JP2003096140A - 複合フィルムおよび粘着シート - Google Patents
複合フィルムおよび粘着シートInfo
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Abstract
で、かつ加工性に優れた複合フィルムを提供すること。 【解決手段】 複合フィルムは、ウレタンポリマーとラ
ジカル重合性系モノマーとを主成分とする混合物に、放
射線を照射して硬化させてなる、100%modが5N
/mm2以上、破断伸度が150%以上、応力緩和時間
が200秒以下の複合フィルムである。
Description
えば、ウレタン−アクリル複合フィルムおよびこのフィ
ルムを用いた粘着シートに関する。
フィルムは応力緩和性および強度に優れ、加工性が良好
であるため、様々な用途に使用されてきた。近年におい
ては、環境保護の観点から、ポリオレフィン系フィルム
が代替品として使用されているが、応力緩和性に関して
は塩化ビニル系フィルムに及ばない。塩化ビニル系フィ
ルムに匹敵する応力緩和性を有する非塩化ビニル系フィ
ルムとして、(メタ)アクリル系ポリマーからなる粘着
フィルム基材が特開2000−290622号公報に開
示されているが、熱可塑性であるため感温性に劣る。と
ころで、ポリウレタンは、ポリオールやポリイソシアネ
ートの種類などにより物性を大きく変化させることがで
きるので、工業的に広く利用されている。このため、ア
クリル系ポリマーとポリウレタンの両ポリマーの特徴を
生かした材料の開発が行われている。例えば特開平9−
253964号公報には、エステル・ジオールを主骨格
とする2官能ウレタンアクリレートであるウレタンアク
リレート系オリゴマーと、反応性希釈モノマーとを放射
線硬化させて得られる粘着テープ用基材が開示されてい
る。ここでは、ウレタンアクリレート系オリゴマーに反
応性希釈モノマーが付加して、架橋構造をとるため、得
られたフィルムは強度の高いフィルムとなるが、伸びや
応力緩和性が低下し、曲面などへの追従性や、加工性が
低下するという問題があった。
解決すべくなされたものであり、本発明は十分な破断強
度を有し、応力緩和性が良好で、かつ、加工性に優れた
複合フィルムおよびこの複合フィルムを用いた粘着シー
トを提供することを目的とする。
は、ウレタンポリマーとラジカル重合性モノマーとを主
成分とする混合物に、放射線を照射して硬化させてな
る、100%モジュラスが5N/mm2以上、破断伸度
が150%以上、応力緩和時間が200秒以下であるこ
とを特徴とする。ここで、上記複合フィルムは、ラジカ
ル重合性モノマー中で、ポリオールとポリイソシアネー
トとを反応させてウレタンポリマーを形成し、ウレタン
ポリマーとラジカル重合性モノマーとを含む混合物を、
剥離ライナー上に塗布し、放射線を照射して硬化させた
フィルムであることができる。また、ラジカル重合性モ
ノマーは、アクリル系モノマーであることができる。本
発明の粘着シートは、上記複合フィルムを支持体とし、
この支持体の少なくとも一方の面に粘着剤層を有するこ
とを特徴とする。
ムを形成することができるので、工程が簡易である。ま
た、溶剤等を必要とせず、環境保護の観点からも優れて
いる。また、乳化剤を使用することもないので、耐水性
に優れている。さらにまた、本発明によれば、ポリオー
ル、ポリイソシアネート、ラジカル重合性モノマーの種
類や混合量を選択することにより、任意の物性値の複合
フィルムが得られる。したがって、家庭用、医療用、農
業用、工業用等の各種用途に適応しうるフィルム(本発
明において「フィルム」という場合には、シートを含
み、「シート」という場合には、フィルムを含む概念と
する)を提供することができる。本発明の複合フィルム
は、曲面追従性が良好であるので、例えば粘着シートと
して使用した場合には、被着体が屈曲運動をしたとして
も、剥がれ等を生じることがない。また、加工性が良好
であるので、プレス加工等の二次加工を容易に行うこと
ができる。
ポリマーとラジカル重合性モノマーとを主成分とする混
合物に放射線を照射して得られる複合フィルムであっ
て、この複合フィルムは、100%モジュラス(mo
d)が5N/mm2以上、応力緩和時間が200秒以
下、破断伸度が150%以上である。ここで100%m
odとは、フィルムを100%伸張するのに必要な応力
をいう。100%modが5N/mm2より小さいと、
タックが生じたり、腰がなくて扱い難いフィルムとなる
ので、本発明においては、100%modが5N/mm
2以上であることが必要であり、望ましくは10N/m
m2以上である。また、応力緩和時間とは、100%伸
張状態を維持するときに、応力が最初の値(100%伸
張時の応力)の1/e(e=2.7183)に減少する
のに要する時間である。応力緩和時間が短いほど応力緩
和性が良い。破断伸度とは、フィルムを破壊するのに必
要な伸び率をいう。
を作製し、このウレタンポリマーとラジカル重合性モノ
マーとを混合して放射線を照射し、重合させて、ウレタ
ンポリマーとラジカル重合性ポリマーのハイブリッド化
された複合フィルムを製造する。ウレタンポリマーは、
ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られ
る。イソシアネートとポリオールの水酸基との反応に
は、触媒を用いても良い。例えば、ジブチルすずジラウ
レート、オクトエ酸すず、1,4−ジアザビシクロ
(2,2,2)オクタン等の、ウレタン反応において一
般的に使用される触媒を用いることができる。
はそれ以上の水酸基を有するものが望ましい。低分子の
ポリオールとしてはエチレングリコール、ジエチレング
リコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコールなどの2価のアルコー
ル、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリ
スリトールなどの3価または4価のアルコールなどが挙
げられる。また、高分子のポリオールとしてはポリエー
テルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポ
リオール、エポキシポリオールなどがある。これらの中
では、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオー
ルが好ましい。ポリエ−テルポリオールとしてはポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテ
トラメチレングリコールなどが挙げられる。ポリエステ
ルポリオールとしては前記の2価のアルコール、ジプロ
ピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどのアル
コールとアジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸などの
2塩基酸との重縮合物が挙げられる。その他、ポリカプ
ロラクトンなどのラクトン系開環重合体ポリオールポリ
カーボネートジオールなどがある。アクリルポリオール
としてはヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの水酸基を
有するモノマーの共重合体の他、水酸基含有物とアクリ
ル系モノマーとの共重合体などが挙げられる。エポキシ
ポリオールとしてはアミン変性エポキシ樹脂などがあ
る。これらのポリオール類は単独あるいは併用して使用
することができる。強度を必要とする場合には、トリオ
ールによる架橋構造を導入したり、低分子量ジオールに
よるウレタンハードセグメント量を増加させると効果的
である。伸びを重視する場合には、分子量の大きなジオ
ールを単独で使用することが好ましい。また、ポリエー
テルポリオールは、一般的に、安価で耐水性が良好であ
り、ポリエステルポリオールは、強度が高い。本発明に
おいては、用途や目的に応じて、ポリオールの種類や量
を自由に選択することができ、また、ウレタン反応性、
アクリルとの相溶性などの観点からもポリオールの種
類、分子量や使用量を適宜選択することができる。
族、脂環族のジイソシアネート、これらのジイソシアネ
ートの二量体、三量体などが挙げられる。芳香族、脂肪
族、脂環族のジイソシアネートとしては、トリレンジイ
ソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、水添キシリレンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、1,3−
フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイ
ソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシアネート、
2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシア
ネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、
ジシクロヘキシルメタン−4,4−ジイソシアネート、
1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、m−テト
ラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられ
る。また、これらの二量体、三量体や、ポリフェニルメ
タンポリイソシアネートが用いられる。三量体として
は、イソシアヌレート型、ビューレット型、アロファネ
ート型等が挙げられ、適宜、使用することができる。こ
れらのポリイソシアネート類は単独あるいは併用で使用
することができる。ウレタン反応性、アクリルとの相溶
性などの観点から、ポリイソシアネートの種類、組合せ
等を適宜選択すればよい。ポリオールとの速やかな反
応、および水との反応の抑制の観点からは、脂環族ジイ
ソシアネートを使用することが好ましい。
するためのポリオール成分とポリイソシアネート成分の
使用量は特に限定されるものではないが、例えば、ポリ
オール成分の使用量は、ポリイソシアネート成分に対
し、NCO/OH(当量比)が0.8以上であることが
好ましく、1以上であることがさらに好ましい。NCO
/OHが0.8未満では、ウレタンポリマーの分子鎖長
を充分に延ばすことができず、強度や、伸びが低下しや
すい。
ル重合可能な不飽和二重結合を有するものが使用され
る。反応性の点からは、アクリル系モノマーが好まし
い。本発明に好ましく用いられるラジカル重合性モノマ
ーとしては、例えば、メチルアクリレート、メチルメタ
アクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレー
ト、n−ブチルメタアクリレート、2−エチルアクリレ
ート、i−オクチルアクリレート、i−ノニルアクリレ
ート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタク
リレート、t−ブチルアクリレート、i−ブチルメタク
リレート、t−ブチルメタクリレート、シクロヘキシル
メタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、イタコン酸等のカルボキシル基を有するモノマー
や、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレー
ト、ヒドロキシヘキシルアクリレート等のヒドロキシル
基を有するモノマーを用いることができる。また、酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレン、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、マレイン酸のモノまたはジエス
テル、N−メチロールアクリルアミド、グリシジルアク
リレート、グリシジルメタクリレート、N、N−ジメチ
ルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノ
プロピリメタクリルアミド、2−ヒドロキシプロピルア
クリレート、オリゴエステルアクリレート、ε−カプロ
ラクトンアクリレート、モルホリンアクリレート、ジシ
クロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテ
ニル(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロドデカト
リエンアクリレートなどのモノマーを用いてもよい。本
発明においては、必要に応じて、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレートなどの多官能モノマーを架橋剤として用いて
もよい。これらのモノマーも、本発明に係るラジカル重
合性モノマーに含まれる。
タンとの相溶性、放射線硬化時の重合性や、得られる高
分子量体の特性を考慮して、種類、組合せ、使用量等が
適宜決定される。ラジカル重合性モノマーのホモポリマ
ーまたはコポリマーのTgが0℃以下である場合は、応
力緩和時間や破断伸びは良好だが、フィルムが柔らかく
なりすぎて、100%modが低くなる。
合を変えることにより、任意の物性値に設定することが
できるので、用途、目的に応じて、混合割合を選択す
る。本発明においては、必要に応じて、通常、フィルム
に通常使用される添加剤、例えば紫外線吸収剤、老化防
止剤、充填剤、顔料、着色剤、難燃剤、帯電防止剤など
を添加することができる。これらの添加剤は、その種類
に応じて通常の量で用いられる。これらの添加剤は、ポ
リイソシアネートとポリオールとの重合反応前に、あら
かじめ加えておいてもよいし、ウレタンポリマーと反応
性モノマーとを重合させる前に、添加してもよい。ま
た、塗工の粘度調整のため、少量の溶剤を加えてもよ
い。溶剤としては、通常使用される溶剤の中から適宜選
択することができるが、例えば、酢酸エチル、トルエ
ン、クロロホルム、ジメチルホルムアミド等が挙げられ
る。
モノマー中でポリオールとイソシアネートの反応を行
い、ウレタンポリマーとラジカル重合性モノマーとの混
合物を、剥離処理した基材(剥離ライナー)上に塗布
し、紫外線や電子線等の放射線を照射することにより、
放射線硬化して得られる。この際、酸素による重合阻害
を避けるために、剥離ライナー上に塗布したウレタンポ
リマーとラジカル重合性モノマーとの混合物の上に、剥
離処理したシートをのせて、酸素を遮断してもよいし、
不活性ガスを充填した容器内に剥離ライナーを入れて、
酸素濃度を下げてもよい。紫外線などの照射量は、要求
されるフィルムの特性に応じて、任意に設定することが
できる。一般的には、紫外線の照射量は、100〜5,
000mJ/cm 2、好ましくは1,000〜4,00
0mJ/cm2、更に好ましくは2,000〜3,00
0mJ/cm2である。紫外線の照射量が100mJ/
cm2より少ないと、十分な重合率が得られないことが
あり、5,000mJ/cm2より多いと、劣化の原因
となることがある。
ーとを主成分とする混合物には、光重合開始剤が含まれ
る。光重合開始剤としては、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインイソプロピルエーテル、などのベンゾイ
ンエーテル、アニソールメチルエーテルなどの置換ベン
ゾインエーテル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンなど
の置換アセトフェノン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシ
ル−フェニル−ケトン、2−メチル−2−ヒドロキシプ
ロピオフェノンなどの置換アルファーケトール、2−ナ
フタレンスルフォニルクロライドなどの芳香族スルフェ
ニルクロライド、1−フェニル−1,1−プロパンジオ
ン−2−(o−エトキシカルボニル)−オキシムなどの
光活性オキシムが好ましく用いられる。
されるものではなく、目的や用途に応じて、適宜設定す
ることができるが、一般的には、5〜500μm、好ま
しくは10〜200μm程度である。
用することができるが、片面または両面に粘着剤層を形
成して粘着シートとすることもできる。粘着剤組成とし
ては特に限定されず、アクリル系、ゴム系等、一般的な
ものを使用することができる。粘着剤層の形成方法も特
に限定されるものではなく、複合フィルムに、溶剤系、
エマルジョン系の粘着剤を直接塗布し、乾燥する方法、
これらの粘着剤を剥離紙に塗布して、予め粘着剤層を形
成しておき、この粘着剤層を複合フィルムに貼り合わせ
る方法等を適用することができる。放射線硬化型粘着剤
を複合フィルムに塗布し、粘着剤層と、フィルムの両方
に放射線を照射することにより、複合フィルムと粘着剤
層を同時に硬化させて、形成する方法も適用することが
できる。なお、この場合には、粘着剤層と複合フィルム
層は、多層構成となるように塗布することもできる。
するが、本発明はこれに限定されるものではない。な
お、以下の実施例において、部は重量部を意味する。 (実施例1)冷却管、温度計、および攪拌装置を備えた
反応容器に、アクリルモノマーとして、イソボルニルア
クリレート49.7部、アクリル酸49.7部、トリメ
チロールプロパントリアクリレート0.5部と、光重合
開始剤として、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェ
ニル−ケトン(商品名「イルガキュア184」、チバ・
スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)0.1部と、ポ
リオールとして、ポリオキシテトラメチレングリコール
(分子量650、三菱化学(株)製)73.4部と、ウ
レタン反応触媒として、ジブチルすずジラウレート0.
5部とを投入し、攪拌しながら、キシリレンジイソシア
ネート26.6部を滴下し、65℃で2時間反応させ
て、ウレタンポリマー−アクリル系モノマー混合物を得
た。なお、ポリイソシアネート成分とポリオール成分の
使用量は、NCO/OH(当量比)=1.25であっ
た。ウレタンポリマー−アクリル系モノマー混合物を、
剥離処理したポリエステルフィルム(38μm厚)上
に、硬化後の厚みが70μmになるように塗布した。こ
れに、紫外線を2700mJ/cm2照射して硬化させ
ることにより、ウレタン−アクリル複合フィルムを作製
した。
ルの種類と使用量を、ポリカーボネートジオール(商品
名「ニッポラン983」、日本触媒(株)製)80.7
部に変更し、ポリイソシアネートの種類と使用量を、ト
リレンジイソシアネート19.3部に変更した以外は実
施例1と同様にして、ウレタン−アクリル複合フィルム
を作製した。なお、ポリイソシアネート成分とポリオー
ル成分の使用量は、NCO/OH(当量比)=1.25
であった。
系モノマーの種類と使用量を、t−ブチルアクリレート
99.4部に変更した以外は実施例1と同様にして、ウ
レタン−アクリル複合フィルムを作製した。なお、ポリ
イソシアネート成分とポリオール成分の使用量は、NC
O/OH(当量比)=1.25であった。
ネートの種類と使用量を、1,3−ビス(イソシアネー
トメチル)シクロヘキサン(商品名「タケネート60
0」、タケダ薬品(株)製)27.4部に変更した以外
は実施例1と同様にして、ウレタン−アクリル複合フィ
ルムを作製した。なお、ポリイソシアネート成分とポリ
オール成分の使用量は、NCO/OH(当量比)=1.
25であった。
ルとしてのポリテトラメチレングリコールと、ポリイソ
シアネートとしてのキシリレンジイソシアネートを使用
しなかった以外は実施例1と同様にして、アクリルフィ
ルムを作製した。
系モノマーの種類と使用量を、ブチルアクリレート9
9.4部(Tg=−54℃)に変更した以外は実施例1
と同様にして、ウレタン−アクリル複合フィルムを作製
した。
m、応力緩和時間>300秒、破断伸度300%であ
る、ポリプロピレンフィルムを比較例3とした。
で得られたフィルムについて、下記の試験を行った。 100%mod、破断伸度 20mm幅に切断したフィルムを、引張試験機として
「オートグラフAGS−50D型」(島津製作所製)を
用い、試験サンプルを、チャック間10mm、300m
m/分の引張り速度で引張試験を行い、応力−歪み曲線
を求めた。フィルムの100%伸張時における単位面積
当りの応力を100%modとし、破断時の歪み量を破
断伸度として得た。 応力緩和時間 上記と同様のサンプルを、同じ装置を用いて、チャック
間10mm、300mm/分の引張り速度で引っ張り、
100%伸張時点で、引張試験機を止め、その後の応力
の変化を読み、100%伸張時点の応力に対して1/e
(e=2.7183)の応力に減少するまでに要する時
間を応力緩和時間とした。 加工性試験 フィルムにアクリル系粘着剤(エチルアクリレート60
部、2−エチルヘキシルアクリレート40部、ヒドロキ
シエチルアクリレート5部、トリレンジイソシアネート
5部からなる粘着剤)を、厚みが5μmとなるように塗
布して粘着シートを作製した。この粘着シートを、被着
体として、0.4mm厚のSUS304BAに貼付し、
60tプレスで15mm絞り加工(20mm角筒絞り)
を行った。3時間後の粘着テープの浮きの状態を目視観
察して、評価を行った。粘着シートの浮きが全く見られ
なかった場合を「○」、僅かに浮きが認められた場合を
「△」、浮きが明瞭に認められた場合を「×」と評価し
た。
1〜4のウレタン−アクリル複合フィルムは、十分な破
断強度を有し、応力緩和性も良好で、曲面追従性にも優
れていることが分かった。また、加工性にも優れてお
り、作業性が良好であることが分かった。さらに、紫外
線照射により、簡易な工程でフィルムを作製することが
できた。比較例1のフィルムは、破断伸度が10%であ
り、ほとんど伸びない脆いフィルムであって、100%
mod、応力緩和時間を測定することができなかった。
比較例2のフィルムは、100%modが小さいので、
タックが発生し、作業性が悪く、また、粘着シートの浮
きがやや発生した。比較例3のフィルムは、応力緩和時
間が長く、弾性に劣っていた。
し、応力緩和性が良好で、かつ、加工性に優れた複合フ
ィルムおよびこの複合フィルムを用いた粘着シートを提
供することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 ウレタンポリマーとラジカル重合性モノ
マーとを主成分とする混合物に、放射線を照射して硬化
させてなる、100%モジュラスが5N/mm2以上、
破断伸度が150%以上、応力緩和時間が200秒以下
の複合フィルム。 - 【請求項2】 ラジカル重合性モノマー中で、ポリオー
ルとポリイソシアネートとを反応させてウレタンポリマ
ーを形成し、該ウレタンポリマーと該ラジカル重合性モ
ノマーとを含む混合物を、剥離ライナー上に塗布し、放
射線を照射して硬化させたことを特徴とする請求項1記
載の複合フィルム。 - 【請求項3】 前記ラジカル重合性モノマーがアクリル
系モノマーであることを特徴とする請求項1又は2記載
の複合フィルム。 - 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の複合
フィルムを支持体とし、該支持体の少なくとも一方の面
に粘着剤層を有することを特徴とする粘着シート。
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