JP5953184B2 - 乗物内部の部品の取付構造 - Google Patents

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本発明は、乗物内部において第1部品に第2部品を取付ける乗物内部の部品の取付構造、およびそれに用いる取付具に関する。
自動二輪車等のような乗物では、乗物の内部に様々な部品が配置されており、或る部品が他の部品に対してボルト等の取付具を用いて取付けられている。特許文献1に記載されている部品の取付構造では、自動二輪車の内部において、リヤサスペンション取付部に対してリヤサスペンションがボルト(取付具)を用いて取付けられている。ボルトの頭部は、その軸方向においてメインフレームのフレーム部材に対向して配置されている。フレーム部材における当該頭部と対向する部分には、工具挿通用開口が形成されている。したがって、自動二輪車の外側から工具挿通用開口を通して内側に工具を挿入することにより、当該工具でボルトを締め付けたり、緩めたりすることができる。
特開2011−79343号公報
特許文献1に記載された先行技術では、工具で緩めたボルトを工具挿通用開口から自動二輪車の外側に取出す際に、当該ボルトが工具から離脱して自動二輪車の内側に落下するおそれがあった。また、工具としてソケットレンチを用いる場合には、ボルトの頭部に被せられるソケット部が大型になるため、自動二輪車の内側においてソケット部の移動経路を広く確保しなければならず、部品レイアウトの自由が制限されるおそれがあった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、乗物の内側に取付具が落下することを防止できるとともに、部品レイアウトの自由を高めることができる、乗物内部の部品の取付構造および取付具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る乗物内部の部品の取付構造は、乗物の表面を構成する表面構成部と、前記乗物の一部を構成する第1部品および第2部品と、前記第1部品に前記第2部品を取付ける取付具とを備え、前記取付具は、その外周面に雄ねじを有する軸部と、前記軸部の軸方向の一方端部に設けられ、前記第1部品に前記第2部品を取付けた状態において、前記乗物の前記表面よりも前記乗物の内側に配置される頭部とを有し、前記頭部の前記軸方向の端面には、工具が挿入される工具挿入凹部が形成され、前記工具挿入凹部の内面には、前記工具挿入凹部に挿入された前記工具が前記軸部の軸線を中心に回動されるときに前記工具を係止する第1係止部が設けられ、前記工具挿入凹部の開口部よりも奥側における前記工具挿入凹部の内面には、前記工具挿入凹部に挿入された前記工具が引き抜かれようとしたときに前記工具を係止する第2係止部が設けられることを特徴とする。
この構成では、工具挿入凹部に挿入された工具が軸部の軸線を中心に回動されるときに第1係止部が工具を係止するので、工具を回動させる力を取付具に伝えることができる。また、工具挿入凹部に挿入された工具が引き抜かれようとしたときに第2係止部が工具を係止するので、工具から取付具が離脱し難い。そして、工具挿入凹部に工具が挿入されると、軸方向から見たときの頭部の輪郭から工具がはみ出さないので、工具を移動させるための経路を小さくでき、部品レイアウトの自由を高めることができる。
上記課題を解決するために、本発明に係る取付具は、乗物の一部を構成する第1部品に第2部品を取付ける取付具であって、その外周面に雄ねじを有する軸部と、前記軸部の軸方向の一方端部に設けられた頭部とを有し、前記頭部の前記軸方向の端面には、工具が挿入される工具挿入凹部が形成され、前記工具挿入凹部の内面には、前記工具挿入凹部に挿入された前記工具が前記軸部の軸線を中心に回動されるときに前記工具を係止する第1係止部が設けられ、前記工具挿入凹部の開口部よりも奥側における前記工具挿入凹部の内面には、前記工具挿入凹部に挿入された前記工具が引き抜かれようとしたときに前記工具を係止する第2係止部が設けられることを特徴とする。
この構成は、上記乗物内部の部品の取付構造に用いられる取付具に関する。
本発明によれば、上記の構成によって、乗物の内側に取付具が落下することを防止できるとともに、部品レイアウトの自由を高めることができる。
実施形態に係る乗物内部の部品の取付構造が適用される自動二輪車の構成を示す左側面図である。 実施形態に係る乗物内部の部品の取付構造を車体フレームの右側から見た状態を示す側面図である。 実施形態に係る乗物内部の部品の取付構造を示す一部を断面にした平面図である。 取付具および工具の構成を示す斜視図である。 取付具の工具挿入凹部に工具を挿入した状態を示す断面図である。 取付具の工具挿入凹部に工具を挿入する方法を示す平面図である。
以下に、本発明に係る乗物内部の部品の取付構造および取付具の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下の説明で用いる方向の概念は、自動二輪車に搭乗した運転者から見た方向を基準とする。
図1は、実施形態に係る乗物内部の部品の取付構造(以下、「部品の取付構造」という。)10が適用される自動二輪車12の構成を示す左側面図である。図2は、実施形態に係る部品の取付構造10を車体フレーム14の右側から見た状態を示す側面図である。図1に示すように、自動二輪車12は、車体フレーム14と、車体フレーム14の後部に取付けられたスイングアーム16と、スイングアーム16に取付けられた後輪18と、フロントフォーク20と、ハンドル22と、フロントフォーク20に取付けられた前輪24とを備えている。また、図2に示すように、自動二輪車12は、路面から後輪18(図1)およびスイングアーム16(図1)に加えられた衝撃を吸収するリアサスペンション26を備えている。
図1に示すように、車体フレーム14は、ヘッドパイプ部30から後方に延びる左右のサイドフレーム32と、左右のサイドフレーム32における後部の下部に設けられたピボットフレーム34と、左右のサイドフレーム32を互いに連結するクロス部材36(図2)とを有している。ピボットフレーム34には、スイングアーム16が上下方向に回動可能に取付けられている。ヘッドパイプ部30には、ステアリングシャフト(図示省略)が左右方向に回動可能に取付けられている。当該ステアリングシャフトには、フロントフォーク20およびハンドル22が取付けられている。図1に示すように、左右のサイドフレーム32における後部の上部には、リヤフェンダー38が後方に延びて設けられている。車体フレーム14の中央部には、エンジンEが配置されており、エンジンEの上方には、燃料タンク40およびシート42が前後に並んで配置されている。本実施形態では、車体フレーム14が自動二輪車12の表面Sを構成する「表面構成部」となっている。
図2に示すように、リヤサスペンション26は、シリンダ52と、シリンダ52の下端部からシリンダ52の内部に挿入されたロッド54と、シリンダ52およびロッド54の外周に配置されたコイルスプリング56とを有している。リヤサスペンション26の下端部、すなわちロッド54の下端部は、リンク機構58を介してスイングアーム16(図1)に取付けられている。リヤサスペンション26の上端部、すなわちシリンダ52の上端部は、取付具46を介して車体フレーム14のクロス部材36に取付けられている。リヤサスペンション26は、車幅方向(左右方向)における車体フレーム14の中心線(図示省略)よりも右側に偏って配置されている。図1に示す駆動チェーン50は、中心線(図示省略)よりも左側に配置されている。
図3は、部品の取付構造10を示す一部を断面にした平面図である。図3に示すように、本実施形態に係る部品の取付構造10は、「表面構成部」としてのサイドフレーム32と、「第1部品」としてのクロス部材36と、「第2部品」としてのリヤサスペンション26と、クロス部材36にリヤサスペンション26の上端部を取付ける取付具46とを備えている。なお、図3では、リヤサスペンション26を二点鎖線で示している。
図3に示すように、「第1部品」としてのクロス部材36は、車幅方向(左右方向)に延びる本体部36aと、第1脚部60と、第2脚部62と、雌ねじ部64と、当接部66とを有している。第1脚部60および第2脚部62は、車幅方向(左右方向)に互いに離間して本体部36aに一体的に設けられている。第1脚部60および第2脚部62には、その内周面で取付具46の軸部68を支持する第1貫通孔60aおよび第2貫通孔62aが形成されている。左側の第1脚部60には、雌ねじ部64を支持するとともに、雌ねじ部64の回動を禁止するストッパ70が設けられている。右側の第2脚部62における第2貫通孔62aの内周部、すなわち第2貫通孔62aが形成された部分は、取付具46の頭部72が当接する当接部66となっている。つまり、当接部66は、雌ねじ部64から自動二輪車12の表面Sが位置する側に離間して配置されており、表面Sが位置する側から取付具46の軸部68が挿通される第2貫通孔62aを有している。
図3に示すストッパ70は、雌ねじ部64を収容する凹部70aを有している。雌ねじ部64が回動しようとするとき、凹部70aの内面が雌ねじ部64の外面を係止する。本実施形態の雌ねじ部64は、雌ねじ64aを有する一般的なナットである。なお、雌ねじ部64は、第1貫通孔60aの内面に雌ねじ(図示省略)を形成することによって第1脚部60に一体的に設けられてもよいし、第1脚部60にナット(図示省略)を溶接することによって第1脚部60に一体的に設けられてもよい。これらの場合には、ストッパ70を設ける場合に比べて構成を簡素化できる。
図3に示すように、「第2部品」としてのリヤサスペンション26は、上記の各構成要素に加えて、取付具46の軸部68が挿通される貫通孔74aを有する筒状の接続部74を有している。接続部74は、リヤサスペンション26の上端部に設けられており、雌ねじ部64と当接部66との間に配置されている。
図4は、取付具46および工具44の構成を示す斜視図である。図5は、取付具46の工具挿入凹部90に工具44を挿入した状態を示す断面図である。図6は、取付具46の工具挿入凹部90に工具44を挿入する方法を示す平面図である。
図6に示すように、取付具46を回動させる工具44としては、例えば、一般的なラチェットレンチが用いられる。工具44を使用する際には、本体部80に対して連結部84が装着される。本体部80は、出力部80aと、出力部80aの回転方向を一方向に制限するラチェット機構(図示省略)とを有している。出力部80aには、ばね(図示省略)によって付勢された球状の突起部80bが設けられている。連結部84は、棒状部84aを有している。棒状部84aの基端部には、本体部80の出力部80aが挿入される凹部86aが形成されており、凹部86aの内面には、本体部80の突起部80bを係止する溝(図示省略)が形成されている。棒状部84aの先端部には、本体部80の出力部80aおよび突起部80bと同じ構成の出力部88aおよび突起部88bが形成されている。連結部84の長さは、図3に示す当接部66から自動二輪車12の表面Sまでの距離L2よりも長くなっている。
図5に示すように、工具44の出力部88aは、例えば四角柱状に形成されており、出力部88aの一つの面には、穴88dが形成されている。穴88dには、ばね88cおよび突起部88bが収容されている。突起部88bは、突出位置(図5に示す位置)と没入位置(図示省略)との間を移動可能に構成されている。突起部88bが突出位置にあるとき、突起部88bは、穴88dの開口部から突出した状態で当該開口部の内周部に係止される。一方、突起部88bが没入位置にあるとき、突起部88bは、ばね88cの弾性力によって突出位置に向かう方向に付勢される。
自動二輪車12(図1)から燃料タンク40およびシート42等を取外さない場合のように、頭部72(図3)の周囲に作業スペースを確保できない場合には、図6に示すように、本体部80に連結部84を接続する。そして、連結部84を開口部48に挿通させるとともに、出力部88aを工具挿入凹部90に挿入して、取付具46を回動させる。
図4に示すように、取付具46は、その外周面に雄ねじ68aを有する軸部68と、軸部68の軸方向(以下、「軸方向」という。)の一方端部(本実施形態では右端部)に設けられた頭部72と、座部76とを有している。図3に示すように、軸部68は、第1脚部60と第2脚部62との間に架け渡される棒状の部材であり、軸部68の先端部には雄ねじ68aが形成されている。
図4に示すように、頭部72は、軸方向から見たときの形状が非円形(本実施形態では六角形)となる形状に形成されている。頭部72の外周部には、少なくとも一組(本実施形態では三組)の互いに平行な一対の平坦面72aが軸方向に対して平行に形成されている。頭部72の軸方向端面には、工具44の出力部88aが挿入される工具挿入凹部90が形成されている。工具挿入凹部90を軸方向から見たときの形状は、そこに挿入される出力部88aの断面形状と同じであり、本実施形態では四角形に形成されている。工具挿入凹部90の内面には、そこに挿入された出力部88aが軸部68の軸線Nを中心に回動されるときに出力部88aを係止する第1係止部92が設けられている。
なお、本実施形態では、出力部88aおよび工具挿入凹部90を軸方向から見たときの形状が四角形になっているが、これらの形状は、三角形および六角形等のような他の多角形であってもよいし、楕円形および長円形等のような真円以外の円形であってもよい。また、出力部88aおよび工具挿入凹部90の形状は、互いに異なっていてもよい。
図5に示すように、工具挿入凹部90の開口部90aよりも奥側における工具挿入凹部90の内面には、溝94が形成されてる。この溝94は、工具挿入凹部90の全ての面に形成されていてもよいし、一部の面にだけ形成されていてもよい。溝94のうち、工具挿入凹部90の開口部90a側に位置する端部(側面)には、工具挿入凹部90に挿入された出力部88aが引き抜かれようとしたときに突起部88b(工具44)を係止する第2係止部96が設けられている。また、当該溝94のうち、工具挿入凹部90の底面90b側に位置する端部(側面)には、工具挿入凹部90に出力部88aが挿入されるときに突起部88b(工具44)を係止する第3係止部98が設けられている。
図5に示すように、突起部88bのうち第2係止部96に当接する部分を「当接部44b」とすると、工具挿入凹部90の底面90bから第2係止部96までの距離L3は、出力部88aの先端面44aから当接部44bまでの距離L4よりも長くなっている。これにより、底面90bと先端面44aとの間には、空間Qが生じている。したがって、出力部88aの加工精度にばらつきがある場合や、工具挿入凹部90に異物が入り込んだ場合でも、第2係止部96で当接部44bを係止できる。頭部72の大型化を抑制しつつ、取付具46を出力部88aで保持するためには、工具挿入凹部90の深さが5〜20mmの範囲内であることが望ましい。本実施形態では、当該深さが10mmに設計されている。
図3に示すように、取付具46を用いてクロス部材36にリヤサスペンション26を取付けた状態において、頭部72は、自動二輪車12の表面Sよりも自動二輪車12の内側、すなわち「表面構成部」としてのサイドフレーム32よりも自動二輪車12の内側に配置されている。軸方向における取付具46の長さL1は、当接部66から自動二輪車12の表面Sまでの距離L2よりも短くなっている。サイドフレーム32のうち、軸方向において工具挿入凹部90と対向する部分には、工具44および取付具46が挿通される開口部48が形成されている。
図3に示す座部76は、当接部66に当接して取付具46の緩みを抑制する円盤状の部分であり、頭部72と軸部68との境界部にこれらと一体的に形成されている。頭部72は、座部76を介して当接部66に間接的に当接される。座部76の外径D1は、頭部72の最大外径よりも大きくされており、座部76を挿通させる開口部48の内径D2は、座部76の外径D1よりも大きくされている。なお、座部76は省略されてもよいし、座部76に代えてワッシャー(図示省略)が用いられてもよい。
図6に示す取付具46を自動二輪車12の外側に取出す場合には、工具44の本体部80に連結部84を接続する。そして、図6に示すように、連結部84を開口部48に挿通させるとともに、出力部88aを頭部72の工具挿入凹部90に挿入する。連結部84の長さは、頭部72が当接する当接部66から自動二輪車12の表面Sまでの距離よりも長くなっているので、本体部80が自動二輪車12の外側に位置しているにもかかわらず、出力部88aを工具挿入凹部90に到達させることができる。出力部88aを工具挿入凹部90に挿入した後は、本体部80を操作することにより連結部84および取付具46を一方向に回動させて、雄ねじ68aを雌ねじ64aから取外す。
続いて、図6に示す第1貫通孔60a、貫通孔74aおよび第2貫通孔62aから取付具46を引き出し、取付具46を開口部48から自動二輪車12の外側に取出す。出力部88aが工具挿入凹部90から引き抜かれようとしたときには、図5に示す第2係止部96が工具44の突起部88bを係止するので、工具44から取付具46が離脱し難い。したがって、取付具46を自動二輪車12の外側に取出す際に、取付具46が自動二輪車12の内側に落下することを防止できる。また、頭部72に形成された工具挿入凹部90に連結部84の出力部88aが挿入されるので、取付具46を軸方向から見たときには、頭部72の輪郭から工具44がはみ出さない。したがって、工具44を軸方向に移動させるための経路を小さくすることができ、部品レイアウトの自由を高めることができる。
本実施形態によれば、上記の構成により、以下の効果を奏することができる。すなわち、図3に示すように、取付具46の長さL1は、当接部66から自動二輪車12の表面Sまでの距離L2よりも短くされているので、取付具46を軽量化できるとともに、取付具46に関連する各種部品の大型化を抑制できる。工具から離脱し易い従来の取付具を用いる場合には、取付具の落下を防止するために、軸部の先端部を当接部66に設けられた第2貫通孔62aの内周部で支持した状態で、頭部を自動二輪車12の表面Sから外側に突出させる必要がある。そのため、取付具の長さが長くなり、取付け作業の作業性が損なわれるおそれがある。例えば、図3に示す雌ねじ部64の位置が同じであれば、軸部の雄ねじを雌ねじ64aに螺合する際に、取付具をたくさん回さなければならない。
図5に示すように、取付具46の頭部72に工具挿入凹部90が形成されているので、取付具46を軽量化できる。また、頭部72と軸部68との境界部に座部76が形成されているので、座部76によって頭部72を補強できる。
図3に示すように、「表面構成部」としてのサイドフレーム32のうち、取付具46の工具挿入凹部90と軸方向において対向する部分に開口部48が形成されているので、工具44の先端部に取付けられた取付部46を開口部48から雌ねじ部64が設けられた位置まで容易に搬送できる。また、当該取付具46を雌ねじ部64が設けられた位置から自動二輪車12の外側まで容易に搬送できる。つまり、図1に示す燃料タンク40およびシート42と、図2に示すクロス部材36、リアサスペンション26およびサイドフレーム32とによって囲まれた狭小空間に取付具46が配置されるにもかかわらず、取付具46を容易に搬送できる。さらに、取付具46の搬送に用いる工具44で当該取付具46を回動させることができるので、取付具46の搬送作業と回動作業とを一連の動作で容易かつ迅速に行うことができる。
工具44から取付具46が離脱し難いので、自動二輪車12の内側に落下した取付具46を開口部48から取り出せるようにしておく必要がなく、開口部48を小さくすることによりサイドフレーム32の強度低下を抑制できる。
図5に示すように、溝94のうち、軸方向の一方の端部に第2係止部96が設けられており、軸方向の他方の端部に第3係止部98が設けられているので、突起部88bを第2係止部96と第3係止部98との間の適正位置に簡単に配置できる。
図5に示す溝94を、回転刃を有する工具(図示省略)を用いて簡単に形成できる。また、突出位置と没入位置との間を移動する突起部88bを、取付具46ではなく工具44に設けているので、取付具46の製造コストを抑えることができる。さらに、工具挿入凹部90の内面のうち全ての面に溝94が形成された場合には、突起部88bを溝94に対して位置決めする際に、突起部88bと溝94との位置関係を考慮する必要がない。
図4に示すように、頭部72の外周部には、少なくとも一組の互いに平行な一対の平坦面72aが軸方向に対して平行に形成されているので、頭部72の周囲に作業スペースを確保できる場合には、一対の平坦面72aに沿わせて配置可能な様々な工具(上述の工具44以外の工具)を用いて取付具46を回動させることができる。
図5に示すように、上述の実施形態では、取付具46における工具挿入凹部90の内面に溝94が形成されているが、工具挿入凹部の内面から頭部の外面にわたって貫通孔が形成されてもよい。この場合には、頭部に貫通孔を形成することにより、突起部を係止する係止部を簡単に形成できる。
図5に示すように、上述の実施形態では、工具44に突起部88bが設けられ、取付具46に第2係止部96および第3係止部98が設けられているが、これとは逆に、取付具に突起部が設けられるとともに、工具に係止部が設けられてもよい。この場合には、工具の構成を簡素化できる。なお、この場合には、取付具に設けられた突起部の一部が、工具挿入凹部に挿入された工具が引き抜かれようとしたときに工具を係止する「第2係止部」となる。
図3に示すように、上述の実施形態では、「第1部品」としてのクロス部材36に対して「第2部品」としてのリヤサスペンション26を取付具46を用いて取付けるようにしているが、「第1部品」および「第2部品」としては、これらの部品に限定されるものではなく、他の部品が用いられてもよい。例えば、「第1部品」として車体フレームが用いられ、「第2部品」としてABSユニット(アンチロックブレーキシステムユニット)が用いられてもよい。つまり、本発明は、「表面構成部」の内側に配置される「第1部品」に「第2部品」を取付ける「乗物内部の部品の取付構造」の全般に適用できる。
乗物の表面よりも乗物の内側に配置された「第1部品」と、当該「第1部品」よりも乗物の表面側に配置された「第2部品」とを互いに重ね合わせた状態で、これらを「取付具」としてのボルトを用いてを結合してもよい。この場合には、「第1部品」が、乗物の表面が位置する側からボルトの雄ねじが螺合される雌ねじを有する雌ねじ部を有し、かつ、「第2部品」が、ボルトの軸部が挿通される貫通孔と、ボルトの頭部が当接される当接部とを有していてもよい。軸部の軸方向におけるボルトの長さを、雌ねじ部から乗物の表面までの距離よりも短くすると、ボルトを軽量化できるとともに、ボルトに関連する各種部品の大型化を抑制できる。なお、この場合には、ボルトの頭部に、図4に示す頭部72の構造が採用される。
本発明は、リアサスペンションの締結構造のように、頻繁に着脱される可能性がある部品の締結構造に採用されることが望ましい。例えば、セッティングの変更のためや、消耗品の取り換えのためや、レース走行用の部品交換のために着脱される部品の取付構造であることが望ましい。
上述の実施形態では、本発明を自動二輪車の内部の部品の取付構造に適用しているが、本発明は、ユーティリティビークルおよび小型滑走艇等のような他の乗物の内部の部品の取付構造にも適用できる。
N 軸線
10 乗物内部の部品の取付構造
12 自動二輪車(乗物)
26 リヤサスペンション(第2部品)
32 サイドフレーム(表面構成部)
36 クロス部材(第1部品)
44 工具
46 取付具
68 軸部
72 頭部
90 工具挿入凹部
90a 開口部
92 第1係止部
96 第2係止部

Claims (5)

  1. 乗物の表面を構成する表面構成部と、
    前記乗物の一部を構成する第1部品および第2部品と、
    前記第1部品に前記第2部品を取付ける取付具とを備え、
    前記取付具は、その外周面に雄ねじを有する軸部と、前記軸部の軸方向の一方端部に設けられ、前記第1部品に前記第2部品を取付けた状態において、前記乗物の前記表面よりも前記乗物の内側に配置される頭部とを有し、
    前記頭部の前記軸方向の端面には、工具が挿入される工具挿入凹部が形成され、
    前記工具挿入凹部の内面には、前記工具挿入凹部に挿入された前記工具が前記軸部の軸線を中心に回動されるときに前記工具を係止する第1係止部が設けられ、
    前記工具挿入凹部の開口部よりも奥側における前記工具挿入凹部の内面には、前記工具挿入凹部に挿入された前記工具が引き抜かれようとしたときに前記工具を係止する第2係止部が設けられ、
    前記第1部品は、前記乗物の前記表面よりも前記乗物の内側に配置され、前記表面が位置する側から前記雄ねじが螺合される雌ねじを有する雌ねじ部を有し、
    前記第2部品は、前記軸部が挿通される貫通孔を有するとともに前記頭部が当接される当接部を有し、
    前記軸部の軸方向における前記取付具の長さは、前記雌ねじ部から前記乗物の前記表面までの距離よりも短くなっている、乗物内部の部品の取付構造。
  2. 前記表面構成部のうち前記軸部の軸方向において前記工具挿入凹部と対向する部分には、前記工具および前記取付具が挿通される開口部が形成されている、請求項1に記載の乗物内部の部品の取付構造。
  3. 前記乗物は、
    左右一対のサイドフレームと前記左右一対のサイドフレームを互いに連結するクロス部材とを有する車体フレームと、
    前記車体フレームに回動可能に取付けられ、後輪を支持するスイングアームと、
    その上端部が前記クロス部材に取付けられ、その下端部が前記スイングアームに取付けられたリアサスペンションとを備え、
    前記第1部品は前記クロス部材であり、
    前記第2部品は前記リアサスペンションであり、
    前記表面構成部は前記サイドフレームであり、
    前記取付具は前記クロス部材に前記リアサスペンションの前記上端部を取付ける、請求項1または2に記載の乗物内部の部品の取付構造。
  4. 前記工具挿入凹部の底面から前記第2係止部までの距離は、前記工具の先端部から前記第2係止部が係止される部分までの距離よりも長くなっている、請求項1ないし3のいずれかに記載の乗物内部の部品の取付構造。
  5. 前記頭部の外周部には、少なくとも一組の互いに平行な一対の平坦面が前記軸部の軸方向に対して平行に形成されている、請求項1ないし4のいずれかに記載の乗物内部の部品の取付構造
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