜き工程および熱処理工程を繰り
返すことにより、所定の肉厚、外径のパイプに細径化
し、最終的に表面を化学的または物理的研磨することに
より製造することができる。超弾性金属パイプの加工
は、レーザー加工(例えば、YAGレーザー)、放電加
工、化学エッチング、切削加工などにより行うことがで
き、さらにそれらの併用により行ってもよい。このよう
に、超弾性金属パイプを加工することにより作製したス
テント本体2は、ステントの拡張時(言い換えれば、留
置時、応力除荷時)とステントの非留置時(縮径された
状態)とを比較した場合、ステントの非留置時にステン
トの軸方向に若干延びる程度であり、両者間の形状の相
違および寸法の相違が少ない。このため、生体内での形
状復元時における変形量が少なく、つまり、形状復元時
における生体内でのステントの端部の動きがほとんどな
い。よって、形状復元時に生体内壁に損傷を与えること
が少ない。さらに、ステントの外面は、全体においてエ
ッジがなく面取りされた状態とすることが好ましい。こ
れにより、ステント本体が生体内壁ならびに筒状カバー
3に損傷を与えることをより確実に防止できる。
【0021】この実施例のステント1では、ステント本
体2の全体が筒状カバー3により被覆されている。ステ
ント1における筒状カバー3は、図1および図11に示
すように、ステント本体2の内面に設けられた内面側フ
ィルム14と、ステント本体2の外面側に設けられた外
面側フィルム15とからなり、内面側部フィルム14お
よび外面側フィルム15は筒状体となっている。この実
施例のステント1では、筒状カバー3は、開口する側壁
を含むステント本体2を共同して被覆する内側フィルム
14および外側フィルム15を備える。さらに、筒状カ
バー3は、フィルム14とフィルム15の間、フィルム
14,15とステント本体2間との間に存在する接着層
14a,15a(14a,15aは同材質であってもよ
い。)を備えている。さらに、図5に示すように、内面
側フィルム14と外面側フィルム15間によりステント
本体2を挟持するとともに、2枚のフィルム14,15
は接着層14a,15aにより固着されている。筒状カ
バー3は、ステント本体2を挟むように形成されている
ため、筒状カバー3のステント本体2からの離脱がな
く、ステント1の留置作業時および留置後のステント本
体2と筒状カバー3との分離を防止する。
【0022】このように、筒状カバー3はステント本体
2を挟むように形成されているため、ステント本体2の
変形に対する筒状カバー3の変形追従性が高く、筒状カ
バー3がステント本体2の変形の障害となることが少な
い。さらに、内側フィルム14と外側フィルム15の固
着部分がステント1の全体に分散しているため、使用時
および留置時にストレスが一部分に強くかかることがな
く、固着部分での筒状カバー3の破断の危険性も少な
い。フィルム14、15は、接着層14a,15aと接
着性を有するものが使用され、可塑性もしくは弾性を有
し、かつある程度の強度を有するものが使用される。例
えば、フッ素系樹脂フィルム、ポリオレフィンフィル
ム、ポリエステル、熱可塑性ポリウレタン、ポリ塩化ビ
ニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミドエラ
ストマー、シリコンゴムなどが使用できる。フッ素系樹
脂フィルムとしては、例えば、PTFE、ETFEなど
が使用でき、ポリオレフィンフィルムとしては、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが使用でき、ポ
リエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレートなどが使用できる。フィルム
の厚みは、5〜300μmのものであればよく、より好
ましくは、10〜200μmのものが好適である。
【0023】さらに、フィルム14、15は上記のよう
な合成樹脂により形成された多孔質膜であることが好適
である。多孔質膜を用いることにより、接着層形成樹脂
がフィルム内の細孔内に流入するので、フィルム14お
よびフィルム15は接着層14a,15aと固着強度が
高くなり、使用時の剥離を防止でき、ステント本体2を
強固に把持することができる。多孔質フィルムとして
は、空孔率が25〜80%程度のものが好適である。ま
た、細径孔は0.1〜10μm程度のものが好適であ
る。上記の空孔率の範囲であれば、生体内侵入も少な
く、筒状カバー3の物性にも問題ない。多孔質フィルム
としては、延伸法、固液分離法、ビーム照射法などによ
り形成されたものが使用できる。好ましくは、強度の高
い延伸法、特に2軸延伸法により形成されたものが好適
である。
【0024】接着層14a,15aとしては、フィルム
14および15に接着性を有するものであればどのよう
なものでもよい。また、フィルム14、15が可塑性お
よび弾性を有している場合には、接着層も弾性および可
塑性を有しているものが好ましい。接着層14a,15
aの例として、接着層がある溶媒に可溶な樹脂であり、
フィルム14、15がある溶媒に不溶な材質または接着
時間内(接着層から溶媒を蒸散している時間内)にフィ
ルムが溶媒にある程度溶解されてもフィルムの形態をと
どめることが可能な材質であれば用いることが可能であ
る。この際、フィルム14、15が多孔質であれば溶解
される接着層は、細孔に侵入することが好ましい。
【0025】具体的には、接着層としてはTHF(テト
ラヒドロキシフラン)に可溶なポリウレタン、DMF
(ジメチルホルムアルデヒド)に可溶なフッ素系樹脂な
どがある。フィルム14の外周にステント本体2を仮固
定し、接着層溶剤を塗り、フィルム15をその外周に配
置し、溶媒を蒸散させることで接着可能である。また、
筒状カバー3としては、接着層14a,15aを熱可塑
性樹脂により形成し、フィルム14、15を接着層形成
樹脂より融点が高いものを用いるものでもよい。接着層
14a,15aを形成する熱可塑性樹脂としては、熱可
塑性フッ素樹脂、ポリオレフィン(例えば、低密度ポリ
エチレン、低密度ポリプロピレン)、塩化ビニル樹脂、
エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリエステル(低密度ポ
リエステル)ポリカーボネート、ABS、シリコーンゴ
ム(RTVゴム)、熱可塑性ポリウレタンなどが使用で
きる。熱可塑性樹脂としては融点が120〜200℃程
度のものが好適である。フィルムとしては、フッ素系樹
脂フィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリエステル、
熱可塑性ポリウレタンなどであり、かつ、使用する接着
層形成樹脂より融点が高いものが使用できる。
【0026】この場合の筒状カバーの形成は、例えば、
芯金にフィルム14を巻きフィルム14の外面に接着層
をコーティングし、ステント本体2をその上に配置し、
加熱する。フィルム14がステント本体2の内面に固定
されたものを作製し、続いて、フィルム15の内面に接
着層15aをコーティングしたものを上記のステント本
体2の外面に接着層15aが内側となるように巻き、再
度加熱固定し、芯金を抜去することにより行うことがで
きる。その際、ステント本体2にあらかじめ接着層をコ
ーティングしてもよい。上記実施例のステント1では、
ステント本体2の全体が筒状カバー3により被覆されて
いるが、このようなものに限定されず、図13に示すス
テント80のように、筒状カバー3により被覆された部
分である筒状カバー部7とステント本体2が露出する非
筒状カバー部8を有するものであってもよい。つまり、
この実施例のステント80は、ステント本体2の中央部
分の側面が筒状カバー3により被覆されており、かつ、
ステント本体2の両端部が筒状カバー3により被覆され
ていない。この場合のステント80では、筒状カバー部
7においてステント本体2の連通部(側壁)は封鎖さ
れ、外部から生体組織の侵入を防止する。また、非筒状
カバー部8はステント1を生体管腔に一時的にくい込ま
せる働きをし、ステント80の初期固定に寄与し、2次
的には生体組織に被包されることで固定される。また、
筒状カバーの配置は、病変部によって変更可能であり、
非筒状カバー部が片端のみでもよい。また、両端に筒状
カバー部を有し、中央部に非筒状カバー部が配置される
ものでもよい。
【0027】さらに、図13に示すように、ステント8
0が非筒状カバー部8を備える場合には、少なくともス
テント本体2の露出する表面には、生体適合性金属また
は生体適合性樹脂が被覆されていることが好ましい。生
体適合性材料としては、生体適合性材料を有する合成樹
脂または金属が考えられる。合成樹脂としては、熱可塑
系または熱硬化系の樹脂から選択できるが、例えば、ポ
リオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレンープロピレン共重合体など)、ポリ塩化ビ
ニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミドエラ
ストマー、ポリウレタン、ポリエステル、フッ素樹脂、
シリコーンゴム等が使用でき、好ましくは、ポリオレフ
ィン、ポリアミドエラストマー、ポリエステルあるいは
ポリウレタン、また、生体内分解性樹脂(例えば、ポリ
乳酸、ポリグリコール酸、両者のコポリマー)である。
合成樹脂被膜は、ステント本体2を構成する線状螺旋状
物体の湾曲の妨げにならない程度に柔軟であることが好
ましい。合成樹脂被膜の肉厚は、5〜300μm、好ま
しくは、10〜200μmである。
【0028】ステント本体2の表面に合成樹脂を薄く被
覆する方法としては、例えば、溶融状態または溶液状態
の合成樹脂の中に、ステント本体2を挿入して被覆する
方法、モノマーをステント本体2の表面で重合させなが
ら被覆する化学蒸着などがある。極薄な樹脂被覆が要求
される場合は、希薄溶液を用いた被覆、または化学蒸着
が好適である。さらに、より生体適合性材料を向上させ
るために、上記樹脂被膜に抗血栓性材料を被覆または固
定してもよい。抗血栓性材料として、公知の各種の樹脂
を単独または混合して使用することができるが、例え
ば、ポリヒドロキシエチルメタアクリレート、ヒドロキ
シエチルメタアクリレートとスチレンの共重合体(例え
ば、HEMA−St−HEMAブロック共重合体)など
が好適に使用できる。生体適合性金属としては、例え
ば、金、銀、白金、チタンが挙げられる。ステント本体
2の表面を金属で被覆する方法としては、電気メッキ法
を用いた金メッキ、蒸着法を用いたステンレスメッキ、
スパッタ法を用いたシリコンカーバイド、窒化チタンメ
ッキ、金メッキなどが考えられる。
【0029】また、本発明のステントの筒状カバー3の
形成は、あらかじめフィルム体となっているものを用い
る場合に限定されるものではない。例えば、被膜形成を
有する樹脂溶液を用いて、筒状カバー3を形成してもよ
い。具体的には、ポリウレタンエラストマー、フッ素系
樹脂エラストマーなどを適宜な溶媒に溶解した液状物お
よび芯金に複数の線状螺旋状体を配置しステント本体2
の形態を形成したものを準備し、上記の液状物に芯金ご
とステント本体を浸漬し引き上げ、溶媒を揮発させるこ
とにより、ステントの側壁を封鎖する膜状物(言い換え
れば、基礎層)23を形成する。なお、上記の液状物へ
のステント本体2の浸漬、引き上げ、溶媒の揮発作業
は、繰り返して行ってもよい。そして、このようにして
形成されたステント本体の外面に膜状物(言い換えれ
ば、基礎層)を備えるものを芯金より抜去した後、再
度、上記の液状物に浸漬し引き上げ、溶媒を揮発させる
ことにより、表面層24を形成することにより筒状カバ
ー3を作製することができる。なお、芯金離脱後に浸漬
する液状物としては、最初に用いたものと同一もしくは
同種のものが好適であるが、これに限定されるものでは
ない。形成された膜状物(基礎層)との接着性があれ
ば、どのようなものでもよい。
【0030】また、接着性とは、筒状カバー3の状態と
なった時に剥離しないものであればよく、樹脂相互に接
着性を備えるものが好適であるが、溶剤により接着する
ものであってもよい。このようにして形成した筒状カバ
ー3は、図12に示すような断面構造となる。この場合
筒状カバー3は、ステント本体2を被包する内層23と
内層23を被包する外層24からなる。液状物の具体例
としては、ポリウレタンエラストマーのTHF(テトラ
ヒドロキシフラン)溶液、フッ素系樹脂エラストマーの
DMF(ジメチルホルムアルデヒド)溶液などが使用で
きる。また、端部に位置確認用のマーカを部分的加熱接
着および溶剤をマーカに塗り乾燥することで配置可能で
あり、他にシアノアクリレート等の接着剤を用いて配置
してもよい。また、マーカは、フィルムの表面でも、フ
ィルム14,15の間に配置しても良く、好ましくは、
フィルムの間に挟み込んで配置するのが良い。
【0031】(実施例1)TiNi合金(51原子%N
i)の合金パイプを冷間加工して、外径9.9mm、内
径9.6mm、肉厚0.15mm、長さ約69mmの超
弾性金属パイプを作製した。つぎに、YAGレーザーに
て、ステント本体を作製した。ステントの外面を化学エ
ッチングし、ステント本体の線状螺旋状物体はほぼ断面
形状(ステント本体の軸方向に切断したときの断面)が
角のとれた長方形となり、かつ、図1に示すような形状
のステント本体を作製した。多孔質フィルムに、フッ素
樹脂型系エラストマー溶液を塗布した後、140℃、5
分加熱し、フッ素樹脂型系エラストマー被覆多孔質フィ
ルムを2枚作製した。ロッドに1枚の多孔質フィルムを
フッ素樹脂型系エラストマー塗布面が外面側となるよう
に巻き付け仮固定した。
【0032】ステント本体上にフッ素樹脂エラストマー
溶液を塗布し、風乾した後、上記のロッド上に仮固定さ
れたフィルムに、ステント本体を仮固定した。そして、
その外側に上記の2枚目のフッ素樹脂型系エラストマー
被覆多孔質フィルムをフッ素樹脂系エラストマー塗布面
が内面側となるように巻き付け仮固定した。そして、上
記のように配置したステント形成物の外面に約200℃
に加熱したロッドを押し付けて、2枚の多孔質フィルム
を熱融着して、筒状カバーの形成とその固着を行った。
なお、多孔質フィルムは通常の細孔の存在のため不透明
な白色をしているが、加熱ロッドが押し付けられること
により透明化した。これは、加熱により溶解したフッ素
樹脂エラストマーが細孔内に侵入したことによるもので
ある。このようにして、図1に示す形態の本発明のステ
ントを作製した。この実施例のステントでは、ステント
本体の全体が筒状カバーにより被覆されている。このス
テントは、腸骨動脈、大腿動脈、胆管の狭窄改善に使用
できる。
【0033】(実施例2)ステント本体は実施例1と同
じものを用いた。ポリウレタンの5%テトラヒドロキシ
フラン溶液を準備した。ステント本体をポリウレタン溶
液への浸漬および乾燥を10回繰り返し、ステント本体
にポリウレタンからなる筒状カバー基礎層を形成した。
筒状カバー基礎層を形成したステント本体内部にロッド
を通し、再度、ポリウレタン溶液への浸漬、乾燥を10
回行い、筒状カバーを形成し、本発明のステントを製造
した。このようにして、本発明のステントを作製した。
この実施例のステントでは、ステント本体の全体が筒状
カバーにより被覆されている。このステントは、腸骨動
脈、大腿動脈、胆管の狭窄改善に使用できる。
【0034】
【発明の効果】本発明の生体内留置用ステントは、線状
体により略円筒形状に形成され、生体内挿入時には圧縮
されて縮径し、生体内留置時には収縮前の形状に復元す
る生体内留置用ステントであって、該ステントは、ジグ
ザグ構造の線状体により螺旋状に成形された複数の線状
螺旋状体をステントの軸方向にほぼ平行にかつそれぞれ
の線状螺旋状体が接続することなく配置された形態とな
っているステント本体と、該ステント本体を前記複数の
線状螺旋状体の配置状態を保持するとともに、前記ステ
ント本体の側面を閉塞する筒状カバーとを備えている。
このため、十分な柔軟性を備えかつステント全体として
変化点が少なく、留置後の湾曲が良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のステントの一実施例の斜視図
である。
【図2】図2は、図1に示したステントのステント本体
の展開図である。
【図3】図3は、本発明のステントに利用される線状螺
旋状物体のスパイラル形状を説明するための説明図であ
る。
【図4】図4は、ステントに利用される線状螺旋状物体
のスパイラル形状を説明するための説明図である。
【図5】図5は、本発明のステントの他の実施例の斜視
図である。
【図6】図6は、図5に示したステントのステント本体
の展開図である。
【図7】図7は、本発明のステントの他の実施例の斜視
図である。
【図8】図8は、図7に示したステントのステント本体
の展開図である。
【図9】図9は、本発明のステントの他の実施例の斜視
図である。
【図10】図10は、図9に示したステントのステント
本体の展開図である。
【図11】図11は、本発明のステントの一実施例の断
面構造を説明するための説明図である。
【図12】図11は、本発明のステントの他の実施例の
断面構造を説明するための説明図である。
【図13】図13は、本発明のステントの他の実施例の
斜視図である。
【符号の説明】
1 生体内留置用ステント 2 ステント本体 21,22,23,24 線状螺旋状体 3 筒状カバー
フロントページの続き Fターム(参考) 4C081 BB07 CG01 DA03 4C167 AA43 AA44 AA47 AA52 AA54 BB02 BB05 BB07 BB12 BB26 BB31 CC07 CC09 CC20 CC22 CC26 CC29 DD01 GG02 GG14 GG33 GG46 HH01 HH17

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線状体により略円筒形状に形成され、生
    体内挿入時には圧縮されて縮径し、生体内留置時には収
    縮前の形状に復元する生体内留置用ステントであって、
    該ステントは、ジグザグ構造の線状体により螺旋状に成
    形された複数の線状螺旋状体をステントも軸方向にほぼ
    平行にかつそれぞれの線状螺旋状体が接続することなく
    配置された形態となっているステント本体と、該ステン
    ト本体を前記複数の線状螺旋状体の配置状態を保持する
    とともに、前記ステント本体の側面を閉塞する筒状カバ
    ーとを備えることを特徴とする生体内留置用ステント。
  2. 【請求項2】 前記ステント本体は、3以上の線状螺旋
    状体により形成されている請求項1に記載の生体内留置
    用ステント。
  3. 【請求項3】 前記複数の線状螺旋状体は、それぞれほ
    ぼ等間隔離間しているものである請求項1または2に記
    載の生体内留置用ステント。
  4. 【請求項4】 前記線状螺旋状体の前記ステント本体の
    両端に位置する部分は、ほぼ全てが前記ステント本体の
    軸方向の同じ位置となっている請求項1ないし3のいず
    れかに記載の生体内留置用ステント。
  5. 【請求項5】 前記線状螺旋状体の前記ステント本体の
    両端に位置する自由端は、他の部分より幅が広くかつ略
    円状となっている請求項1ないし4のいずれかに記載の
    生体内留置用ステント。
  6. 【請求項6】 前記線状螺旋状体の前記ステント本体の
    両端に位置する部分は、ほぼ全てが屈曲部もしくは湾曲
    部となっている請求項1ないし4のいずれかに記載の生
    体内留置用ステント。
  7. 【請求項7】 前記線状螺旋状体の前記ステント本体の
    両端に位置する部分は、全てが湾曲部となっている請求
    項1ないし4のいずれかに記載の生体内留置用ステン
    ト。
  8. 【請求項8】 前記ステント本体の少なくとも一部は、
    前記筒状カバーより露出している請求項1ないし7のい
    ずれかに記載の生体内留置用ステント。
  9. 【請求項9】 前記筒状カバーは、多孔質フィルムと接
    着層により形成されており、接着層を形成する材料の一
    部が前記多孔質フィルムの細孔内に流入しているもので
    ある請求項1ないし8のいずれかに記載の生体内留置用
    ステント。
  10. 【請求項10】 前記線状螺旋状体は、超弾性金属によ
    り形成されている請求項1ないし10のいずれかに記載
    の生体内留置用ステント。
  11. 【請求項11】 前記ステント本体は、1本の超弾性金
    属パイプを加工することにより形成されている請求項1
    0に記載の生体内留置用ステント。
  12. 【請求項12】 前記筒状カバーは、前記ステント本体
    内面に設けられた内面側フィルムと、前記ステント本体
    の外面側に設けられた外面側フィルムとからなり、該内
    面側フィルムと該外面側フィルムの少なくとも一方は筒
    状体となっており、さらに、該内面側フィルムと該外面
    側フィルム間に前記ステント本体を挟持し、かつ、ステ
    ント本体の側面開口を通じて固着されている請求項1な
    いし11のいずれかに記載の生体内留置用ステント。
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