JP2005132302A - ステアリングラックハウジング用ブラケット構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 両第2弾性部材10a,10bはアウタ部材8の径方向外側に沿うように配置される第1接続部20で接続され、前記両第2弾性部材10a,10bに10a,10b貫通穴10c,10dがそれぞれ形成されると共に、該両第2弾性部材10a,10bの貫通穴10c,10dのうち少なくとも一方はインナ部材7の軸方向端部に隙間なく外嵌可能な内径を有して形成され、前記インナ部材7の軸方向両端部がそれぞれ対応する前記貫通穴10c,10dに外嵌されることとした。
【選択図】 図3
Description
なお、前記問題点を解決するために小径部と大径部を別部材で形成して前記調整幅を広げることが考えられるが、この場合、大径部がステアリングラックハウジング用ブラケットの組立時や搬送時においてインナ部材から脱落する虞がある。
また、前記両第2弾性部材が第1接続部で接続されるため、これら両者を一体的に形成できる上、部品点数の増加を抑えることができる。
さらに、両第2弾性部材の貫通穴のうち少なくとも一方はインナ部材に隙間なく外嵌可能な内径を有して形成され、前記インナ部材の軸方向両端部がそれぞれ対応する前記貫通穴に外嵌されため、ステアリングラックハウジングブラケットの組付け時や搬送時に両第2弾性部材がインナ部材から脱落するのを確実に防止できる。
図1は本発明の実施例1のステアリングラックハウジング用ブラケット構造が採用されるステアリングラックハウジングの平面図、図2は実施例1のステアリングラックハウジング用ブラケット5b付近の拡大図、図3は図2のS3−S3断面図、図4は図2のS4−S4線による断面図である。
図5は実施例1のインナ部材及び第1弾性部材の側面図(一部断面図)、図6は実施例1の第2弾性部材を説明する平面図、図7は同側面図である。
また、前記ステアリングラックハウジング1の内部には、ステアリングラックS(図4参照)が車幅方向に移動可能に収容されると共に、その両端部には蛇腹形状のカバー2,2が装着されている。
そして、前記ステアリングラックはピニオン用ハウジング1cに収装されたピニオン(図示せず)に連結され、該ピニオンはピニオン用ハウジング1cから上方に突設された回転操作軸1dに連結されている。
即ち、ステアリング操作時の回転力が、前記回転操作軸1d、油圧式補助機構4等を介して前記ピニオンに伝達されることにより、前記ステアリングラックSを介して車幅方向両側に突設されたタイロッド3,3が駆動され、図外の車輪に蛇角の変化が与えられるようになっている。
なお、前記ステアリングラックハウジング用ブラケット5aとステアリングラックハウジング用ブラケット5bとは外形状の違いはあるものの同様の構造を有しているため、本実施例ではステアリングラックハウジング用ブラケット5b付近についてのみ説明する。
図3に示すように、前記ステアリングラックハウジング用ブラケット5bは、ステアリングラックハウジング1を車体に対して防振支持するためのものであって、インナ部材7と、アウタ部材8と、第1弾性部材9と、第2弾性部材10を主要な構成としている。
図4に示すように、前記アウタ部材8は貫通穴8aを有して筒状に形成され、その一部がステアリングラックハウジング1bに一体的に形成されている。
前記第1弾性部材9は、図示しない成形型内にセットされたインナ部材7の外周面と成形型の内周面との隙間にゴム等の弾性材料を流し込むことにより形成され、この際、第1弾性部材9の内周面はインナ部材7の外周面に加硫接着される他、外周面は成形型の形状に沿って山部9a,9aと谷部9bが形成され、軸方向両端部は他の部分に比べて薄肉のストッパ部9c,9dがそれぞれ形成される(後述の(ロ)に対応)。
また、本実施例では前記ストッパ部9cはストッパ9dよりも軸方向に長く形成されることにより、突出した状態の突出部12が設けられている。
また、前記第2弾性部10bに近接して後述する矩形状の凸部10eが形成されている。
前記第1接続部20は両第2弾性部材10a,10bの外周一部同士を接続するためのものであって他の部分に比べて薄肉で伸縮性に優れる形状となっている。
この際、前記第1弾性部材9の山部9a,9aはアウタ部材8の内周面との間で谷部9bに向かって潰れながら変形し、結果、主に前記山部9a,9aの頂部が潰れてアウタ部材8の内周面(貫通穴8a)に密着する。
また、第1弾性部材9が加硫接着されたインナ部材7には第2弾性部材10が未装着であるため、従来の発明に比べて第2弾性部材10の厚みや外径に関係なくインナ部材7をアウタ部材8にスムーズに圧入可能となる。
この際、前述したように、貫通穴10dの径はインナ部材7の外径よりも僅かに大径で形成されているため、第2弾性部材10bをインナ部材7、詳細にはストッパ部9dに容易に外嵌させることができる。
また、金属製のインナ部材7に第2弾性部材10a,10bの貫通穴10c,10dが直接外嵌された場合に比べて摩擦抵抗が大きくなり、結果、第2弾性部材10a,10bとインナ部材7との結合力が増す。
さらに、突出部12側に外嵌された第2弾性部材10aの貫通穴10cの径はインナ部材7と略同一の径に形成されているため、該貫通穴10cはストッパ部9cに隙間なく密着した状態で外嵌し、これにより第2弾性部材10a,10bが軸方向に摺動して脱落するのを確実に防止できる(後述する(イ)に対応)。
なお、作業上及びレイアウト上可能であれば第2弾性部材10a,10bの取付順序は適宜変更しても良い。
この際、前述したように、第2弾性部材10a,10bが前記第1弾性部材9のストッパ部9c,9dに密着した状態で外嵌するため、前記車体への組付け時にインナ部材7から脱落する虞がない。
なお、作業上可能であれば突出部12を前記車体側取付部11の係止溝11bに係止させた後、ボルトBを挿通・固定させても構わない。
この際、アウタ部材8が車両後方側に倒れる場合には第2弾性部材10aが緩衝材の役目を果たして前記応力を吸収・緩和でき、これにより前記アウタ部材8の倒れを抑制できる。
また、アウタ部材8が車両前方側に倒れる場合には第2弾性部材10bが緩衝材の役目を果たして前記回転力を吸収・緩和でき、これにより前記アウタ部材8の倒れを抑制できる。
また、ステアリングラックハウジング用ブラケット5bにQA方向(車両横方向)の応力が作用した場合には、第1弾性部材9が緩衝材の役割を果たして該応力を吸収・緩和でき、これにより自動車の操縦安定性を確保できる。
さらに、前述したように、第1弾性部材9と第2弾性部材10とが別工程で形成され、第1弾性部材9が第2弾性部材10よりも低い弾性係数の弾性材料で形成されることにより、ステアリングラックハウジング1の車体に対するばね特性をより広い調整幅で調整でき、これにより車幅方向のばね特性が車両前後方向に比べて柔らかいばね特性にして弱アンダーなステアリング性能を実現できる。
なお、本実施例のステアリングラックハウジング用ブラケット構造は、ステアリングラックハウジング用ブラケット5bにステアリングラックハウジング用ブラケット5cが並設され、各第2弾性部材10b,10bを第2接続部31で接続したこと以外は前記実施例1と同様であるため、同一構成部材については同一の符号を付してその説明は省略する。
図8は実施例2のステアリングラックハウジング用ブラケット5b付近の拡大図、図9は図8のS9−S9線による断面図、図10は実施例2の第2弾性部材を説明する平面図、図11は同側面図である。
なお、前記実施例1で説明した凸部20は省略されている。
続いて、第2弾性部材30の第2弾性部材10b,10bの貫通穴10d,10dをインナ部材7,7、詳細にはストッパ部9d,9dに外嵌させ、第1接続部20,20を対応するアウタ部材8,8の径方向外側に沿わせるように引張して第2弾性部材10a,10aの貫通穴10c,10cをインナ部材7,7、詳細にはストッパ部9d,9dに外嵌させることにより、ステアリングラックハウジング用ブラケット5b,5cのステアリングラックハウジング1への組付けを終了し、この状態でステアリングラックハウジング1を車両組立工場へ搬送する。
この際、図9に示すように、第2弾性部材30がステアリングラックハウジング用ブラケット5b,5c全体に巻きついたような状態となり、インナ部材7,7から脱落するのを防止できる。
さらに、本実施例の第2弾性部材30の解放端となる第2弾性部材10a,10aの貫通穴10c,10cの径はインナ部材7,7の外径と略一致するため、突出部12,12が該貫通穴10c,10cを貫通した状態となり、該ステアリングラックハウジング用ブラケット6,6の搬送時や車体への組付け時にインナ部材7,7から脱落する虞がない。
車両組立工場で前記ステアリングラックハウジング1を車体へ組付ける際には、ステアリングラックハウジング用ブラケット5b,5cにおいて、車体側取付部11の貫通穴11aに予め挿通・固定されたボルトBに対してインナ部材7のボルト挿通穴7aに挿通させながら突出部12を前記車体側取付部11の係止溝11bに係止させ、この状態でボルトBの先端にワッシャWを介してナットNを締め込むことにより、ステアリングラックハウジング1の車体への組付けを終了する。
この際、前記第2弾性部材30がステアリングラックハウジング用ブラケット5b,5c全体に巻きついたような状態となり、インナ部材7,7から脱落するのを防止できる。
また、第2弾性部材10,10を単一の成形型で形成できるため、生産性が良い。
さらに、解放端となる第2弾性部材10a,10aを突出部12,12側としたため、これら両者の結合力が強化され、第2弾性部材30のインナ部材7,7から脱落するのを防止できる。
例えば、図12〜15に示すように、第2弾性部材10a,10aに互いに嵌合するような結合部40,41を設けて、これら両者を結合するようにしても良い。
インナ部材の軸方向両端部の一方側は、第2弾性部材の貫通穴を貫通して突出する突出部が形成され、他方側は第2弾性部材の貫通穴と同一の軸方向長さに形成され、
前記突出部側に外嵌される第2弾性部材の該貫通穴はインナ部材に隙間なく外嵌可能な内径を有して形成されることを特徴とするステアリングラックハウジング用ブラケット構造。
前記インナ部材、アウタ部材、第1弾性部材及び第2弾性部材が複数個並設され、
前記隣り合う第2弾性部材同士の少なくとも一方側が第2接続部で接続されると共に、他方側には解放端が形成され、
前記解放端が形成された第2弾性部材は前記インナ部材の突出部材側に外嵌されることを特徴とするステアリングラックハウジング用ブラケット構造。
さらに、解放端が形成された第2弾性部材は前記インナ部材の突出部材側に外嵌されるため、該解放端である第2弾性部材の結合力を強化でき、インナ部材から脱落する虞がない。
前記第1弾性部材の軸方向両端部に薄肉のストッパ部が形成されると共に、該ストッパ部が第2弾性部材の内周面に密着した状態で外嵌されることを特徴とするステアリングラックハウジング用ブラケット構造。
N ナット
W ワッシャ
1 ステアリングラックハウジング
1a、1b ハウジング
1c ピニオン用ハウジング
1d 回転操作軸
2 カバー
3 タイロッド
4 油圧式補助機構
5a、5b、5c ステアリングラックハウジング用ブラケット
7 インナ部材
7a ボルト挿通穴
9a 山部
9b 谷部
9c、9d ストッパ部
8 アウタ部材
8a 貫通穴
8b 凹部
9 第1弾性部材
10、10a、10b、30 第2弾性部材
10c、10d 貫通穴
10e 凸部
11 車体側取付部
11a 貫通穴
11b 係止溝
12 突出部
20 第1接続部
31 第2接続部
Claims (1)
- 筒状に形成されたインナ部材と、
筒状に形成され、前記インナ部材の径方向外側に離間して配置されるアウタ部材と、
前記インナ部材とアウタ部材との間に設けられる筒状の第1弾性部材と、
前記アウタ部材の軸方向両側にそれぞれ設けられる第2弾性部材とを有し、
前記インナ部材とアウタ部材のいずれか一方が車体側に固定されると共に、他方側がステアリングラックハウジングに固定されるステアリングラックハウジング用ブラケット構造であって、
前記両第2弾性部材はアウタ部材の径方向外側に沿うように配置される第1接続部で接続され、
前記両第2弾性部材に貫通穴がそれぞれ形成されると共に、該両第2弾性部材の貫通穴のうち少なくとも一方はインナ部材の軸方向端部に隙間なく外嵌可能な内径を有して形成され、
前記インナ部材の軸方向両端部がそれぞれ対応する前記貫通穴に外嵌されることを特徴とするステアリングラックハウジング用ブラケット構造。
Priority Applications (1)
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JP2003373383A JP2005132302A (ja) | 2003-10-31 | 2003-10-31 | ステアリングラックハウジング用ブラケット構造 |
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2003
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