JP2006316176A - 再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 再生スチレン系樹脂粒子からなる核に、再生スチレン系単量体を加えて懸濁重合し、さらに発泡剤を含浸する再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法であって、重合後期に、反応槽内の酸素を強制的に排出することにより酸素濃度を低く保ちつつ、再生スチレン系単量体を添加して重合を進める、再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
【選択図】 なし
Description
近年、環境保護、人体への影響を考慮して、再生発泡性スチレン系樹脂粒子及びその発泡成形品においても、空気中に揮発する有機化合物、即ち揮発性有機化合物(Volatail Organic Compounds=略称VOC)を減少させた、低VOC性能を有することが求められている。
本発明によれば、以下の再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法が提供される。
1.再生スチレン系樹脂粒子からなる核に、再生スチレン系単量体を加えて懸濁重合し、さらに発泡剤を含浸する再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法であって、
重合後期に、反応槽内の酸素を強制的に排出することにより酸素濃度を低く保ちつつ、再生スチレン系単量体を添加して重合を進める、再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
2.再生スチレン系樹脂粒子からなる核に、再生スチレン系単量体を加えて懸濁重合し、さらに発泡剤を含浸する再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法であって、
重合後期に、反応槽内の酸素濃度を7体積%以下に保ちつつ、再生スチレン系単量体を添加して重合を進める、再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
3.再生スチレン系樹脂粒子からなる核に、再生スチレン系単量体を加えて懸濁重合し、さらに発泡剤を含浸する再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法であって、
重合開始から、重合後期まで、反応槽内の酸素を強制的に排出することにより酸素濃度を低く保ち、
重合後期に、酸素濃度を低く保ちつつ、再生スチレン系単量体を添加して重合を進める、再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
4.再生スチレン系樹脂粒子からなる核に、再生スチレン系単量体を加えて懸濁重合し、さらに発泡剤を含浸する再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法であって、
重合開始から、重合後期まで、反応槽内の酸素濃度を7体積%以下に保ち、
重合後期に、酸素濃度を7体積%以下に保ちつつ、再生スチレン系単量体を添加して重合を進める、再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
5.再生スチレン系樹脂粒子からなる核に、再生スチレン系単量体を加えて懸濁重合し、さらに発泡剤を含浸する再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法であって、
重合開始から、重合後期まで、反応槽内の酸素濃度を1体積%以下に保ち、
重合後期に、酸素濃度を1体積%以下に保ちつつ、再生スチレン系単量体を添加して重合を進める、再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
6.重合中、前記反応槽に不活性ガスを連続して供給及び排出する1〜5のいずれかに記載の再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
7.前記反応槽に供給する不活性ガスの量が、反応槽内空間容積に対し、0.2%/分〜5%/分である6に記載の再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
8.前記反応槽内に供給する不活性ガスの量を、再生スチレン系単量体の量の変化に応じて変化させる6又は7に記載の再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
9.前記重合後期が、スチレン系単量体の含有率20%以下のときである1〜8のいずれかに記載の再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
10.前記再生スチレン系単量体に含まれる残存不純物総量が500ppm以下である1〜9のいずれかに記載の再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
核として用いる再生スチレン系樹脂粒子は、使用済みの発泡スチレン系樹脂を加熱及び/又は減容した再生樹脂を粉砕したものを使用できる。スチレン系樹脂の収縮物又は溶融物は、使用済みのスチレン系樹脂を必要に応じて適当な大きさに粗粉砕した後、熱収縮、圧縮による気泡破壊収縮、摩擦熱による収縮又は溶融によって作製できる。使用済みの発泡スチレン系樹脂は、発泡性スチレン系樹脂を金型成形した成形品だけでなく、加熱発泡させたものも含む。
微粉状の無機物としては、タルク又は炭酸カルシウムが好ましい。ここで、タルクとは、酸化ケイ素及び酸化マグネシウムを主成分とし、酸化アルミニウム、酸化鉄等を微量に含む混合物をいう。
有機系滑材としては、メチレンビスステアリルアミド、エチレンビスステアリルアミド、エチレンビスオレイン酸アミド等の高級脂肪酸ビスアトミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、オレイン酸亜鉛等の高級脂肪酸の金属塩が好ましい。
粉砕によって得られた目的以外の大きさの再生スチレン系樹脂粒子は、ふるい分けされ、再度、押出機等による溶融工程に供することができる。
再生スチレン系樹脂粒子の大きさが3mmを越えると製品形状が球形になりにくい傾向があり、0.2mm未満では、重合を行った後でも粒子径が小さすぎ、再生発泡性スチレン系樹脂粒子としたときの需要が少ない。
また、核となる再生スチレン系樹脂粒子は、300μm以下の粒子の含有量が1重量%未満が好ましい。300μm以下の粒子の含有量が1重量%以上であると、成形品としたときの外観が悪化する恐れがある。
本発明の製造方法では、核と同様に、使用済みの発泡スチレン系樹脂から再生したスチレン系単量体(再生スチレン系単量体、以下単にスチレン系単量体という場合もある)を用いる。
この際、得られる再生発泡性スチレン系樹脂粒子が優れた低VOC性能を有するためには、再生スチレン系単量体に含まれるトルエン、エチルベンゼン、キシレン等の残存不純物総量を500ppm以下にすることが好ましい。尚、ここで残存不純物とは、ガスクロマトグラフィーで検出されるスチレン以外の物質であり、トルエン、エチルベンゼン、P−キシレン、M−キシレン、O−キシレン、1−プロピルベンゼン等である。
残存不純物総量を500ppm以下とするためには、再生スチレン系単量体生成の際の蒸留の段数を増やす、含有量の少ない使用済み発泡スチレン系樹脂を用いる等の方法がある。
発泡剤を含浸させるとき、難燃性を高めるために、難燃剤も含浸させることができる。 難燃剤としては、ポリスチレンと相溶する臭素化合物が好ましい。臭素化合物としては、テトラブロモエタン、ヘキサブロモシクロドデカン、2,2−ビス(4−アリロキシ−3,5−ジブロモ)プロパン、ヘキサブロモベンゼン等が好ましい。また、ジクミルパーオキサイド等の過酸化物との併用もできる。 難燃剤は、界面活性剤を含む水溶液中に撹拌装置で均一に分散させたのち添加することが好ましい。
この方法では、重合開始又は重合途中より、反応槽内を低酸素濃度にしてもよいが、少なくとも重合後期には低酸素濃度にする。
酸素濃度は、反応槽内の酸素を強制的に排出して、例えば、窒素等の不活性ガスで置き換えることにより調節できる。
具体的には、重合後期(例えば、スチレン系単量体の含有率が20%以下、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下)のとき、反応槽内の酸素濃度を7体積%以下に保つことにより、重合平均分子量を調整できる。好ましくは酸素濃度を5体積%以下、より好ましくは酸素濃度を1体積%以下に保ちながら、再生スチレン系単量体を添加する。「スチレン系単量体の含有率が20%以下」とは、反応系において、添加したスチレン系単量体が全て重合されたときを含有率0%としたとき、重合後半において含有率が20%以下になるときである。
このように、表面部分が枝分かれ構造を有していることは、例えば、粒子の表面から中心に向かって5等分した表面から1/5までを形成する表面部分をGPC/MALLS法により測定すると、log(R.M.S半径)とlog(Mw)との相関式の傾きが0.53以下、好ましくは0.52以下、より好ましくは0.50以下であることから分かる。ここで、GPCはゲルパーミエーションクロマトグラフィーを、MALLS(Multi Angle Laser Light Scattering)は、多角度光散乱検出器を、R.M.S(Root Mean Square)半径は、根平均二乗半径を、Mwは、絶対分子量をそれぞれ意味する。
尚、この傾きは、通常のラジカル重合(懸濁系)により得られた直鎖構造のポリスチレンでは、0.55〜0.60である。
特に、本発明の再生発泡性スチレン系樹脂粒子は、樹脂粒子の表面から中心に向かって5等分した表面から1/5までを形成する表面部分を、さらに表面から中心に向かって6等分したときの表面から1/6〜6/6までを形成する部分において、重量平均分子量が表面に向かって低下しないことが好ましく、上昇することがより好ましい。
最表面部分の分子量を相対的に高分子量化することにより成形品の強度を一層大きくできる。
特に、再生発泡性スチレン系樹脂粒子の表面部分の重量平均分子量は、中心部分より5万以上高く、10万以上高いことが好ましい。重量平均分子量の差が5万未満であると外観及び強度が十分に向上しない場合がある。
(1)臭気
発泡剤含浸までを終了し室温までの冷却を完了したスラリーをオートクレーブから取り出す際、及び取り出したスラリーを洗浄した後得られた再生スチレン系発泡性樹脂粒子を乾燥した後、発泡剤臭以外の臭気がするか確認した。
オートクレーブに接続するブロー配管に冷却管を取り付け、重合槽内から排出されるスチレンベーパーを冷却し液化させ、蓋の付いている壜に採取した。N2の連続供給を終了後、壜に排出された液のうち分離し浮いているモノマー量を、スポイト等を用い、他の容器に移すと共にその重量を測定した。スチレンベーパー量は、以下の式にて算出した。
スチレンペーパー量(%)=[(排出された液より分離浮いているモノマー量(重量))/(重合に使用した再生モノマー量(重量))]×100
樹脂粒子の粒径分布のシャープさ及び平均粒子径は、それぞれ偏差係数(CV)及びメディアン径で表示した。偏差係数(CV)は、累積重量分布の曲線をもとに、累積重量%が、15%、50%、85%となる粒子径をそれぞれd15、d50、d85とし、式CV=(d85−d15)/d50により算出した。偏差係数(CV)は、その値が大きいほど粒径分布は広くブロードであること、また小さいほど粒径分布は狭くシャープであることを意味する。また、平均粒子径はd50である。
残存不純物総量を、以下の条件で検出した。
測定装置: (株)島津製作所製ガスクロマトグラフィー、GC−9AM
検出器: 水素炎イオン化ディテクタ(FID)
インジェクション温度: 200℃
キャリアガス: 窒素 0.3MPa,40ml/min
水素 0.06MPa,50ml/min
空気 0.07MPa,300ml/min
カラム: PEG−20MT カラム温度: 105℃
測定可能物質: トルエン、エチルベンゼン、P−キシレン、M−キシレン、O−キシレン、1−プロピルベンゼン等
スチレン系発泡性樹脂粒子の分子量は粒子を発泡させて測定した。スチレン系発泡性樹脂粒子は飽和水蒸気中で嵩倍数60ml/gに発泡した。
任意の発泡粒子2〜3粒を採取し、剃刀で図1に示すように粒子10を半分等間隔に5等分して、外側から、部分1,2,3,4,5を形成した。最も表面側の部分1(表面部分)についてはそのまま、最も内側の部分5についてはこの部分を5等分した中心(中心部分)を注射針(直径0.6〜0.7mm)で繰り抜いて取り出し、分子量を測定した。部分3(中心より3/5部分)については部分5と同じ中心を注射針で繰り抜いて取り出し、分子量を測定した。
測定装置:(株)日立製作所社製、L−4000
溶離液:THF、流量:2ml/分
検出器:UV 220nm
カラム:日立化成工業(株)社製 GL−R400M 2本
「表面から1/6〜6/6までを形成する部分」の分子量は以下のようにして測定した。図2(a)に示すように、まず、発泡粒子10を1/2に切り、次に、表面から中心に向かって5等分した。最も外側にある、表面から1/5までを形成する部分Aを、さらに、図2(b)に示すように、顕微鏡の下で6等分に切断し、部分a,b,c,d,e,fを得た。部分a,b,c,d,e,fの分子量をそれぞれ測定した。部分aの分子量が、表面から1/6までを形成する部分の分子量、部分a,bの分子量の平均値が、表面から2/6までを形成する部分の分子量、部分a,b,cの分子量の平均値が、表面から3/6までを形成する部分の分子量、部分a,b,c,dの分子量の平均値が、表面から4/6までを形成する部分の分子量、部分a,b,c,d,eの分子量の平均値が、表面から5/6までを形成する部分の分子量、部分a,b,c,d,e,fの分子量の平均値が、表面から6/6までを形成する部分の分子量である。
尚、分子量は、同様にGPC法により測定した。
発泡成形品の表面平滑率は、以下のようにして得た成形品の表面に印刷用インクをローラーで薄く塗り、この表面部分を画像処理装置にかけ、全面積に対する黒色部分の面積を求め、表面平滑率とした。
再生発泡性スチレン系樹脂粒子を、50ml/gに予備発泡し、約18時間熟成後、ダイセン工業製発泡スチレン系樹脂成型機VS−300を用い、成形圧力0.08MPaで成形し、成形品を得た。
曲げ強度試験は、密度0.02g/lの発泡成形体(300×25×20mm)を用い、JIS−K・7221に準じて行った。
スチレン系単量体の含有率は、合成中の樹脂粒子を採取し、以下の装置及び条件にて測定した。
測定装置:(株)日立製作所社製、高速液体クロマトグラフ(HPLC)L-7000型
溶離液:アセトニトリル/蒸留水=70/30、流量:1ml/分
検出器:UV 230nm
カラム:Inertsil ODS−2
[残存不純物総量が500ppmを超える再生スチレン系単量体の製造]
使用済み発泡スチレン系樹脂を窒素を供給できる耐熱ガラスの耐熱容器に入れた後、加熱した。加熱前より容器内への窒素供給を開始継続し、容器内を無酸素状態とし、容器内の温度が590℃になるよう加熱温度を調整し、使用済み発泡スチレン系樹脂を熱分解した。容器内で発生する分解物を、耐熱容器に接続された蒸留塔により蒸留し、再生スチレン系単量体を得た。残存不純物総量は880ppmであった。
[残存不純物総量が500ppm以下の再生スチレン系単量体の製造]
製造例1により得られた再生スチレン系単量体を窒素供給により無酸素状態とし、真空度(減圧度)15mmHgにて40℃の温度で精密蒸留を数度行うことにより得た。
[発泡スチレン系樹脂粒子からなる核の製造]
発泡スチレン系樹脂成形品(日立化成工業(株)製、ハイビーズSSB−TX−7より得られた成形品)を220℃の熱風で収縮させ、見かけ比重0.75、大きさ400mm×400mm×100mmの12Kgの収縮物を得た。この収縮物を10mmのスクリーンを取り付けた粉砕機(ZA−560型粉砕機、株式会社ホーライ製)で粗粉砕した。このとき得られた粗粉砕物の最大長さは、おおよそ10mm、かさ比重0.5であった。
さらに、冷却固化前に、押出方向に対し水平に、1mm間隔、深さ0.5mmのスリットをロールで設け、冷却固化後、切断機で約10〜15cmに切断した。引き続き得られたシート状スチレン系樹脂の切断片を、2mmのスクリーンを取り付けた粉砕機(VM−16型粉砕機、株式会社オリエント製)で細粉砕した。細粉砕物を、0.6〜0.85mmの範囲に篩で分級し再生スチレン系樹脂粒子とした。この再生スチレン系樹脂粒子のかさ比重は0.66であり、重量平均分子量は18.1万であった。
[再生発泡性スチレン系樹脂粒子(再生発泡性粒子)の製造]
攪拌機付属の3リットルオートクレーブ(内容積3.3L)中を、窒素で置換した後、純水1000g、製造例3で得られた再生スチレン系樹脂粒子(核)600g、燐酸三カルシウム6g、0.5%ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ水溶液4.8g、を入れ350回転/分で攪拌しながら仕込んだ。このときの反応槽内酸素濃度は0.1体積%以下であった。次いで、70℃まで昇温し、続いてブロー配管を開けたまま窒素供給配管を開け、反応槽内空間容積に対し0.5%/minとなるよう7.0ml/minにて窒素の連続供給を開始した。
この再生スチレン系単量体分散液をオートクレーブ内に20分かけて添加し、その後30分保温した。このときの反応槽内酸素濃度は0.1体積%以下であった。そののち、90℃まで昇温した。
残りのスラリーは、脱水、乾燥と各工程を行った後、14メッシュ通過30メッシュ残で分級し、さらにジンクステアレート0.1重量%、硬化ひまし油0.1重量%を表面被覆し、表面平滑性及び曲げ強度の評価を行った。さらに得られた再生スチレン系発泡性樹脂粒子を用いて分子量を測定した。結果を表1に示した。
[再生発泡性粒子の製造]
攪拌機付属の3リットルオートクレーブ(内容積3.3L)中に純水1000g、製造例3で得られた再生スチレン系樹脂粒子(核)600g、燐酸三カルシウム6g、0.5%ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ水溶液4.8g、を入れ350回転/分で攪拌しながら仕込んだ。このときの反応槽内酸素濃度は20.8体積%であった。次いで、70℃まで昇温し、続いてブロー配管を開けたまま窒素供給配管を開け、反応槽内空間容積に対し0.2%/minとなるよう2.8ml/minにて窒素の連続供給を開始した。
この再生スチレン系単量体分散液をオートクレーブ内に20分かけて添加し、その後30分保温した。このときの反応槽内酸素濃度は6.0体積%であった。そののち、90℃まで昇温した。
[再生発泡性粒子の製造]
攪拌機付属の3リットルオートクレーブ(内容積3.3L)中に純水1000g、製造例3で得られた再生スチレン系樹脂粒子(核)600g、燐酸三カルシウム6g、0.5%ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ水溶液4.8g、を入れ350回転/分で攪拌しながら仕込んだ。このときの反応槽内酸素濃度は20.8体積%であった。次いで、70℃まで昇温し、続いてブロー配管を開けたまま窒素供給配管を開け、反応槽内空間容積に対し1.5%/minとなるよう21ml/minにて窒素の連続供給を開始した。
この再生スチレン系単量体分散液をオートクレーブ内に20分かけて添加し、その後30分保温した。このときの反応槽内酸素濃度は0.1体積%以下であった。そののち、90℃まで昇温した。
[再生発泡性粒子の製造]
使用する再生スチレン系単量体を、製造例1で製造した再生スチレン系単量体に変えた他は、実施例1と同様にして再生発泡性粒子を製造し、評価した。結果を表1に示した。
[再生発泡性粒子の製造]
攪拌機付属の3リットルオートクレーブ(内容積3.3L)中に純水1200g、燐酸三カルシウム1.8g、0.5%ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ水溶液4.8g、を入れ350回転/分で攪拌しながら仕込んだ。続いて製造例2で製造した再生スチレン系単量体1080g、ベンゾイルパーオキサイド4.48g(Wet75%)、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネイト0.48g、エチレンビスアミド0.6gを攪拌しながら仕込んだ。このときの酸素濃度は20.8体積%であった。仕込み完了後、昇温し90℃に達したことを確認後、2時間及び3時間後、それぞれ燐酸三カルシウムを0.6g追加及び0.5%ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ水溶液0.48gを添加した。引き続き90℃で3.0時間保温し、スチレン系単量体の含有率が6%になった時点で、燐酸三カルシウム1.2gとドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.12gを追加した。このときの酸素濃度は12.9体積%であった。その後、100℃まで昇温し、シクロヘキサン18g、さらに1時間後に、ブタン(i/n重量比=4/6)84gを1時間で圧入し、さらに8時間保温した。冷却後は、実施例1と同様に実施した。
また、本発明の再生発泡性スチレン系樹脂粒子は、100%のリサイクル率なので、石油価格が高騰する近年において、環境的、経済的観点から有利である。
Claims (10)
- 再生スチレン系樹脂粒子からなる核に、再生スチレン系単量体を加えて懸濁重合し、さらに発泡剤を含浸する再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法であって、
重合後期に、反応槽内の酸素を強制的に排出することにより酸素濃度を低く保ちつつ、再生スチレン系単量体を添加して重合を進める、再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。 - 再生スチレン系樹脂粒子からなる核に、再生スチレン系単量体を加えて懸濁重合し、さらに発泡剤を含浸する再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法であって、
重合後期に、反応槽内の酸素濃度を7体積%以下に保ちつつ、再生スチレン系単量体を添加して重合を進める、再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。 - 再生スチレン系樹脂粒子からなる核に、再生スチレン系単量体を加えて懸濁重合し、さらに発泡剤を含浸する再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法であって、
重合開始から、重合後期まで、反応槽内の酸素を強制的に排出することにより酸素濃度を低く保ち、
重合後期に、酸素濃度を低く保ちつつ、再生スチレン系単量体を添加して重合を進める、再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。 - 再生スチレン系樹脂粒子からなる核に、再生スチレン系単量体を加えて懸濁重合し、さらに発泡剤を含浸する再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法であって、
重合開始から、重合後期まで、反応槽内の酸素濃度を7体積%以下に保ち、
重合後期に、酸素濃度を7体積%以下に保ちつつ、再生スチレン系単量体を添加して重合を進める、再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。 - 再生スチレン系樹脂粒子からなる核に、再生スチレン系単量体を加えて懸濁重合し、さらに発泡剤を含浸する再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法であって、
重合開始から、重合後期まで、反応槽内の酸素濃度を1体積%以下に保ち、
重合後期に、酸素濃度を1体積%以下に保ちつつ、再生スチレン系単量体を添加して重合を進める、再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。 - 重合中、前記反応槽に不活性ガスを連続して供給及び排出する請求項1〜5のいずれかに記載の再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
- 前記反応槽に供給する不活性ガスの量が、反応槽内空間容積に対し、0.2%/分〜5%/分である請求項6に記載の再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
- 前記反応槽内に供給する不活性ガスの量を、再生スチレン系単量体の量の変化に応じて変化させる請求項6又は7に記載の再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
- 前記重合後期が、スチレン系単量体の含有率20%以下のときである請求項1〜8のいずれかに記載の再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
- 前記再生スチレン系単量体に含まれる残存不純物総量が500ppm以下である請求項1〜9のいずれかに記載の再生発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
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