JP5948717B1 - ワッシャとそれを装着した自転車用フレームとそれらを備えた自転車 - Google Patents
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Abstract
【課題】安価な部品でハブ軸に生ずる撓みを解消することができ、しかも、どのような種類のハブ軸を装着しても、均等にハブ軸の撓みを解消することのできる新たなワッシャとそのワッシャを備えた自転車用フレームとそれらを備えた自転車を提供することを課題とする。【解決手段】自転車のフレームエンドのU字状溝にハブ軸を嵌めこんだ状態で前記ハブ軸を前記フレームエンドに固定するときに、前記フレームエンドに重ね合わせるワッシャに前記U字状溝に嵌め込まれたハブ軸と該U字状溝との間の隙間を埋める突起部を設け、該突起部の厚みを前記フレームエンドの厚みと同じ厚さに設定する。これにより、ナット等でハブ軸をフレームエンドに締め付ける際に、ハブ軸に均等に圧力を加えることができるから、ハブ軸の撓みを解消して、車輪の回転性能を改善することができる。【選択図】図1
Description
本発明は、自転車のハブ軸をフレームエンド(前爪や後爪)に固定するときの締付構造に関し、特にハブ軸を締め付けるときに介在させるワッシャに関する。
自転車のハブ軸が取り付けられる前爪や後爪は、周知のようにU字状に二股に別れており、そのU字状溝にハブ軸を挟み込んでその上からスキュワーやクイックリリースで締め付けている。これは、車輪を交換する際に、フレームやフォークからの着脱を容易にするための構造である。
ところが、ハブ軸を固定する爪がU字状溝を有しているため、ナットでハブ軸を締め付ける際に、ハブ軸に不均一に圧力が掛かり、それによってハブ軸が撓んでしまう。この撓みは、一般の自転車では、問題にならないが、競技用の自転車になると、その撓みによって車輪の回転性能が損なわれるという大きな問題が生ずる。
この問題に対処するために、下記特許文献では、ハブ軸に生ずる撓みをハブ軸自体で解消する手法が開示されている。(特許第5514303号公報)
しかし、この特許文献1に開示された技術では、構造的に複雑になることから製品単価が高価になる問題がある。また、ハブ軸自体で撓みを解消するため、そのハブ軸を備えた車輪と交換しなければ、効果が得られないという問題がある。
本発明は、こうした問題に鑑みて開発したもので、安価な部品でハブ軸に生ずる撓みを解消することができ、しかも、どのような種類のハブ軸を装着しても、均等にハブ軸の撓みを解消することのできる新たなワッシャとそのワッシャを備えた自転車用フレームとそれらを備えた自転車を提供することを課題とする。
本発明に係るワッシャは、自転車のフレームエンドのU字状溝の開口部からハブ軸を嵌め込んだ状態で前記ハブ軸を前記フレームエンドに固定するときに、前記ハブ軸に挿通して前記フレームエンドに重ね合わせるワッシャであって、該ワッシャに、前記U字状溝に嵌め込まれた前記ハブ軸によって生ずる前記U字状溝の前記開口部側の隙間を埋める突起部を設け、該突起部の厚みを前記フレームエンドの厚みと同じ厚さに設定したことを特徴とする。これにより、スキュワーやクイックリリースでもってハブ軸をフレームエンドに締め付ける際に、ハブ軸に均等に圧力を加えることができるから、従来から問題となっていたハブ軸の撓みを解消して、車輪の回転性能を改善することができる。
ここで、フレームエンドとは、後輪のハブ軸を取り付ける後爪と、前輪のハブ軸を取り付ける前爪とを総称したものであるが、一方の爪だけの場合も含む。また、説明の便宜上前爪あるいは後爪と称する場合もある。
また、本発明にかかる前記ワッシャは、前記フレームエンドと同じ硬度の材質、例えば、クロモリ鋼やチタン合金等で形成されていることを特徴とする。これにより、スキュワーやクイックリリースでハブ軸を締め付けるときに、より均一に圧力を加えることができる。
また、本発明に係る前記ワッシャは、スキュワー用のナットと一体化されていることを特徴とする。これにより、前記ワッシャと一体化されたスキュアーのナットを用いることで、U字状溝に嵌め込んだワッシャ付ナットをスキュアーでネジ込むことができる。したがって、より短時間にハブ軸をフレームエンドに締め付けて固定することができるから、競技用の自転車に使用すれば、車輪の交換作業をより短時間に行うことができる。
また、本発明に係る自転車用フレームは、後輪のハブ軸を固定するフレームと、前輪のハブ軸を固定するフォークと、前記フレームと前記フォークの各フレームエンドに対応させた前述のワッシャとを備えたことを特徴とする。競技用の自転車では、前輪のハブ軸と後輪のハブ軸の各軸径は異なっている。また、前後のフレームエンドの厚みも異なることがあるので、それらに合わせたワッシャを使用することにより、メーカの異なる競技用自転車であっても、車輪の回転性能を改善することができる。
本発明に係る自転車は、前記自転車用フレームを備えた自転車であることを特徴とする自転車であるから、前記フレームには、サドルと後輪を駆動するチェーン機構が取り付けられる。また、前記フォークには、ハンドルが取り付けられる。これにより、車輪の交換作業が短時間にできるので、競技用の自転車において有為性を発揮することができる。
本発明によれば、ナットでハブ軸をフレームエンドに締め付けるときに、ハブ軸に均等に圧力を加えることができるから、従来から問題視されていたハブ軸の撓みを解消して、車輪の回転性能を改善することができる。
本発明に係る自転車用フレームや自転車によれば、メーカの異なる競技用自転車であっても、車輪の回転性能を改善し、その上、車輪の交換作業が短時間にできることから、特に競技用自転車において有為性を発揮することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。
図1は、自転車用フレームF1の特に後輪のフレームエンド10の外観斜視図を示し、図2は、前輪が取り付けられるフォークF2と前輪の一部側面図を示す。これらの図において、図示しない後輪のフレームエンド10には、U字状溝11が形成され、前輪を支持するフォークF2のフレームエンド20にもU字状溝21が形成されている。
図1は、自転車用フレームF1の特に後輪のフレームエンド10の外観斜視図を示し、図2は、前輪が取り付けられるフォークF2と前輪の一部側面図を示す。これらの図において、図示しない後輪のフレームエンド10には、U字状溝11が形成され、前輪を支持するフォークF2のフレームエンド20にもU字状溝21が形成されている。
図1、図2のU字状溝11、21は、下方に開いたタイプであるが、後輪のフレームエンド10には、後方に開いたタイプ、前方に開いたタイプ等がある。本発明では、何れのタイプであっても構わない。
図3は、ワッシャ30の一実施形態を示す。このワッシャ30は、フレームエンド10、20と同じ硬度の材質、例えば、クロム鋼やチタン合金で形成されるもので、円盤部31と、その円盤部31から飛び出た突起部32とを有し、それらは切削加工によって一体的に形成されている。
円盤部31は、従来の座金に相当する部分で、中央部には、図示しないクイックリリースもしくはスキュアーのシャフトを通す孔33が形成されている。突起部32は、U字状溝11、21に嵌り込んで、図示しないハブ軸とU字状溝11、21との間の隙間を埋める形状に形成されている。また、突起部32は、フレームエンド10、20の厚みtと同じ厚みtとなるように形成されている。円盤部31には、ワッシャ30をフレームエンド10、20に固定するためのネジ孔34が適宜に設けられる。これは、アメリカ等では、ワッシャ30の脱落防止が義務付けられているので、そうした国で使用するときは、フレームエンド10に形成されたネジ穴12に対応させて、円盤部31にネジ孔34を形成し、そこに図示しない「六角穴付き止めねじ」をねじ込んでワッシャ30をフレームエンド10に固定する。フォークF2のフレームエンド20に対しても同様であるが、図示を省略している。
使用に際しては、図1の左右のフレームエンド10、10間に図示しない後輪のハブ軸を挟み込み、それらの外方から、図1に示すように、ワッシャ30の突起部32をU字状溝11に嵌め込む。すると、U字状溝11に嵌り込んだ突起部32によって、ハブ軸とU字状溝11との間の空間が埋まる。空間が埋まると、突起部32の厚みtがフレームエンド10の厚みtと同じになることから、円盤部31のない反対側のフレームエンド10の表面は、突起部32の表面と同一平面となる。そこに、図示しないボルトを円盤部31に重ねてハブ軸を締め付けると、ハブ軸に均等に圧力が掛かるから、ハブ軸を撓ませない。
フォークF2のフレームエンド20にも同様なワッシャ30が取り付けられている。前輪のハブ軸は、後輪よりも軸径が若干小さいので、その径に合ったワッシャを用意する。勿論、突起部32の形状と厚みtは、フォークF2のフレームエンド20のサイズに合わせておく。そして、後輪の場合と同様に、ワッシャ30の上からボルトを捻じ込んで固定する。
以上の実施形態は、ワッシャ30単独のものであったが、そのワッシャ30の上に重ねるクイックリリースもしくはスキュワー用のナットと一体化させることもできる。この場合には、クイックリリースもしくはスキュアー先端のナットとワッシャを一体化させたものを用いれば、U字状溝11,21に嵌めこんだワッシャと一体化させたナットをネジ込むことができる。
また、このワッシャ付きナットの脱落防止を図るときは、ナットがらワッシャまで貫通するネジ孔を形成し、そこに「止めねじ」を捻じ込んで前述と同様にフレームエンド10、20に固定する。
また、このワッシャ付きナットの脱落防止を図るときは、ナットがらワッシャまで貫通するネジ孔を形成し、そこに「止めねじ」を捻じ込んで前述と同様にフレームエンド10、20に固定する。
本発明によれば、自転車の製造分野において利用可能である。
10 フレームエンド
11 U字状溝
20 フレームエンド
21 U字状溝
30 ワッシャ
31 円盤部
32 突起部
34 フレームエンドに固定するためのネジ孔
t 厚み
F1 自転車用フレーム
F2 フォーク
11 U字状溝
20 フレームエンド
21 U字状溝
30 ワッシャ
31 円盤部
32 突起部
34 フレームエンドに固定するためのネジ孔
t 厚み
F1 自転車用フレーム
F2 フォーク
Claims (5)
- 自転車のフレームエンドのU字状溝の開口部からハブ軸を嵌め込んだ状態で前記ハブ軸を前記フレームエンドに固定するときに、前記ハブ軸に挿通して前記フレームエンドに重ね合わせるワッシャであって、該ワッシャに、前記U字状溝に嵌め込まれた前記ハブ軸によって生ずる前記U字状溝の前記開口部側の隙間を埋める突起部を設け、該突起部の厚みを前記フレームエンドの厚みと同じ厚さに設定したことを特徴とするワッシャ。
- 前記ワッシャが、前記フレームエンドと同じ材質で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のワッシャ。
- 前記ワッシャは、クイックリリース用のナットと一体化されていることを特徴とする請求項1に記載のワッシャ。
- 後輪のハブ軸を固定するフレームと、前輪のハブ軸を固定するフォークと、前記フレームと前記フォークの各フレームエンドに対応させた請求項1から3の何れかに記載のワッシャとを備えたことを特徴とする自転車用フレーム。
- 請求項4に記載の自転車用フレームを備えた自転車。
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JP2015082050A JP5948717B1 (ja) | 2015-03-26 | 2015-03-26 | ワッシャとそれを装着した自転車用フレームとそれらを備えた自転車 |
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2015
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