JP2003089728A - リサイクル発泡性スチレン系樹脂粒子およびこれを用いた樹脂成形品 - Google Patents

リサイクル発泡性スチレン系樹脂粒子およびこれを用いた樹脂成形品

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JP2003089728A
JP2003089728A JP2001283135A JP2001283135A JP2003089728A JP 2003089728 A JP2003089728 A JP 2003089728A JP 2001283135 A JP2001283135 A JP 2001283135A JP 2001283135 A JP2001283135 A JP 2001283135A JP 2003089728 A JP2003089728 A JP 2003089728A
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styrene
styrene monomer
recycled
expandable
molded product
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Keitaro Sugio
圭太郎 杉尾
Naoki Nakayama
直樹 中山
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Achilles Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工程が簡単で、容易かつ経済的に発泡スチレ
ン系樹脂成形品や発泡スチレン系樹脂の発泡性粒子をリ
サイクルすることができるリサイクル発泡性スチレン系
樹脂粒子およびこれを用いた樹脂成形品を提供するこ
と。 【解決手段】 発泡スチレン系樹脂成形品および/また
は発泡スチレン系樹脂の発泡性粒子を、スチレンモノマ
ーに溶解してスチレンモノマー溶液とし、このスチレン
モノマー溶液を水性媒体中にて分散させ懸濁重合した
後、得られた重合体粒子中に発泡剤を含浸させる事で得
られる。これにより、リサイクルに供される発泡体を加
熱溶融するなどの工程を経ることなくスチレンモノマー
に溶解してスチレンモノマー溶液とすることで、工程を
簡素化し、しかも品質面でもスチレンモノマー単体から
得られる発泡性スチレン系樹脂粒子に劣らないものにリ
サイクルできるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、リサイクル発泡
性スチレン系樹脂粒子およびこれを用いた樹脂成形品に
関し、発泡スチレン系樹脂の成形品などを加熱溶融して
樹脂化することなく成形品などのまま容易に発泡性スチ
レン系樹脂粒子やこれを用いた樹脂成形品にリサイクル
できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】スチレン系樹脂粒子に発泡剤を含浸させ
て発泡性スチレン系樹脂粒子とし、これを型内に充填し
て加熱発泡成形して得られる発泡スチレン系樹脂成形品
は、食品容器、緩衝材、断熱材、建築材、鋳造用の消失
模型等に広く利用されている。
【0003】従来、このような発泡スチレン系樹脂成形
品は、1度使用された後、焼却処分されたり、一部は回
収されて熱収縮塊とされ、射出成形による雑貨品や押出
成形による建材などに利用されているに過ぎず、十分な
リサイクルが行われていなかった。
【0004】ところが、近年、資源問題や環境問題を考
慮して、このような発泡スチレン系樹脂成形品のリサイ
クルに関して種々の提案がなされており、例えば、特開
平6−87973号公報には、発泡スチレン系樹脂成形
品の収縮物を無延伸熱溶融して得られるスチレン系樹脂
粒子を有機分散剤を含む水性媒体に分散し、100〜1
40℃以下の温度で易揮発性炭化水素を含浸することで
球状再生発泡性スチレン系樹脂粒子を製造する方法が開
示されている。
【0005】また、特開平5−98062号公報には、
廃発泡スチレン系樹脂成形体を押出機中で加熱溶融して
押し出し、切断することにより作製された再生樹脂粒子
を水性媒体中に分散させた後、スチレン系単量体を添加
し、上記再生樹脂粒子に吸収させながら重合開始剤の存
在下に重合させるとともに、該重合の途中または重合終
了後に発泡剤を含浸せしめることで発泡性スチレン系樹
脂粒子を製造する方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の球状
再生発泡性スチレン系樹脂粒子を製造する方法では、そ
の工程として、成形品を熱風で収縮させる工程、粉
砕機で粗粉砕する工程、2軸式ベント付き押出機で溶
融押出す工程、粉砕機で細粉砕する工程、発泡剤を
含浸する工程の5つの工程が必要であり、多くの工程を
必要とするためリサイクルの作業効率が悪く、コストも
かかるという問題がある。
【0007】一方、後者の発泡性スチレン系樹脂粒子を
製造する方法では、従来技術である「使用済みの発泡ス
チレン系樹脂成形体を粉砕し、押出機により加熱溶融し
て、ダイスより押出して冷却した後、切断してペレット
状の樹脂を作製し、このペレット状の樹脂に発泡剤を含
浸することにより得られる発泡性スチレン系樹脂粒子を
発泡させて成形体とする方法」により生じる欠点、すな
わち、押出機による加熱溶融により樹脂が分解して重量
平均分子量が低下し、これによって成形体が収縮した
り、物性強度が小さくなることは解消することができ
る。
【0008】しかし、その工程として、成形品を粉砕
する工程、押出機で加熱溶融する工程、ホットカッ
ト方式で切断する工程、重合する工程の4つの工程が
必要であり、前者に比べて1工程少ないが、依然として
リサイクルに必要な工程が多く、特に、の再生樹脂粒
子にスチレン系単量体を吸収させながら重合開始剤の存
在下で重合させた後、発泡剤を含浸させる工程では、ス
チレン単量体溶液を添加する場合に、例えば240g/
hの割合で連続的に添加して重合させるといった煩雑な
方法をとらなくてはならず、作業効率が悪く、コストも
かかるという問題がある。
【0009】このようにいずれの方法であっても工程が
複雑であり、品質面でも分子量の低下など工業的に有用
なものとは言い難く、現在、発泡スチレンを工業的に発
泡性スチレン系樹脂粒子にリサイクルすることはほとん
ど行われていないのが現状である。
【0010】この発明は、上記従来技術の有する課題に
鑑みてなされたもので、工程が簡単で、容易かつ経済的
に発泡スチレン系樹脂成形品や発泡スチレン系樹脂の発
泡性粒子をリサイクルすることができるリサイクル発泡
性スチレン系樹脂粒子およびこれを用いた樹脂成形品を
提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、発泡ス
チレン系樹脂成形品や発泡スチレン系樹脂の発泡性粒子
を加熱溶融するなどの工程を経ることなく、容易に発泡
性スチレン系樹脂粒子にリサイクルできる方法について
鋭意研究を重ねた結果、発泡スチレン系樹脂成形品や発
泡スチレン系樹脂の発泡性粒子をスチレンモノマーに溶
解し、懸濁重合を行うことにより、品質面でスチレンモ
ノマー単体から得られるポリスチレン樹脂に劣らない樹
脂が得られることを見出だし、この発明を完成したもの
である。すなわち、上記課題を解決するためこの発明の
請求項1記載のリサイクル発泡性スチレン系樹脂粒子
は、発泡スチレン系樹脂成形品および/または発泡スチ
レン系樹脂の発泡性粒子を、スチレンモノマーに溶解し
てスチレンモノマー溶液とし、このスチレンモノマー溶
液を水性媒体中にて分散させ懸濁重合させ、得られた重
合体粒子中に発泡剤を含浸させてなることを特徴とする
ものである。
【0012】このリサイクル発泡性スチレン系樹脂粒子
によれば、発泡スチレン系樹脂成形品および/または発
泡スチレン系樹脂の発泡性粒子を、スチレンモノマーに
溶解してスチレンモノマー溶液とし、このスチレンモノ
マー溶液を水性媒体中にて分散させ懸濁重合させ、得ら
れた重合体粒子中に発泡剤を含浸させてなるものであ
り、リサイクルに供される発泡体を加熱溶融するなどの
工程を経ることなくスチレンモノマーに溶解してスチレ
ンモノマー溶液とすることで、工程を簡素化し、しかも
品質面でもスチレンモノマー単体から得られる発泡性ス
チレン系樹脂粒子に劣らないものにリサイクルできるよ
うになる。
【0013】また、この発明の請求項2記載のリサイク
ル発泡性スチレン系樹脂粒子は、請求項1記載の構成に
加え、前記スチレンモノマー溶液に含有される発泡剤の
量が、0.05%以下であることを特徴とするものであ
る。
【0014】このリサイクル発泡性スチレン系樹脂粒子
によれば、前記スチレンモノマー溶液に含有される発泡
剤の量が、0.05%以下となるようにしており、懸濁
重合の進行にともないスチレンモノマーに溶解していた
発泡剤が分離されて気泡化することによる影響を受け
ず、安定した状態で懸濁重合させて気泡が内包されない
リサイクル発泡性スチレン系樹脂粒子を得ることができ
るようにしている。
【0015】さらに、この発明の請求項3記載のリサイ
クル発泡性スチレン系樹脂粒子は、請求項1または2記
載の構成に加え、前記スチレンモノマー溶液の粘度が、
25℃において5000cps以下であることを特徴と
するものである。
【0016】このリサイクル発泡性スチレン系樹脂粒子
によれば、前記スチレンモノマー溶液の粘度が、25℃
において5000cps以下となるようにしており、リ
サイクルに供される発泡体をスチレンモノマーに溶解す
る場合の撹拌に要するエネルギを抑え、特殊な設備を必
要とせずにリサイクル発泡性スチレン系樹脂粒子を得る
ことができるようにしている。
【0017】また、この発明の請求項4記載のリサイク
ル発泡スチレン系樹脂成形品は、前記請求項1〜3のい
ずれかに記載の前記リサイクル発泡性スチレン系樹脂粒
子を予備発砲させた後、発泡成形して得ることを特徴と
するものである。
【0018】このリサイクル発泡スチレン系樹脂成形品
によれば、前記請求項1〜3のいずれかに記載の前記リ
サイクル発泡性スチレン系樹脂粒子を予備発砲させた
後、発泡成形して得るようにしており、品質面でもスチ
レンモノマー単体から得られる発泡性スチレン系樹脂粒
子による発泡成形体に劣らないリサイクル成形品を得る
ことができるようになる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明のリサイクル発泡
性スチレン系樹脂粒子およびこれを用いた樹脂成形品の
一実施の形態について詳細に説明する。この発明のリサ
イクル発泡性スチレン系樹脂粒子は、発泡スチレン系樹
脂成形品および/または発泡スチレン系樹脂の発泡性粒
子をリサイクル原料とし、スチレンモノマーに溶解して
スチレンモノマー溶液とし、このスチレンモノマー溶液
を水性媒体中にて分散させ懸濁重合させ、得られた重合
体粒子中に発泡剤を含浸させることで得られるものであ
る。
【0020】このリサイクル発泡性スチレン系樹脂粒子
のリサイクル原料には、発泡スチレン系樹脂成形品、ま
たは発泡スチレン系樹脂の発泡性粒子、あるいは発泡ス
チレン系樹脂成形品と発泡スチレン系樹脂の発泡性粒子
の両方が含まれ、スチレンまたはスチレンを主成分とし
た共重合体樹脂の粒子に発泡剤を含浸して発泡性粒子と
し、これを予備発泡した後、型内で発泡成形して得られ
る成形品をそれぞれの用途に供した後の廃棄すべき成形
品、成形過程でできる成形不良品、成形品を加工する場
合に発生する端材や残材や切削粉等のほか、発泡性粒子
や予備発泡後の予備発泡粒子等が対象となる。
【0021】このようなリサイクル原料は、なるべく汚
れのない奇麗な発泡成形品が望ましく、各種用途に供さ
れて汚れたものは、水洗いなどを施し、付着しているゴ
ミや埃を取り除いておくことが望ましい。
【0022】なお、溶解されたスチレンモノマー溶液中
に混入した場合には、必要に応じて遠心分離や濾過を行
ってゴミや埃を取り除くようにすれば良い。
【0023】このようなリサイクル原料(発泡スチレン
系樹脂成形品および/または発泡スチレン系樹脂の発泡
性粒子)には、発泡剤として使用される脂肪族の炭化水
素、例えばn−ペンタン、イソペンタン、n−ブタン、
イソブタン、プロパンなどが未だ残存している場合があ
る。
【0024】通常、これら発泡剤は、発泡成形直後で
は、成形品(リサイクル原料)に対して2重量%以上含
まれているが、成形後の乾燥工程中および保管中におい
て、発泡剤が徐々に逸散して行く。この発泡剤の逸散の
状態は、成形品(リサイクル原料)の厚み、環境温度、
発泡剤の種類などによっても異なるが、リサイクル原料
に含まれる発泡剤の量がリサイクル原料を溶解したスチ
レンモノマーの懸濁重合において極めて重要な影響を及
ぼすことが分かった。
【0025】一般に、スチレンの懸濁重合では、スチレ
ンモノマーの液滴の分裂と合一が繰り返されて重合が進
行して行くが、これらを分散安定剤の種類と量、撹拌速
度、撹拌翼形状、バッフルなどを適宜コントロールする
ことで所望する粒子径のスチレン樹脂粒子を得ることが
でき、通常、重合収率が45〜55%の間に液滴の合一
が最大となるため、この時期に懸濁系が不安定となり注
意を要するが、この時期を除けば特に不安定となること
はない。
【0026】ところが、発泡剤が残存したリサイクル原
料(発泡スチレン系樹脂成形品)をスチレンモノマーに
溶解し、スチレンモノマー溶液中の発泡剤の量が0.1
%以上の濃度で懸濁重合を行った場合、重合収率が20
%を越えた段階から液滴の合一が急激に活発になり、さ
らに反応が進むと、重合系が極めて不安定となり、系全
体が集塊化してしまう。
【0027】これは、重合が進行するにつれて、スチレ
ンモノマーに溶解していた発泡剤が分離されて気泡化し
てくるが、液滴の表面に気泡が付着することで、液滴同
士が浮き上がり、気液界面に集まるため、合一が促進さ
れ不安定になると考えられる。
【0028】また、スチレンモノマー溶液中の発泡剤の
濃度が0.05%より大きく、0.1%未満で懸濁重合
を行った場合は、懸濁系はさほど不安定にはならないも
のの、得られたスチレン系樹脂粒子には、気泡が内包さ
れた状態のものが多く見られ、品質上重大な欠陥となっ
てしまう。
【0029】したがって、リサイクル原料を溶解したス
チレンモノマー溶液中に含まれる発泡剤の量は、0.0
5%以下が好ましく、より好ましくは0.03%以下に
する必要がある。
【0030】発泡剤の量が0.05%のスチレンモノマ
ー溶液から得られるリサイクル発泡成形品は、成形型に
接した表面の状態は良好となるが、リサイクル発泡成形
品をカットしたカット面や発泡樹脂粒子の内部に空洞が
できることがあるのに対し、発泡剤の量が0.03%以
下のスチレンモノマー溶液から得られるリサイクル発泡
成形品は、表面にも内部にも空洞のない良好なものを得
ることができる。
【0031】このような発泡剤の残存量の範囲のリサイ
クル原料を得るためには、発泡剤の逸散の状態に影響を
及ぼすリサイクル原料(成形品)の厚み、環境温度、発
泡剤の種類などを適宜選択して逸散を促して用いるよう
にするほか、発泡成形後ある一定期間を経た発泡体を用
いることが望ましい。
【0032】この発泡剤の逸散に必要な期間は、リサイ
クル原料に含有される発泡剤量によって異なるが、例え
ば発泡剤としてn−ブタン、n−ペンタンが主に使用さ
れた場合には、放置された環境温度によっても異なる
が、室温で、成形後約20日以上経過することで、発泡
剤としてイソブタン、イソペンタンが主に使用された場
合には、室温で、成形後約90日以上経過することで、
発泡剤の量を,スチレンモノマー溶液中で、0.05%
以下にすることができる。
【0033】なお、発泡剤としてノルマル系のものとイ
ソ系のものでは、発泡剤の逸散速度が異なることから、
リサイクルを発泡成形後短期間に行う必要のある発泡成
形品では、ノルマル系主体の発泡剤を予め使用しておく
ことが望ましい。
【0034】次に、このようなリサイクル原料はスチレ
ンモノマーに溶解される。ここでのスチレンモノマーと
しては、単独のスチレンのほかにスチレン系単量体とし
て、α−メチルスチレン、p−クロロスチレンなどの置
換スチレン、またメチルメタアリレート、メチルアクリ
レート、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレートな
どの(メタ)アクリレート、さらに、アクリロニトリ
ル、ビニルトルエン、ビニルカルバゾールなどのビニル
系単量体、並びにスチレンおよびスチレンとの共重合可
能な上記の置換スチレンもしくはビニル系単量体との組
み合わせが含まれる。
【0035】このようなスチレンモノマーにリサイクル
原料を溶解させたときの粘度は、25℃において500
0cps以下、好ましくは25℃において3000cp
s以下が望ましい。
【0036】スチレンモノマー溶液の粘度が5000c
psを越える高粘度になると、リサイクル原料を溶解す
る際に多大なエネルギが必要となり、撹拌装置も高粘度
に対応できる特殊なものが必要となり、通常の設備では
対応できなくなって設備費がかかってしまう。
【0037】また、スチレンモノマー溶液の粘度が50
00cpsを越えると、重合槽にモノマー溶液を投入す
るに際して長い時間がかかるほか、水中にモノマー溶液
を分散させたときに適正な分散滴にならず、その後の重
合過程において懸濁分散性が不安定になり易くなる。
【0038】なお、リサイクル原料の溶解量(wt%)
とモノマー溶液の粘度の関係を求めたものが図1に示す
グラフである。
【0039】したがって、同図に基づき、スチレンモノ
マー溶液の粘度が5000cps以下の範囲でリサイク
ル原料の溶解量(wt%)を定めるようにすれば良く、
リサイクル原料の溶解量を32〜33(wt%)とすれ
ば良いことが分かる。
【0040】一方、リサイクル原料をスチレンモノマー
溶液に溶解することで、スチレンモノマー溶液の粘度は
溶解する樹脂の量に比例して増加してくるが、このよう
な粘度の増加した系で重合を開始すると、ポリマーラジ
カル同士の2分子停止反応が減少するため、自動促進効
果(ゲル効果)なる現象が生じ、重合反応は促進され、
短時間に重合させることができる。
【0041】例えば、発泡スチレン樹脂がまったく溶解
されていないスチレンモノマーを重合する場合、重合収
率が95%に達するまでの時間が6時間必要な条件を選
ぶと、同一の条件下で重合系に発泡スチレン樹脂を10
%溶解した場合には、5時間30分で重合収率が95%
になり、同様に重合系に発泡スチレン樹脂を20%溶解
した場合には、約5時間で重合収率が95%になり、短
時間に重合収率をあげることができる。
【0042】このようなスチレンモノマーの懸濁重合の
際にはラジカル開始剤が使用される。ラジカル開始剤と
しては、一般的なラジカル重合に使用される重合開始
剤、例えば過酸化ベンゾイル、過安息酸ブチル、t−ブ
チルパーオキシベンゾエート等の有機過酸化物、あるい
はアゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物が挙げら
れる。また、懸濁重合に使用される分散剤としては、例
えば、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、ハイ
ドロキシアパタイトなどの難水溶性無機塩、または、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセ
ルロースなどの有機高分子が挙げられる。さらに、分散
剤と組み合わせて使用される分散助剤としては、ドデシ
ルフェニルオキサイドジスルホン酸塩、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナ
トリウム等のアニオン界面活性剤、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェノ
ールエーテルなどのノニオン界面活性剤が挙げられる。
【0043】なお、スチレンモノマーに溶解するリサイ
クル原料は、発泡スチレン中のほぼ98%以上の体積
は、空気によって占められていることから、リサイクル
原料をスチレンモノマーに溶解した場合には、大量の空
気が泡となって放出される。
【0044】この空気の泡が混入したスチレンモノマー
溶液を水中に懸濁分散すると、分散されたモノマー滴に
泡が入った状態となり分散が不安定となることから、ス
チレンモノマー溶液からの脱泡を減圧などによって行う
必要がある。
【0045】この脱泡は、通常、リサイクル原料をスチ
レンモノマーに溶解後、数時間以上放置することで問題
のない範囲にすることができる。
【0046】この脱泡とモノマー溶液の粘度の関係を求
めたものが、図2に示すグラフである。
【0047】同図から明らかなように、例えばスチレン
モノマー容液の粘度が5000cpsの場合には、約5
時間放置することで脱泡できることが分かる。
【0048】こうして懸濁重合により得られるスチレン
系樹脂粒子には、発泡剤を含浸させることにより発泡性
スチレン系樹脂粒子とされる。
【0049】このスチレン系樹脂粒子への発泡剤の含浸
は、通常の発泡剤の含浸と同様の条件で行われ、スチレ
ンモノマーの懸濁重合の過程において発泡剤を懸濁系内
に圧入して生成されたスチレン系重合体の粒子に含浸さ
せることにより、あるいはスチレンモノマーの懸濁重合
の終了後において発泡剤を懸濁系内に圧入してスチレン
系重合体の粒子に含浸させることにより行われる。
【0050】発泡剤としては、例えばプロパン、n−ブ
タン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタ、ヘキサ
ンなどの脂肪族炭化水素、または、塩化メチル、フレオ
ンなどのハロゲン化炭化水素が利用され、これらを単独
ないし2種以上を組み合わせて使用する。
【0051】なお、発泡剤としては、既に述べたよう
に、リサイクルのためには、ノルマル系主体の発泡剤を
予め使用しておくことが望ましい。
【0052】こうしてリサイクル発泡性スチレン系樹脂
粒子が得られるが、所望により、発泡助剤、可塑剤、難
燃化剤等を含有するようにしても良く、発泡助剤として
は、トルエン、キシレン、シクロヘキサンなど、溶剤が
挙げられる。また可塑剤としては、DOP、DOA、D
BP、ヤシ油、パーム油等が揚げられる。さらに、難燃
化剤としては、ヘキサブロモシクロドデカン、テトラブ
ロモビスフェノールA、ペンタブロモモノクロルシクロ
ヘキサン等が挙げられる。また、セル形成剤としては、
例えばエチレンビスステアリン酸アミド等が挙げられ
る。
【0053】こうして発泡剤が含浸されたリサイクル発
泡性スチレン系樹脂粒子は、これまでの発泡性スチレン
系樹脂粒子と同様に、水蒸気により予備発泡が行われ、
熟成した後、成形型に投入するなどで発泡成形が行わ
れ、所望の発泡スチレン系樹脂成形品に成形される。
【0054】このような発泡スチレン樹脂成形体などを
リサイクルする場合、従来は発泡スチレンを減容する工
程、減容品を粉砕する工程、押出機で溶融混練して押出
しペレットとする工程等が必要であったが、この発明で
は、発泡スチレン樹脂成形体などを直接スチレンモノマ
ーに溶解すれば良く、従来必要とした工程やそのための
設備が不要であり、適当な溶解槽があれば簡単にリサイ
クルすることができ、設備費を削減することができると
ともに、工程も大巾に短縮することができる。
【0055】また、従来、リサイクルして得られた発泡
性スチレン系樹脂粒子は、押出機内での熱履歴などによ
り分子量が低下することに起因して諸物性が低下するこ
とがあり、これを改良するため得られたリサイクルペレ
ットを水中で分散させて一定量のモノマーを滴下して重
合するなどの煩雑な方法で処理する必要があったが、こ
の発明では、発泡スチレンをペレット化する必要がな
く、熱を加える工程もないことから分子量の低下の問題
がなく、発泡スチレンをスチレンモノマーに溶解し懸濁
重合を行うだけで、通常の発泡性スチレン系樹脂粒子と
同様の諸物性のリサイクル発泡性スチレン系樹脂粒子を
簡単に得ることができる。
【0056】さらに、この発明では、発泡スチレン樹脂
成形体などをリサイクルする場合に、スチレンモノマー
に溶解することから、スチレンモノマー溶液の粘度が高
くなるが、これにより自動促進効果(ゲル効果)が生
じ、重合反応が促進され、効率良くリサイクル発泡性ス
チレン系樹脂粒子を生産することができる。
【0057】
【実施例】以下、この発明の実施例について、比較例と
ともに説明するが、この発明はこれら実施例に限定する
ものでない。
【0058】(実施例1) スチレンモノマー溶液の調整 リサイクル原料として発泡剤の残存量が0.1重量%で
ある発泡スチレン系樹脂成形品と発泡スチレン系樹脂の
発泡性粒子を用い、これらをスチレンモノマーに対して
5重量%の割合で溶解し、これを脱泡のため室温で約
0.5時間放置した。
【0059】このスチレンモノマー溶液の粘度を、温度
25℃の下でB形粘度計(東京計器、形式BH)を用い
て測定した。
【0060】また、スチレンモノマー溶液中の発泡剤量
をガスクロマトグラフィー(島津製作所、GC−14
A)を用いて測定した。
【0061】 スチレン系樹脂粒子の製造 撹拌機付きの容量5Lのオートクレーブを使用し、これ
にイオン交換水1800g(100重量部)、リン酸三
カルシウム5.4g(0.3重量部)、アルキルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム0.054g(0.003重量
部)を加えて撹拌した後、スチレンモノマー溶液180
0g(100重量部)、さらにスチレンモノマーに対し
て(リサイクル原料に対する分は除いて)、ベンゾイル
パーオキサイド0.3重量部、t−ブチルパーベンゾエ
ート0.1重量部を添加して、分散させた後、この系を
90℃まで昇温して懸濁重合を行った。この懸濁重合の
状況を観察した。
【0062】 発泡剤の含浸 懸濁重合のため90℃に昇温後、5時間目に分散安定剤
として、ポリビニルアルコールを1.8g(0.1重量
部)加え、さらに発泡剤であるペンタンを126g(7
重量部)、トルエンを5.4g(0.3重量部)、それ
ぞれ圧入添加し、120℃まで昇温して同温度で4時間
含浸を行い、室温まで冷却してリサイクル発泡性スチレ
ン系樹脂粒子(リサイクル発泡性のスチレンビーズ)を
得た。
【0063】 発泡成形 得られたスチレンビーズは、水と分離した後乾燥され、
篩い分けにより粒径1.0〜1.3mmの発泡性ビーズ
に選別した後、ブロッキング防止剤のステアリン酸亜鉛
を、スチレンビーズ100重量部当り0.1重量部、融
着促進剤の硬化ヒマシ油を0.2重量部加え、ミキサー
にてドライブレンドして、室温で2日熟成した。
【0064】その後、このリサイクル発泡性スチレンビ
ーズを水蒸気により嵩倍率50倍に予備発砲し、室温で
1日熟成した後、自動成形機の成形型内に投入し、圧力
(ゲージ圧)0.7kg/cm 2にて10秒間加熱後、
成形型を水冷および放冷して成形品を取り出した。
【0065】得られた成形品(発泡スチレン系樹脂成形
品)の表面状態を観察するとともに、成形品をカット
し、そのカット面の状態を観察した。
【0066】このような実施例1では、スチレンモノマ
ーの溶液の粘度が12cps、溶液中の発泡剤量が0.
005重量%であり、重合状況は安定し、得られた成形
品の表面状態および成形品のカット面のいずれの状態も
良好であった。
【0067】(実施例2)のスチレンモノマー溶液の
調整において、リサイクル原料をスチレンモノマーに対
して10重量%の割合で溶解する以外は、実施例1と同
一の条件および工程で懸濁重合や成形品の発泡成形を行
った。
【0068】この実施例2では、スチレンモノマーの溶
液の粘度が38cps、溶液中の発泡剤量が0.01重
量%であり、重合状況は安定し、得られた成形品の表面
状態および成形品のカット面のいずれの状態も良好であ
った。
【0069】(実施例3)のスチレンモノマー溶液の
調整において、リサイクル原料をスチレンモノマーに対
して20重量%の割合で溶解し、これを脱泡のため室温
で約2.5時間放置した以外は、実施例1と同一の条件
および工程で懸濁重合や成形品の発泡成形を行った。
【0070】この実施例3では、スチレンモノマーの溶
液の粘度が380cps、溶液中の発泡剤量が0.02
重量%であり、重合状況は安定し、得られた成形品の表
面状態および成形品のカット面のいずれの状態も良好で
あった。
【0071】(実施例4)のスチレンモノマー溶液の
調整において、リサイクル原料として残存発泡剤量が
0.2重量%のものを用い、これをスチレンモノマーに
対して20重量%の割合で溶解し、これを脱泡のため室
温で約2.5時間放置した以外は、実施例1と同一の条
件および工程で懸濁重合や成形品の発泡成形を行った。
【0072】この実施例4では、スチレンモノマーの溶
液の粘度が380cps、溶液中の発泡剤量が0.04
重量%であり、重合状況は安定し、得られた成形品の表
面状態は良好であったが、成形品のカット面にやや空洞
がみられた。
【0073】(実施例5)のスチレンモノマー溶液の
調整において、リサイクル原料をスチレンモノマーに対
して30重量%の割合で溶解し、これを脱泡のため室温
で約4時間放置した以外は、実施例1と同一の条件およ
び工程で懸濁重合や成形品の発泡成形を行った。
【0074】この実施例5では、スチレンモノマーの溶
液の粘度が3300cps、溶液中の発泡剤量が0.0
3重量%であり、重合状況は安定し、得られた成形品の
表面状態および成形品のカット面のいずれの状態も良好
であった。
【0075】(実施例6)のスチレンモノマー溶液の
調整において、リサイクル原料をスチレンモノマーに対
して32重量%の割合で溶解し、これを脱泡のため室温
で約5時間放置した以外は、実施例1と同一の条件およ
び工程で懸濁重合や成形品の発泡成形を行った。
【0076】この実施例6では、スチレンモノマーの溶
液の粘度が5000cps、溶液中の発泡剤量が0.0
17重量%であり、重合状況はやや不安定であるが、得
られた成形品の表面状態および成形品のカット面のいず
れの状態も良好であった。
【0077】(比較例1)のスチレンモノマー溶液の
調整において、リサイクル原料を全く使用せずに、実施
例1と同一の条件および工程で懸濁重合や成形品の発泡
成形を行った。
【0078】この比較例1では、重合状況は安定してお
り、得られた成形品の表面状態および成形品のカット面
のいずれの状態も良好であった。
【0079】(比較例2)のスチレンモノマー溶液の
調整において、リサイクル原料をスチレンモノマーに対
して33重量%の割合で溶解し、これを脱泡のため室温
で約5.0時間放置した以外は、実施例1と同一の条件
および工程で懸濁重合や成形品の発泡成形を行った。
【0080】この比較例2では、スチレンモノマーの溶
液の粘度が5500cps、溶液中の発泡剤量が0.0
33重量%であり、重合状況は不安定であり、満足な樹
脂粒子が得られなかった。このため発泡成形品も得られ
ていない。
【0081】(比較例3)のスチレンモノマー溶液の
調整において、リサイクル原料をスチレンモノマーに対
して35重量%の割合で溶解し、これを脱泡のため室温
で約5時間放置した以外は、実施例1と同一の条件およ
び工程で懸濁重合や成形品の発泡成形を行った。
【0082】この比較例3では、スチレンモノマーの溶
液の粘度が10000cps、溶液中の発泡剤量が0.
035重量%であり、この条件では、水中にモノマー溶
液を分散させたときに適正な分散滴にならず、重合過程
において懸濁分散性が不安定となり、重合ができなかっ
た。
【0083】(比較例4)のスチレンモノマー溶液の
調整において、リサイクル原料として残存発泡剤量が
0.4重量%のものを用い、これをスチレンモノマーに
対して20重量%の割合で溶解し、これを脱泡のため室
温で約5時間放置した以外は、実施例1と同一の条件お
よび工程で懸濁重合や成形品の発泡成形を行った。
【0084】この比較例4では、スチレンモノマーの溶
液の粘度が380cps、溶液中の発泡剤量が0.08
重量%であり、重合状況はやや不安定で、得られた成形
品の表面状態は一部に窪みがあり、成形品のカット面に
多くの空洞がみられた。
【0085】(比較例5)のスチレンモノマー溶液の
調整において、リサイクル原料として残存発泡剤量が
0.6重量%のものを用い、これをスチレンモノマーに
対して20重量%の割合で溶解し、これを脱泡のため室
温で約5時間放置した以外は、実施例1と同一の条件お
よび工程で懸濁重合や成形品の発泡成形を行った。
【0086】この比較例5では、スチレンモノマーの溶
液の粘度が380cps、溶液中の発泡剤量が0.12
重量%であり、この条件では、液滴の表面に発泡剤の気
泡が付着することで、液滴同士が浮き上がって気液界面
に集まるために合一が促進され、重合系が極めて不安定
となり、系全体が約2.5時間で集塊化してしまった。
以上の実施例1〜6および比較例1〜5についてその条
件および結果を表1に示した。
【0087】
【表 1】
【0088】
【発明の効果】以上、実施の形態とともに詳細に説明し
たように、この発明の請求項1記載のリサイクル発泡性
スチレン系樹脂粒子によれば、発泡スチレン系樹脂成形
品および/または発泡スチレン系樹脂の発泡性粒子を、
スチレンモノマーに溶解してスチレンモノマー溶液と
し、このスチレンモノマー溶液を水性媒体中にて分散さ
せ懸濁重合した後、得られた重合体粒子中に発泡剤を含
浸させたものなので、リサイクルに供される発泡体を加
熱溶融するなどの工程を経ることなくスチレンモノマー
に溶解してスチレンモノマー溶液とすることで、工程を
簡素化し、しかも品質面でもスチレンモノマー単体から
得られる発泡性スチレン系樹脂粒子に劣らないものにリ
サイクルすることができる。
【0089】また、この発明の請求項2記載のリサイク
ル発泡性スチレン系樹脂粒子によれば、前記スチレンモ
ノマー溶液に含有される発泡剤の量が、0.05%以下
となるようにしたので、懸濁重合の進行にともないスチ
レンモノマーに溶解していた発泡剤が分離されて気泡化
することによる影響を受けず、安定した状態で懸濁重合
させて気泡が内包されないリサイクル発泡性スチレン系
樹脂粒子を得ることができる。
【0090】さらに、この発明の請求項3記載のリサイ
クル発泡性スチレン系樹脂粒子によれば、前記スチレン
モノマー溶液の粘度が、25℃において5000cps
以下となるようにしたので、リサイクルに供される発泡
体をスチレンモノマーに溶解する場合の撹拌に要するエ
ネルギを抑え、特殊な設備を必要とせずにリサイクル発
泡性スチレン系樹脂粒子を得ることができる。
【0091】また、この発明の請求項4記載のリサイク
ル発泡スチレン系樹脂成形品によれば、前記請求項1〜
3のいずれかに記載の前記リサイクル発泡性スチレン系
樹脂粒子を予備発砲させた後、発泡成形して得るように
したので、品質面でもスチレンモノマー単体から得られ
る発泡性スチレン系樹脂粒子による発泡成形体に劣らな
いリサイクル成形品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のリサイクル発泡性スチレン系樹脂粒
子およびこれを用いた樹脂成形品の一実施の形態にかか
るリサイクル発泡粒の溶解量とスチレンモノマー溶液の
粘度の関係の説明図である。
【図2】この発明のリサイクル発泡性スチレン系樹脂粒
子およびこれを用いた樹脂成形品の一実施の形態にかか
る空気の脱泡時間とスチレンモノマー溶液の粘度の関係
の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 25:00 C08L 25:04 25:04 B29C 67/22 ZAB Fターム(参考) 4F074 AA32 AA32L BA35 BA39 BA95 CA32 CA34 CA35 CA38 CA48 CA49 CC47 4F212 AA13 AA50 AB02 AB20 AG20 UA01 UB01 UE21 4F301 AA15 CA12 CA53 CA68 4J011 AA01 AA10 AB07 DA03 JB04 JB26 PA65 PC02 PC07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡スチレン系樹脂成形品および/また
    は発泡スチレン系樹脂の発泡性粒子を、スチレンモノマ
    ーに溶解してスチレンモノマー溶液とし、このスチレン
    モノマー溶液を水性媒体中にて分散させ懸濁重合させ、
    得られた重合体粒子中に発泡剤を含浸させてなることを
    特徴とするリサイクル発泡性スチレン系樹脂粒子。
  2. 【請求項2】 前記スチレンモノマー溶液に含有される
    発泡剤の量が、0.05%以下であることを特徴とする
    請求項1記載のリサイクル発泡性スチレン系樹脂粒子。
  3. 【請求項3】 前記スチレンモノマー溶液の粘度が、2
    5℃において5000cps以下であることを特徴とす
    る請求項1または2記載のリサイクル発泡性スチレン系
    樹脂粒子。
  4. 【請求項4】 前記請求項1〜3のいずれかに記載の前
    記リサイクル発泡性スチレン系樹脂粒子を予備発砲させ
    た後、発泡成形して得ることを特徴とするリサイクル発
    泡スチレン系樹脂成形品。
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