JP2003093008A - 豆乳の製造方法 - Google Patents

豆乳の製造方法

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JP2003093008A
JP2003093008A JP2001289362A JP2001289362A JP2003093008A JP 2003093008 A JP2003093008 A JP 2003093008A JP 2001289362 A JP2001289362 A JP 2001289362A JP 2001289362 A JP2001289362 A JP 2001289362A JP 2003093008 A JP2003093008 A JP 2003093008A
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soybean
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soybeans
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Minoru Ezaki
穂 江崎
Setsumasa Miura
節應 三浦
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Ako Kasei Co Ltd
Original Assignee
Ako Kasei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 青臭味等の不快味がなく、香ばしい独特な風
味を有する飲用容易な豆乳の製造方法の提供。 【解決手段】 大豆を破砕後洗浄し、水蒸気中で吸水処
理した後、過熱蒸気中で高温処理することを特徴とする
豆乳を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は青臭味等の不快味が
なく、香ばしい独特な風味を有する飲用に適する豆乳の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、健康意識が高まり植物性蛋白食品
が評価されているが、特に豆乳は、古くから「畑の肉」
と言われている大豆を原料とした植物性蛋白飲料であ
り、コレステロールを含まず、バランスのよい蛋白質を
含むことから特に注目されている。しかし、豆乳には、
製造中に大豆に含まれる酵素(リポキシゲナーゼ)に起
因する青臭味が残存し、この不快な味、風味を有するた
めに敬遠されているのが現状である。
【0003】このため、大豆に含まれるリポキシゲナー
ゼの失活又はマスキング剤の添加や風味原料の添加が青
臭味改善のために試みられている。例えば、特開昭61
−146161号公報では酵素を失活させるため大豆を
熱水性溶媒中で破砕し、その後熱水性溶媒中で高温保持
する提案がなされているが、この高温保持温度では完全
に青臭味を除去するのには不十分である。また、マスキ
ング剤の添加や風味原料を添加する方法では、ある程度
の効果はあるものの根本的に青臭味を除去するものでは
ないため、高濃度の豆乳に添加する場合には、その効果
は殆どみられない。
【0004】また、過熱蒸気を利用し、大豆又は大豆加
工品の味フレーバー改善の目的で提案されたのものとし
て、特開2001−46005公報が挙げられる。しか
しながら、これは直接大豆、又は豆乳もしくは豆腐等の
大豆加工品に過熱蒸気処理を行い、被処理物そのものの
味フレーバーを改善するものであって、豆乳の青臭味を
除去する方法には適しておらず、酵素によって生じた青
臭味のある豆乳を過熱処理することにより青臭味を完全
に除去することはできない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、青臭味等の
不快味がなく、大豆を煎った時に生じるような香ばしい
独特な風味を有する飲用に適する豆乳を得る方法を提供
することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、大豆を煎
った時に生じる香ばしい風味に着目し、前記課題を解決
すべく鋭意研究した結果、豆乳を製造する方法におい
て、大豆を破砕後、洗浄し、水蒸気中で吸水処理した
後、さらに、過熱蒸気中で高温処理することにより、青
臭味がなく、大豆を煎ったときに生じる香ばしい独特な
風味を有する飲用容易な豆乳を得ることができることに
着目し、本発明を完成するに至った。
【0007】本発明は、大豆を破砕後洗浄し、水蒸気中
で吸水処理した後、さらに、過熱蒸気中で高温処理する
ことを特徴とする豆乳の製造方法に関するものである。
第一段階での水蒸気中での吸水処理温度は、50〜90
℃、吸水処理時間は、5〜20分間が好ましく、第二段
階での過熱蒸気中での高温処理温度は、150〜200
℃、高温処理時間は1〜10分間が好ましい。また、原
料とする破砕された大豆断片の平均粒径は0.1〜5m
m、好ましくは0.5〜3mmである。5mm以上である
と、リポキシナーゼの失活が十分でない。0.1mm以下
ではその失活効果が変らない。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の原料となる大豆は、皮付
き丸大豆、皮むき丸大豆、皮むき半割れ大豆が好まし
い。大豆は、一般的な破砕機により破砕される。破砕の
目的は効率よく吸水処理及びリポキシゲナーゼ失活のた
めの高温処理を行うためのものである。リポキシゲナー
ゼは、大豆の表皮近くに多く存在しているため、リポキ
シゲナーゼ失活のためには、大豆を細かく破砕する必要
はない。また、大豆の破砕された大豆断片の好ましい大
きさは、以下の理由により5mm以下である。すなわち、
大豆断片の大きさ5mm以上の場合には、次工程以降での
蒸気中での吸水処理に長時間を要し、過熱蒸気中での高
温処理によるリポキシゲナーゼ失活が十分でないため好
ましくない。破砕された大豆は、ゴミや埃を除去するた
め洗浄されるが、その前に皮付き丸大豆の場合には、圧
縮空気を吹き付けることによって破砕された表皮を除去
することができる。大豆の表皮には、ゴミや埃又は細菌
が多く付着しており、皮を除去することによりこれらの
作業の負担を軽減することができる。
【0009】表皮を取り除いた後、さらに洗浄されてゴ
ミ、埃が除去され、水蒸気中での吸水処理が行われる。
吸水処理は大豆に吸水させ、次工程の過熱蒸気中におけ
る高温処理時に、破砕された大豆表面と内部との温度差
を低減し、内部までの熱の伝導を速やかに行うように処
理する。したがって、通常、豆腐製造で行われる浸漬工
程におけるように十分吸水させる必要はなく、大豆重量
が、吸水前の約1.5倍以上になる程度の吸水で十分で
ある。水蒸気中での吸水処理温度は50〜90℃が好ま
しく、50℃以下の場合には、吸水処理に長時間を要
し、90℃以上の場合には、蛋白質が熱変性し、抽出率
が低下しやすくなる。水蒸気中での吸水処理時間は、5
〜20分間が好ましく、5分以下の場合には吸水量が少
なく、20分以上の場合には、蛋白質の熱変性により抽
出率が低下しやすく、好ましくない。
【0010】水蒸気中での吸水処理後の大豆は、次いで
過熱蒸気中で高温処理される。過熱蒸気とは、飽和蒸気
を圧力を上げることなくそのまま熱を加えたものをい
い、標準の大気圧(1.033kg/cm2)であれば、100℃
で水が沸騰して蒸発してくる蒸気が飽和蒸気であり、こ
の飽和蒸気に熱を加えたものが過熱蒸気である。過熱蒸
気中での高温処理は、リポキシゲナーゼの失活と香ばし
い独特な風味を豆乳に付与することにある。過熱蒸気中
での高温処理温度は、150〜200℃であり、好まし
くは160〜190℃である。
【0011】高温処理温度が150℃以下の場合には、
リポキシゲナーゼ失活が不十分となり、また、香ばしい
独特の風味が付与されにくい。高温処理温度が200℃
以上の場合には、部分的に大豆が焦げる場合があり、蛋
白質の熱変性により抽出率が低下しやすい。ここでいう
高温処理温度は、大豆が処理されている系の温度であ
り、過熱蒸気の温度は200〜300℃である。過熱蒸
気中での高温処理時間は1〜10分間が好ましい。高温
処理時間が1分間以下の場合には、リポキシゲナーゼ失
活が不十分となり、また、香ばしい独特な風味が付与さ
れにくい。高温処理時間が、10分間以上の場合には、
蛋白質の熱変性より抽出率が低下しやすい。
【0012】過熱蒸気中での高温処理された大豆を用い
て常法により豆乳を作製する。すなわち、大豆を細かく
磨砕し、いわゆる“呉”とし、加熱する。“呉”の加熱
は、必ずしも必要ではなく、加熱の有無により青臭味や
香ばしい独特な風味に差はみられないが、加熱を行った
ほうが蛋白質の抽出率が増加する。加熱された“呉”か
らおからを分離し、豆乳が得られるが、十分に磨砕を行
い、おからを分離しない場合には豆汁が得られる。この
豆汁には、おから分が多く含まれており、食物繊維の摂
取が可能となる。以後の工程については任意で行える
が、加熱殺菌処理及びホモゲナイザー処理等が可能であ
る。加熱殺菌処理は、間接加熱殺菌機又は直接加熱殺菌
機のどちらでも行えるが、直接加熱殺菌機の場合は、蒸
気吹き込み後のフラッシュにより香ばしい独特の風味の
減少が若干引き起こされるので、間接加熱殺菌機の方が
好ましい。また、この豆乳ににがり、塩化マグネシウム
などの凝固剤を添加することにより、香ばしい風味を有
する豆腐が得られる。
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例を詳細に説明するが、
本発明はこの実施例に限定されるものではない。皮付き
丸大豆を3mm以下の大きさに破砕し、圧縮空気を吹き付
け、表皮を取り除いた。破砕によって表皮を除去された
大豆5kgをシャワーリングによる水洗浄後水蒸気中60
℃で20分間吸水処理し、その後、250℃の過熱蒸気
を使用し、過熱蒸気中で7分間高温処理した。このとき
の過熱蒸気中の系の温度は170℃であった。過熱蒸気
中での高温処理後の大豆の重量は8kgであった。常法に
より、水23kgを加えながら磨砕し、蒸気を使用し、1
00℃まで加熱後、おからと豆乳に分離した。得られた
豆乳の収量は28kgであり、乾燥固形分は10.1wt%
であった。
【0014】乾燥固形分の測定は、豆乳を105℃定置
乾燥機で恒量になるまで乾燥し、残渣量を豆乳量で除
し、この値に100を乗じて求めた。官能検査の結果、
この豆乳は青臭味が全く感じられず、香ばしい独特の風
味があり、飲用として最も適することがわかった。得ら
れた豆乳を8℃まで冷却し、豆乳1リットル当たり凝固
剤として深層水から得られたにがり(商品名:天海のに
がり、赤穂化成(株)製)10gを加えて容器に充填し、
85℃で1時間加熱し、充填豆腐を作製した。得られた
豆腐は市販されている豆腐に比べ柔らかく、滑らかであ
り、香ばしい風味を有する豆腐が得られた。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、マスキング剤及び風味
原料を全く使用せず、青臭味等の不快味がなく、香ばし
い独特の風味を有する飲用容易な豆乳が得られた。した
がって、飲用容易であるため植物性蛋白質が摂取しやす
く、健康意識の高まっている今日の需要に適合した有能
な豆乳である。また、おからを豆乳中に残存させること
により、食物繊維の豊富な豆乳が得られる。さらに、デ
ザート感覚で食べられる香ばしい風味を有する豆腐が得
られ、植物性蛋白質の摂取が容易となる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大豆を破砕後洗浄し、水蒸気中で吸水処
    理した後、さらに、過熱蒸気中で高温処理することを特
    徴とする豆乳の製造方法。
  2. 【請求項2】 水蒸気中での吸水処理温度が、50〜9
    0℃であり、吸水処理時間が5〜20分間であることを
    特徴とする請求項1記載の豆乳の製造方法。
  3. 【請求項3】 過熱蒸気中での高温処理温度が、150
    〜200℃であり、高温処理時間が1〜10分間である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の豆乳の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 破砕された大豆断片の平均粒径が、0.
    1〜5mmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の豆乳の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007203635A (ja) * 2006-02-02 2007-08-16 Fujifilm Corp 積層フィルム及びその製造方法、並びに積層フィルムを用いた光学シート及び表示装置
JP2016146802A (ja) * 2015-02-13 2016-08-18 ミナミ産業株式会社 豆乳および豆腐の製造方法

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JP2007203635A (ja) * 2006-02-02 2007-08-16 Fujifilm Corp 積層フィルム及びその製造方法、並びに積層フィルムを用いた光学シート及び表示装置
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