JP2018158008A - ステントデリバリーシステム - Google Patents

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JP2018158008A JP2017057743A JP2017057743A JP2018158008A JP 2018158008 A JP2018158008 A JP 2018158008A JP 2017057743 A JP2017057743 A JP 2017057743A JP 2017057743 A JP2017057743 A JP 2017057743A JP 2018158008 A JP2018158008 A JP 2018158008A
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Abstract

【課題】先端チップがシャフトから離断されることをより確実に抑えることができるステントデリバリーシステムを提供すること。【解決手段】ステントデリバリーシステムは、ガイドワイヤが挿入されるルーメン44を有するシャフト4と、自己拡張型のステント7を内部に収納可能な収納部を有しシャフト4のうちの少なくとも一部の周囲を覆うシースと、シャフト4の先端部に固定された先端チップ6と、シャフト4の外周面47に固定されたストッパ部材8と、を備える。ストッパ部材8は、シャフト4の外周面47に固定された筒状部81と、筒状部81の外筒面に設けられ先端チップと噛み合った噛み合い部82と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、血管、胆管、気管、食道、尿道等の生体管腔内に生じた狭窄部もしくは閉塞部にステントを留置するためのステントデリバリーシステムに関する。
血管、胆管、食道、気管、尿道、消化管その他の臓器などの生体管腔内に生じた狭窄部あるいは閉塞部にステントを留置して、生体管腔内の空間を確保するステントデリバリーシステムが提案されている。ステントデリバリーシステムに使用されるステントとしては、機能および留置方法によって、バルーン拡張型ステントと自己拡張型ステントとがある。
バルーン拡張型ステントは、ステント自身では拡張機能を有していない。バルーン拡張型ステントを目的部位に留置するためには、例えば予めバルーンにマウントしたステントを目的部位まで挿入した後、バルーンを拡張させ、バルーンの拡張力によりステントを拡張(塑性変形)させる。これにより、ステントは、目的部位の内面に密着し固定(留置)される。
一方で、自己拡張型ステントは、ステント自身で収縮機能および拡張機能を有している。自己拡張型ステントを目的部位に留置するためには、ステントを収縮させた状態で目的部位に挿入した後、収縮状態の維持のために負荷した応力を除去する。例えば、目的部位の内径よりも小さい外径のシース内にステントを収縮させて収納し、シースの先端を目的部位に到達させた後、ステントをシースの外部へ押し出す。これにより、ステントに負荷された応力が解除される。そのため、押し出されたステントは、シースから解放されることにより拡張し、収縮前の形状に復元する。これにより、ステントは、目的部位の内面に密着し固定(留置)される。
ここで、特許文献1に開示された生体器官拡張器具では、狭窄部に対する挿入が容易になることを1つの目的として、先端部材が先端側チューブの先端に固定されている。特許文献1に記載されたような自己拡張型ステントを留置するためのステントデリバリーシステムでは、一般的に、先端部材のような先端チップは、先端側チューブのようなシャフトとは別部材として設けられている。
特許第4976913号公報
しかし、生体管腔内に生じた狭窄部もしくは閉塞部では、ステントデリバリーシステムが通過可能な面積が狭いため、ステントデリバリーシステムを生体管腔内に挿入したり生体管腔内から抜去したりする際に、先端チップがシャフトから離断され生体管腔内に残留することがある。これに対して、特許文献1に記載された生体器官拡張器具では、先端部材の離脱および移動を抑えるストッパー部材が先端側チューブに固定されている。しかし、ストッパー部材の先端近傍における先端部材に荷重が集中することがあるため、先端チップがシャフトから離断されることをより確実に抑えるという点においては、改善の余地がある。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、先端チップがシャフトから離断されることをより確実に抑えることができるステントデリバリーシステムを提供することを目的とする。
前記課題は、本発明によれば、ガイドワイヤが挿入されるルーメンを有するシャフトと、自己拡張型のステントを内部に収納可能な収納部を有し前記シャフトのうちの少なくとも一部の周囲を覆うシースと、前記シャフトの先端部に固定された先端チップと、前記シャフトの外周面に固定されたストッパ部材と、を備え、前記ストッパ部材は、前記シャフトの前記外周面に固定された筒状部と、前記筒状部の外筒面に設けられ前記先端チップと噛み合った噛み合い部と、を有することを特徴とするステントデリバリーシステムにより解決される。
前記構成によれば、ストッパ部材が、ガイドワイヤが挿入されるルーメンを有するシャフトの外周面に固定されている。ストッパ部材は、シャフトの外周面に固定された筒状部と、筒状部の外筒面に設けられ先端チップと噛み合った噛み合い部と、を有する。このように、ストッパ部材は、外筒面を有する筒状部においてシャフトの外周面に固定されている。また、ストッパ部材の噛み合い部は、筒状部の外筒面に設けられ、先端チップと噛み合っている。そのため、ストッパ部材が噛み合い部を有していない場合と比較すると、ストッパ部材と先端チップとの間の接触面積が増加する。そのため、シャフトの外周面に固定されたストッパ部材に対する先端チップの固定強度をより高め、先端チップがシャフトの先端部から抜けることを抑えることができる。これにより、先端チップがシャフトから離断されることをより確実に抑えることができる。
好ましくは、前記噛み合い部は、前記筒状部の前記外筒面からみて前記筒状部の内側に向かって後退した凹部であることを特徴とする。
前記構成によれば、先端チップに熱を加えて先端チップを収縮させシャフトの先端部に固定する工程において、筒状部の外筒面からみて筒状部の内側に向かって後退した凹部に先端チップの材料が流れ込む。そして、先端チップがストッパ部材の凹部と噛み合う。そのため、先端チップとストッパ部材との間においてより広い接触面積を確保することができる。これにより、シャフトの外周面に固定されたストッパ部材に対する先端チップの固定強度をより高めることができ、先端チップがシャフトから離断されることをより確実に抑えることができる。
好ましくは、前記凹部は、前記筒状部の前記外筒面から前記筒状部の前記内筒面まで貫通していることを特徴とする。
前記構成によれば、筒状部の外周面に設けられた凹部が筒状部の外筒面から筒状部の内筒面まで貫通しているため、先端チップの材料だけではなく、シャフトとストッパ部材とを接着する接着剤などがストッパ部材の凹部に流れ込む。すなわち、先端チップに熱を加えて先端チップを収縮させシャフトの先端部に固定する工程において、先端チップの材料が筒状部の外側からストッパ部材の凹部に流れ込む。さらに、ストッパ部材をシャフトの先端部に接着する工程において、接着剤が筒状部の内側からストッパ部材の凹部に流れ込む。これにより、シャフトの外周面に固定されたストッパ部材に対する先端チップの固定強度をより高めることができ、先端チップがシャフトから離断されることをより確実に抑えることができる。
好ましくは、前記噛み合い部は、前記筒状部の前記外筒面からみて前記筒状部の外側に向かって突出した凸部であることを特徴とする。
前記構成によれば、先端チップに熱を加えて先端チップを収縮させシャフトの先端部に固定する工程において、先端チップの材料が、筒状部の外筒面からみて筒状部の外側に向かって突出した凸部の周りに流れ、凸部を囲む。そして、先端チップがストッパ部材の凸部と噛み合う。そのため、先端チップとストッパ部材との間においてより広い接触面積を確保することができる。これにより、シャフトの外周面に固定されたストッパ部材に対する先端チップの固定強度をより高めることができ、先端チップがシャフトから離断されることをより確実に抑えることができる。
好ましくは、前記ストッパ部材は、前記筒状部の基端側の面から前記筒状部の先端側の面に向かって形成された座ぐり部を有することを特徴とする。
前記構成によれば、先端チップに熱を加えて先端チップを収縮させシャフトの先端部に固定する工程において、筒状部の基端側の面から筒状部の先端側の面に向かって形成された座ぐり部に先端チップの材料が流れ込む。そして、先端チップがストッパ部材の座ぐり部と噛み合う。そのため、先端チップがストッパ部材に対してシャフトの軸に沿って移動することを抑えることができる。これにより、シャフトの外周面に固定されたストッパ部材に対する先端チップの固定強度をより高めることができ、先端チップがシャフトから離断されることをより確実に抑えることができる。
本発明によれば、先端チップがシャフトから離断されることをより確実に抑えることができるステントデリバリーシステムを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るステントデリバリーシステムを表す図である。 図1に表した領域A1を拡大して表した拡大図である。 図2(a)に表した切断面A1−A1における断面図である。 本実施形態のストッパ部材を表す斜視図である。 本実施形態のストッパ部材の第1変形例を表す図である。 図5(a)に表した切断面A2−A2における断面図である。 本変形例のストッパ部材を表す斜視図である。 本実施形態のストッパ部材の第2変形例を表す図である。 本実施形態のストッパ部材の第3変形例を表す図である。 本変形例のストッパ部材を表す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るステントデリバリーシステムの先端部を表す図である。 図9(a)に表した切断面A3−A3における断面図である。 本実施形態のストッパ部材を表す斜視図である。 本実施形態のストッパ部材の第1変形例を表す図である。 本実施形態のストッパ部材の第2変形例を表す図である。 本変形例のストッパ部材を表す斜視図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るステントデリバリーシステムを表す図である。
図2は、図1に表した領域A1を拡大して表した拡大図である。
図3は、図2(a)に表した切断面A1−A1における断面図である。
図4は、本実施形態のストッパ部材を表す斜視図である。
なお、図1は、説明の便宜上、ステントデリバリーシステムの先端側の部分を断面図として表している。断面図の部分は、ステントデリバリーシステム2、シース3およびシャフト4の少なくともいずれかの延在方向に沿った軸X1を含む切断面における断面図である。図2(a)は、先端チップがシャフトの先端部に固定される前の状態を表している。図2(b)は、先端チップがシャフトの先端部に固定された後の状態を表している。
本発明の実施形態に係るステントデリバリーシステム2は、血管、胆管、食道、気管、尿道、消化管その他の臓器などの生体管腔内に生じた狭窄部あるいは閉塞部にステント7を留置して、生体管腔内の空間を確保する。ステントデリバリーシステム2は、シース3と、シャフト4と、シースハブ5と、先端チップ6と、ステント7と、ストッパ部材8と、を備える。なお、本願明細書において、管腔に挿入する側を「先端」若しくは「先端側」、操作する手元側を「基端」若しくは「基端側」と称する。
ステント7は、ステント自身において拡張機能を有し、拘束から解放されると弾性力により拡張して収縮前の形状に復元する。すなわち、本実施形態のステント7は、自己拡張型のステントである。ステント7は、細く線状に延びた素線としてのストラットを有し、全体として筒状の骨格に形成されている。
ステント7の拡張時(非圧縮時、復元時)の外径は、ステント7が留置される目的部位により異なるが、一般的に、例えば約1.5mm以上30mm以下程度であり、好ましくは約2.0mm以上20mm以下程度である。ステント7の肉厚は、例えば約0.04mm以上1.0mm以下程度であり、好ましくは約0.06mm以上0.5mm以下程度である。ステント7の軸方向の長さは、例えば約5mm以上250mm以下程度であり、好ましくは約10mm以上200mm以下程度である。
ステント7の形成材料としては、合成樹脂または金属が使用される。合成樹脂としては、ある程度の硬度と弾性とを有する合成樹脂が挙げられ、生体適合性合成樹脂が好ましい。具体的には、合成樹脂は、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン)、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、フッ素樹脂(例えば、PTFE、ETFE)、若しくは生体内吸収材料であるポリ乳酸、ポリグリコール酸、又は乳酸とグリコール酸の共重合体などである。
また、金属としては、生体適合性を有する金属が好ましく、例えば、ステンレス、タンタル、ニッケルチタン合金などが挙げられる。好ましくは、金属は、超弾性金属である。超弾性金属としては、超弾性合金が好適に使用される。ここでいう超弾性合金は、一般に形状記憶合金などと呼ばれ、少なくとも生体温度(37℃付近)で超弾性を示す。好ましくは、49〜54原子%NiのTi−Ni合金、38.5〜41.5重量%ZnのCu−Zn合金、1〜10重量%XのCu−Zn−X合金(X=Be,Si,Sn,Al,Ga)、36〜38原子%AlのNi−Al合金等の超弾性合金が使用される。特に好ましくは、上記のTi−Ni合金である。また、Ti−Ni合金の一部を0.01〜10.0%Xで置換したTi−Ni−X合金(X=Co,Fe,Mn,Cr,V,Al,Nb,W,B,Au,Pdなど)とすること、またはTi−Ni合金の一部を0.01〜30.0%原子で置換したTi−Ni−X合金(X=Cu,Pb,Zr)とすること、また、冷間加工率または/および最終熱処理の条件を選択することにより、機械的特性を適宜変えることができる。
使用される超弾性合金の座屈強度(負荷時の降伏応力)は、5〜200kgf/mm(22℃)、好ましくは、8〜150kgf/mmである。使用される超弾性合金の復元応力(除荷時の降伏応力)は、3〜180kgf/mm(22℃)、好ましくは、5〜130kgf/mmである。ここでいう超弾性とは、使用温度において通常の金属が塑性変形する領域まで変形(曲げ、引張り、圧縮)させても、荷重の解放後、加熱を必要とせずにほぼ圧縮前の形状に回復することを意味する。
ステント7は、全体において物性の急激な変更点が形成されることなく一体に形成されていることが好ましい。ステント7は、例えば、留置される生体管腔内の目的部位に適合した外径を有する金属パイプを準備し、金属パイプの側面を、切削加工(例えば、機械的切削、レーザ切削)、化学エッチングなどにより部分的に除去して、側面に複数の切欠部または複数の開口を形成することにより作製される。
なお、ステント7の形成に用いられる超弾性金属パイプは、不活性ガスまたは真空雰囲気において超弾性合金のインゴットを形成し、インゴットを機械的に研磨し、続いて、熱間プレスおよび押し出しにより太経パイプを形成し、その後順次ダイス引き抜き工程および熱処理工程を繰り返すことにより、所定の肉厚、外径のパイプに細径化し、最終的に表面を化学的または物理的に研磨することにより製造される。そして、超弾性合金パイプによるステント7の形成は、切削加工(例えば、機械研磨、レーザ切削加工)、放電加工、化学エッチングなどにより行われる。また、超弾性合金パイプによるステント7の形成は、これらの加工の併用により行われてもよい。
シース3は、先端部の内部にステント7を収納可能な収納部31を有し、シャフト4のうちの少なくとも一部の周囲を覆っている。シース3の先端およびシース3の基端は、開口している。シース3の先端の開口は、生体管腔内の狭窄部あるいは閉塞部にステント7が留置される際に、ステント7の放出口として機能する。ステント7は、縮径された状態で収納部31に収納され、シース3の先端の開口からシース3の外部に押し出されることにより、負荷された応力が解除されて自己の弾性力により拡張し収縮前の形状に復元する。
シース3は、血管等の生体管腔内に挿入可能な可撓性を有する材料により形成されている。シース3の形成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、あるいはこれら二種以上の混合物等のポリオレフィンや、軟質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が挙げられる。
シースハブ5は、シース3の基端部に固定されている。シースハブ5は、シースハブ本体51と、サイドポート52と、を有する。シースハブ本体51の内部には、シャフト4を摺動可能かつ液密に保持する弁体(図示せず)が設けられている。サイドポート52は、シースハブ本体51の中央部から基端側に向かって斜めに分岐している。なお、シースハブ5は、シャフト4の移動を規制するシャフトロック機構を有することが好ましい。
シースハブ5の形成材料としては、例えば、ポリカーボネート、ポリオレフィン、スチレン系樹脂、ポリエステルなどの樹脂材料や、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属材料が挙げられる。
シャフト4は、シャフト本体部41と、シャフトハブ43と、を有する。シャフト本体部41は、シース3の内部を通り、シース3の基端の開口から突出している。シャフトハブ43は、シャフト本体部41の基端部に固定されている。シャフト4の内部には、ガイドワイヤ(図示せず)が挿入されるルーメン44が先端から基端まで延びて形成されている。なお、ルーメン44は、シャフト4の先端からシャフト4の途中で側方へ向かって延びて開口していてもよい。
シャフト4の先端の外周部には、ステント保持用突出部45と、ステント押出用突出部46と、が設けられている。ステント7は、ステント保持用突出部45と、ステント押出用突出部46と、の間に配置されている。そのため、収納部31は、シース3とシャフト4との間の空間であって、ステント保持用突出部45とステント押出用突出部46との間の空間に相当する。ステント保持用突出部45およびステント押出用突出部46は、環状の突出部であることが好ましい。ステント保持用突出部45およびステント押出用突出部46のそれぞれの外径は、圧縮されたステント7と接触可能な径である。そのため、ステント7の先端側へ向かう移動は、ステント保持用突出部45により規制される。また、ステント7の基端側へ向かう移動は、ステント押出用突出部46により規制される。
シャフト4の形成材料としては、例えば、シース3の形成材料と同様の材料や、金属材料が挙げられる。シャフト4の形成に用いられる金属材料としては、例えば、ステンレス鋼、Ni−Ti合金などが挙げられる。また、シャフトハブ43の形成材料としては、シースハブ5の形成材料と同様の材料が挙げられる。
図2(a)および図2(b)に表したように、先端チップ6は、シャフト4の先端部に固定され、第1縮径部65と、第2縮径部66と、を有する。第1縮径部65は、先端チップ6のうちで基端側に設けられている。第1縮径部65の径は、基端側に向かって徐々に小さくなる。第2縮径部66は、先端チップ6のうちで先端側に設けられ、第1縮径部65に接続されている。第2縮径部66の径は、先端側に向かって徐々に小さくなる。これにより、狭窄部および閉塞部に対するステントデリバリーシステム2の挿入が容易になる。
先端チップ6は、ステント保持用突出部45の代わりに、ステント7が先端側へ向かう移動を規制してもよい。すなわち、先端チップ6の基端は、シース3の先端と接触可能に設けられ、ステント7が先端側へ向かって移動することを規制してもよい。
先端チップ6の内部には、内腔62と、シャフト4のルーメン44に接続されたルーメン63と、が設けられている。内腔62は、先端チップ6の内部のうちで基端側に設けられ、具体的には、先端チップ6の第1縮径部65の内部に設けられている。内腔62には、シャフト4の先端部が挿入される。つまり、先端チップ6は、シャフト4の先端部が内腔62に挿入された状態でシャフト4の先端部に固定されている。ルーメン63は、先端チップ6の内部のうちで先端側に設けられ、具体的には、先端チップ6の第2縮径部66の内部に設けられている。図2(a)に表したように、ルーメン63は、先端チップ6がシャフト4の先端部に固定される前の状態において、内腔62に接続されている。また、図2(b)に表したように、ルーメン63は、先端チップ6がシャフト4の先端部に固定された後の状態において、シャフト4のルーメン44に接続されている。そのため、ガイドワイヤは、先端チップ6のルーメン63の先端開口から挿入され、シャフト4のルーメン44に導かれる。
先端チップ6は、柔軟性を有する材料により形成されている。先端チップ6の形成材料としては、シース3の形成材料と同様の材料が挙げられる。あるいは、先端チップ6の形成材料としては、例えば、オレフィン系エラストマー(例えば、ポリエチレンエラストマー、ポリプロピレンエラストマー)、ポリアミドエラストマー、スチレン系エラストマー(例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンコポリマー、スチレン−エチレンブチレン−スチレンコポリマー)、ポリウレタン、ウレタン系エラストマー、フッ素樹脂系エラストマーなどの合成樹脂エラストマー、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴムなどの合成ゴム、ラテックスゴムなどの天然ゴムなどのゴム類が挙げられる。
先端チップ6の最先端部の外径は、例えば約0.5mm以上1.8mm以下程度である。先端チップ6の最大径部の外径は、例えば約0.8mm以上4.0mm以下程度である。軸X1に沿った先端チップ6の長さは、例えば約2.0mm以上20.0mm以下程度である。なお、軸X1は、ステントデリバリーシステム2、シース3およびシャフト4の少なくともいずれかの延在方向に沿った軸である。
ストッパ部材8は、シャフト4の先端部の外周面47に接着剤または熱融着等により固着されている。具体的には、ストッパ部材8は、先端チップ6の内腔62に挿入されたシャフト4の先端部に固定されている。ストッパ部材8は、筒状部81を有する。筒状部81は、シャフト4の外周面47に接着剤または熱融着等により固着されている。つまり、ストッパ部材8は、筒状部81においてシャフト4の外周面47に固定されている。
図3および図4に表したように、筒状部81の外筒面811には、凹部(噛み合い部)82が設けられている。本実施形態の凹部82は、本発明の噛み合い部に相当する。凹部82は、筒状部81の外筒面811からみて筒状部81の内側に向かって後退した部分である。図2(a)〜図4に表した例では、凹部82は、筒状部81の外筒面811から筒状部81の内筒面812までは貫通しておらず、筒状部81の外筒面811から外筒面811と内筒面812との間まで延びている。
凹部82は、鍛造、切削加工(例えばレーザ切削加工)、放電加工、化学エッチングなどにより形成される。あるいは、凹部82は、例えばマイクロブラスト加工などの表面処理が施されることにより形成されてもよい。
本実施形態では、筒状部81の外筒面811には、複数の凹部82が設けられている。複数の凹部82の設置数および設置位置は、特には限定されない。例えば、複数の凹部82の形状および大きさは、互いに同じであってもよく、互いに異なっていてもよい。
先端チップ6は、先端チップ6の外部から熱を加え先端チップ6を収縮させることにより、シャフト4の先端部に固定される。例えば、熱収縮チューブを先端チップ6の外表面61に取り付け、先端チップ6の外部から熱を加えることにより、先端チップ6は、熱収縮チューブから圧縮力を受けつつ熱収縮する。そうすると、先端チップ6の材料が、シャフト4に固定されたストッパ部材8に向かって流れる。これにより、図2(b)に表したように、先端チップ6がストッパ部材8の凹部82と噛み合う。具体的には、先端チップ6の材料が、ストッパ部材8に向かって流れ、ストッパ部材8の凹部82に流れ込む。これにより、先端チップ6がストッパ部材8の凹部82と噛み合う。
次に、ステントデリバリーシステム2を用いてステント7を生体管腔(例えば血管)内に留置する手技の一例を説明する。
まず、軸X1に向かって縮径されたステント7をシース3の収納部31に収納し、シャフト4のステント押出用突出部46をステント7の基端側に配置した状態で、シース3およびシャフト4内を生理食塩水で満たす。
続いて、患者の血管に、例えばセルジンガー法によりシースイントロデューサを留置し、ルーメン44内にガイドワイヤを挿通させた状態で、ガイドワイヤおよびステントデリバリーシステム2をシースイントロデューサの内部より血管内へ挿入する。続いて、ガイドワイヤを先行させつつステントデリバリーシステム2を進行させ、シース3の先端部を狭窄部に到達させる。
続いて、シャフトハブ43を手で押さえてステント押出用突出部46が基端側へ移動しないように保持しつつ、シースハブ5を基端側へ引いて移動させる。そうすると、ステント7が、基端側へ移動するシース3の先端の開口からステント押出用突出部46によりシース3の外部に押し出される。これにより、ステント7は、負荷された応力が解除されて自己の弾性力により拡張し収縮前の形状に復元する。これにより、ステント7により狭窄部を押し広げた状態で良好に維持することができる。ステント7が生体管腔内に留置された後に、シースイントロデューサを介して血管よりガイドワイヤおよびステントデリバリーシステム2を抜去し、手技が終了する。
ここで、生体管腔内に生じた狭窄部もしくは閉塞部では、ステントデリバリーシステムが通過可能な面積が狭いため、ステントデリバリーシステムを生体管腔内に挿入したり生体管腔内から抜去したりする際に、先端チップがシャフトから離断され生体管腔内に残留することがある。
これに対して、本実施形態に係るステントデリバリーシステム2では、ストッパ部材8が、シャフト4の外周面47に固定されている。ストッパ部材8は、シャフト4の外周面47に固定された筒状部81を有する。筒状部81の外筒面811には、先端チップ6と噛み合った凹部82が設けられている。このように、ストッパ部材8は、外筒面811を有する筒状部81においてシャフト4の外周面47に固定されている。また、ストッパ部材8の凹部82は、筒状部81の外筒面811に設けられ、先端チップ6と噛み合っている。そのため、ストッパ部材が凹部(噛み合い部)82を有していない場合と比較すると、ストッパ部材8と先端チップ6との間の接触面積が増加する。そのため、シャフト4の外周面47に固定されたストッパ部材8に対する先端チップ6の固定強度をより高め、先端チップ6がシャフト4の先端部から抜けることを抑えることができる。これにより、先端チップ6がシャフト4から離断されることをより確実に抑えることができる。
また、前述したように、先端チップ6に熱を加えて先端チップ6を収縮させシャフト4の先端部に固定する工程において、先端チップ6の材料がストッパ部材8の凹部82に流れ込む。そして、先端チップ6がストッパ部材8の凹部82と噛み合う。そのため、先端チップ6とストッパ部材8との間においてより広い接触面積を確保することができる。これにより、シャフト4の外周面47に固定されたストッパ部材8に対する先端チップ6の固定強度をより高めることができ、先端チップ6がシャフト4から離断されることをより確実に抑えることができる。
次に、本実施形態のストッパ部材の変形例を、図面を参照して説明する。
なお、図5(a)〜図8に関して後述するストッパ部材8A、8Bの構成要素が、図1〜図4に関して前述したストッパ部材8の構成要素と同様である場合には、重複する説明は適宜省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図5は、本実施形態のストッパ部材の第1変形例を表す図である。
図6は、図5(a)に表した切断面A2−A2における断面図である。
図7は、本変形例のストッパ部材を表す斜視図である。
なお、図5(a)および図5(b)は、図1に表した領域A1を拡大して表した拡大図に相当する。図5(a)は、先端チップがシャフトの先端部に固定される前の状態を表している。図5(b)は、先端チップがシャフトの先端部に固定された後の状態を表している。
本変形例のストッパ部材8Aは、シャフト4の先端部の外周面47に接着剤または熱融着等により固定された筒状部81を有する。筒状部81は、図1〜図4に関して前述した通りである。
図6および図7に表したように、筒状部81の外筒面811には、凹部(噛み合い部)82Aが設けられている。本変形例の凹部82Aは、本発明の噛み合い部に相当する。凹部82Aは、筒状部81の外筒面811からみて筒状部81の内側に向かって後退した部分である。本変形例では、凹部82Aは、筒状部81の外筒面811から筒状部81の内筒面812まで貫通している。言い換えれば、凹部82Aは、筒状部81の外筒面811から筒状部81の内筒面812まで延びている。この点において、本変形例のストッパ部材8Aは、図1〜図4に関して前述したストッパ部材8とは異なる。
本変形例では、筒状部81の外筒面811には、複数の凹部82Aが設けられている。複数の凹部82Aの設置数および設置位置は、特には限定されない。例えば、複数の凹部82Aの形状および大きさは、互いに同じであってもよく、互いに異なっていてもよい。その他の構造は、図1〜図4に関して前述したストッパ部材8の構造と同様である。
本変形例によれば、ストッパ部材8Aの凹部82Aが筒状部81の外筒面811から筒状部81の内筒面812まで貫通しているため、先端チップ6の材料だけではなく、シャフト4とストッパ部材8Aとを接着する接着剤などがストッパ部材8Aの凹部82Aに流れ込む。すなわち、先端チップ6に熱を加えて先端チップ6を収縮させシャフト4の先端部に固定する工程において、先端チップ6の材料が筒状部81の外側からストッパ部材8Aの凹部82Aに流れ込む。さらに、ストッパ部材8Aをシャフト4の先端部に接着する工程において、接着剤が筒状部81の内側からストッパ部材8Aの凹部82Aに流れ込む。これにより、シャフト4の外周面47に固定されたストッパ部材8Aに対する先端チップ6の固定強度をより高めることができ、先端チップ6がシャフト4から離断されることをより確実に抑えることができる。
図8は、本実施形態のストッパ部材の第2変形例を表す図である。
なお、図8は、図2(a)に表した切断面A1−A1における断面図に相当する。
本変形例のストッパ部材8Bは、シャフト4の先端部の外周面47に接着剤または熱融着等により固定された筒状部81を有する。筒状部81は、図1〜図4に関して前述した通りである。
図8に表したように、筒状部81の外筒面811には、凹部(噛み合い部)82Bが設けられている。本変形例の凹部82Bは、本発明の噛み合い部に相当する。凹部82Bは、筒状部81の外筒面811からみて筒状部81の内側に向かって後退した部分である。本変形例では、凹部82Bの壁面は、曲面を有する。具体的には、凹部82Bの壁面のうちの少なくとも底面が曲面である。この点において、本変形例のストッパ部材8Bは、図1〜図4に関して前述したストッパ部材8とは異なる。
本変形例では、筒状部81の外筒面811には、複数の凹部82Bが設けられている。複数の凹部82Bの設置数および設置位置は、特には限定されない。例えば、複数の凹部82Bの形状および大きさは、互いに同じであってもよく、互いに異なっていてもよい。その他の構造は、図1〜図4に関して前述したストッパ部材8の構造と同様である。
本変形例によれば、凹部82Bの壁面が曲面を有するため、先端チップ6に熱を加えて先端チップ6を収縮させシャフト4の先端部に固定する工程において、先端チップ6の材料が筒状部81の外側からストッパ部材8Bの凹部82Bに円滑に流れ込む。そのため、先端チップ6の材料がストッパ部材8Bの凹部82Bに充填されやすい。これにより、シャフト4の外周面47に固定されたストッパ部材8Bに対する先端チップ6の固定強度をより高めることができ、先端チップ6がシャフト4から離断されることをより確実に抑えることができる。
図9は、本実施形態のストッパ部材の第3変形例を表す図である。
図10は、本変形例のストッパ部材を表す斜視図である。
なお、図9(a)および図9(b)は、図1に表した領域A1を拡大して表した拡大図に相当する。図9(a)は、先端チップがシャフトの先端部に固定される前の状態を表している。図9(b)は、先端チップがシャフトの先端部に固定された後の状態を表している。
本変形例のストッパ部材8Cは、シャフト4の先端部の外周面47に接着剤または熱融着等により固定された筒状部81を有する。筒状部81の外筒面811には、凹部(噛み合い部)82が設けられている。筒状部81および凹部82は、図1〜図4に関して前述した通りである。
図9(a)〜図10に表したように、筒状部81の基端側の面84には、座ぐり部83が設けられている。座ぐり部83は、筒状部81の基端側の面84から筒状部81の先端側の面85に向かって形成されている。図9(a)〜図10に表した例では、座ぐり部83の内径は、軸X1に沿って略同じである。但し、座ぐり部83の内径は、これだけには限定されず、筒状部81の基端側の面84から筒状部81の先端側の面85に向かって小さくなってもよいし、大きくなってもよい。座ぐり部83が筒状部81の基端側の面84に設けられている点において、本変形例のストッパ部材8Cは、図1〜図4に関して前述したストッパ部材8とは異なる。その他の構造は、図1〜図4に関して前述したストッパ部材8の構造と同様である。
本変形例によれば、座ぐり部83が筒状部81の基端側の面84に設けられているため、先端チップ6に熱を加えて先端チップ6を収縮させシャフト4の先端部に固定する工程において、座ぐり部83に先端チップの材料が流れ込む。そして、先端チップ6がストッパ部材8Cの座ぐり部83と噛み合う。そのため、先端チップ6がストッパ部材8Cに対して軸Xに沿って移動することを抑えることができる。これにより、シャフト4の外周面47に固定されたストッパ部材8Cに対する先端チップ6の固定強度をより高めることができ、先端チップ6がシャフト4から離断されることをより確実に抑えることができる。
座ぐり部83は、必ずしもその全体が先端チップの材料により充填されなくともよい。先端チップ6の材料が座ぐり部83の一部に流れ込むことにより、先端チップ6がストッパ部材8Cに対して軸Xに沿って移動することを抑えることができる。なお、座ぐり部83全体が先端チップ6の材料により充填された場合には、先端チップ6がストッパ部材8Cに対して軸Xに沿って移動することをより確実に抑えることができ、先端チップ6がシャフト4から離断されることをより確実に抑えることができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、第2実施形態に係るステントデリバリーシステム2Aの構成要素が、図1〜図8に関して前述した第1実施形態に係るステントデリバリーシステム2の構成要素と同様である場合には、重複する説明は適宜省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図11は、本発明の第2実施形態に係るステントデリバリーシステムの先端部を表す図である。
図12は、図9(a)に表した切断面A3−A3における断面図である。
図13は、本実施形態のストッパ部材を表す斜視図である。
なお、図11(a)および図11(b)は、図1に表した領域A1を拡大して表した拡大図に相当する。図11(a)は、先端チップがシャフトの先端部に固定される前の状態を表している。図11(b)は、先端チップがシャフトの先端部に固定された後の状態を表している。
本実施形態に係るステントデリバリーシステム2Aが備えるストッパ部材8Dは、シャフト4の先端部の外周面47に接着剤または熱融着等により固着されている。具体的には、ストッパ部材8Dは、先端チップ6の内腔62に挿入されたシャフト4の先端部に固定されている。ストッパ部材8Dは、筒状部81を有する。筒状部81は、図1〜図4に関して前述した通りである。
図12および図13に表したように、筒状部81の外筒面811には、凸部(噛み合い部)82Dが設けられている。本実施形態の凸部82Dは、本発明の噛み合い部に相当する。凸部82Dは、筒状部81の外筒面811からみて筒状部81の外側に向かって突出した部分である。凸部82Dは、はんだ付け、鍛造、切削加工、放電加工、化学エッチングなどにより形成される。
本実施形態では、筒状部81の外筒面811には、複数の凸部82Dが設けられている。複数の凸部82Dの設置数および設置位置は、特には限定されない。例えば、複数の凸部82Dの形状および大きさは、互いに同じであってもよく、互いに異なっていてもよい。また、凸部82Dの形状は、図13に表した円柱には限定されない。例えば、凸部82Dの形状は、四角柱や四角錐であってもよく、不規則な形状であってもよい。あるいは、凸部82Dの径は、筒状部81の外筒面811から筒状部81の外側に向かって小さくなってもよいし、大きくなってもよい。その他の構造は、図1〜図4に関して前述したステントデリバリーシステム2の構造と同様である。
本実施形態によれば、ストッパ部材8Dは、外筒面811を有する筒状部81においてシャフト4の外周面47に固定されている。また、ストッパ部材8Dの凸部82Dは、筒状部81の外筒面811に設けられ、先端チップ6と噛み合っている。そのため、ストッパ部材が凸部(噛み合い部)82Dを有していない場合と比較すると、ストッパ部材8Dと先端チップ6との間の接触面積が増加する。そのため、シャフト4の外周面47に固定されたストッパ部材8Dに対する先端チップ6の固定強度をより高め、先端チップ6がシャフト4の先端部から抜けることを抑えることができる。これにより、先端チップ6がシャフト4から離断されることをより確実に抑えることができる。
また、先端チップ6に熱を加えて先端チップ6を収縮させシャフト4の先端部に固定する工程において、先端チップ6の材料が凸部82Dの周りに流れ、凸部82Dを囲む。そして、先端チップ6がストッパ部材8Dの凸部82Dと噛み合う。そのため、先端チップ6とストッパ部材8Dとの間においてより広い接触面積を確保することができる。これにより、シャフト4の外周面47に固定されたストッパ部材8Dに対する先端チップ6の固定強度をより高めることができ、先端チップ6がシャフト4から離断されることをより確実に抑えることができる。
次に、本実施形態のストッパ部材の変形例を、図面を参照して説明する。
なお、図14〜図16に関して後述するストッパ部材8E、8Fの構成要素が、図11(a)〜図13に関して前述したストッパ部材8Dの構成要素と同様である場合には、重複する説明は適宜省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図14は、本実施形態のストッパ部材の第1変形例を表す図である。
なお、図14は、図11(a)に表した切断面A3−A3における断面図に相当する。
本変形例のストッパ部材8Eは、シャフト4の先端部の外周面47に接着剤または熱融着等により固定された筒状部81を有する。筒状部81は、図1〜図4に関して前述した通りである。
図14に表したように、筒状部81の外筒面811には、凸部(噛み合い部)82Eが設けられている。本変形例の凸部82Eは、本発明の噛み合い部に相当する。凸部82Eは、筒状部81の外筒面811からみて筒状部81の外側に向かって突出した部分である。本変形例では、凸部82Eの外面は、曲面を有する。具体的には、凸部82Eの外面のうちの少なくとも頂上部分の面が曲面である。図14に表した例では、凸部82Eは、球体の一部である。この点において、本変形例のストッパ部材8Eは、図11(a)〜図13に関して前述したストッパ部材8Dとは異なる。
本変形例では、筒状部81の外筒面811には、複数の凸部82Eが設けられている。複数の凸部82Eの設置数および設置位置は、特には限定されない。例えば、複数の凸部82Eの形状および大きさは、互いに同じであってもよく、互いに異なっていてもよい。その他の構造は、図11(a)〜図13に関して前述したストッパ部材8Dの構造と同様である。
本変形例によれば、凸部82Eの外面が曲面を有するため、先端チップ6に熱を加えて先端チップ6を収縮させシャフト4の先端部に固定する工程において、先端チップ6の材料が凸部82Eの周りに円滑に流れ、凸部82Eを囲む。そのため、先端チップ6の材料がストッパ部材8Eの凸部82Eを囲みやすい。これにより、シャフト4の外周面47に固定されたストッパ部材8Eに対する先端チップ6の固定強度をより高めることができ、先端チップ6がシャフト4から離断されることをより確実に抑えることができる。
図15は、本実施形態のストッパ部材の第2変形例を表す図である。
図16は、本変形例のストッパ部材を表す斜視図である。
なお、図15(a)および図15(b)は、図1に表した領域A1を拡大して表した拡大図に相当する。図15(a)は、先端チップがシャフトの先端部に固定される前の状態を表している。図15(b)は、先端チップがシャフトの先端部に固定された後の状態を表している。
本変形例のストッパ部材8Fは、シャフト4の先端部の外周面47に接着剤または熱融着等により固定された筒状部81を有する。筒状部81の外筒面811には、凸部(噛み合い部)82Dが設けられている。筒状部81および凸部82Dは、図11(a)〜図13に関して前述した通りである。
図15(a)〜図16に表したように、筒状部81の基端側の面84には、座ぐり部83が設けられている。座ぐり部83は、筒状部81の基端側の面84から筒状部81の先端側の面85に向かって形成されている。図15(a)〜図16に表した例では、座ぐり部83の内径は、軸X1に沿って略同じである。但し、座ぐり部83の内径は、これだけには限定されず、筒状部81の基端側の面84から筒状部81の先端側の面85に向かって小さくなってもよいし、大きくなってもよい。座ぐり部83が筒状部81の基端側の面84に設けられている点において、本変形例のストッパ部材8Fは、図11(a)〜図13に関して前述したストッパ部材8Dとは異なる。その他の構造は、図11(a)〜図13に関して前述したストッパ部材8Dの構造と同様である。
本変形例によれば、座ぐり部83が筒状部81の基端側の面84に設けられているため、先端チップ6に熱を加えて先端チップ6を収縮させシャフト4の先端部に固定する工程において、座ぐり部83に先端チップの材料が流れ込む。そして、先端チップ6がストッパ部材8Fの座ぐり部83と噛み合う。そのため、先端チップ6がストッパ部材8Fに対して軸Xに沿って移動することを抑えることができる。これにより、シャフト4の外周面47に固定されたストッパ部材8Fに対する先端チップ6の固定強度をより高めることができ、先端チップ6がシャフト4から離断されることをより確実に抑えることができる。
座ぐり部83は、必ずしもその全体が先端チップの材料により充填されなくともよい。先端チップ6の材料が座ぐり部83の一部に流れ込むことにより、先端チップ6がストッパ部材8Fに対して軸Xに沿って移動することを抑えることができる。なお、座ぐり部83全体が先端チップ6の材料により充填された場合には、先端チップ6がストッパ部材8Fに対して軸Xに沿って移動することをより確実に抑えることができ、先端チップ6がシャフト4から離断されることをより確実に抑えることができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。上記実施形態の構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせたりすることができる。
2、2A・・・ステントデリバリーシステム、 3・・・シース、 4・・・シャフト、 5・・・シースハブ、 6・・・先端チップ、 7・・・ステント、 8、8A、8B、8C、8D、8E、8F・・・ストッパ部材、 31・・・収納部、 41・・・シャフト本体部、 43・・・シャフトハブ、 44・・・ルーメン、 45・・・ステント保持用突出部、 46・・・ステント押出用突出部、 47・・・外周面、 51・・・シースハブ本体、 52・・・サイドポート、 61・・・外表面、 62・・・内腔、 63・・・ルーメン、 65・・・第1縮径部、 66・・・第2縮径部、 81・・・筒状部、 82、82A、82B・・・凹部、 82D、82E・・・凸部、 83・・・座ぐり部、 84、85・・・面、 811・・・外筒面、 812・・・内筒面

Claims (5)

  1. ガイドワイヤが挿入されるルーメンを有するシャフトと、
    自己拡張型のステントを内部に収納可能な収納部を有し前記シャフトのうちの少なくとも一部の周囲を覆うシースと、
    前記シャフトの先端部に固定された先端チップと、
    前記シャフトの外周面に固定されたストッパ部材と、
    を備え、
    前記ストッパ部材は、
    前記シャフトの前記外周面に固定された筒状部と、
    前記筒状部の外筒面に設けられ前記先端チップと噛み合った噛み合い部と、
    を有することを特徴とするステントデリバリーシステム。
  2. 前記噛み合い部は、前記筒状部の前記外筒面からみて前記筒状部の内側に向かって後退した凹部であることを特徴とする請求項1に記載のステントデリバリーシステム。
  3. 前記凹部は、前記筒状部の前記外筒面から前記筒状部の前記内筒面まで貫通していることを特徴とする請求項2に記載のステントデリバリーシステム。
  4. 前記噛み合い部は、前記筒状部の前記外筒面からみて前記筒状部の外側に向かって突出した凸部であることを特徴とする請求項1に記載のステントデリバリーシステム。
  5. 前記ストッパ部材は、前記筒状部の基端側の面から前記筒状部の先端側の面に向かって形成された座ぐり部を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のステントデリバリーシステム。

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