JP2003072660A - 自転車 - Google Patents
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Abstract
様な部品を組み付けることができ、しかもこの場合にお
いて結合強度が低下して締め付け強度が減少するなどの
不具合を生じない自転車を提供する。 【解決手段】 フレームの後つめ20におけるハブ軸2
が挿通される部分の近傍である内周部に、外周部20a
よりもその板厚が薄くなるように切欠いた形状の内周凹
部21を形成する。これにより、後つめ20における内
周部が、内周凹部21によりその板厚が薄くなるように
形成されているので、厚肉のアルミニウム製のフレーム
を用いた場合でも、鉄製のフレームを用いていた場合と
同様な部品を、鉄製のフレームを用いていた場合と同様
な位置に組み付けることができて、ハブナット10など
により十分な締め付け強度を保持することができる。
Description
のフレームにおける後つめ箇所の構造に関する。
フレームであるチェーンステー12の後端部に設けられ
た後つめ1には、後輪のハブ軸2が挿通される長孔3が
後端部などに開口して形成されている。また、ハブ軸2
の両端部には、チェーン引きボルト4のリング部4aが
外嵌され、後つめ1の後端部には、平面視して断面コ字
形状(図22(b)参照)のチェーン引き座金5が係合
されている。ハブ軸2の両端部には、チェーン引きボル
ト4のリング部4aの外側に後つめ1がその長孔3に挿
通するようにして組み付けられ、ハブ軸2には後つめ1
の外側から、スタンド17の取付板部6、泥除けの支持
ロッド7、荷台の支持ロッド8などが組み付けられ、さ
らにその外側からワッシャ9を介してハブナット10が
ねじ込まれて固定されるようになっている。
ボルト4に螺合されているチェーン引きナットであり、
ハブナット10を緩めて後つめ1に対してハブ軸2が前
後に移動調整可能な状態で、チェーン引きナット11を
締め付けたり緩めたりすることで、後つめ1に対するハ
ブ軸2の前後位置を移動させて、チェーン15の張力を
調整することができるようになっている。また、図2
0、図21における、13はバックホーク、14はチェ
ーンケース、18はチェーンケース14の取付バンド
で、チェーンケース14は、チェーンステー12に跨っ
た取付バンド18をねじ19で取り付けることで、後部
側が保持されている。図22(a)、(b)における2
aはハブ軸2におけるチェーン引きボルト4よりも内側
(ハブ軸2の中央寄り)の所定箇所に一体形成されてい
るナット部、16はチェーンに噛み合うフリー小ギヤで
ある。
る1つの手法として、フレームの材料を鉄からアルミニ
ウムに変更することが行われている。このように、材料
をアルミニウムに変更するに際して、アルミニウムに変
更した場合でも十分な強度が得られるように、鉄製の場
合よりもその板厚を増加させることが行われている。例
えば、後つめ1において、鉄製で4mmの板厚であった
場合に、アルミニウム製で7mmの板厚とさせる変更を
行っている。
のためにフレームとしてアルミニウム製のものを採用
し、図23(a)、(b)に示すように、板厚が大きい
後つめ1’を用いて、残りの組みつけ部品(チェーン引
きボルト4、スタンド17の取付板部6、泥除けの支持
ロッド7、荷台の支持ロッド8、ワッシャ9、ハブナッ
ト10)を取り付けると、図23(a)に示すように、
後つめ1’の厚みが増した分だけハブ軸2の出代が減少
してハブ軸2の先端がハブナット10内に引っ込んだ状
態(沈み込んだ状態)となり、ハブ軸2のねじ面に対し
てハブナット10が一部しか螺合せずにかかり代が小さ
くなるため、結合強度が低下して締め付け強度が減少し
てしまう不具合がある。
ン引き座金5の後つめ1’に係合する箇所の厚み寸法t
1よりも後つめ1’の厚みt2が大きいため、チェーン引
き座金5を後つめ1’に係合させることができないとい
う問題も生じていた。
ム製に変更する際、その他の構成部品を共通に使用しよ
うとしても、フレームの肉厚の差のために、強度面や組
立工程の関係上、容易に使用できない場合があった。
の大きい後つめを用いながら、従来と同様な部品を組み
付けることができ、しかもこの場合において結合強度が
低下して締め付け強度が減少するなどの不具合を生じな
い自転車を提供することを目的とする。
に本発明の自転車は、フレームの後つめにおけるハブ軸
が挿通される部分の近傍である内周部に、前記後つめに
おけるハブ軸が挿通される部分から離れた外周部よりも
その板厚が薄くなるように切欠いた形状の内周凹部を形
成したことを特徴とする。
用いながら、従来と同様な部品を組み付けることがで
き、しかもこの場合において結合強度が低下して締め付
け強度が減少するなどの不具合を防止することができ
る。
は、フレームの後つめにおけるハブ軸が挿通される部分
の近傍である内周部に、前記後つめにおけるハブ軸が挿
通される部分から離れた外周部よりもその板厚が薄くな
るように切欠いた形状の内周凹部を形成したことを特徴
とする。
が、内周凹部によりその板厚が薄くなるように形成され
ているので、アルミニウム製などの厚肉のフレームを用
いた場合でも、鉄製のフレームを用いていた場合と同様
な部品を同様な位置に組み付けることができて、ハブナ
ットなどにより十分な締め付け強度を保持することがで
きる。また、後つめにおける外周部は十分な板厚がある
ため、内周凹部を形成したことによる強度の低下を最小
限に抑えることができる。
ームの後つめにおけるハブ軸が挿通される部分の近傍で
ある内周部に、前記後つめにおけるハブ軸が挿通される
部分から離れた外周部よりもその板厚が薄くなるように
切欠いた形状の内周凹部を形成し、前記後つめにおけ
る、チェーン引き座金が係合される箇所に、前記外周部
よりもその板厚が薄くなるように切欠いた形状の座金係
合用凹部を形成したことを特徴とする。
が、内周凹部によりその板厚が薄くなるように形成され
ているので、アルミニウム製などの厚肉のフレームを用
いた場合でも、鉄製のフレームを用いていた場合と同様
な部品を同様な位置に組み付けることができて、ハブナ
ットなどにより十分な締め付け強度を保持することがで
きる。また、後つめにおける外周部は十分な板厚がある
ため、内周凹部を形成したことによる強度の低下を最小
限に抑えることができる。さらに、チェーン引き座金が
係合される箇所に座金係合用凹部を形成して、この箇所
も、その板厚が薄くなるように形成したので、従来と同
様な構造のチェーン引き座金を用いた場合でも後つめに
良好に係合させることができて、チェーン引き座金の機
能を良好に発揮させることができる。
項1または2に記載の自転車において、後つめに臨んで
配設されるバンドブレーキカバーに、前記後つめの内周
凹部に嵌合する凸部を一体形成したことを特徴とする。
に形成した凸部を後つめの内周凹部に嵌合させること
で、後つめの内周凹部を、バンドブレーキカバーの回り
止めとして機能させることができる。
項1または2に記載の自転車において、後つめに臨んで
配設されるスタンドの取付板部に、前記後つめの内周凹
部に嵌合する凸部を一体形成したことを特徴とする。
形成した凸部を後つめの内周凹部に嵌合させることで、
後つめの内周凹部を、スタンドの取付板部の回り止めと
して機能させることができる。
項1または2に記載の自転車において、チェーンケース
の後端部を、後つめに当接するように延設し、このチェ
ーンケースの後端部に、後つめの内周凹部に嵌合する凸
部を形成したことを特徴とする。
部に形成した凸部を後つめの内周凹部に嵌合させること
で、後つめによりチェーンケースの後端部を支持させる
ことができる。
項1または2に記載の自転車において、内周凹部を後つ
めの外面側に形成し、この内周凹部内に、スタンドを取
り付けていない状態で後つめとハブ軸とを固定するハブ
ナットを配置したことを特徴とする。
いない状態で出荷する場合などでも、後つめの内周凹部
にハブナットを組み付けて後つめを固定することがで
き、また、ハブナットが内周凹部内に配置されるため、
ハブナットを外さないでもスタンドを後つめの外周部に
当接するようにして組み付けることができる。
項1に記載の自転車において、後つめの内周凹部に、ハ
ブ軸を後方に付勢してチェーンを後方に引っ張るチェー
ン引きばねを配設したことを特徴とする。
によりチェーンが延びていた場合などに、ハブナットを
緩めるなどして、後つめに対してハブ軸が前後に移動可
能な状態にすることで、チェーンの延び量に応じてチェ
ーン引きばねの付勢力によりハブ軸が後方に移動され
て、チェーンが良好な張り状態に調整される。
を用いて説明する。なお、従来の自転車と同機能の構成
部品には同符号を付してその説明は省略する。本発明の
実施の形態にかかる自転車のフレームはアルミニウム製
とされて、図1、図2に示すように、フレームの一部で
あるチェーンステー12の後つめ20が全体的には厚肉
形状(例えば板厚が7mm)とされている。しかし、後
つめ20における、ハブ軸2が挿通される長孔3の近傍
である内周部には、後つめ20におけるハブ軸2が挿通
される長孔3から離れた外周部20aよりもその板厚が
薄くなるように切欠いた内周凹部21が形成されてい
る。図1においては、内周凹部21は、切欠き長孔形状
の長孔3を同形のまま拡大した形状の周壁面Sを有し、
この周壁面Sによって内周凹部21と外周部20aとが
区切られており、外周部20aは後つめ20の外形に沿
って形成されている。また、後つめ20における、チェ
ーン引き座金5が係合される後端部にも、外周部20a
よりもその板厚が薄くなるように後つめ20の厚肉を切
欠いた座金係合用凹部22が形成されている。この実施
の形態においては、内周凹部21と座金係合用凹部22
とは連なっており、略同一面となるように形成されてい
る。
とは、フレームが有する左右両方のの後つめ20に形成
されており、後つめ20における内側、つまり後輪側
(左の後つめ20においては右側の面、右の後つめ20
においては左側の面であり、図1、図2においては右の
後つめ20の場合を図示している)に形成されている。
また、内周凹部21は、その周壁面が、チェーン引きボ
ルト4のリング部4aやハブ軸2のナット部2aの外周
面よりも大きい形状に形成されている。また、これらの
内周凹部21や座金係合用凹部22が設けられている薄
肉部の厚みは、従来の鉄製のフレームを用いた場合と同
様な厚さ(例えば4mm)とされている。
がら、ハブ軸2への各部品の組み付け手順を説明する。
まず、ハブ軸2の両端部には、チェーン引きボルト4の
リング部4aが外嵌され、次に、チェーン引きボルト4
のリング部4aの外側に後つめ20が、長孔3に挿通す
るようにして組み付けられる。この場合に、後つめ20
におけるハブ軸2が挿通される部分の内周部には内周凹
部21が形成されているので、図2および図3(a)に
示すように、この内周凹部21内に、チェーン引きボル
ト4やハブ軸2のナット部2aの一部が嵌入され、ハブ
軸2に対しては、内周凹部21が設けられている薄肉部
しか係合しない。したがって、このように後つめ20が
組みつけられているハブ軸2の外側から、スタンド17
の取付板部6、泥除けの支持ロッド7、荷台の支持ロッ
ド8を組み付け、さらにその外側からワッシャ9を介し
てハブナット10をねじ込んで固定した場合でも、ハブ
ナット10がハブ軸2に対して、従来の鉄製フレームの
後つめを用いた場合と同様に、十分な係合面積で螺合し
た状態で係合し、十分な結合強度が得られる。また、後
つめ20における外周部20aは十分な板厚が確保され
ているため、内周凹部21を形成したことによる強度の
低下を最小限に抑えることができ、通常使用において支
障をきたすようなことはない。
座金5が係合される箇所に座金係合用凹部22を形成
し、この箇所も、その板厚が薄くなるように形成したの
で、図2、図3(b)に示すように、従来と同様な構造
のチェーン引き座金5を用いた場合でも後つめ20に良
好に係合させることができて、チェーン引き座金5の機
能を良好に発揮させることができる。
合用凹部22とを設けただけの簡単な構造であるため、
後つめ20の製造時には、内周凹部21と座金係合用凹
部22とを切削加工などで容易に形成することができ
て、容易に製造できる。なお、内周凹部21や座金係合
用凹部22は、切削加工以外の加工で形成してもよいこ
とはもちろんである。
実施の形態にかかるものである。この自転車において
は、後輪のハブ軸2の長手方向における中央外周部部分
に内装変速機(例えば内装3段の変速機)25が設けら
れている。また、自転車のハンドル部分には、運転者操
作用の変速段切換レバー(図示せず)が取り付けられて
おり、この変速段切換レバーを操作すると、この動きが
ワイヤケーブル30の引張動作として後輪の内装変速機
25側に伝達されるようになっている。
タンド取付板部6の外側位置には、側方に突出する突出
片31aを有する変速用支持基板31が取り付けられて
いるとともに、この突出片31a先端に取り付けられた
縦軸32を中心として、ハブ軸2の右端部に対して接近
離反する方向に揺動する平面視二又形状の揺動レバー3
3が取り付けられている。揺動レバー33の二又部の一
方部分33aにはワイヤケーブル30の終端が係合さ
れ、揺動レバー33の二又部の他方部分33bは、ハブ
軸2から右側方に出退する変速ロッド34の先端に当接
され、変速ロッド34の出退量に応じて変速段が切り換
えられる。
換レバーが運転者により操作されると、ワイヤケーブル
30の引張動作に連動して、揺動レバー33が揺動し、
変速ロッド34が出退して内装変速機25の変速段が切
り換えられるようになっている。
ブ軸2に対する相対出退位置で変速段が切り換えられる
ため、特に、変速用支持基板31の取付位置が重要とな
る。つまり、フレームが鉄製からアルミニウム製に変更
された場合でも、変速用支持基板31の取付位置がずれ
てしまうことは、変速段の切り換えが不良となるおそれ
があるので、このような不具合は防止しなければならな
い。
用の印が刻まれており、ハブ軸2の端面とその印とを一
致させて位置決めを行うようになっている。しかし、後
つめ20の板厚を単純に増すと、図23に示すように、
ハブ軸2がハブナット10に沈み込んでしまい、位置合
わせが困難になってしまう。
ても、図1、図2、図4(a)、(b)に示すように、
後つめ20におけるハブ軸2が挿通される部分の内周部
に、外周部20aよりもその板厚が薄くなるように切欠
いた内周凹部21が形成されている。また、内周凹部2
1は、変速用支持基板31に臨む箇所、すなわち、右側
の後つめ20における内側に形成されている。また、左
側の後つめ20にも、内側に内周凹部21が形成されて
いる。
よび図4(a)、(b)に示すように、内周凹部21内
にチェーン引きボルト4が嵌入され、ハブ軸2に対して
は、内周凹部21が設けられている薄肉部しか係合せ
ず、ハブ軸2に対する後つめ20の外側端面の位置は、
図5(a)、(b)に示すような鉄製のフレームによる
後つめ1を用いた場合と変わらない。これにより、アル
ミニウム製のフレームによる後つめ20の外側に取り付
けられた、スタンド取付板部6および変速用支持基板3
1の位置も鉄製のフレームの場合と同様となり、その結
果、ハブ軸2が沈み込むこともなく、変速ロッド34の
位置決めが容易かつ正確にできるので、変速段の切り換
えも良好に行うことができる。
用いながら、以下の用途として用いることも可能であ
る。図6に示すように、この自転車においても、チェー
ンステー12の後つめ20として、そのハブ軸2が挿通
される部分の内周部に、外周部20aよりもその板厚が
薄くなるように切欠いた内周凹部21が形成されてい
る。また、内周凹部21は後つめ20における内面側に
形成されている。
示すように、左側の後つめ20の内側に配設されている
バンドブレーキ40のブレーキカバー41に、後つめ2
0の内周凹部21に嵌合する回り止め用凸部42が一体
形成されている。そして、自転車の組み立て時に、後つ
め20の内周凹部21にブレーキカバー41の回り止め
用凸部42を嵌合させてバンドブレーキ40が組み付け
られるようになっている。
に、組み立て時において、後つめ20の内周凹部21
に、チェーン引きボルト4のリング部4aだけでなく、
バンドブレーキカバー41の回り止め用凸部42を嵌合
させることで、バンドブレーキ40を位置決めして取り
付けることができるため、組み立て作業が容易化され
る。すなわち、図9に示すように、従来の自転車では、
バンドブレーキ40の回り止めを行うための取付バンド
43や取付ねじ44が必要であったが、本実施の形態に
よれば、回り止め用凸部42によってバンドブレーキ4
0の回り止めが行われて、取付バンド43や取付ねじ4
4が不要となるため、その分だけ部品点数を削減できる
とともに、取付バンド43や取付ねじ44の組みつけ作
業も不要となるため、組み付け工数を削減することがで
きる。しかも、取付バンド43を取り付けるための部分
をバンドブレーキカバー41に設けなくても済むため、
バンドブレーキ40としてコンパクト化することも可能
となる。
0をさらに他の用途に用いた例を示すものである。この
例においては、上記例と同様に、チェーンステー12の
後つめ20におけるハブ軸2が挿通される部分の内周部
に、外周部20aよりもその板厚が薄くなるように切欠
いた内周凹部21が形成されているが、この例において
は、図10に示すように、内周凹部21が、左右両側の
後つめ20における外面側(後輪に対して逆側)に形成
されている。
後つめ20に臨む箇所に、後つめ20の内周凹部21に
嵌合する回り止め用凸部51が一体形成されている。そ
して、自転車の組み立て時に、後つめ20の内周凹部2
1にスタンド17の取付板部6の回り止め用凸部51を
嵌合させてスタンド17が組み付けられるようになって
いる。なお、図12における6a〜6cは、取付板部6
に一体形成されている回り止め用つめである。
ド取付板部6の回り止め用つめ6a〜6cがチェーンス
テー12の後端部(後つめ20の前方部分)に係合して
回り止め作用を得られるだけでなく、後つめ20の内周
凹部21に、スタンド取付板部6の回り止め用凸部51
を嵌合させることによっても、スタンド取付板部6の回
り止めがなされるため、回り止め効果が増加されて、ス
タンド取付板部6を、確実に回り止めできた姿勢で組み
付けることができる。
をその他の用途に用いた例を示すものである。この例に
おいては、図1および図13に示すように、右側のチェ
ーンステー12の後つめ20における内周部に、外周部
20aよりもその板厚が薄くなるように切欠いた内周凹
部21が形成されている。なお、内周凹部21は、右側
の後つめ20における内面側に形成されている。
ス61の後端部を、後つめ20に臨むように後方に延長
するようにして配設し、このチェーンケース61の後端
部に、後つめ20の内周凹部21に嵌合する取付用凸部
62が一体形成されている。そして、自転車の組み立て
時に、後つめ20の内周凹部21にチェーンケース61
の取付用凸部62を嵌合させてチェーンケース61が組
み付けられるようになっている。なお、この取付用凸部
62にもハブ軸2を挿通させる長孔62aが形成されて
いる。
組み立て時に、後つめ20の内周凹部21にチェーンケ
ース61の取付用凸部62を嵌合させるだけで、チェー
ンケース61の後部側が位置決めされるため、組み立て
作業が容易化される。
車では、チェーンケース61の後部側をバックホーク1
3などに取り付けて固定するための取付バンド63や取
付ねじ64が必要であったが、この例によれば、取付用
凸部62によってチェーンケース61の後部側が固定さ
れて、取付バンド63や取付ねじ64が不要となるた
め、その分だけ部品点数を削減できるとともに、取付バ
ンド63や取付ねじ64の組みつけ作業も不要となるた
め、組み付け工数を削減することが可能となる。また、
チェーンケース61として樹脂製のものを用いた場合に
は、チェーンケース61を取り付ける際に、取付ねじ6
4をねじ込み過ぎて、チェーンケース61における取付
ねじ64のねじ孔部分が割れてしまうことがあるが、こ
の構成によればねじ込み工程がないため、割れを防止す
ることができ、また、チェーンケース61に取付用凸部
62を一体形成することが容易に行える。さらに、従来
の構造では、取付ねじ64の位置がずれて組み付け難い
ことがあるが、上記構造であればこのような不具合が生
じない。なお、図13〜図15においては、チェーンの
上半分箇所だけを覆うチェーンケース61の場合を図示
したが、図20、図21に示すようにチェーン全体を覆
うようなチェーンケース14にこの構造を適用すること
も可能である。
他の用途に用いた例を示すものである。この例において
は、図16に示すように、後つめ20におけるハブ軸2
の内周部に、外周部20aよりもその板厚が薄くなるよ
うに切欠いた内周凹部21が形成されている。なお、内
周凹部21は、左右両側の後つめ20における外面側に
形成されている。
は、組み付け出荷時において、後つめ20にハブ軸2を
固定する仮止め用ハブナット71が、後つめ20の内周
凹部21が設けられている薄肉部に当接する状態でハブ
軸2にねじ込まれ、このように仮止め用ハブナット71
がねじ付けられたハブ軸2の外側位置に、スタンド取付
板部6が、後つめ20の外周部20aに接触する姿勢で
取り付けられる。したがって、後つめ20の内周凹部2
1は、仮止め用ハブナット71の厚みよりも少し深い厚
みで切欠かれ、また、仮止め用ハブナット71を治具で
良好に回転できるように、内周凹部21は少し大きめに
形成されている。
から販売店などに輸送する際に、スタンドやペダルを組
み付けたままで出荷すると、その分だけ、より大きな横
幅を占有してしまい、単位面積当たりの輸送台数が少な
くなってしまうため、通常、輸送時にはスタンドやペダ
ルを取り外し、販売時に組み付けることが行われてい
る。したがって、従来は、出荷時には、図17に示すよ
うに、スタンド17を取り外し、仮止め用ナット72を
後つめ20に組み付けた状態で出荷していた。そして、
販売店などにおいて、仮止め用ナット72を取り外した
後、あらためてスタンド17などを組み付け直してい
た。
などにおいて、仮止め用ナット72を取り外す作業が必
要であるため、その分だけ手間がかかる上に、仮止め用
ナット72を取り外した際に、後つめ20に対するハブ
軸2の固定位置がずれてしまい、組み付け精度が低下し
てしまうおそれがある。
め20の内周凹部21に仮止め用ハブナット71を組み
付けて後つめ20を固定する構成を採用し、工場におい
て、仮止め用ハブナット71を後つめ20の内周凹部2
1に収容させた姿勢でハブ軸2にねじ込み、この状態で
自転車を工場から出荷し、その後、販売店などで、仮止
め用ハブナット71を外すことなく、スタンド17の取
付板部6を後つめ20の外周部20aに当接させるよう
にしてハブ軸2に組み付けることで、販売店などでは、
仮止め用ハブナット71を緩めなくてもスタンド17を
組み付けることができる。したがって、従来のような仮
止め用ナット72を取り外す作業が不要となって、手間
を省くことができ、さらには、仮止め用ハブナット71
を組み付けたままの状態でスタンド17を組み付けるこ
とができるため、後つめ20に対するハブ軸2の固定位
置がずれてしまうようなことがなく、良好な組み付け精
度を維持することができる。
の用途に用いた例を示すものである。この例において
も、チェーンステー12の後つめ20におけるハブ軸2
が挿通される部分の内周部に、外周部20aよりもその
板厚が薄くなるように切欠いた内周凹部21が形成され
ている。なお、内周凹部21は、左右両側の後つめ20
における内面側に形成されている。
軸2を後方に付勢してチェーン15を後方に引っ張るチ
ェーン引きばね81が嵌め込まれている。チェーン引き
ばね81は線状のばね材により形成され、内周凹部21
の前端部に当接する前側の大リング部81aと、ハブ軸
2が挿通される後側の小リング部81bと、これらのリ
ング部81a、81b同士を接続するとともに互いに離
反するように付勢する湾曲形状の接続部81cとから構
成されている。
によりチェーン15が延びていた場合などに、ハブナッ
ト10を緩めるなどして、後つめ20に対してハブ軸2
が前後に移動可能な状態にすることで、チェーン15の
延び量に応じてチェーン引きばね81の付勢力によりハ
ブ軸2が後方に移動されて、チェーン15が良好な張り
状態に調整される。また、上記構成によれば、チェーン
引きを行う手段として、1本の線材から形成されたチェ
ーン引きばね81を用いるだけで済むため、図2に示す
ように、チェーン引きボルト4や、チェーン引き座金
5、チェーン引きナット11を用いる場合に比べて、部
品点数を削減できるだけでなく、組み付けならびに調整
作業も容易となり、組み立て時の作業能率も向上する。
する構成を組み合わせたり、後つめ20において内周凹
部21を内側と外側との両方に形成したりしてもよい。
すなわち、図19に示すものにおいては、後つめ20の
内側と外側との両方に内周凹部21を形成し、後つめ2
0の内側の内周凹部21に、チェーン引きボルト4のリ
ング部4aとブレーキカバー41の回り止め用凸部42
とを嵌合させ、また、後つめ20の外側の内周凹部21
に、スタンド取付板部6の回り止め用凸部51を嵌合さ
せることで、バンドブレーキ40の回り止めとスタンド
取付板部6の回り止めとの両方の機能を発揮させてい
る。しかし、これ以外の組み合わせを行ってもよいこと
はいうまでもない。
フレームとしてアルミニウム製である場合を述べたが、
後つめ20が鉄製などであっても厚肉のフレームに対し
ては、同様な構成を適用できるものであり、これらに限
らないことは申すまでもない。また、後つめ20の部分
のみアルミニウム製としてもよい。
の後つめにおける内周部に、前記後つめにおける外周部
よりもその板厚が薄くなるように切欠いた形状の内周凹
部を形成することにより、アルミニウム製フレームなど
の厚肉のフレームを用いた場合でも、従来用いていた部
品と同様な部品を従来の構成の場合と同様な位置に組み
付けることができて、ハブナットなどにより十分な締め
付け強度を保持することができる。また、後つめにおけ
る外周部は十分な板厚があるため、内周凹部を形成した
ことによる強度の低下を最小限に抑えることができる。
が係合される箇所に、外周部よりもその板厚が薄くなる
ように切欠いた形状の座金係合用凹部を形成することに
より、従来と同様な構造のチェーン引き座金を用いた場
合でも後つめに良好に係合させることができて、チェー
ン引き座金の機能を良好に発揮させることができる。
レーキカバーに、前記後つめの内周凹部に嵌合する凸部
を形成することで、後つめの内周凹部を、バンドブレー
キカバーの回り止めとして機能させることができる。ま
た、凸部をバンドブレーキカバーに一体形成すること
で、従来必要であった取付バンドや取付ねじが不要とっ
て、その分だけ部品点数を削減できるとともに組み付け
工数を削減することができる。しかも、取付バンドを取
り付けるための部分をバンドブレーキカバーに設けなく
ても済むため、バンドブレーキとしてコンパクト化する
ことも可能となる。
ドの取付板部に、前記後つめの内周凹部に嵌合する凸部
を形成することにより、後つめの内周凹部を、スタンド
の取付板部の回り止めとして機能させることができ、回
り止め効果が増加されて、スタンドを確実に回り止めで
きる。
に当接するように延設し、このチェーンケースの後端部
に、後つめの内周凹部に嵌合する凸部を形成することに
より、後つめによりチェーンケースの後端部を支持させ
ることができる。また、凸部をチェーンケースの後端部
に一体形成すると、従来必要であった取付バンドや取付
ねじが不要となるため、その分だけ部品点数を削減でき
るとともに組み付け工数を削減することが可能となる。
し、この内周凹部内に、スタンドを取り付けていない状
態で後つめとハブ軸とを固定するハブナットを配置する
ことにより、スタンドを取り付けていない状態で出荷す
る場合などでも、後つめの内周凹部にハブナットを組み
付けて後つめを固定することができ、また、ハブナット
が内周凹部内に配置されるため、ハブナットを外さない
でもスタンドを後つめの外周部に当接するようにして組
み付けることができ、従来のような仮止め用ナットを取
り外す作業が不要となって、手間を省くことができ、さ
らには、ハブナットを組み付けたままの状態でスタンド
を組み付けることができるため、良好な組み付け精度を
維持することができる。
に付勢してチェーンを後方に引っ張るチェーン引きばね
を配設することにより、自転車の長期間の使用によりチ
ェーンが延びていた場合などに、ハブナットを緩めるな
どして、後つめに対してハブ軸が前後に移動可能な状態
にすることで、チェーンの延び量に応じてチェーン引き
ばねの付勢力によりチェーンが良好な張り状態に調整さ
れる。また、従来必要であったチェーン引きボルトや、
チェーン引き座金、チェーン引きナットが不要となっ
て、部品点数を削減できるだけでなく、組み付けならび
に調整作業も容易となり、組み立て時の作業能率も向上
する。
つめ部分の斜視図である。
を示す斜視図である。
箇所の縦断面図および平面断面図である。
態にかかる自転車の後つめおよびその近傍箇所の縦断面
図および平面断面図である。
転車の後つめおよびその近傍箇所の縦断面図および平面
断面図である。
つめおよびその近傍箇所の縦断面図である。
視図である。
る。
後つめおよびその近傍箇所の縦断面図である。
図である。
後つめおよびその近傍箇所の縦断面図である。
である。
スの斜視図である。
後つめおよびその近傍箇所の斜視図である。
箇所の斜視図である。
後つめおよびその近傍箇所の斜視図である。
つめおよびその近傍箇所の縦断面図である。
およびその近傍箇所の縦断面図および平面断面図であ
る。
およびその近傍箇所の縦断面図および平面断面図であ
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 フレームの後つめにおけるハブ軸が挿通
される部分の近傍である内周部に、前記後つめにおける
ハブ軸が挿通される部分から離れた外周部よりもその板
厚が薄くなるように切欠いた形状の内周凹部を形成した
ことを特徴とする自転車。 - 【請求項2】 フレームの後つめにおけるハブ軸が挿通
される部分の近傍である内周部に、前記後つめにおける
ハブ軸が挿通される部分から離れた外周部よりもその板
厚が薄くなるように切欠いた形状の内周凹部を形成し、
前記後つめにおける、チェーン引き座金が係合される箇
所に、前記外周部よりもその板厚が薄くなるように切欠
いた形状の座金係合用凹部を形成したことを特徴とする
自転車。 - 【請求項3】 後つめに臨んで配設されるバンドブレー
キカバーに、前記後つめの内周凹部に嵌合する凸部を一
体形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の
自転車。 - 【請求項4】 後つめに臨んで配設されるスタンドの取
付板部に、前記後つめの内周凹部に嵌合する凸部を一体
形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の自
転車。 - 【請求項5】 チェーンケースの後端部を、後つめに当
接するように延設し、このチェーンケースの後端部に、
後つめの内周凹部に嵌合する凸部を形成したことを特徴
とする請求項1または2に記載の自転車。 - 【請求項6】 内周凹部を後つめの外面側に形成し、こ
の内周凹部内に、スタンドを取り付けていない状態で後
つめとハブ軸とを固定するハブナットを配置したことを
特徴とする請求項1または2に記載の自転車。 - 【請求項7】 後つめの内周凹部に、ハブ軸を後方に付
勢してチェーンを後方に引っ張るチェーン引きばねを配
設したことを特徴とする請求項1に記載の自転車。
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