JP2858984B2 - 豆腐用豆乳の製造法 - Google Patents

豆腐用豆乳の製造法

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JP2858984B2 JP3084342A JP8434291A JP2858984B2 JP 2858984 B2 JP2858984 B2 JP 2858984B2 JP 3084342 A JP3084342 A JP 3084342A JP 8434291 A JP8434291 A JP 8434291A JP 2858984 B2 JP2858984 B2 JP 2858984B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は豆腐用豆乳の製造法に係
るものである。
【0002】
【従来の技術及び課題】豆腐は健康食品として親しまれ
てはいるが、従来の惣菜の領域から抜け出し、広く普及
させるためには豆臭や咽喉刺激性等の嫌味成分のほとん
どない豆乳から作ることが必要である。豆乳の嫌味成分
の生成は大豆中の酵素作用によるものであり、これらの
酵素は大豆の浸漬時、組織破壊時に働くことが知られて
いる。
【0003】豆腐用豆乳は、一般的には大豆を水に浸漬
後、一定量の水と共に磨砕して呉となしこれを加熱後固
液分離して製造されている。浸漬は磨砕を容易にすると
共に蛋白質等の大豆成分の抽出率を高めることを主な目
的としてして行なわれるが、上述の如く浸漬時、組織破
壊時に働く種々の酵素により、臭い成分の生成や咽喉刺
激性の発現が起こる。
【0004】このようなことから従来から豆腐用豆乳の
製造法については種々検討がなされており、例えば低温
浸漬、低温磨砕による方法も公知である(特公昭35−
11593)。しかしながら大豆を十分膨潤させるには
長時間の浸漬が必要であり、例え低温であっても浸漬中
の酵素作用を完全に抑えることはできない。
【0005】したがって大豆を浸漬することなく磨砕す
ることが可能であれば、浸漬中に起こるマイナス要因を
排除することができ、良い豆乳が得られる。また浸漬工
程は一般的に長時間を要するため生産調整が難しいこ
と、有機成分を多量に含む排水が生ずるため排水処理の
負担が大きいこと等の欠点があり、品質面、作業面の両
方から浸漬工程の省略が望まれている。
【0006】排水処理あるいは設備的な観点からは、特
開昭61−216652、64−86851のように浸
漬することなく磨砕して豆乳を得る方法が検討されてお
り、さらには大豆を加熱して脱皮と同時に酵素を失活さ
せたのち微粉砕し、これに水を加えて大豆成分を抽出す
る方法も提案されている(特開昭61−19225
7)。
【0007】しかしながらこれらの方法には以下の欠点
がある。すなわち前者の方法における磨砕は20°C以
上で行なわれている。このため磨砕中に大豆中の酵素の
働きにより豆臭、咽喉刺激性等の嫌味成分が生じ、さら
には固液分離を行なった後で豆乳を加熱しているため
に、固液分離中にも酵素が働くということになる。
【0008】また後者は酵素を失活させているので、酵
素による嫌味成分の生成はないが、酵素失活のための加
熱は大豆蛋白質の変性を惹起し、豆腐ゲル形成のために
最も重要である蛋白質の抽出率を低下させる原因とな
る。さらには粉砕中に空気中の酸素による脂質の酸化に
伴う豆臭の生成が起こり、また大豆は油を大量に含むた
め微粉砕が困難であるという欠点がある。
【0009】本発明者等は浸漬することなく磨砕して豆
乳を得る方法の利点を生かし、しかも嫌味成分のない豆
乳を得る方法について種々検討した結果、豆乳製造工程
中に酵素の働く条件を排除すること、すなわち無浸漬の
大豆を低温磨砕することによって磨砕終了までの酵素の
働きを抑え、更に、磨砕して得た呉を直ちに加熱して酵
素を失活させれば目的とする豆乳を製造できるという知
見を得た。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は大豆を
浸漬することなく冷水を加えながら15°C以下で磨砕
し、得られた呉を加熱しこれを固液分離することを特徴
とする豆腐用豆乳の製造法である。
【0001】以下本発明を具体的に説明する。本発明で
用いられる大豆は、丸大豆あるいは脱皮大豆であるが、
丸大豆には付着している土壌や農薬等を予め除去する目
的で脱皮大豆を使用することが好ましい。
【0012】このような大豆をそのまま磨砕機にかけ磨
砕するのであるが、このときの温度は酵素が働かない温
度条件すなわち15°C以下で行なうことが大切であ
る。15°C以下で磨砕を行なうには磨砕機による発熱
等を考慮し、10°C以下、好ましくは8°C以下の冷
水を、大豆と共に磨砕機に投入することによって行なう
ことができる。冷水の使用量は大豆に対し5〜10倍量
である。また磨砕機はコロイドミルタイプのものでよい
が、浸漬法に匹敵する蛋白抽出率を確保するためには微
粉砕能力の高いものが必要であり、湿式粉砕機、例えば
トリゴナル湿式微粉砕機(三井三池化工機株式会社製)
等が好ましい。
【0013】こうして得られた呉はただちに80〜11
0°Cで5秒〜5分程度加熱したのち、60〜90°C
に冷却し固液分離する。固液分離は通常の装置で行なう
ことができる。呉を固液分離して得られた豆乳を加熱す
る方法もあるが、この場合固液分離中に酵素が働いて嫌
味成分が生成されるので、呉は出来るだけ速やかに加熱
して酵素を失活させ、しかるのち濾過する必要がある。
【0014】本発明で得られた豆乳は通常の豆腐は勿
論、レトルト豆腐、無菌充填豆腐用の豆乳として利用す
ることができ、また得られる豆腐は豆臭のないすっきり
したものである。本発明の効果を以下の実験例によって
説明する。
【0015】
【実験例】実験例1 試料1(本発明) 脱皮大豆をそのまま2°C、5倍量の水と共に磨砕した
のち直ちに90°Cで30秒間加熱し、70°Cに冷却
後スクリューデカンターで濾過し、濾液を減圧タンクに
導入して脱気し豆乳を得た。
【0016】試料2(対照1) 脱皮大豆をそのまま20°C、5倍量の水と共に磨砕し
たのち直ちに90°Cで30秒間加熱し、70°Cに冷
却後スクリューデカンターで濾過し、濾液を減圧タンク
に導入して脱気し豆乳を得た。
【0017】試料3(対照2) 脱皮大豆をそのまま2°C、5倍量の水と共に磨砕した
のちスクリューデカンターで濾過し、110°C、4秒
の加熱をした後減圧タンクに導入して脱気し豆乳を得
た。
【0018】試料4(対照3) 脱皮大豆をそのまま20°C、5倍量の水と共に磨砕し
たのちスクリューデカンターで濾過し、110°C、4
秒の加熱をした後減圧タンクに導入して脱気し豆乳を得
た。
【0019】試料5(対照4) 脱皮大豆を5°Cの水に16時間浸漬したのち水切り
し、これを2°C、4倍量の水と共に磨砕したのち、直
ちに90°Cで30秒間加熱し、70°Cに冷却後スク
リューデカンターで濾過し、濾液を減圧タンクに導入し
て脱気し豆乳を得た。
【0020】このようにして得られた各豆乳を20°C
に調整し、これらについて豆臭、咽喉刺激性の有無、強
さについてパネルによる官能検査を実施したところ、表
1に示す結果を得た。なお表中−は豆臭、咽喉刺激性の
殆ど感じないと評価されたもの、+はそれらが感じられ
ると評価されたものであり、+の数が多いほど強く感じ
られたものを示す。
【0021】
【表1】 * TN*5.71
【0022】表1から明らかように試料1は豆臭、咽喉
刺激性共に殆ど感じられず、口当たりが良く、飲みやす
い豆乳であった。これに対し試料2〜5は豆臭、咽喉刺
激性の強さに多少の違いは認められるものの、飲みにく
いものであった。またこれらの豆乳を原料とし通常の方
法で豆腐を製造したところ、試料1を原料とした豆腐は
所謂豆腐臭がなく、雑味の少ないものであった。
【0023】
【実施例】実施例1 脱皮大豆50kgを2°Cの冷水395Lとともに湿式
微粉砕機(トリゴナル、三井三池化工機株式会社製)に
て磨砕し(磨砕機出口温度8°C)、直ちに二重管式熱
交換機で95°C、30秒間の加熱を行い酵素を失活さ
せたのち、65°Cに冷却し、スクリュウデカンター
(田辺鉄工製)で豆乳とおからに分離した。
【0024】この豆乳を真空チャンバーにて減圧下脱気
後、プレート式熱交換機にて10°Cに冷却し、蛋白質
濃度5.2%の豆乳336Lを得た。得られた豆乳は豆
臭、咽喉刺激性が殆ど感じられないものであった。この
豆乳10Lに大して10%のグルコノデルタラクトン溶
液を300ml添加したのち、300ml容ポリプロピ
レン容器に充填密封し、熱水中で90°C、40分間加
熱、凝固させ豆腐とした。この豆腐は豆臭、咽喉刺激性
共になく良質な豆腐であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 三男 千葉県野田市野田339番地 キッコーマ ン株式会社内 審査官 光本 美奈子 (56)参考文献 特開 昭61−216652(JP,A) 特開 平2−84144(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 1/20 A23L 1/211

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大豆を浸漬することなく冷水を加えながら
    15°C以下で磨砕し、得られた呉を加熱しこれを固液
    分離することを特徴とする豆腐用豆乳の製造法。
JP3084342A 1991-03-26 1991-03-26 豆腐用豆乳の製造法 Expired - Fee Related JP2858984B2 (ja)

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