JPS629287B2 - - Google Patents
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- JPS629287B2 JPS629287B2 JP54079372A JP7937279A JPS629287B2 JP S629287 B2 JPS629287 B2 JP S629287B2 JP 54079372 A JP54079372 A JP 54079372A JP 7937279 A JP7937279 A JP 7937279A JP S629287 B2 JPS629287 B2 JP S629287B2
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Description
本発明は風味良好な雑節粉末の製造法に関する
ものである。近年、かつお節の粉末あるいは顆粒
が風味調味料「だし」として販売されている。こ
の「だし」は日本農林規格では、かつお粉末が1
%以上含有されていることが必要とされており、
和風料理に広く使用されてはいるが、うどん汁や
みそ汁など強い風味が要求される料理にはものた
りない面がある。しかし、かつお節の味にさば節
や、いわし節などの雑節の味が、付加されれば、
この欠点がなくなりより一層風味が向上すること
が認められている。 しかしながら、さば節や、むろあじ節、いわし
節等のいわゆる雑節用魚類は油分を多く含み、か
つ微生物も多く、風味を損うことなく粉末にする
ことは極めて困難であり、これまであまり粉末状
として用いられることは少なかつた。 たとえば、雑節粉末の製造法として、原料魚の
頭、内臓、骨を必要に応じて除去し、蒸煮又は煮
熟後、焙乾あるいは乾燥して得た雑節をナイフミ
ル等で粗砕し、オートクレーブで殺菌後、乾燥し
粉砕する方法が知られている。しかしながら、こ
のような従来の製造法においては、アトマイザー
を用いて粉砕する関係上、雑節の水分含量を予め
約5%以下に乾燥したものでなければ、作業性良
く粉砕処理ができないという事情にある。このた
めに、通常、粉砕前に加熱乾燥を行なつているが
水分含量を5%程度まで乾燥するには、高温、長
時間の加熱条件を必要とし、この間に雑節が本来
持つている良好な風味が失なわれるという欠点が
ある。また一般に、雑節には油分が多いため、長
時間、加熱乾燥することによつて油分の劣化が生
じこのためにもまた風味が損なわれているのが現
状である。 本発明者らは上記の事情に鑑み、風味調味料用
原料であるかつお節粉末に添加できうる風味良好
な雑節粉末を得る目的で鋭意研究したところ、さ
ば節、あじ節、いわし節をそのまま滅菌し凍結粉
砕後乾燥すると風味良好なる雑節粉末を得られる
ことを見いだし、これに基づいてさらに研究した
結果、本発明を完成した。 すなわち、本発明は、(1)雑節を凍結粉砕し、次
いで乾燥することを特徴とする雑節粉末の製造
法、(2)骨付雑節を用いる上記(1)の雑節粉末の製造
法および(3)乾燥が高周波によつて行なわれる上記
(1)および(2)の雑節粉末の製造法である。 本発明方法で用いる雑節とは、雑節を製造する
のに通常用いられる方法によつて製造されたもの
を用いることができる。たとえば、さば節の場合
生さばの頭部、内蔵を除去後、煮かごに並べ煮熟
がまに入れ、わずかに沸騰する程度で約30〜60分
程度煮熟するか、あるいは蒸煮室に入れ95℃〜
105℃で約45〜90分程度煮熟する。煮熟あるいは
蒸煮後煮かごから取りだし、放冷後本品をせいろ
に並らべ焙乾室あるいは乾燥室に入れ焙乾あるい
は乾燥する。焙乾する場合、下部より堅木で焙乾
し、間歇的に燻煙乾燥する。即ち約80〜100℃で
1〜6時間加熱し次に一夜放置冷却する工程を5
〜15回くりかえし最終的に水分約20%のさば節を
製造する。 また、特に燻煙処理することなくたんなる乾燥
のみを行う製造法として、煮熟又は蒸煮後、約80
〜110℃の乾燥室に入れ、放冷、乾燥をくりかえ
し、最終的に水分約20%のさば節を得る方法もあ
る。あじ村節やいわし節などの製造例としては、
たとえばかたくちいわし、まいわし、むろあじ等
の原料魚をうすい食塩水(5〜6%)、あるいは
水の沸とうしている煮がまに入れ、再沸騰が始ま
るまで煮熟する。ここで、かまに差し水をし、表
面の油および煮えかすを洗い流したのち、せいろ
を上げると製品のつやがよくなることが多い。煮
熟したいわしはせいろにのせたまま天日乾燥する
が、1日1回反転して他のせいろに移し、夏季晴
天のさいは3日ぐらいで乾燥が終わる。天日乾燥
のかわりに、焙乾することもある。通常は、この
焙乾あるいは乾燥により最終水分20%くらいにす
る。あじ節の場合、大きなあじを使用するときに
は、さば節のような製造法をとることもある。 本発明の製造法においては、上記のような種々
の方法やその他いずれの方法で製造された雑節を
も原料節として使用することができる。特に、従
来の雑節粉末の製造法では、硬くて大きい骨をも
つ魚種の場合は、予め原料魚の骨を除去して雑節
を製造しなければ、粉砕が困難であつたが、本発
明の製造法では骨付であつても何ら支障なく使用
に供することができる。 本発明の製造法では、雑節を凍結粉砕し、次い
で乾燥することにより雑節粉末を得る。雑節を凍
結粉砕するには先づ粗砕品あるいは節のままの状
態で液体窒素を用い予備冷凍する。この冷凍によ
り節の組織はバラバラに破壊され小片状になる。
したがつて従来のアトマイザーによる粉砕法のよ
うに予め粗砕する必要はない。予備冷凍された小
片状の雑節を凍結粉砕機(例:細川鉄工所製、リ
ンネツクスFVP−IR型)を用い、一般に−100〜
−150℃程度、周速74〜84m/S程度、スリツト
開度1/4〜1/8程度で100〜200メツシユ程度に粉砕
する。 このようにして得られた粉砕品を乾燥工程に付
すが、この乾燥の方法としては、たとえば高周波
(microwave)による方法、加熱乾燥による方法
などが挙げられる。なかでも高周波による乾燥が
好ましいことがある。高周波による方法は凍結粉
砕した粉末は粒が細かく、また粒度がそろつてお
り、工業的スケールによる高周波乾燥が可能とな
り、一般に周波数3〜2450MHz程度、出力5〜
10KW程度、粉末の層厚2〜5cm程度で約3〜10
分間高周波乾燥すると風味のすぐれた調味用雑節
粉末が短時間に製造できる。加熱乾燥による方法
は周囲を蒸気で加熱可能なリボンミキサーを用
い、混合しながら品温を60〜80℃程度に保ち、約
2〜3時間程度乾燥すると水分5%程度の雑節粉
末が得られる。本品は上記高周波乾燥品にくらべ
若干風味が劣るが風味調味料原料としては使用可
能である。 本発明の製造法で用いる原料の雑節は、凍結粉
砕する前に滅菌に付してもよい。該滅菌は雑節を
オートクレーブを用い115〜130℃程度蒸気滅菌す
る。この場合、後に実施例1で示すように、節の
まま滅菌した方が粗砕後滅菌するよよりも滅菌効
果が高くしかもフレーバーの損失が少ないのでよ
り望ましい。 本発明の方法によつて得られた雑節粉末は風味
がすぐれたものであり、また製造時間が短縮され
収率よく製造できるので工業上も有利である。 特に凍結粉砕は水分、油含量が多くても、また
骨などが含まれていても簡単に100〜200メツシユ
程度の粉末に粉砕でき、従来のようにアトマイザ
ーで粉砕するに際して、予め苛酷な条件で乾燥す
る必要がない。さらに得られた粉砕品は粒度が細
かく、しかも均一なので高周波乾燥が可能とな
り、乾燥が短時間ですむので、風味のすぐれた雑
節粉末が得られる。以下に実験例および実施例を
挙げて本発明をさらに具体的に説明する。 実験例 1 従来の方法で雑節を製造し、節のままのものと
粗砕品をそれぞれオートクレーブで120℃、20分
間加熱し、残存した微生物数を測定し滅菌効果を
比較した。 残存微生物の測定は、無菌的に試料を一定量秤
りとり滅菌生理食塩水を加えて全量を10倍容量と
しよく振盪後、これを試験原液として滅菌生理食
塩水で適宜希釈し、次いで培養を行なつて生菌数
を数える方法によつた。 その結果を第1表に示す。
ものである。近年、かつお節の粉末あるいは顆粒
が風味調味料「だし」として販売されている。こ
の「だし」は日本農林規格では、かつお粉末が1
%以上含有されていることが必要とされており、
和風料理に広く使用されてはいるが、うどん汁や
みそ汁など強い風味が要求される料理にはものた
りない面がある。しかし、かつお節の味にさば節
や、いわし節などの雑節の味が、付加されれば、
この欠点がなくなりより一層風味が向上すること
が認められている。 しかしながら、さば節や、むろあじ節、いわし
節等のいわゆる雑節用魚類は油分を多く含み、か
つ微生物も多く、風味を損うことなく粉末にする
ことは極めて困難であり、これまであまり粉末状
として用いられることは少なかつた。 たとえば、雑節粉末の製造法として、原料魚の
頭、内臓、骨を必要に応じて除去し、蒸煮又は煮
熟後、焙乾あるいは乾燥して得た雑節をナイフミ
ル等で粗砕し、オートクレーブで殺菌後、乾燥し
粉砕する方法が知られている。しかしながら、こ
のような従来の製造法においては、アトマイザー
を用いて粉砕する関係上、雑節の水分含量を予め
約5%以下に乾燥したものでなければ、作業性良
く粉砕処理ができないという事情にある。このた
めに、通常、粉砕前に加熱乾燥を行なつているが
水分含量を5%程度まで乾燥するには、高温、長
時間の加熱条件を必要とし、この間に雑節が本来
持つている良好な風味が失なわれるという欠点が
ある。また一般に、雑節には油分が多いため、長
時間、加熱乾燥することによつて油分の劣化が生
じこのためにもまた風味が損なわれているのが現
状である。 本発明者らは上記の事情に鑑み、風味調味料用
原料であるかつお節粉末に添加できうる風味良好
な雑節粉末を得る目的で鋭意研究したところ、さ
ば節、あじ節、いわし節をそのまま滅菌し凍結粉
砕後乾燥すると風味良好なる雑節粉末を得られる
ことを見いだし、これに基づいてさらに研究した
結果、本発明を完成した。 すなわち、本発明は、(1)雑節を凍結粉砕し、次
いで乾燥することを特徴とする雑節粉末の製造
法、(2)骨付雑節を用いる上記(1)の雑節粉末の製造
法および(3)乾燥が高周波によつて行なわれる上記
(1)および(2)の雑節粉末の製造法である。 本発明方法で用いる雑節とは、雑節を製造する
のに通常用いられる方法によつて製造されたもの
を用いることができる。たとえば、さば節の場合
生さばの頭部、内蔵を除去後、煮かごに並べ煮熟
がまに入れ、わずかに沸騰する程度で約30〜60分
程度煮熟するか、あるいは蒸煮室に入れ95℃〜
105℃で約45〜90分程度煮熟する。煮熟あるいは
蒸煮後煮かごから取りだし、放冷後本品をせいろ
に並らべ焙乾室あるいは乾燥室に入れ焙乾あるい
は乾燥する。焙乾する場合、下部より堅木で焙乾
し、間歇的に燻煙乾燥する。即ち約80〜100℃で
1〜6時間加熱し次に一夜放置冷却する工程を5
〜15回くりかえし最終的に水分約20%のさば節を
製造する。 また、特に燻煙処理することなくたんなる乾燥
のみを行う製造法として、煮熟又は蒸煮後、約80
〜110℃の乾燥室に入れ、放冷、乾燥をくりかえ
し、最終的に水分約20%のさば節を得る方法もあ
る。あじ村節やいわし節などの製造例としては、
たとえばかたくちいわし、まいわし、むろあじ等
の原料魚をうすい食塩水(5〜6%)、あるいは
水の沸とうしている煮がまに入れ、再沸騰が始ま
るまで煮熟する。ここで、かまに差し水をし、表
面の油および煮えかすを洗い流したのち、せいろ
を上げると製品のつやがよくなることが多い。煮
熟したいわしはせいろにのせたまま天日乾燥する
が、1日1回反転して他のせいろに移し、夏季晴
天のさいは3日ぐらいで乾燥が終わる。天日乾燥
のかわりに、焙乾することもある。通常は、この
焙乾あるいは乾燥により最終水分20%くらいにす
る。あじ節の場合、大きなあじを使用するときに
は、さば節のような製造法をとることもある。 本発明の製造法においては、上記のような種々
の方法やその他いずれの方法で製造された雑節を
も原料節として使用することができる。特に、従
来の雑節粉末の製造法では、硬くて大きい骨をも
つ魚種の場合は、予め原料魚の骨を除去して雑節
を製造しなければ、粉砕が困難であつたが、本発
明の製造法では骨付であつても何ら支障なく使用
に供することができる。 本発明の製造法では、雑節を凍結粉砕し、次い
で乾燥することにより雑節粉末を得る。雑節を凍
結粉砕するには先づ粗砕品あるいは節のままの状
態で液体窒素を用い予備冷凍する。この冷凍によ
り節の組織はバラバラに破壊され小片状になる。
したがつて従来のアトマイザーによる粉砕法のよ
うに予め粗砕する必要はない。予備冷凍された小
片状の雑節を凍結粉砕機(例:細川鉄工所製、リ
ンネツクスFVP−IR型)を用い、一般に−100〜
−150℃程度、周速74〜84m/S程度、スリツト
開度1/4〜1/8程度で100〜200メツシユ程度に粉砕
する。 このようにして得られた粉砕品を乾燥工程に付
すが、この乾燥の方法としては、たとえば高周波
(microwave)による方法、加熱乾燥による方法
などが挙げられる。なかでも高周波による乾燥が
好ましいことがある。高周波による方法は凍結粉
砕した粉末は粒が細かく、また粒度がそろつてお
り、工業的スケールによる高周波乾燥が可能とな
り、一般に周波数3〜2450MHz程度、出力5〜
10KW程度、粉末の層厚2〜5cm程度で約3〜10
分間高周波乾燥すると風味のすぐれた調味用雑節
粉末が短時間に製造できる。加熱乾燥による方法
は周囲を蒸気で加熱可能なリボンミキサーを用
い、混合しながら品温を60〜80℃程度に保ち、約
2〜3時間程度乾燥すると水分5%程度の雑節粉
末が得られる。本品は上記高周波乾燥品にくらべ
若干風味が劣るが風味調味料原料としては使用可
能である。 本発明の製造法で用いる原料の雑節は、凍結粉
砕する前に滅菌に付してもよい。該滅菌は雑節を
オートクレーブを用い115〜130℃程度蒸気滅菌す
る。この場合、後に実施例1で示すように、節の
まま滅菌した方が粗砕後滅菌するよよりも滅菌効
果が高くしかもフレーバーの損失が少ないのでよ
り望ましい。 本発明の方法によつて得られた雑節粉末は風味
がすぐれたものであり、また製造時間が短縮され
収率よく製造できるので工業上も有利である。 特に凍結粉砕は水分、油含量が多くても、また
骨などが含まれていても簡単に100〜200メツシユ
程度の粉末に粉砕でき、従来のようにアトマイザ
ーで粉砕するに際して、予め苛酷な条件で乾燥す
る必要がない。さらに得られた粉砕品は粒度が細
かく、しかも均一なので高周波乾燥が可能とな
り、乾燥が短時間ですむので、風味のすぐれた雑
節粉末が得られる。以下に実験例および実施例を
挙げて本発明をさらに具体的に説明する。 実験例 1 従来の方法で雑節を製造し、節のままのものと
粗砕品をそれぞれオートクレーブで120℃、20分
間加熱し、残存した微生物数を測定し滅菌効果を
比較した。 残存微生物の測定は、無菌的に試料を一定量秤
りとり滅菌生理食塩水を加えて全量を10倍容量と
しよく振盪後、これを試験原液として滅菌生理食
塩水で適宜希釈し、次いで培養を行なつて生菌数
を数える方法によつた。 その結果を第1表に示す。
【表】
この結果、従来のように粗砕後滅菌するよりも
むしろ節のまま滅菌した方が効果的であることが
わかつた。これは、汚染菌は主として雑節の表面
に分布しているためと考えられる。 次に、上記の滅菌品のそれぞれ1gを10mlの熱
湯で抽出し20名のパネルにより官能検査を実施し
たところ、第2表の通りであつた。
むしろ節のまま滅菌した方が効果的であることが
わかつた。これは、汚染菌は主として雑節の表面
に分布しているためと考えられる。 次に、上記の滅菌品のそれぞれ1gを10mlの熱
湯で抽出し20名のパネルにより官能検査を実施し
たところ、第2表の通りであつた。
【表】
【表】
すなわち、節のまま滅菌した方が明らかに節フ
レーバーが強く、風味の損失が少ないことが判明
した。 実施例 2 滅菌した雑節を用いて、雑節粉末を製造するた
めの粉枠と乾燥方法を下記の4通りについて検討
した。なお、下記の検討で用いた各機種名は次の
通りである。 フエザーミル;細川鉄工所製、ニユージエツトグ
ライダー リボンミキサー:細川鉄工所製、リボンミキサー
型乾燥機 アトマイザー;不二パウダル、CIW−20型アト
マイザー 凍結粉砕機;細川鉄工所製、リンネツクスFVP
−IR型 高周波乾燥機;島田理化製、SDH−B−2A型 (1) 雑節滅菌品をフエザーミルで8〜24メツシユ
に粗砕後、リボンミキサーで65℃、3時間乾燥
し水分5%とし、アトマイサーで48〜200メツ
シユに粉砕する。 (2) 雑節滅菌品を(1)の場合と同様に粗砕後、高周
波乾燥により水分5%に乾燥後、アトマイザー
で48〜200メツシユに粉砕する。 (3) 雑節滅菌品を液体窒素で−150℃に予備凍結
後、−100℃で凍結粉砕し、高周波乾燥により乾
燥燥する。 (4) 節滅菌品を(3)の場合と同様に凍結粉砕後、リ
ボンミキサーで65℃、2時間乾燥する。 その結果、(1)の場合は、さば節、あじ節につい
ては粉砕品がえられたが、いわし節については油
含量が高いせいかアトマイザーにかなりの負荷が
かかり粉砕は困難であつた。(2)の場合は第3表の
如く粗砕品は粒度がバラバラでしかも荒く、高周
波で工業的なスケールで短時間で一定の水分(5
〜20%)に乾燥することは困難であつた。
レーバーが強く、風味の損失が少ないことが判明
した。 実施例 2 滅菌した雑節を用いて、雑節粉末を製造するた
めの粉枠と乾燥方法を下記の4通りについて検討
した。なお、下記の検討で用いた各機種名は次の
通りである。 フエザーミル;細川鉄工所製、ニユージエツトグ
ライダー リボンミキサー:細川鉄工所製、リボンミキサー
型乾燥機 アトマイザー;不二パウダル、CIW−20型アト
マイザー 凍結粉砕機;細川鉄工所製、リンネツクスFVP
−IR型 高周波乾燥機;島田理化製、SDH−B−2A型 (1) 雑節滅菌品をフエザーミルで8〜24メツシユ
に粗砕後、リボンミキサーで65℃、3時間乾燥
し水分5%とし、アトマイサーで48〜200メツ
シユに粉砕する。 (2) 雑節滅菌品を(1)の場合と同様に粗砕後、高周
波乾燥により水分5%に乾燥後、アトマイザー
で48〜200メツシユに粉砕する。 (3) 雑節滅菌品を液体窒素で−150℃に予備凍結
後、−100℃で凍結粉砕し、高周波乾燥により乾
燥燥する。 (4) 節滅菌品を(3)の場合と同様に凍結粉砕後、リ
ボンミキサーで65℃、2時間乾燥する。 その結果、(1)の場合は、さば節、あじ節につい
ては粉砕品がえられたが、いわし節については油
含量が高いせいかアトマイザーにかなりの負荷が
かかり粉砕は困難であつた。(2)の場合は第3表の
如く粗砕品は粒度がバラバラでしかも荒く、高周
波で工業的なスケールで短時間で一定の水分(5
〜20%)に乾燥することは困難であつた。
【表】
一方、(3)の場合のように凍結粉砕処理をすれ
ば、水分、油含量の高い雑節でも簡単に粉砕で
き、しかも得られた粉砕品の粒子はこまかく、粒
度もそろつており、工業的な規模で短時間に高周
波乾燥することが可能であつた。また、凍結粉砕
後は、(4)の場合のようにリボンミキサー乾燥して
もよい粉末品が得られた。以上の如く凍結粉砕す
れば工業的規模の高周波乾燥が可能となり、短時
間に品質のよい雑節粉末が得られた。 実施例 1 通常の方法でまずさば節を製造する。すなわ
ち、生さばの頭、内臓を除去し、せいろに入れて
蒸煮室に入れ100℃で60分間蒸煮する。次に本品
をせいろに並べ、焙乾室に積み重ね約85℃で5時
間焙乾し、次に1夜冷却放置する。この焙乾〜冷
却工程を12回くりかえしさば節を得た。このさば
節(水分20%)を粗砕せず節のまま120℃で約25
分間オートクレーブで蒸気処理し、耐熱性菌を主
に滅菌する。次に滅菌された節(水分22%)を−
100〜−150℃に凍結すると節は自然に小片状に破
壊され、凍結粉砕する前処理としては粗砕は不要
である。而して小片状の凍結されば節を凍結粉砕
機(細川鉄工KK)で以下の条件で粉砕すると第
4表に示すように100〜200メツシユを主体とする
微粉末が得られた。
ば、水分、油含量の高い雑節でも簡単に粉砕で
き、しかも得られた粉砕品の粒子はこまかく、粒
度もそろつており、工業的な規模で短時間に高周
波乾燥することが可能であつた。また、凍結粉砕
後は、(4)の場合のようにリボンミキサー乾燥して
もよい粉末品が得られた。以上の如く凍結粉砕す
れば工業的規模の高周波乾燥が可能となり、短時
間に品質のよい雑節粉末が得られた。 実施例 1 通常の方法でまずさば節を製造する。すなわ
ち、生さばの頭、内臓を除去し、せいろに入れて
蒸煮室に入れ100℃で60分間蒸煮する。次に本品
をせいろに並べ、焙乾室に積み重ね約85℃で5時
間焙乾し、次に1夜冷却放置する。この焙乾〜冷
却工程を12回くりかえしさば節を得た。このさば
節(水分20%)を粗砕せず節のまま120℃で約25
分間オートクレーブで蒸気処理し、耐熱性菌を主
に滅菌する。次に滅菌された節(水分22%)を−
100〜−150℃に凍結すると節は自然に小片状に破
壊され、凍結粉砕する前処理としては粗砕は不要
である。而して小片状の凍結されば節を凍結粉砕
機(細川鉄工KK)で以下の条件で粉砕すると第
4表に示すように100〜200メツシユを主体とする
微粉末が得られた。
【表】
次に、凍結粉砕したさば節微粉末を高周波乾燥
(粉末の層厚3cm、出力5Kw6分間、周波数
2450MKz)して水分を5.4%の風味良好なさば節
粉末を得た。また本高周波乾燥によると、第5表
の如く、凍結粉砕で微生物の2次汚染があつたと
しても、充分殺菌されることが認められた。
(粉末の層厚3cm、出力5Kw6分間、周波数
2450MKz)して水分を5.4%の風味良好なさば節
粉末を得た。また本高周波乾燥によると、第5表
の如く、凍結粉砕で微生物の2次汚染があつたと
しても、充分殺菌されることが認められた。
【表】
次に本製造法で得られたさば節粉末と従来の製
法によるさば節粉末を用い、第6表の処方で2種
の風味調味料を製造し、官能検査でそれぞれ風味
を評価した。なお、従来の製造法によるさば節粉
末は、さば節をフエザーミルで粗砕後オートクレ
ーブで120℃、25分間滅菌し、リボンミキサーで
70℃、3時間乾燥後アトマイザーで粉砕し、水分
を5.8%にしたもので、粉砕前にさば節は本発明
の製造法によるものと同様のものを用いた。
法によるさば節粉末を用い、第6表の処方で2種
の風味調味料を製造し、官能検査でそれぞれ風味
を評価した。なお、従来の製造法によるさば節粉
末は、さば節をフエザーミルで粗砕後オートクレ
ーブで120℃、25分間滅菌し、リボンミキサーで
70℃、3時間乾燥後アトマイザーで粉砕し、水分
を5.8%にしたもので、粉砕前にさば節は本発明
の製造法によるものと同様のものを用いた。
【表】
【表】
また、官能検査は、各々の風味調味料粉末の1
%湯溶液を調製し、パネル20名により、次の評点
法で実施した。 5点:非常にすぐれたさば節フレーバーがある。 4点:少しすぐれたさば節フレーバーがある。 3点:普通のさば節フレーバーがある。 2点:少しさば節フレーバーが劣る。 1点:さば節フレーバー非常に劣る。 その結果、従来の製造方法によるさば節粉末を
使用した風味調味料の平均評点は3.1点であつた
のに対し、本発明の製造法によるさば節を使用し
たものの平均評点は4.2点と高く明らかに品質的
に優れていた。 実施例 2 通常の方法でまずいわし節を製造する。すなわ
ち生いわし水を水洗いしたのち、せいろにならべ
100℃のうすい食塩水(5%)に入れ15分間煮熟
し、次いでせいろにのせたまま天日乾燥を4日間
行ない、いわし節を得た。このいわし節(水分22
%)を粗砕せず節のまま120℃で約25分間オート
クレーブで蒸気処理し、耐熱性菌を主に滅菌す
る。次に滅菌された節(水分24%)を液体窒素を
用いて−100〜−150℃に凍結する。この凍結によ
り小片状となつたいわし節を凍結粉砕機(細川鉄
工KK)で以下の条件で粉砕すると100〜200メツ
シユを主体とする微分末が得られた。粉砕条件と
粒度の関係を第7表に示す。
%湯溶液を調製し、パネル20名により、次の評点
法で実施した。 5点:非常にすぐれたさば節フレーバーがある。 4点:少しすぐれたさば節フレーバーがある。 3点:普通のさば節フレーバーがある。 2点:少しさば節フレーバーが劣る。 1点:さば節フレーバー非常に劣る。 その結果、従来の製造方法によるさば節粉末を
使用した風味調味料の平均評点は3.1点であつた
のに対し、本発明の製造法によるさば節を使用し
たものの平均評点は4.2点と高く明らかに品質的
に優れていた。 実施例 2 通常の方法でまずいわし節を製造する。すなわ
ち生いわし水を水洗いしたのち、せいろにならべ
100℃のうすい食塩水(5%)に入れ15分間煮熟
し、次いでせいろにのせたまま天日乾燥を4日間
行ない、いわし節を得た。このいわし節(水分22
%)を粗砕せず節のまま120℃で約25分間オート
クレーブで蒸気処理し、耐熱性菌を主に滅菌す
る。次に滅菌された節(水分24%)を液体窒素を
用いて−100〜−150℃に凍結する。この凍結によ
り小片状となつたいわし節を凍結粉砕機(細川鉄
工KK)で以下の条件で粉砕すると100〜200メツ
シユを主体とする微分末が得られた。粉砕条件と
粒度の関係を第7表に示す。
【表】
このいわし節微粉末を高周波乾燥(粉末の層厚
3cm、出力5KW6分間、周波数2450MHz)して水
分6.0%の風味良好ないわし節粉末が得られた。
3cm、出力5KW6分間、周波数2450MHz)して水
分6.0%の風味良好ないわし節粉末が得られた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 雑節を凍結粉砕し、次いで乾燥することを特
徴とする雑節粉末の製造法。 2 骨付雑節を用いる特許請求の範囲第1項記載
の雑節粉末の製造法。 3 乾燥が高周波によつて行なわれる特許請求の
範囲第1項または第2項記載の雑節粉末の製造
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7937279A JPS565044A (en) | 1979-06-22 | 1979-06-22 | Preparation of miscellaneous dried fish powder |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7937279A JPS565044A (en) | 1979-06-22 | 1979-06-22 | Preparation of miscellaneous dried fish powder |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS565044A JPS565044A (en) | 1981-01-20 |
JPS629287B2 true JPS629287B2 (ja) | 1987-02-27 |
Family
ID=13688034
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7937279A Granted JPS565044A (en) | 1979-06-22 | 1979-06-22 | Preparation of miscellaneous dried fish powder |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS565044A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01181077U (ja) * | 1988-06-13 | 1989-12-27 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57129636A (en) * | 1981-02-02 | 1982-08-11 | House Food Ind Co Ltd | Preparation of shaving from dried fish meat |
JP6454516B2 (ja) * | 2014-10-31 | 2019-01-16 | アサヒグループ食品株式会社 | 凍結乾燥味噌スープの製造方法 |
CN104814406A (zh) * | 2015-05-04 | 2015-08-05 | 苏州科谷米业有限公司 | 薯粉的加工方法 |
-
1979
- 1979-06-22 JP JP7937279A patent/JPS565044A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01181077U (ja) * | 1988-06-13 | 1989-12-27 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS565044A (en) | 1981-01-20 |
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