JP2003089705A - 環状オレフィン系共重合触媒および共重合体の製造方法 - Google Patents

環状オレフィン系共重合触媒および共重合体の製造方法

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JP2003089705A JP2001283821A JP2001283821A JP2003089705A JP 2003089705 A JP2003089705 A JP 2003089705A JP 2001283821 A JP2001283821 A JP 2001283821A JP 2001283821 A JP2001283821 A JP 2001283821A JP 2003089705 A JP2003089705 A JP 2003089705A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い重合活性と重合性を有する、α−オレフ
ィンと環状オレフィンの共重合触媒系を見出す。 【解決手段】 合成の容易な、特定のシクロペンタジエ
ニル骨格を含む配位子1分子と、少なくとも1個のイオ
ウ原子が金属に配位する特定のアニオン性配位子を有す
る遷移金属化合物と活性化剤からなる触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、α−オレフィンと
環状オレフィン類の共重合触媒およびそれを用いた環状
オレフィン系共重合体の製造方法に関するものである。
さらに詳しくは、合成が容易でかつ高い重合活性と高い
共重合性を有する、α−オレフィンと環状オレフィン類
の共重合ならびに環状オレフィン単独重合の触媒、およ
び該触媒を用いて環状オレフィン系共重合体を効率よく
製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】α−オレフィンと環状オレフィン類との
共重合体は透明性、耐薬品性、耐水性等に優れることか
ら種々の製造方法が提案されている。例えば、特開平3
−45612、特開平6−271626、特開平6−2
71627、特開2000−26518公報等には、ケ
イ素あるいは炭素原子等で架橋した2分子のシクロペン
タジエニル骨格を有する遷移金属錯体とアルミノキサン
化合物からなる、いわゆる架橋メタロセン触媒を用いる
方法が開示されている。また特開平11−504947
には、アミド基等の供与性分子がシクロペンタジエン骨
格と架橋した構造を有する、架橋型のハーフメタロセン
化合物を用いて、オレフィンと環状オレフィンの共重合
体を得る方法が提案されている。これらの製造方法は、
全て架橋型のメタロセン触媒あるいは架橋型のハーフメ
タロセン触媒を用いるものであり、用いられる遷移金属
化合物の合成はその合成経路が2〜5段階以上と多く、
煩雑であり、技術的にも難しいという問題がある。
【0003】一方、特開2000−302811号公報
には合成が容易な非架橋型のハーフメタロセン化合物と
アルミノキサン化合物を用いてα−オレフィンと環状オ
レフィンを共重合させる方法も提案されている。これ
は、1〜3個の置換基を有する1分子のシクロペンタジ
エニル基と炭化水素基あるいはジケトナト基を有するハ
ーフメタロセン化合物とアルミノキサン化合物を用いる
方法であるが、重合活性が充分ではない。また、ノルボ
ルネン含量が増えると収量が減少する傾向がみられ、高
い重合活性と高い共重合性の両者を満足させるものでは
ない。
【0004】従って、合成が容易でかつ高い重合活性と
高い共重合性の両者を満足させる環状オレフィン系共重
合触媒の開発が望まれている。本発明に係る遷移金属化
合物は、Journal of the American Chemical Society,
98, 6932 (1976)やInorganic Chemistry, 26, 3701 (19
87)に記載されるように古くから製造法や構造が知られ
ている。しかしながらこれらの文献には該遷移金属化合
物を用いたオレフィン重合触媒としての使用についての
記述はない。
【0005】また、本出願人による特開平8−2316
24、特開平9−12620号公報には該遷移金属化合
物がオレフィン重合について有効であることが提案され
ている。しかしながらα−オレフィンと本発明に係る環
状オレフィンの共重合において具体的な組み合わせを例
示するような記載はない。また本発明の効果としてあげ
られる、環状オレフィンをコモノマーとすることにより
特異的に高い重合活性と高い共重合性の両者を満足させ
ることについてはふれられていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は工業的に用い
る上でより簡単に合成でき、高い重合活性と高い共重合
性を有する、α−オレフィンと環状オレフィンの共重合
触媒系を見出すことを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、合成の容易
な、特定のシクロペンタジエニル骨格を含む配位子1分
子と、少なくとも1個のイオウ原子が金属に配位する特
定の1価のアニオン性配位子を有する遷移金属化合物と
活性化剤からなる触媒が、α−オレフィンと環状オレフ
ィンの共重合に対して、高い重合活性を有しかつ共重合
性に極めて優れるという驚くべき事実に基づいてなされ
たものである。
【0008】すなわち、本発明は、炭素数2〜20のα
−オレフィンと下記一般式(1)で表される少なくとも
1種類の環状オレフィンとの共重合を行う際に使用す
る、(A)下記一般式(2)で表される遷移金属化合物
および(B)有機アルミニウムオキシ化合物または有機
ホウ素化合物から選ばれる1種以上の活性化剤からなる
ことを特徴とする環状オレフィン系共重合触媒に関する
ものである。
【0009】
【化5】
【0010】(式中、R1〜R12は各々独立して互いに
同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原
子、ハロゲンで置換されていてもよい炭化水素基または
アルコキシ基を示し、R9〜R12は互いに結合して単環
または多環を形成していてよく、かつその単環または多
環が二重結合を有していてもよく、またR9とR10とで
アルキリデン基を形成していてもよい。nは0〜2の整
数を示す。)
【0011】CpMLm3-m …(2) (式中、Mはチタン、ジルコニウムまたはハフニウムを
示す。Cpはハロゲンで置換されていてもよい炭化水素
基またはケイ素含有基からなる置換基で置換していても
よいシクロペンタジエニル骨格を有する基を示す。任意
の置換基のうち、2つまたは3つが結合して単環または
多環を形成していてよく、またその単環または多環が二
重結合を有していてもよい。Lは下記一般式(3)で表
される配位子を示す。Xはハロゲンで置換されていても
よい炭化水素基、酸素含有基、水素原子またはハロゲン
原子を示す。mは1〜3の整数を示す。LまたはXが複
数個ある場合は、それぞれ独立に、同一であってもよい
し異なっていてもよい。Xが2個ある場合は任意の置換
基が結合して単環または多環を形成していてもよく、ま
たその単環または多環が二重結合を有していてもよ
い。)
【0012】
【化6】
【0013】(式中、AはNR1314、OR15またはR
16で表される。R13、R14は炭素数1〜20のハロゲン
で置換されていてもよい炭化水素基、炭素数1〜20の
ケイ素含有基、炭素数1〜20の酸素含有基から選ばれ
る置換基を示し、同一であってもよいし異なっていても
よい。また、R13とR14が互いに結合して環を形成して
もよい。R15、R16は炭素数1〜20のハロゲンで置換
されていてもよい炭化水素基、炭素数1〜20のケイ素
含有基から選ばれる置換基を示す。Zはイオウ原子また
は酸素原子を示す。)
【0014】さらに本発明は、前記一般式(2)で表さ
れる遷移金属化合物において、Mで表される遷移金属が
ジルコニウムである炭素数1〜20のα−オレフィンと
前記一般式(1)で表される環状オレフィンとの共重合
触媒に関するものである。さらに本発明は、前記一般式
(2)で表される遷移金属化合物成分が下記一般式
(4)または(5)で表される化合物である炭素数2〜
20のα−オレフィンと前記一般式(2)で表される環
状オレフィンとの共重合触媒に関するものである。
【0015】
【化7】
【0016】(式中、R17、R18は炭素数1〜20のハ
ロゲンで置換されていてもよい炭化水素基、炭素数1〜
20のケイ素含有基から選ばれる置換基を示し、同一で
あってもよいし異なっていてもよい。また、R17とR18
が互いに結合して環を形成してもよい。Cp、X、mは
前記一般式(2)中の定義と同一である。)
【0017】
【化8】
【0018】(式中、Cp、Xおよびmは前記一般式
(2)と同一である。R19は炭素数1〜20のハロゲン
で置換されていてもよい炭化水素基、炭素数1〜20の
ケイ素含有基から選ばれる置換基を示す。Cp、X、m
は前記一般式(2)中の定義と同一である。)
【0019】さらに本発明は、上述した共重合触媒の存
在下、炭素数2〜20のα−オレフィンと前記一般式
(1)で表される環状オレフィンとを共重合させること
を特徴とする環状オレフィン系共重合体の製造方法に関
するものである。さらに本発明は、上述した共重合触媒
の存在下で得られる、炭素数2〜20のα−オレフィン
と前記一般式(1)で表される環状オレフィンとの共重
合体に関するものである。以下、本発明に関わる共重合
触媒および環状オレフィン系共重合体の製造方法につい
て詳細に説明する。本発明のα−オレフィンと環状オレ
フィンの共重合触媒の遷移金属化合物については、下記
一般式(2)で表される。
【0020】CpMLm3-m …(2) 式中、Mはチタン、ジルコニウムまたはハフニウムを表
す。この中ではジルコニウムが最も好ましい。Cpはハ
ロゲンで置換されていてもよい炭化水素基、ケイ素含有
基からなる置換基で置換していてもよいシクロペンタジ
エニル骨格を有する基を示す。ここで炭化水素基とは炭
素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール
基、炭素数7〜20のアリールアルキル基または炭素数
7〜20のアルキルアリール基である。ここでケイ素含
有基とはケイ素数1〜10のケイ素原子および炭素数1
〜20の炭素原子により構成される置換基である。
【0021】またケイ素含有基とは炭素数1〜20のア
ルキルシリル基、炭素数2〜20のアルキルシリルアル
キル基または炭素数7〜20のアルキルシリルアリール
基である任意の置換基のうち、2つまたは3つが結合し
て単環または多環を形成していてよく、またその単環ま
たは多環が二重結合を有していてもよい。Lは下記一般
式(3)で表される少なくとも1個のイオウ原子が金属
に配位する特定の1価のアニオン性配位子を示す。
【0022】
【化9】
【0023】式中、AはNR1314、OR15またはR16
を示す。R13、R14は炭素数1〜20のハロゲンで置換
されていてもよい炭化水素基、炭素数1〜20のケイ素
含有基、炭素数1〜20の酸素含有基から選ばれる置換
基を示し、同一であってもよいし異なっていてもよい。
ここで炭化水素基とはアルキル基、アリール基、アリー
ルアルキル基またはアルキルアリール基である。ケイ素
含有基とはアルキルシリル基、アルキルシリルアルキル
基、アルキルシリルアリール基である。酸素含有基とは
炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリ
ールオキシ基または炭素数2〜20のアルコキシアルキ
ル基である。また、R13とR14が互いに結合して環を形
成してもよい。R15、R16は炭素数1〜20の炭化水素
基、炭素数1〜20のケイ素含有基から選ばれる置換基
を示す。
【0024】Zはイオウ原子または酸素原子を示し、イ
オウ原子であることが好ましい。Xはハロゲンで置換さ
れていてもよい炭化水素基、酸素含有基、水素原子また
はハロゲン原子を示す。mは1〜3の整数を示す。Lま
たはXが複数個有る場合は、それぞれ独立に、同一であ
ってもよいし異なっていてもよい。前記一般式(2)〜
(5)におけるXおよびR13〜R16の具体例を以下に示
す。
【0025】XおよびR13〜R16の炭化水素基の具体例
としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、sec−ブチ
ル、n−ペンチル、イソペンチル、1−メチルブチル、
2−メチルブチル、1,2−ジメチルプロピル、ネオペ
ンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシ
ル、1−メチルペンチル、2,2−ジメチルブチル、
1,1−エチルメチルプロピル、2−エチルブチル、シ
クロヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、4−メチ
ルヘキシル、1,2−ジメチルペンチル、2−エチルペ
ンチル、2,4−ジメチルペンチル、1−エチル−3−
メチルブチル、3−メチルシクロヘキシル、シクロヘプ
チル、1,1,3−トリメチルブチル、1,1,2,2
−テトラメチルプロピル、n−オクチル、1−メチルヘ
プチル、イソオクチル、4−エチルヘキシル、4,4−
ジメチルヘキシル、1,3−ジメチルヘキシル、2,3
−ジメチルヘキシル、1−エチル−3−メチルペンチ
ル、2,2−エチルメチルペンチル、1,1−ジエチル
ブチル、2−メチル−1−プロピルブチル、4−エチル
シクロヘキシル、3,4−ジメチルシクロヘキシル、
1,1,2−トリメチルペンチル、1,1,3,3−テ
トラメチルブチル、n−ノニル、イソノニル、1−メチ
ルオクチル、4−エチルヘプチル、1,4−ジメチルヘ
プチル、1,1,3−トリメチルヘキシル2,2−エチ
ルメチルヘキシル、1,1−ジエチルペンチル、2,2
−メチルプロピルペンチル、n−デシル、イソデシル、
1−メチルノニル、2−エチルオクチル2,2−ジメチ
ルオクチル、1,2−ジメチルオクチル、n−ウンデシ
ル、n−ドデシル、フェニル、ベンジル、p−トリル、
m−トリル、キシリル、メシチリル、2,6−ジメチル
フェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,6−
ジメトキシフェニル、2,4,6−トリメトキシフェニ
ル、2,6−ジイソプロピルフェニル、2,4,6−ト
リイソプロピルフェニル、ナフチル、2−メトキシフェ
ニル、2−イソプロポキシフェニル、2−ターシャリー
ブトキシフェニル、2,6−ジターシャリーブチルフェ
ニル、2−メチルフェニル、2−イソプロピルフェニ
ル、2−ターシャリーブチルフェニル、2−メチル−6
−イソプロピルフェニル、2−メチル−6−ターシャリ
ーブチルフェニルなどが挙げられる。これらの炭化水素
基は水素原子を任意にハロゲン原子で置換していてもよ
い。
【0026】ハロゲン原子で置換した炭化水素基の例と
しては、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、ジク
ロロメチル、クロロメチル、o−クロロフェニル、ペン
タフルオロフェニルなどがあげられる。R13〜R17のケ
イ素含有基の例としては、トリメチルシリル、ビス(ト
リメチルシリル)メチル、トリス(トリメチルシリル)
メチル、p−トリメチルシリルフェニルなどがあげられ
る。
【0027】XおよびR13〜R14の酸素含有基の例とし
ては、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブト
キシ、シクロヘキシルオキシ、フェノキシ、ベンゾイル
オキシ、2−メトキシエチル、2−フェノキシエチルな
どがあげられる。これらの置換基を有する前記一般式
(3)で表される少なくとも1個のイオウ原子が金属に
配位する特定の1価のアニオン性配位子の具体的な例と
しては、例えば、
【0028】
【化10】
【0029】等が例示できる。これらは単独で用いても
よいし、組み合わせて用いてもよい。前記一般式(2)
で表される具体的な遷移金属化合物としては、例えば、
【0030】
【化11】
【0031】等を挙げることができる。例として金属が
ジルコニウムである化合物のみをあげたが、チタニウ
ム、ハフニウムであっても構わない。これらは単独で用
いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。本
発明で用いることのできる有機アルミニウムオキシ化合
物としては下記一般式(6)、(7)、(8)および
(9)で示される有機アルミニウムオキシ化合物のうち
少なくとも1つの化合物があげられる。
【0032】
【化12】
【0033】(式中、R20〜R22はそれぞれ同じでも異
なっていてもよく、炭素数1〜8の炭化水素基、nは1
〜50までの整数を表す。)
【0034】
【化13】
【0035】(式中、R23〜R25はそれぞれ同じでも異
なっていてもよく、炭素数1〜8の炭化水素基、nは1
〜50までの整数を表す。)
【0036】
【化14】
【0037】(式中、R26は炭素数1〜8の炭化水素
基、nは1〜50までの整数を表す。)
【0038】
【化15】
【0039】(式中、R27〜R30はそれぞれ同じでも異
なっていてもよく、炭素数1〜8の炭化水素基、nは1
〜50までの整数を表す。) これら有機アルミニウムオキシ化合物の具体例として
は、メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、プ
ロピルアルミノキサン、ブチルアルミノキサン、イソブ
チルアルミノキサン、メチルエチルアルミノキサン、メ
チルブチルアルミノキサン、メチルイソブチルアルミノ
キサン等が挙げられる。特に、メチルアルミノキサン、
イソブチルアルミノキサン、メチルイソブチルアルミノ
キサンが好適に使用できる。これらは2種以上組み合わ
せて用いてもよい。
【0040】また、これら有機アルミニウムオキシ化合
物には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニ
ウム、トリイソブチルアルミニウム等の有機アルミニウ
ム化合物を含んでいてもよい。また、本発明で用いるこ
とのできる有機ホウ素化合物としては下記一般式(1
0)または(11)で示される有機ホウ素化合物のうち
少なくとも1つの化合物があげられる。
【0041】(BR313233n …(10) (式中、R31〜R33はそれぞれ同じでも異なっていても
よく、炭素数1〜14のハロゲン化アリール基またはハ
ロゲン化アリロキシ基を含む炭化水素基、nは1〜4ま
での整数を表す。)
【0042】 Q(BR34353637n …(11) (式中、Qは4級アミンまたは4級アンモニウム塩また
はカルボカチオンまたは価数+1〜+4の金属カチオン
であり、R34〜R37はそれぞれ同じでも異なっていても
よく、炭素数1〜14のハロゲン化アリール基またはハ
ロゲン化アリロキシ基を含む炭化水素基、nは1〜4ま
での整数を表す。)
【0043】前記一般式(10)および(11)の炭化
水素基の具体例としてはフェニル、ベンジル、p−トリ
ル、m−トリル、キシリル、メシチリル、2,6−ジメ
チルフェニル,2,4,6−トリメチルフェニル,2,
6−ジメトキシフェニル,2,4,6−トリメトキシフ
ェニル,2,6−ジイソプロピルフェニル,2,4,6
−トリイソプロピルフェニル、ナフチル、o−イソプロ
ポキシフェニル、ペンタフルオロフェニル、ペンタフル
オロベンジル、テトラフルオロフェニル、テトラフルオ
ロトリル等があげられる。
【0044】また、前記一般式(11)のQの具体例と
してはピリジニウム、2,4−ジニトロ−N,N−ジエ
チルアニリニウム、p−ニトロアニリニウム、2,5−
ジクロロアニリン、p−ニトロ−N,N−ジメチルアニ
リニウム,キノリニウム、N,N−ジメチルアニリニウ
ム,メチルジフェニルアンモニウム、N,N−ジエチル
アニリニウム、8−クロロキノリニウム、トリメチルア
ンモニウム、トリプロピルアンモニウム、トリエチルア
ンモニウム、トリブチルアンモニウム、トリフェニルホ
スホニウム、アンモニウム、トリフェニルメチル、ナト
リウム、リチウム、カリウム、セシウム、カルシウム、
マグネシウム等があげられる。
【0045】これら有機ホウ素化合物の具体例として
は、トリメチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ボレート、トリエチルアンモニウムテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニ
ルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペン
タフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。これら
は2種以上組み合わせて用いてもよい。最も好ましくは
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレートが挙げられる。
【0046】本発明において使用するのに好適な触媒は
(A)遷移金属化合物および(B)アルキルアルミニウ
ムオキシ化合物または有機ホウ素化合物から選ばれる1
種以上の活性化剤を任意の順序でかつ任意の好適な方法
で組み合わせることによって製造される。(A)成分と
(B)成分の好ましい触媒組成比は(A):(B)=
1:0.01〜1:10000である。触媒調製はあら
かじめ、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下、好適
な溶媒中で混合することにより行ってもよいし、
(A),(B)それぞれの成分を別々にモノマーが共存
するリアクター内に打ち込んで、リアクター内において
調製してもよい。触媒調製に好適な溶媒はヘキサン、シ
クロヘキサン等のアルカンをはじめとする炭化水素系溶
媒とトルエン、ベンゼン、エチルベンゼン等の芳香族系
の溶媒があげられる。またこれらの溶媒は前処理におい
て水分等を除去しておくことが好ましい。
【0047】触媒の調製温度としては、−20℃〜15
0℃が最適である。本発明で使用できるC2〜C20のα
−オレフィンとしては、例えばエチレン、プロピレン、
1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン等をあげ
ることができる。また、本発明で使用できる環状オレフ
ィンとしては、下記一般式(1)で表すことが出きる。
【0048】
【化16】
【0049】(式中、R1〜R12は各々独立して互いに
同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原
子、ハロゲンで置換されていてもよい炭化水素基または
アルコキシ基を示し、R9〜R12は互いに結合して単環
または多環を形成していてよく、かつその単環または多
環が二重結合を有していてもよく、またR9とR10
で、またはR11とR12とでアルキリデン基を形成してい
てもよい。nは0〜2の整数を示す。)
【0050】ハロゲンを含む置換基としては 具体的に
は、例えば、弗素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン
基、クロロメチル基、ブロモメチル基、クロロエチル基
等の炭素数1〜20のハロゲン置換アルキル基等を挙げ
ることができる。酸素を含む置換基として具体的には、
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、フェノキシ基
等の炭素数1〜20のアルコキシ基、メトキシカルボニ
ル基、エトキシカルボニル基等の炭素数1〜20のアル
コキシカルボニル基等を挙げることができる。窒素原子
を含む置換基としては具体的には、例えば、ジメチルア
ミノ基、ジエチルアミノ基等の炭素数1〜20のアルキ
ルアミノ基やシアノ基等を挙げることができる。
【0051】前記一般式(1)で表される環状オレフィ
ンの具体例としては、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−
2−エン(以下ノルボルネンと称する)、5−メチルノ
ルボルネン、5−エチルノルボルネン、5−プロピルノ
ルボルネン、5,6−ジメチルノルボルネン、1−メチ
ルノルボルネン、7−メチルノルボルネン、5,5,6
−トリメチルノルボルネン、5−フェニルノルボルネ
ン、5−ベンジルノルボルネン、5−エチリデンノルボ
ルネン、5−ビニルノルボルネン、5−クロロノルボル
ネン、5−シアノノルボルネン、5−フルオロノルボル
ネン、5,5−ジクロロノルボルネン、5,5,6−ト
リフルオロノルボルネン、5−メトキシノルボルネン、
5−ジメチルアミノノルボルネン、5,5,6−トリフ
ルオロ−6−メチルノルボルネン、トリシクロ[4.
3.0.12.5]−3−デセン、トリシクロ[4.4.
0.12.5]−3−ウンデセン、テトラシクロ[4.
4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8−メチル
テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ド
デセン、8−エチルテトラシクロ[4.4.0.
2.5.17 .10]−3−ドデセン、8−プロピルテトラ
シクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセ
ン、8−ブチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.1
7.10]−3−ドデセン、8−イソブチルテトラシクロ
[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8−
エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12.5
7.10]−3−ドデセン、8−クロロテトラシクロ
[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8−
シアノテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−
3−ドデセン、8−フルオロテトラシクロ[4.4.
0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8,8−ジクロ
ロテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−
ドデセン、8−メトキシテトラシクロ[4.4.0.1
2.5.17.10]−3−ドデセン、8−ジメチルアミノテ
トラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデ
セン、8,8,9−トリフルオロテトラシクロ[4.
4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8,8,9
−トリフルオロ−9−メチルテトラシクロ[4.4.
0.12.5.17.10]−3−ドデセン、ペンタシクロ
[6.5.1.13.6.02.7.09.13]−4−ペンタデ
セン、ペンタシクロ[6.6.1.13.6.02. 7.0
9.14]−4−ヘキサデセン、ヘキサシクロ[6.6.
1.13.6.110.13.02.7.09.14]−4−ヘプタデ
セン等が例示される。これらの環状オレフィンは1種単
独または2種以上組み合わせて用いることが出来る。
【0052】これらの環状オレフィンのなかで、ノルボ
ルネン、トリシクロ[4.3.0.12.5]−3−デセ
ン、トリシクロ[4.4.0.12.5]−3−ウンデセ
ン、テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3
−ドデセンが好ましく、特にノルボルネンが好ましい。
本発明の共重合方法は、モノマー類と触媒の存在下、減
圧、大気圧、加圧のいずれかの条件のもと、バルク、溶
液、スラリーのいずれの方法でも行うことが出来る。
【0053】共重合を行うのに好適な温度範囲としては
−30℃〜260℃ であり、好ましくは0℃〜200
℃である。また、共重合においては、窒素、アルゴン等
の不活性ガス雰囲気下で行ってもよいし、エチレン雰囲
気下で行ってもよい、またエチレンおよび/またはα−
オレフィン類と上記の不活性ガスの混合雰囲気下でもか
まわない。さらに、分子量調節のために上記のガスに加
えて、水素を共存させてもかまわない。また、触媒成分
をアルミナ、塩化マグネシウム、シリカのような好適な
担体に担持させて用いてもかまわない。また所望なら
ば、共重合に際して溶媒を用いることも出来る。共重合
に用いるのに好適な溶媒としては、ヘキサン、シクロヘ
キサン等のアルカンをはじめとする炭化水素系溶媒とト
ルエン、ベンゼン、エチルベンゼン等の芳香族系の溶媒
があげられる。
【0054】共重合における好適な触媒量は[(生成ポ
リマー重量)kg]/[触媒(A)成分1mol]=1
0kg/1mol〜1000000kg/1mol 程
度のポリマーを与える量である。本発明における共重合
後のポリマーの分離方法としては、例えば共重合液にア
セトンまたは酸もしくはアルカリを混合したアルコール
等の貧溶媒となる極性溶媒を加えて共重合体を沈澱させ
て回収する方法、反応液を撹拌下、熱湯中に投入後、溶
媒と共に蒸留回収する方法、または直接反応液を加熱し
て溶媒を留去する方法等を挙げることができる。
【0055】本発明の環状オレフィン系共重合体の製造
方法において、α−オレフィン系モノマーユニットおよ
び環状オレフィン系モノマーユニットは各々2種類以上
の成分から構成されていてもよく、三元あるいは四元以
上の共重合体の製造も可能である。本発明の環状オレフ
ィン系共重合体の製造方法において、上記モノマー以外
にも必要に応じてシクロヘキセンのような環状オレフィ
ン、スチレンのような芳香族ビニル化合物を共重合モノ
マーとして共重合することも可能である。本発明の環状
オレフィン系共重合体の製造方法において、環状オレフ
ィン系共重合体中の組成は、α−オレフィン類1〜99
mol%に対し、環状オレフィン類99〜1mol%の
範囲で共重合できる。好ましくはα−オレフィン類10
〜75mol%に対し、環状オレフィン類90〜25m
ol%である。
【0056】
【発明の実施の形態】以下実施例により本発明を具体的
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。重合活性は重合終了後に得られたポリマー量から求
めた。ポリマー中のコモノマー含有量はMacromolecule
s,31,4674(1998)に従い、13C−NMRスペクトルを用
いて行った。NMR測定はd6−ベンゼン/1,2,4
−トリクロロベンゼン(1/1vol比)溶液中で行っ
た。ポリマーのガラス転移温度(Tg)の測定は示差走
査熱量計(DSC)を用い、窒素雰囲気下20℃/分の
昇温速度で求めた。ポリマーの分子量はGPC法により
140℃において、o−ジクロルベンゼンを測定溶媒と
して、RIにより検出し、ポリスチレン換算により求め
た。
【0057】
【実施例1】(シクロペンタジエニル)トリス(ジメチ
ルジチオカルバミン酸)ジルコニウム(錯体−1)の合
成 Journal of the American Chemical Society, 98, 6932
(1976) に記載の方法で目的錯体を得た。
【0058】
【実施例2】(1,3−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)トリス(ジメチルジチオカルバミン酸)ジルコニウ
ム(錯体−2)の合成 ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロライド(2.5mmol)とジメチルジチ
オカルバミン酸ナトリウム(7.5mmol)の原料混
合物に塩化メチレン50mlを加えて、還流温度で24
時間反応した。沈殿をろ過により除いた後、溶媒を濃縮
した。塩化メチレン/n−ヘキサンで再結晶して目的錯
体を得た。
【0059】
【実施例3】(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ト
リス(ジメチルジチオカルバミン酸)ジルコニウム(錯
体−3)の合成 Inorganic Chemistry, 26, 3701 (1987) に記載の方法
で目的錯体を得た。
【0060】
【実施例4】(n−ブチルシクロペンタジエニル)トリ
ス(ジエチルジチオカルバミン酸)ジルコニウム(錯体
−4)の合成 原料混合物としてビス(n−ブチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライドとジエチルジチオカルバ
ミン酸ナトリウムを使用すること以外は実施例2と同様
の反応を行うことで目的錯体を得た。
【0061】
【実施例5】(メチルシクロペンタジエニル)トリス
(ジベンジルジチオカルバミン酸)ジルコニウム(錯体
−5)の合成 ジベンジルアミンと二硫化炭素と水酸化ナトリウムを水
中で反応した後、110℃で真空乾燥することにより得
られたジベンジルジチオカルバミン酸ナトリウムとビス
(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロラ
イドを原料混合物として用いること以外は実施例2と同
様の反応を行うことで目的錯体が得られた。
【0062】
【実施例6】(シクロペンタジエニル)トリス(N−エ
チルメチルモノチオカルバミン酸)ジルコニウム(錯体
−6)の合成 水酸化ナトリウム水溶液中でN−エチルメチルアミンに
硫化カルボニルを作用して得られた固体を110℃で真
空乾燥することにより得られたN−エチルメチルモノチ
オカルバミン酸ナトリウムとビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライドを原料混合物として用い
ること以外は実施例2と同様の反応を行うことで目的錯
体が得られた。
【0063】
【実施例7】(インデニル)(エチルキサントゲン酸)
ジルコニウムジクロライド(錯体−7)の合成 インデニルジルコニウムトリクロライド(2.5mmo
l)とエチルキサントゲン酸ナトリウム(東京化成工業
製、2.5mmol)の原料混合物に塩化メチレン50
mlを加えて、還流温度で24時間反応した。沈殿をろ
過により除いた後、溶媒を濃縮した。塩化メチレン/n
−ヘキサンで再結晶して目的錯体を得た。
【0064】
【実施例8】内部を真空脱気し窒素置換した2000m
lのオートクレーブ型反応器に、精製したノルボルネン
のトルエン溶液600ml(ノルボルネンとして450
g)を導入した。ついでMMAO(東ソー・ファインケ
ム社製メチルアルミノキサン)2mmolを含む精製ト
ルエン溶液100mlを反応器に導入した後、エチレン
ガスで0.4MPaに加圧した。反応器の内温を80℃
に保ち、遷移金属錯体として錯体−1を2μmol含む精
製トルエン溶液100mlを反応器に加え重合反応を開
始した。反応器の内温およびエチレン圧を保ちつつ、撹
拌しながら60分間重合した。重合結果を表1に示す。
【0065】
【実施例9】遷移金属錯体として錯体−2を用いた以外
は実施例8と同様に重合を行った。重合結果を表1に示
す。
【0066】
【実施例10】遷移金属錯体として錯体−3を用いた以
外は実施例8と同様に重合を行った。重合結果を表1に
示す。
【0067】
【実施例11】遷移金属錯体として錯体−4を用いた以
外は実施例8と同様に重合を行った。重合結果を表1に
示す。
【0068】
【実施例12】遷移金属錯体として錯体−5を用いた以
外は実施例8と同様に重合を行った。重合結果を表1に
示す。
【0069】
【実施例13】遷移金属錯体として錯体−6を用いた以
外は実施例8と同様に重合を行った。重合結果を表1に
示す。
【0070】
【実施例14】遷移金属錯体として錯体−7を用いた以
外は実施例8と同様に重合を行った。重合結果を表1に
示す。
【0071】
【比較例1】(1,3−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ビス(アセチルアセトナト)ジルコニウムクロリド
(錯体−8)の合成 Inorganic Chemistry,10,1388(1971)を参考にしてビス
(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリドとアセチルアセトンを原料に用いて反応を
行うことで目的錯体を得た。
【0072】
【比較例2】(メチルシクロペンタジエニル)ビス(ア
セチルアセトナト)ジルコニウムクロリド(錯体−9)
の合成 Inorganic Chemistry,10,1388(1971)を参考にしてビス
(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ドとアセチルアセトンを原料に用いて反応を行うことで
目的錯体を得た。
【0073】
【比較例3】遷移金属錯体として錯体−8を用いた以外
は実施例8と同様に重合を行った。重合結果を表1に示
す。
【0074】
【比較例4】遷移金属錯体として錯体−9を用いた以外
は実施例8と同様に重合を行った。重合結果を表1に示
す。
【0075】
【表1】
【0076】
【発明の効果】本発明は工業的に用いる上でより簡単に
合成でき、高い重合活性かつ高い共重合性を有する、α
−オレフィンと環状オレフィン類の共重合触媒、および
該触媒を用いて環状オレフィン系共重合体を効率よく製
造する方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いられるオレフィン重合用触媒の調
製工程を示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J028 AA01A AB00A AB01A AC01A AC10A AC20A AC28A BA01B BB00B BB01B BC12B BC25B EB02 EB03 EB04 EB05 EB07 EB09 EB10 EB17 EB18 EB26 EC02 FA07 FA09 GA01 GA06 GA19 GB01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数2〜20のα−オレフィンと下記
    一般式(1)で表される少なくとも1種類の環状オレフ
    ィンとの共重合に使用する、(A)下記一般式(2)で
    表される遷移金属化合物および(B)有機アルミニウム
    オキシ化合物または有機ホウ素化合物から選ばれる1種
    以上の活性化剤からなることを特徴とする環状オレフィ
    ン系共重合触媒。 【化1】 (式中、R1〜R12は各々独立して互いに同一でも異な
    っていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲンで
    置換されていてもよい炭化水素基またはアルコキシ基を
    示し、R9〜R12は互いに結合して単環または多環を形
    成していてよく、かつその単環または多環が二重結合を
    有していてもよく、またR9とR10とでアルキリデン基
    を形成していてもよい。nは0〜2の整数を示す。) CpMLm3-m …(2) (式中、Mはチタン、ジルコニウムまたはハフニウムを
    示す。Cpはハロゲンで置換されていてもよい炭化水素
    基またはケイ素含有基からなる置換基で置換していても
    よいシクロペンタジエニル骨格を有する基を示す。任意
    の置換基のうち、2つまたは3つが結合して単環または
    多環を形成していてよく、またその単環または多環が二
    重結合を有していてもよい。Lは下記一般式(3)で表
    される配位子を示す。Xはハロゲンで置換されていても
    よい炭化水素基、酸素含有基、水素原子またはハロゲン
    原子を示す。mは1〜3の整数を示す。LまたはXが複
    数個ある場合は、それぞれ独立に、同一であってもよい
    し異なっていてもよい。) 【化2】 (式中、AはNR1314、OR15またはR16で表され
    る。R13、R14は炭素数1〜20のハロゲンで置換され
    ていてもよい炭化水素基、炭素数1〜20のケイ素含有
    基、炭素数1〜20の酸素含有基から選ばれる置換基を
    示し、同一であってもよいし異なっていてもよい。ま
    た、R13とR14が互いに結合して環を形成してもよい。
    15、R16は炭素数1〜20のハロゲンで置換されてい
    てもよい炭化水素基、炭素数1〜20のケイ素含有基か
    ら選ばれる置換基を示す。Zはイオウ原子または酸素原
    子を示す。)
  2. 【請求項2】 前記一般式(2)で表される遷移金属化
    合物において、Mがジルコニウムである請求項1の環状
    オレフィン系共重合触媒。
  3. 【請求項3】 前記一般式(2)で表される遷移金属化
    合物が、下記一般式(4)で表されることを特徴とする
    請求項1の環状オレフィン系共重合触媒。 【化3】 (式中、R17、R18は炭素数1〜20のハロゲンで置換
    されていてもよい炭化水素基、炭素数1〜20のケイ素
    含有基から選ばれる置換基を示し、同一であってもよい
    し異なっていてもよい。また、R17とR18が互いに結合
    して環を形成してもよい。Cpはハロゲンで置換されて
    いてもよい炭化水素基またはケイ素含有基からなる置換
    基で置換していてもよいシクロペンタジエニル骨格を有
    する基を示す。任意の置換基のうち、2つまたは3つが
    結合して単環または多環を形成していてよく、またその
    単環または多環が二重結合を有していてもよい。Xはハ
    ロゲンで置換されていてもよい炭化水素基、酸素含有
    基、水素原子またはハロゲン原子を示す。mは1〜3の
    整数を示す。Xが複数個有る場合は、それぞれ独立に、
    同一であってもよいし異なっていてもよい。)
  4. 【請求項4】 前記一般式(2)で表される遷移金属化
    合物が、下記一般式(5)で表されることを特徴とする
    請求項1の環状オレフィン系共重合触媒。 【化4】 (式中、R19は炭素数1〜20のハロゲンで置換されて
    いてもよい炭化水素基、炭素数1〜20のケイ素含有基
    から選ばれる置換基を示す。Cpはハロゲンで置換され
    ていてもよい炭化水素基またはケイ素含有基からなる置
    換基で置換していてもよいシクロペンタジエニル骨格を
    有する基を示す。任意の置換基のうち、2つまたは3つ
    が結合して単環または多環を形成していてよく、またそ
    の単環または多環が二重結合を有していてもよい。Xは
    ハロゲンで置換されていてもよい炭化水素基、酸素含有
    基、水素原子またはハロゲン原子を示す。mは1〜3の
    整数を示す。Xが複数個有る場合は、それぞれ独立に、
    同一であってもよいし異なっていてもよい。)
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれかに記載された環状
    オレフィン系共重合触媒を用いることを特徴とする、炭
    素数1〜20のα−オレフィンと前記一般式(1)で表
    される少なくとも1種類の環状オレフィンからなる環状
    オレフィン系共重合体の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4いずれかに記載された環状
    オレフィン系共重合触媒を用いることを特徴とする、炭
    素数1〜20のα−オレフィンと前記一般式(1)で表
    される少なくとも1種類の環状オレフィンからなる環状
    オレフィン系共重合体。
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