JP2002284916A - 再生発泡性スチレン系樹脂粒子、その製造方法及び成形品 - Google Patents

再生発泡性スチレン系樹脂粒子、その製造方法及び成形品

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JP2002284916A
JP2002284916A JP2001086679A JP2001086679A JP2002284916A JP 2002284916 A JP2002284916 A JP 2002284916A JP 2001086679 A JP2001086679 A JP 2001086679A JP 2001086679 A JP2001086679 A JP 2001086679A JP 2002284916 A JP2002284916 A JP 2002284916A
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styrene
recycled
resin particles
styrenic resin
resin particle
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JP2001086679A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Nakakuki
弘 中岫
Ryusuke Tanaka
龍介 田中
Tetsuya Kato
哲也 加藤
Makoto Kunimi
誠 国見
Makoto Saito
誠 斉藤
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造時における歩留まりが高く、かつ成形
性、機械的強度に優れる再生発泡性スチレン系樹脂粒
子、その製造方法及び再生発泡スチレン系樹脂成形品を
提供する。 【解決手段】 加熱等により収縮又は溶融した使用済み
の発泡スチレン系樹脂成形品を粉砕して得られる再生ス
チレン系樹脂粒子を分散させた分散液に、スチレン系単
量体を添加し、引き続き、重合および発泡剤を含浸して
得られる再生発泡性スチレン系樹脂粒子において、原料
となる再生スチレン系樹脂粒子の重量平均分子量(Mw
1)と、得られる再生発泡性スチレン系樹脂粒子の重量
平均分子量(Mw2)の比(Mw1/Mw2)が、0.
7〜1.0である再生発泡性スチレン系樹脂粒子、その
製造方法及びこれを用いた発泡成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、再生発泡性スチレ
ン系樹脂粒子、発泡スチレン系樹脂成形品から再生され
る発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法及びこれを発泡
成形して得られる再生発泡スチレン系樹脂成形品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、発泡スチレン系樹脂成形品は、一
度使用された後、焼却処分されるかまたは熱収縮されポ
リスチレンとして回収し再利用されているが、再利用の
比率は不十分であり今後、再利用率を上げていくこと
が、社会的課題とされている。
【0003】発泡スチレン系樹脂成形品を収縮塊として
回収する技術は、既に完成されており、1999年には
日本国内での発泡スチレン系樹脂成形品流通量の約33
%が熱収縮塊等として回収されており、主に、射出成形
による雑貨品、押出成形による建材等の用途に利用され
ている。このように、現在、発泡スチレン系樹脂成形品
の再利用法は限定されたものであり、その用途の拡大が
急がれている。
【0004】一方、リサイクルという定義からは、発泡
性スチレン系樹脂を発泡成形し、最終的に発泡スチレン
系樹脂成形品として使用されたスチレン系樹脂を、ポリ
スチレンとして他の用途に利用するのではなく、発泡性
スチレン系樹脂として再利用することが好ましいと考え
られるが、現在のところ、発泡スチレン系樹脂成形品か
ら回収されたスチレン系樹脂を発泡性スチレン系樹脂と
して工業的に再生されている例は少ない。
【0005】発泡スチレン系樹脂成形品の収縮物等から
発泡性スチレン系樹脂を再生する方法としては、上記収
縮物を押出機でペレット化しこれに発泡剤を含浸する方
法が最も技術的には容易であると考えられるが、この方
法ではペレット粒子の大きさによって生産性が決まる。
特に発泡性スチレン系樹脂として需要の多い粒径0.3
〜1.5mmの粒子とすることは、押出し工程での吐出
量の低下を招くこと、及び混入したゴミに起因して生産
性が著しく低下し、経済的とは云いがたい。
【0006】これらの問題点を解決する方法として、特
開平6−87973号公報において、発泡スチレン系樹
脂成形品の収縮物を無延伸溶融及び粉砕して得られるス
チレン系樹脂粒子を有機系分散剤を含む水性媒体中に分
散し、易揮発性発泡剤を含浸して再生発泡性スチレン系
樹脂粒子を製造する方法が提案されている。これにより
ある程度のゴミの混入は許容され、発泡剤の含浸におい
ても高い生産性を有すことが可能となった。しかし、こ
の方法において得られた再生発泡性スチレン系樹脂粒子
は、成形品としたときの外観が新規の発泡性スチレン系
樹脂粒子に比べ劣ること、及び再生した成形品は、新規
の発泡性スチレン系樹脂粒子から得られた成形品と比較
して強度が劣るため、適用する成形品を比較的強度を必
要としないものに限定したり、新規に製造した発泡性ス
チレン系樹脂粒子と任意の割合で混合する方法が採られ
ており、新規に製造された発泡性スチレン系樹脂粒子と
混合するための新たな混合機が必要であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の再生
発泡性スチレン系樹脂粒子で課題であった成形品の外観
及び機械的強度に優れる再生発泡性スチレン系樹脂粒
子、その製造方法及び再生発泡スチレン系樹脂成形品を
提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、加熱等により
収縮又は溶融した使用済みの発泡スチレン系樹脂成形品
を粉砕して得られる再生スチレン系樹脂粒子を分散させ
た分散液に、スチレン系単量体を添加し、引き続き、重
合及び発泡剤を含浸して得られる再生発泡性スチレン系
樹脂粒子において、原料となる再生スチレン系樹脂粒子
の重量平均分子量(Mw1)と、得られる再生発泡性ス
チレン系樹脂粒子の重量平均分子量(Mw2)の比(M
w1/Mw2)が、0.7〜1.0である再生発泡性ス
チレン系樹脂粒子、その製造方法及びこの粒子を発泡成
形して得られる再生発泡スチレン系樹脂成形品に関す
る。
【0009】また、本発明は、原料となる再生スチレン
系樹脂粒子の重量(P)と新規に用いるスチレン系単量
体の重量(M)の比(Mw1/Mw2)が、2/8〜9
/1である再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法及
びこの粒子を発泡成形して得られる再生発泡スチレン系
樹脂成形品に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の再生スチレン系樹脂粒
子、再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法及びこれ
を発泡成形して得られる再生発泡スチレン系樹脂成形品
について詳しく説明する。本発明に用いる再生スチレン
系樹脂粒子は、使用済みの発泡スチレン系樹脂成形品を
必要に応じて適宜の大きさに粗粉砕した後、熱収縮、圧
縮による気泡破壊収縮、摩擦熱による収縮又は溶融によ
って作製することが可能であるが、本発明ではその手段
を特に制限するものではない。本発明においては、発泡
スチレン系樹脂成形品は、発泡性スチレン系樹脂を金型
成形したものだけでなく、単に加熱発泡させたものなど
も含む。
【0011】本発明における発泡スチレン系樹脂成形品
の収縮物又は溶融物は、比重調整を目的に無延伸溶融さ
れることが好ましい。この工程で、再生スチレン系樹脂
粒子の比重を0.9以上となるよう調整することが好ま
しい。再生スチレン系樹脂粒子の比重が0.9未満で
は、樹脂粒子の分散が不安定であるため、重合工程中に
過大粒子が発生し歩留まりが低下する傾向がある。スチ
レン系樹脂の無延伸溶融には、押出機、熱ロール等など
従来既知の方法が適用できる。
【0012】本発明では、押出機で無延伸溶融を行う
が、熱溶融を延伸状態で行うと、冷却固化して得られる
スチレン系樹脂に延伸ひずみが残るため、発泡剤の含浸
工程でひずみの緩和が起こって延伸方向に収縮し、得ら
れる発泡性スチレン系樹脂が球形とならず、扁平になる
ため好ましくない。
【0013】上記の再生スチレン系樹脂は粉砕され再生
スチレン系樹脂粒子とされる。粉砕に用いる粉砕機は、
プラスチック用のものが適用できるが、ポリスチレンを
目的とした、0.2〜3mmの範囲に粉砕可能なもので
あれば、必ずしも粉砕機に限定されるものではない。粉
砕によって得られた目的以外の大きさのスチレン系樹脂
は、ふるい分けされ、再度、押出機等による溶融工程に
供することができる。本発明において用いる再生スチレ
ン系樹脂粒子の大きさは、0.2〜3mmが好ましく、
0.4〜1.7mmがより好ましい。再生スチレン系樹
脂粒子の大きさが3mmを越えると製品形状が球形にな
りにくい傾向があり、0.2mm未満では重合を行った
後でも粒子径が小さすぎ、再生発泡性スチレン系樹脂と
したときの需要が少ない。本発明における再生スチレン
系樹脂粒子の水性媒体中への分散は、撹拌翼を備えた装
置を用いて行なわれ、その条件等に制限はない。また、
分散剤とともに分散することが好ましい。
【0014】本発明に用いる原料となる再生スチレン系
樹脂粒子の重量(P)と新規に用いるスチレン系単量体
の重量(M)の比(P/M)は、2/8〜9/1である
ことが好ましく、3/7〜6/4がより好ましい。P/
Mが2/8未満では重合過程で粒子同士が合一し易く9
/1を越えると十分な強度が劣る傾向がある。
【0015】本発明で使用するスチレン系単量体は、ス
チレン及びα−メチルスチレン、ビニルトルエン等のス
チレン誘導体の1種または2周以上、またはこれらと、
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタ
クリル酸エステル、対応するアクリル酸エステル、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニ
ル、塩化ビニル等その他の重合可能な単量体との組み合
わせとされる。また、ジビニルベンゼン、ジアリルフタ
レート等の架橋剤を使用しても差し支えない。
【0016】本発明に用いる重合開始剤としては、懸濁
重合法に用いられるものであれば特に制限はなく、例え
ば、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ
−2−エチルヘキシルカーボネート、t−ブチルパーベ
ンゾエート等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニト
リル等のアゾ化合物の1種または2種以上を使用するこ
とができる。
【0017】重合開始剤の使用量は、重合開始剤の種類
により異なるが、一般的に単量体に対して0.1〜0.
5重量%の範囲が好ましい。また、重合開始剤は、スチ
レン系単量体または溶剤を用いて溶剤の一部または全量
に溶解して添加する。この溶剤としては、エチルベンゼ
ン、トルエン等の芳香族炭化水素、ヘプタン、オクタン
等の脂肪族炭化水素等が用いられ、これらを用いる場合
は、通常、スチレン系単量体に対して3重量%以下で使
用される。更に、本発明では、オレイン酸アミド、ステ
アリン酸アミド等の脂肪酸モノアミド、メチレンビスス
テアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド等
の脂肪酸ビスアミドを気泡調整剤として、スチレン系単
量体又は前記溶剤に溶解して用いてもよい。
【0018】本発明に用いる分散剤は、懸濁重合に用い
られるものであれば特に制限はない。たとえば、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロ
ース等の有機系分散剤、リン酸マグネシウム、リン酸三
カルシウム等の無機系分散剤が挙げられる。さらに界面
活性剤も用いることができる。この界面活性剤として
は、オレイン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム、その他懸濁重合で一般的に使用されるア
ニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤のいずれで
も使用できる。これらの分散剤の中では、スチレン系単
量体の油滴の安定性から、有機系分散剤を使用すること
が好ましい。
【0019】再生スチレン系樹脂粒子の分散液に、スチ
レン系単量体、重合開始剤、分散剤等を水性媒体に添加
し微細に分散する方法については、撹拌翼を備えた装置
を用いて行なわれ、その条件等に制限はないが、より微
細に分散する方法としては、ホモミキサーを用いるのが
好ましい。その時、単量体を分散した分散液の油滴径
は、再生スチレン系樹脂粒子の粒子径以下になるまで分
散されるのが好ましい。単量体を分散した分散液の油滴
粒子径が樹脂粒子の粒子径よりも大きいときに、水性媒
体中に添加されると、単量体を分散した分散液の油滴に
複数の樹脂粒子が取り込まれ、樹脂粒子の粘着、可塑
化、合一が生じ過大粒子が発生しやすい。
【0020】本発明でスチレン系単量体の添加は、分割
して行っても連続的に行ってもよい。また、添加速度
は、重合装置の容量、形状、重合温度等によって異なり
適宜選択される。また、重合温度は、60〜93℃の範
囲が好ましい。
【0021】本発明で発泡剤の含浸は、重合中または重
合後に発泡剤を容器内に圧入し、通常再生スチレン系樹
脂粒子の軟化点以上の温度に上げ、樹脂粒子中に含浸さ
せる。発泡剤としては、樹脂粒子を溶かさないか、また
は僅かに膨潤させるものが好ましく、具体的にはプロパ
ン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、
イソペンタン、ノルマルヘキサン等の脂肪族炭化水素、
シクロヘキサン、シクロペンタン等の脂環式炭化水素が
用いられる。これらの発泡剤は、通常樹脂粒子に対して
3〜15重量%使用される。
【0022】本発明においては、原料となる再生スチレ
ン系樹脂粒子の重量平均分子量(Mw1)と得られる樹
脂粒子の重量平均分子量(Mw2)の比(Mw1/Mw
2)が0.7〜1.0となるように得られる樹脂粒子の
重量平均分子量が調整され、0.7〜0.85の範囲と
することがより好ましい。Mw1/Mw2が0.7未満
では発泡性、成形品外観が低下し、1.0を超えると強
度が低下する。重量平均分子量(Mw2)は重合温度、
重合開始剤の使用量等によって調整される。
【0023】
【実施例】次に実施例により、本発明をさらに詳細に説
明する。 実施例1 発泡スチレン系樹脂成形品(日立化成工業(株)製ハイ
ビーズSSB−HXより得られた成型品)を220℃の
熱風で収縮させ、見かけ比重0.75、大きさ500m
m×400mm×100mm及び重さ15kgの収縮物
を得た。この収縮物を10mmのスクリーンをとりつけ
た粉砕機(ZA−560型粉砕機、株式会社ホーライ商
品名)で粗粉砕した。このとき得られた粗粉砕物の最大
長さは、おおよそ10mm、かさ比重0.5であった。
ついで、この粗粉砕物をベント付き30mm押出機(T
型ダイス、シート幅300mm、シート肉圧1mm)を
用いて押出速度とほぼ同じ速度でシートを引きながら溶
融押出した。さらに冷却固化前に、押出方向に対し水平
に、1mm間隔、深さ0.5mmのスリットをロールで
設け、冷却固化後、切断機で約10〜15cmに切断し
た。引き続き、得られたシート状スチレン系樹脂の切断
片を、2mmのスクリーンをとりつけた粉砕機(VM−
16型粉砕機、株式会社オリエント商品名)で細粉砕し
た。細粉砕物を、0.6〜0.85mmの範囲に篩で分
級し再生スチレン系樹脂粒子とした。この再生スチレン
系樹脂粒子の重量平均分子量は17.2万であった。
【0024】5リットルの耐圧撹拌容器に脱イオン水6
00g、再生スチレン系樹脂粒子700g、リン酸三カ
ルシウム6.0g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム0.06gを仕込み、撹拌しながら85℃に昇温し
た。次いで、単量体分散容器に脱イオン水1400gと
ポリビニルアルコール1.4gを入れ混合し、これにベ
ンゾイルパーオキサイド3.7g、t−ブチルパーベン
ゾエート1.12gを溶解したスチレン単量体1300
gを加え、ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて5
800rpmで120秒撹拌しスチレン単量体を微細
(単量体油滴の平均径10〜100μm)に分散させ
た。このスチレン単量体分散液を容器内に3時間かけて
等速度(添加速度は15g/分)で添加し、さらに2時
間保温した。その後100℃に昇温し発泡剤としてブタ
ン(i/n比=4/6、重量比以下同じ)を90gづつ
2回に分けて圧入した。ブタン圧入完了後115℃まで
昇温し10時間保持して発泡剤の含浸を行った。室温ま
で冷却後、発泡剤が含浸された再生発泡性スチレン系樹
脂粒子を取り出し、脱水乾燥した。この重合体粒子の平
均分子量は22.3万であった。次いでこの重合体粒子
を目開き1.7mmの篩で分級し、篩上に残った樹脂粒
子の重量を過大粒子として測定した。更に目開き0.6
mmの篩で分級し、篩上に残った樹脂粒子に対しステア
リン酸亜鉛0.1重量%、硬化ひまし油0.1重量%を
加え表面被覆し再生発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。
【0025】得られた再生発泡性スチレン系樹脂粒子
を、50ml/gに予備発泡し、約18時間熟成後、ダ
イセン工業製発泡スチレン系樹脂成型機VS−300を
用い、成形圧力0.08MPaで成形し、成形品を得
た。
【0026】実施例2 5リットルの耐圧撹拌容器に脱イオン水1800g、実
施例1と同じ方法で作製した再生スチレン系樹脂粒子
(重量平均分子量17.2万)1000g、リン酸三カ
ルシウム9.0g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム0.1gを仕込み、撹拌しながら60℃まで昇温し
た。次いで、単量体分散容器に脱イオン水350gとポ
リビニルアルコール0.3gを入れ混合し、これにt−
ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート
0.3gを溶解したスチレン単量体250gを加え、ホ
モミキサー(特殊機化工業製)を用いて5800rpm
で120秒撹拌しスチレン単量体を微細(単量体油滴の
平均径10〜100μm)に分散させた。このスチレン
単量体分散液を容器内に添加し、その後1時間保温した
のち、80℃まで昇温した。次いで、単量体分散容器に
脱イオン水350g、ポリビニルアルコール0.2gを
入れ混合し、これにベンゾイルパーオキサイド4.0g
を溶解したスチレン単量体170gを加え、ホモミキサ
ー(特殊機化工業製)を用いて5800rpmで120
秒撹拌しスチレン単量体を微細(単量体油滴の平均径1
0〜100μm)に分散させた。このスチレン単量体分
散液を容器内に添加し、90分保温したのち、90℃に
昇温した。その後、スチレン単量体1050gを連続的
に4時間かけて等速度(添加速度は4.4g/分)で添
加した。次いで、リン酸三カルシウム2.4g、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.05添加した後、
115℃に昇温し、2時間保温した。その後、100℃
まで冷却し発泡剤としてブタン(i/n比=4/6)を
110gづつ2回に分けて圧入し、10時間保持して発
泡剤の含浸を行った。室温まで冷却後、発泡剤が含浸さ
れた再生発泡性スチレン系樹脂粒子を取り出し、脱水乾
燥した。この重合体粒子の重量平均分子量は22.5万
であった。その後、実施例1と同様の方法で分級、表面
被覆、予備発泡、成形した。
【0027】比較例1 実施例1で作製した細粉砕物を0.6〜1.4mmの範
囲に篩で分級した再生スチレン系樹脂粒子(重量平均分
子量17.2万、比重1.02)1000g、脱イオン
水1500g、ポリビニルアルコール0.5g、リン酸
三カルシウム5g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム0.08gを内容積4リットルの耐圧反応釜に入れ
撹拌し、次いで脱イオン水500g、ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム0.06g、トルエン5gをホモ
ミキサー(特殊加工工業製)で5分撹拌した分散液を添
加し、90℃に昇温後、発泡剤としてブタン(i/n比
=4/6)を45gづつ2回に分けて圧入した。1時間
保持した後115℃に昇温し10時間保持し発泡剤の含
浸を行った。室温まで冷却後、発泡剤が含浸された再生
発泡性スチレン系樹脂粒子を取り出し、脱水乾燥後、実
施例1と同様の方法で分級、添加剤表面被覆、予備発
泡、成形した。
【0028】比較例2 実施例1において、ベンゾイルパーオキサイドを1.9
gとした以外は、実施例1と同様に行い、再生発泡性ス
チレン系樹脂粒子を得た。このとき、得られた再生発泡
性スチレン系樹脂粒子の重量平均分子量は28.2万で
あった。
【0029】比較例3 5リットルの耐圧撹拌容器に脱イオン水200g、再生
スチレン系樹脂粒子200g、リン酸三カルシウム1.
8g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.02
gを仕込み、撹拌しながら85℃に昇温した。次いで、
単量体分散容器に脱イオン水1800gとポリビニルア
ルコール1.9gを入れ混合し、これにベンゾイルパー
オキサイド5.1g、t−ブチルパーベンゾエート1.
55gを溶解したスチレン単量体1800gを加え、ホ
モミキサー(特殊機化工業製)を用いて5800rpm
で120秒撹拌しスチレン単量体を微細(単量体油滴の
平均径10〜100μm)に分散させた。このスチレン
単量体分散液を容器内に3時間かけて等速度(添加速度
は15g/分)で添加し、さらに2時間保温した。その
後100℃に昇温し発泡剤としてブタン(i/n比=4
/6)を90gづつ2回に分けて圧入した。ブタン圧入
完了後115℃まで昇温し10時間保持して発泡剤の含
浸を行った。室温まで冷却後、発泡剤が含浸された再生
発泡性スチレン系樹脂粒子を取り出し、脱水乾燥した。
この重合体粒子の平均分子量は20.1万であった。実
施例1〜2及び比較例1〜3で得た再生発泡性スチレン
系樹脂粒子の評価結果を表1に示す。表1における特性
評価の方法は以下の通りである。成形品の表面平滑率
は、まず成形品の表面に印刷用インクをローラーで薄く
塗り、この表面部分を画像処理装置にかけ、全面積に対
する黒色部分の面積を求め、表面平滑率とした。発泡度
は、100℃の沸騰水中で3分間発泡させた時の発泡度
で示した。強度は、密度0.02g/lの発泡成形体の
JIS−A−9511に準じた曲げ強度で示した。
【0030】
【表1】
【0031】表1から明らかなように、本発明によれば
再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造時における歩留ま
りが高く、また発泡成形品が良好な外観、機械的強度を
示す再生発泡性スチレン系樹脂粒子を得ることができ
る。
【0032】
【発明の効果】本発明により、成形品外観、機械的強度
に優れた再生発泡性スチレン系樹脂成形品を得ることが
できる。
フロントページの続き (72)発明者 国見 誠 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井事業所内 (72)発明者 斉藤 誠 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井事業所内 Fターム(参考) 4F074 AA32 BA35 BA39 BA40 CA21 CA32 CA34 CA48 CA49 4J011 PA65 PB22 PC02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱等により収縮又は溶融した使用済み
    の発泡スチレン系樹脂成形品を粉砕して得られる再生ス
    チレン系樹脂粒子を分散させた分散液に、スチレン系単
    量体を添加し、引き続き、重合および発泡剤を含浸して
    得られる再生発泡性スチレン系樹脂粒子において、原料
    となる再生スチレン系樹脂粒子の重量平均分子量(Mw
    1)と、得られる再生発泡性スチレン系樹脂粒子の重量
    平均分子量(Mw2)の比(Mw1/Mw2)が、0.
    7〜1.0である再生発泡性スチレン系樹脂粒子。
  2. 【請求項2】 原料となる再生スチレン系樹脂粒子の重
    量(P)と新規に用いるスチレン系単量体の重量(M)
    の比(P/M)が、2/8〜9/1である請求項1記載
    の再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の再生発泡性スチレ
    ン系樹脂粒子を発泡成形して得られる再生発泡スチレン
    系樹脂成形品。
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