JP2003065017A - エンジンの潤滑構造 - Google Patents
エンジンの潤滑構造Info
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- Engineering & Computer Science (AREA)
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- Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
このオイルをクランク軸のウェブの回転によりリードバ
ルブを介してオイルパンへオイルを送り出し、ここから
ストレーナによりオイルポンプへ吸引するようにした潤
滑構造において、リードバルブとストレーナを近接配置
し、かつストレーナへのエアーの噛み込みを防止する。 【構成】Lケース20の底部にオイルパン50を形成
し、ストレーナ53から吸入管54を介してオイルをオ
イルポンプ40へ吸引する。オイルパン50にはリブ5
2を隔てた小区画に開口するオイル排出口51からオイ
ルを供給する。オイル排出口51はリードバルブ49を
介してクランクケース下部のオイル溜まりへ連絡する。
オイル排出口51から出たオイルはエアーを含むが、リ
ブ52を設けることによりエアーを分離してオイルパン
50へ入り、これをストレーナ53で吸引する。
Description
造、特にコンパクトなレイアウトを可能にするものに関
する。 【0002】 【従来の技術】特開2000−282826号には、ク
ランクケース底部に設けたオイル溜まりのオイルをクラ
ンクウェブの回転によりリードバルブを介してミッショ
ン室へ送り出して潤滑する構造が示されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記構造の場合、ミッ
ション室の底部からストレーナを介してオイルポンプで
オイルを吸引して循環させることになるので、リードバ
ルブとストレーナの距離が長くなり、その間のオイル通
路がクランクケース内を往復することになるので長くな
る。したがって潤滑構造によりエンジンを軽量・コンパ
クト化するためには、リードバルブとストレーナを接近
させることが望ましいが、このようにするとリードバル
ブから送り出されたばかりのオイルにはエアーが噛み込
まれているため、このエアーの噛み込みのあるオイルを
ストレーナへ吸引しないようにすることが望まれてい
る。そこで本願発明は、リードバルブとストレーナを近
接配置してしかもエアーの噛み込みを防ぐようにするこ
とを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本願発明に係るエンジンの潤滑構造は、クランクシャフ
ト、コンロッド、ピストンが配置された部屋と、エンジ
ン下部に設けたオイルパンの部屋をそれぞれ独立して設
け、これらの部屋をリードバルブを介して連結し、前記
オイルパンのオイルをストレーナによって吸い上げるよ
うに成したエンジンの潤滑構造において、前記リードバ
ルブからの出口を前記オイルパンに臨ませるとともに、
前記オイルパン内のストレーナと前記リードバルブとの
間にオイル内に混入したエアーを分離する隔壁を設けた
ことを特徴とする。 【0005】 【発明の効果】クランクシャフト、コンロッド及びピス
トンを収容する密閉された部屋とオイルパンの部屋とを
隔離し、リードバルブを介して両室を連絡し、このリー
ドバルブに近接してストレーナを配置したので、クラン
クシャフトやピストン等を潤滑したオイルは、ピストン
の往復運動によってリードバルブを介してオイルパンの
部屋へ排出される。このときリードバルブによりオイル
の逆流入を防止する。 【006】また、リードバルブから出たオイルはエアー
を多く含んだエアー噛み込み状態となっている。しかし
リードバルブからの出口とストレーナとの間に隔壁を設
けることによりエアーを分離させることができる。その
結果、潤滑装置のコンパクトなレイアウトとエアーの噛
み込み防止の両立を可能にすることができ、潤滑構造に
よりエンジンを軽量・コンパクト化できる。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて一実施例を
説明する。図1は本実施例の適用された水冷4サイクル
式エンジンの左側面図、図2はそのクランク軸、メイン
軸及びカウンタ軸を通る断面図、図3はバランサー機構
部分の断面図である。 【0008】図1において、このエンジンはクランクケ
ース1の上部にシリンダブロック2を設け、その上にシ
リンダヘッド3及びシリンダヘッドカバー4を設けてあ
る。シリンダブロック2内にはピストン5が摺動して往
復自在であり、ピストン5はコンロッド6を介してクラ
ンク軸7(符号の指示先は中心を示す)を回転させる。
クランク軸7はクランクケース1内のクランク室内へ収
容され、クランク軸7の軸上に設けられたプライマリド
ライブギヤ9によりクラッチ10と一体のプライマリド
リブンギヤ11と噛み合う。 【0009】変速機構を構成するメイン軸12とカウン
タ軸13(いずれも符号の指示先は中心を示す)はクラ
ンク軸7と平行に配置され、それぞれの軸上に設けられ
ている複数の変速ギヤ14,15を常時噛み合わせてあ
る。これらはクランクケース1内のミッション室内へ収
容される。メイン軸12はクラッチ10と接続し、クラ
ッチレバー17によりクラッチ10を断続操作する。ま
た、公知のギヤセレクト機構により変速ギヤ14,15
の組み合わせを選択し、カウンタ軸13の一端に設けら
れた出力スプロケット18へ変速出力するようになって
いる。 【0010】図2に示すように、クランクケース1は左
右分割されている、左側のLケース20と右側のRケー
ス21で構成され、それぞれの外側にLケースカバー2
2、Rケースカバー23が取付けられる。 【0011】Lケース20とRケース21の間にはクラ
ンク軸7、メイン軸12、カウンタ軸13がベアリング
で支持され、クランク軸7はLケース20とRケース2
1の間に密閉して形成されたクランク室8内へ収容され
る。また、メイン軸12、カウンタ軸13、変速ギヤ1
4,15の変速機構は、クランク室8に続いてLケース
20、Rケース21間に形成されたミッション室16内
へ収容されている。クランク室8はミッション室16と
隔壁で隔てられた密閉室になっている。また、Rケース
21とRケースカバー23及びクラッチカバー24の間
にクラッチ室25が形成され、ここに湿式クラッチ10
が収容される。 【0012】クラッチ10に接続するメイン軸12は中
空軸であり、その内部にプッシュロッド26が貫通し、
一端側をクラッチレバー17の一端に形構成したカム部
27で押すことによりクラッチを断続操作する。符号2
8はクランク軸7の一端に設けられたACGである。 【0013】図3に示すように、クランク軸7上のプラ
イマリドライブギヤ9近傍にバランサードライブギヤ3
0が設けられ、ここに噛み合うバランサードリブンギヤ
31がっCバランサー軸32の一端に設けられている。
バランサー軸32はクランク軸7と平行に配置されてL
ケース20,Rケース21間に支持され、両端にバラン
スウエイト33,34が設けられている。一方のバラン
スウエイト33はバランサードリブンギヤ31と別体で
かつ軸方向へ重なって設けられ、他方のバランスウエイ
ト34はバランサー軸32の他端へ一体に設けられてい
る。 【0014】バランスウエイト33が設けられているバ
ランサー軸32の軸端には軸方向の係合穴32aが設け
られ、ここに水ポンプ35の駆動軸36に形成された異
形端部36aが係合して同軸で一体回転可能に連結さ
れ、バランサー軸32と一体になって水ポンプ35を駆
動する。 【0015】他方のバランスウエイト34のボス部には
別体のギヤ37が一体回転可能に設けられている。この
ギヤ37はオイルポンプギヤ38と噛み合い、オイルポ
ンプギヤ38は一体の駆動軸39を回転させてオイルポ
ンプ40を駆動する。駆動軸39はバランサー軸32と
平行にLケース20へ支持されている。オイルポンプ4
0はLケース20側でかつRケース21との合わせ部に
形成されている。 【0016】オイルポンプ40に対するオイルの供給
は、クランク室8のRケース21の底部に形成されたオ
イル溜まり41から図示しないリードバルブを介してク
ランクウエブ42の回転によりオイルパンへ送り込まれ
る。オイルポンプ40から圧送されたオイルは吐出路4
3からLケースカバー22の内側に設けられたオイルフ
ィルタ44を介してLケースカバー22に形成されたオ
イル通路45からクランク軸7の軸心部に設けたオイル
通路46等必要箇所へ給油する。 【0017】図4はLケースカバーを取り外した状態の
Lケース側面を示す図、図5はエンジンを中央で左右分
割してRケース側の分割面を示す断面図である。図5に
示すように、Rケース21の底部にオイル溜まり41へ
開口するオイル排出口47を設けてある。 【0018】オイル排出口47とクランク軸7のウエブ
42との間には、ウェブ42の回転方向(矢示方向)に
沿ってウェブ42の外周側からオイル排出口47に向か
って次第に拡大する略楔状のオイル通路48を形成し、
ウェブ42の回転によってオイル通路48からオイル溜
まり41内へオイルを送り込むようになっている。 【0019】オイル溜まり41と後述するオイルパンと
は連通し、かつこの連通路にリードバルブ49が設けら
れている。リードバルブ49は公知の構造であり、ピス
トン5の下降によりLケース20の底部へ設けられてい
るオイルパン側へ開いて出口49aからオイルパン50
へ続くオイル排出口51へオイルを送り出し、ピストン
5の上昇時には閉じてオイルパン側からのオイル逆流を
防止している。 【0020】図4に示すように、Lケース20の底部に
オイルパン50が設けられている。このオイルパン50
は、Lケース20のうちクランク室8(図2)を構成す
るジャーナル璧部20aの外側に設けられ、Lケースカ
バー22(図2)によって覆われる。ジャーナル璧部2
0aの後部下方隅にオイル排出口51が開口し、リード
バルブ49を介してオイル溜まり41の下流側へ連通し
ている。 【0021】オイルパン50とクランク室8はジャーナ
ル璧部20aで隔てられ、リードバルブ49を介して連
絡する。したがって、リードバルブ49が閉じていると
き、クランク室8はオイルパン50と遮断され、しかも
シリンダブロック2、シリンダヘッド3及びシリンダヘ
ッド4に囲まれて密閉状態となる。 【0022】オイル排出口51はオイルパン50の底部
から一体に上方へ延びるリブ52によりオイルパン50
内で隔離された小区画内へ開口している。この小区画は
上方が開放され、オイル排出口51から小区画内へ排出
されたオイルがリブ52の上端を乗り越えるとオイルパ
ン50内へ流れ込むようになっている。 【0023】オイルパン50内にはストレーナ53が設
けられ、オイルパン50内のオイルはストレーナ53が
設けられた吸入管54を通ってオイルポンプ40へ吸入
し、さらにオイルポンプ40から前記したように各所へ
圧送して潤滑する。 【0024】次に、本実施例の作用を説明する。クラン
ク軸1やピストン5等を潤滑したオイルは、ピストン5
の往復運動によってオイル溜まり41からリードバルブ
49及びオイル排出口51を介してLケース20とLケ
ースカバー22間に形成されるオイルパン50内へ形成
されるた小区画内へ排出される。 【0025】このとき排出されたオイルはエアーを多く
含んだ状態となっているが、リブ52をリードバルブ4
9の下流側となるオイル排出口51とストレーナ53の
間に隔壁として設けることにより、エアーを分離させる
ことができる。したがって、ストレーナ53をリードバ
ルブ49に近接配置しても、潤滑装置のコンパクトなレ
イアウトとエアーの噛み込み防止の両立を可能にするこ
とができ、潤滑構造によりエンジンを軽量・コンパクト
化できる。
ンの左側面図 【図2】上記エンジンの要部断面図 【図3】バランサー機構部分の断面図 【図4】Lケースカバーを除いたLケースの側面図 【図5】クランクケースを左右分割してRケース側を示
す断面図 【符号の説明】 1:クランクケース、5:ピストン、7:クランク軸、
8:クランク室、20:Lケース、21:Rケース、2
2:Lケースカバー、23:Rケースカバー、40:オ
イルポンプ、41:オイル溜まり、49:リードバル
ブ、50:オイルパン、51:オイル排出口、52:リ
ブ、53:ストレーナ
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 クランクシャフト、コンロッド、ピスト
ンが配置された部屋と、エンジン下部に設けたオイルパ
ンの部屋をそれぞれ独立して設け、これらの部屋をリー
ドバルブを介して連結し、前記オイルパンのオイルをス
トレーナによって吸い上げるように成したエンジンの潤
滑構造において、前記リードバルブからの出口を前記オ
イルパンに臨ませるとともに、前記オイルパン内のスト
レーナと前記リードバルブとの間にオイル内に混入した
エアーを分離する隔壁を設けたことを特徴とするエンジ
ンの潤滑構造。
Priority Applications (3)
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