JPH04360671A - そばを原料とする飲食品の製造方法 - Google Patents

そばを原料とする飲食品の製造方法

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JPH04360671A
JPH04360671A JP3163819A JP16381991A JPH04360671A JP H04360671 A JPH04360671 A JP H04360671A JP 3163819 A JP3163819 A JP 3163819A JP 16381991 A JP16381991 A JP 16381991A JP H04360671 A JPH04360671 A JP H04360671A
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buckwheat
roasted
semi
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Tsunetoshi Yamato
大和 常利
Rikio Yamazaki
山崎 利喜男
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はそばを原料とする飲食品
の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】本出願人は先に、そばの実を原料に用い
た飲食品を提案した(特公昭57−5142号)。この
飲食品はふつうのせん茶と同じように熱湯で煮出して飲
むことができるようにしたもので、その製造にあたって
は、そばの種子を蒸熱してアルファー化した後、殻を取
り除き、10乃至60メッシュに粉砕し、さらに焙煎前
に対し焙煎後の容積比が1.0乃至2.0になるよう焙
煎して製造したものである。この飲食品はそば特有の味
および香りを有するまろやかで飲みやすく、おいしい飲
料を提供することができる。そばは蛋白質、ビタミン、
ミネラル等の栄養素を豊富に含み、血圧降下に有効なル
チンも含んでいるから、健康飲料としてもきわめて有用
である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
そばの実を原料に用いた飲食品は熱湯で煮出さないと有
効成分が十分に溶出しないという問題点がある。従来の
飲食品は香りや風味を失わないようにして焙煎して製造
するのであるが、単に焙煎しただけでは有効成分が容易
に溶出しないことによる。最近では、麦茶などで水出し
で簡単に有効成分を溶出できる飲食品が提供されている
が、従来のそばの実を用いた飲食品では水出しで効果的
に有効成分を溶出させることができない。そこで、本発
明者はそばの実を原料に用いた飲食品で、水出しによっ
てそばの有効成分を溶出させることができる飲食品の製
造方法について研究を行い本発明に到ったものであり、
本出願は、そばの風味、香りに優れた飲料を水出しで簡
単に得られるそばを原料とする飲食品の製造方法を提供
することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、そばの種子を熱
してアルファー化し、殻を取り除いて得たそばの実を破
砕してそばの実の内層部分と外層部分とに篩別し、篩別
したそばの実の内層部分の一部については、半発泡状に
焙煎して半発泡膨化品とし、前記内層部分の残部につい
て、半発泡状に焙煎した後、加水を行って蒸熱・冷却・
種麹接種・混合を行い、培養して麹化し、さらに半発泡
状に膨化するまで焙煎してそば麹焙煎品とし、そばの実
の外層部分については、焦げ目がつかないように焙煎し
て細粒焙煎品とし、前記半発泡膨化品およびそば麹焙煎
品、細粒焙煎品の三種を混合することを特徴とする。ま
た、そばの実を破砕した後、そばの実の内層部分に相当
する20メッシュよりも大きな顆粒状部80乃至90部
と、そばの実の外層部分に相当する20メッシュよりも
小さな細粒状部20乃至10部に篩別することを特徴と
する。 【0005】 【発明の概要】本発明に係るそばを原料とする飲食品の
製造方法は、そば種子の殻を取り除いたそばの実を破砕
して、粗い顆粒状部と細かい細粒状部に篩別し、それぞ
れ焙煎し、顆粒状部についてはその一部にさらに種麹を
接種して麹化することによって、前記顆粒状部で焙煎し
たもの(■半発泡膨化品)と、顆粒状部で麹化したもの
(■そば麹焙煎品)と、細粒状部を焙煎したもの(■細
粒焙煎品)の三種の成分を形成し、これらを所定割合で
混合することを特徴とする。 【0006】以下に、その製造方法を詳述する。そばの
実は、そば種子の精選並びに整粒を行った後、散水して
湿潤させ、密閉した容器中に収納し飽和水蒸気で蒸熱し
てアルファー化した後、殻を取り除いて得る。次に、そ
ばの実を破砕して顆粒状部と細粒状部に分別するが、篩
別は20メッシュ程度の篩を用いて行い、20メッシュ
より粗い部分と細かい部分に分別する。この分別の際に
は20メッシュよりも粗い顆粒状部が80部乃至90部
になるよう破砕する。このように、20メッシュの篩を
用いて顆粒状部が80部乃至90部の割合になるように
破砕して篩別することにより、そばの実の内層部分は2
0メッシュより大きい顆粒状に、また、そばの実の外層
部分は20メッシュ以下に細かく剥がれ、そばの実の内
層部分と外層部分の二部に分別される。そばの実の内層
部分には澱粉質が多く、外層部分には蛋白質、脂質、ミ
ネラルが多く含まれていてその性質が異なるから、上記
のようにしてそばの実を内層部分と外層部分に分別する
ことにより、それぞれについて最適な焙煎条件で焙煎す
ることが可能となる。そばの実の内層部分と外層部分が
共存した状態で焙煎すると、内層と外層に熱のかかり方
が均一になってしまい好適な焙煎条件とすることができ
ないからである。この篩別操作は上記のようにそばの実
の内層部分と外層部分を分けて、最適な条件で焙煎でき
るようにすることを目的とするものであり、実際の篩別
操作では個々適当なメッシュのものを用いればよい。 【0007】上記のようにして、内層部分と外層部分に
分けたそば粒を、20メッシュよりも大きな顆粒状部に
ついて、まず焙煎装置にかけて焙煎する。この焙煎操作
では焙煎前に比べ焙煎後の容積比が2.0乃至3.0と
なる半発泡状にまで焙煎する(半発泡膨化品と称する)
。このような容積比になるまで焙煎することによって良
好な焙煎芳香が得られ、水出しの際に焙煎物が水面上部
に浮いてそばの実の内部の溶出成分が水中全体に拡散し
やすくなる。なお、容積比が2.0に満たない場合には
焙煎物が水中に沈んでしまい、そばの実の内部の溶出成
分が底に停滞した状態になってしまい、また、容積比が
3.0を超える場合には、焙煎中に焦げやすくなり、芳
醇な香りが弱くなり焦げ臭が出るから適当でない。 【0008】上記のようにして得た半発泡膨化品につい
ては、その一部についてさらに麹化する処理を施す。す
なわち、上記の半発泡膨化品に30%乃至60%の加水
を行い、蒸熱、冷却、種麹接種、混合工程を経て、約3
0℃前後で所定時間培養し、そばの実を麹化する。この
麹化した製品をさらに焙煎装置により90℃乃至120
℃で焙煎する(そば麹焙煎品と称する)。この焙煎操作
はそばの実を半発泡状に膨化することによって、粒子間
の空気の流通を良くし、麹菌の繁殖を促進させるためで
ある。また、膨化させることによって麹菌糸をそばの実
の内部まで十分に繁殖させる作用がある。そばの実を麹
化することによって麹中の酵素が澱粉質及び蛋白質等の
そばの成分に作用し、種々の酵素反応によって作り出さ
れる新たな成分により、味、香りに優れ、水に浸漬する
だけでそばの栄養成分を容易に溶出可能にする。なお、
本発明ではそばの実をいったん焙煎した後に麹化してい
るが、これは、そばの実を蒸煮したままで焙煎しないも
のに麹菌を接種して培養したのでは水出しした際に良い
香りが得られないからである。上記のように、一度焙煎
した後に麹化した場合は水出しした抽出液は香りに優れ
、味もよくなる。 【0009】前述した篩別によって細かな細粒部に分別
した部分は、焙煎装置を用いて焦げ目がつかないように
焙煎する(細粒焙煎品と称する)。この場合は焙煎後の
容積比はとくに問題にならない。この細粒部分は味に影
響を与える部分である。この味成分はそばの実に含有さ
れる脂質や蛋白質に由来するものと考えられ、これらを
焙煎することによって熱変成が生じ良好な味に関与する
ものであることが認められた。 【0010】本発明に係るそばを原料とする飲食品は、
上記の半発泡膨化品と、そば麹焙煎品と、細粒焙煎品の
三種を混合することによって得られる。得られた飲食品
は、外観上は茶褐色に着色した粒状物で、細粒状部分は
粉体状となっている。商品形態としては種々の形態が可
能で、一定量を密封袋に収納して使用に際して所定量ず
つ使用するようにしたもの、ティーバッグ状に一定量ず
つ小分けにして収納したもの等がある。使用に際しては
、容器に所定量の顆粒状の飲食品を入れ、水を注ぐだけ
で香りのよいそば茶を得ることができる。 【0011】 【実施例】以下、そばを原料とする飲食品の製造方法の
具体的な実施例について説明する。 実施例1 ■  そばの実の作成工程 精選、整粒したそば種子を金網にひろげ、そば種子10
Kgに対して2Kgの割合で散水した後、密閉した容器
に収納して約40分間、95℃の飽和水蒸気で蒸熱する
。さらに、115℃の加熱蒸気で約10分間蒸熱を行う
。その後、金網上のそば種子に冷風あてて乾燥させ、水
分が20%程度にまで水分を蒸発させる。この乾燥した
そば種子を衝撃式脱っぷ機を用いてそば殻を取り除く。 これによって、アルファー化したそばの実が得られる。 そば種子10Kgに対し、そばの実は8.4Kg程度得
られた。 ■  篩別工程 殻を取り除いたそばの実をロール式製粉機及び20メッ
シュの篩を用いて、20メッシュ以上の顆粒部が80部
、20メッシュ以下の細粒部が20部の割合に分別され
るよう、ロール間隔を調節して破砕、篩別を行った。 ■  焙煎工程 20メッシュ以上の顆粒部について、10Kgを回転式
焙煎装置にて温度160℃で10分間焙煎し、そばの実
の容積比2.5(焙煎後の容積/焙煎前の容積)の半発
泡膨化品8.2Kgを得た。20メッシュよりも細かい
細粒部について、10Kgを回転式焙煎装置にて温度1
00℃で60分間焙煎し、細粒焙煎品9.0Kgを得た
。 ■  麹化工程 上記の半発泡膨化品10Kgに対し水4Kgを散布し、
1時間放置する。これを蒸し器に入れて20分間蒸し上
げる。蒸し上げた半発泡膨化品の品温を30℃前後まで
下げ、これに種麹100gを加えてよく攪拌し、半発泡
膨化品の全体に麹菌を接種する。麹菌を接種した半発泡
膨化品を麻袋を敷いた温床に移し、麹室内で72時間培
養する。その後、麹室から出して焙煎装置にて温度95
℃乃至100℃で10分間焙煎し、そば麹焙煎品を得た
。 ■  混合工程 上記の半発泡膨化品65部、そば麹焙煎品20部、細粒
焙煎品15部を混合して飲食品を作製した。 【0012】実施例2 ■  そばの実の作成工程 上記実施例1と同様にそば種子の殻を取り除いてアルフ
ァー化したそばの実を得る。 ■  篩別工程 殻を取り除いたそばの実をロール式製粉機及び20メッ
シュの篩を用い、製粉機のロール間隔を調節しそばの実
が大きく破砕されるようにして、20メッシュ以上の顆
粒部が90部、20メッシュ以下の細粒部が10部の割
合になるよう分別した。 ■  焙煎工程 20メッシュ以上の顆粒部について、10Kgを回転式
焙煎装置にて温度180℃で10分間焙煎し、そばの実
の容積比2.8(焙煎後の容積/焙煎前の容積)の半発
泡膨化品8.3Kgを得た。20メッシュよりも細かい
細粒部については、10Kgを回転式焙煎装置にて温度
100℃で60分間焙煎し、細粒焙煎品9.0Kgを得
た。 ■  麹化工程 上記の半発泡膨化品10Kgに対し水5Kgを散布し、
1時間放置する。これを蒸し器に入れて蒸し上げる。蒸
し上げた半発泡膨化品の品温を30℃前後まで下げ、こ
れに種麹100gを加えてよく攪拌し、半発泡膨化品の
全体に麹菌を接種する。麹菌を接種した半発泡膨化品を
麻袋を敷いた温床に移し、麹室内で72時間培養する。 その後、麹室から出して焙煎装置にて温度95℃乃至1
00℃で10分間焙煎し、そば麹焙煎品を得た。 ■  混合工程 上記の半発泡膨化品55部、そば麹焙煎品28部、細粒
焙煎品17部を混合して飲食品を作製した。 【0013】上記各実施例の製造方法によって作製した
飲食品について、水分、灰分、粗蛋白質についての分析
結果を以下に示す。分析対象は上記実施例1による飲食
品、実施例2による飲食品、比較例として従来の熱湯で
煮出す飲食品の三種である。           分析項目        実施例
1      実施例2      比較例     
       水分            1.6 
%         1.7 %         1
.3 %             灰分      
      1.7 %         2.1 %
         1.2 %           
粗蛋白質         12.4 %      
  14.3 %        10.0 %  【0014】また、上記実施例1、実施例2、比較例に
ついて、それぞれ10gずつ100mlの水に浸漬し、
24時間放置した後、濾過し、浸出液について粗蛋白質
、灰分、総エキス、全糖の各項目について検査した結果
を以下に示す。           分析項目        実施例
1      実施例2      比較例     
     粗蛋白質          0.1 % 
        0.3 %        0.05
 %             灰分        
    0.1 %         0.15 % 
      0 %          総エキス  
        0.9 %         1.3
 %        0.4 %          
  全糖            0.53 %   
     0.61 %       0.18 % 
以上の分析結果から、実施例1および実施例2の飲食品
を用いて水出しした場合は、浸出液での各成分の浸出量
はいずれも比較例を大きく上回っており、有効な水出し
飲料を形成することができることを示している。すなわ
ち、上記実施例の製造方法によってそば成分を有効に浸
出させることのできる飲食品を得ることができる。 【0015】 【発明の効果】本発明に係るそばを原料とする飲食品の
製造方法によれば、上述したように、水出しで効果的に
そばの有効成分を浸出させることのできる飲食品を得る
ことができる。そして、このそばの飲食品を使用するこ
とによってそばの風味、香りの優れたそば茶を手軽に得
ることができ、涼飲料として簡単に用いることができる
等の著効を奏する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  そばの種子を熱してアルファー化し、
    殻を取り除いて得たそばの実を破砕してそばの実の内層
    部分と外層部分とに篩別し、篩別したそばの実の内層部
    分の一部については、半発泡状に焙煎して半発泡膨化品
    とし、前記内層部分の残部について、半発泡状に焙煎し
    た後、加水を行って蒸熱・冷却・種麹接種・混合を行い
    、培養して麹化し、さらに半発泡状に膨化するまで焙煎
    してそば麹焙煎品とし、そばの実の外層部分については
    、焦げ目がつかないように焙煎して細粒焙煎品とし、前
    記半発泡膨化品およびそば麹焙煎品、細粒焙煎品の三種
    を混合することを特徴とするそばを原料とする飲食品の
    製造方法。
  2. 【請求項2】  そばの実を破砕した後、そばの実の内
    層部分に相当する20メッシュよりも大きな顆粒状部8
    0乃至90部と、そばの実の外層部分に相当する20メ
    ッシュよりも小さな細粒状部20乃至10部に篩別する
    ことを特徴とする請求項1記載のそばを原料とする飲食
    品の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007135415A (ja) * 2005-11-15 2007-06-07 Nitsukoku Seifun Kk ソバを原料として使用した飲食品の製造方法
JP2007143473A (ja) * 2005-11-28 2007-06-14 Nitsukoku Seifun Kk ソバを原料として使用した飲食品及びその製造方法
JP2009159891A (ja) * 2008-01-07 2009-07-23 Suntory Holdings Ltd 韃靼そば茶飲料およびその製造方法

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